第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国の経済は、政府による経済対策などを背景に、企業収益や雇用情勢の改善が継続し、個人の消費マインドも持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移していた中、今年に入ってから円高となり、英国のEU離脱などで日経平均株価や為替相場は乱高下しました。日銀が金融緩和策を推進し、マイナス金利政策を導入することで、企業が資金調達しやすい環境となりましたが、経営環境はより一層不透明感を増しております。

当社の事業領域である中堅・中小企業のM&Aにおきましては、オーナー社長の高齢化に伴う後継者問題などを背景に市場は拡大傾向にあります。内閣府の平成27年版高齢社会白書によると、日本国内の高齢者(65歳以上)の人口は過去最高の3,300万人、高齢化率は26.0%と4人に1人が高齢者となっております。また中小企業庁の2016年版中小企業白書概要によると、中小企業の経営者の高齢化は益々進んでおり、オーナー企業は社会的に後継者不在の問題を抱え、その解決策としてM&Aによる事業承継への期待が年々高まっております。

このような環境下、当社では、新規顧客の開拓のため、平成27年11月には全国6か所、平成28年6月には全国8か所でセミナーを開催し、中堅・中小企業におけるM&Aの活用法と事例の紹介等を行い、営業活動に取り組みました。また、関東信越税協連共済会、京都税理士協同組合及び公認会計士協同組合と業務提携をいたしました。さらに、税理士事務所、公認会計士事務所にネットワークを広げ、事業承継案件の開拓に取り組みました。加えて、平成28年6月21日には、東京証券取引所マザーズ市場に上場し、営業強化を図りました。

一方、受託案件の増加に対応するため、当事業年度においてM&Aコンサルタントを7名増員しました。さらに、業容拡大のため、平成28年8月1日には本社を東京都千代田区大手町に移転いたしました。

この結果、当事業年度においては計48組の案件が成約し、売上高は2,006百万円(前期比41.0%増)、営業利益は796百万円(前期比46.1%増)、経常利益は790百万円(前期比44.4%増)、当期純利益は510百万円(前期比55.2%増)と過去最高の業績となりました。

なお、当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,384百万円と前事業年度末と比べ858百万円の増加となりました。主な要因は、下記のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は430百万円(前事業年度は715百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額が354百万円あったものの、税引前当期純利益を790百万円計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は135百万円(前事業年度は15百万円の収入)となりました。これは主に、本社移転等に伴う有形固定資産の取得による支出40百万円、本社移転等に伴う敷金及び保証金の差入による支出89百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は564百万円(前事業年度は152百万円の収入)となりました。これは主に、配当金60百万円の支払いがあったものの、公募増資等による株式の発行による収入が625百万円あったことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。

事業の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

M&A仲介事業

2,006,916

+41.0

合計

2,006,916

+41.0

 

(注) 1.当社は、M&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントに関わる記載は省略しております。

2.前事業年度及び当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成26年9月1日

 至 平成27年8月31日)

当事業年度

(自 平成27年9月1日

  至 平成28年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱アインホールディングス
(旧社名㈱アインファーマシーズ)

236,000

11.8

 

  前事業年度の㈱アインホールディングス(旧社名㈱アインファーマシーズ)に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

3.上記の金額には消費税は含まれておりません。

4.前事業年度及び当事業年度におけるM&A成約組数の実績は次のとおりであります。

分類の名称

前事業年度

(自 平成26年9月1日

 至 平成27年8月31日)

当事業年度

(自 平成27年9月1日

 至 平成28年8月31日)

M&A成約組数

42

48

 

