文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、製販一体経営の強みを活かし、主力のダイレクトセールス並びに卸売等を強化するために、関連サービスを絡めた既存製品の拡販のみならず、新製品・商品の開発にも尽力してまいります。より多くのお客様にクオリティの高い眠りを提供するために、主力のダイレクトセールスで取り扱っている高付加価値の製品以外に、卸売、レンタル、ホテル・旅館向け販売において、お客様ニーズに対応した製品の開発と生産体制の効率化をさらに進めてまいります。
また、これらの事業展開に必要な人員確保が不可欠であることから、採用活動を強化していくとともに、適正な管理が行き届くよう社員教育を強化してまいります。
(1) ダイレクトセールスの強化
① 販売員平均勤続年数の向上
販売員の平均勤続年数は、当社グループの製造部門、管理部門と比べて短い状況にあります。当社グループでは、販売員の努力が公平に反映され、モチベーションアップとなるよう社歴・経験・年齢に関係なく、社内基準により昇給・昇格・業績給が得られる評価制度を採用しておりますが、平均勤続年数の向上に向けて、販売員育成と職場環境の改善に努めてまいります。
② 販売員採用の強化
ダイレクトセールスは顧客と直接対面する販売方法であり、業績拡大のためには、販売員数の増員が不可欠であります。インターネット媒体、求人雑誌を活用し、会社説明会を積極的に行う他、新人の育成を担う営業幹部も面接をはじめとした採用活動に直接携わることで、人材の採用を強化してまいります。また、雇用形態、勤務体系の多様化を図ることで募集対象者の幅を広げてまいります。
③ お客様への提案力と接点の強化
販売員はお客様への製品・商品のご案内(カタログ・動画等)にタブレットPCを利用しております。また、顧客情報検索機能やお客様情報の登録等が可能な「丸八ナビゲーター」を導入しております。今後も、同PCの機能の充実を図りお客様への提案力強化に努めてまいります。また、寝具以外の住宅関連品の充実やふとんクリーニング保管サービスの他、新たな試みとして電力やプロパンガス等のエネルギー小売事業の開始を予定しております。地域密着型営業を推進し、お客様目線に立ったきめ細かい付加サービスの拡充に努めてまります。
(2) 新製品・商品の開発
当社グループでは製品企画部門、在庫管理部門、仕入部門、営業部門等が共同で新製品・商品の提案、検討を行っております。
特に寝具新製品の開発にあたっては、社是の一つでもある「真理の綿の追求」に基づき、新素材の製品化に努めてまいります。また、社内での開発だけでなく、睡眠時無呼吸症候群専門医療機関や整形外科医院とも連携し、広角的に取り組んでまいります。人々の健康と睡眠に対する関心が高まる中、より一層、お客様の健康に貢献できる製品を開発してまいります。
また、リビング用品については、畳、カーテン、大手住宅関連メーカーと提携しての内窓の販売等、寝具以外の住宅関連品の拡充を図ってまいります。今後も、お客様の生活環境向上に貢献できる商品やサービスを積極的に取り入れてまいります。
(3) 販売形態の拡充
主力のダイレクトセールス以外の販売形態拡充戦略として、専用サイトのリニューアルによるレンタルふとんニーズの掘り起こしや、GMS並びに卸売業者、ホテル・旅館等の法人向け販売の他、官公庁関係の宿泊施設や学生寮等、販売ルート拡充に注力してまいります。
レンタルふとんの個人市場においては、都心部のマンション居住者層をターゲットに、ウェブサイトでの集客により、ニーズを掘り起こしております。また、ものを持たない暮らし(ミニマリスト)の提案として、来客用から自分用へと、新たなレンタル需要に対応した長期(3ヶ月以上)レンタルサービスを本格的に取り組んでまいります。
法人市場においては、マンスリーマンションなど法人の長期レンタル需要に対応しております。また、「保育園用お昼寝マット」、「介護用シーツ」の取扱いを拡大してまいります。
量販店並びに卸売業者に向けては、当社グループ製品のような日本国内生産品の価値が再認識されている現況を受け、拡充を図ってまいります。その他、官公庁関係の宿泊施設、不動産関連会社との提携や学生寮等、新規取引先の開拓に努めてまいります。
ホテル・旅館向け販売においては、東京オリンピック開催に向けて、新規ホテル・旅館の建設が進み、海外からの旅行者も増加することが予想されます。宿泊者に喜んでいただける寝具の提供に努めるとともに、ホテル・旅館への営業強化を図ってまいります。
(4) 生産体制の強化
浜松工場、大久保工場及び磐田工場は、一般財団法人日本繊維製品品質技術センター(QTEC)の認定工場として登録されており、法人取引先からは、品質に関しての信頼性が得られております。さらに、販売形態の多様化に対応するため、国内工場と海外工場との役割分担を適宜見直しつつ、設備と人員の最適化を図り、当社グループ全体の生産能力と物流体制の向上・効率化を目指してまいります。
