第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社は、「高齢化社会型人材サービス」として、わが国の急速に進みゆく高齢化社会において、老後の暮らしの安心確保と慢性的な労働力不足を解消するため、様々な業界においてシニア人材が働ける就業機会を創造することを経営方針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

 高い成長性と収益性及び企業価値の向上が経営上の重点課題と認識しており、成長性については売上高対前年比率、収益性については売上高経常利益率などの経営指標を重視しております。

 

(3) 経営環境及び対処すべき課題

シニア人材の就業機会の拡大

 現状、多くの業界や各企業においてはシニア人材の活用を敬遠し、若者を雇用する傾向であることは否めません。当社では、シニアの就業率の低いクライアントに対し、当初は若年層も含む幅広い年代の人材提供を行うことでクライアントの業務内容の理解を高め、シニア活用コンサルティングにより、シニアでも対応可能と考えられる業務を抽出し、業務分析及び業務フローの改善提案を行っております。このような業務分析と実際の就業状況をノウハウ・実績として蓄積することで、アクティブシニアの高い就業率を図っております。

 今後もクライアントに対し、シニア人材の活用ノウハウを啓蒙することなどにより、シニア人材の就業機会を拡大させることや当社のシニア活用コンサルタントの育成強化及び対応業種の拡大が当社の成長のために必要な課題と認識しております。

 

② 人材確保と育成

 当社事業の中長期的な成長のためには、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えております。積極的な採用活動、教育研修の充実、人事評価制度の構築、魅力ある職場づくりなどが課題であると認識しております。

 

スタッフ募集の効率化

 アクティブシニアの募集については、シニアのITリテラシー(ITを使いこなす能力)の向上に伴い、紙媒体に変わる自社WEBサイトの強化など、メディアによる募集の効率及び認知度の向上が当社の業績向上を図るための課題と認識しております。

 また、看護師や介護士の求職者の獲得競争が激しい状況にあり、今後も一層の激化が想定されます。これに対して、自社サイトのユーザビリティ向上やコンテンツ強化などを推し進め、ブランドや認知度の向上が課題であると認識しております。

 

④ 経営管理体制の強化

 当社は、企業規模の拡大の基礎となる経営管理体制、コーポレート・ガバナンスをより強化し、支店運営上の問題点の把握、コンプライアンスの徹底、適切なディスクロージャーやIR活動に取り組むことが企業価値の向上に繋がるものと認識しております。

 

⑤ 新規事業開発

 当社の経営理念「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」を実現するためには、高齢化社会型人材サービスの強化とシニアへの新たなサービス開発が重要であると認識しております。

 

 

2【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。

 

(1) 事業の許認可と法的規制について

①人材派遣事業

当社は、労働者派遣法その他関連法令に従い、厚生労働大臣の許可を受け、人材派遣事業を行っております。現時点において、当社は、労働者派遣法等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により、当社並びにその役職員が法令に抵触した場合には、許可の取り消し又は業務の停止等の処分を受ける可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、労働者派遣法その他関連法令については、経済環境・社会環境の変化に応じて改正される可能性が高く、改正内容によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社の場合は、シニア人材に特化していることから、わが国の労働力不足や財政の逼迫によるシニア人材活用の必要性から改正によるリスクは競合他社と比較して小さいと思われるものの、労働者派遣法その他関連法令の改正内容によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②人材紹介事業

当社は、職業安定法その他関連法令に従い、厚生労働大臣の許可を受け、人材紹介事業を行っております。現時点において、当社は、職業安定法等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により、当社並びにその役職員が法令に抵触した場合には、許可の取り消し又は業務の停止等の処分を受ける可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

会社名

許認可の名称

監督官庁

許可番号

取得年月日

有効期限

 

株式会社キャリア

一般労働者派遣事業

厚生労働省

派13-304437

平成21年7月1日

平成34年6月30日

有料職業紹介事業

厚生労働省

13-ユ-304348

平成21年11月1日

平成34年10月31日

 

