第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、「自治体を通じて人々に新たな価値を提供し、会社及び従業員の成長を追求する」ことを企業理念に掲げ、自治体の自主財源確保を支援する2つの事業を展開しております。具体的には、広告事業においては、自治体が有するホームページや広報紙等の広告枠を仕入れ、民間企業に販売するSRサービス、及び自治体が住民向けに発行する子育て情報冊子や空き家対策冊子等のデザイン・制作業務を当社が行い、自治体に寄贈するマチレットを主としたSCサービスの提供において自治体の経費削減を推進しております。また、ジチタイワークス事業においては、自治体との取引実績・ノウハウを背景とし、自治体と民間企業を繋ぐBtoGソリューション、及び自治体の業務改善と民間企業のマーケティングをサポートするジチタイワークスを展開してまいりました。今後も、既存サービスの逐次改善と新規サービス・事業の開発により、自治体を通じた世の中への新たな価値提供を実現し、企業価値並びに株主価値の向上を目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは営業利益及び売上高営業利益率の中長期的な向上を重要な経営指標として定め、経営を行っております。また、生産性を計る指標として、従業員一人当たりの売上総利益についても経営指標としております。

 

(3)中期的な会社の経営戦略

 わが国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の緩和から社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復が期待されるものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、資源価格の高騰等、国内外の経済環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような状況下において、グループ企業理念を体現し、さらなる企業価値の向上を実現するためには、当社グループの強みである、創業以来、自治体を軸とした事業活動を通じて築き上げてきた「自治体リレーション」を中核に、法制度の制定・改正等を的確に捉えた「様々な分野における事業化再現性」と、自治体という事業ドメインに基づく「ビジネスの拡大展開における再現性」を発揮した既存事業の成長及び新規事業の創出が重要であることに加え、事業運営においては適切なリスク管理が重要であることから、リスク管理体制のより一層の強化を図り、企業として健全な成長を実現していく必要があると考えております。

 当社グループは2020年8月11日、2021年6月期を初年度とする3か年の中期経営計画である「HOPE NEXT 3」を策定し、その実現に向けて中期的な成長を視野に捉え事業活動を推進してまいりましたが、2021年6月期及び2022年3月期において、日本卸電力取引所(以下「JEPX」)での電力取引価格の高騰により、当社グループ業績の大きな割合を占めるエネルギー事業に多大なる影響を受けた結果、前連結会計年度末において約56億円の債務超過となりました。これに伴い、当連結会計年度においては債務超過解消を最優先課題として取り組み、債務超過解消を実現後、改めて「HOPE NEXT 3」に代わる中期経営計画の策定を行うこととしておりました。当連結会計年度末において当社グループは債務超過を解消したことから、再策定をする方針であるものの、今後の戦略策定や将来計画は、足元の各種施策(提携や協業)により大きく影響を受けることから、次回の中期経営計画については適切な時期を見極めた上で策定する予定であります。また、翌連結会計年度以降は、資本業務提携先である株式会社チェンジ(現 株式会社チェンジホールディングス。以下「チェンジ」)とのシナジー創出、また自治体に関する個別具体的なサービスにおける協業を含め、当社グループとの様々な事業開発可能性を追求しうる企業とのアライアンスに積極的に取り組む予定です。

 なお、各事業における中期的な取り組みは次のとおりであります。

 広告事業におきましては、2023年3月期の方針としては、1人当たりの生産性を高め、利益創出事業として計画的な再拡大を目指し、安定成長を目指してまいりました。2024年3月期以降においては、生産性を可能な限り維持しつつ、利益創出事業として安定拡大を目指していく方針です。

 ジチタイワークス事業におきましては、官公需が大きく、市場の開拓余地は十分に存在することから、自治体ビジネスのニーズの顕在化に対応していくことで、サービス提供機会を増やし売上拡大を図るとともに、サービス品質の向上に尽力し、堅実な成長を目指してまいります。

 また、2024年3月期からは企業版ふるさと納税支援事業を運営する事業部として、「レベニュー事業部」を新たに組織編成しております。地方協創事業部(広告事業)、ジチタイワークス事業部、に続く3つ目の事業部となります。当社グループの企業版ふるさと納税支援サービスは2021年9月より開始しておりますが、チェンジとの業務提携内容に個別サービス名として企業版ふるさと納税支援サービスについての記載があるとおり、今後の提携における事業拡大の余地を踏まえ、事業部として発足させたものです。なお、当連結会計年度におけるセグメント情報上、当該事業は、その他に区分されております。

 中長期的な視点においては、これらに加え、将来的に収益の柱となる新規事業の開発を進めてまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 当社の中長期的な経営戦略を実現させるためには、以下の課題への対処が必要であると考えております。

 

(優先的に対処すべき課題)

① 上場廃止の猶予期間入り銘柄への対応

 当社グループは2021年6月期において債務超過となり、上場廃止に係る猶予期間が2023年3月31日までとなっておりましたが、当連結会計年度末において当社グループは債務超過を解消しております。当有価証券報告書の連結貸借対照表において、事業年度の末日(2023年3月31日)に債務超過が解消されたことを、東京証券取引所及び福岡証券取引所が確認することで、当該上場廃止に係る猶予期間から解除となる見込みです。

 

② ジチタイワークス事業におけるサービスの付加価値の向上

 当社グループは、ジチタイワークス事業を自治体に関する「情報の最上流」と位置付け、自治体と民間との間に存在する「情報の非対称性」の解消を牽引するメディアの制作及びサービスの提供を目指しております。そのためには、ジチタイワークスのブランド価値を高め、自治体と民間を繋ぐメディアとしての地位を確立させることが課題であると認識しており、この数年に渡りこれに努めてまいりました。

 これを実現するための施策としては、BtoGソリューション等、ジチタイワークスブランド下のプロダクト、サービス開発、その運営体制の充実化等多面的な展開を進めております。

 

(その他対処すべき課題)

① 広告事業の収益性改善・向上

 当社グループは広告事業を「利益創出事業」と位置付け、より安定した収益事業への転換に向けて、事業規模の適正化に加えて、その収益性を改善・向上することが重要であると考えております。

 これを実現するための施策として、SRサービスにおいては、中長期的な収益性の改善を実現するために、戦略的な観点を踏まえ、適切な価格で仕入れを行うことを目的とした応札価格の妥当性の検証とより一層のノウハウの蓄積と業務実態への反映といったPDCAサイクルの運用を行っております。また、SCサービスにおけるマチレットの一件当たりの収益性を向上させるため、冊子の発行が4月~6月に集中し、販売及び制作活動が偏重する傾向を中期的に緩和することで、当該サービスだけでなく事業全体におけるコスト効率化と受注単価の向上に繋げることが課題であると考えております。なお、当連結会計年度における4月~6月への当該偏りは発行数で約5割と、前年同期の約7割に比べ改善傾向にあります。引き続き、その改善に努めてまいります。

