第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営方針及び経営環境

 当社グループはこれからの成長を見据えて、50周年を契機に2018年度に“心にもっとくつろぎを”プロジェクトを開始いたしました。これは、「くつろぐ、いちばんいいところ」を進化させるための、「KOMEDA COMES TRUE. with YOU」を合言葉にしたコメダ式サステナビリティ活動です。同時に、経営方針を店舗運営にとって一番大切なQSCのそれぞれの概念を進化させ、Q:もっといいもの、S:もっといいこと、C:もっといいところ、と定め、経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく企業活動を行っております。

 また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大(以下、「コロナ禍」という。)によりお客様の行動・価値観が大きく変化するとともに、サステナビリティに対する意識の高まりも顕著になる中で、2021年4月に2026年2月期を最終年度とする5ヵ年の新中期経営計画「VALUES 2025」を策定し、そこに掲げた『“くつろぎ”で、人と地域と社会をつなぐ』をスローガンに、コロナ禍の影響を大きく受けた2021年2月期からの業績回復に加え、既存の事業モデルの拡充、新しい共創価値の追求、財務価値の維持拡大に向けた重点施策に取り組んでおります。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、中期経営計画「VALUES 2025」で掲げる重点戦略・財務目標の実現を目指すと同時に、コメダの経営方針QSCのもとで、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するために、13項目の優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)として特定して、当社グループの経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく、取り組みを実施しております。

当連結会計年度(2023年2月期)においては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 (経営成績の状況)」に記載のとおり、13項目のマテリアリティを4つのテーマに分類して取り組みを実施しましたが、2024年2月期より「地域コミュニティ」に関するテーマを「品質とお客様」に含めて「品質とお客様」、「人と働きがい」、「環境」の3つに関するテーマに分類し、このテーマごとに取り組みを通じて、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に貢献するための取り組みを実施してまいります。これらの取り組みを通じて、当社グループの経済価値の向上と社会課題の解決に貢献してまいります。

 

「品質とお客様に関するテーマ」

・商品・サービスの安全・安心の追求

・多様な消費者ニーズへの対応

・心と体の健康への貢献

・コミュニティへの参画と投資

・持続可能な消費に関する教育と啓発

 

「人と働きがいに関するテーマ」

・労働安全衛生の向上

・人財の確保と成長を支える環境整備

・多様な人財の活性化

・良好な雇用関係と適正な労働条件

・差別とハラスメントの撲滅

 

「環境に関するテーマ」

・廃棄物削減と資源循環の推進

・気候変動への対応

・サプライチェーンにおける環境と社会への配慮

 

なお、財務上の課題については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 経営戦略の現状と見通し」をご参照ください。

 

 

2【事業等のリスク】

 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

 当社では、リスク・コンプライアンス規程に基づき設置されるリスク対策委員会において、毎年、当社グループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定を行い、そのリスクへの対応策について議論を行うとともに、同委員会において四半期に1回、その進捗状況を確認しております。

 なお、以下のリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、対応策もこれらのリスクを完全に排除するものではありません。また、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2023年5月26日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営環境に関するリスク

① 新型コロナウイルス感染症の拡大

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対する行動制限が緩和され、経済・社会活動の正常化が進んでおりますが、今後も、予期せぬ感染症の発生等による外食機会及び外食意欲の減少等のお客様の生活様式が変化した場合や、行政から営業時間の短縮を要請された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対して当社グループは、お客様のライフスタイルの変化に対応したテイクアウト商品及びデリバリーサービスの更なる拡充を推進してまいります。

 

② 経済状況の変化

当社グループは日本国内における事業を中心としているため、日本国内の景気変動や政府の経済政策の影響、消費税増税等に起因する個人消費の減速により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、人件費・物流費・賃料・水道光熱費の上昇に伴う店頭価格の値上げにより、来店客数の減少が懸念されます。

そのほか、当社グループは、喫茶店FC事業の単一業態であるがゆえ、消費者の嗜好の変化などにより、喫茶店に対する個人消費が低迷した場合には、他業態でカバーすることが困難であるため、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、“くつろぐ、いちばんいいところ”の提供をはじめとするお客様へのサービスの向上、サステナビリティ活動、地域別の販売促進活動、新商品の提供などにより競合他社との差別化を推進するとともに、食材費及び人件費等のコントロールやオペレーションの効率化等を推進することでお客様の店舗体験価値を向上させ、引き続きご来店いただけるよう取り組んでまいります。また、M&Aの推進にあたり、単一業態に起因するリスクを回避分散できる事業の獲得をも考慮に入れてまいります。

 

③ 店舗展開

当社グループは、主にFCシステムによるチェーン展開を行っており、FC加盟店の出店により店舗を拡大しております。出店候補地においては、賃料条件、商圏人口、アクセス等を総合的に勘案し選定しておりますが、出店候補物件がFC加盟(希望)者の条件と合わない場合又は建設資材等の高騰による店舗建築コストの増加等によりFC加盟(希望)者の出店意欲が減退し、当社グループの出店が計画通りに進捗しない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、社内の新規出店業務に精通したスタッフによる店舗開発部門を設置し、当該部門が中心となり全社横断的にFC加盟店の新規出店支援に取り組んでおります。また、業態変更を検討している同業者以外も含めた飲食店からの新規FC加盟の募集も併せて行うことにより、店舗数増加に寄与してまいります。

 

