(1)業績
当社は、「私たちは、国際社会の中で社員一人一人の自己の成長と企業の安定、発展をはかり感謝と誠意をもって顧客へサービスを提供し社会に貢献しつづける。」という経営理念のもと、食品スーパーマーケットを始めとする流通小売業に対し統合型の販売促進支援を提供しております。
株式会社電通が発表した「2015年 日本の広告費」(平成28年2月)によると、平成27年の国内広告費は6兆1,710億円(前年比100.3%)と堅調に推移した一方、当社のサービス先である流通小売業の業種別広告費は1,898億円(前年比98.0%)と前年をわずかに下回りましたが、スーパーマーケット、ドラッグストアなど当社の注力業種の広告費については、依然として伸長しております。
このような状況の中、当社は、「明日の売り場を変える提案。」をキーワードに、スーパーマーケット・ドラッグストア等、流通小売業の販売促進ニーズに対応できる総合的なサービスの開発を進めてまいりました。
当事業年度においては、POSデータ、気象データ、商圏シェアデータなどに独自のトレンド情報やアンケート調査の結果を組み合わせたマーケティングデータ分析システムが本格稼働を開始したことにより、消費行動の分析によるセールスプロモーション提案の改善等、クライアント満足度向上施策の実施に取り組んでまいりました。
また、本社制作センターの竣工により、制作機能を集約するとともに、制作体制の効率化、マーケティングチームの強化を行うことにより、サービス提供体制の最適化を図ってまいりました。
さらに、新規事業領域における進捗として、食品メーカー広告市場への本格的な参入を目指して、食品メーカーに対する協業提案サービスを開始しております。
以上の結果、当事業年度の売上高は7,175,710千円(前年同期比9.1%増)、営業利益は753,123千円(前年同期比57.0%増)、経常利益は735,907千円(前年同期比52.2%増)、当期純利益は488,253千円(前年同期比107.2%増)となりました。
なお、当社の事業は統合型販促支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,430,210千円増加し、2,107,469千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、616,585千円(前年同期比229,373千円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益731,953千円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、38,243千円(前年同期比124,929千円減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出101,087千円、無形固定資産の取得による支出20,093千円、投資有価証券の売却による収入90,217千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、851,868千円(前年同期は64,863千円の使用)となりました。これは、株式の発行による収入927,360千円、長期借入金の返済による支出64,492千円等によるものであります。
(1)生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
(2)受注状況
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は統合型販促支援事業の単一セグメントであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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統合型販促支援事業 |
7,175,710 |
109.1 |
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合計 |
7,175,710 |
109.1 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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株式会社バロー(注) |
3,805,631 |
57.9 |
3,820,478 |
53.2 |
(注)株式会社バローは、平成27年10月1日に株式会社バローホールディングスに商号変更を行うとともに、同日付で会社分割を実施することにより持株会社体制へ移行し、同社のスーパーマーケット事業を同社の100%子会社である株式会社スーパーマーケットバロー分割準備会社(平成27年6月25日付で株式会社バローに商号変更)に承継し、同社のホームセンター事業及びペットショップ事業を同社の100%子会社である株式会社ホームセンターバロー分割準備会社(平成27年6月25日付で株式会社ホームセンターバローに商号変更)に承継しております。前事業年度の取引金額は、旧株式会社バロー(現株式会社バローホールディングス)との取引実績を記載しており、当事業年度の取引金額は、平成27年9月30日までの旧株式会社バロー(現株式会社バローホールディングス)の取引実績と平成27年10月1日以降の株式会社バローとの取引実績を合算して記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社が対処すべき課題は以下のとおりであります。
(1) 自社サービスのさらなる強化
当社の提供する流通小売業に対する販売促進支援サービスが永続的に競争力を獲得していくためには、クライアントの既存店ベースの売上や利幅の改善により、サービスが客観的に測定可能な形で価値として認められる必要があります。
このため、従来より実施している流通小売業に対する販売促進支援だけでなく、食品メーカー等に対する販売促進支援を行うことで当社営業領域を拡充することや、マーケティングチームの拡充やインターネット技術を活用したターゲッティング効果の高い販売促進支援をより一層強化することにより、当社サービスのさらなる強化を図ってまいります。
(2) 優秀な人材の確保と組織体制の強化
今後のさらなる成長のために、優秀な人材の確保及び当社の成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であると認識しております。
新卒・中途採用の強化及び多様性の積極的な確保により、当社の求める資質を兼ね備えており、かつ、当社の企業風土にあった人材の登用を進めるとともに、教育体制の整備を進め人材の定着と能力の底上げを行ってまいります。それにより、着実に組織体制の強化を図ってまいります。
(3) 知名度の向上
自社サービスの利用拡大と企業価値の向上を実現するためには、当社の提供する流通小売業に対する販売促進支援サービスの継続的な改良によりクライアントの認知を高めることでサービスブランドの確立を図るだけではなく、サービスを提供する当社の知名度も高めていくことが重要であると考えております。他社との連携や優秀な人材の獲得等を有利に進めるためにも、当社では、費用対効果を見極めながら、広告宣伝活動及び広報活動に積極的に取り組んでまいります。
(4) 内部管理体制の強化
当社は、事業規模を拡大すると同時に企業価値を継続的に高めていくためには、内部管理体制のさらなる強化が必要であると考えております。社内規程や業務マニュアルの整備、定期的な社内教育の実施等を通じて業務の標準化と業務効率の向上、並びに法令遵守の徹底を図るとともに、内部監査の実施等により内部管理体制の実効性を確保してまいります。
以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1) 事業環境に関するリスク
当社は、日本国内における流通小売業界に依存しており、当社の業績は国内の景気や個人消費の動向等の経済環境のみならず、流通小売企業各社の景況等に影響されやすい傾向にあります。このリスクに対して、流通小売業の取引先に加え、食品メーカー等を含めた新規取引先の開拓を行い、特定の業界に依存している状況からの転換を図っていく考えでありますが、国内の景気や個人消費の動向等の経済環境並びに流通小売業界における景況等が悪化した場合には、取引先数の減少や取引先における販売促進費の抑制が想定され、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 特定の取引先の依存について
当社は、株式会社バローに対して、折込広告を主力媒体とした販促物の企画・提案・デザイン・制作等の販売促進支援サービスを提供しており、同社に対する売上高の割合は過半を占めております。現状において、当社は同社と安定的な取引関係にありますが、何らかの要因により取引関係に問題が生じた場合、あるいは販売促進政策の変更等があった場合には、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 競争激化に関するリスク