 

② 経営管理体制の強化

 事業の成長や業容の拡大に伴い、経営管理体制のさらなる充実・強化が課題であると認識しております。現状、経営の意思決定や社内手続等が適正に行われるようガバナンスの強化に努め、コンプライアンスや適時開示体制を重視した経営管理体制の構築を行っておりますが、安定したサービスを世の中に提供し、企業価値を継続的に向上させるとともに、組織が健全かつ有効、効率的に運営されるように、事業規模に応じた内部統制の整備、強化、見直しや法令遵守の徹底に努めております。

 

③ 新規事業・サービスへの挑戦

 当社グループの行う事業は行政政策や社会的な課題の変化に直接的に影響を受け、誕生・発展してきたと言えます。その中で当社グループが継続して独自の成長を果たすためには、自治体に特化したサービスを提供するリーディングカンパニーとして、行政政策等自治体を取り巻く環境の変化への機敏な対応を軸に、自治体との取引実績、ノウハウ、営業力の有効活用、ITによる効率的な事業化への取り組み等を行い、継続的に自治体の自主財源確保に繋がる新たなサービスを開発していくことが重要であると考えております。

 

④ 優秀な人材の確保及び育成

 今後、当社グループが持続的に成長していくためには、組織において中核的な役割を担う人材の確保と育成が課題であると認識しております。この課題に対処するために、一般的なビジネスリテラシー水準の向上と、経営者候補人材の育成に繋がる教育制度や仕組みの構築に積極的に取り組んでおります。

 

⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは2020年12月中旬から2021年1月下旬にわたるJEPXの取引価格の異常高騰により、2021年6月期において2,498,387千円の債務超過となりました。さらに、2021年10月以降にJEPXの取引価格が当社グループの想定以上に高騰し、高止まりし続けたことにより、2022年3月期末においては5,602,419千円の債務超過となりました。これにより、前連結会計年度においては継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しておりました。

 当該事象を解消するため、前連結会計年度末の連結貸借対照表の負債の部に計上されていた組織再編により生じた株式の特別勘定を損益に振り替え、特別利益を計上したことに伴い、親会社株主に帰属する当期純利益5,028,646千円を計上したことに加え、行使価額修正条項付第11回新株予約権(以下「第11回新株予約権」)の行使による株式の発行及び2023年1月10日付でチェンジを割当先とした第三者割当増資の実施により総額約13億円の資金調達を行ったことから、当連結会計年度末における純資産は742,060千円となり、債務超過を解消しております。

 また、当社グループは、2017年6月期より2021年6月期まで継続して営業キャッシュ・フローがマイナスの状況にありましたが、当連結会計年度においては、181,243千円の営業利益を計上し、営業キャッシュ・フローは93,053千円のプラスとなったことにより、2期連続でのプラスの営業キャッシュ・フローとなりました。

 以上を踏まえ、当連結会計年度末において、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況は存在しないと判断しております。

 なお、前連結会計年度まで当社グループの業績へ大きな影響を与えていたエネルギー事業を営んでいたホープエナジーは、2022年3月25日付で破産手続開始の申し立てを行い、同日付で破産手続開始決定がなされたため、連結の範囲から除外しております。ホープエナジーにおいて生じた債務について、当社、株式会社ジチタイアド及び株式会社ジチタイワークスは保証等の債務負担行為を行っていないため、引当金の計上は行っておりません。なお、当社、株式会社ジチタイアド及び株式会社ジチタイワークスにおいて、当該破産による偶発債務は現時点で発生しておらず、今後においても発生する可能性は低いと判断しております。また、現状足もとにおいて、当社グループの自治体への入札における影響もございません。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

  当社グループは、グループ企業理念「自治体を通じて人々に新たな価値を提供し、会社及び従業員の成長を追求する」の実現に向けて、自治体に特化したサービスを提供しています。税収だけでなく、自治体が自ら新たな財源を生み出し、経費削減を実現するための提案を行い、自治体が、自ら確保した財源で住民サービスの向上につなげていく。その結果、日本全国に暮らす人々全員に新たな価値の提供を可能にし、ともに成長することが、当社グループの事業目的です。これらの考えのもと、長期的な視点で持続的に社会価値と経済価値を創出できるようステークホルダーと良好な関係を築き、グループ企業価値の向上を目指し、サステナビリティを重視した経営を実践してまいります。基本的なガバナンス、リスク管理は、「第4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載しております。当連結会計年度においては債務超過を解消することを最優先課題として取り組んでまいりましたが、今後におきましては、サステナビリティを重視した具体的な取組(ガバナンスやリスク管理体制の充実を含む)をより充実化させていく方針であります。その中において、当社グループとしては特に人的資本を重視し、人的資本の充実化を図ることを目的として、人材育成を含めた投資を積極的に行うことが、当社グループのサービスの付加価値向上につながり、ひいてはグループ企業理念の実現及び企業価値の向上につながるものと考えております。

 

 人的資本経営に関する取り組み

 (1)多様性の確保に向けた人材育成方針

 当社グループでは、多様性を確保するための様々な人材育成の取り組みを行っております。柔軟な働き方の制度や人材育成を通じて、従業員一人ひとりが当社グループにおいて成長意欲を高め、最大限能力を発揮し、自己実現できる環境を提供できるように努めております。

 

  ① 企業・組織風土の共有に関する取り組み

 当社グループでは、グループ企業理念や事業の目的、行動指針などに関して、従業員との共通認識を得るための機会の創出が重要であると考え、様々な取り組みを行っております。これらの取り組みを通じて相互の信頼関係を深め、組織風土の共有機会を設けることを重視しております。その上で人材育成プログラムの提供や当社グループでの就業経験そのものが、従業員一人一人の健全な成長意欲を促進するものと考えております。

 

   (ⅰ)経営陣との交流会(ななかい)

 2018年より月に1回以上実施している「ななかい」では、経営陣(CEO、COO、CFOから1名)と順不同でピックアップされた従業員6名との計7名での対話の機会を設けております。対話の内容は、議事録として全社員へ内容を共有しております。

 

   (ⅱ)週報の活用(月次アワード)

 当社グループでは2009年より、毎週末に全従業員が業務報告書として1週間の取り組みを記載する週報を実施しており、この週報で秀でたアウトプットを行った従業員を月に1度表彰する、月次のアワードを実施しております。基本的には全員が閲覧でき、誰もがコメントを記載できるため、取り組みに対して他の部署からも意見や感想をもらうことができるなど、従業員一人一人にとってのアウトプットの場となるとともに、双方向コミュニケーションの手段の一つとして重要な役割を果たしております。

 

