第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針、経営戦略等

当社グループは、「私たちは、社会の安定と発展に貢献する責任を自覚し、公正かつ誠実な企業活動を基盤とした創造的なサービスの提供を通して、全社員と私たちに関わる全ての人の幸せを追求します。」という企業理念を掲げております。

中期的には「家賃債務保証事業を核とした『生活サポートの総合商社』となる」ことを目指し、家賃等の保証だけではなく、他社との提携を通して各種サービスを付帯させることで賃貸生活のサポートを充実させていくこととしております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、2022年3月期の目標として以下の数値目標を設定しております。

売上高       8,800百万円

営業利益率     8%

一人当たり売上高  24百万円

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

経営環境としては、賃貸借契約における家賃債務保証会社の認知度が年々向上してきており、更には2020年4月施行の民法改正により、連帯保証人から家賃債務保証会社の利用への転換が一層進むと見込まれることから、家賃債務保証のニーズは引き続き拡大を続けるものと予想しております。

このような状況の中、当社グループは市場環境の変化や顧客ニーズにあわせて変化することによって、継続的な事業拡大を目指しております。そのため次の項目を重点課題として取り組んでまいります。

 

① 市場シェアの拡大

a. 営業ネットワークの拡充

既存の店舗網については、大都市を始めとする基幹店と基幹店に属するサテライト店として体制整備を進めており、今後の営業ネットワークの拡大については、基幹店を中心とした広域営業によって展開してまいります。また、市場性やニーズ等を踏まえ、サテライト店の出店等も行うことで、各エリアにおける取引深耕とともに新規市場開拓と細やかな営業対応を実現し全国の営業ネットワークを一層拡充してまいります。

b. サービス開発

家賃債務保証ニーズの高まりを受け、競争環境が厳しさを増しており、関連する賃貸不動産業界も含め、時代のニーズにあわせた様々な技術革新や新たなサービスの導入も検討されております。当社の市場シェア拡大のためには、これらの情報収集とニーズや環境変化への的確な対応を図ることが重要であり、様々な業種とのコラボレーションも含め、既存の取引にとらわれない革新的サービスの開発と申込チャネルの拡大を図ってまいります。

 

 

② 良質な保証契約の拡大

a. 審査体制の強化

保証契約の締結における与信精度の向上を図り、代位弁済立替金の発生を適切な水準に抑制することが、回収に掛かる様々なコスト抑制につながるため、安定的な収益確保に重要であると考えております。これまで当社が培ってきたノウハウと稼働中の審査システムを最大限活用し、保証ポートフォリオの分析に基づく継続的なスコアリング機能の向上を図り、様々な外部データの活用も検討しつつ、更なる審査体制の強化、与信精度の向上を図ってまいります。

b. 債権管理体制の強化

家賃債務保証サービスは、賃料債務の不履行の都度、代位弁済を行うものであり、毎月相当額の立替えと回収が発生するため、資金管理面からも債権管理回収の状況を重要視しております。債権管理部門の人員体制の強化、延滞状況に応じた組織対応や業務集約化、ITシステムの活用、弁護士や司法書士との連携を強化すること等によって総体的なリスクコントロールを図り、滞納債権の増加抑制に努めてまいります。

 

③ 内部管理体制の強化

社会から信用・信頼され継続的な企業成長を行うため、経営管理体制の充実及びコンプライアンス体制の強化は重要な課題であると認識しております。経営陣や従業員に対する研修の実施、人材の確保、業務手順の運用徹底などを通じて内部管理体制の一層の強化に努めてまいります。

 

④ 財務基盤の強化

家賃債務保証事業においては、継続的な成長による安定した経営基盤・財務基盤の構築が重要であると認識しております。市場シェアの拡大、良質な保証契約の拡大、ITシステムの活用や業務集約化による効率化等、各種の施策による収益性の向上を図るとともに、安定した資金調達環境の構築、キャッシュ・フローの拡大に注力し、強固な財務基盤の構築に努めてまいります。

また、医療費保証サービスや不動産仲介事業といった新たな事業分野の開拓を進め、長期持続的な成長を目指した事業ポートフォリオを構築してまいります。

 

