第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は、創業以来一貫して、「誠実」「愛」「感謝」を経営理念に掲げており、株主の皆様、お客様、取引先、従業員などの直接の利害関係者のみならず、社会全体から愛される企業を目指しております。

また、「満足と感動を叶える唯一のEコマース企業」というビジョンのもと、当社ならではの新しい常識を発信し、サービスの変革を推し進めていく方針です。

その中で、家具・インテリア等の「家具Eコマース事業」を主軸に、新規事業の「越境ECプラットフォーム事業」及び「家具プラットフォーム事業」の3事業において、新たな価値と最高のサービスをお客様に提供し続けてまいります。

当社の目標とする経営指標は、売上高、営業利益、経常利益を主眼に据え、持続的に安定した成長を目指しております。 

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

家具Eコマース事業におきましては、LOWYA(ロウヤ)の旗艦店強化及びブランド作りに注力し、売上高の更なる成長と利益獲得に努めてまいります。LOWYA(ロウヤ)旗艦店では、平成30年3月期に取り組みました、SEO対策や大幅なシステムリニューアル、ユーザビリティの向上により、想定を上回るアクセス数を獲得することができました。今後も更なるSEO対策や積極的な広告投資により、アクセス数強化に向けて取り組んでまいります。また、ファン構造の構築に向けて、魅力的なライフスタイルと商品を、魅力的な価格とクオリティで提供すべく、「ファストインテリア」のジャンルを確立するためのブランド作りにも取り組んでまいります。平成31年3月期においてブランドを構築し、継続的な認知度向上を目指してまいります。

一方で、平成30年4月以降は配送業者による配送費値上げの動きが強まる見通しであるため、配送コストの抑制が重要課題となり、各物流拠点における最適な配送機能を構築し、物流体制の効率化に取り組んでまいります。

越境ECプラットフォーム事業におきましては、営業活動の強化を図りながら出店企業数及び取扱商品数の拡大に取り組み、会員数及び流通総額の更なる上昇に向けた施策を講じてまいります。さらに、収益体質強化にも注力し、早期の収益化に向けて取り組んでまいります。

家具プラットフォーム事業におきましては、家具Eコマース事業のノウハウを活かしながら、家具・インテリア業界に特化したプラットフォームを開発しており、出店テナント数やコンテンツの充実、サービス精度を高めた上で、ローンチに向けて早期に取り組んでまいります。

 

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

当社を取り巻く環境は、引き続き、他社との販売競争が続くものと予測され、価格はもちろんのこと、商品価値・顧客サービスにおいて差別化を図り、顧客から選ばれる企業となることが重要課題であると認識しております。

こうした課題に対応するため、以下の項目を対処すべき重要な経営課題として考えております。

① 『LOWYA(ロウヤ)』のブランディング及び認知度の向上

当社が運営する家具・インテリアのショッピングサイト『LOWYA(ロウヤ)』のブランディングを強化するため、効果的な広告投資を行います。これにより、認知度向上を図ることで新規顧客獲得及びリピート顧客増加を推進してまいります。また、家具・インテリア市場において、“ファストインテリア”のジャンルを確立し、3年後の首都圏認知度向上を目指してまいります。

② 物流体制の効率化

当社の物流体制は、全国4拠点に倉庫を設置しております。昨今の物流業者による配送費値上げ等の動きが強まる中、物流コストの抑制が重要課題となっており、各拠点における最適な配送機能を構築し、物流体制の効率化に取り組んでまいります。

③ 顧客サービスの向上

お客様からのご要望に対応するため、より細やかな配送サービスやアフターサポート等のサービス向上を推進し、他社との差別化を図りながら、顧客満足度向上を推進してまいります。

④ 新規事業への投資

当社は、新規事業として越境ECプラットフォーム事業及び家具プラットフォーム事業の研究開発のための投資を積極的に行い、企業価値の拡大に努めてまいります。

また、当該新規事業においては、自社内で研究開発活動を行っておりますが、新規事業開発のスピード及び効率性を重視しながら、早期の収益化を目指してまいります。

⑤ 内部管理体制の充実

当社は、既存事業の急激な成長及び新規事業への積極的な投資を行う一方で、リスク管理体制・法令遵守体制を充実させ、会社の成長と経営管理のバランスの取れた組織運営体制の一層の確立を進める方針であります。