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 信用力の向上

中堅・中小企業の譲渡希望先にとって、会社を譲渡することは非常に重い決断であるとともに、今まで企業を育ててきた努力を将来の新たな活力に繋げる生涯における一大事であります。譲渡希望先は様々な不安を抱えながら、決断を行い、理想の買収先を求め、交渉を進めていきます。一方、買収希望先にとっては、貴重な経営資源を新たな会社に投下することは新たなリスクを抱えるものであり、慎重に会社を選定し、交渉を進め、決断を行います。
 このような状況下、譲渡先と買収先がM&Aを進める上では、仲介会社である当社の信用力が必要不可欠であり、顧客からの安心感を得られる体制を構築することが重要な課題であると認識しております。
 この課題を解決すべく、社会的信用力の向上を目指すとともに、更に信頼される企業となるべく、社内管理体制及びコンプライアンス体制の整備・充実を図ってまいります。また、業務・サービスの品質を高めるべく、従業員の専門性を高めるため社内教育を推進するとともに、徹底的に顧客と向き合い案件を進めていく企業文化を構築するため、案件会議を毎週開催し、社内コミュニケーションの促進、情報の共有を推進してまいります。

 

(2) 譲渡案件探索

M&A仲介事業の拡大のために、譲渡案件の探索及び受託を重要な課題と考えております。
 当社では、セミナー開催、広報誌の発行、WEB・新聞・雑誌での記事掲載により、M&Aに関する情報発信による潜在的な譲渡希望ニーズの発掘に取り組んでおりますが、発信する情報の拡充を図るとともに、効果的・効率的に譲渡案件が受託できるよう努めてまいります。この一環として、新たに公開したM&A専門の情報サイト「M&Aonline」上のコンテンツを充実させることで情報発信を強化してまいります。また、経営者の悩みやニーズに適切に応えるべく、潜在的な顧客へのダイレクトマーケティングも持続的に強化してまいります。
 一方、金融機関や会計事務所を中心とした業務提携により間接的な案件受託を推進しておりますが、当該受託の増加を図るため、新たな提携先の探索や提携領域の拡大に取り組んでまいります。新たな提携領域として、保険会社や税理士協同組合等との業務提携を開始いたしましたが、これらの提携関係については更なる強化に努めてまいります。

 

(3) M&A活動エリア、M&A対象分野の拡充

当社は、東京に本社を置くとともに、札幌、仙台、名古屋、大阪、高松、福岡に営業所を設置し、全国の企業をM&A仲介の対象としておりますが、社内の人的資源にも限りがあり、全国全てのエリアにおいてM&Aニーズへの十分な対応ができているとは判断しておりません。このため、顧客ニーズに十分な対応ができていないエリア等を見極め、その時々で注力エリアを選別することで経営資源の有効的な活用を図るとともに、中長期的にはそのエリアの拡大に努めてまいります。

事業承継問題を背景に、中堅・中小企業のM&A市場は活性化している状況でありますが、事業承継だけに限定することなく、ベンチャー企業のエグジット、事業整理、事業再生目的等多様なM&Aニーズにも対応を図るとともに、M&Aを利用した新たな問題解決手法を創出することも視野に入れ、M&A市場全体が発展していく中で安定的な経営が行えるよう努めてまいります。

 

(4) 人材の確保・育成

当社では、M&A仲介事業を成長させるために最重要となる経営資源は人的資源であると考えており、優秀なM&Aコンサルタントを継続的に獲得し、育成し、維持していくことが課題であると認識しております。
 獲得に関しては、専門的な知識を有する人材、多様な分野に精通している人材、営業力・交渉力に長けた人材等の有能な人材を獲得することに注力していく方針としております。とりわけ、当社は公認会計士・税理士が主体となって業務を行うことで、サービスの向上を図っており、公認会計士・税理士の採用を継続的に進めてまいります。
 従業員の育成のため、専門的知識や専門的スキルの向上のための社内研修の充実、M&A情報の共有等の施策を図ることとしております。さらに、優秀なM&Aコンサルタントの定着率を向上させるため、成果主義に基づく給与制度や人事考課制度を採用しておりますが、社会環境や組織構造の変化に対応して随時見直しを行うとともに、従業員が積極的に仕事に取り組める環境を整備してまいります。

 

 