⑤ 人材育成

上記の課題を達成するためには、優秀な人材の確保及び育成が最も重要と認識しております。階層別・職種別の社員教育や集合研修による社員間の連携強化によって、業務知識の向上とコンプライアンス意識の徹底を図り、顧客サービスの拡充を図ってまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを十分に認識したうえで、発生を極力回避し、また発生した場合に迅速かつ的確な対応を行うための努力を継続してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 賃貸不動産市況について

当社グループの事業全般は、国内賃貸不動産市況の影響を受けており、人口減少、少子高齢化の進展、経済状況の悪化等に伴い、賃貸不動産の空室率上昇や賃料水準の低下等によって、賃貸不動産市況が低迷した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 競合について

当社の属する家賃債務保証業界は、業界に対する法規制も少なく参入障壁も低いことから、大小様々な競合他社が存在し、また、不動産管理会社による保証サービスの提供も行われているなど、競争激化による影響を受けやすい業界構造となっております。当社ではノウハウ蓄積による優位性の高いサービスの提供、きめ細やかな営業体制によって不動産会社等との取引深耕を図っておりますが、今後他社による新商品や新たなサービスの提供、低価格化等により、当社の優位性が失われた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

 

(3) 業績の季節変動等について

賃貸不動産市況の動向として、2月から4月の間に転勤等に伴う転居が多くなり、賃貸借契約件数が増加する傾向にあるため、当社の家賃債務保証事業においても、当該期間に家賃債務保証の契約件数が多くなる傾向にあります。そのため、当社の売上高は、第4四半期が大きくなる傾向にあります。

もっとも、当社が賃借人から受領する保証料には、(i)契約締結時に受領する保証料と(ii)保証期間内に毎月または毎年受領する保証料があるところ、(i)前者の保証料にかかる会計処理としては、契約締結時に受領する保証料を一括して売上に計上するのではなく、契約時に提供するサービスの対価に相当する部分(信用補完相当分)として契約時に売上計上する部分と、保証期間にわたって提供するサービスの対価に相当する部分(賃料保証相当分)として保証期間にわたって按分して売上計上する部分に区分して計上しており、また、(ii)後者の保証料は受領月または対応する毎月次に売上として計上しております。そのため、売上高の四半期変動は、契約件数の四半期変動に比して大きくありません。

以上のとおり、当社においては、第1四半期から第3四半期に比して第4四半期の売上高が大きくなるため、2月から4月の契約件数が低調となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

なお、2019年3月期における四半期別の売上高は、次のとおりであります。

(単位:千円)

 

第1四半期会計期間

(自 2018年4月1日
  至 2018年6月30日)

第2四半期会計期間

(自 2018年7月1日
  至 2018年9月30日)

第3四半期会計期間

(自 2018年10月1日
  至 2018年12月31日)

第4四半期会計期間

(自 2019年1月1日
  至 2019年3月31日)

会計年度

(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

家賃債務保証事業

1,396,379

(97.5%)

1,387,351

(97.5%)

1,472,339

(98.0%)

1,619,466

(98.0%)

5,947,536

(97.8%)

不動産仲介事業

35,118

(2.5%)

35,787

(2.5%)

29,549

(2.0%)

34,617

(2.0%)

135,072

(2.2%)

セグメント合計

1,431,497

〔23.5%〕

1,423,138

〔23.4%〕

1,501,888

〔24.7%〕

1,726,084

〔28.4%〕

6,082,609

〔100.0%〕

 

(注) ( )内はセグメント合計数値に占める各セグメントの割合を記載しており、〔 〕内は会計年度数値に占める各四半期会計期間の割合を記載しております。

 

 

(4) 信用リスクについて

① 代位弁済について

当社の家賃債務保証事業は、賃借人(保証委託者)の家賃債務の保証をする事業であるため、賃借人の家賃不払い等の債務不履行が発生した際に賃貸人に対して代位弁済を行っております。

当社は、保証の受託審査に際しては、当社と業務協定を締結した不動産事業者を通じて保証委託申込を受け付け、一般社団法人全国賃貸保証業協会が提供する家賃弁済情報データベースへの照会を行うなど、賃借人及び対象賃貸不動産に関する定量情報と定性情報を総合的に判断したうえで審査判断を行っております。また、代位弁済の管理回収については、初期発生債権を管理支援部、中長期債権を債権管理部、訴訟案件を法務管理部がそれぞれ担当し、各段階に応じた対応を行い、賃借人の状況の早期把握と滞納解消に向けたきめ細やかな対応を行っております。

