第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針及び経営環境

 当社グループはこれからの成長を見据えて、50周年を契機に2018年度から“心にもっとくつろぎを”プロジェクトを開始いたしました。これは、「くつろぐ、いちばんいいところ」を持続させるため、「KOMEDA COMES TRUE.」を合言葉にしたコメダ式サステナビリティ活動です。さらに、経営方針を店舗運営にとって一番大切なQSCのそれぞれの概念を進化させ、Q:もっといいもの、S:もっといいこと、C:もっといいところ、と定め経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく企業活動を行っております。

 当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言下の外出自粛や各店舗における営業時間の短縮などにより、当社グループの業績は大きな影響を受けました。ワクチンの接種が開始されたものの、収束時期が未だ見通せない中、お客様の安全・安心を第一に、コロナ感染防止策を徹底しながら店舗運営を継続しております。足元では変異株の出現等、引き続き不確定要素も多く、今後も厳しい経営環境が続くと予測されます。

 このような経営環境の中、今後の当社グループは、コメダの経営方針QSC(Q:もっといいもの、S:もっといいこと、C:もっといいところ)のもと、主力のコメダ珈琲店における既存店収益力の強化のみならず、ポストコロナの地政変化を背景にした出店拡大を図るとともに、コメダのブランドと顧客ベースを活用した新規事業の開発や当社グループとシナジーがある企業との提携やM&Aも推進してまいります。

 また、当社グループでは「くつろぐ、いちばんいいところ」を進化させるため、“KOMEDA COMES TRUE. with you”を合言葉にしたコメダ式サステナビリティ活動にも積極的に取り組んでまいります。

 本活動を推進していくにあたり、当社グループは、最重要で取り組むべき13項目のマテリアリティを特定し、さらにこれらを「品質とお客様」、「人と働きがい」、「環境」、「地域コミュニティ」の4つに関するテーマに分類しました。これらを店舗従業員になじみのあるQSCに落とし込み、日常の活動に浸透させることによって、経済価値の向上のみならず、社会課題の解決に貢献をしてまいります。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 新型コロナウイルス感染症対策について

お客様の安全・安心を第一に、店舗での感染防止対策の徹底を心がけております。また、テイクアウト販売やコーヒーやパンなどの物販の強化に取り組むとともに、Uber Eatsや出前館の取り扱い店舗数を拡大させ、コロナ下におけるお客様の様々なご利用形態に対応してまいります。

本部従業員は、テレワークやDXの推進により出張や対面での面談をできるだけ減らすことで感染を防止し、FC本部としての機能維持に努めてまいります。

 

② 食の安全とお客様に安心していただくための取り組み

食の安全・安心に関する社会からの要請が非常に高まっている中、当社グループにおきましては食品品質保証規程に基づき、食品衛生法やその他の関連法規及び条例を遵守しています。加えて、仕入商品については採用前の規格書の取得とその後の更新、重要な商品は製造工場を訪問して監査を実施し、初回生産にも立ち会うことで、安全で衛生的かつ、品質の安定した商品であることを確認しております。

本年から法制化される店舗HACCPの導入も既に運用面の確認段階に入っており、製造工場だけでなく店舗での衛生管理も徹底してまいります。

なお、ホームページや掲示物でのアレルギー物質や栄養成分の情報提供については、正確でよりお客様にわかりやすい表示に努めております。

 

③ コーヒー・パン及びその他食材の安定供給

当社グループの強みは、自社でコーヒー及びパン等の製造を行い、各店舗に毎日提供するサプライチェーンを確立していることにあります。店舗が全国に拡大している中、安定供給を目的に2018年から千葉県でパンとコーヒー工場を稼働させております。また、2020年3月には沖縄県の石窯パン工房ADEMOKに県内のコメダ珈琲店へのパン供給機能を付加しました。さらに同年10月には、あんこの自社製造を開始し、コメダ珈琲店のすべての店舗への供給を開始しました。今後は、出店エリアの拡大に伴い、物流体制の整備を行い、安定的で効率的な商品供給を実現してまいります。

 

④ QSCの向上:“くつろぐ、いちばんいいところ”の更なる進化と収益力強化

QSCの向上によってコメダ流のおもてなしを磨くことはもちろんのこと、新型コロナウイルスによる影響でお客様のご来店数が落ち込む中、テイクアウト、コーヒーやパンをはじめとする物販の強化など、店舗の収益力強化に努めてまいりました。未だ新型コロナウイルスの収束が見通せない状況であり、今後もより多くのお客様に安心してご来店いただくための既存店の収益力強化は極めて重要な課題と考えております。

 

⑤ 人財の育成・DXの推進によるコメダシステム(※)全体の機能強化

地域の拡大、店舗数の増加及び業容の拡大に応じ、本部の機能も多様化してきました。この多様化の中で、様々な局面に対応できる人財育成を推し進めてまいります。また店舗運営をサポートするスーパーバイザーの育成も強化し、店舗におけるリスク管理、コンプライアンスの遵守等に関しても強化してまいります。さらに、基幹システムの刷新によって本部のみならず工場や加盟店店舗の業務効率が改善しましたが、さらなる機能拡張によって、需要予測や店舗の経営管理の改善に繋げてまいります。

(※)コメダシステム:コメダ事業に関わる全ての人的資源やインフラ

 