また、内部統制システムの整備及び充実を継続的に推進してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要と考えられる事項につきまして、積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

① 事業環境にかかわるリスク

(1) インターネット関連市場について

当社は、インターネットメディアを通じた事業を主たる事業領域としていることから、ブロードバンド環境並びに第四世代携帯電話及びパケット定額制の普及により、インターネット関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。

しかし、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、当社の予期せぬ要因によりインターネット関連市場の発展が阻害される場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 技術革新について

インターネット業界は技術革新や顧客ニーズの変化のサイクルが極めて速いのが特徴であり、新たなテクノロジーを基盤としたサービスの新規参入が相次いで行われております。当社は、このような急速に変化する環境に柔軟に対応すべく、オープンソースを含む先端的なテクノロジーの知見やノウハウの蓄積、さらには高度な技能を習得した優秀な技術者の採用を積極的に推進していく方針です。しかしながら、かかる知見やノウハウの蓄積及び技術者の獲得に困難が生じた場合等には、急速な技術革新に対する適切な対応が遅れる、又は対応ができない可能性があります。さらに、このような対応に伴って情報システム投資や人件費等の支出が拡大する可能性もあります。このような場合には、当社の技術的優位性やサービス競争力の低下を招き、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 情報セキュリティ及びシステムトラブルに関するリスク

当社は、サービス及びそれを支える情報システム、並びにインターネット接続環境の安定した稼働が、事業運営の前提であると認識しております。したがって、定期的なデータバックアップやセキュリティ対策を実施しているほか、複数のデータセンターへシステムを分散配置することで、安定的なシステム運用体制の構築に努めております。しかしながら、予期せぬ自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)、ユーザー数及びアクセス数の急増によるサーバーへの過剰負荷や、ソフトウエアの不具合、及びネットワーク経由の不正アクセスやコンピュータウィルスへの感染などのトラブルが発生した場合には、サービスの安定的な提供が困難となり、また復旧等に時間を要した場合、当社の事業展開及び経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② Eコマース事業について

(1) 事業環境の変化(国内家具市場、景気後退等)によるリスク

約1兆4,817億円規模の雑貨、家具、インテリアのBtoC-EC市場(※)における当社の市場占有率は未だ低く、成長余力は十分に見込める状況です。景気や消費動向に応じた適時適切な施策により、市場占有率の向上に努めてまいりますが、景気後退、技術革新等、当社の事業を取り巻く様々な環境が想定を超えて変化した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(※)出典:平成29年度電子商取引に関する市場調査_平成30年4月経済産業省)

 

 

(2) 生産国の政治情勢等について

当社が販売する商品の大半は中国などアジア各国及び欧州からの輸入によるものです。このため中国などアジア各国等の政治情勢、経済環境、自然災害等により製造が滞った場合、又は輸送が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態は多大な影響を受ける可能性があります。

 

(3) 為替変動リスク

取扱商品の大半は海外から外貨建で輸入しております。為替相場変動リスク回避のため、実需の範囲内で為替予約及び外貨建預金による決済等の手段でヘッジを行っておりますが、大幅な為替相場の変動があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 自然災害等に関するリスク

Eコマース事業において、営業基幹システム上で処理される受注処理及び商品出荷業務などは、万一自然災害等が発生した場合、多大な影響を受ける可能性があります。その影響を最小限にするため、営業基幹システムの定期的なデータバックアップや耐震対策、及び物流センターの分散化により対策を講じております。

それでもなお、大規模災害の発生により当社の情報システム設備等に被害が生じた場合、受注処理及び商品出荷業務等の遂行が困難となり、当社の経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 天候不順によるリスク

特に季節商材については、冷夏、暖冬及び長雨といった天候不順や異常気象により需要が変動するため、天候不順や異常気象が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 特定のインターネットモールへの依存によるリスク