これら与信判断の適正化と代位弁済の回収の効率化等に努めることで代位弁済の管理を行っておりますが、経済環境や雇用環境が著しく悪化し、賃借人の家賃支払いに影響を及ぼす場合には、代位弁済が増加するなど、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

② 貸倒引当金等について

当社は、代位弁済債権等について、貸倒償却基準及び貸倒引当基準に基づき貸倒引当金等を計上し、今後予想される貸倒れ等に備えておりますが、経済環境や雇用環境が著しく悪化し、実際の貸倒れが当該見積りを上回る場合や、貸倒引当金の算定方法を変更する必要が生じた場合は、貸倒引当金の追加計上等によって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 流動性について

当社は、家賃債務保証事業において今後予想される代位弁済のために、充分な資金の流動性を維持する必要があります。

また、当社は、保証債務及び求償債権の管理を行い、家賃債務保証事業の代位弁済のための十分な資金を維持するとともに、金融機関との間で十分な借入枠を維持するよう努めておりますが、急激な経済状況の悪化等による代位弁済の急増、借入枠の維持・拡大が困難となること又は金利上昇等が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

 

(6) 繰延税金資産について

上記「(3) 業績の季節変動等について」で記載したとおり、当社においては、契約時に受領する保証料の会計処理として、契約時に売上計上する部分(信用補完相当分)と、保証期間にわたって按分して売上計上する部分(賃料保証相当分)に区分しておりますが、他方、税務上の処理においては、契約時に受領する保証料は全額当該事業年度の益金として計上していることから、その差額に対して繰延税金資産を計上しております。

当社は、将来の課税所得に関する予測に基づいて繰延税金資産を計上しておりますが、収益の悪化等により繰延税金資産の回収可能性に疑義が生じたり、将来的な会計基準の変更や法人税の税率変更等により、繰延税金資産を減額することとなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 風評について

当社は、コンプライアンスについて教育等により徹底しておりますが、当社グループの属する家賃債務保証業界または賃貸不動産業界を対象として、その健全性等を懸念する否定的な内容の報道、インターネット等での書き込み等がなされ、または、競合他社における業界全体に影響を与えるような不祥事によって、業界の評判が悪化した場合には、当社グループの業務遂行及び信用に影響を与える可能性があります。

 

(8) 法的規制について

① 家賃債務保証事業に関する法規制

現時点において家賃債務保証事業を制限する直接的な法的規制は存在しておりませんが、2018年10月に国土交通省監督の家賃債務保証業者登録制度が創設されております。今後、既存法令の改正や新たな法的規制等によって、家賃債務保証事業に対する法的規制等が導入された場合には、当社の事業内容及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

② その他法令

あすみらい株式会社(連結子会社)は不動産仲介事業を行っており、宅地建物取引業法等の適用を受けているところ、宅地建物取引業法やガイドライン等の規制が強化された場合には、当社グループの業務活動及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 情報システムについて

当社グループは、業務管理のために情報システムを使用しており、適切な情報セキュリティの対策を講じておりますが、これらのシステムについて、ウイルス感染や外部からの不正アクセス、事故、災害又は人為的ミス等により、その機能に重大な障害が発生した場合には、当社グループの業務運営、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 情報漏洩について

当社グループは、多くの個人情報を含むデータベースを管理しております。個人情報の取り扱いにおいては、ファイル保管の厳重化、社内情報監視システムの導入、アクセス権限の制限等により適切に管理しております。また、当社はプライバシーマークの認証を取得更新しており、個人情報管理規程に基づき従業員の情報管理教育を徹底しておりますが、第三者によるデータベースへの侵入や役職員及び業務委託先による人為的ミスや事故等により、情報漏洩が発生した場合には、当社グループの信用が失墜し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 人材の確保、育成について