⑥ ブランド価値の向上

当社グループでは、お客様に地元の“くつろぐ、いちばんいいところ”を提供するために、長年にわたり喫茶店チェーンを運営してまいりました。今後も地域の皆様に愛され、地域社会の活性化に貢献することで、コメダのブランド価値の向上を推し進めてまいります。また、公式コミュニティサイト「さんかく屋根の下」及び「コメダ部」の運営を進め、お客様とコメダスタッフ、お客様同士の双方向の交流を促進することで、ファンコミュニティを拡大・深化させ、ブランド価値の向上に努めてまいります。

 

⑦ ポストコロナの地政変動を背景にした国内外への店舗拡大

当社グループでは、継続的な成長を遂げるために、効果的な新規出店が重要であると考えております。新型コロナウイルスの影響で、外食産業が苦戦を強いられる中、店舗向けの優良な不動産物件紹介数だけでなく、入店型オーナーの加盟希望も増加していることから、それを背景とした店舗数の拡大を進めてまいります。

また、海外展開については、台湾での認知度をさらに向上させ、FC展開を中心に積極的に出店を進めるとともに、中国・東南アジアでも出店の可能性を求めてまいります。

 

⑧ 新しい価値の提供

新業態に関しては、石窯パン工房ADEMOKの2号店以降の出店を行ってまいります。また、おかげ庵の地方出店も計画しております。新たな出店形態としては、昨年出店した大和証券様とのコラボ店舗のように他業態との共創価値を狙った出店も進めていく所存です。当社グループの顧客ベースを活用した新規事業の開発や、当社グループとのシナジーが期待できる企業に対するM&Aやアライアンスも検討してまいります。

 

⑨ DXによる顧客満足度の向上

DXを推進し、お客様の利便性向上による顧客満足度を高めるために、新しいコメダ公式アプリの制作を進めてまいります。具体的には、新アプリを通じて、お客様に対するロイヤルティプログラムの拡充やマーケティング・プロモーションに関しても新たな手法を取り入れ、コメダ珈琲店に親しんでいただいているお客様のみならず、未だにコメダ珈琲店での体験をされていないお客様に対しても積極的にアプローチをしてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 当社では、リスク・コンプライアンス規程に基づき設置されるリスク対策委員会において、毎年、当社グループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定を行い、そのリスクへの対応策について議論を行うとともに、同委員会において四半期に1回、その進捗状況を確認しております。

 なお、以下のリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、対応策もこれらのリスクを完全に排除するものではありません。また、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2021年5月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境に関するリスク

① 新型コロナウイルス感染症の拡大

当社グループの事業はお客様のご来店を前提としているため、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言等の発令に伴い外出の自粛及び営業時間の短縮を要請された場合や当該宣言等の解除後においてもお客様の生活様式が変容した場合には、来店者数が減少し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、国や地方自治体からの要請に従って営業の自粛や時間短縮を行うとともに、店舗スタッフについては検温・体調チェックをこまめに実施し、手洗い・うがいの徹底とマスク着用等の感染予防、また店内衛生対策としては、定期的な換気とアルコール製剤による清掃、お客様の座席間に一定のゆとりを持たせるご案内や、お客様との直接接触を避けるためにお会計時のコイントレー使用など、様々な感染防止対策を実施しております。お持ち帰りのご希望に対して、コーヒーやパンのほか、各種物販、テイクアウト専用商品の販売やデリバリーサービスを強化することで、顧客ロイヤルティ及び店舗売上の確保に努めてまいります。

 

経済状況の変化

当社グループは日本国内における事業を中心としているため、日本国内の景気変動や政府の経済政策の影響、特に日本における消費税増税等に起因する個人消費の減速、人件費・物流費・賃料・水道光熱費の上昇は、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

そのほか、当社グループは、喫茶店FC事業の単一業態であるがゆえ、消費者の嗜好の変化などにより、喫茶店に対する個人消費が低迷した場合には、他業態でカバーすることが困難であるため、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、“くつろぐ、いちばんいいところ”の提供をはじめとするお客様へのサービスの向上、サステナビリティ活動、地域別の販売促進活動、新商品の提供などにより競合他社との差別化を推進するとともに、食材費及び人件費等のコントロールやオペレーションの効率化等を進めてまいります。また、M&Aの推進にあたり、単一業態に起因するリスクを回避分散できる事業の獲得をも考慮に入れてまいります。

 

店舗展開

拡大戦略として、当社グループはFC加盟店の出店を積極的に進めております。出店を希望するFC加盟希望者が見つからない場合、当社グループが提案した店舗候補物件がFC加盟希望者の希望と合致せず出店に至らない場合又は出店立地として適切な候補物件が継続的に不足する場合など、出店が計画と乖離する場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、継続的な成長を遂げるために、効果的な新規出店が重要であると考えております。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外食産業が苦戦を強いられる中、店舗向けの優良な不動産物件紹介数だけでなく、入店型オーナーの加盟希望も増加していることから、それを背景とした店舗数の拡大を進めてまいります。

 

④ 海外展開

当社グループは、国内を中心に事業を展開してまいりましたが、海外での店舗展開も強化しております。その中で、関係諸国における経済状況、政治及び社会体制の著しい変化、法的規制や取引慣行、感染症のまん延状況等により、当社グループの事業展開が何らかの制約を受ける可能性があります。その場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、海外における現地パートナー及びFC加盟者とより緊密なコミュニケーションをとることにより、可能な限り早期の情報収集を行い、適時適切な経営判断を行える体制の整備に努めております。

