第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、オンライン旅行事業の伸長により大幅な増収(前年同期比118%の19,212百円)となり、第3四半期過去最高となりました。
 しかしながら、3月以降、特に、当第3四半期連結累計期間においては、エアトリ旅行事業及び投資事業を中心に新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けており、感染第2波の状況や旅行需要の回復スピード、金融市況等は依然として先行き不透明感が強く、当第3四半期連結会計期間末において通期業績を見通すことは困難な状況にあります。

   これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると判断してお

  ります。

   そこで、これら事業等のリスクの対応策として、変動費のコントロールや人件費を含めた固定費の徹底的な削減

  等大幅なコスト削減を実行したことによる損益分岐点の引き下げの実現や、新型コロナ影響拡大の余波に備えた安

  定的な運転資金枠の確保(1,500百万円のコミットメントライン契約の締結)を実施しております。また、新型コロ

  ナウイルスの影響を踏まえ、今後の収益性を悪化させる可能性が高い事業につきましては、縮小や戦略変更等を勘

  案し、グループ全体で1,044百万円の減損損失を計上しております。当該減損損失は、IFRSの規定に従い、連結損

  益計算書の「その他の費用」に計上し、営業利益に含めております。

   当第3四半期連結期間に入ってからの新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、4月、5月が業績

  のボトムとなる一方で、足元は国内旅行から回復基調にあり、当社グループは徹底したコスト削減によるダウンサ

  イジング、GoToトラベルキャンペーンを踏まえた国内需要取り込み等に取り組んでいます。これら施策を通じ、新

  型コロナウイルスの影響の極小化を図っております。

   以上より、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状

  況は存在するものの、上記施策を考慮した結果、継続企業の前提に関する重要な不確実性は存在しないと判断して

  おります

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、前年度に引き続き、米中貿易摩擦、中国及び欧州の景気の減速に加えて、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の拡大に伴う経済活動の低迷により先行きが不透明な状況となっております。

 旅行業界におきましては、特に2020年1月から6月までにかけて、訪日外客数が前年同期間比76.3%減、また出国日本人数は同期間比68.7%減となっており(出典:「日本政府観光局(JNTO)」)、これらはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の拡大により、多くの国において海外渡航制限や外出禁止等の措置が取られたこと、また、日本においても検疫強化や査証の無効化等の措置が取られたこと等が要因であり、世界的に旅行需要が停滞している現況となっております。感染症の推移とともに、今後の市場動向を注視していく必要があると考えています。
 このような状況のもと、当社はオンライン旅行代理店として、国内航空券・海外航空券販売を主軸に、サービスラインの多角化と主要ブランドである「エアトリ」の認知度向上に向けた広告投資を図り、引き続き業容を拡大しております。また、オンライン旅行事業におけるノウハウを活かし、訪日旅行客を対象としたサービスを引き続き推進しております。

 当第3四半期連結累計期間におけるその他営業費用では、オンライン旅行事業の収益性の低下により減損の兆候が認められたことから、将来の回収可能性を検討した結果、固定資産(のれん、有形無形資産等)の帳簿価額を公正価値まで減額した減損損失1,044百万円が含まれております。なお、公正価値の算定は、算定対象となる事業の将来の計画等の判断と仮定が必要となりますが、これらは現時点で合理的であると判断される一定の前提に基づいております。

 2012年より開始したITオフショア開発事業においては、ベトナムにおけるラボ型開発を主軸に、多業種にわたり順調に顧客先を獲得し、雇用エンジニア数を増加させ、2020年06月末現在は約1,000名規模まで成長しております。また、上場来本格化した投資事業においては、成長企業への投資を積極的に進め、2020年6月末現在、投資先を64社まで拡大しております。

 このような環境の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上収益は19,212百万円、営業損失1,147百万円、税引前損失1,269百万円、親会社の所有者に帰属する四半期損失は1,167百万円となりました。
 
 セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
 

①オンライン旅行事業
 オンライン旅行事業では、以下5つのサービスを提供しております。
  ・BtoCサービス(PC、スマートフォンにて一般消費者向けの旅行商材の直販サイトの運営)
 新規顧客獲得のためにマスマーケティング、SEM強化、基幹システムの大幅リニューアル、リピーター増加施策のためにUIの改善等を実施したことが寄与し、利用者が順調に増加致しました。
当社ブランドであるエアトリの認知度向上や顧客獲得を目的とする戦略的な価格設定やブランディングコストの積極的な投下を実施致しました。
 ・BtoBtoCサービス(提携先企業のブランドにて旅行コンテンツを提供する事業)
 大手提携先の開拓強化、主要取引先のニーズに合致したサービスの提供、取引先とのコミュニケーションを強化しており、また、BtoCサービスと同様に、顧客拡大に重点を置いたマーケティング施策や提携施策の推進を実施致しました。
 ・BTMサービス(企業の出張に係る社内承認手続き及び手配を一元管理する事業)
 基本的に顧客企業数の増加及び利用率の増加と連動して売上が増加するビジネスモデルであるため、営業人員の追加、及び既存顧客中の利用率が相対的に低い顧客の掘り起し等を実施したことにより堅調に成長しました。