④ 海外展開

当社グループは、国内を中心に事業を展開してまいりましたが、海外での店舗展開も強化しております。その中で、関係諸国における経済状況、政治及び社会体制の著しい変化、法的規制や取引慣行、感染症のまん延状況等により、当社グループの事業展開が何らかの制約を受ける可能性があります。また、海外子会社とFC加盟店との紛争等が発生した場合、出店エリアにおける戦争・内乱・クーデター等の発生による長期間にわたる店舗休業、店舗建物の毀損、焼失等が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

これらのリスクに対して、当社グループは、海外における現地パートナー及びFC加盟店とより緊密なコミュニケーションをとることにより、可能な限り早期の情報収集を行い、適時適切な経営判断を行える体制の整備に努めております。

 

⑤ 人財の確保育成

当社グループは、出店地域の拡大、店舗数の増加及びFC本部に求められる機能の多様化に対応できる有能な人財の確保が必要となっており、今後において賃金の上昇、求人費の増加、国内の労働力需要の増加に伴う従業員の確保困難等により、有能な人財を採用・育成できなかった場合や有能な人財の流出が生じた場合には、当社グループの業務運営に支障をきたし、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社は、有能な人財にとって魅力ある場を提供するため、働きやすい職場環境づくりや多様な働き方を可能にするための施策、適材適所の人財配置や従業員のモチベーションを高めるための研修や複線型人事制度の導入・評価制度の改定などの施策を推進してまいります。

 

⑥ レピュテーションの低下、ブランド価値の毀損

昨今、外食産業などにおいて、インターネット等による迷惑動画の拡散による風評被害が問題となっております。当社グループではかかる事例は発見されていないものの、将来同様の事案が発生する場合、その内容の真偽に関わらず、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの指導や支援が及ばない範囲で、FC加盟店において当社グループの事業の評判に悪影響を及ぼすような事態が発生した場合、競合他社等に対する風評被害であっても、外食市場全体の社会的評価や評判が下落した場合には、当社グループへのレピュテーションが低下し、ブランド価値が毀損することで、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、コンプライアンス意識の徹底と定着を目的として、コンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス及びリスク管理体制を整備するとともに、「コメダコンプライアンスヘルプライン」を当社グループ役職員及びFC加盟店に展開することで、内部通報制度の充実化を図っております。

また、当社グループ役職員に対する各種コンプライアンス研修を実施するとともに、直近の法令改正や他店舗での事例について解説したコンプライアンス通信をFC加盟店に配信する等、法令違反を未然に防止する対策を実施しております。

 

⑦ 気候変動

地球温暖化によりコーヒー豆などの原材料の収穫量が減少又は品質が低下した場合には、原材料の調達が困難又は価格が高騰するなど、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、オラム社よりサステナブルなコーヒー豆を調達するなど、各種原材料の安定調達を実施しております。また、地球温暖化の要因であるCO2を削減するため、各工場及び店舗に対して再生可能エネルギー等の導入を推進しております。

 

(2)食の安全・安心に関するリスク

① 食品事故の発生

集団食中毒や異物混入等の衛生問題が発生した場合には、当社グループに対する信用の失墜により店舗売上が減少する等のおそれがあり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、食品品質保証規程に基づき、食品衛生法、JAS規格、その他の関連法規及び条例を遵守するとともに、仕入商品については採用前の規格書の取得とその後の更新、重要な商品については製造工場を訪問して監査を実施し、初回生産にも立ち会うことにより、安全で衛生的かつ品質の安定した商品であることを確認しております。また、全店舗に衛生マニュアルを配布し衛生に関するルールを統一するとともに、スーパーバイザーの店舗訪問時の衛生チェックや指導、外部専門機関による抜き打ちの衛生調査を行うことで、その遵守状況を確認しております。

 

② カロリー・アレルギー等の不適正な表示

アレルギーの原因となるアレルゲンやカロリー等の表示内容に重大な誤りがあった場合には、人命にかかわる重大事故に発展する可能性があると同時に、当社グループに対する信用の失墜により店舗売上が減少する等のおそれがあり、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、主要な原産地情報を規格書にて確認した上で、自社HPにおいて常に最新情報を開示するとともに、店舗のメニュー表にもQRコードを掲載し、お客様にご確認いただきやすい環境を整備しております。

 

 

(3)FC加盟店との関係性に起因するリスク

① FC加盟店への経済的依存

当社グループが展開するコメダ珈琲店及びおかげ庵の大部分(約95%)はFC加盟店によって運営されております。当社グループの主な収益はFC加盟店への食材等の卸売及びロイヤルティ収入であるため、当社グループの経営成績及び成長戦略はFC加盟店の経済的な成功・事業継続とFC事業発展への貢献に大きく依存しております。個人消費の減速や人件費・賃料・水道光熱費の高騰等により、多数のFC加盟店の収益性が悪化し、事業継続が困難となった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、FC加盟店の収益性を向上させ、FC加盟店との共存共栄を達成すべく、FC本部として魅力的な商品の開発やキャンペーンなどの販売促進企画を行っております。また、お客様に“くつろぐ、いちばんいいところ”を提供することにより地域の皆様に愛され地域社会の活性化に貢献すること、公式コミュニティサイト「さんかく屋根の下」及び「コメダ部」の運営を進め、「お客様とコメダスタッフ」「お客様同士」の双方向の交流を促進しファンコミュニティを拡大・深化させることを通じて、コメダのブランドを高揚させ、FC加盟店の収益性向上を通じた関係強化に努めております。

 

② FC加盟店との訴訟等

当社グループとFC加盟店との間で解決できない問題が発生した場合等、契約解除に係る裁判係争等により風評被害が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、新規にFC加盟の希望があった場合、その希望者についての十分な情報収集を行った上で個別に加盟相談及び加盟審査を行い、当社グループの考え方をはじめとしてFC加盟希望者に誤解が生じないよう十分な説明を行っております。

