文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営理念は、「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」であり、経営方針は、「社会の求めるサービスをいち早く開発し提供する」、「あらゆる人にジャストフィットするカスタマイズされたサービスを提供する」、「人とITを有効活用し、リーズナブルであることを追求する」、「どのような人でも活躍できる社会の実現を目指し、ダイバーシティを実現する」としています。
社会人教育市場およびDX(デジタル)教育市場は、データ利活用による人材育成の高度化を背景に、当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) )においても、引き続き堅調に推移するものと見込まれます。
社会人教育市場は対面型研修の増加などにより拡大傾向にあり、2030年に約4,250億円(※1)と推定されます。また、ITサービス事業に関わる人事部門のIT化(LMS)市場規模は2027年に約190億円(※2)と推定されます。今後、人的資本の価値向上及び情報開示にかかる事務改善に対する需要が高まると想定しており、市場は堅調に拡大すると考えます。
加えて、DX(デジタル)教育市場規模は2030年に780億円(※3)と推定されます。今後も人手不足と業務効率化のニーズを受け、DX(デジタル)の育成投資優先度が一層高まる素地があると考えます。
更に、国内生成AIシステム市場が急速に拡大しており、2027年には550億、2030年には1兆7,750億円(※4)と推定されます。
このような経営環境の中、当社グループはさらなる市場シェアの拡大と持続的な成長を目指すため、中期経営計画「Road to Next 2028」を策定いたしました。2028年9月期には売上高23,400百万円、営業利益9,620百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6,820百万円、3年間のCAGR(年平均成長率)は17.3%を目指します。以上を実現するため、2026年9月期に売上高16,800百万円、営業利益6,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,630百万円を予想しており、そのための重点施策は以下のとおりです。
■2026年9月期 重点施策
生成AIが起こす社会変化に対応し、経営支援、DX化、組織変革、教育制度変革等上位概念からのコンサルティングにシフト
当社グループは2025年9月期において新卒及び中途採用を強化し、従業員数は前期末比71名増となり好調でした。2026年9月期には、新規採用者を早期戦力化する必要があります。当社グループは、2025年10月に「グループ人材開発部」を設置しました。今後は、社内教育を充実させ、商品知識や社内ナレッジの共有を促進し、人的資本の活用を強化してまいります。
⑤ 生産性の向上
生成AIによる業務改善チームを発足、提案や講師選定業務などの省力化により、営業生産性向上を目指す。加えて教育部署を設置し、体系的な教育を実現
⑥ 社会人教育新分野の強化
現在の教育ラインナップに加え、業界別、エッセンシャルワーカー、外国人向けなどのラインナップを追加拡充
※1 厚生労働省「能力開発基本調査」、総務省「労働力調査」等を基に、当社にて算出
※2 総務省「情報通信業基本調査」、「情報通信白書」を基に、当社にて算出
※3 経済産業省「IT人材受給に関する調査」、独立行政法人情報処理推進機構「DX動向2024」を基に、当社にて算出
※4 総務省「情報通信業基本調査」、「情報通信白書」を基に、当社にて算出
上述の経営環境に基づき、当社グループが対処すべき主な課題として、以下の項目に取り組んで参ります。
当社グループは、2025年9月期に引き続き、2026年9月期もデジタル教育市場に加えて、生成AI市場も拡大傾向にあると考えています。そのような状況のもと、当社グループは、生成AI時代における個人や組織・チームの新たな課題を解決するための生成AI関連サービスをスピーディーに投入し、生成AI市場でのシェアを拡大してまいります。具体的には、生成AI活用教育、生成AI活用基盤の提供、AI対応組織コンサル、AIアプリケーション提供の4分野です。加えて、生成AIに選ばれるWeb制作を行い、マーケティングを強化するとともに、そのノウハウをお客さまにも提供し新分野のコンサルティングに進出します。
② 既存マーケットのシェア拡大と新しいマーケットへの参入、シェア拡大
当社はこれまで、講師派遣型研修事業、公開講座事業、ITサービス事業、その他事業と事業ごとに商品を開発し、販促をしてきました。今後は、事業全体を16のドメインに細かく分け、部門横断でドメイン担当を決め、各担当者が販促戦略を立案し複合提案を強化してまいります。当社グループが一丸となり、これまでの事業分野だけではなく、新しいマーケットへの参入、シェア拡大を目指し、商品開発・販促活動を強化します。
③ 新規採用者の早期戦力化