 

⑤ 人材の確保育成

当社グループは、出店地域の拡大、店舗数の増加及びフランチャイズ本部に求められる機能の多様化に対応できる有能な人材の確保が必要となっており、有能な人材を採用・育成できなかった場合や有能な人材の流出が生じた場合には、当社グループの業務運営に支障をきたし、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社は、有能な人材にとって魅力ある場を提供するため、働きやすい職場環境づくりや多様な働き方を可能にするための施策、適材適所の人材配置や従業員のモチベーションを高めるための研修や人事施策などを推進してまいります。

 

⑥ レピュテーションの低下、ブランド価値の毀損

昨今、外食産業及びコンビニエンスストアなどにおいて、パートタイム・アルバイト従業員が、勤務に関連し不適切な画像をインターネット等において公表した結果、店舗の閉鎖・休業を実施した会社が存在しております。当社グループではかかる事例は発見されていないものの、将来同様の事案が発生する場合、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの指導や支援が及ばない範囲で、FC加盟店において当社グループの事業の評判に悪影響を及ぼすような事態が発生した場合、競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落した場合には、当社グループへのレピュテーションが低下し、ブランド価値が毀損することで、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、コンプライアンス意識の徹底と定着を目的として、コンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス及びリスク管理体制を整備するとともに、「コメダコンプライアンスヘルプライン」を当社グループ役職員及びFC加盟店に展開することで、内部通報制度の充実化を図っております。

また、当社グループ役職員に対する各種コンプライアンス研修を実施するとともに、店舗運営に関するコンプライアンスのチェックリスト・解説書及びコンプライアンス通信をFC加盟店に配信しております。

 

(2)食の安全・安心に関するリスク

① 食品事故の発生

集団食中毒や異物混入等の衛生問題が発生した場合には、当社グループに対する信用の失墜により店舗売上が減少する等のおそれがあり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、食品品質保証規程に基づき、食品衛生法、JAS規格、その他の関連法規及び条例を遵守するとともに、仕入商品については採用前の規格書の取得とその後の更新、重要な商品については製造工場を訪問して監査を実施し、初回生産にも立ち会うことにより、安全で衛生的かつ品質の安定した商品であることを確認しております。また、全店舗に衛生マニュアルを配布し衛生に関するルールを統一するとともに、スーパーバイザーの店舗訪問時の衛生チェックや指導、外部専門機関による抜き打ちの衛生調査を行うことで、その遵守状況を確認しております。

 

② カロリー・アレルギー等の不適正な表示

アレルギーの原因となるアレルゲンやカロリー等の表示内容に重大な誤りがあった場合には、人命にかかわる重大事故に発展する可能性があると同時に、当社グループに対する信用の失墜により店舗売上が減少する等のおそれがあり、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、主要な原産地情報を規格書にて確認した上で、自社HPにおいて常に最新情報を開示するとともに、店舗のメニュー表にもQRコードを掲載し、お客様にご確認いただきやすい環境を整備しております。

 

(3)FC加盟者との関係性に起因するリスク

① FC加盟者への経済的依存

当社グループが展開するコメダ珈琲店及びおかげ庵の大部分(96%)はFC加盟者によって運営されているため、当社グループの経営成績及び成長戦略は、FCの経済的な成功・事業継続と当社グループへの協力に大きく依存しております。個人消費の減速や人件費・賃料・水道光熱費等の高騰により、多数のFCの収益性が悪化し、事業継続が困難となった場合には、食材の卸売収益及びロイヤルティ等が減少することになり当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、FC店舗の収益性を向上し、FCとの共存共栄を達成すべく、FC本部として魅力的な商品の開発やキャンペーンなどの販売促進企画を行っております。また、お客様に地元の“くつろぐ、いちばんいいところ”を提供することにより地域の皆様に愛され地域社会の活性化に貢献すること、公式コミュニティサイト「さんかく屋根の下」及び「コメダ部」の運営を進め、「お客様とコメダスタッフ」「お客様同士」の双方向の交流を促進しファンコミュニティを拡大・深化させることを通じて、コメダのブランドを高揚させ、FC加盟店の収益性向上を通じた関係強化に努めております。

② FC加盟店との訴訟等

当社グループとFC加盟店との間で解決できない問題が発生した場合等、契約解除に係る裁判係争等により風評被害が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、新規にFC加盟の希望があった場合、その希望者についての十分な情報収集を行った上で個別に加盟相談及び加盟審査を行い、当社グループの考え方をはじめとしてFC加盟希望者に誤解が生じないよう説明を行っております。

 

(4)サプライチェーンに関するリスク

① 生産拠点の配置

自然災害等の不可抗力及び工場内の事故等の発生により既存工場の生産が停滞した場合には、各店舗への食材の安定供給ができず、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループの生産拠点であるコーヒー工場及びパン工場は、2015年に千葉パン工場、2018年に関東コーヒー工場が稼働を開始したことで、愛知県及び千葉県の両県に所在することとなり、事業継続にとって最低限の生産体制を整備しました。また、商品の安全・安心及び安定供給を目的として、全国8拠点に配送センターを設置しているとともに2020年に製餡工場を愛知県に立ち上げました。これらに加えて、今後も生産拠点の分散化及びOEM・アライアンス等について検討を行ってまいります。

 