③その他

当社は、看護師や介護士をはじめとした有資格者を対象とした人材派遣、人材紹介を行っているため、今後これらの資格を規定する社会福祉士及び介護福祉士法や保健師助産師看護師法等が改定された場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 社会保険料の負担について

当社は、加入要件を満たす派遣スタッフの社会保険への加入を徹底しております。社会保険料の保険料率や対象範囲は、社会的情勢によって改正されていることから、社会保険料の会社負担金額が上昇した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) スタッフの確保について

当社は、シニア人材及び介護施設等に向けた人材サービスに特化した事業を行っております。シニアスタッフの個々のライフスタイルを尊重し、適切な職場を提供するために、スタッフにアンケート、ヒアリング、カウンセリングなどを行なっております。これによりスタッフの意向や希望を的確に把握し、スタッフの多様なニーズに対応することで、効率的なスタッフ登録とマッチングを推進しております。これらの取り組みと的確なスキルマッチングにより就業機会の創出を行うことで、当社のブランド力の向上を図っておりますが、競合他社と比較して当社の信用力、ブランド力が低下した場合、優良なシニアスタッフ及び看護師、介護士等のスタッフ確保が困難若しくは非効率となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 競争の激化について

人材サービス業界は、比較的少額の資本からでも参入が容易なため、多数の競合他社が存在しております。当社といたしましては、設立以来、シニア人材に特化した人材サービスを行っており、競合他社よりも優位となりうる実績とノウハウを有していると考えておりますが、多くの競合他社が当社の事業分野に参入した場合、価格競争激化による収益性の悪化など、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) コンプライアンスについて

当社は、業務に従事する者(派遣社員及び業務委託先の従業員を含む)が法令や社内規程を遵守するよう、コンプライアンス規程を制定し、教育・研修などを通じた啓発活動を行うことにより従業員等のコンプライアンス意識を高めるとともに、内部通報窓口の設置やコンプライアンス委員会の開催によりコンプライアンス違反の把握と未然防止に努めております。

しかし、万が一重大なコンプライアンス違反が発生した場合、顧客等からの信頼を著しく損ね、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 個人情報の取扱いについて

当社が保有する登録スタッフなどの個人情報の取扱いについては、個人情報保護法に従い、当社業務管理システムにて管理しております。また、当社はプライバシーマーク認証、ISO9001:2008認証を取得しており、これらに従い情報漏洩の防止を徹底しております。しかしながら、不測の事態により、個人情報が外部に漏えいし、情報主体者に被害が発生した場合には、損害賠償及び社会的信用の失墜などにより、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 自然災害及びシステム障害について

当社は、全国に営業拠点を有しており、地震、津波、台風などの自然災害に対して迅速かつ的確な対応を行ってまいりますが、想定外の大規模災害が起きた場合、一定の事業運営が困難になる可能性があります。

また、人材サービスの事業の性質上、多数のスタッフや顧客企業と提携しており、スタッフの安否確認や契約内容の調整等、多大な業務負荷を要することから当社の事業運営に影響を与えるとともに、財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。

さらに当社は、事業活動をコンピュータシステムやネットワークに大きく依存しており、当社の業務管理システム内に、登録スタッフの個人情報や顧客企業の基本情報等を大量に保有しております。このため、システムのセキュリティやバックアップ体制の強化等、不測の事態に備えて対策を講じておりますが、これらの対策にも関わらず人為的ミスや自然災害などにより業務管理システム等に障害が発生した場合、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。またそれが長期化した場合には、スタッフに対する勤怠管理、給与の支払、顧客に対する代金の請求、与信管理の業務等に支障を来し、当社の提供するサービスの信頼性の低下や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 内部管理体制について

当社は、平成21年4月に設立し、未だ社歴が浅く成長途上にあり、今後の事業展開や成長を支えるためにも内部管理体制のより一層の充実を図っていく予定であります。

今後、事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も充実・強化させていく方針ではありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的な対応ができなかった場合、事業展開に影響が出るなどして、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 人材サービス業界の動向について