当社は、流通小売業に対して、折込広告を主力媒体とした販促物の企画・提案・デザイン・制作等の販売促進支援サービスを事業領域としておりますが、当該領域においては多くの企業が事業展開をしております。当社では、販促物の企画・提案・デザイン・制作などのサービスを自社にて一気通貫で提供することにより、他社との差別化をしておりますが、今後一層競争が激化した場合には、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 組織体制に関するリスク
① 特定経営者への依存について
当社の代表取締役である蛯谷貴は当社の創業者であり、経営方針や経営戦略の立案をはじめ、営業戦略や新サービス開発等の経営全般において重要な役割を果たしております。
当社は、経営体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の構築に努めておりますが、何らかの理由により、同氏が業務執行できなくなった場合、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
② 人材の確保、育成について
当社において、今後の事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を確保することが極めて重要であります。しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
③ 内部管理体制について
当社は、企業価値の持続的な向上を図るため、事業規模の拡大に合わせ、人員の増強や組織再編等の内部管理体制の充実を図ってまいりますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築に遅れが生じた場合には、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(5) コンプライアンスに関するリスク
① 法的規制について
当社が販売促進支援活動の過程で作成する、折込広告を始めとする販促物は、その表現について「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」、「不正競争防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」、「著作権法」及び「商標法」等の規制を受けております。
当社が行っている事業は販売促進支援サービスであり、実際に商品・サービスを供給している者には該当しないため、当社が直接的にこれらの規制の対象となるわけではありませんが、販促物の企画立案や制作に携わることから、当該販促物に不当な表示がなされた場合には、当社の社会的な信用や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
② 情報管理体制について
当社は、消費者の購買行動を測定・蓄積・分析し定量的に評価する目的で、取引先のPOSデータをはじめとする重要な情報を取り扱っております。このため、当社では、情報セキュリティ規程の制定・周知、役職員に対する情報セキュリティに関する教育研修の実施、プライバシーマークの認証取得等、情報管理体制の強化に取り組んでおります。
しかしながら、不正侵入や故意又は過失により、重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社への損害賠償請求や当社に対する社会的な信用低下等により、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
③ 訴訟等について
当社では、現時点において業績に影響を及ぼす訴訟、紛争は生じておりません。また、当社が法令等遵守を徹底しているため、今後も当社に関連する訴訟、紛争の可能性は低いものと考えております。
しかしながら、今後何らかの事情によって当社に関連する訴訟、紛争等が発生した場合において、当社が的確に対応できなかった場合には、損害賠償請求や社会的な信用低下等により、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 災害・事故等に関するリスク
当社又は当社の取引先において、地震、洪水、火災等の災害や電力その他社会インフラの障害等の事故等が発生した場合には、製造、調達、物流等の機能が停止又は制限される可能性があり、当社の業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における資産は、前事業年度末と比較して1,422,663千円増加し、3,990,381千円となりました。これは主に、現金及び預金1,437,422千円、売掛金46,636千円の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末と比較して4,125千円増加し、1,425,808千円となりました。これは主に、未払法人税等が65,538千円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が35,800千円、長期借入金が28,692千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して1,418,538千円増加し、2,564,573千円となりました。これは主に、新株の発行927,360千円、当期純利益の計上488,253千円等によるものであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ601,525千円増加し、7,175,710千円となりました。主な要因は、当社の販売促進サービスの提案促進及び当社クライアントの新規出店に伴うオープン広告需要が寄与したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ360,117千円増加し、5,470,905千円となりました。主な要因は、売上高の増加に伴うものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ241,407千円増加し、1,704,804千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ32,098千円減少し、951,680千円となりました。主な要因は、旅費交通費の減少12,417千円等であります。
この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ273,506千円増加し、753,123千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べ4,354千円減少し、4,810千円となりました。主な要因は、為替差益の減少4,044千円等であります。
当事業年度の営業外費用は、前事業年度に比べ16,609千円増加し、22,027千円となりました。主な要因は、上場関連費用の増加20,773千円等であります。
この結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ252,542千円増加し、735,907千円となりました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純利益)
当事業年度の特別利益は発生がなく、当事業年度の特別損失は、3,953千円(内訳は投資有価証券評価損3,953千円)となりました。
この結果、当事業年度の税引前当期純利益は、前事業年度に比べ348,051千円増加し、731,953千円となりました。
(当期純利益)
当事業年度の法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、前事業年度に比べ95,444千円増加し、243,699千円となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ252,607千円増加し、488,253千円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社の経営者は、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載の様々な課題に対応していくことが重要であると認識しております。
そのために、サービス品質の継続的な向上、優秀な人材の採用・教育等を通じた営業力強化によるさらなる新規顧客の獲得及び当社の販売促進支援サービスの領域を食品メーカー等へ展開していく方針であります。