② 特定の取引先に対する依存

当社グループは、コーヒー生豆の風味を損なわず口当たりの良い味を演出するための独自の焙煎条件等を自社で開発しており、焙煎及び粉砕工程については条件を指定の上、外部委託しております。同様に、全国の物流業務についても外部委託しております。これらの取引先において、急激な経営状態の悪化等により生産又は物流の機能が停止した場合、一時的に当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらの生産及び物流に関するリスクに対して、1社ではなく複数の業者を委託先として選定し、リスク分散を図っております。

 

③ 原材料の調達

当社グループは、販売する製品の原材料であるコーヒー生豆を世界各国から品質を厳選して調達しておりますが、その価格は商品相場、為替、政治情勢、気候等に影響を受けて変動します。価格高騰による業績変動リスクを円建ての先物予約により軽減しておりますが、長期的には価格変動の影響を受ける可能性があります。また、パンの主要原材料である小麦粉、油脂等は生産地域の異常気象等による収穫量の減少、消費量の急激な増加による需要の拡大又は投機資金の流入等によって、価格が高騰する可能性があります。加えて、特に輸入原料の場合は紛争の発生や感染症疾病の流行により特定地域からの輸入が停止される可能性があります。これらの原材料の価格高騰や輸入停止が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクのうち、輸入リスクに関して産地を分散することで対応するとともに、価格高騰リスクに関しては代替品の利用を検討してまいります。

 

④ IT(情報システム)への依存

当社グループは、食材の受発注・配送・店舗運営及び本部業務運営に関して情報システムに依存しております。

プログラムの不具合等やコンピュータ・ウィルス、外部からのサイバー攻撃等により、当社グループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、お客様へのサービス提供を含む適切な店舗運営が阻害され、又は重要なデータを喪失する等により、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、利用する全ての端末にウィルス対策ソフトを導入するとともに、外部からの脅威を防御する統合脅威管理ツールの導入を進めております。また、データ損失やシステム障害に対する対策としては、システムの冗長化のほか、セキュリティが確保されたデータセンターでの一次バックアップに加えて地域の異なるデータセンターでの二次バックアップを取ることで、重要なデータ損失を防ぐ仕組みを構築しております。

 

(5)法規制、コンプライアンスに関するリスク

① 食品衛生法の改正

当社グループの直営店及びFC加盟店は、食品衛生法の規定に基づき、監督官庁からの飲食店営業許可が必要であるのに加え、環境の保護に関して、食品リサイクル法等、各種環境保全に関する法令が適用されます。これらの法的規制が改定又は強化された場合、設備投資等の新たな費用が発生・増加すること等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループでは、法令を遵守するため、適用される法令をいち早く把握し、FC加盟店と協力し計画的に必要な措置を講じております。

② 独占禁止法の改正、フランチャイズガイドラインの改訂

公正取引委員会によるコンビニエンス業界への実態調査を受け、独占禁止法・フランチャイズガイドラインの改訂が検討されておりますが、これらの法規制が強化された場合には、当社グループのブランドイメージの統一性及び同一性が阻害される等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、フランチャイズガイドラインの趣旨を踏まえたFC加盟契約書の改訂を実施するとともに、スーパーバイザーに対し定期的にコンプライアンス研修を実施しております。

 

③ 労働法の改正

当社グループは、店舗及び工場で多くのパートタイム・アルバイトの有期契約社員が業務に従事しており、2019年4月施行の改正労働基準法に定められた年次有給休暇取得義務や残業時間の上限規制、2020年4月に施行された同一労働同一賃金制度における雇用区分別の均等・均衡待遇の明確化と説明義務等の労働関連法規制の違反が発生した場合は、規制当局からの業務改善命令又は従業員からの請求等により、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、労働法令に知見のある社会保険労務士事務所と顧問契約を締結し、法令改正情報の提供や指導を受けるなど、法令に則り適正な対応を行っております。また、時間外労働時間の管理や年次有給休暇の取得義務化への対応については、関係部署に勤怠等の状況を定期的に配信することで違反の未然防止を図るとともに、毎月の経営連絡会で結果を報告することにより、法令遵守に努めております。

 

④ 個人情報の漏洩

当社グループが取得・保管した個人情報が漏洩した場合、当社グループは社会的信用を失い、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、個人情報保護法や各種ガイドラインに基づき、個人情報保護管理規程及び社内の管理体制を整備するとともに、定期的に役職員への研修、外部委託先への監査を実施しております。

 

⑤ 各種法令・規則の規制等

当社グループが展開する事業は各種法令・規則等の規制を受けており、これら法令・規則等に違反する行為が行われた場合又はやむを得ず遵守できなかった場合、及び行政機関により関連法令による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、各種法令・規則の改正状況の適時適切な把握に努めるとともに、当社グループ役職員に対する各種コンプライアンス研修を実施しております。

 

(6)財務に関するリスク

① 金利の変動及び資金の枯渇

当社グループは、旧コメダ②の株式取得資金を主に借入金により調達したこと等により、当連結会計年度末現在において多額の借入金を計上しております。今後も借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、借入条件を主として変動金利としているため、金利が上昇した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、金融市場の混乱や金融機関の融資姿勢の変化等により借換えが困難になった場合、又は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 14.借入金」に記載の財務制限条項に抵触することで借入金の一括返済を求められた場合には、資金の枯渇が当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、ヘッジ取引や多様な資金調達手段の検討に加えて、利益計画や資金繰りの管理により手元流動性を確保できるよう努めてまいります。