当社が属する人材サービス業界は、社会情勢、景気動向や雇用情勢等の影響を受けやすいものであります。今後、市場環境の悪化や既存顧客の人材需要が大きく減退し、景気後退した場合には、顧客との労働者派遣契約数の急激な減少や人材紹介の需要減など、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)新規事業進出について

当社では、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業への取り組みを進めていく方針であります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。また、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当社の目論見どおりに推移せず、新規事業への投資に対し、十分な回収を行うことができなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)訴訟について

現時点で、当社は損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。当社は法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先、従業員その他の第三者との関係において、訴訟リスクを低減するよう努めております。しかしながら、当社の登録スタッフによる派遣先等でのトラブルが発生した場合や、取引先等との関係に何かしらの問題が生じた場合には、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社の社会的信用、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(12)大株主について

当社の創業者である川嶋一郎は当社の代表取締役会長であるため、当社といたしましても安定株主であると認識しておりますが、本書提出日現在、当社発行済株式総数の49.53%を保有しており、将来的に同氏により当社株式が売却された場合、当社株式の市場価格や流通状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)BH株式会社が出資する企業との関係について

当社の代表取締役会長兼社長である川嶋一郎が代表取締役を務めるBH株式会社は、創業支援やスタートアップ投資を目的とした経営コンサルティング事業を行っており、人材サービスに関わる出資先として下表の会社に出資しております。

 

会社名

事業内容

BH株式会社/

川嶋一郎の出資比率

 

株式会社ブレイブ

看護師、介護士、コールセンターを主とした人材派遣

19.9%

 

株式会社アズスタッフ

ドライバー、保育士を主とした人材派遣

91.1%

 

WML,.ltd

米国における人材紹介

35.2%

株式会社ブレイブは当社と同様に看護師、介護士、コールセンター等の人材サービスを展開しております。BH株式会社は、創業支援を目的として株式会社ブレイブに出資しておりますが、株式会社ブレイブの株式は同社の現経営陣が過半数を保有しており、また川嶋一郎は役員ではないことから、株式会社ブレイブはBH株式会社及び川嶋一郎から独立した経営が行われております。

なお、当社は、BH株式会社が出資する会社との間で取引関係はなく、人的な交流も行われておりません。株式会社ブレイブの取締役は当社の株主でありますが、安定株主として出資しており比率として0.94%と当社の経営に直接関与するものではありません。

BH株式会社の運営方針は、原則として、創業時若しくはスタートアップ期の企業に対し資金提供を行い、企業の成長に応じて段階的な株式譲渡により資金回収を行い、同時に持株比率を低下させるものとしております。そのため、出資先各社の経営は経営陣に一任し、経営判断及び事業展開には一切関与せず、人材サービスを営む会社の役員の兼務や、出資先各社間の交流、関係強化は行わない方針であります。当社としましては、コーポレート・ガバナンスの強化の一環で、BH株式会社及び川嶋一郎による事業調整の可能性を排除することを目的に、当社及びBH株式会社並びに川嶋一郎との間で、BH株式会社及び川嶋一郎が今後新たに当社と競合する事業を行う企業への出資を事前に防止するための協定書を三者間で締結し、当社事業に毀損が生じないよう管理しております。なお、出資前に、当社会長兼社長である川嶋一郎は当社取締役会にて当該出資予定先の事業内容の説明を行い、川嶋一郎を除く取締役会参加者が競合の有無について協議の上、その結果を川嶋一郎へ伝えることとしております。

当社は、派遣する就業スタッフのシニア化を目的として事業を行っており、株式会社ブレイブと違いはあるものの、介護市場における人材派遣・紹介事業において競合関係が生じていないことを外形的に説明することが難しいと判断しております。BH株式会社としては、今後段階的な株式譲渡等により株式会社ブレイブ株式の持株比率を優先的に低下させていく方針であります。

川嶋一郎は当社の筆頭株主であり、BH株式会社を通じ様々な会社への出資も継続することとなりますが、当社は独立性の高い社外役員を選任し透明性の高いガバナンス体制を構築しているほか、BH株式会社との人的・資本的関係を有していないことから、事業展開にあたっては、独自に意思決定し実行してまいります。ただし、川嶋一郎及びBH株式会社の各社に対する出資や経営の方針等に変更が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1) 経営成績