当社グループは2025年9月期において新卒及び中途採用を強化し、従業員数は前期末比71名増となり好調でした。2026年9月期には、新規採用者を早期戦力化する必要があります。当社グループは、25年10月に「グループ人材開発部」を設置しました。今後は、社内教育を充実させ、商品知識や社内ナレッジの共有を促進し、人的資本の活用を強化してまいります。
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループは、経営理念である「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」に基づき、事業を通じて、働く人に関わる社会課題の解決に取り組んでおります。また、ESG+P(業績・Performance)経営を掲げ、サステナビリティへの取り組みを拡大させながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指しております。
なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、今後の経営状況、経営計画の見直し、変更に伴い変更になる可能性があります。
①ガバナンス
当社グループは、2022年7月に取締役執行役員常務が議長を務めるサステナビリティ委員会を設置しております。 当委員会は、代表取締役執行役員社長から任命された組織であり、機動力をもってESG視点での経営を推進し、サステナビリティ全体のリスク管理、戦略の推進に対し責任を負っています。
サステナビリティ委員会の下部組織には、気候変動や人的資本向上などのタスクフォースが存在しています。取締役執行役員常務は当タスクフォースの報告を基に、サステナビリティ委員会にて施策実行などの判断を行い、四半期に一度、サステナビリティ委員会の活動内容を取締役会へ報告を行っています。また必要に応じて事業部門の責任者や社外取締役の出席を要請することで、サステナビリティ施策の有効性および実効性を担保します。
サステナビリティ委員会及びリスク・コンプライアンス委員会については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレートガバナンスの概要」をあわせてご参照ください。
②リスク管理
サステナビリティに関するリスクは、サステナビリティ委員会にて、顕在化する頻度と発生時の影響金額を元に、優先度を定め、対応すべき課題を特定しています。そして、代表取締役執行役員社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会に連携し、年に1回以上、当社グループ全体のリスクマネジメントのプロセスに統合して評価し、一元的に管理を行い、その内容は取締役会に報告されています。当社グループにおけるサステナビリティに関するリスクは、「3 事業等のリスク (4) サステナビリティに関するリスク」をご参照ください。
インソースグループのサステナビリティ推進及びリスク管理体制

③戦略、指標及び目標
当社グループは、ESG+P(業績・Performance)経営を掲げ、サステナビリティへの取り組みを拡大させながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指しております。2030年に向けての取り組むべき重点課題は、社会課題やステークホルダーの要請事項から抽出し、当社グループの成長性及び当社グループが提供すべき価値創造の観点から整理した結果、事業を通じた社会課題解決とESGに関する8項目を設定しました。当社グループは、経営理念である「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」に基づき、2030年に向け、長期目標を設定し、これらの達成に向けて取り組んで参ります。
インソースグループのマテリアリティ及び長期指標

気候変動の緩和をはじめ、地球環境の持続可能性が喫緊の課題となっているなか、当社は2021年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同、2023年5月22日に国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名しました。また、長期的視点に基づく環境負荷低減活動が不可欠と考え、気候変動への対応を当社グループのマテリアリティの一つとして設定し、2050年に向け事業活動におけるCO2排出量(Scope1、Scope2の合計)0を目指し、対応を強化しています。
①ガバナンス
気候変動を含むサステナビリティ推進体制は「(1) サステナビリティ全般 ①ガバナンス」を参照ください。また、サステナビリティ委員会の下部組織には気候変動に関する組織横断的なタスクフォースであるCO2削減部会が存在し、社内節電プロジェクトや紙削減によるCO2削減プロジェクト、温室効果ガス排出量のレビュー、再生可能エネルギー調達の拡大などの施策の進捗報告、環境目標に対する実績の進捗度合いの確認、事業に関連する気候変動トピックスやイニシアチブの動向などの報告や議論がなされています。