   (ⅲ)社内報

 年2回、社内報を発行しております。社内の状況を踏まえ、現状の社内にどんなトピックスをどのようなアプローチで伝えるのが適切かをプロジェクトチームで議論し、作成・発行しております。

 

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 上記をはじめとした様々な取り組みが企業文化の醸成・維持につながり、企業理念を実現するための人材育成を可能としていくものと考えております。また、これらの取り組みは従業員一人一人の個性を尊重しつつ、健全な議論を伴った定期的な取り組みが重要であると考えております。

 

  ② 人材育成に関する取り組み

 上記企業文化の醸成に関する取り組みの他人材育成に関するプログラムや制度を設けており従業員が個性を発揮しながら希望する環境で活躍できるよう育成機会を広く提供することに努めております

 

   (ⅰ)ミドル層の育成(ナカカイ)

 組織力の強化および今後の事業成長のためには周囲への強い波及力を持つミドル層のマネジメント力向上が必須であると考えておりますこのため2022年よりマネジメント対象の部下を持つ課長職等による育成プログラムナカカイを実施しております経営陣がミドルマネジメント層の育成に直接関与するプログラムとなっており今後の成長のための施策として重要視しております

 ナカカイでは当社グループのフィロソフィーを踏まえたテーマでディスカッションが行われます部署を跨いだ同一レイヤーの管理職同士による自由なコミュニケーションの場であることから業務上の役割を超えて経営理念を実現するための行動について議論がなされますまた、その後言語化された内容が現場へと還元されることで企業文化が浸透するきっかけにもなっています

 

   (ⅱ)次世代管理職育成プログラム(NEXT GENERATION)

 次世代の管理職を育成するために1年間の様なイベント(経営会議へのオブザーバー参加など)を通して直接経営者からマネジメントを学ぶ機会を提供しております毎年2~3名程度の選出を行います参加者自身で経営に関する知識や視点を向上させるための目標を設定し課題図書の深掘りやケーススタディCEOからの助言など1年間の活動を通して目標達成を目指しますスキルやマインドを含め将来的に管理職や経営に関与していく人材としての視座の向上を目的としています

 

   (ⅲ)社内研修プログラム(Hope Discovery Channel)

 全従業員だけでなくパートタイマーも含めて誰でも参加可能な勉強会を開催しています講師は社内社外含めて様なバックグラウンドを持った人材により幅広いテーマで提供され例えばビジネスパーソンとしてのマインド形成や論理的思考営業スキルの向上などについて、それまでの人生経験を交えて講義が行われます

 

   (ⅳ)リーダー選出制度(支社長選挙)

 広告事業における取り組みです広告事業には約100名近い従業員が従事しており営業体制として全国のエリアを7つにわけてエリアごとの事業部制組織(支社)により営業活動を行っております新たな事業年度における各支社長を決める際に希望する従業員が立候補し広告事業に従事する従業員による投票で決定する制度を導入しており所属する部署のリーダーを自身が選出することでその後の支社体制について当事者意識を強く持つことができますまた同時に次世代リーダーとして自身の立候補を通じて当社グループでのキャリア形成について向き合いきちんと考える機会となっております

 

   (ⅴ)ジョブローテーション

 年1回当社グループの全社員から所属する自部署を含む働きたい部署(職種)を第三希望まで収集し翌事業年度に向けた配属を検討しております個人の意思をもって配属を決定することによる業務へのコミットメントそれによるパフォーマンスの最大化が主な目的です毎回第3希望までの部署への配属を約8割実現しています

 自分のキャリアを考える機会になることなキャリアを描けること等により結果としてモチベーションが上がることで成長の促進につながっております

 

  ③ 柔軟な働き方を実現するための制度

 柔軟な働き方を実現するため以下のとおり様な制度を設けております

 

   (ⅰ)テレワークの推進

 新型コロナウイルス感染症の予防措置をきっかけに当社グループにおいてもテレワークが浸透いたしましたノートパソコンの支給やSaaSサービスの利用にて実現させています場所に囚われない柔軟な労働環境が提供できるようになったことにより人材の確保にもつながっています例として家庭の事情で居住地がオフィスから遠方に移転した場合でも当社グループの社員として引き続き活躍しているケースが増加しております

 

   (ⅱ)時短勤務

 子育てや介護などの家庭の事情により希望する場合には時短勤務が可能です実際に時短勤務を活用して子育てを行う社員もおります

 

   (ⅲ)子育てさぽーと

 妊娠期に40時間分の法定外休暇(有給券)育児期に子の月齢に応じて有給券を別途配布するなど各段階に応じて有給券を支給しています育児期には父母や監護者であれば利用可能となっています

 

  ④ 女性活躍の推進に向けた取り組み

 2023年3月期については女性活躍推進に向けた目標や行動計画等を以下のとおり公表しておりました

 

   (ⅰ)当社グループの課題

 行動計画立案当時従業員における男女比や管理職における男女比採用における男女の競争倍率などに大きな差はありませんでしたが、平均年齢が32.5歳(2023年3月末時点)になり出産・育児といったライフイベントに直面する従業員が従前と比べ増加しており今後従業員や管理職などにおける割合や平均勤続年数の差が男女で大きくなる可能性がありました

 

   (ⅱ)目標

 家庭と仕事の両立に対しての不安を軽減し従業員および管理職(課長以上)に占める女性割合を40~60%に維持します

 

   (ⅲ)行動計画

    イ.多様な働き方への制度整備

 出産・育児や結婚による転居といったライフイベントと仕事の両立を支援するため短時間勤務や在宅勤務など多様な働き方を実現すると共に制度の改善・整備を行います

 

    ロ.制度や実績の周知浸透

 出産・育児を支援する制度の存在や利用実績が周知されていないことによる不安を解消するため適切な制度改正を行い、サポートを受けやすい環境を構築すると共に制度周知を推進します

 

   (ⅳ)結果

 行動計画に沿って多様な働き方への制度を整備することまた出産・育児に関する制度改正を行い社内に向けて周知を徹底するなどの取り組みを行いましたその結果前期の女性活躍推進に対する目標に関しては下記(ⅴ)のとおり従業員および管理職(課長以上)に占める女性割合は42.9%と目標の水準内に維持することができました

 なお、2023年3月期の結果、男女別の採用における競争倍率について差が出ておりますが、2023年3月期における偶発的な現象と考えております。引き続き、性別による有利・不利のない採用を続けていく方針です。

 

 

  ⑤ 実績データ・成果等

   (ⅰ)人事データ

     2023年3月末時点における当社グループの人事データは以下のとおりです。正規雇用の従業員のみのデータとなっています。

採用した労働者に占める女性労働者の割合

55%

男女別の採用における競争倍率

男性 10.4倍

女性 4.0倍

労働者に占める女性労働者の割合

52.2%

係長級にある者に占める女性労働者の割合

46.2%

管理職(課長以上)に占める女性労働者の割合

42.9%

役員に占める女性の割合

12.5%

男女の平均継続勤務年数の差異

男性 5.69年 女性 5.04年

労働者の一月当たりの平均残業時間

20.2時間

有給休暇取得率

89.97%

子育てさぽーと利用実績

2023年3月期の対象者24名(女性4名・男性20名)中、12名が利用

離職率

11.7%

 