 当事業年度におけるわが国経済は、政府や日銀の各種政策を背景とした企業収益の拡大や雇用環境の改善など緩やかな回復基調が続いているものの、米国の通商政策や中国経済の動向及び地政学リスクの存在など、先行き不透明な状況にあります

 人材サービス業界を取り巻く環境におきましては、厚生労働省が発表した平成30年8月の有効求人倍率が1.63倍と高水準の状態が継続していることに加え、総務省統計局が発表した平成30年8月の完全失業率の指数は2.4%と低水準に留まり、企業の人手不足感は一段と強まっております。

 このような経済状況のもと、当社の運営する「高齢化社会型人材サービス」の環境は、内閣府の平成30年版高齢社会白書によりますと、当社で定義しておりますアクティブシニア(55歳以上の働く意欲のある人)の労働力人口(55歳以上)は、平成29年度の推計で1,985万人(前年対比2.0%増)、総労働力人口の29.5%を占めております。アクティブシニアの労働力人口は、年々増加傾向にあり、当社の事業領域も拡大していくことが見込まれます

 このような経営環境の中、シニアワーク事業では、当社が保有する競争優位性のノウハウを活用してシニアで対応可能なオフィスワーク事業の市場シェアを拡大させることを引き続き優先事項として進めてまいりました。シニアケア事業では、クライアントと求職者をより迅速にマッチングさせる体制の構築及び支店の運営体制の構築をすすめてまいりましたが、派遣スタッフにおける社会保険の適用拡大に伴う想定以上のコスト増が発生しております。

 以上の結果、当事業年度の売上高は10,094,160千円(前事業年度比11.0%増)、営業利益は458,717千円(同14.5%減)、経常利益は462,685千円(同15.5%減)、当期純利益は294,947千円(同18.3%減)となりました。

 なお、当社は「高齢化社会型人材サービス」の単一セグメントでありますが、事業別の業績を示すと以下のとおりであります。

①シニアワーク事業

 シニアワーク事業は、主にビルメンテナンス、ベッドメイキング、ロジスティックス、コールセンターなどの分野でアクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行っております。

 官公庁の入札案件において、シニアでも対応可能な業務の選定を行い、アクティブシニアの就業機会の拡大を図っております。また、平成30年4月に仙台支店、北九州支店を開設し、営業エリア及びオフィスワーク事業の拡大を図っております。

 この結果、シニアワーク事業の売上高は4,311,990千円(前事業年度比25.8%増)となりました。

②シニアケア事業

 シニアケア事業は、主に介護施設に対して、看護師や介護士等の有資格者の人材派遣、人材紹介及び紹介予定派遣を行っております。本社への業務集約による効率化が想定より遅れ、それに伴い新規出店が後ろ倒しになり売上高の伸長率が停滞いたしました。なお、平成30年4月に宇都宮支店、水戸支店を開設しており、今後も積極的な拠点展開を進めていく方針であります。

 この結果、シニアケア事業の売上高は5,782,169千円(前事業年度比2.0%増)となりました。

 

(2) 財政状態

(資産)

 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比べ236,595千円増加し、2,521,934千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比べ228,467千円増加し、2,240,752千円となりました。これは主に、現金及び預金が149,888千円増加、売掛金が73,895千円増加したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末と比べ8,128千円増加し、281,182千円となりました。これは主に、無形固定資産が5,941千円、支店開設による差入保証金が3,172千円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末と比べ17,207千円減少し、1,146,298千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比べ327千円増加し、1,085,480千円となりました。これは主に、未払費用が38,329千円、預り金が8,918千円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が28,097千円、未払消費税が29,787千円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末と比べ17,535千円減少し、60,818千円となりました。これは主に、長期借入金が19,992千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末と比べ253,803千円増加し、1,375,636千円となりました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が241,612千円増加したことによるものであります。

(3) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ149,888千円増加し、1,132,792千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は234,134千円(前年同期は457,145千円の収入)となりました。