(5) マッチングサイト「M&A市場SMART」の更なる活用

当社では、譲渡希望先の意向によって、インターネット上でのマッチングサイト「M&A市場SMART」に企業名を伏せたまま案件概要を掲載し、買収に関心のある企業を募っております。「M&A市場SMART」を活用し、不特定多数の企業から買収候補先を探索することは、譲渡希望者にとってはより良い条件での譲渡の可能性が高まるとともに、買収候補先にとっても譲渡案件を適時に把握でき、すぐに買収に参加できることとなり、双方にメリットがあります。このような「M&A市場SMART」の利点を生かし、顧客満足を一層高められるよう、継続的にWEBサイトの更新・強化を図ることで「M&A市場SMART」の利便性を高めるとともに、より多くの企業から「M&A市場SMART」を経由して買収希望を獲得できるよう、その普及に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。併せて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断にとって重要であると当社が考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。
 当社は、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
 本項記載の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関連するリスクについて

① M&A市場の低迷

中堅・中小企業のM&A市場は、1990年代以降、オーナー経営者の高齢化に伴う後継者問題等を背景に拡大傾向にあります。また、今後も、ベンチャー企業の出口戦略としてのM&Aの活用やノンコア事業からの撤退手段としてのM&Aの活用等により、市場は更に拡大する可能性があるものと予測しており、当社でも様々なM&Aニーズに対応できるよう体制を整備しております。しかしながら、将来的に後継者問題解決策としてのM&A譲渡ニーズが減少に転ずること、金融市場の動向等によりM&A買収ニーズが減少に転ずること等を要因として、市場が縮小した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、過去にも、リーマンショックや東日本大震災を契機として、M&A買収ニーズの減少によりM&A市場が一時的に縮小した経緯もあり、類似した経済情勢の変化や自然災害の影響を受けて市場が低迷する可能性もあります。

 

② M&Aに関する法的規制

現状、M&A仲介業務を直接的に規制する法令等はなく、許認可制度や資格制限もありません。しかしながら、今後、法令等の制定・改定により、M&A仲介業務に対する何らかの規制を受けることに至った場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 また、M&A取引又はM&A制度にかかる金融商品取引法、会社法、税法等の法改正が行われることで、社会におけるM&Aニーズも変化する可能性があり、その結果として、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 同業者との競合

M&A仲介事業は許認可制度や資格制限もないことに加え、事業の開始にあたって大規模な設備投資も不要であることから、相対的に参入障壁が低い事業であると判断しております。このため、大手事業者から個人事業者まで多数の事業者がM&A事業を展開しており、今後も同業者間での競争が激しくなることが推測されます。
 当社では、M&A仲介業務の差別化や顧客からの信頼を向上させるため、これまでの経験により蓄積されたノウハウの社内共有、従業員に対する専門的知識の教育、公認会計士・税理士等の有資格者やM&A実務経験者の積極的な採用等の施策を講じて対応を図っておりますが、競合他社との競争が激化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 単一セグメント

当社は、M&A仲介事業の単一事業であり、M&Aに影響する環境変化が発生した場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社のM&A仲介事業は、日本国内の企業を仲介対象としており、日本国内の経済環境変化によって当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関連するリスクについて

① 案件成約の遅延

M&A仲介事業は、譲渡先と買収先の意向に従い、受託から成約までの一連の業務が進められております。当社は両者のマッチングが円滑に進み、早期に成約に至るよう取り組んでおり、案件の進捗管理を適時に実施しておりますが、両者での条件交渉が難航することや、買収先が手配して実施するデューディリジェンス作業が遅延すること等を要因として、予定通りに案件が進まない場合も想定されます。この結果、当社の事業年度別の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 業績の変動

M&A仲介事業は、受託する案件の規模により、成約報酬も異なっております。当社では、受託案件数を増やすことにより、業績が大きく変動しないよう取り組んでおりますが、案件成約数の一時的な変動や成約案件規模の大小により、四半期又は事業年度毎の一定期間で区切ってみた場合に、期間毎の業績が大きく変動する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ クレーム、訴訟