当社グループは、様々な経営課題克服のため、優秀な人材を継続的に確保し育成していくことが重要な課題であると認識しており、今後も教育・研修制度の充実を図り、様々な市場ニーズへの対応や付加価値の高いサービスを提供していくために積極的な人材投資を行っていく方針でありますが、優秀な人材が計画通りに確保できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(12) 新株予約権について

当社は、当社役員及び従業員に対するインセンティブ付与を目的として、新株予約権を付与しております。かかる新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在の新株予約権による潜在株式数は228,800株(自己新株予約権を含まない。)であり、発行済株式総数8,792,800株の2.6%に相当します。

 

(13) 協定代理店について

当社は、業務協定を締結している不動産事業者を介して、賃借人となる入居希望者との家賃債務保証委託契約を交わしており、当該契約に基づく保証料が当社の主な収入源となっているため、当該不動産事業者からの入居希望者の紹介が減少した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

 

(14) 新規事業について

当社グループは、事業基盤の拡大と収益の安定化による継続的な成長を図るために、家賃債務保証事業で培ったノウハウを活かし、関連・周辺事業への展開を図っております。新規事業展開にあたっては慎重な検討を重ねた上で取り組んでまいりますが、当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画通りの成果が得られない場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、引き続き雇用・所得環境が改善傾向にあり、個人消費に持ち直しの動きがみられました。しかしながら、米国を中心とした通商問題等から、依然として世界経済は不透明な状況が続きました。
 当社を取り巻く賃貸不動産業界におきましては、少子高齢化、晩婚化の進行、定住外国人の増加とともに単身世帯が増加傾向にあり、賃貸住宅の供給並びに入居需要は底堅く推移しております。また、2020年4月に施行される改正民法により連帯保証人の保証限度額の設定が義務化されることも追い風となり、当社グループの主要事業である家賃債務保証サービスに対する需要は引き続き好調に推移しております。
 このような環境の下、当社グループは、家賃債務保証事業を核とした「生活サポートの総合商社」を目指し、積極的な営業活動を展開し順調に売上を拡大してまいりました。経費面では、業務効率化等により経費削減に取り組む一方で、契約件数の増加に伴う代位弁済の増加により貸倒引当金繰入額が増加したほか、中長期債権の削減を目的とした訴訟の本格的な実施に伴い訴訟関連費用が増加しました。また、過年度決算訂正等に関して、東京証券取引所から徴求を受けた上場契約違約金33,600千円を特別損失に計上しました。なお、これらの再発防止、原因改善を図るべく、人材の確保、業務手順の運用徹底など、決算・財務報告プロセスの運用強化を図るとともに、財務報告に係る内部統制の一層の強化に努めてまいりました。
 これらの結果、当連結会計年度の売上高は6,082,609千円(前連結会計年度比21.1%増)、営業損失101,625千円(前連結会計年度は営業利益19,107千円)、経常損失146,364千円(前連結会計年度は経常損失37,151千円)、親会社株主に帰属する当期純損失149,938千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失73,895千円)となりました。
 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(家賃債務保証事業)

家賃債務保証事業においては、引き続き積極的な営業展開を図るとともに、新規に出店した静岡(2018年6月出店)、京都(2018年9月出店)、愛媛(2018年10月出店)において順調に市場開拓を行いました。なお、前期より展開している多言語コールセンター及び事業者向けプラン「J-AKINAI」は順調に稼働、推移しております。また、売上拡大に伴う代位弁済立替金の増加により、貸倒引当金繰入額や訴訟関連費用が増加する一方、業務集約化及び効率化等により経費削減を行いました。
 これらの結果、当連結会計年度の家賃債務保証事業の実績は、当社の保証を取り扱う不動産会社との協定件数は15千件(前年同期比14.5%増)、年間申込件数は190千件(前年同期比13.2%増)、前受保証料を含む保証料受取額は5,261,442千円(前年同期比20.9%増)となりました。

業績面においては、売上高は5,947,536千円(前年同期比21.7%増)、営業損失95,536千円(前年同期は営業利益13,020千円)となりました。

 

(不動産仲介事業)

不動産仲介事業は、継続して増加が見込まれるインバウンド需要に対応し、賃貸住宅の提供を更に拡大させるため、集客力の向上と物件確保に努めるとともに、売買の仲介の拡大、マンスリーマンションの運営拡大等による収益力向上に努めましたが、海外からの売買仲介が伸び悩みました。
 これらの結果、当連結会計年度の不動産仲介事業の売上高は145,921千円(前年同期比1.0%減)、営業損失は6,088千円(前年同期は営業利益6,087千円)となりました。