(5)原材料の調達
当社グループは、寝具主要原材料である羽毛を、主として中国・東欧・北米から仕入れておりますが、近年、仕入価格は上昇傾向にあります。また、為替相場が円安の場合、仕入価格全体が上昇する傾向にあります。
当社グループでは、現地市況の把握や安定した仕入先の確保に努め、一定数の原材料は常に当社グループ倉庫に保管しておくことで原材料価格の高騰に備えてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 当社グループ事業に係るリスク
① 寝具・リビング用品の市場動向について
寝具・リビング用品は生活必需品として安定した需要がありますが、近年は消費者の健康志向の高まりを背景に、睡眠に関する研究及び人間工学の成果を取り入れて機能性を高めた寝具や、高齢者及び介護に配慮したベッドなどの投入によって需要が喚起されております。近年において寝具・寝装品の市場規模は、概ね堅調に推移しております。有限会社寝具新聞社調査によると、寝具市場規模は6年連続で1兆円台を維持しており、平成29年(1月~12月)は、1兆302億円(前年比△1.5%)と推定されております。
このような環境において、当社グループは高品質な羽毛ふとんや敷きふとんなど、従来からの主力製品の製造・販売のみならず、健康志向で機能性を重視した新製品の開発や様々な販売形態に対応した生産に努めております。また、総合寝具関連企業として、単に製造・販売するだけではなく、関連サービスであるふとんのリフレッシュサービス並びにクリーニングサービス(お客様のご要望により保管サービスも付加)、販売時の不要ふとんの無償回収(リサイクル)をお客様へ提供し、サービス向上にも努めております。
しかしながら、これらの活動が奏功せず、お客様のニーズに適合しない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 個人消費動向について
当社グループ連結売上高におけるダイレクトセールス比率は56.4%(平成30年3月期)となっており、一般個人のお客様への依存度が高くなっております。
羽毛ふとんに代表される当社グループの製品は比較的高価格でありますが、ダイレクトセールスの顧客層は比較的家計に余裕のある中高年層が多いこと、また、ダイレクトセールスが能動的営業手法であり、お客様に製品の品質、機能性、メンテナンス方法等を直接訴求でき、積極的に潜在需要を掘り起こすことが可能であることから、当社グループダイレクトセールス部門の業績は個人消費動向全般の影響を受けにくい特性を持っております。
しかしながら、景気や経済環境の著しい変化により、個人消費動向が想定以上に著しく減退した場合、特に、想定以上に中高年層の消費動向が著しく減退した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業戦略について
創業以来、当社グループは寝具・リビング用品の一貫生産体制の構築とダイレクトセールスの全国展開を両輪に事業を拡大してまいりました。平成24年4月の当社設立後は、中間統括会社による管理体制を確立するとともに、グループ会社を再編成することによって、事業責任の明確化や意思決定の迅速化をさらに図っております。
現状、当社グループの主力事業はダイレクトセールスとなっておりますが、お客様のニーズが多様化する中で、更なる販売形態拡充のため、生産体制の効率化、製品開発力及び関連サービスの強化などに取り組み、総合寝具関連企業として持続的な成長及び競争力の強化を目指してまいります。
しかしながら、こうした当社グループの事業戦略が期待どおりに奏功しなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ ダイレクトセールス販売員の確保について
ダイレクトセールスは顧客と直接対面する販売方法であり、業績拡大のためには、販売員数の増員が不可欠であります。インターネット媒体、求人雑誌を活用し、会社説明会を積極的に行う他、新人の育成を担う営業幹部も面接をはじめとした採用活動に直接携わることで、人材の採用を強化してまいります。また、雇用形態、勤務体系の多様化を図ることで募集対象者の幅を広げてまいります。
しかしながら、採用活動が想定以上に振るわなかった場合、また、労働環境の変化や行政処分等により当社グループのイメージが低下し、予定どおり販売員を確保できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人材育成について
当社グループは製品企画・原材料調達・製造・品質管理・物流・販売・関連サービスをグループ内で一貫して行う総合寝具関連企業であるため、それぞれの分野で戦力となる人材を育成していく必要があります。