   (ⅱ)従業員のモチベーションの状況

 当社グループでは、2019年7月よりモチベーションクラウド(注)を全社に導入し、組織状態を把握する指標としております。当社グループ全体の組織スコアは最新時点のサーベイ(2022年11月14日実施)で68.2です。2022年5月実施に続き、AAAを維持しております。B/50.0が全国の平均、AAA~DDまでの11段階中AAAは最上位で、68.2というスコアは全調査実施企業の上位3.6%の位置づけとなり、当社グループ全体として良好な組織スコアとなっております。

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  ⑥ トピックス

モチベーションチームアワード 2023を受賞

 当社グループの広告事業を担う地方協創事業部は、株式会社リンクアンドモチベーションが発表した「モチベーションチームアワード2023」にて初入選いたしました。受賞理由は、抜本的な組織改革実施にあたって、組織の状態の定点観測や組織改革の効果測定をモチベーションクラウドを導入して行った結果、導入当時50.4であった組織スコアが2022年に67.2となり、+16.8の著しい改善を遂げ、その取り組みが評価されたためです。

 「モチベーションチームアワード 2023」とは、株式会社リンクアンドモチベーションが2022年に従業員エンゲージメント調査を実施した企業の中から、組織スコアが大きく上昇し、組織状態に改善がみられた部署が表彰される年に一度の式典です。

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(注) 「モチベーションクラウド」は、株式会社リンクアンドモチベーションが提供する、延べ10,060社312万人以上(2023年2月1日時点)という国内最大級のデータベースをもとに組織状態を診断し、従業員エンゲージメント向上を支援するクラウドサービスです。

 

 (2)社内環境整備方針

 当社グループでは、社内環境の整備として以下の取り組みを行っております。これらの取り組みを通して、社員の健康及び安全の確保、働く環境の維持改善に努めております。

 

  ① 健康に関する制度

   (ⅰ)インフルエンザ予防接種無償提供(社員本人が対象、任意)

 毎年秋に、インフルエンザ予防接種を1回分無償で受けられる制度を設けております。

 

   (ⅱ)配偶者健康診断

 福利厚生の一環として、配偶者健康診断を実施しております(諸条件あり)。

 

   (ⅲ)PCログ監視システム

 勤怠管理システムと併用して、各社員のパソコンにはログ監視ツールを導入しており、事前に許可を得ていない時間や休日に業務が発生していないか、勤怠管理システムと齟齬が出ていないか、を把握できるようにしております。

 

  ② 安全に関する制度

   (ⅰ)BCP(事業継続管理手順)の策定

 当社グループの事業継続を踏まえ、BCPを作成しております。台風や集中豪雨など地域的にリスクの高い災害に対しては予防措置行動を促すアナウンスを行うなど、社員の安全を確保するための緊急時の指示命令系統などについてあらかじめ定め、備えております。

 また社員に対し、災害伝言ダイヤルへの登録を促すなど、緊急時に通常の通信手段が途切れることを想定し、連絡手段を複数確保するよう努めております。

 

   (ⅱ)入退室管理システム

 入退室管理システムにより、オフィスへの不審者の出入り防止、情報漏洩対策等を行っております。

 

  ③ 各種登録・認定・賛同企業としての取り組み

   (ⅰ)ふくおかエコ事業所

 ふくおかエコ事業所とは、福岡県内に所在する事業所(オフィスや工場、学校、店舗、病院等)のうち、電気や自動車燃料(ガソリン)の使用量削減等・省エネルギー・省資源に取り組むことを宣言する事業所のことです。

 この宣言に関連する当社グループでの取り組みとして、全社横断で、電気の使用量削減をはじめとする省エネや省資源のための組織を組成し、室内温度の管理や、電子化を推進し印刷物の削減、その他省資源の方法の周知など、継続的な啓発に取り組んでおります。

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   (ⅱ)子育て応援企業宣言

 子育て応援企業宣言とは、企業・事業所のトップが、従業員の仕事と子育ての両立を支援するために具体的に取り組むことを宣言するものです。

 この宣言に関連する取り組みの例として、以下の制度を設けております。

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イ.学資保険手当

 学資保険料の20%を会社が負担

ロ.オムツ手当

 3歳以下の子どものオムツを毎月現物支給

ハ.クリスマスプレゼント手当

 満5歳以下のお子様がいる社員に、クリスマスプレゼント代を支給

ニ.子育てさぽーと

 妊娠期に40時間分の有給券、育児期に子の月齢に応じて有給券を別途配布など、各段階に応じて有給券を支給。育児期には父母や監護者であれば利用可能

ホ.「Family Birthday」

 子どもの誕生日は1日休、配偶者の誕生日は半日休を取得可能

 

   (ⅲ)「い~な」ふくおか・子ども週間

 「い~な」ふくおか・子ども週間とは、毎月1日~7日の少なくとも1日は、企業(職場)や地域・家庭など、いろいろな場で子どもたちのためにできることに取り組もうという運動です。

 当社のグループの株式会社ジチタイアドが賛同企業になっております。株式会社ジチタイアドでは事業の一環で子育て支援冊子を作成しており、全国の自治体のニーズにあわせて、自治体が発行する子育て支援についての情報冊子を協働で作成発行し、自治体から住民への情報提供にお役立ていただいています。また広告を組み合わせることで自治体の歳出削減にも同時に貢献しております。

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3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。

(1)事業内容に由来するリスク

① 広告事業

イ.競合について

 現在、契約する自治体数、取り扱う媒体数の観点から、当社と同規模以上にSRサービスについての事業展開をしている企業は存在しないものと認識しております。SCサービスにおけるマチレットについては、複数の競合企業を認識しておりますが、コンテンツの拡充による媒体価値の向上に努めることで、優位性を強固なものにしてまいります。

 一方で、大手企業の新規参入や地域ごとの同業者における事業規模拡大等により、マーケット・シェアの獲得競争が激化した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ロ.入札(商品仕入)に係るリスクについて

 当社グループの行うSRサービスにおいて販売する広告枠の大部分は、自治体における入札により仕入れております。当社グループは適正な媒体価値の把握とノウハウ・営業力により、適切な応札価格(入札に応じる金額)で商品仕入を行うよう最善の努力を行っております。

 しかしながら、媒体価値の見誤り、他社の応札金額の保守的な見積り等による高い金額での落札により、売上原価が上昇するリスクがあります。また、他社による高い金額の応札、自治体による最低落札価格の引上げ等外部環境の変化により、十分に商品仕入を行えなくなるリスクがあります。これにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