②リスク管理
気候変動を含むリスク推進体制は「(1) サステナビリティ全般 ②リスク管理」を参照ください。
③戦略
当社グループは気温上昇を1.5℃未満に抑制することの重要性を認識し、1.5℃~2℃及び4℃の気温上昇時の世界を想定したシナリオ分析を行い、事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会を特定、評価しました。
a.気候変動による主要なリスク
1.5℃シナリオでは、カーボンプライシングの導入、温室効果ガス排出量開示の義務化、再エネ設備投資への優遇など気候変動に関する積極的な国内政策・法規制が進み、企業や投資家の温室効果ガス排出量削減や再生可能エネルギーの導入、省エネへのニーズが高まると仮定しています。4℃シナリオでは、気候変動に関する国内政策・法規制は進まず、不可逆的な環境変化が頻発し、物理的なサプライチェーンへの影響が顕著に現れると仮定しています。
財務インパクトを試算した結果、リスクとしては、「洪水の頻度増加」によるインパクトが大きいことが明らかになりました。今期は、特に洪水増加による影響に焦点をあて、4℃シナリオにおける当社グループ全30拠点の洪水想定最大浸水深の確認や財務影響、対策等の検討を進めました。今後も気候変動に関する社会やステークホルダーの動向を注視し、リスク低減対策を進めます。
b.気候変動による主要な機会
物理的リスク、移行リスクへの顧客ニーズ変化および社会からの対応要請の高まりにより、サステナビリティ関連ニーズが増加すると思われます。当社グループはSDGsやESG関連等知識付与型コンテンツや組織変革・DX等事業変革・行動変革型の教育コンテンツ開発を強化し、民間企業および官公庁組織のサステナビリティに関する取組の支援、価値向上に向けた継続的な教育支援を継続的に行います。
気候変動による主要なリスク
④指標と目標
当社では、CO2排出量(scope1.2.3)を気候関連のリスクと機会を管理する指標としています。当社は自然資本への依存度は低く、大規模な生産装置を持たないため、他業種と比較しCO2排出は高くないものの、毎年人員増加および拠点拡大を進めています。そのためエネルギー利用量は毎年増加傾向にあります。気候変動リスク及び機会への対応および長期的視点に基づく環境負荷の低減活動を進めるため以下の目標を設定し事業活動を推進しています。
a.長期環境目標
・2050年までに事業活動によるCO2排出の「ネットゼロ」を実現
・2030年までにScope2(電気利用によるCO2排出)を2020年比50%削減を実現
・2030年までに社内紙利用によるCO2排出を2020年比50%削減を実現
b.実績と目標
当社では、2020年よりCO2排出量の算定を開始(基準年)し、事業活動を通じて排出したCO2の量(scope1+2)は以下の通りです。2024年1月より当社自社ビル6拠点において再生可能エネルギーの導入を開始し、9月には全拠点で導入が完了しました。その結果、25年9月期のCO2排出量は83.8tとなり、短期目標である2030年までに2020年比50%削減の140t-CO2を達成いたしました。今後は、2050年目標である「ネットゼロ」を目指して、新たな短期目標を設定いたします。
当社グループは、経営理念である「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」に基づき、事業を通じて、働く人に関わる社会課題の解決に取り組んでおります。また経営方針の1つとして、「どのような人でも活躍できる社会の実現を目指し、ダイバーシティを実現する」を掲げ、組織作りの指針に沿い人的資本価値向上における取り組みを進めております。
①ガバナンス
当社グループでは、人的資本の価値最大化に向けて、指名報酬委員会では客観的かつ公正な視点から後継者、取締役、執行役員計画等に関して、グループ人事総務部ではグループ人事戦略に関して、健康経営推進委員会では健康経営推進施策に関して企画実行・効果検証を行っております。また経営上の重要な事項として、取締役会・経営会議にて報告を行っております。
②リスク管理
人的資本に関するリスクについては、グループ人事総務部にて、顕在化する頻度と発生時の影響金額を元に、優先度を定め、対応すべき課題を特定しています。そして、代表取締役執行役員社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会に連携し、年に1回以上、当社グループ全体のリスクマネジメントのプロセスに統合して評価し、一元的に管理を行い、その内容は取締役会に報告されています。
③戦略、指標及び目標
a.社内環境整備方針
イ.組織づくりの指針
・あらゆる人が、それぞれの個性と能力を最大限に発揮し、お互いがお互いを尊重し認め合うことを通じて、
組織の成長を実現します。
・すべての人が平等に機会を与えられ、公正に評価される、納得性と透明性の高い組織を実現します。
・人種、国籍、宗教、性別、性的指向や性自認、障がいの有無、年齢、出身地、価値観、ライフスタイルなどによる、あらゆる差別や偏見がない職場づくりを促進し、継続的な組織の成長を実現します。