 

のれんの減損

当社グループは、非流動資産に多額ののれんを計上しており、総資産に占める割合が高くなっております。当社が採用するIFRSにおいて、次の事象が発生した場合にはのれんの減損損失の計上が求められ、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・のれんの対象となるFC事業の収益力低下等による将来キャッシュ・フローの減少

・金融市場の変動による加重平均資本コストの上昇 等

これらのリスクに対して、利益計画や資金繰りの管理に加えて、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 12.のれん及びその他の無形資産」に記載の減損テストを実施することでのれんの評価の妥当性を定期的に確認しております。

 

 

③ 店舗の差入保証金の回収

当社グループは、一部のFCに対して土地建物を転貸しております。その際に、当社グループは地主等に対し、敷金・保証金・建設協力金等(以下、「保証金等」という。)を差し入れておりますが、地主等所有者の財政状態が悪化した場合、差し入れた保証金等が回収不能となる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、賃借人として賃貸物件を適切に利用するとともに、賃貸人と良好な関係を維持することで必要な契約期間と賃借人としての権利の確保に努めております。また、必要以上に保証金等を預託しないことにより回収不能リスクを低減しております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

(経営成績の状況)

 当社グループは、創業50周年を契機にこれからの成長を見据えて開始した“心にもっとくつろぎを”プロジェクトとして、「くつろぐ、いちばんいいところ」を持続させるための「KOMEDA COMES TRUE.」を合言葉にしたコメダ式サステナビリティ活動を推進しております。また、経営方針を店舗運営にとって一番大切なQSCのそれぞれの概念を進化させ、Q:もっといいもの、S:もっといいこと、C:もっといいところ、と定め経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく企業活動を行っております。

 

 当連結会計年度における当社グループを取り巻く外食産業は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、2度にわたり緊急事態宣言が発令され経済活動が停滞するなど、先行きが見通せない極めて厳しい事業環境となりました。このような状況のもと、当社グループは、新型コロナウイルスに起因する緊急事態宣言の発令期間において、国と各地方自治体による営業自粛要請に則り、臨時休業や営業時間の短縮を行いました。また、緊急事態宣言の発令期間以外においても、安心してご来店いただける地域密着の社会インフラとしての役割を果たすべく、お客様の安全を第一に、“3密”防止のための店舗の換気や消毒等の店舗衛生対策を徹底しながら店舗運営を継続しました。加えて、新しい生活様式の中、専用メニューの導入によりテイクアウトやデリバリーを強化し、またアイスコーヒーや夏にうれしい特別なアイテムを詰め込んだサマーバック、アウトドアブランド「LOGOS」とコラボレーションした福袋など店舗物販の強化を行いました。

 また、コロナ下においてもご来店いただけるお客様にご満足いただくため、くまモンとのコラボ商品「シロノワールくまもとモンブラン」、欠品するほどの話題となった「コメ牛」、初めて自社工場で製造した小倉あんを使用した定番人気商品「小倉ノワール」などの季節限定メニューを販売いたしました。遠出できないお客様に対しては、近くのコメダでくつろいでいただけるよう「ミニシロノワール半額キャンペーン」や人気アニメ「鬼滅の刃」とのコラボキャンペーンを全国で実施するとともに、ゴディバ監修の「クロネージュ リッチショコラ」を昨年度に実施した同様のキャンペーンに比べて数量を拡大して販売し、多くのお客様にご来店いただきました。

 この結果、卸売売上は、当連結会計年度累計の既存店売上高前年比が88.5%、全店売上高前年比が91.6%となり、11月までの累計既存店売上高前年比87.0%、全店売上高前年比90.2%から改善いたしました。

 また、コメダ珈琲店について、東日本エリア及び西日本エリアを中心に出店し、SDGsを身近に感じながら金融知識を深められる大和証券株式会社様とのコラボレーション店舗であるコメダ珈琲店 吉祥寺西口店の出店を含んで新規に45店舗を出店したほか、新業態として全てのメニューの原材料を100%プラントベース(植物由来)とした「KOMEDA is □」を出店した結果、当連結会計年度末の店舗数は914店舗となりました。

 

区分

エリア

前連結会計

年度末

新規出店

閉店

当連結会計

年度末

コメダ珈琲店

東日本

256

(21)

19

(5)

1(

274

(22)

中京

324

(2)

(1)

14(-)

313

(3)

西日本

284

(7)

13

(-)

3(-)

294

(7)

海外

(5)

10

(5)

1(-)

18

(9)

おかげ庵

全国

11

(5)

(-)

11

(6)

やわらかシロコッペ

石窯パン工房ADEMOK

KOMEDA is □

全国

12

(10)

(1)

9(8)

(3)

合計

896

(50)

46

(12)

28(8)

914

(50)

注1.( )内の数字は直営店舗数であり、内数で記載しております。

2.コメダ珈琲店の東日本エリアにおいて、直営店4店舗をFC化しております。

3.コメダ珈琲店の海外において、直営店1店舗をFC化しております。

4.おかげ庵について、FC店1店舗を直営化しております。

5.コメダスタンドは、やわらかシロコッペの出店数・閉店数に含んでおります。

 

 以上の取り組みの結果、当連結会計年度の売上収益は、28,836百万円(前連結会計年度比7.6%減)となりました。また、新型コロナウイルス感染症拡大に関連したFC加盟店に対する営業支援や都市部の一部の直営店舗に関する減損損失を計上した結果、営業利益は5,511百万円(前連結会計年度比30.0%減)、税引前利益は5,391百万円(前連結会計年度比30.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,590百万円(前連結会計年度比33.2%減)となりました。