ハ.商品特性に固有のリスク(在庫リスク)について

 当社グループの行うSRサービスにおいて販売する広告枠の大部分は、暦年度(4月から翌年3月)を一括の期間とし、12か月分を自治体から在庫リスクを負担する形で仕入れており、これを一定の単位に区切って広告主に販売しております。そのため、販売実績が計画から大幅に乖離した場合に、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② ジチタイワークス事業

イ.競合について

 現在、国内でジチタイワークスと類似する事業として自治体職員向けに情報誌を発行している競合企業が存在しております。当社は、情報提供だけでなく自治体職員の課題の把握、またそれに対する解決策の提案を行うなど、多面的な展開によって付加価値の向上に努めてまいりますが、競合企業の動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)共通的なリスク

① 優秀な人材の確保及び育成について

 当社グループは、優秀な人材の確保及び育成によって持続的な成長を実現するために、引き続き、一般的なビジネスリテラシー水準の向上と、経営者候補人材の育成に繋がる教育制度や仕組みの構築に積極的に取り組んでまいりますが、組織において中核的な役割を担う人材の確保と育成ができなかった場合、将来的にマネジメント人材不足に陥る可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② わが国の人口動態に係るリスクについて

 自治体における持続性のある自治体運営と行政サービス提供の担保には、各自治体における人口が密接に関連しております。しかしながら、わが国の合計特殊出生率は、1960年代後半以降減少傾向にあり、極めて低い水準にあります。

 今後、人口の減少に伴い、税収や行政需要が減少することになれば、当社が取扱うサービスの需要が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 事業の成長性について

 当社グループの行う広告事業は、SRサービスについてはスタートして18年が経過し、現在はSCサービスも加えて安定した収益事業化を目指す段階に到達しております。ジチタイワークス事業におけるジチタイワークスは、2017年12月に創刊したメディアであり、国策や時流に応じて取り扱うテーマが多岐に渡り変化することから、今後もコンテンツの拡充や、ニーズに応えたメディアの制作によって、配布先自治体、顧客企業からの継続的な需要が見込めます。

 しかしながら、事業計画の立案や実施に何らかの支障が生じ、これらが実現できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 業績の季節変動による影響について

 当社グループの四半期における業績は、第1四半期(4月~6月)において、売上高及び営業利益が偏重する傾向にあります。

 これは、広告事業のマチレットにおける子育て情報冊子等の発行がこの時期に集中する傾向にあるためであります。

 当社グループは、マチレットにおける当該季節的要因を踏まえた受注計画及び制作計画を策定し、発行の増加が見込まれる時期の売上の確保に努める方針ですが、何らかの事情によりこれらを計画どおりに行えなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 風評の影響について

 当社グループが取扱うサービスにおいて、全国の自治体との取引が多く存在しております。そのため、何らかのリスクが顕在化し、風評の影響等により自治体との取引を制限された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 特定経営者への依存について

 当社グループ代表取締役社長である時津孝康は当社の経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。

 当社グループでは、同氏に過度に依存しないための組織体制として、経営組織の強化を図っておりますが、当面の間は同氏への依存度が高い状態で推移するものと考えております。このような状況において、同氏の事業への関与が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 小規模組織であることについて

 当社グループは、本書提出日現在、取締役5名(うち社外取締役2名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員数136名(臨時雇用者を除く)の人員数で事業を展開しており、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制を整備しております。万一、業容拡大等に応じた人員の確保・育成が順調に進まず、役職員による業務執行に影響が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 新株予約権行使の影響について

 当社グループは、当社グループ役員及び従業員に対して新株予約権を付与しております。

 これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、当連結会計年度末現在これらの新株予約権による潜在株式数は558,100株であり、潜在株式数を含む発行済株式総数17,012,300株の3.3%に相当しております。

 

⑨ 継続企業の前提に関する事象等

 当社グループは2020年12月中旬から2021年1月下旬にわたるJEPXの取引価格の異常高騰により、2021年6月期において2,498,387千円の債務超過となりました。さらに、2021年10月以降にJEPXの取引価格が当社グループの想定以上に高騰し、高止まりし続けたことにより、2022年3月期末においては5,602,419千円の債務超過となりました。これにより、前連結会計年度においては継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しておりました。

 当該事象を解消するため、前連結会計年度末の連結貸借対照表の負債の部に計上されていた組織再編により生じた株式の特別勘定を損益に振り替え、特別利益を計上したことに伴い、親会社株主に帰属する当期純利益5,028,646千円を計上したことに加え、第11回新株予約権の行使による株式の発行及び2023年1月10日付でチェンジを割当先とした第三者割当増資の実施により総額約13億円の資金調達を行ったことから、当連結会計年度末における純資産は742,060千円となり、債務超過を解消しております。

 また、当社グループは、2017年6月期より2021年6月期まで継続して営業キャッシュ・フローがマイナスの状況にありましたが、当連結会計年度においては、181,243千円の営業利益を計上し、営業キャッシュ・フローは93,053千円のプラスとなったことにより、2期連続でのプラスの営業キャッシュ・フローとなりました。

 以上を踏まえ、当連結会計年度末において、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況は存在しないと判断しております。

 なお、前連結会計年度まで当社グループの業績へ大きな影響を与えていたエネルギー事業を営んでいたホープエナジーは、2022年3月25日付で破産手続開始の申し立てを行い、同日付で破産手続開始決定がなされたため、連結の範囲から除外しております。ホープエナジーにおいて生じた債務について、当社、株式会社ジチタイアド及び株式会社ジチタイワークスは保証等の債務負担行為を行っていないため、引当金の計上は行っておりません。なお、当社、株式会社ジチタイアド及び株式会社ジチタイワークスにおいて、当該破産による偶発債務は現時点で発生しておらず、今後においても発生する可能性は低いと判断しております。

 

⑩ 上場廃止の猶予期間入り銘柄について

 当社グループは2021年6月期において債務超過となり、上場廃止に係る猶予期間が2023年3月31日までとなっておりましたが、当連結会計年度末において当社グループは債務超過を解消しております。当有価証券報告書の連結貸借対照表において、事業年度の末日(2023年3月31日)に債務超過が解消されたことを、東京証券取引所及び福岡証券取引所が確認することで、当該上場廃止に係る猶予期間から解除となる見込みです。

 

(3)法的規制に関するリスク

① 事業に関する法的規制について

 当社が行う事業では、主に以下に掲げる法律等の規制を受けております。

 不当景品類及び不当表示防止法

・商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止が求められております。

 