ロ.ダイバーシティ
当社グループでは女性が半分以上を占めており、外国出身者や60才以上のシニア、LGBT、障がいのある方など、多様な人材が共に働く組織です。また世の中のダイバーシティ推進にも力を注ぎ、関連するサービスを各種取り扱っています。これらのサービスを提供する組織として、社内にも多様な人材が在籍し、多様な働き方を実現しています。
具体的な指標・目標については「(1) サステナビリティ全般 ③戦略、指標及び目標」を、また管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異従業員については「第1 企業の概況 5 従業員の状況」をご参照ください。
ハ.健康経営の推進
当社グループでは、従業員が安心して働ける環境を整備することで、従業員の活力向上や生産性の向上を図っています。また、健康で明るい社会を創ることを目指し、当社代表取締役執行役員社長が健康経営宣言を表明しています。2023年10月に、取締役執行役員常務を議長とする健康経営推進委員会を立ち上げ、グループ人事総務部に属する健康推進担当者と各事業所の担当者が連携し、施策の実行と効果検証を実施しています。
具体的には喫煙防止のためのワークショップや運動、食事、睡眠に関する社内教育やイベントの開催等を行い、従業員の意識と行動の改革を進めています。その結果、4年連続で「健康優良法人」を取得しました。
さらなる推進はもちろん、顧客への健康推進サービスも拡充し、各組織への支援も強化しています。
b.社内人材育成方針
当社グループは、外部環境に対しスピード感をもって柔軟に変化し続けることが求められます。そのため、外部環境の変化に合わせて必要なスキルを柔軟に取り入れた教育体制を設計しています。コンプライアンス教育に加え、重点課題としているIT/DX研修やプロジェクトマネジメントスキル強化を目的とした研修を実施しています。また、新卒についてはDXスキルと営業スキルの両方を持つ新たな中核人材として育成を進めております。さらに、2024年3月からは、サクセッションプランの一環として、選抜者が全12回の次世代経営者研修を受講開始しております。
当社グループは、企業理念および行動指針に基づき持続可能な社会の発展に貢献するため、企業活動のあらゆる場面において、すべての人々の人権を尊重するため、2023年に「人権に関する基本方針」を制定しました。当社グループ全ての役員および従業員(パートタイム・アルバイト含む)だけではなく、業務委託先である講師を含めたサプライヤー、ビジネスパートナー、その他関係者に、本方針遵守を期待しており、サプライチェーン全体で人権侵害リスクの低減に取り組んでいます。
①ガバナンス
サステナビリティ委員会だけではなく、リスク・コンプライアンス委員会とも連携し、定期的に人権に関するテーマを取り上げ、企業全体での意識啓発、ガバナンス体制を強化しています。また、今期は、OECDが公表した「責任ある企業活動のためのOECDデュー・ディリジェンス・ガイダンス」を参考にしながら、人権デューデリジェンスを行う仕組みを構築しました。推進体制としては、サステナビリティ委員会が主体となり、戦略、施策の実行を行っています。また、定期的にサステナビリティ委員長より取締役会に活動内容を報告、議論することで施策の実効性を高めています。
②リスク管理
「人権に関する基本方針」を役員および従業員に周知、浸透させるとともに、人権への負の影響を特定、防止、軽減、是正する人権デューデリジェンスの実行と救済メカニズムを構築することで、人権リスクの低減を図っています。人権侵害の防止、および低減策としては、仕組みの整備と教育の2つの観点から実施しています。仕組みの整備は、内部通報窓口の設置やマニュアル作成、チェックリストの運用に取り組んでいます。また、社内教育については、全ての役員および従業員に対して毎年実施しています。
■2025年9月期 人権に関するeラーニング実施状況
③戦略
人権デューデリジェンスの枠組み沿って、当社グループにおいて発生可能性の高い人権侵害リスクに対し、対策を徹底、およびモニタリングを強化します。もしリスクが認められたら、ただちにその是正に取り組みます。また、インソースグループサプライヤーへの周知、徹底、および人権リスクへの是正要請を行い、サプライチェーン全体での取り組みを強化いたします。社内教育についても、定期的な教育を継続し、リスクの低減を行います。
■インソースグループにおける発生可能性の高い人権リスク