Eコマース事業において、当社は主に、楽天市場、Amazon及びYahoo!ショッピング内に出店しており、その主要な販売経路を大手インターネットモールに依存している状況です。したがって、大手インターネットモールの事業会社との関係悪化や規約違反による出店契約解消、大手インターネットモールにおけるシステム不良等のトラブル、モール閉鎖等の事態の発生により、Eコマース事業が継続不能となった場合には、当社の事業展開及び経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

また、大手インターネットモールの手数料率が大幅に改定される場合当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 検索エンジンへの対応について

当社のEコマース事業における自社運営サイト内の店舗ユーザーの多くは、特定の検索エンジン(「Google」や「Yahoo! JAPAN」等)の検索結果から誘導されてきており、当該検索エンジンからの集客数を確保するため、今後におきましてもSEO対策を実施していく予定であります。

しかしながら、検索エンジンにおける検索アルゴリズム変更等により、これまでのSEO対策が有効に機能しなかった場合、当社への顧客流入数が当社想定数を下回り、当社の経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 法的規制等によるリスク

「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」、「特定商品取引法」、「製造物責任法」及び「不正競争防止法」等による法的規制を受けております。そのため、従業員教育の徹底、コンプライアンス体制の整備など管理体制の構築等により法令遵守の体制を整備しております。しかしながら、将来にわたり、販売した商品及びその広告表現等において安全上の問題や表示表現等の問題が発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、多額のコストや当社のイメージ低下による売上の減少等が想定され、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(9) 商品開発に関するリスク

当社が提供する商品の開発においては、商品開発担当部門及び法務部門が「商品デザイン事前調査マニュアル」に基づいてJ-PlatPat(特許情報プラットフォーム)を利用した調査を行い、さらに必要に応じ顧問弁理士、顧問弁護士に再調査または相談をするなど、第三者の知的財産権を侵害しないことを確認する体制を構築しております。しかしながら、当社による商品開発に際して、意図せず第三者の知的財産権の侵害が生じた場合には、当社が損害賠償責任を追及されたり、商品販売を制限されることで、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 委託配送料の値上げリスク

商品の出荷配送を依頼している運送業者から、原油高騰等が生じた場合、委託配送料の値上げ要請を受ける可能性があり、その場合は、当社の経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 海外事業展開に関するリスク

当社では、海外展開を推進しております。海外展開においては、地域特性によるビジネスリスクや法規制等が多岐に存在し、当社はこれらのリスクを最小限にすべく十分な対策を講じた上で海外展開を進める方針ですが、予測困難なビジネスリスクや法規制等によるリスクが発生した場合等には、当社の事業展開及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(12) 競合によるリスク

EC事業は、参入障壁が低いことから、新規参入業者が増加して価格競争が生じた場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、カタログ等の紙媒体を主力としている大手の通信販売業者がインターネットを本格的に活用した販売活動を強化する可能性もあります。豊富な商品群や顧客基盤、販売ノウハウを有するカタログ通販業者がインターネットによる販売活動を強化した場合、想定していた市場シェアを確保できず、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) インターネットによる風評被害リスク

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の掲示板への書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の経営にとってマイナスの影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。

 

(14) 顧客の嗜好の変化によるリスク

当社の扱う商品は、個人消費の動向、市場変化などの要因に加え、ライフスタイルの変化や顧客嗜好の変化による影響を受けやすいため、その動向に合致した商品企画や仕入が行われなかった場合、商品の需要が減少し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 返品によるリスク

売れ筋商品に対する不具合の発覚等により返品が多数発生した場合には、返品の処理、代替商品の配送等に伴う追加的な費用が発生し、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 物流機能の拡充を適時に実施できないリスク

当社は、福岡県北九州市、千葉県野田市、愛知県豊川市及び兵庫県神戸市に物流拠点を設置しておりますが、売上拡大に伴い、物流機能の拡充を適時に実施できなかった場合は、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(17) 人材確保ができないリスク

当社は、自社で商品企画やデザインを作成し、顧客満足度の高い商品の開発に努めております。今後、当社が必要とする企画開発力のある人材を計画通り、必要な時期に確保することができなかった場合は、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ 個人情報漏洩に関するリスク

当社は、個人情報保護法に規定する個人情報取扱事業者に該当しております。当社では関係法令を遵守すると共に、情報管理規程の制定を図るなどして内部管理体制を強化しております。