 

③ FC加盟者の高齢化

中京エリアを中心にFC加盟者の高齢化が進んでおり、健康上の理由等により店舗運営を継続できないとの申し出による閉店が多数発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、毎月の営業部長会議において情報共有を行うとともに、引き続き店舗を継続したい優良物件については他のFC加盟(希望)者への斡旋・承継又は直営化を推進しております。また、中京エリアを開発担当する中京開発部を新設し、同エリア専任開発担当者を配置するなど体制強化を図っております。

 

④ 店舗の老朽化

店舗の老朽化により多額の改装費用が発生する場合、FC加盟店が事業継続を断念され、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、毎月の営業部長会議において情報共有を行うとともに、引き続き店舗を継続したい優良物件については他のFC加盟(希望)者への斡旋・承継又は直営化を推進しております。

 

(4)サプライチェーンに関するリスク

① 生産拠点の配置

自然災害等の不可抗力及び工場内の事故等の発生により既存工場の生産が停滞した場合には、各店舗への食材の安定供給ができず、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループの生産拠点であるコーヒー工場及びパン工場は、2015年に千葉パン工場、2018年に関東コーヒー工場、2019年に沖縄県内のコメダ珈琲店にパンを供給する工場機能をもったBAKERY ADEMOK、2021年に沖縄コーヒー工場が生産を開始したことで、事業継続にとって最低限の生産体制を整備しました。また、商品の安全・安心及び安定供給を目的として、全国8拠点に配送センターを設置しているとともに2020年に製餡工場を愛知県に立ち上げました。さらに、北海道地区においてパンのOEMを開始いたしました。これらの施設の稼働により、生産拠点が分散化され、大規模震災等により工場が被災し操業できなくなった場合おいても代替施設が確保できる体制となっております。

 

② 特定の取引先に対する依存

当社グループは、コーヒー生豆の風味を損なわず口当たりの良い味を演出するための独自の焙煎条件等を自社で開発しており、焙煎及び粉砕工程についてはその製造工程を指定の上、外部委託しております。また、全国の物流業務についても外部委託しております。これらの取引先において、急激な経営状態の悪化等により生産又は物流の機能が停止した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらの生産及び物流に関するリスクに対して、1社ではなく複数の業者を委託先として選定し、リスク分散を図っております。

 

③ 原材料の調達

当社グループは、製品の原材料であるコーヒー生豆等を世界各国から品質を厳選して調達しておりますが、その価格は為替、政治情勢、気候等に影響を受けて商品相場が変動します。また、パンの主要原材料である小麦粉、油脂等は生産地域の異常気象等による収穫量の減少、消費量の急激な増加による需要の拡大又は投機資金の流入等によって、価格が高騰する可能性があります。加えて、特に輸入原料の場合は紛争の発生や感染症疾病の流行により特定地域からの輸入が停止される可能性があります。これらの原材料の価格高騰や輸入停止が生じた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクのうち、価格高騰による業績変動リスクを円建ての先渡予約により軽減しております。また、輸入リスクに関して産地を分散するとともに、価格高騰リスクに関しては代替品の利用を検討してまいります。

 

④ IT(情報システム)への依存

当社グループは、食材の受発注・配送・店舗運営及び本部業務運営に関して情報システムに依存しております。

プログラムの不具合等やコンピュータ・ウイルス、外部からのサイバー攻撃等により、当社グループの情報システムに様々な障害が生じた場合には、お客様へのサービス提供を含む適切な店舗運営が阻害され、又は重要なデータを喪失する等により、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、利用する全ての端末にウィルス対策ソフトを導入するとともに、外部からの脅威を防御する統合脅威管理ツールを導入し、サイバーセキュリティに関する社員教育や訓練に取り組んでおります。また、データ損失やシステム障害に対する対策としては、システムの冗長化のほか、セキュリティが確保されたデータセンターでの一次バックアップに加えて地域の異なるデータセンターでの二次バックアップを取ることで、重要なデータ損失を防ぐ仕組みを構築しております。

 

⑤ 新型スマートフォン・アプリの導入

当社グループは、お客様の店舗体験価値及び店舗運営能力の向上を通じたコメダFCシステム全体の売上及び利益双方の拡大を目的に、2023年中に新型スマートフォン・アプリのリリースを予定しております。新型スマートフォン・アプリに実装される予定のモバイルオーダーシステムや各種決済手続き等に不具合が生じ、お客様のブランドロイヤルティが低下した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、先行導入店舗において十分な実地検証を行うとともに、不具合が発生した場合の体制整備に努めてまいります。

 

(5)法規制、コンプライアンスに関するリスク

① 食品衛生法の改正

当社グループの工場並びに直営店及びFC加盟店は、食品衛生法の規定に基づき、監督官庁からの飲食店営業許可が必要であることに加え、環境の保護に関して、食品リサイクル法等、各種環境保全に関する法令が適用されます。これらの法的規制が改定又は強化された場合、設備投資等の新たな費用が発生・増加すること等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループでは、法令を遵守するため、適用される法令をいち早く把握し、FC加盟店と協力し計画的に必要な措置を講じております。

 

② 独占禁止法の改正、フランチャイズガイドラインの改訂

公正取引委員会によるコンビニエンス・ストア業界への実態調査を受け、独占禁止法・フランチャイズガイドラインの改訂がなされるなど法規制が強化された場合には、当社グループのブランドイメージの統一性及び同一性が阻害される等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、フランチャイズガイドラインの趣旨を踏まえたFC加盟契約書の改定を2023年3月に改定を実施し、スーパーバイザーに対し改定内容定を反映したコンプライアンス研修を実施しております。