当社では、コンプライアンスを遵守してM&Aの仲介業務を行うよう社内体制の整備に努めており、仲介業務については公平・中立的な立場で業務が進められるようビジネス倫理にも配慮しております。また、業務の過程で発生するクレーム等についても、適時適切な対応を図っております。
 しかしながら、何らかの要因により、当社が訴訟を提起される可能性もあり、この結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 人材の獲得、確保、育成

当社が事業を拡大していくには、優秀なM&Aコンサルタントの獲得、育成、維持が重要な課題であると認識し、これに取り組んでおります。しかしながら、人材を適時に確保できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、あるいは人材育成が計画通りに進展しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社は当事業年度末現在の従業員数34名の小規模な組織形態であることから、従業員が欠けるような事態に至った場合の経営成績及び財政状態への影響は相対的に大きいものと考えられます。

 

 

⑤ 情報セキュリティの管理

当社は、顧客から情報を入手するに際して、秘密保持契約等を締結し、顧客に対して守秘義務を負っております。当社では、顧客から入手した情報が漏洩しないよう、社内規程を整備し、情報の保管管理を徹底するとともに、役職員に対しても守秘義務に関する教育を行う等の施策を講じております。しかしながら、不測の事態等により、守秘義務の対象となる情報が漏洩した場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 個人情報管理

当社は、メールマガジンの登録及びセミナーの受講等において、個人情報を取得する場合があります。当社では「個人情報の保護に関する法律」に従い、社内規程を整備し、個人情報の厳正な管理を行っております。このような対策にも関わらず、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) その他のリスクについて

① 大株主及び当社代表取締役について

当社代表取締役 荒井邦彦は、当社の創業者及び経営の最高責任者であり、荒井邦彦の資産管理会社である株式会社K&Companyとあわせて、当事業年度末現在、当社株式の60.5%を所有する大株主であるとともに、経営においても重要な役割を担っております。当社では、過度な依存を回避すべく、会議体での重要な意思決定の徹底、組織としての管理体制の強化、マネジメント層の採用・育成を図っておりますが、現時点において当該役員に対する依存度は高い状況にあるといえます。そのため、何らかの理由により同氏が当社の経営を行うことが困難な状態となり、また、後任となる経営層の採用・育成が進展していなかった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 配当政策

当社は、株主に対する利益還元を重要な経営目標と認識しており、剰余金の配当につきましては、内部留保とのバランスを保ちながら、将来の事業展開と経営の体質強化のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を行うことを基本方針としております。このため、安定的かつ固定的な配当施策を採用しておらず、配当が毎期変動する可能性があります。この結果、配当政策が株価へ、株価が資金調達へ影響することで、最終的には経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 自然災害、事故等

当社では自然災害、事故等に備え、サーバーの分散化、データの定期的バックアップ、システム稼働状況の監視によりシステムトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社本社の所在地である関東圏において、大地震、台風等の自然災害や事故等により、設備の損壊や電力供給の制限等の事業に支障を来たす事象が発生し、システムの利用が制限された場合、当社の経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化

当社は、取締役及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプションを付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、当社株式の1株当たりの価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在におけるストック・オプションによる潜在株式数は201,500株であり、発行済株式総数2,972,100株の6.8%に相当しております。

 

⑤ 調達資金の使途

当社の株式上場時の公募増資による調達資金の使途につきましては、広告宣伝、人材採用、システム開発に充当する予定であります。しかしながら、調達した資金の使途の全てが必ずしも当社の成長に寄与するとは限らず、期待通りの成果をあげられない可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来生じる実際の結果とは異なる可能性がありますので、ご留意ください。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
 また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
 

(2) 財政状態に関する分析

(資産の部)

当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ899百万円増加し、2,539百万円となりました。これは、主として現金及び預金が858百万円増加したこと、売掛金が29百万円増加したことによるものであります。
 当事業年度末の固定資産は、前事業年度末に比べ126百万円増加し、183百万円となりました。これは、主として本社移転等により、建物が21百万円、工具、器具及び備品が14百万円増加し、敷金の差入等により投資その他の資産(その他)が91百万円増加したことによるものであります。