しかしながら、当社が扱う個人情報が漏洩した場合については、損害賠償請求の発生や、当社の信頼の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 今後の事業展開に伴うリスク

投資に際しては、十分な事前調査を行い、社内基準に則った検討・審議を経て、リスクを吟味した上で意思決定を行うプロセスを運用しております。しかしながら、投資した事業が計画通りに進捗せず想定した事業シナジーが得られない場合や、投資事業の業績不振により、減損処理又は貸倒引当金の計上等を実施する場合には、当社の経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社が投資を実施した企業が違法行為や不正行為を行い、又は内部管理体制に重大な不備が発生した場合には、当社の信用に悪影響を及ぼす可能性もあり、その場合、当社の事業展開及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ コンプライアンス体制について

当社は今後、企業価値を高めていくために、コンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、従業員教育の徹底、コンプライアンス体制の整備など、管理体制の構築等により法令遵守の体制を整備しております。また、当社の提供する商品については関連法規の遵守はもちろんのこと、法規制以上の自社基準・自社規制を設け、法令遵守及び商品の品質向上に取り組んでおります。しかしながら、将来にわたり、販売した商品及びその広告表現等において安全上の問題や表示表現等の問題が発生する可能性があります。これらの問題が発生した場合、多額のコストや当社のイメージ低下による売上の減少等が想定され、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の役員及び従業員等に対するインセンティブを目的とし、新株予約権(以下「ストック・オプション」といいます。)を付与しております。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。平成30年5月末現在これらのストック・オプションによる潜在株式数は346,000株であり、発行済株式総数10,366,000株の3.3%に相当しております。

 

 ⑦ 特定人物への依存について

当社の代表取締役社長浮城智和は、創業者であると同時に創業以来当社の事業推進において重要な役割を担って参りました。また、当社の設立以降は、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社では、取締役会及び主要な従業員が参加する営業会議において役員及び従業員への情報共有を徹底するなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続するのが困難になった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和政策の継続を背景に、企業収益や雇用・所得環境の改善が続く等、景気は緩やかな回復基調で推移し、個人消費にも持ち直しの動きが見られました。一方、世界経済は、米国の政策運営や欧州の政治情勢等の影響、地政学リスクの高まり等、依然として先行きが不透明な状態が続いております。

家具・インテリア業界におきましては、物流コストの上昇及び業態を超えた販売競争の激化等により引き続き厳しい経営環境が続いております。一方、当社の属する雑貨、家具、インテリアのBtoC-EC市場規模は平成29年は1兆4,817億円となり、対前期比で9.8%増と堅調に拡大しております。(出典:平成29年度電子商取引に関する市場調査_平成30年4月経済産業省)

このような事業環境の下、当社の家具Eコマース事業への取り組みといたしましては、引き続き、新商品および既存ジャンルの拡充を軸に商品開発を積極的に行い、年間開発点数が前事業年度に比べ増加いたしました。また、販路においては、自社運営サイトの利便性向上やクリエイティブ強化によりユニークユーザー数を増やし、全体の売上高に占める割合も継続的に上昇いたしました。さらに、「LOWYA(ロウヤ)」のアクセス強化やブランド作りに向けた取り組みを行ったことにより、首都圏における認知度および指名検索数が上昇いたしました。

一方で、原価面では、大手ショッピングモール内の価格競争が激しさを増しており、コモディティ商品の販売価格値下げ等を実施したことにより、原価率が上昇いたしました。また、物流面では、配送会社の値上げにより配送コストが上昇いたしました。

具体的に商品開発におきましては、ソファやベッド等の既存ジャンルの拡充を中心に、ペットジャンルやキッズジャンル等においても、オリジナルデザイン商品の開発を行いました。「猫と暮らすインテリア」をコンセプトとしたキャットウォークTV台や子供向けのおままごとおもちゃとして開発した木製玩具が好評となり、複数のデザインでシリーズ展開を行いました。また、その他老舗寝具メーカーとオリジナルデザインで開発したベビー寝具も好調に推移いたしました。家電ジャンルでは、除湿器や扇風機などの季節家電を中心に商品数を増やし、季節商材のクリスマスツリーにおいては、多様なニーズに応えるため、サイズやデザインを数多く展開したことで前事業年度を大きく上回る販売実績となりました。