主力のダイレクトセールスについては、販売員に対し、集合型研修を行っており、販売力習得はもとより、当社グループ工場見学を通じての商品知識習得も含んでおります。またeラーニングによる商品知識や関連法令の教育も実施しております。
また、当社グループ内でのジョブローテーションにより様々な角度から業務について総合的に理解し、視野を広げる機会を与え、社員の自己能力の向上やキャリアアップを図っております。
しかしながら、人材の育成が当社グループの計画どおりに進捗しない場合、あるいは優秀な人材が多数離職してしまう場合には、お客様満足度の高い生産活動、ダイレクトセールス活動等が十分に行えず、その結果、生産数や販売数の低下等の発生により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥ ダイレクトセールスにおけるクレームについて
当社グループのダイレクトセールスは営業形態の性質上、クレームの発生を完全に撲滅することは難しいと考えられます。上述のとおり各種研修を行うほか、クレーム発生事案に関しては、当事者への指導・教育のみならず、全販売員に対してeラーニング受講を毎月義務付けており、販売マナーやコンプライアンスに関する教育を徹底しております。
更に、毎月開催している販売コンプライアンス会議においてクレームの内容や対応状況を役員、幹部社員で共有し、再発防止策を協議のうえ、クレームの減少及び再発防止に努めております。
クレームが発生した場合は、丸八グループお客様相談室が窓口となり、迅速・丁寧な対応を心掛けております。また、お客様がクレーム内容を消費生活センター等に相談された場合には、専門員が対応し、お客様の立場で円満なクレーム対応を心掛けております。
しかしながら、想定以上の重大なクレームあるいは訴訟等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 販売代理店の確保について
当社グループのダイレクトセールス会社では営業社員のみならず、ダイレクトセールス会社と委託販売契約を締結した事業主である販売代理店も営業活動を行っております。販売代理店の確保は業績維持・向上のため重要であると考えておりますが、想定以上に委託販売契約の解除があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 物流体制ついて
当社グループの物流は、事業所に向けた定期路線配送のほか、事業所以外への配送及び個人宅向けへの配送等があります。物量及び配送効率を考慮し、当社子会社の株式会社丸八ロジスティクスによる配送と外部配送業者への委託による配送を併用しています。当社グループドライバーの人員確保ができない場合や、外部配送業者から想定以上の運賃値上げやサイズ・数量等が規制された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当社グループの生産に係るリスク
① 原材料の調達について
当社グループは、寝具・リビング用品の原材料として、羽毛・羊毛・ムートンを主に海外の取引先より、ふとんの生地を主に国内の取引先より仕入れておりますが、常にその価格は市況により変動しております。寝具主要原材料である羽毛は、主として中国・東欧・北米から仕入れておりますが、近年、仕入価格は上昇傾向にあります。また、為替相場が円安の場合、仕入価格全体が上昇する傾向にあります。さらに、万が一、鳥インフルエンザ等の感染症が大規模に発生した場合は、飼育個体数が減少し、仕入価格が上昇する可能性があります。
当社グループでは、現地市況の把握や安定した仕入先の確保に努め、一定数の原材料は常に当社グループ倉庫に保管しておくことで原材料価格の高騰に備えておりますが、予想をはるかに超えて原材料価格が高騰し、これを販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 製品の品質並びに表示について
当社グループは、製品の欠陥等の発生リスクを未然に防止するため、所定の品質管理基準に従って、羽毛ふとん・敷きふとん・ムートン製品・カーテン等を生産しております。
当社グループが製造する羽毛ふとん・敷きふとん・ムートン製品については人体に直接触れるものであり、専門装置を用いて厳格に検針を行っております。しかしながら、何らかの不測の事態により製品に針等危険物が混入し、お客様に被害が生じた場合、当社グループへの信頼感が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、関係諸法令に抵触するような製品表示の不備があった場合、ブランドイメージの低下に繋がり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 当社グループに対する法的規制について
① 特定商取引法について