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられることを以下に記載しております。当社グループは、これらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合には当該リスクによる影響が最小限となる対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の事業等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、記載事項における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの提供するサービスは、企業・組織の人材育成に関わるものであるため、景気動向や企業・組織の収益の影響を受けやすい傾向にあります。経済環境の悪化により、顧客の教育研修予算が削減された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、こうした経済環境の変化に対応すべく、AIやデジタル技術を活用した革新的なサービスの開発、オンラインとオフラインを融合した柔軟な研修形態の提供、顧客ニーズに合わせたカスタマイズ性の高い研修プログラムの設計等により、付加価値の高い多様なサービスを提供してまいります。また、業務効率化やコスト最適化を推進し、収益性の維持・向上に努めます。
当社グループの提供サービスやそれを支える社内業務は、コンピューター及びインターネット技術を高度に活用しており、通信事業者が運営する通信ネットワークサービスへの依存度が高いといえます。したがって、予期せぬトラブル等によって通信ネットワークやサーバーが利用できなくなった場合、当社グループのサービスの提供が不可能となる可能性があります。このような事態が発生した場合には、顧客等から損害賠償の請求や当社グループの社会的信用を失う可能性があり、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループでは、サイバー攻撃等によるシステム障害やデータ漏洩等を防ぐため、セキュリティ対策を講じておりますが、昨今のサイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、ランサムウェアによる業務停止やデータの暗号化、不正アクセスによる個人情報や機密情報の流出等のリスクが高まっております。万一、こうした事態が発生した場合、当社グループの事業運営に支障をきたすとともに、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループでは、社内業務のシステム化を積極的に推し進めることで、業容の拡大の中でも人件費の増加を極力抑えることで価格競争力を維持してまいりました。しかし今後、人材確保の不調等によりシステム開発の進捗が滞った場合、効率的な社内業務の推進が阻害され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
これまで、当社グループが競争力の源泉としてきた多様な新規コンテンツの開発力や、人事総務部を対象とした業務支援サービスにおいて、競争優位性が維持できなくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの営業活動においては販売促進効果を高めるべく、Webページを拡充させております。生成AIの利用が増加することにより、従来の当社グループのWebページへのアクセス(セッション数)が減少する可能性があります。これにより、当社グループの販売促進効果が下がる可能性があります。このようなリスクに対応するため、AIに取り込まれやすい情報構造の設計を急速に進めています。具体的には、顧客が投げかける自然な質問に対応できる形式での情報を整備しています。また、他社と差別化された当社独自の一次データを公開しています。さらに、AIが回答生成に利用しやすい最新の数値情報を明示しています。以上のように、LLMO(Large Language Model Optimization)と呼ばれる新しい領域においても、当社グループはWebによる営業活動を強化してまいります。
当社グループの事業においては、オリジナルコンテンツでの研修展開を強みとしている関係上、著作権・商標権・肖像権等の知的財産権の確保が重要だと考えております。当社グループでは、商標権の取得や著作権の明示、さらには開発した技術・ノウハウ等の保護・保全に努めておりますが、悪意の第三者によるサービスの模倣等により、当社グループの営業展開に支障が生じ、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、第三者に帰属する知的財産権を侵害しないよう、事前に権利関係を調査するなど細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合、当社グループの社会的信用を失うとともに、損害賠償による損失が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
研修の成否を決める重要な要因の一つに講師の品質があります。良質な研修を実施するには的確なスキルや知識、経験をもった講師の確保が不可欠であります。