・訪日サービス(訪日旅行客向けの各種BtoCサービスを実施する事業)

 Wi-Fiのレンタル、キャンピングカーのレンタル、両替、Webメディアの運営等を展開しており、各事業ラインともに、訪日旅行客の増加、多言語展開、及びマーケティングの強化をしております。

 ・ライフイノベーション事業サービス

 エアトリを通じて蓄積してきた様々な旅行関連サービスのノウハウを生かし、お客様の生活のあらゆるシーンをより便利にすることを目指して、新たに展開する事業です。現在はメールマガジン、旅行用キャリーケースの製造販売・レンタル、製茶業等を展開しております。今後も新たなサービスが加わり、事業規模は大幅に拡大する見通しです。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間のオンライン旅行事業の売上収益は17,198百万円、セグメント損失は289百万円となりました。

 

 ②ITオフショア開発事業
 ITオフショア開発事業では、ベトナムのホーチミン、ハノイ及びダナンにて、主にEコマース・Webソリューション・ゲーム・システム開発会社等を顧客として、ラボ型の開発サービスを提供しております。
 当社のラボ型開発モデルは、顧客ごとに専属のスタッフを都度新規採用してチームを組成する点にあります。また、顧客が随時ラボの開発状況を確認することが可能なスタイルとなっております。専属スタッフの中長期的なアサインを前提としておりますので、採用段階でいかに顧客のニーズに合致した人材を採用するか、各エンジニアのモチベーションをいかに高めていくかが開発の成否を左右します。
 また、基本的に人月単価×人員数によって顧客に請求を行うビジネスモデルであり、クライアントに提供するエンジニア数と人月単価が売上に大きく影響を与えます。当連結会計年度においてはエンジニアの人員数の増加と、開発の効率化にともなう単価の上昇が、売上の増加に寄与しました。
 この結果、当第3四半期連結累計期間のITオフショア開発事業の売上収益は1,461百万円、セグメント利益は76百万円となりました。
 

③投資事業
  投資事業では、既存事業とのシナジーを重視し、積極的なM&A、資本業務提携により、サービスラインの拡充とともに収益向上のために、成長企業への投資を推進しております。当連結第3四半期連結累計期間末においては、投資先を64社まで拡大しております。
 この結果、当第3四半期連結累計期間の投資事業の売上収益は553百万円、セグメント損失は79百万円となりました。

 

 

 

 (2)財政状態の分析

  (資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ301百万円減少し30,951百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が3,253百万円減少した一方で、使用権資産が4,563百万円、棚卸資産が1,222百万円増加したことによるものです。 

(負債)
 当第3四半期連結会計期間末における負債につきましては、前連結会計年度末に比べ624百万円増加し21,777百万円となりました。これは主に、その他の流動負債が1,828百万円、営業債務及びその他債務が1,840百万円減少した一方で、リース負債が4,678百万円増加したことによるものです。

(資本)
 当第3四半期連結会計期間末における資本は、前連結会計年度末に比べ925百万円減少し、9,173百万円となりました。これは主に、利益剰余金が1,205百万円減少したことによるものであります。
 

 (3)キャッシュ・フローの状況

  当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末より3,253百万円減少し、5,744百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りです。
 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
  当第3四半期連結累計期間において営業活動により使用した資金は、前同四半期連結累計期間より794百万増加し、563百万円となりました。この主な要因は、税引前四半期損失を1,269百万円計上し、営業債権及びその他の債権の増減額が1,648百万円増加した一方で、営業債務及びその他の債務の増減額が2,329百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
  当第3四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、前同四半期連結累計期間より688百万円減少し、361百万円となりました。この主な要因は、連結範囲の変更に伴う子会社の取得による収入が502百万円増加し、有形固定資産の取得による支出が50百万円、無形固定資産の取得による支出が350百万円減少したことによるものであります。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
  当第3四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、前同四半期連結累計期間より6,212百万円増加し、2,328百万円となりました。この主な要因は、借入に伴う短期借入金が296百万円増加した一方で、長期借入金の借入による収入が1,867百万円減少し、株式の発行による収入が3,569百万円減少したものによるものであります。
 

 (4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

1.  事業の譲渡

  当社は、2020年6月30日付でアップセルテクノロジィーズ株式会社に当社エアトリ旅行事業におけるコールセン

 ター等のオペレーション事業を譲渡する契約を締結し、同日付で締結した事業譲渡契約に基づいて、同年7月1日

 付で事業譲渡を実行いたしました。

 

  (1) 事業譲渡を行った理由

これまで主として内製化しておりましたコールセンター等のオペレーション業務を譲渡・移管することにより、当社は時期により変動する業務量に応じた最適な人的リソースの調整及びオペレーションコストの最適化を図ることが可能となり、繁閑を加味した発注体制の構築が可能となります。

  (2) 譲渡する相手会社の名称

    アップセルテクノロジィーズ株式会社

  (3) 譲渡する事業の内容

    当社の旅行事業におけるコールセンター等のオペレーション事業

  (4) 譲渡の時期

    2020年7月1日

 

  なお、連結財務諸表に与える影響については、現時点では未確定です。