 

③ 労働法の改正

当社グループは、店舗及び工場で多くのパートタイム・アルバイトの有期契約社員が業務に従事しており、2019年4月施行の改正労働基準法に定められた年次有給休暇取得義務や残業時間の上限規制、2020年4月に施行された同一労働同一賃金制度における雇用区分別の均等・均衡待遇の明確化と説明義務等の労働関連法規制の違反が発生した場合には、規制当局からの業務改善命令又は従業員からの請求等により、当社グループの事業、経営成績、財政状態、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

これらのリスクに対して、当社グループは、労働法令に知見のある社会保険労務士事務所と顧問契約を締結し、法令改正情報の提供や指導を受けるなど、法令に則り適正な対応を行っております。また、時間外労働時間の管理や年次有給休暇の取得義務化への対応については、関係部署に勤怠等の状況を定期的に配信することで違反の未然防止を図るとともに、毎月の経営連絡会で勤務状況を報告することにより、法令遵守に努めております。

 

④ 個人情報の漏洩

当社グループが取得・保管した個人情報が漏洩した場合、当社グループは社会的信用を失い、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、個人情報保護法や各種ガイドラインに基づいた個人情報保護管理規程を整備し、USB使用等による情報持ち出しを制限する等、社内の管理体制を強化するとともに、定期的に役職員への研修、外部委託先への監査を実施しております。

 

⑤ 各種法令・規則の規制等

当社グループが展開する事業は各種法令・規則等の規制を受けており、これら法令・規則等に違反する行為が行われた場合又はやむを得ず遵守できなかった場合、及び行政機関により関連法令による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、各種法令・規則の改正状況の適時適切な把握に努めるとともに、当社グループ役職員に対する各種コンプライアンス研修を実施しております。

 

(6)財務に関するリスク

① 金利の変動及び資金の枯渇

当社グループは、旧コメダ②の株式取得資金を主に借入金により調達したこと等により、当連結会計年度末現在において多額の借入金を計上しております。今後も借入金を減少させるべく取り組んでまいりますが、借入条件に変動金利も含まれるため、金利が上昇した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、金融市場の混乱や金融機関の融資姿勢の変化等により借換えが困難になった場合には、資金の枯渇が当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、複数の金融機関から当座貸越契約による借入枠を確保するほか、ヘッジ取引や多様な資金調達手段の検討に加えて、金利条件の一部固定化、利益計画や資金繰りの管理により手元流動性を確保できるよう努めてまいります。

 

② のれんの減損

当社グループは、非流動資産に多額ののれんを計上しており、総資産に占める割合が高くなっております。当社が採用するIFRSにおいて、次の事象が発生した場合にはのれんの減損損失の計上が求められ、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・のれんの対象となるFC事業の収益力低下等による将来キャッシュ・フローの減少

・金融市場の変動による加重平均資本コストの上昇、等

これらのリスクに対して、利益計画や資金繰りの管理、並びに加重平均資本コストの低減をも考慮した最適資本構成の追求のほか、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 12.のれん及びその他の無形資産」に記載の減損テストを実施することでのれんの評価の妥当性を定期的に確認しております。

 

③ 店舗の差入保証金の回収

当社グループは、一部のFC加盟店に対して土地建物を転貸しております。その際に、当社グループは地主等に対し、敷金・保証金・建設協力金等(以下、「保証金等」という。)を差し入れておりますが、地主等の財政状態が悪化した場合、差し入れた保証金等が回収不能となる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、賃借人として賃貸物件を適切に利用するとともに、賃貸人と良好な関係を維持することで必要な契約期間と賃借人としての権利の確保に努めております。また、必要以上に保証金等を預託しないことにより回収不能リスクを低減しております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

(経営成績の状況)

当連結会計年度における当社グループを取り巻く外食産業においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大(以下、「コロナ禍」といいます。)に対する行動制限が2022年3月に全面解除された後、経済社会活動の正常化並びに景気の持ち直しの動きが見られました。一方で、ロシアによるウクライナ侵攻が引き起こしたサプライチェーンの混乱や円安の影響による原材料価格やエネルギーコストの上昇、人材採用難による働き手不足の深刻化、コロナ禍の影響による消費者行動・価値観の変化等、極めて先行き不透明な事業環境が続いております。

このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画「VALUES 2025」に掲げる『“くつろぎ”で、人と地域と社会をつなぐ』をスローガンに、コロナ禍の影響を受けた業績の回復だけでなく、既存モデルの拡充、新しい共創価値の追求、財務価値の維持拡大に取り組んでまいりました。店舗においては、お客様の安全を第一に感染防止対策を徹底して営業いたしましたが、一部店舗においてはスタッフの感染や濃厚接触等により、時短営業又は臨時休業を余儀なくされました。加えて、コーヒー豆や小麦粉等の原材料価格やエネルギーコスト高騰の影響を受け、4月から店舗ごとにメニュー価格の値上げを実施しました。FC加盟店に対する卸売価格については2022年8月末まで据え置いておりましたが9月より値上げを実施しました。

メニュー価格の値上げに対して、モーニングサービスに付加価値を加えるなどお客様の店舗体験価値を高めるためのQSC向上施策を実施したほか、有楽製菓株式会社様の人気商品「ブラックサンダー」とコラボした「シロノワール ブラックサンダー」やISHIYA様監修の「シロノワール 白い恋人」等を季節限定で発売したことにより、多くのお客様にご来店いただきました。その結果、当連結会計年度におけるFC加盟店向け卸売の既存店売上高前年比は105.9%(2020年2月期比104.7%)、全店売上高前年比は109.6%となり、コロナ禍前の卸売売上の水準を上回りました。