当社グループのダイレクトセールスは、特定商取引法の規制を受けております。同法は訪問販売や通信販売等の特定取引の公正化を図り、消費者の利益を保護するための法律であります。具体的には、販売勧誘目的や商品の明示、契約書の交付、不実告知や迷惑勧誘の禁止、クーリング・オフなどが規定され、数年毎に改正が行なわれてきました。
当社グループでは特定商取引法の改正に応じて関連規程集・マニュアルを改定・運用するとともに、営業社員並びに販売代理店に対して公益社団法人日本訪問販売協会の教育登録証を必ず取得・携行させ、さらに販売コンプライアンスに関する研修を繰り返しております。また、契約されたお客様に対して、丸八グループお客様相談室担当者が契約翌日に謝礼電話を行い、販売員の接客態度のほか、契約内容、クーリング・オフ等について再度確認及び説明することで法令違反行為の予防を図っております。
しかしながら、万一にも当社グループが特定商取引法に抵触したことにより、業務の改善指示や停止命令等の行政処分がなされて社会的信用の低下を招いた場合、あるいは将来的に特定商取引法並びに関連法規の改正及び新たな法令等が制定され、それらへの対応に時間を要することとなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 個人情報保護法について
当社グループはダイレクトセールスにおいて、顧客の氏名・住所・生年月日・電話番号・世帯状況・住居等の個人情報を入手する立場にあり、個人情報保護法に定められた個人情報取扱事業者に該当いたします。当社グループは、それら個人情報をお客様の同意のもと、ダイレクトセールス会社を統括する株式会社丸八真綿販売並びに株式会社丸八真綿で管理しており、個人情報を格納するサーバーには厳格にアクセス制限をかけております。
また、株式会社丸八真綿は割賦販売法に基づく個別信用購入あっせん業者として、クレジット利用のお客様の個人信用情報機関の照会データ等を入手しており、この情報は入退室管理がなされたクレジット業務の執務室において、厳格に管理のうえ保管しております。
当社グループは、個人情報保護方針の開示等、個人情報取扱事業者として必要な措置を講じているほか、個人情報の取扱いに関するルールを設定し、社員教育を中心とした社内管理体制の強化や外部からの不正アクセス等に対する情報システムの強化により、情報漏洩を防止する体制をとっております。
しかしながら、システムトラブル、外部からの不正アクセス、社員等による人為的なミスあるいは不正な持ち出しなどの原因で当社グループが保有している個人情報が漏洩した場合、当社グループの信用失墜による売上高の減少、又は損害賠償金の支払いの発生等が起こることも考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 割賦販売法について
当社グループのダイレクトセールスにおいて、お客様は支払方法として現金又はクレジットを選択し、クレジットの場合は、その取扱業者を株式会社丸八真綿又は外部業者の2社から選択することができます。
株式会社丸八真綿は「割賦販売法」に基づき、関東経済産業局に「個別信用購入あっせん業者」として業者登録を行っておりますが、将来何らかの理由によりそれらの登録が更新できない場合や取消事由に該当した場合は、同社でのクレジット取扱いができなくなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 当社グループの財務に係るリスク
① 保有有価証券の時価の下落について
当社グループが保有する有価証券及び投資有価証券は平成30年3月期末現在で、それぞれ894,436千円、504,284千円となっております。当社グループでは有価証券管理規程等の社内規程に基づき、長期的視点からの事業上の意義も含めて有価証券の保有・売却の判断をしております。
しかしながら、想定以上に時価が下落した場合には、評価損や売却損の発生により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 保有不動産の価格の下落について
当社グループでは、生産拠点、本社ビル、賃貸用不動産等、多くの不動産を保有しており、平成30年3月期末現在で、建物及び構築物(純額)が4,648,606千円、土地が13,237,065千円となっております。
これらの不動産の価格が想定以上に下落した場合、事業に必要がなくなり遊休不動産となった場合、あるいは不動産市況の悪化による賃料水準の低下や空室率の上昇などがあった場合、当該不動産に対する減損や売却損の発生によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 為替変動のリスクについて