 

 

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末比1,279,817千円増加し6,766,301千円となりました。これは主に、代位弁済立替金の増加1,273,671千円によるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末比1,463,588千円増加し6,140,501千円となりました。これは主に、短期借入金の増加1,230,000千円によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末比183,771千円減少625,799千円となりました。これは主に、利益剰余金の減少189,386千円によるものであります。

これらにより、自己資本比率は前期末比5.5ポイント減少し9.2%となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比100,120千円増加し、896,836千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による支出は、763,982千円(前連結会計年度は993,991千円の支出)となりました。主な要因は、代位弁済立替金の増加が1,224,008千円、貸倒引当金の増加695,683千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による支出は、209,739千円(前連結会計年度は137,107千円の支出)となりました。主な要因は、基幹システムのソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出159,544千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による収入は、1,073,842千円(前連結会計年度は44,706千円の支出)となりました。主な要因は、短期借入金の増加1,230,000千円等によるものであります。

 

なお、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は896,836千円となりました。これらの手許現金は、当社グループの主要事業である家賃債務保証事業における代位弁済の支払いのほか、経営の安定化及び今後の事業拡大を図る上で重要なものであります。

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

 a. 生産実績

該当事項はありません。

 b. 受注実績

該当事項はありません。

 c. 販売実績

「2 事業等のリスク」におけるセグメントの業績において示しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高及び収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況ならびに入手可能な情報に応じて、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、中期経営計画の中で具体的な経営指標等の目標値を定めております。2022年3月期には売上高8,800百万円、営業利益率8%、一人当たり売上高24百万円を数値目標として設定しております。

売上高の目標については、当連結会計年度は前期比1,059百万円増加し6,082百万円を達成しており、2020年3月期は前期比967百万円増加し7,050百万円となる見込みであり、今後も首都圏や大都市圏の売上拡大が見込まれることから、中期経営計画の数値に達成する見込みです。当連結会計年度の営業利益率は△1.7%、一人当たり売上高は18百万円となり、2020年3月期は売上高における売上按分比率変更による150百万円のマイナス影響もあり、営業利益率3.8%、一人当たり売上高19百万円となるものの、業務効率化や集約化の取り組みが進展し、各種経費や人員増加の抑制、社員一人ひとりが利益を意識した店舗運営を図ることで中期経営計画の数値に対しては達成する計画であります。増減率については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。

 

 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、賃貸不動産市況の変化、競合他社との競争の激化、法的規制の変化、システム障害、人材の確保及び育成等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは法令遵守の浸透、市場ニーズへの対応、新サービスの開発、システム基盤の増強、優秀な人材の確保と育成等により、経営成績に重要な影響を与えるリスクへの対応を図ってまいります。

 

 ④ 経営者の問題認識と今後の方針について

賃貸不動産市場における外部環境としては、人口減少、都市部への人口集中等が中長期的に継続していくものと見込んでおります。

主要事業である家賃債務保証事業においては、価格競争を中心とした競合他社との競争激化も見られておりますが、全国網の整備の推進による商圏の拡大、「生活サポートの総合商社」を目指した新サービスの開発、きめ細かな営業対応による不動産事業者との取引深耕によって売上高を拡大してまいります。なお、当社グループは、これまで新規出店によるエリア拡大(出店後営業)を図ってまいりましたが、今後は基幹店強化に基づく広域営業により、商圏形成(営業後出店)することといたします。

また、従来、首都圏及び大都市部におけるシェア拡大、当社認知度の向上等を目的に相応のリスクを許容し売上拡大してまいりました。現状としては、市場での当社認知度が高まり一定の目標は達成したものの、一方で代位弁済の増加や債権管理に係るコストの上昇がみられたため、与信機能の強化や審査基準の見直し、不動産会社別の採算管理を徹底し、保証ポートフォリオの良質化、中長期債権の削減、債権管理の強化に努めてまいります。

また、業務の効率化、集約化をすすめること等により利益率の向上に努めてまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。