第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、日本発の総合コンサルティングファームとして、政府や様々な業界を代表する企業の抱える課題を解決し、成果を生み出すことで、クライアントの持続的な発展に貢献し続けていくことをミッションとしております。創業以来、ベストプラクティスの提示にとどまらず、クライアント固有の企業風土・価値観を共有して伴走する真のパートナーとして、戦略策定から企画・実行支援まで総合的に支援しております。今後も、高付加価値なコンサルティングサービスを持続的に提供するため、多様なフィールドで活躍できる優秀な人材の採用と育成に注力し、働きやすくやりがいのある魅力的な職場環境を提供してまいります。

 また、これらを通じて、当社の継続的な成長と高収益を実現し、当社の企業価値向上を図りながらステークホルダーとも価値共有することを目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、2019年2月期~2021年2月期を「将来の持続的な事業拡大に向けた基盤固めの3年間」と位置付け、今後の成長戦略や新たな経営目標を設けて、売上収益、利益ともに、これまでの成長スピード(15~20%)を維持した着実な成長を目指す「中期経営計画」を策定し、2018年4月20日に公表いたしました。今後は、以下に掲げる項目の達成に向けて活動してまいります。

① 優秀な人材の確保と育成

・社員2,000名体制の確立

・グローバル人材の採用と育成

 

② 高付加価値化の更なる推進

・戦略・ビジネスプロセスコンサルティング案件の更なる獲得

・研修制度の充実、スキルアップ

 

③ ブランド力向上

・PR活動・体制の強化

 

④ 経営体制の強化

・経営幹部の育成

・内部管理体制の強化

 

⑤ 上記のほか、2022年2月期以降の非連続的な成長による事業拡大も視野に戦略的投資(グローバル進出、新しいビジネスモデルの創設、業務提携等)の検討、トライアルを開始いたします。

 

(3)経営環境

① コンサルティング市場

 昨今の経営環境は、市場競争の激化や市場構造の変化により、企業経営者の抱える課題が多様化しております。これら経営課題を解決し、企業経営をサポートできる幅広い経験や調査・分析能力を有するコンサルタントを求める需要が高まっております。さらに、デジタルトランスフォーメーション(※)の重要性が拡大している状況もあり、デジタル関連コンサルティング市場は高成長を継続する見込みです。

(※)デジタルトランスフォーメーション

クラウド、ビッグデータ、モビリティ等「第3のプラットフォーム技術」を導入/活用し、AIやIoT、AR&VR、ロボティクス等を導入すること。

 

② 採用マーケット

 コンサルティングニーズの増大に伴い、業界内での人材争奪戦が激化し、経験者採用にかかる費用、人件費は高騰する傾向であります。働き方改革により、業界を問わず優秀な人材の確保が課題となっており、新卒採用も過熱化している状況です。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

① 優秀な人材の採用と育成

 当社は、今後の事業を支える優秀な人材の採用と育成が重要であると認識しております。当社が支援しているあらゆる業界の企業経営者に対する支援サービスは、知識集約ビジネスであり、コンサルタントの提案力や課題解決力の向上が当社の成長に影響すると考えております。そのため、様々なバックグラウンドを持った優秀な人材の採用を進め、各コンサルタントが安心して働きやすい環境・待遇の整備に注力することで、モチベーションの向上に努めてまいります。

 また、多種多彩な研修制度や勉強会を設けて、戦略立案や経営課題を解決するためのスキル向上を図るとともに、自主性を重んじた個人の成長を最大限に引き出し、提案力・人間性の両面からの向上を図っております。

 なお、当社は、数々のプロジェクトを業界やサービス領域を超えて手がけてきたプロフェッショナルだからこそ、クライアントのニーズに応えた実現性のある戦略立案ができると考えております。このため、特定の領域に限定することなく、様々な業界のプロジェクトを経験した高品質なサービスを提供できるプロフェッショナルな人材の育成を図ってまいります。

 

② サービスの高付加価値化

 当社は、クライアントのあらゆるニーズに応えるべく、トップマネジメントの意思決定サポートや企業経営における課題解決、デジタル技術を活用した生産性向上のためのビジネスプロセス改革、これら実行までの戦略立案等の総合的な経営支援サービスを提供することで、サービスの高付加価値化ができると考えております。今後は、クライアントとともに経営の問題を解決しながら潜在的なニーズを捉え、企業経営をサポートできるプロジェクトへの関与と、これまでの実績・ノウハウをもとに営業力を強化することで、更なるサービスの高付加価値化に取り組んでまいります。

 

③ 安定した稼働率の維持

 当社は、高い収益性を維持して持続的な成長をするために安定した稼働率(全所属コンサルタントに対する、ある時点においてプロジェクトに参画しているコンサルタントの割合)を維持することが重要であることを認識しております。そのためには、安定した稼働率を維持し、収益力を高めるための営業活動に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)景気変動リスクについて