当社グループは、本邦子会社において外貨建て金融資産(預金、有価証券及び投資有価証券)を保有しております。また、在外子会社のあるラオスにおいて生産活動を行うほか、中国にはMARUHACHI (QINGDAO) TRADING CO., LTD.及び製造委託取引先が存在しているなど、海外での事業活動並びに貿易取引を行っております。そのため、外貨建て資産・負債、外貨建て輸出入取引及び子会社決算の円貨換算等について、為替相場の変動によるリスクがあります。特に、本邦子会社が保有する豪ドル建て金融資産は平成30年3月期末現在6,229,228千円となっており、その為替差損益が多額に発生する可能性があります。
当社グループは、為替リスク管理規程等の社内規程に基づき、適宜、リスク管理を行っておりますが、想定以上に為替相場が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) その他
① 持株会社としてのリスクについて
当社は持株会社として、当社グループ全体の事業戦略立案、経営資源配分を統括し、中間統括会社(株式会社丸八真綿販売、株式会社丸八プロダクト及び株式会社丸八真綿)を通じてグループ各社の経営企画・経理・財務・人事・総務等の管理並びに監視・監督等を行っております。当社の営業収益は、中間統括会社からの配当金並びにグループ各社からの経営指導料となっておりますが、中間統括会社並びにグループ各社が当社に対して配当金並びに経営指導料を支払えない状況が生じた場合には、当社は株主に対して配当を支払えなくなる可能性があります。
② 海外カントリーリスクについて
当社グループの海外事業は主に東南アジア・中国にて活動しております。これらの海外での事業活動におきましては、予期できない政情不安、労働問題、テロ・戦争の勃発や感染症の流行による社会的混乱等のリスクが潜在するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 国内における自然災害について
営業活動においては、ほぼ国内全国に販売網を有し、同質の製品・サービスを提供していることから、一部地域において販売に支障が生じた場合は、周辺地域の販売拠点にて対応することが可能であります。
一方、生産活動においては、海外での委託加工等の分散を図っているものの、主力生産拠点である国内工場は、静岡県浜松市近辺に集中しており、東海地震・東南海地震及びそれらに伴う津波等の自然災害が同地に発生した場合、生産活動に支障をきたすとともに、設備等の復旧に巨額の費用を要し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 風評リスクについて
当社グループ主力のダイレクトセールスにおいては、特定商取引法により、販売手法に対する厳格な規制が存在しておりますが、法令違反や行政処分等、ダイレクトセールス全体のイメージダウンにつながるような事象が当社に限らず多数発生した場合や、クレーム等の情報がSNS等により著しく拡散された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
(寝具・リビング用品事業)
当社グループが属する寝具業界におきましては、睡眠に対する関心が高まる中で、寝具の需要に変化が生じています。とりわけ健康志向時代の中で、さまざまな機能商品が登場して快眠に貢献しているのが最近の状況であります。また、近年、中国を中心とした海外生産品の高い輸入割合の影響を受けて国内生産は縮小してきましたが、このところ日本製への見直しもあり下げ止まり傾向となっております。国産品では海外品との棲み分け、あるいは差別化によって新たな市場構築への動きも強まってきています。(寝具新聞社「寝具新聞」記事より抜粋)
こうした状況の中、当社グループは、総合寝具関連企業として寝具・リビング用品の生産・販売を積極的に推進し、関連サービスの充実にも努めました。
主力のダイレクトセールスにおきましては、当期売上は前年度とほぼ横這いで推移いたしました。販売員増員に向けて積極的な採用活動に努めましたが、依然として苦戦が続きました。一方で、臨時社員数は大幅に増加しました。結果として経費減となり、増益となりました。また、商品別売上構成といたしましては、カーテン、畳、大手住宅関連メーカーと提携しての内窓の販売等、寝具以外の住宅関連品の販売が伸張しております。
ダイレクトセールス以外の国内卸売、レンタル、ホテル・旅館向け販売については、国内景気の緩やかな回復とともに、法人顧客の需要に積極的に応え、業績は好調に推移いたしました。海外卸売に関しましては、G L BOWRON & CO LIMITEDの売却の影響により減収減益となりました。
(不動産賃貸事業)
当社グループが属する不動産業界におきましては、金融緩和政策による低金利等を背景に底堅く推移しているものの、建築コストは高止まりの状態が続いており、今後の業界動向については引き続き注視していく必要性が求められます。
こうした状況の中、当社グループは保有する不動産の安定した賃料収入の確保と、適切なメンテナンス・有効活用による資産価値の維持・向上に努めました。