これは主に、税引前当期純利益464,708千円の計上、未払費用の増加38,329千円が生じた一方で、売上債権の増加73,895千円、法人税等の支払額204,601千円が生じたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は18,011千円(前期同期は83,089千円の支出)となりました。

これは主に、差入保証金の差入による支出が5,140千円、有形固定資産の取得による支出が2,372千円、無形固定資産の取得による支出が10,961千円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は66,234千円(前期同期は332,458千円の支出)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出19,992千円、配当金の支払額53,225千円によるものであります。

 

生産、受注及び販売の状況

(1) 生産実績

当社は、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

当社は、高齢化社会型人材サービスを営んでおり、提供するサービスの関係上、受注状況の記載になじまないため記載しておりません。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績を事業別に示しますと、次のとおりであります。

事業の名称

当事業年度

(自 平成29年10月1日

至 平成30年9月30日)

前年同期比(%)

シニアワーク事業   (千円)

4,311,990

25.8

シニアケア事業    (千円)

5,782,169

2.0

合計(千円)

10,094,160

11.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

その他重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1) 財務諸表  注記事項  重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 

(2) 財政状態の分析

当事業年度における財務状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態」に記載のとおりであります。

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ996,802千円増加し、10,094,160千円(前年同期比11.0%増)と増収になりました。これはシニア活用コンサルタントによる新規顧客や対応業種の開拓、入札による官公庁案件の取得や2支店の支店開設を行い営業体制の強化を行ったことによるものであります。

 

(売上総利益)

当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ33,977千円増加し、2,104,529千円(前年同期比1.6%増)と増益となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ112,038千円増加し、1,645,811千円(前年同期比7.3%増)に増加いたしました。これは主に、事業規模の拡大に伴う人件費の増加によるものであります。

 

(営業利益)

当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ78,061千円減少し、458,717千円(前年同期比14.5%減)と減収となりました。

 

(経常利益)

当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ84,576千円減少し、462,685千円(前年同期比15.5%減)と減収となりました。

 

(当期純利益)

当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ66,150千円減少し、294,947千円(前年同期比18.3%減)と減収となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性

  当社の資金需要のうち主なものは、派遣スタッフの人件費のほか販売費及び一般管理費等の営業費用によるもの

であります。営業費用の主なものは、給与、宣伝広告費、地代家賃等であります。

 また、今後の更なる成長の為に、新規出店の加速、設備投資、M&A等に取り組む方針です。これらの資金需要は自己資金により充当する事が基本方針でありますが、必要に応じて金融機関からの借入を実施いたします。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおり、事業の許認可と法的規制、社会保険料の負担、自然災害及びシステム障害等、様々なものがあると認識しております。そのため、当社は常に市場動向、政府の政策に留意しつつ、優秀な人材を確保、内部管理体制を強化し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

(7) 戦略的現状と見通し

当社は、「高齢化社会のなかで、すべての人々が仕事を通じて社会に貢献し、生きがいを見つけることのできる世の中の実現を目指します。」という企業理念のもと、高齢化社会型人材サービスとして、アクティブシニアの人材派遣、人材紹介及び業務請負を行うシニアワーク事業と、主に介護施設向けの看護師等の有資格者の人材派遣、人材紹介を行うシニアケア事業に区分し、社会的な追い風を受けつつ急成長を果たしております。

シニアワーク事業については、シニア活用コンサルタントにより、さらなるアクティブシニアの就業機会の創造と有資格者のアクティブシニアの経験とノウハウを活用した人材紹介を推進することで成長を継続いたします。シニアケア事業は、顕在的需要の大きい看護師資格保有者の人材派遣及び人材紹介を継続して行うことで成長を維持しつつ、全国規模で介護施設のクライアントを開拓し、さらに市場規模が大きいと考えている介護士の人材派遣及び紹介による成長を目指します。

 

(8) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社の高齢化社会型人材サービスは、今後も成長が見込まれますが、当社が今後も持続的に成長するためには、経営陣となるべき人材の確保、経営管理体制やコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の構築が最も重要な問題であると認識しています。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。