また、コメダ珈琲店について、東日本及び西日本エリア並びに海外を中心に新規に40店舗を出店したほか、新業態としてテイクアウト大判焼き専門店の大餡吉日等を出店した結果、当連結会計年度末の店舗数は987店舗となりました。

 

区分

エリア

前連結会計

年度末

新規出店

閉店

当連結会計

年度末

コメダ珈琲店

東日本

293

(21)

15

(-)

(-)

308

(21)

中京

310

(3)

(-)

(-)

304

(3)

西日本

308

(9)

13

(2)

(-)

319

(10)

海外

29

(11)

(2)

(-)

37

(13)

おかげ庵

全国

12

(6)

(1)

(-)

13

(7)

BAKERY ADEMOK

KOMEDA is □

大餡吉日

La Vinotheque

全国

(4)

(2)

(-)

(6)

合計

956

(54)

43

(7)

12

(-)

987

(60)

注1.( )内の数値は直営店舗数であり、内数で記載しております。

2.コメダ珈琲店の東日本エリアにおいて、直営店1店舗をFC化し、FC店1店舗を直営化、西日本エリアにおいて直営店1店舗をFC化しております。

3.上表には、2022年9月にオープンした物販店舗 La Vinotheque を含めております。

 

 以上の取り組みの結果、当連結会計年度の売上収益は、37,836百万円(前連結会計年度比13.6%増)となりました。また、売上収益の回復に伴う売上総利益の増加等により、営業利益は8,024百万円(前連結会計年度比9.8%増)、税引前利益は8,001百万円(前連結会計年度比11.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,424百万円(前連結会計年度比9.9%増)となりました。

 

 また、当社グループは、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を「品質とお客様」、「人と働きがい」、「環境」、「地域コミュニティ」の4つのテーマに分類し、この分類ごとに当社グループが経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく、当連結会計年度において実施した主な取り組みは次のとおりです。

 

品質とお客様に関するテーマ

商品・サービスの

安全・安心の追求

関東コーヒー工場にてJFS-B規格を取得

※JFS認証:一般財団法人食品安全マネジメント協会が開発・運営する食品の安全管理の取り組みを認証する規格

屋外広告物の安全点検を強化し、必要に応じて交換・修繕を実施

QCサークル活動の実施対象を全工場に拡大し、製造業向けeラーニング受講を推進

飲み込む力に不安のある方でも安心して飲むことができる「とろみコーヒー」を発売

多様な消費者

ニーズへの対応

QSC向上と店舗来客数の増加を目的に、接客コンテスト2022やオペレーションコンテストを開催

メニュー価格改定とあわせて、お客様体験価値向上を目的にモーニングサービスにローブパンを追加

PINKY COLLECTIONとして、ルビーショコラソースを使用した「ピンキーショコラウィンナー」「ピンキーベリークロネージュ」「ピンキーベリーシェーク」を発売

デザートドリンク「ジェリコ」季節の2種「ルビーショコラ」と「チョコバナナ」を発売

エスプレッソソースとチーズドリンクのコクによりリッチな味わいの「ジェリコティラミス」を発売

「カラフルクリームソーダ」キャンペーンとして、5種のクリームソーダを同時に発売

季節のシロノワール・クロネージュとして、自社製餡を使用した「小倉ノワール」、「シロノワール和香」「クロネージュ和香」、「ミルクノワール」「ミルクロネージュ」、「シロノワール抹茶キャラメル」「クロネージュ抹茶キャラメル」を発売

生活情報誌オレンジページ様とのコラボ商品「オレンジと小倉あんのシロノワール」「オレンジと小倉あんのクロネージュ」を発売

有楽製菓株式会社様の人気商品「ブラックサンダー」とコラボした季節限定の「シロノワール ブラックサンダー」を発売

人気キャラクター「ちいかわ」とのコラボ企画「冬のむちゃうまコラボ」を実施

「白い恋人」のISHIYA様監修「シロノワール 白い恋人」を発売

かき氷5種(「コメダ特製キャラメルオーレ」「アロエマスカット」「3種のフルーツミックス」「宇治抹茶」「いちご」)を発売

「シェ・シバタ」様監修のスペシャルケーキ(「塩キャラメルミルクレープ」「ミルクティミルクレープ」)を、昨年度の中京エリアの好評を受け、東日本・西日本エリアにて発売

食欲そそるスパイシーなソースとチキンが絡む「コメ醬チキンカツパン」を発売

昨年に続きカリー祭りを開催し、新たに「チーズカリードッグ」を発売

お腹も心も満たされる、満月のような見た目の特別なバーガー「フルムーンバーガー」を発売

心もからだも温まる、冬の定番バーガー「グラクロ」を季節限定で発売

特製ヤンニョムソースをチキンカツに絡めた「ヤンニョムチキンカツパン」を発売

ご家族・ご友人など複数人で、価格改定後もお得に店舗をご利用いただける「みんなで行っ得チケット」プレゼントキャンペーンを実施

店内商品で人気の「あんバター」シリーズ第2弾「いちごあんバター」と第3弾「コーヒーあんバター」を販売

森永製菓株式会社様とデザートアイス「フローズンコーヒーフロート」を販売

トーヨービバレッジ株式会社様とチルドカップ飲料「レモネード」「飲むコーヒーソフトクリーム」を販売

お客様の利便性を向上させるため、コメダ公式ホームページのリニューアルを実施

テイクアウト大判焼き専門店「大餡吉日」を名古屋市内に出店

人と地球にやさしいボタニカルコスメブランド meet tree とコラボした2023年福袋を発売

選べるモーニングサービス「地域特産品を使用した11種のエリア限定ご当地ジャム」を全国一斉発売

 