② 個人情報の漏洩リスクについて

 当社は、顧客の個人情報を取り扱っており、「個人情報の保護に関する法律」に規定される個人情報取扱事業者に該当いたします。個人情報の取り扱いにつきましては、個人情報保護基本規程の整備・運用等厳重な対策を講じています。また、個人情報の適切な保護措置を講ずる体制の構築・維持の一環として、ISMS(ISO 27001:2013)の認定を受け、個人情報の適切な取扱いに努めております。

 しかしながら、万一個人情報が外部に流出した場合には、当社の社会的信用が毀損され企業イメージの低下を招くなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、損害賠償請求等、不測の損害が生じる可能性もあります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは前連結会計年度において、決算期を6月30日から3月31日に変更しております。これに伴い、前連結会計年度は2021年7月1日から2022年3月31日の9か月を連結対象期間とした変則決算となっており、当連結会計年度は2022年4月1日から2023年3月31日の12か月であることから、連結対象期間が異なるため、前連結会計年度との比較は行っておりません。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の緩和から社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復が期待される一方で、世界的なエネルギー価格の高騰や欧米各国の金融引締め等による世界的な景気後退懸念など、不透明な状況が続いております。

 このような環境下において、グループ企業理念を体現し、さらなる企業価値の向上を実現するためには、当社グループの強みである、創業以来、自治体を軸とした事業活動を通じて築き上げてきた「自治体リレーション」を中核に、法制度の制定・改正等を的確に捉えた「様々な分野における事業化再現性」と、自治体という事業ドメインに基づく「ビジネスの拡大展開における再現性」を発揮した既存事業の成長及び新規事業の創出が重要であると考えております。これらを推進することは、各自治体が「特徴を活かした自律的で持続的な社会」を築く支援につながり、ひいてはグループ企業理念の実現及び企業価値の向上につながるものと考えております。

 当社グループは、2021年6月期及び2022年3月期において、JEPXでの電力取引価格の高騰により、当社グループ業績の大きな割合を占めるエネルギー事業が多大なる影響を受けた結果、2022年3月期末には債務超過額が約56億円となりました。なお、2022年3月25日付で連結子会社としてエネルギー事業を営んでいたホープエナジーの破産手続開始の申し立てを行い、同日付で破産手続開始決定がなされました。

 上述のとおり、ホープエナジーの破産手続開始決定がなされ、エネルギー事業から撤退したことに伴い、事業ポートフォリオを変更し、2021年6月期から継続していた債務超過を当連結会計年度末で解消することを最優先課題として取り組んでまいりました。当連結会計年度においては、2022年9月16日の取締役会で、ホープエナジーの全株式を譲渡することを決議し、9月20日付で譲渡したことに伴い、前連結会計年度末の連結貸借対照表の負債の部に計上されていた組織再編により生じた株式の特別勘定を損益に振り替えました。また、第11回新株予約権の行使による株式の発行による約7.3億円の資金調達に加え、2022年12月23日付でチェンジと資本業務提携契約を締結し、当該契約に基づくチェンジに対する2023年1月10日付での第三者割当増資の実施により約5.8億円の資金調達を行いました。これらにより当連結会計年度末における純資産は742,060千円となり、債務超過は解消しております。

 なお、当社グループは2021年6月期において債務超過となり、上場廃止に係る猶予期間が2023年3月31日までとなっておりましたが、当連結会計年度末において当社グループは債務超過を解消しており、当有価証券報告書の連結貸借対照表において、事業年度の末日(2023年3月31日)に債務超過が解消されたことを、東京証券取引所及び福岡証券取引所が確認することで、当該上場廃止に係る猶予期間から解除となる見込みです。

 広告事業では、連結子会社である株式会社ジチタイアドにおいて、2021年6月期までは「利益創出事業」と位置付け、事業規模の適正化による利益率向上を図るとともに、一定規模の売上高の維持、1人当たりの生産性を高めて安定的な利益創出を目指しておりました。これまでの取り組みにより、事業規模の適正化による利益率向上について一定程度実現できたものと考えております。当連結会計年度においては、「計画的な再拡大」を目指し、その第一ステップとして利益率水準を維持しつつ積極的な採用活動を行うなど、再拡大実現に向けての活動を行ってまいりました。

 ジチタイワークス事業では、対自治体プロモーション市場について、官民連携や競争促進の余地が大きく、潜在的であると捉えていることから、連結子会社である株式会社ジチタイワークスにおいて、自治体情報を最上流でキャッチできるポジションの確立を目指し、コンテンツ拡充・情報発信力の強化と情報キャッチアップ力の向上により『ジチタイワークス』ブランドの価値を確固たるものにすることで、市場の顕在化の促進を図っております。その先に、当社グループを中心とした自治体情報の循環によるさらなる官民連携の促進、また、自治体情報データベースを活用した、事業の強化・支援・創造が可能になると考えております。これを実現するための施策として、さらなるコンテンツ制作体制の充実と、BtoGソリューションの推進、官民協働を支援するweb上のプラットフォームである「ジチタイワークスHA×SH(ハッシュ)」の運営推進等多面的な展開を進めております。

 

 以上の結果、当社の当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

 

(財政状態)

 当連結会計年度末における資産合計は、2,338,793千円となりました。

 当連結会計年度末における負債合計は、1,596,732千円となりました。

 当連結会計年度末における純資産合計は、742,060千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ロ.財政状態の分析」をご参照ください。

 

(経営成績)

 売上高は2,157,228千円、営業利益は181,243千円、経常利益は160,416千円、親会社株主に帰属する当期純利益は5,028,646千円となりました。

 詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.経営成績の分析・評価」をご参照ください。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

 a.広告事業

 広告事業においては、自治体から様々な媒体の広告枠を入札により仕入れ民間企業に販売するSR(SMART RESOURCE)サービス、また、自治体から市民へ専門性が高い情報をよりわかりやすく確実に伝える情報冊子マチレットを自治体と協働発行(無料)し、自治体の経費削減を支援するSC(SMART CREATION)サービス等を提供しており、上述のとおり収益性改善を目的とした事業規模の適正化を推進してまいりました。当社グループの主要媒体であるマチレットは現在、子育て・空き家・エンディングノート・おくやみ・マイナンバーガイドブック、などのテーマを主として全国展開しております。

 また、2021年より継続して実施しております気象庁ホームページ広告の運用サポートについては、2023年4月からの1年間も引き続きジチタイアドがサポートしていくことが決定しております。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,463,057千円、セグメント利益は341,390千円となりました。

 

 b.ジチタイワークス事業

 『ジチタイワークス』は、当社グループの官民連携を推進する様々なサービスを総称するブランドの名称とし、「自治体で働く“コトとヒト”を元気に。」をコンセプトにサービスを展開しております。