主要物件である丸八新横浜ビル・丸八青山ビル・パークウェストにおきましては、都心部の良好な不動産市況を背景に、売上は堅調に推移いたしました。また、前期下期に完成した博多賃貸マンションの売上が通期化し、増収につながりました。ただし、経費面では設備関係費が前期を上回った結果、減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は17,751,714千円(前期比11.9%減)、営業利益は1,591,840千円(前期比1.0%増)となりました。営業外損益におきまして、前期は為替差益を5,280千円計上したのに対し、当期は為替差損を400,515千円計上したことにより、経常利益は1,660,109千円(前期比18.6%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期はG L BOWRON & CO LIMITEDにおいて事業整理損365,359千円を計上したのに対し、当期は有形固定資産売却益250,690千円及び子会社株式売却損154,740千円等を計上した結果、1,103,630千円(前期比4.9%減)となりました。
セグメント毎の状況は以下のとおりであります。
① 寝具・リビング用品事業
当セグメントにおきましては、売上高は16,823,894千円(前期比12.6%減)、セグメント利益(営業利益)は1,900,577千円(前期比8.5%増)となりました。
② 不動産賃貸事業
当セグメントにおきましては、売上高は927,819千円(前期比4.9%増)、セグメント利益(営業利益)は333,355千円(前期比22.6%減)となりました。
(2) 財政状態
経営成績以外の主な変動要因として、当連結会計年度において子会社 G L BOWRON & CO LIMITEDの全株式を売却したことにより、現金及び預金が増加する一方で、同社の貸借対照表が連結されなくなったため、たな卸資産を中心に資産及び負債の残高が減少しております。また、最近の低金利に鑑み、借り換え及び新規借入を実行したことにより、固定負債が増加しております。詳細は以下のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して1,584,586千円増加し、58,766,302千円となりました。流動資産は前連結会計年度末と比較して2,277,152千円増加し、39,413,247千円となりました。主な要因は、現金及び預金が3,385,087千円増加及び有価証券が287,237千円増加した一方で、たな卸資産が1,317,137千円減少したことによるものであります。固定資産は前連結会計年度末と比較して692,566千円減少し、19,353,055千円となりました。主な要因は、投資有価証券が898,670千円減少したことによるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末と比較して829,549千円増加し、12,923,693千円となりました。流動負債は前連結会計年度末と比較して789,557千円減少し、5,678,108千円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が500,000千円減少したことや支払手形及び買掛金が223,759千円減少したことによるものであります。固定負債は前連結会計年度末と比較して1,619,106千円増加し、7,245,585千円となりました。主な要因は、長期借入金が1,500,000千円増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して755,036千円増加し、45,842,609千円となりました。主な要因は、利益剰余金が638,705千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度に比べ929,266千円増加し、15,088,359千円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの獲得の他、G L BOWRON & CO LIMITEDの売却、借入による資金調達等の増加要因があった一方で、設備投資(ラオス工場、筑後賃貸マンション、札幌・甲府・千葉支店等)及び定期預金への組入れによる支出がありました。詳細は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1,695,186千円(前連結会計年度は3,541,561千円の獲得)となりました。
この主な要因は、税金等調整前当期純利益1,641,869千円、減価償却費465,852千円、利息及び配当金の受取額318,787千円などがあった一方で、たな卸資産の増加386,434千円、法人税等の支払額532,786千円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,293,219千円(前連結会計年度は1,523,537千円の使用)となりました。