 

(負債の部)

当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べ55百万円減少し、464百万円となりました。これは、主として未払金が10百万円増加、未払費用が18百万円増加したものの、未払法人税等が67百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産の部)

当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ1,081百万円増加し、2,258百万円となりました。これは、主として公募増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ316百万円増加したことに加えて、利益剰余金が配当により60百万円減少したものの、当期純利益により510百万円増加したことによるものであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度の売上高は2,006百万円と、前事業年度に比べ583百万円の増加(前年同期比41.0%増)となりました。この主な要因は、受託活動を強化した結果、M&A成約組数が増加したことに加え、前期に比べ成約案件の取引規模が大きくなったことによるものであります。

 

(売上総利益)

当事業年度の売上原価は708百万円となり、前事業年度に比べ214百万円の増加(前年同期比43.3%増)となりました。この主な要因は、案件紹介料の増加66百万円、M&Aコンサルタントの増加に伴う給与手当の増加42百万円、賞与の増加70百万円等によるものであります。

この結果、当事業年度の売上総利益は1,298百万円と、前事業年度に比べて369百万円の増加(前年同期比39.7%増)となりました。 

 

(営業利益)

当事業年度の販売費及び一般管理費は501百万円となり、前事業年度に比べ117百万円の増加(前年同期比30.7%増)となりました。この主な要因は、人員増加に伴う給与手当の増加15百万円、賞与の増加13百万円、本社移転等による地代家賃の増加20百万円、減価償却費の増加4百万円、さらに広告宣伝費の増加4百万円等によるものであります。

この結果、当事業年度の営業利益は796百万円と、前事業年度に比べて251百万円の増加(前年同期比46.1%増)となりました。

 

(経常利益)

当事業年度の営業外収益は1百万円となり、前事業年度に比べ0百万円の減少(前年同期比18.4%減)となりました。この主な要因は、前事業年度においては還付加算金収入0百万円を計上したものの、当事業年度については発生しなかったことによるものであります。

当事業年度の営業外費用は8百万円となり、前事業年度に比べ8百万円の増加となりました。この主な要因は、公募増資による株式交付費の増加7百万円によるものであります。

この結果、当事業年度の経常利益は790百万円と、前事業年度に比べて242百万円の増加(前年同期比44.4%増)となりました。

 

(当期純利益)

当事業年度の特別利益は発生せず、前事業年度に比べ0百万円の減少となりました。

当事業年度の特別損失は発生しませんでした。

また、当事業年度の法人税等は279百万円となり、前事業年度に比べ60百万円の増加(前年同期比27.7%増)となりました。

この結果、当事業年度の当期純利益は510百万円と、前事業年度に比べて181百万円の増加(前年同期比55.2%増)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社が今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、経営者は、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は、常に外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社は会社設立時から、公認会計士・税理士を中心とした会計分野の専門性を有するプロフェッショナル集団であり、中堅・中小企業のM&A仲介事業を主たる事業として展開してまいりました。この方針は、今後の経営戦略でも維持していく方針であります。

中期的な事業の拡大を図るために、事業承継のM&A市場だけにとらわれず、グループ企業のM&A、ベンチャー企業のM&A、事業再生のためのM&A等、事業承継以外のM&A市場でも積極的に活動してまいります。また、M&Aの利便性やM&Aによる問題解決策を広く社会に認知していただけるよう「M&Aonline」等のWEBサイトを通じた情報発信を拡充していく方針であります。さらに、インターネット経由での受託、マッチングを強化するため、「M&A市場SMART」のWEBサイトの更新を図り、利便性を高めていく方針であります。

これらの経営戦略方針の下、持続的な成長を目指していきたいと考えております。また、当社が成長・発展を指向する過程で、日本におけるM&A市場の発展にも寄与したいと考えております。