 

持続可能な消費に関する教育と啓発

9月26日“くつろぎの日”に合わせ、日本中に“くつろぎ”をつなげる「くつろぎリレーチャレンジ」を実施

コメダ珈琲店で提供しているコーヒーに関連するサステナブルな取組みへの理解を深めていただくため、出張体験授業を開催

全従業員向けにコメダのサステナブル活動を浸透させるためのオンライン社内研修を実施

人と働きがいに関するテーマ

人財の確保と成長を支える環境整備

生産性向上と労働環境改善のため、コーヒー工場にコーヒー粉搬送装置を導入

安全・安心な職場環境を維持するため、パン工場にセキュリティカメラを増設

店舗の従業員向けに「コメダのDX戦略紹介」動画を配信

情報共有ツールのデジタル化など工場での業務改善を推進

モバイルオーダー、混雑状況の把握等DX戦略の核となるモバイルPOS導入店舗が拡大

本部従業員の現場感の維持向上のため、役員・部長職以上の従業員に対して月1回の入店研修をプログラム化

FC加盟店様従業員のエンゲージメント向上を目的に、多くのFC加盟店様が従業員満足度調査に参加

従業員の会社に対する信頼を高め、仕事への熱意や主体的な努力を引き出すためのエンゲージメント調査を実施

多様な人財の

活性化

参加対象者を拡大し、性別・年齢・役職を問わない従業員が集うダイバーシティ研修を実施

海外子会社において女性代表取締役社長、事業子会社で女性マーケティング本部長が誕生

ミャンマーに開設したKomeda Training Centerの卒業生が本邦へ入国し、店舗及び工場で活躍

環境に関するテーマ

気候変動

への対応

プラスチック資源循環促進法対応として、マドラーの素材をプラスチックから木製へ変更し、ストロー全品及び持ち帰り用パックをバイオマス配合品へ切り替え

豆菓子のパッケージサイズを縮小し、廃棄プラスチックを削減

六つ折ペーパーナフキンをFSC認証に切り替え

コメダの森の間伐材を利用する等、サステナブル要素が詰まったコメダ珈琲店本店をリニューアルオープン

コメダ初となる統合報告書においてCO排出量の削減目標を開示

TCFD提言に基づく情報開示の準備を開始

サプライチェーンにおける環境と社会への配慮

「くつろぎの持続化投票」を通じて、コーヒー生産に関わる女性農園主を応援するプロジェクトの完了

フードロス削減と地域とのつながり強化への取り組みとして、子ども食堂や学童保育所へ食材を寄贈

地域コミュニティに関するテーマ

コミュニティ

への参画と投資

香港1号店となる「イオンスタイル黄埔(ワンポア)店」、インドネシア1号店「デウィスリ・クタ・バリアイランド店」をオープン

コメダ和喫茶おかげ庵本店を名古屋市瑞穂区にオープン

全日本大学女子駅伝対校選手権大会6連覇、全日本女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)5連覇達成の強豪、名城大学女子駅伝部様の活動を支援

コメダファンの集いであるコメダ部発案のチャームを公式オンラインショップにて発売

客席にて子供たちが学びを育むことが出来る「寺子屋こめだ」を横浜江田店、浮間公園店、駒沢公園店で実施

店舗のない場所にもコメダのくつろぎをお届けする、コメダキッチンカーが各地へ出動

地域貢献活動を強化し、老人ホーム・障がい者施設との協同イベントなど、お客様が地域とふれ合うことのできる地域貢献活動を広げるための全国コンテストを実施

 

 

 

 

(財政状態の分析の状況)

 当連結会計年度末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりであります。

 流動資産は、現金及び現金同等物の増加等により前連結会計年度末に比べ1,089百万円増加し、16,484百万円となりました。非流動資産は、有形固定資産の増加等により前連結会計年度末に比べ1,525百万円増加し、83,561百万円となりました。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ2,614百万円増加し、100,045百万円となりました。

 また、流動負債は、営業債務の増加等により前連結会計年度末に比べ434百万円増加し、12,128百万円となりました。非流動負債は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ824百万円減少し、47,298百万円となりました。その結果、負債は、前連結会計年度末に比べ390百万円減少し、59,426百万円となりました。

 資本は、前連結会計年度末に比べ3,004百万円増加し、40,619百万円となりました。これは主に当期利益を5,448百万円計上した一方で、親会社への所有者への剰余金の配当2,399百万円を実施したこと、自己株式100百万円を取得したことによるものです。

 

(キャッシュ・フローの状況)

 当連結会計年度における資金は、前連結会計年度末に比べ476百万円増加し、6,681百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動による収入は10,257百万円(前連結会計年度比2,109百万円増)となりました。これは主に、税引前利益8,001百万円(前連結会計年度比822百万円増)を計上したこと、その他の金融負債の増加額3,726百万円(前連結会計年度比2,122百万円増)、法人所得税等の支払額3,128百万円(前連結会計年度比569百万円減)によるものです。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動による支出は1,577百万円(前連結会計年度は9,712百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,080百万円(前連結会計年度比155百万円減)によるものです。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動による支出は8,246百万円(前連結会計年度比10,738百万円減)となりました。これは主に借入金の返済による支出2,137百万円(前連結会計年度比25,270百万円減)及びリース負債の返済による支出3,627百万円(前連結会計年度比243百万円増)、親会社の所有者への配当金の支払額2,396百万円(前連結会計年度比279百万円増)によるものです。