販路におきましては、自社運営サイトのSEO対策の施策や大幅なシステムリニューアル、ユーザビリティの向上に努め、指名検索数の増加に注力しました。その結果、LOWYA旗艦店(※)の年間アクセス数は、想定を上回るスピードで伸長し前期比329%増となりました。さらに、ファン構造構築に向けた取り組みとして、サイト内の商品ページもリニューアルを行い、よりハイレベルでクリエイティブな商品や空間の提案を行えるページ作りに努めました。その結果、指名検索数は前事業年度を大幅に上回る実績となり、全社の売上高に占める割合も継続的に上昇いたしました。また、LOWYA(ロウヤ)の認知度向上におきましては、福岡ソフトバンクホークスとのオフィシャルスポンサー契約や大手ブランドとのタイアップ等により、首都圏における認知度が上昇いたしました。

物流面におきましては、前事業年度に開設した関西倉庫及び関東倉庫を拡大し、データ分析のもと、最適な倉庫保管配置を行い、物流効率の改善に向けた取り組みを行いました。また、複数商品の梱包サイズを見直し、荷造配送費上昇の抑制に貢献いたしました。

新規事業として取り組んでおります越境ECプラットフォーム事業DOKODEMO(ドコデモ)におきましては、商品情報及び販売ページの強化を行うとともに、表示速度等のシステム改善やサービスの拡充により、順調に流通総額を伸ばし、配送実績は通期31ヵ国増加の78ヵ国へ拡大しました。また、セミナーやイベントを積極的に行い、出店企業数の拡大に尽力いたしました。

 

また、もうひとつの新規事業として取り組んでおります、家具・インテリア業界に特化したECプラットフォーム事業Laig(ライグ)におきましては、写真や商品ページのクオリティに拘った様々なライフスタイル提案ができ、探しやすく、ユーザーの要望を満たす場となるプラットフォーム構築を行い、平成31年3月期のローンチに向けて取り組んでまいりました。

以上の取り組みの結果、当社における当事業年度の業績は、売上高は12,977百万円(前期比18.4%増)、営業利益は561百万円(同32.2%減)、経常利益は589百万円(同27.1%減)、当期純利益は338百万円(同56.9%減)となりました。

 

※旗艦店:従来の「本店」の呼称を変更しております。以下、同様。

 

当事業年度末における財政状態は以下のとおりであります。

当事業年度末における総資産は、5,914百万円(前事業年度末5,336百万円)となり、577百万円増加いたしました。流動資産は5,361百万円(前事業年度末4,839百万円)となり、521百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が226百万円、売掛金が106百万円、商品が218百万円増加したことによるものであります。また、固定資産は552百万円(前事業年度末497百万円)となり、55百万円増加いたしました。

負債は、2,135百万円(前事業年度末1,756百万円)となり、378百万円増加いたしました。流動負債は2,107百万円(前事業年度末1,752百万円)となり、355百万円増加いたしました。これは主に、未払金が99百万円、未払法人税等が248百万円増加したことによるものであります。また、固定負債は27百万円(前事業年度末3百万円)となり、23百万円増加いたしました。これは主に、株式給付引当金が27百万円増加したことによるものであります。

純資産は、3,779百万円(前事業年度末3,580百万円)となり、198百万円増加いたしました。これは主に、当期純利益を338百万円計上したこと及び自己株式の取得129百万円によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業活動により537百万円の収入、投資活動により173百万円の支出、財務活動により127百万円の支出となった結果、前事業年度に比べ232百万円増加し、当事業年度末には1,663百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動の結果として増加した資金は、537百万円(前事業年度は189百万円の資金増加)となりました。

これは主に、税引前当期純利益569百万円、減価償却費124百万円及び未払金の増加118百万円により資金が増加し、売上債権の増加106百万円、受注増加に伴うたな卸資産の増加218百万円により資金が減少いたしました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動の結果として減少した資金は、173百万円(前事業年度は82百万円の資金減少)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出66百万円、無形固定資産の取得による支出51百万円及び投資有価証券の取得による支出58百万円により資金が減少いたしました。

