第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した「事業等のリスク」はありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当中間連結会計期間における当社グループを取り巻く外食産業は、賃上げやインバウンド需要の拡大により個人消費の動向が高まり、緩やかな回復傾向が継続しております。一方で、日米の金融政策や為替の動向、地政学リスクによる原材料価格やエネルギーコスト高騰の継続、人財採用難による働き手不足や人件費の上昇、お客様のライフスタイルや価値観の変化など、極めて先行き不透明な事業環境が続いております。

このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画「VALUES 2025」に掲げる『“くつろぎ”で、人と地域と社会をつなぐ』をスローガンに、既存モデルの拡充、新しい共創価値の追求、財務価値の維持拡大に取り組んでまいりました。

店舗においては、原材料価格やエネルギーコストの高騰に加え、人件費の上昇の影響を受けて、4月から店頭メニュー価格の値上げを実施しましたが、FC加盟店に対する卸売価格は8月末まで据え置きました。一方で、店舗での値上げに対して、デザートセットを今までよりもお求めやすい価格にするとともに、一部の店舗においては改装を実施し、より一層くつろいでいただける空間づくりに取り組むなど、お客様の店舗体験価値向上を図るべく各種QSC向上施策に努めてまいりました。また、販売施策としては、前年同期に実施したコメダグループ1,000店舗を記念した「1000キューキャンペーン」に対して、当期においては静岡県の山間部で栽培される抹茶を使用した「シロノワール 天空の抹茶」をはじめとした各種コラボレーション商品や「夏はコメダで!ハワイ~じゃん!!」を合言葉にハワイをイメージした季節限定商品を発売するとともに、8月1日よりコメダ公式アプリで店舗をお気に入り登録しスタンプを5個ためるごとにドリンク1杯無料券がアプリへプレゼントされるキャンペーンを実施し、前年を上回る多くのお客様にご来店いただきました。

これらの取り組みにより、当中間連結会計期間におけるFC加盟店向け卸売の既存店売上高前年比は103.9%、全店売上高前年比は109.7%となりました。

コメダ珈琲店については国内を中心に新規に30店舗を出店し、おかげ庵については8月27日に東京都大田区にコメダ珈琲店を併設した蒲田東口店を1店舗出店した結果、当中間連結会計期間末の店舗数は1,050店舗となりました。

 

区分

エリア

前連結会計
年度末

新規出店

閉店

当中間

連結会計期間末

コメダ珈琲店

東日本

331(14)

10(1)

-(-)

341(13)

中京

304(3)

4(-)

1(-)

307(2)

西日本

330(9)

11(-)

-(-)

341(9)

海外

39(13)

5(2)

3(1)

41(15)

おかげ庵

全国

13(6)

1(1)

-(-)

14(6)

BAKERY ADEMOK

KOMEDA is □

大餡吉日

La Vinotheque

全国

6(6)

-(-)

-(-)

6(6)

合計

1,023(51)

31(4)

4(1)

1,050(51)

(注)1.( )内の数字は直営店舗数であり、内数で記載しております。

2.コメダ珈琲店の東日本エリアにおいて直営店2店舗、中京エリアにおいて直営店1店舗、おかげ庵に

ついて直営店1店舗をFC化しております。また、コメダ珈琲店の海外においてFC店1店舗を直営化しております。

 

以上の取り組みの結果、売上収益は23,058百万円(前年同期比8.3%増)となりました。また、営業利益は4,456百万円(前年同期比3.1%増)、税引前中間利益は4,390百万円(前年同期比2.4%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益は2,992百万円(前年同期比2.5%増)となりました。

 

 なお、当社グループは、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を「品質とお客様」、「人と働きがい」、「環境」の3つのテーマに分類し、この分類ごとに当社グループが経済価値の向上と社会課題の解決に貢献すべく、取り組みを実施しております。詳細につきましては、当社ホームページをご参照ください。

 

・https://komeda-holdings.co.jp/materiality/

・https://komedacomestrue.komeda.co.jp/action/

 

(2) 財政状態の分析

当中間連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりです。

流動資産は、営業債権及びその他の債権の増加等により前連結会計年度末に比べ376百万円増加し、19,789百万円となりました。非流動資産は、営業債権及びその他の債権の増加等により前連結会計年度末に比べ783百万円増加し、84,142百万円となりました。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ1,159百万円増加し、103,931百万円となりました。

また、流動負債は、営業債務の増加等により前連結会計年度末に比べ474百万円増加し、14,032百万円となりました。非流動負債は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ84百万円減少し、46,020百万円となりました。その結果、負債は、前連結会計年度末と比べ390百万円増加し、60,052百万円となりました。

資本は、前連結会計年度末に比べ769百万円増加し、43,879百万円となりました。これは主に、中間利益を2,992百万円計上した一方で、剰余金の配当1,237百万円を実施したこと、自己株式1,004百万円を取得したことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ352百万円増加し、8,275百万円となりました。

 

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による収入は5,053百万円(前年同期は比760百万円減)となりました。これは主に税引前中間利益4,390百万円(前年同期比102百万円増)を計上したこと、営業債権及びその他の債権の増加額1,760百万円(前年同期比2,385百万円増)、その他の金融負債の増加額2,156百万円(前年同期比1,627百万円増)、法人所得税等の支払額1,474百万円(前年同期比346百万円増)によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による収入は525百万円(前年同期は1,294百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の減少額1,200百万円(前年同期は800百万円の増加)、有形固定資産の取得による支出536百万円(前年同期比140百万円増)によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による支出は5,192百万円(前年同期比30百万円増)となりました。これは主に借入金の返済による支出1,016百万円(前年同期比38百万円増)及びリース負債の返済による支出1,957百万円(前年同期比122百万円増)、自己株式の取得による支出1,000百万円(前年同期比0百万円)、親会社の所有者への配当金の支払額1,235百万円(前年同期比36百万円増)によるものです。

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当社グループは、2026年2月期を最終年度とする中期経営計画「VALUES 2025」で掲げる「“くつろぎ”で人と地域と社会をつなぐ」をスローガンとして、お客様を含む全てのステークホルダーの皆さまの多様化する価値観(VALUES)に沿った提供価値の共創を行ってまいります。また、中期経営計画における重点施策の1つとして、2026年2月末までの目標店舗数を1,200店舗とするほか、2021年2月期を起点として基本的1株当たり利益(EPS)の年平均成長率を13%以上、最終年度においては投下資本利益率(ROIC)を11.5%以上、自己資本比率を40%以上、株主還元として総還元性向を中期経営計画期間累計で50%以上とする目標と合わせて事業を行ってまいります。

 

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。