 

 また、当社グループは、事業活動を通じて持続的な社会の実現に貢献するため、優先的に取り組むべき13項目のマテリアリティ(重要課題)を特定し、さらにこれらを「品質とお客様」、「人と働きがい」、「環境」、「地域コミュニティ」の4つのテーマに分類しました。この分類ごとに、当社が経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく、当連結会計年度に実施した主な取り組みは次のとおりです。

 

品質とお客様に関するテーマ

商品・サービスの安全・安心の追求

新型コロナウイルス感染予防策として、手洗い動画及び消毒液の使用マニュアルを全店舗に共有

2021年6月から義務化される店舗HACCP*1の導入及び外部調査機関による運用状況の確認

ミステリーショッパー調査にて新型コロナウイルス感染予防策の実施状況を調査項目に追加

アレルギー表示推奨品目に指定された「アーモンド」を商品アレルギー情報に追加表示

コーヒー工場、パン工場及び製餡工場など、全工場において工場HACCPの運用をスタート

自社工場で生産した「コメダ特製 小倉あん」の店舗への供給を開始

製造工程の作業効率や現場環境の改善を目的に、外部専門家によるコンサルティングを開始

店舗との受発注及び情報共有を円滑且つ安定的に行うための新基幹システムが稼働

多様な消費者

ニーズへの対応

具材の量が3つから選べる牛カルビ肉を使用した新バーガー「コメ牛」を販売

熊本県産の和栗を使用した「シロノワールくまもとモンブラン」を販売

自家製のコメダ特製 小倉あんを使用した季節のシロノワール「小倉ノワール」を販売

ゴディバ監修「クロネージュ リッチショコラ」を販売

夏のお楽しみ袋「サマーバッグ2020」、新年の「コメダの福袋2021」を販売

「鬼滅の刃」とコラボした“コメダでくつろいで鬼を滅ぼせ!”キャンペーンを実施

コメダ初のスマートフォン用公式アプリの運用を開始

持ち帰り専用メニューの開発など、お客様ニーズに対応するテイクアウト施策の推進

コロナ下における宅配の需要にお応えするべく、デリバリーサービスの対応店舗を拡充

持続可能な消費に関する教育と啓発

ブラジルの女性農園主の支援を目的とした「プレミアムコーヒー Sophia」を販売

名古屋市内の小学校にて「名古屋の喫茶店文化とおもてなし」についての食育授業を実施

全国の学校に配布される『未来の授業SDGsライフキャリアBOOK』に当社の取り組みを掲載

*1:HACCPはHazard Analysis and Critical Control Point(危害分析に基づく重要管理点)の略で、衛生管理の手法として導入されているもの

 

人と働きがいに関するテーマ

人財の確保と成長を支える環境整備

コロナ下においても接客研修を推進するために「コメダ流おもてなし動画」を店舗向けに配信

コメダ流おもてなしの頂点を選ぶ「接客コンテスト2020 全国大会」をリモートで開催

多様な人財の

活性化

豆菓子パッケージに障がいをお持ちのアーティストのデザインを採用

「ダイバーシティ推進プロジェクト」の一環として女性管理職育成に向けた取り組みを開始

良好な雇用関係と適正な労働条件

外部調査機関による従業員満足度調査をFC加盟店へ展開

環境に関するテーマ

気候変動

への対応

全てのメニューをプラントベース(植物由来)で提供する新業態「KOMEDA is □」を開店

コメダ珈琲店 鈴鹿中央通り店、横浜江田店、仙台富沢店にソーラーパネルを設置

全8工場で照明のLED化を推進し、全体の83%を切り替え完了

災害対策として山食パンの冷凍備蓄を推進

森林保全活動である「コメダの森」の面積を4倍に広げて、活動エリアを拡大

サプライチェーンにおける環境と

社会への配慮

SDGsの取り組みを発信する大和証券株式会社様とのコラボレーション店舗を吉祥寺西口に開店

「サステナビリティ調達ガイドライン」を策定し、お取引様へ配信

“もったいないばあさん”とコラボレーションした“サステナスタンプ”キャンペーンを実施

地域コミュニティに関するテーマ

コミュニティ

への参画と投資

コメダファンが集うコメダ公式コミュニティサイト「さんかく屋根の下」を開設

コメダ珈琲店を新規に45店舗(国内:35店舗、海外:10店舗)出店

台湾におけるコメダの認知度及びFC加盟店が増加し、期末店舗数が15店舗まで拡大

 

財政状態の分析の状況)

 当連結会計年度末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりであります。

 流動資産は、新型コロナウイルス感染症拡大による当社事業への影響に備えて実行した借入によるその他の金融資産の増加等により前連結会計年度末に比べ9,718百万円増加し、27,938百万円となりました。非流動資産は、有形固定資産の増加、営業債権及びその他の債権の増加等により前連結会計年度末に比べ1,380百万円増加し、81,598百万円となりました。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ11,098百万円増加し、109,536百万円となりました。

 また、流動負債は、借入金の増加等により前連結会計年度末に比べ12,498百万円増加し、23,771百万円となりました。非流動負債は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ3,020百万円減少し、50,932百万円となりました。その結果、負債は、前連結会計年度末に比べ9,478百万円増加し、74,703百万円となりました。