 

この結果、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は363百万円のプラス(前事業年度は107百万円のプラス)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動の結果として減少した資金は、127百万円(前事業年度は513百万円の資金増加)となりました。

これは主に、自己株式の取得による支出129百万円により資金が減少いたしました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績及び受注実績

当社の取引形態は、一般的な製造等における「生産」活動は行っておらず、また、当社の事業において「受注」という概念は存在しないため、記載しておりません。

 

(b) 仕入実績

当事業年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前期比(%)

Eコマース事業

6,363,351

+11.4

合計

6,363,351

+11.4

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(c) 販売実績

当事業年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

Eコマース事業

 

 

 リビング・ダイニング家具

9,236,047

+16.5

 ベッド・寝具

1,970,781

+0.6

 その他

1,770,431

+65.3

合計

12,977,260

+18.4

 

(注) 1.当社の主な販売先は不特定多数の一般消費者であり、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.Eコマース事業の「リビング・ダイニング家具」にはソファ・チェア・デスク等、「ベッド・寝具」にはベット・寝具・マットレス等、「その他」には、その他の家具・インテリア売上等が含まれております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この財務諸表の作成に当たっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映しております。また、これらの見積りについては将来事象の結果に特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

 

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a) 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は12,977百万円(前期比18.4%増)となりました。

当事業年度は、LOWYA旗艦店のアクセス強化とブランド作りの施策に取り組み、平成30年3月時点のLOWYA旗艦店の月間アクセス数は151万人で、前年同月比329%増となりました。さらに、全社の売上高に占める割合も継続的に上昇する等、LOWYA旗艦店の成長が売上高の増加に寄与いたしました。

今後も引き続き、LOWYA旗艦店強化及びブランド作りに注力し、売上高の更なる成長と利益獲得に努めてまいります。

(営業利益)

当事業年度における営業利益は561百万円(前期比32.2%減)となりました。

当事業年度は減益となり、原価率及び配送費率の上昇が主な要因であります。原価面では、大手ショッピングモール内の価格競争が激しさを増しており、コモディティ商品の販売価格値下げ等を実施したことにより、原価率が上昇いたしました。また、物流面では、配送会社の値上げにより配送コストが上昇いたしました。

一方で、平成30年4月以降は配送業者による配送費値上げの動きが強まる見通しであるため、配送コストの抑制が重要課題となり、各物流拠点における最適な配送機能を構築し、物流体制の効率化に取り組んでまいります。

(経常利益)

当事業年度における経常利益は589百万円(前期比27.1%減)となりました。

当事業年度は減益となり、主な要因は営業利益と同様であります。

 

(b) 財政状態の分析

財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(c) 資本の財源及び資金の流動性

当事業年度の運転資金及び資本的支出は、営業活動によるキャッシュ・フローにより賄いました。詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、物流コスト及び人件費であり、所要資金につきましては、自己資金及び借入金を充当する予定であります。

また、次期において重要な資本的支出は予定しておりませんが、設備投資等の所要資金につきましても、自己資金及び借入金を充当する予定であります。

  

4 【経営上の重要な契約等】

(1) Eコマースプラットフォーム運営事業者との契約

契約会社名

相手先
の名称

相手先の
所在地

契約の名称

契約内容

契約期間

(株)ベガコーポレーション

楽天(株)

日本

出店契約

ショッピング・モール「楽天市場」出店契約

1年間

(自動更新あり)

(株)ベガコーポレーション

ヤフー(株)

日本

ストアシステム利用契約

ストアシステム「YAHOO!ショッピング」利用契約

1年間

(自動更新あり)

(株)ベガコーポレーション

Amazon Services

International,Inc.

米国

プログラム契約

Merchants@Amazon.co.jpプログラム契約

定めなし

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、越境市場をターゲットとした越境ECプラットフォーム(DOKODEMO)の運営及び家具・インテリア業界に特化したECプラットフォームの構築に取り組んでおります。

主に、越境市場に受け入れられる越境ECプラットフォームの機能充実と家具・インテリア業界に特化したECプラットフォームのシステム構築及を目的とした研究開発活動であります。

当事業年度における研究開発費の総額は、439百万円であります。