 当社がコンサルティングサービスを提供する主要クライアントは、グローバルに事業を展開する各業界におけるリーディングカンパニーであります。国内外の景気動向や外国為替相場の変動、税制及び法令等の改正により、主要クライアントが事業投資やIT投資を抑制した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)人材の採用・確保及び育成について

 当社は、今後の事業展開のため、優秀な人材の採用・確保及び育成が重要であると考えております。しかしながら、コンサルティング業界における人材の争奪により、優秀な人材の採用・確保及び育成が計画通りに進まない場合や、優秀な人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業規模拡大の制約、クライアントに提供するサービスレベルの低下をもたらし、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)のれんの減損について

 当社は、2014年6月6日に旧株式会社ベイカレント・コンサルティングの全ての株式を取得しており、のれんを計上しております。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、当社の将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却しております。

 参考情報として、IFRSでは19,187百万円ののれんを計上しており、のれんの取得日以降の償却をしておりません。なお、IFRSののれんについては非償却資産であるため、当該のれんについて減損損失を計上した場合、日本基準に比べて当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)多額の借入金と金利変動リスク及び財務制限条項について

 当社は、複数の金融機関から借入れを行っているため、金融機関の融資情勢や市場金利の上昇による調達金利が変動した場合、当社の財政状態、経営成績及び資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社の借入金のうち、金銭消費貸借契約に基づく借入金には、財務制限条項が付されております。当該契約に付された財務制限条項の内容は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(貸借対照表関係) ※3 財務制限条項」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (2)国際会計基準による財務諸表 注記事項 16.借入金及びその他の金融負債」に記載のとおりでありますが、これらに抵触した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)情報セキュリティリスクについて

 当社のコンサルティングサービスの提供にあたり、クライアントの機密情報や個人情報を有することがあります。そのため当社の役員及び従業員に対して、守秘義務の遵守、機密情報や個人情報の情報管理の徹底を行っております。しかしながら、不測の事態により、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)訴訟等のリスクについて

 当社は、クライアントと契約を締結する際に、事前にトラブル時の責任分担を取り決める等、過大な損害賠償の請求をされないようリスク管理を行っております。しかしながら、契約時に想定していないトラブルの発生等、当社の開発したソフトウエアに不具合が生じた場合、開発が予定通りに進捗しなかった場合、取引先等との何らかの問題が生じた場合、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社の社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)コンプライアンスリスクについて

 当社の役員及び従業員に対し、行動規範を定める等、コンプライアンスに対する意識の徹底を図っております。しかしながら、万が一、当社の役員及び従業員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合には、当社の社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)風評リスクについて

 当社は、高品質のサービスの提供に努めるとともに品質管理部を設置し、役員及び従業員に対する法令遵守浸透、情報管理やコンプライアンスに対する意識の徹底を行い、経営の健全性、効率性及び透明性の確保を図っております。しかしながら、当社のサービスや役員及び従業員に対して意図的に根拠のない噂や悪意を持った評判等を流布された場合には、当社の社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

 財政状態及び経営成績の状況

 当社事業において支援している昨今の企業経営者は、市場環境が激しく変化する状況のなか、企業価値の向上を目指すため、グローバル化、業界再編、働き方改革、新たな事業モデルの構築などの課題に直面しており、それらを実現し、生産性を向上させるためのデジタル技術の活用が不可欠な状況にあります。そのため、これら経営課題を解決し、企業経営をサポートできるコンサルティングニーズが高まっております。当社は、このような経営環境のもと、あらゆる業界に対する戦略立案からビジネスプロセス改革、そして実行までの一連のサービスをワンストップで提供できる強みを持って、事業活動を進めてまいりました。

 当社は、2018年4月に公表いたしました「中期経営計画(FY2019-FY2021)」において、2019年2月期から2021年2月期までを「将来の持続的な事業拡大に向けた基盤固めの3年間」と位置付け、これまでの成長スピード(15~20%)を維持し、既存事業の進展(人員増と高付加価値化)による着実な成長を目標として取り組み、当事業年度における採用状況については、新たに約420名のコンサルタント(新卒、未経験者含む。)を採用することができました。

 中期経営計画の2年目でもある当事業年度における収益面については、前事業年度に約13%増員したコンサルタントの戦力化が進んだことに加え、デジタルトランスフォーメーション(注1)関連の案件獲得を推進したことで、更なる高付加価値化が実現し、稼働率(注2)については、既存クライアントの取引拡大、新規クライアントの開拓に努めたことによる好調な受注状況を受けて上期:80%台後半、下期:90%台前半の水準で推移いたしました。費用面においては、増員したコンサルタントに係る労務費等が増加いたしました。

 これらの結果、当事業年度における収益については、前年同期に比べ(日本基準:37.2%増、IFRS:35.7%増)増収となり、営業利益については、前年同期に比べ(日本基準:96.1%増IFRS:79.1%増)の増益となりました。