(生産、受注及び販売の実績)

① 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

FC事業(百万円)

3,988

123.7

合計(百万円)

3,988

123.7

(注)1.当社グループの事業区分は「FC事業」の単一セグメントです。

2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、百万円未満は四捨五入して記載しております。

3.金額は製造原価によっております。

 

② 仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

 当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

FC事業(百万円)

15,586

118.9

合計(百万円)

15,586

118.9

(注)1.当社グループの事業区分は「FC事業」の単一セグメントです。

2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

③ 受注実績

 当社グループは見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。

 

④ 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

FC事業(百万円)

37,836

113.6

合計(百万円)

37,836

113.6

(注)1.当社グループの事業区分は「FC事業」の単一セグメントであり、外部顧客に対する売上収益を示しております。

2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

   文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

① 重要な会計方針並びに重要な見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループは、IFRSに基づき連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表作成にあたって必要となる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針並びに重要な見積り及び当該見積りに用いた仮定の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。

 

② 経営成績等の分析

 経営成績等の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

④ 経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、2021年4月に策定した2026年2月期を最終年度とする中期経営計画「VALUES 2025」で掲げる「“くつろぎ”で、人と地域と社会をつなぐ」のスローガンのもとで、お客様を含む全てのステークホルダーの皆様の多様化する価値観(VALUES)に沿った提供価値の共創に努めております。中期経営計画「VALUES 2025」においては、2026年2月末までに店舗数を1,200店舗とする目標を掲げるほか、財務価値の維持拡大として、2021年2月期を起点とした基本的1株当たり利益(EPS)の年平均成長率を10%以上、最終年度における投下資本利益率(ROIC)を10%以上、自己資本比率を40%以上、株主還元として総還元性向を中期経営計画期間累計で50%以上とする目標を掲げており、社会課題の解決と併せて事業を行ってまいりました。

 他方で、中期経営計画「VALUES 2025」の策定以降、コロナ禍、地政学リスクの高まりや円安による原材料価格及びエネルギーコストの高騰、人材採用難による働き手不足の深刻化、コロナ禍の影響による消費者行動・価値観の変化等、極めて先行き不透明な経営環境が継続しておりますが、当社グループ及びFC加盟店様によるお客様への安全・安心なサービスの提供及びQSCの向上に関する取り組みにより、2023年2月期の連結売上収益及び営業利益等の利益指標はコロナ禍前の2020年2月期の水準を上回りました。また、足元ではコロナ禍に対する制限が緩和され、経済社会活動の正常化や景気の持ち直しの動きが見られております。

 当社グループは、このような経営環境の変化を受け、2023年4月12日開催の取締役会において、中期経営計画に掲げる「財務価値の維持拡大」のうち、EPS(1株当たり利益)とROIC(投下資本利益率)についての数値目標を次のとおり上方修正することを決議いたしました。

・EPS(1株当たり利益) :年平均成長率の目標値を「10%以上」から「13%以上」、

・ROIC(投下資本利益率):中期経営計画最終年度の目標値を「10%以上」から「11.5%以上」

 修正後の中期経営計画「VALUES 2025」の重点戦略・財務目標は次の通りです。

 

(中期経営計画「VALUES 2025」で掲げる重点戦略・財務目標)

1.既存事業モデルの拡充

・QSCの向上:“くつろぐ、いちばんいいところ”をご提供する人財の育成

・出店の拡大 :ポストコロナの地政変動を背景にした出店

・DXの推進 :顧客ロイヤルティ向上、業務効率化及び省人省力化

 

2.新しい共創価値の追求

・新規事業開発:ブランドと顧客ベースを活用した新サービスの開発

・M&A   :既存モデルとのシナジーを目的とした提携・買収の推進

・SDGs対応:サステナビリティ活動を通じた、ブランドエクイティの強化

 

3.財務価値の維持拡大

・成長性   :EPS(1株当たり利益)   年平均成長率13%

・収益性   :ROIC(投下資本利益率) 中期経営計画最終年度に11.5%以上

・財務健全性 :自己資本比率         中期経営計画最終年度に40%以上

・株主還元  :総還元性向          中期経営計画期間累計で50%以上

※ROIC=税引後営業利益÷(リース負債を除く有利子負債期首期末平均+資本の期首期末平均)

 

 当連結会計年度における各経営指標の進捗は次のとおりです。

 

 

2022年2月期
(計画初年度)

2023年2月期

(当連結会計年度)

2026年2月期
(計画最終年度)

成長性

基本的1株当たり当期利益(円)

107.02

117.60

144.00 以上

 

年平均成長率13%以上

37.4%

22.9%

13.0% 以上

収益性

ROIC※

中期経営計画最終年度に11.5%以上

8.8%

10.5%

11.5% 以上

財務健全性

自己資本比率

中期経営計画最終年度に40%以上

38.5%

40.5%

40.0% 以上

株主還元

総還元性向

中期経営計画期間累計で50%以上

49.7%

47.8%

50.0% 以上

※ROIC:税引後営業利益÷(リース負債を除く有利子負債期首期末平均+資本の期首期末平均)

 

 当社グループを取り巻く外食業界においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対する制限が緩和され、経済社会活動の正常化や景気の持ち直しの動きが見られるものの、地政学リスクによる原材料価格やエネルギーコスト高騰の継続、人材採用難による働き手不足の深刻化、コロナ禍の影響による消費者行動・価値観の変化など、依然として先行き不透明な状態が想定されます。