当社グループでは、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針でありますが、今後将来において、当社グループが求めるスキルや知識、経験をもって研修を行うことができる講師を適切な契約条件で確保できなくなった場合、当社グループの研修実施に重大な支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、M&A(子会社化、事業譲受、資本参加等)を実施することにより当社グループの事業を補完・強化することが可能であると考えており、M&Aを積極的に推進しています。その際、対象企業や事業の状況及び財務、税務、法務、労務等について詳細なデューデリジェンスを行う等、意思決定のために必要かつ十分と考えられる情報収集、投資効率の精査、検討を実施することで可能な限りのリスク回避に努めています。
しかしながら、M&A後において、当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、何らかの事由により事業展開が計画通りに進まない場合、対象企業の株式価値や譲受資産の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
社会人を対象とした教育研修事業に関しては、研修会社、コンサルティング会社、シンクタンク系の研修会社等、多数の企業が参入しておりますが、今後、研修事業と異なる分野の企業が研修におけるパラダイムシフトを起こすビジネスモデルでの参入があった場合、当社グループの営業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、中長期的な視点から影響を与える事象や、発生頻度が低いものの認識すべきリスクについて、サステナビリティに関するリスクとして、「人権の侵害」「大規模自然災害による事業所損壊、サーバ損壊」「賄賂・腐敗の発生」「生成AI活用の遅れによる競争力低下」「外部環境変化によるコスト上昇」の5項目を確定しました。これらのリスクに関しては定期的なモニタリングを実施し、発生の回避及び発生した場合の対応に努めます。
当社グループでは、コンプライアンスを経営の重要課題の一つと位置づけ、役職員一人ひとりがコンプライアンス意識を持って日々の業務に取り組むことを徹底しております。2024年10月にはインソースグループ全ての役員および従業員(パートタイム・アルバイト含む)を適用範囲とした「コンプライアンス行動規範」を制定し、具体的な行動を明示しています。しかしながら、役職員による横領・背任等の不正行為、インサイダー取引規制等の法令違反、ハラスメント等の人権侵害、贈収賄を含む腐敗行為等が発生するリスクを完全に排除することは困難です。万一、こうした事態が発生した場合、当社グループに対する社会的信用の失墜、損害賠償請求や行政処分等により、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループでは、こうしたリスクを最小限に抑えるべく、「腐敗防止基本方針」に基づき、全従業員対象の腐敗防止関連のeラーニング教育を実施し受講率は100%でした。今後も、コンプライアンス教育の強化、内部通報制度の整備、内部監査の充実等、コンプライアンス体制の継続的な改善に努めます。
当社グループはその事業運営の性格上、関係者の個人情報及び機密情報を少なからず保有しており、当社グループの個人情報の取り扱いについては、「個人情報の保護に関する法律」が適用されます。そのため、適切に個人情報を取り扱う体制を整備していることの証として、プライバシーマークを取得いたしております。
第三者によるセキュリティ侵害、ソーシャルエンジニアリング、従業員の故意または過失などによって、当社グループが保有する関係者の個人情報や機密情報の外部流出又は不正使用などが発生した場合、当社グループは顧客などに対する損害賠償責任を負うとともに、当局から業務改善命令を受ける可能性があるなど、当社グループの事業、業績及び社会的信用に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、講師やeラーニング等出演者が事故、事件、不祥事等を起こした場合、又は巻き込まれた場合、風説の流布等で風評を著しく損なった場合等には、該当する講師の研修への登壇中止、該当する出演者が出演するeラーニング等の使用中止等の措置が必要となり、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。また、これらの発生事象に対し、当社グループの対応の如何に関わらず、当社グループにとって悪影響のある形で当該発生事象が投資家、マスメディア、インターネット、その他社会一般に広まった場合等には、当社グループに対する社会的信用が損なわれ、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次の通りであります。
当連結会計年度(自2024年10月1日 至2025年9月30日)における社会人教育市場は、人的資本経営を通じた企業価値向上の機運を背景に、底堅い需要が継続しました。また、DX(デジタル)教育市場は、データ利活用による人材育成の高度化が進み、急速に拡大しました。