この主な要因は、収入については、子会社株式の売却による収入1,440,492千円、投資有価証券の売却及び償還による収入595,515千円があった一方、支出については、定期預金の純増額2,588,607千円のほか、有形固定資産の取得による支出1,119,463千円などがあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は534,248千円(前連結会計年度は1,303,217千円の獲得)となりました。
この主な要因は、長期借入れによる収入3,000,000千円があった一方、長期借入金の返済による支出2,000,000千円、配当金の支払額464,925千円などによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業資金は基本的に毎期の営業活動によるキャッシュ・フローで賄いますが、設備投資など多額の支出が必要となる場合には、適宜、金融機関からの長期借入金を財源に組み入れる方針であります。別途、自己資金を留保しており、資金の流動性は確保されていると判断しております。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前期比(%) |
|
寝具・リビング用品事業 |
4,735,451 |
△26.5 |
|
不動産賃貸事業 |
- |
- |
|
合計 |
4,735,451 |
△26.5 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.寝具・リビング用品事業における生産高の減少は、主としてG L BOWRON & CO LIMITEDの株式譲渡によ
る影響であります。
当社グループの製品のうち、主力のダイレクトセールス用については大部分が見込生産であります。また、卸売用などについては主に受注生産を行なっておりますが、全般的に生産に要する期間が短いことから記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
寝具・リビング用品事業 |
16,823,894 |
△12.6 |
|
不動産賃貸事業 |
927,819 |
+4.9 |
|
合計 |
17,751,714 |
△11.9 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.寝具・リビング用品事業における販売高の減少は、主としてG L BOWRON & CO LIMITEDの株式譲渡によ
る影響であります。
4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
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IKEA Suplly AG |
3,349,704 |
16.6 |
- |
- |
※ 当連結会計年度における主な相手先別の当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
当社グループの寝具・リビング用品事業においては、当社グループの営業社員以外に、ダイレクトセールス会社と以下の委託販売契約を締結した事業主(個人又は法人)が、販売代理店としてダイレクトセールスを行っております。
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契約会社名 |
相手先 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社グループ ダイレクト |
事業主 (個人又は法人) |
当社グループ製品等の販売を委託された事業主が、販売代理店としてダイレクトセールスを行います。 当社グループダイレクトセールス会社が販売代理店に対し、販売実績に応じた委託販売手数料を支払います。 |
契約日より1年間 (以後、1年毎の自動更新) |
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は50,069千円であり、寝具・リビング用品事業において計上しております。
お客様の満足度向上と業界内における他社との差別化を目的として、睡眠の快適性向上を図る製品の研究開発を行っております。具体的には、品質管理部門が寝床内試験等を行い、そのデータを分析しているほか、睡眠時無呼吸症候群の専門医療機関や整形外科医院とも連携を図っております。
当社グループは製造・販売部門の両方を有しており、販売員がお客様宅にて製品の使用感・意見及びニーズを伺い、その販売員と製品企画部門社員とが積極的に情報交換を行う機会を持つことで、お客様の意見を製品の開発・改良に反映させていくことが可能となっております。