 そのような経営環境の下、新型コロナウイルス感染症による影響からの業績回復だけでなく、中期経営計画「VALUES 2025」の実現に向け、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載した取組みを実施してまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要(キャッシュ・フローの状況)」に記載のとおりであり、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ476百万円増加し、6,681百万円となりました。

 また、当社グループの資金は、主として営業活動からのキャッシュ・フローと金融機関からの借入により調達しているほか、当連結会計年度において、機動的な資金調達と流動性確保を目的として取引金融機関と合計120億円の当座貸越契約を締結いたしました。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1) 株式会社コメダとFC加盟店とのFC加盟契約

①契約の名称

FC加盟契約書

②契約の内容

a.加盟店は、本部より許可された商標、サービスマークなどを使用することができる。

b.加盟店は、本部が提供するノウハウ、システムなどを利用することができる。

c.加盟店は、本部が提供する店舗デザイン、レイアウト図などを利用することができる。

d.加盟店は、営業を開始するにあたり、店舗運営に関する実習及び研修を受けることができる。

e.加盟に際し、当社が徴収する加盟契約料、ロイヤルティなどに関する事項

「コメダ珈琲店」及び「おかげ庵」ともに同様の契約内容となります。

      保証金            300万円(※)

      加盟金            300万円(1店舗目)

                     150万円(2店舗目以降の場合)

      研修費用            50万円(2018年3月31日以前は15万円)

      ロイヤルティ 月額1席あたり 1,500円

※保証金に関しては3つのパターンがあり、原則として連帯保証人が2人以上であれば300万円、1人であれば600万円、保証人を付けない場合は900万円としております。

③契約期間

契約の日から10年間(契約期間満了後、再契約の場合は5年)

 

(2) 株式会社三井住友銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社愛知銀行、株式会社七十七銀行との借入契約

 当社の連結子会社である株式会社コメダは、2015年2月20日付で締結したシンジケートローンを解約し、2022年2月28日付で取引金融機関4行それぞれと金銭消費貸借契約を締結しました。

 主な契約内容は、次のとおりです。

①契約の相手先

株式会社三井住友銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社愛知銀行、株式会社七十七銀行

②当初借入金額

総額14,000百万円

③最終返済期限

 2029年8月31日

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 14.借入金」に記載しております。

 

(3) 株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行との当座貸越契約

 当社の連結子会社である株式会社コメダは、機動的な資金調達と安定的な流動性の確保を目的として、2022年11月1日付にて株式会社三菱UFJ銀行(契約終了日2023年11月1日)、株式会社三井住友銀行(契約終了日2023年6月30日)、株式会社みずほ銀行(契約終了日2023年9月30日)3行と当座貸越契約を締結いたしました。

 主な契約内容は、次のとおりです。

①契約の相手先

株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行

②極度額

 総額120億円

③借入金利

変動金利(基準金利+スプレッド)

④借入残高

 「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 32.金融商品」に記載しております。

 

 

(4) 商流及び物流に関する取引基本契約書

 

東日本及び西日本エリア

中京エリア

①相手先

株式会社日本アクセス

名古屋製酪株式会社

②締結年月日

2014年9月1日

2017年11月29日

③契約の名称

基本契約書

④契約の内容

・株式会社コメダの製品の運送に関わる継続的物品運送契約

 製品の運送、積込み、保管、運送、積卸し、引渡、回収に関する業務の委託

・購入商品に関わる継続的売買契約

 株式会社コメダの発注する商品を仕入先から購入し、需給管理、保管、ピッキングを行い、FC加盟店又は直営店まで運送する業務の委託

⑤契約期間

当初2年で1年ごとの自動更新

当初9ヶ月で1年ごとの自動更新

 

(5) 焙煎工程の業務委託契約

①相手先

株式会社ユニオンコーヒーロースターズ

②締結年月日

2010年3月1日

③契約の名称

商品取引に関する基本約定書

④契約の内容

株式会社コメダの指示に基づく、焙煎、配合、豆挽きの処理及びそれに付帯する作業、配送の業務の委託

⑤契約期間

1年ごとの自動更新

 

①相手先

石光商事株式会社

②締結年月日

2011年3月5日

③契約の名称

商品取引に関する基本約定書

④契約の内容

株式会社コメダが指定する製品を製造・加工(焙煎業務等)・販売し、株式会社コメダが指定する日時及び場所に納品する業務の委託

⑤契約期間

1年ごとの自動更新

 

①相手先

株式会社ユニカフェ

②締結年月日

2019年3月25日

③契約の名称

売買基本契約書

④契約の内容

株式会社コメダが指定する製品を製造・加工(焙煎業務等)・販売し、株式会社コメダが指定する日時及び場所に納品する業務の委託

⑤契約期間

1年ごとの自動更新

 

(6) 包括業務提携契約書

当社は、2019年6月12日開催の取締役会において、当社グループと三菱商事株式会社との間で、業務提携を行うことを決議し、同日付けで包括業務提携契約を締結いたしました。

①相手先

三菱商事株式会社

②締結年月日

2019年6月12日

③契約の名称

包括業務提携契約書

④契約の内容

・当社グループにおけるサステナビリティ推進活動に関する協業

・当社グループの海外事業展開に関する協業

・データマーケティング機能に関する協業

・当社グループの国内外における販売推進等に関する協業

⑤契約期間

当初3年で1年ごとの自動更新

 

5【研究開発活動】

特に記載すべき事項はありません。