このような環境のもと、当社グループではデジタルコンテンツの拡充を目的として、業種別・職種別の生成AI活用研修やeラーニングコンテンツのラインナップを強化しました。また、売上増強策として主に3点実施しました。1点目は、2024年10月より実質5本部制による営業体制を開始し、各本部が独自の戦略に基づく施策を実施した結果、提案金額増加、及び1組織あたりの売上高向上につながりました。2点目は、2025年2月には有楽町・新宿に新規セミナールームを開設し、大阪の既存セミナールームの増床も行うことで、公開講座の集客体制を強化しました。3点目は、当社グループ初の顧客ロイヤリティ施策「インソースENERGYパートナー」を開始し、特典対象組織に対してご案内のダイレクトメールや架電などプロモーション活動を強化しました。さらに、中長期成長戦略の1つとして、2025年9月からドメイン制を導入しました。各ドメインにリーダーを設置し、ドメイン別の事業及びマーケット分析を行い、商品開発、販促活動を開始しています。
講師派遣型研修事業では、民間企業・官公庁ともに対面型研修が増加しました。また年間を通じて、収益性の高いDX関連研修が民間企業を中心に増加しました。その結果、研修実施回数は前年比19.7%増加しました。
公開講座事業では、講座設定の最適化と全社一丸の販促活動を展開した結果、受講者数が前期比15.9%増加しました。特にDX関連研修の受講者数が増加し、同22.7%増となりました。
ITサービス事業では、LMS「Leaf」(※1)において、アクティブユーザー数が前年比23.3%増となり、500万人を超えました。また、有料利用組織数は860組織(前期末比119組織増、16.1%増)となりました。その結果、Leaf月額利用料(MRR※2)は堅調に増加、年間経常収益(ARR※3)は1,457百万円(前期末比24.2%増)となりました。
その他事業では、eラーニングの映像制作ソリューションが好調で、制作本数は前年比91.6%増の435本でした。また、動画レンタル受講者数も前年比23.3%増の21,296人となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は14,510,945千円(前期比16.3%増)、営業利益は5,978,600千円(前期比21.1%増)、経常利益は5,997,897千円(前期比21.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,130,091千円(前期比23.1%増)となり、過去最高を更新しました。
※1 LMS(Learning Management System):eラーニング視聴に必要な「学習(教育)管理システム」のこと
※2 MRR:Monthly Recurring Revenueの略称、月間経常収益
※3 ARR:Annual Recurring Revenueの略称。各期末月のMRRを12倍して算出
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
なお、当社グループは教育サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,971,593千円増加し、16,149,441千円(前連結会計年度比22.5%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ419,999千円増加し、3,662,367千円(同13.0%増)となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,551,594千円増加し、12,487,074千円(同25.7%増)となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,795,198千円増加し、10,200,841千円(前連結会計年度比37.7%増)となりました。これは主に、現金及び預金が2,485,889千円増加したこと等によります。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ176,394千円増加し、5,948,600千円(同3.1%増)となりました。これは主に、敷金及び保証金が162,037千円増加したこと等によります。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ393,370千円増加し、3,592,701千円(同12.3%増)となりました。これは主に、未払法人税等が227,701千円増加したこと等によります。
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ26,628千円増加し、69,666千円(同61.9%増)となりました。これは主に、資産除去債務が26,628千円増加したことによります。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ2,551,594千円増加し、12,487,074千円(同25.7%増)となりました。これは主に、利益剰余金が2,451,878千円増加したこと等によります。