 資本は、前連結会計年度末に比べ1,620百万円増加し、34,833百万円となりました。これは主に親会社の所有者に帰属する当期利益を3,590百万円計上した一方で、剰余金の配当2,028百万円を実施したことによるものです。

 

(キャッシュ・フローの状況)

 当連結会計年度における資金は、前連結会計年度末に比べ692百万円増加し、7,301百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動による収入は10,359百万円(前連結会計年度比1,041百万円増)となりました。これは主に、税引前利益5,391百万円(前連結会計年度比2,384百万円減)及び、営業債権及びその他の債権の減少額706百万円(前連結会計年度比416百万円増)、法人所得税等の支払額928百万円(前連結会計年度比2,153百万円減)、法人所得税等の還付額534百万円(前連結会計年度比45百万円増)によるものです。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動による支出は11,556百万円(前連結会計年度比10,184百万円増)となりました。これは主に定期預金の預け入れによる支出10,000百万円(前連結会計年度比10,000百万円増)及び有形固定資産の取得による支出1,382百万円(前連結会計年度比112百万円増)によるものです。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動による収入は1,889百万円(前連結会計年度は7,169百万円の支出)となりました。これは主に新型コロナウイルス感染症拡大による当社事業への影響に備えて新規に借入を実行したこと(前連結会計年度比10,130百万円増)及びリース負債の返済3,096百万円(前連結会計年度比343百万円増)、借入金の返済による支出3,135百万円(前連結会計年度比14百万円増)、親会社の所有者への配当金の支払額2,030百万円(前連結会計年度比253百万円減)によるものです。

 

(生産、受注及び販売の実績)

① 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

前年同期比(%)

FC事業(百万円)

2,557

99.1

合計(百万円)

2,557

99.1

(注)1.当社グループの事業区分は「FC事業」の単一セグメントであります。

2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、上記金額は消費税等を含んでおらず、百万円未満は四捨五入して記載しております。

3.金額は製造原価によっております。

 

② 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

前年同期比(%)

FC事業(百万円)

11,337

95.7

合計(百万円)

11,337

95.7

(注)1.当社グループの事業区分は「FC事業」の単一セグメントであります。

2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、上記金額は消費税等を含んでおらず、百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

③ 受注実績

 当社グループは見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。

 

④ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

前年同期比(%)

FC事業(百万円)

28,836

92.4

合計(百万円)

28,836

92.4

(注)1.当社グループの事業区分は「FC事業」の単一セグメントであります。

2.金額は外部顧客に対する売上収益を示しております。

3.IFRSに基づく金額を記載しております。また、上記金額は消費税等を含んでおらず、百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 重要な会計方針並びに重要な見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループは、IFRSに基づき連結財務諸を作成しております。この連結財務諸表作成にあたって必要となる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針並びに重要な見積り及び当該見積りに用いた仮定の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。

 

② 経営成績等の分析

 経営成績等の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

④ 経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、「海外を含めた出店エリアの拡大・新店舗フォーマットの開発を通じて、2020年度末までに1,000店舗体制を構築することを目指す」ことを中期経営計画として定め、新経営方針QSCのもと経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく企業活動を行ってまいりました。

 しかしながら、当初80~100店舗を目標としていた海外での出店が想定通りに進まなかったこと及び中期経営計画の最終年度である2021年2月期において新型コロナウイルス感染症拡大により国内出店が減速した結果、2021年2月28日現在の店舗数は914店舗となり、残念ながら1,000店舗を達成できませんでした。

 一方、当社グループは、2021年4月14日に開催された取締役会において決議された、2026年2月期を最終年度とする新中期経営計画「VALUES 2025」に基づき、「“くつろぎ”で人と地域と社会をつなぐ」をスローガンとして、お客様を含む全てのステークホルダーの皆さまの多様化する価値観(VALUES)に沿った提供価値の共創を行ってまいります。また、新中期経営計画における重点施策の1つとして、2026年2月末までに店舗数を1,200店舗とする目標を掲げ、2021年2月期を起点として基本的1株当たり利益(EPS)の年平均成長率を10%以上、最終年度においては投下資本利益率(ROIC)を10%以上、自己資本比率を40%以上、株主還元として総還元性向を中期経営計画期間累計で50%以上とする目標と合わせて事業を行ってまいります。

 なお、新中期経営計画の実現に向け、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載した取組みを実施してまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要(キャッシュ・フローの状況)」に記載のとおりであり、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ692百万円増加し、7,301百万円となりました。

 また、当社グループの資金は、主として営業活動からのキャッシュ・フローと金融機関からの借入により調達しているほか、資金の流動性確保にあたり取引金融機関と総額500百万円の当座貸越契約を締結しております。

 なお、2020年4月30日付で、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化するリスクに備え、当社グループは、運転資金の確保を目的として、国内金融機関より10,000百万円の借入を実施しましたが、当連結会計年度後に到来した返済期限である2021年4月30日にその全額を返済しました。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1) 株式会社コメダとFC加盟店とのFC加盟契約

①契約の名称

FC加盟契約書

②契約の内容

a.加盟店は、本部より許可された商標、サービスマークなどを使用することができる。

b.加盟店は、本部が提供するノウハウ、システムなどを利用することができる。

c.加盟店は、本部が提供する店舗デザイン、レイアウト図などを利用することができる。

d.加盟店は、営業を開始するにあたり、店舗運営に関する実習及び研修を受けることができる。

e.加盟に際し、当社が徴収する加盟契約料、ロイヤルティなどに関する事項

「コメダ珈琲店」及び「おかげ庵」ともに同様の契約内容となります。

      保証金            300万円(※)