 約5年にわたり発行してきた、当社グループオリジナルのメディアとして、自治体職員の仕事につながるヒントやアイデア、事例などを紹介する冊子『ジチタイワークス』は、本誌の他に、企業の予算やニーズに応じたオーダーメイド形式の(ⅰ)特別号(ⅱ)PICKS及び(ⅲ)INFO.の3種類の媒体があり、自治体向けに事業を展開したい民間企業に対して、幅広い広告媒体の提案を行っております。さらに、当社グループが今まで培った自治体とのリレーションを活用した、自治体と民間企業のニーズを繋ぐBtoGソリューションの積極的な展開も推進しております。

 『ジチタイワークス』は2017年12月の創刊から5周年を迎えており、2023年2月に発行した『ジチタイワークス』Vol.24では創刊5周年を記念した特別付録冊子「ジチワQ」を同梱するなど、自治体職員の読者層を広げる企画を実施しております。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は629,076千円、セグメント利益は221,782千円となりました。

 

 c.その他

 その他には、マチイロなど他の報告セグメントに含まれないサービスが含まれております。

 当連結会計年度における売上高は65,094千円、セグメント損失は17,506千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ592,032千円増加し、1,498,147千円となりました。

 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、93,053千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,006,945千円の計上、仕入債務の増加210,795千円があったものの、組織再編により生じた株式の特別勘定取崩益4,846,528千円の計上、棚卸資産の増加200,871千円、未払又は未収消費税等の減少71,081千円があったことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、1,474千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入5,385千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出3,677千円、無形固定資産の取得による支出2,802千円があったことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、500,453千円となりました。これは主に、株式の発行による収入584,210千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入731,791千円があったものの、短期借入金の減少200,000千円、長期借入金の返済による支出598,598千円があったことによるものであります。

 

 また、資本の財源及び資金の流動性については次のとおりです。

a.資金需要

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、仕入費用及び外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 

b.財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、主に内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、短期借入金又は長期借入金、当座貸越契約、社債で調達しております。当連結会計年度末における有利子負債の残高は、短期借入金、長期借入金及び社債の797,298千円となっております。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社は生産実績を定義することが困難であるため、記載を省略しております。

 

b.仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前期比(%)

広告

(千円)

691,062

ジチタイワークス

(千円)

小計

(千円)

691,062

その他

(千円)

合計

(千円)

691,062

 (注)1.広告事業及びジチタイワークス事業に係る外注費については、記載を省略しております。

2.前連結会計年度は、決算期変更により、2021年7月1日から2022年3月31日までの9か月間となっております。このため、前期比については記載しておりません。

 

c.受注実績

 当社は受注生産が僅少であるため、記載を省略しております。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前期比(%)

広告

(千円)

1,463,057

ジチタイワークス

(千円)

629,076

小計

(千円)

2,092,133

その他

(千円)

65,094

合計

(千円)

2,157,228

 (注)1.主要な販売先については、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3.前連結会計年度は、決算期変更により、2021年7月1日から2022年3月31日までの9か月間となっております。このため、前期比については記載しておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

 なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。

(棚卸資産)

 当社の棚卸資産の評価については、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合、簿価切下げの方法により棚卸資産の評価損を計上しております。

 将来の市場環境に重要な変動が生じた場合、棚卸資産の評価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  当社グループは前連結会計年度において、決算期を6月30日から3月31日に変更しております。これに伴い、前連結会計年度は2021年7月1日から2022年3月31日の9か月を連結対象期間とした変則決算となっており、当連結会計年度は2022年4月1日から2023年3月31日の12か月となっております。

  以下、連結会計年度の業績に関しましては、対前期と連結対象期間が異なるため増減額及び増減率は記載しておりません。

イ.経営成績の分析・評価

 エネルギー事業の撤退に伴い売上高の規模は大きく減少しましたが、広告事業におけるSRサービスの収益性改善、ジチタイワークス事業における幅広い広告媒体の提案及びBtoGソリューションのサービス拡大等もあり、売上高は2,157,228千円、売上総利益は1,198,760千円となり、また、販売費及び一般管理費は1,017,516千円となりました。その結果、営業利益は181,243千円と、黒字の段階利益となりました。

 営業外損益(純額)は20,827千円の損失となりました。これは、主に支払利息及び株式交付費の計上によるものであります。

 以上の結果、経常利益は160,416千円となりました。

 特別損益は4,846,528千円の利益となりました。これは、組織再編により生じた株式の特別勘定取崩益が発生したためであります。

 法人税等は、主に均等割額及び法人税等調整額の計上により、△21,701千円となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5,028,646千円となりました。これにより、1株当たり当期純利益は400.18円となりました。

 

ロ.財政状態の分析

a.資産

 当連結会計年度末の総資産合計は2,338,793千円となり、前連結会計年度末に比べて905,883千円増加しました。流動資産は2,226,887千円となり、前連結会計年度末に比べて879,825千円増加しました。これは主として現金及び預金が592,032千円増加、商品及び製品が199,438千円増加したことによるものであります。固定資産は111,905千円となり、前連結会計年度末に比べて26,057千円増加しました。これは主として繰延税金資産が34,526千円増加したものの、ソフトウエアが6,748千円減少したことによるものであります。

b.負債

 当連結会計年度末の負債合計は1,596,732千円となり、前連結会計年度末に比べて5,438,596千円減少しました。流動負債は1,397,139千円となり、前連結会計年度末に比べて448,098千円増加しました。これは主として買掛金が210,795千円増加、1年内返済予定の長期借入金が432,904千円増加したものの、短期借入金が200,000千円減少したことによるものであります。固定負債は199,593千円となり、前連結会計年度末に比べて5,886,694千円減少しました。これは主として長期借入金が1,040,002千円減少、組織再編により生じた株式の特別勘定が4,846,528千円減少したことによるものであります。

c.純資産

 当連結会計年度末における純資産合計は742,060千円となり、前事業年度末に比べて6,344,479千円増加しました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上並びに第三者割当による株式の発行及び第11回新株予約権の行使により資本金が661,163千円増加、資本準備金が661,163千円、繰越利益剰余金が5,028,646千円増加したことによるものであります。なお、当社は2022年6月30日開催の第29回定時株主総会における決議に基づき、2022年8月5日を効力発生日として資本金を2,706,633千円、資本準備金を2,670,433千円減少し、減少額の全額をその他資本剰余金に振り替えるとともに、当該その他資本剰余金5,377,066千円を繰越利益剰余金に振り替え、欠損の填補を行いました。さらに、2023年3月10日開催の臨時株主総会における決議に基づき、2023年3月31日を効力発生日として資本金を641,294,925千円減少し、減少額の全額をその他資本剰余金に振り替えております。これらの資本金及び資本準備金の額の減少並びに欠損填補は貸借対照表の純資産の部における勘定科目間の振替処理であり、純資産額に影響はございません。

 

ハ.経営成績に重要な影響を与える要因

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した経営課題への対応、及び内部管理体制の強化を通して、リスクの低減に努めてまいります。

 

ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、営業利益、売上高営業利益率及び従業員一人当たりの売上総利益を経営指標としております。

 当連結会計年度においては、広告事業による収益性の改善とジチタイワークス事業における業容の拡大により売上高営業利益率は8.4%、従業員一人当たりの売上総利益は8,097千円となりました。引き続きこれらの指標について、改善・向上されるよう取り組んでまいります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(ホープエナジー株式の譲渡)

 当社は、2022年9月16日開催の取締役会において、当社が発行済株式のすべてを保有するホープエナジーの株式のすべてを個人(以下「譲受人」)に譲渡すること(以下「本件譲渡」)を決議し、同日付で譲受人との間で株式譲渡契約書を締結し、2022年9月20日付で譲渡しました。

 

(1)本件譲渡の理由

 2022年3月25日付でホープエナジーの破産手続開始決定がなされたことから、連結の範囲から除外しました。

 また、組織再編により生じた株式の特別勘定について、「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(企業会計基準適用指針第10号)」においては「当該負債の事業分離後の会計処理は、分離元企業が当該分離先企業の株式を処分したときは損益に振り替え、(中略)通常の有価証券の会計処理に従う」とされております(同適用指針第394項参照)ところ、当社開示情報を踏まえ、譲受人より、ホープエナジー株式を譲渡することで特別勘定を取り崩し、損益に振り替える会計処理によって、当社の債務超過解消に寄与する可能性があるのであれば、それを譲り受けたい旨の申し出を2022年8月中旬にうけました。

 そこで、当該申し出を踏まえ、早期の特別勘定の帰趨の確定及び債務超過状態の解消の観点から、本件譲渡を実施することを決定いたしました。

 当社は、本件譲渡後も引き続きホープエナジーの破産管財人からの要請に基づき、破産管財業務の円滑な進行へ必要と考えられる協力を行っていく方針です。

 

(2)本件譲渡について

① 本件譲渡の概要

譲渡対象資産:ホープエナジー株式

譲渡前の所有株式数:200株(議決権所有割合:100%)

譲渡株式数:200株

譲渡価額:200円(1株につき1円)(注1)

譲渡後の所有株式数:0株(議決権所有割合:0%)

(注)1.ホープエナジーは現在破産手続が係属しており、その株式の経済的価値は見込まれないことから、譲渡価額200円(1株につき1円)は相当であるものと判断しております。

2.本件譲渡に係る株式譲渡契約は、通常の株式譲渡契約としており、同株式について当社が買戻す権利及び義務等は付されておりません。

 

② 本件譲渡の相手先の概要

(1)

譲渡先

個人

(2)

当社と当該個人

との間の関係

資本関係

株主である旨の報告を受領しておりますが、報告株数は僅少であり、記載すべき重要な資本関係はありません。

人的関係

現在に至るまで当社及び当社関係会社の役員、顧問等に就任したことはなく、該当事項はありません。

取引関係

過去に商業上の取引関係はありません。

 

③ ホープエナジーの概要

(1)

名称

株式会社ホープエナジー

(2)

所在地

福岡県福岡市中央区薬院一丁目14番5号

(3)

代表者の役職・氏名

代表取締役社長 時津孝康

※同社は2022年3月25日付で破産手続開始決定を受けており、同日付で裁判所より破産管財人が選任されております。

(4)

主な事業内容

電気、ガス等のエネルギーの売買に関する業務

上記に関するAI技術の研究等

※同社は2022年3月25日付で破産手続開始決定を受けており、現在破産手続が係属していることから、破産管財人の管理処分権限の下で、管財業務の範囲内でのみ清算事業を行っております。

(5)

資本金

10百万円

(6)

設立年月日

2020年10月22日

(7)

大株主及び持株比率

株式会社ホープ 100%(注)3

(8)

当社と当該会社

との間の関係

資本関係

当社は、ホープエナジーの議決権の100%を保有しております。(注)3

人的関係

ホープエナジーの代表取締役は当社の代表取締役であります。

取引関係

破産管財人の要請に基づき、管財業務の円滑な遂行のため、作業の補助等の協力を行っております。

関連当事者への該当状況

2022年3月25日付の破産手続開始決定により、会計上、当該会社は当社の子会社に該当しないこととなったため、該当事項はありません。

(9)

当該会社の2021年6月期及び解散事業年度の経営成績及び財政状態

 

決算期

2021年6月期

(2020年10月22日

~2021年6月30日)

解散事業年度

(2021年7月1日

~2022年3月25日)

 

純資産(千円)

△1,553

△19,978,852

 

総資産(千円)

3

11,459,042

 

1株当たり純資産(円)

△7,765.96

△99,894,264.82

 

売上高(千円)

14,617,146

 

営業損失(△)(千円)

△11,484

△12,095,981

 

経常損失(△)(千円)

△11,484

△12,139,633

 

当期純損失(△)(千円)

△11,553

△15,120,770

 

1株当たり当期純損失(△)(円)

△57,765.96

△75,603,854.88

 

1株当たり配当金(円)

0.00

0.00

(注)1.ホープエナジーは2020年10月22日設立であり、2022年3月25日付で破産手続開始決定を受けたため、2021年6月期及び解散事業年度の経営成績及び財政状態を記載しております。

2.ホープエナジーにおけるエネルギー事業(連結上の報告セグメント)は、2021年12月1日付で会社分割により当社からホープエナジーに包括承継したものであり、セグメント業績の推移は、以下のとおりです。

2018年6月期 売上高6百万円、セグメント利益△8百万円

2019年6月期 売上高1,411百万円、セグメント利益94百万円

2020年6月期 売上高12,277百万円、セグメント利益1,068百万円

2021年6月期 売上高32,663百万円、セグメント利益△6,924百万円

2022年3月期 売上高34,459百万円、セグメント利益△16,416百万円

3.2022年9月16日付株式譲渡契約書に基づく、2022年9月20日付株式譲渡実行前の時点の状況であります。

 

(資本業務提携及び第三者割当による新株式発行)

 当社は、2022年12月23日開催の取締役会において、チェンジとの間において資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」)を締結すること及び本資本業務提携契約に基づき、第三者割当増資を行うことを決議し、同日付で本資本業務提携契約を締結いたしました。なお、2023年1月10日付で本第三者割当増資の払込は完了しております。

 

(コミットメントライン契約)

 当社は、2023年3月13日開催の取締役会において、下記のとおり株式会社みずほ銀行との間でコミットメントライン契約を締結することを決議いたしました。

 

 コミットメントラインの概要

(1)契約締結先     株式会社みずほ銀行

(2)借入極度額     3億円

(3)契約締結日     2023年3月15日

(4)コミットメント期間 2023年3月31日~2024年3月31日(1年毎、最大2回の更新オプション有り)

(5)契約形態      バイラテラル(個別相対)方式

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。