当連結会計年度の売上高は14,510,945千円(前連結会計年度比16.3%増)、営業利益は5,978,600千円(同21.1%増)、経常利益は5,997,897千円(同21.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,130,091千円(同23.1%増)となりました。
当連結会計年度の売上高は、14,510,945千円(前連結会計年度比16.3%増)となりました。これは主に、全事業で売上増加及び対面型研修ニーズが高まり、講師派遣型研修実施回数・公開講座受講者数共に増加したためです。
また、売上原価は、3,352,095千円(同17.2%増)となりました。売上原価が増加した要因は主に、研修実施回数の増加と講師報酬のベースアップによるものです。
以上の結果、売上総利益は、11,158,849千円(同16.1%増)となりました。
また、売上総利益率は、前連結会計年度比0.2ポイント減の76.9%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、5,180,249千円(同10.8%増)となり、販売費及び一般管理費率は、同1.8ポイント減の35.7%となりました。これは主に、売上増加により人件費率が減少したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、5,978,600千円(同21.1%増)となりました。
また、営業利益率は、前連結会計年度比1.6ポイント増の41.2%となりました。
当連結会計年度における営業外収益は、受取利息8,433千円、投資有価証券売却益10,419千円等を計上し、25,140千円となりました。一方、営業外費用は5,842千円となりました。これは主に、株式報酬費用消滅損4,717千円を計上したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、5,997,897千円(同21.4%増)となりました。
また、経常利益率は、前連結会計年度比1.7ポイント増の41.3%となりました。
当連結会計年度は、投資有価証券評価損108,591千円を計上し、特別損失は108,591千円となりました。また、法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額等を合わせた法人税等合計は、1,759,214千円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,130,091千円(同23.1%増)となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益率は、前連結会計年度比1.6ポイント増の28.5%となりました。
当連結会計年度において、現金及び現金同等物は2,485,889千円増加し、当連結会計年度末における残高は8,191,258千円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、4,395,202千円の収入(前連結会計年度は4,032,447千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,889,305千円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、231,097千円の支出(前連結会計年度は447,594千円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出173,884千円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,678,212千円の支出(前連結会計年度は1,394,974千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,678,212千円によるものです。
当社グループは、教育サービス事業の単一セグメントであり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載をしておりません。
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
当連結会計年度の事業種別毎の販売実績は次の通りであります。なお、当社グループにおける研修サービスの提供期間は概ね短期であります。
(単位:千円)
(注) 1.当社グループの報告セグメントは単一であるため、事業種別毎に記載しております。
2.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載は省略しております。
当社グループは、運転資金、設備資金等の所要資金につきましては、原則として自己資金で賄うこととしております。
資金の流動性についての分析につきましては「(2) キャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。