      加盟金            300万円(1店舗目)

                     150万円(2店舗目以降の場合)

      研修費用            50万円(2018年3月31日以前は15万円)

      ロイヤルティ 月額1席あたり 1,500円

※保証金に関しては3つのパターンがあり、原則として連帯保証人が2人以上であれば300万円、1人であれば600万円、保証人を付けない場合は900万円としております。

③契約期間

契約の日から10年間(契約期間満了後、再契約の場合は5年)

 

(2) 借入契約等

 当社の連結子会社である株式会社コメダ(以下、「借入人」という。)は、2015年2月20日付で締結した株式会社三菱東京UFJ銀行(現株式会社三菱UFJ銀行、以下、「三菱UFJ銀行」という。)及び株式会社みずほ銀行を貸付人とするシンジケートローン契約に基づき、エージェントである三菱UFJ銀行を含む取引行7行によるシンジケート団から借入を行っております。なお、2017年2月28日付で三菱UFJ銀行と締結したコミットメントライン契約(リボルビング・クレジット・ファシリティ契約)を2018年8月31日付で解約し、極度額を5億円とする当座貸越契約を締結しました。

 主な契約内容は、次のとおりであります。

①契約の相手先

トランシェA及びトランシェB:三菱UFJ銀行をエージェントとする取引行7行

コミットメントライン    :三菱UFJ銀行

当座貸越極度額              :三菱UFJ銀行

②当初借入金額

トランシェA                :11,700百万円
トランシェB                :17,100百万円
当初借入金額合計            :28,800百万円

③返済期限

 トランシェA:2021年2月末日(2015年8月末日より半期ごと、2016年8月末日より3か月ごとに返済)

 トランシェB:2029年8月末日(2021年5月末日より3か月ごとに返済)

④主な借入人の義務

a.借入人の決算書及び月次資料等の定期的な報告を行うこと

b.本契約において書面による事前承諾がない限り、第三者の負担する債務のために担保提供を行わない

c.次の財務制限条項を順守すること

ア.当社連結ベースのレバレッジ・レシオの割合を一定の指数以下に維持する

イ.当社連結ベースの営業損益・当期損益のいずれか一方もしくは複数が赤字となった場合、その翌期の営業損益・当期損益を全部黒字にする

ウ.当社連結ベースの純資産の部の金額を0以上とする

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 14.借入金」に記載しております。

(3) 焙煎工程の業務委託契約

①相手先

株式会社ユニオンコーヒーロースターズ

石光商事株式会社

②締結年月日

2010年3月1日

2011年3月5日

③契約の名称

商品取引に関する基本約定書

商品取引に関する基本約定書

④契約の内容

株式会社コメダが発注する珈琲豆の仕入、保管、出荷等の作業及び株式会社コメダの指示に基づく、焙煎、配合、豆挽きの処理及びそれに付帯する作業、配送の業務の委託

株式会社コメダが指定する製品を製造・加工(焙煎業務等)し、又は販売し、株式会社コメダが指定する日時及び場所に納品する業務の委託

⑤契約期間

1年ごとの自動更新

1年ごとの自動更新

 

(4) 商流及び物流に関する取引基本契約書(東日本及び西日本エリア)

①相手先

株式会社日本アクセス

②締結年月日

2014年9月1日

③契約の名称

基本契約書

④契約の内容

・株式会社コメダの製品の運送に関わる継続的物品運送契約
製品の運送、積込み、保管、運送、積卸し、引渡、回収に関する業務の委託

・購入商品に関わる継続的売買契約
株式会社コメダの発注する商品を仕入先から購入し、需給管理、保管、ピッキングを行い、FC加盟店又は直営店まで運送する業務の委託

⑤契約期間

当初2年で1年ごとの自動更新

 

(5) 商流及び物流に関する取引基本契約書(中京エリア)

①相手先

名古屋製酪株式会社

②締結年月日

2017年11月29日

③契約の名称

基本契約書

④契約の内容

・株式会社コメダの製品の運送に関わる継続的物品運送契約
製品の運送、積込み、保管、運送、積卸し、引渡、回収に関する業務の委託

・購入商品に関わる継続的売買契約
株式会社コメダの発注する商品を仕入先から購入し、需給管理、保管、ピッキングを行い、FC加盟店又は直営店まで運送する業務の委託

⑤契約期間

当初9ヶ月で1年ごとの自動更新

 

(6) 業務・資本提携契約書

当社は、2019年6月12日開催の取締役会において、当社グループと三菱商事株式会社との間で、業務・資本提携及び同社に対する第三者割当による自己株式の処分を行うことを決議し、同日付けで業務・資本提携契約を締結いたしました。

①相手先

三菱商事株式会社

②締結年月日

2019年6月12日

③契約の名称

包括業務提携契約書

④契約の内容

当社グループにおけるサステナビリティ推進活動に関する協業

・当社グループの海外事業展開に関する協業

・データマーケティング機能に関する協業

・当社グループの国内外における販売推進等に関する協業

⑤契約期間

当初3年で1年ごとの自動更新

 

 

5【研究開発活動】

特に記載すべき事項はありません。