 なお、当社は、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

(注1)デジタルトランスフォーメーション

クラウド、ビッグデータ、モビリティ等「第3のプラットフォーム技術」を導入/活用し、AIやIoT、AR&VR、ロボティクス等を導入すること。

 

(注2)稼働率

全所属コンサルタントに対する、ある時点においてプロジェクトに参画しているコンサルタントの割合

 

 当事業年度における財政状態及び経営成績の状況は以下のとおりであります。

(財政状態の状況)

 日本基準に準拠した当事業年度における財政状態の状況は以下のとおりであります。

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。

 当事業年度における資産は、29,097百万円となり、前事業年度末に比べ5,930百万円増加しました。負債は、12,491百万円となり、前事業年度末に比べ1,766百万円増加しました。純資産は、16,606百万円となり、前事業年度末に比べ4,164百万円増加しました。

 参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における資産は、35,241百万円となり、前事業年度末に比べ7,238百万円増加しました。負債は、13,793百万円となり、前事業年度末に比べ2,372百万円増加しました。資本は、21,448百万円となり、前事業年度末に比べ4,866百万円増加しました。

 

(経営成績の状況)

 日本基準に準拠した当事業年度の経営成績は、売上高32,917百万円(前年同期比37.2%増)、営業利益7,149百万円(同96.1%増)、経常利益7,102百万円(同102.6%増)、当期純利益5,010百万円(同127.4%増)となりました。

 参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度の経営成績は、売上収益32,978百万円(前年同期比35.7%増)、営業利益8,038百万円(同79.1%増)、税引前利益7,976百万円(同81.9%増)、当期利益5,912百万円(同90.5%増)となりました。

 

 キャッシュ・フローの状況

 日本基準に準拠した当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ5,043百万円増加し、当事業年度末には8,028百万円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、7,398百万円(前年同期は2,593百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前当期純利益7,103百万円、のれん償却額943百万円、賞与引当金の増加額386百万円、主な減少は、売上債権の増加額1,639百万円、法人税等の支払額1,479百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、107百万円(前年同期は117百万円の使用)となりました。これは主に、敷金の差入による支出91百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、2,248百万円(前年同期は2,627百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,050百万円、自己株式の取得による支出309百万円、配当金の支払額913百万円によるものであります。

 

 参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 当事業年度末における資金は、前事業年度末に比べ5,043百万円増加し、当事業年度末には8,028百万円となりました。

 なお、当社は、当事業年度より、IFRS第16号を適用しております。この結果、減価償却費及び償却費の増加等により「営業活動によるキャッシュ・フロー」が581百万円増加し、リース負債の返済による支出の増加により「財務活動によるキャッシュ・フロー」が581百万円減少しております。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、7,976百万円(前年同期は2,509百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前利益7,976百万円、減価償却費及び償却費817百万円、その他の流動負債の増加額1,905百万円、主な減少は、売上債権及びその他の債権の増加額1,396百万円、法人所得税の支払額1,479百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、107百万円(前年同期は117百万円の使用)となりました。これは主に、敷金の差入による支出91百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、2,826百万円(前年同期は2,543百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,050百万円、リース負債の返済による支出581百万円、自己株式の取得による支出309百万円、配当金の支払額913百万円によるものであります。

 

 生産、受注及び販売の実績

 当社は、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

a.生産実績

 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載になじまないため、記載を省略しております。

c.販売実績

 日本基準に準拠した当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、以下のとおりであります。

サービスの名称

事業年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

コンサルティング事業(百万円)

32,917

137.2

 (注)1.当社の事業区分は「コンサルティング事業」の単一セグメントであります。

2.金額は外部顧客に対する売上高を示しております。

3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  2018年3月1日

至  2019年2月28日)

当事業年度

(自  2019年3月1日

至  2020年2月29日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

A社

3,033

12.6

3,819

11.6

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

5.顧客との各種契約において秘密保持条項が規定されているため、社名の公表は控えさせて頂きます。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しているほかに国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づく財務諸表も作成しております。財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債及び事業年度の収益・費用の数値に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の分析

(財政状態の分析)

 日本基準に準拠した当事業年度における財政状態の分析は以下のとおりであります。

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。

 当事業年度末における資産は、29,097百万円となり、前事業年度末に比べ5,930百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が5,341百万円、売掛金が1,639百万円、繰延税金資産が288百万円増加し、仕掛品が168百万円、その他の流動資産が247百万円、のれん償却額等により無形固定資産が1,128百万円減少したことによります。負債は、12,491百万円となり、前事業年度末に比べ1,766百万円増加しました。これは主に、未払法人税等が997百万円、未払消費税等が882百万円、賞与引当金が386百万円、その他の流動負債が432百万円増加し、長期借入金が1,050百万円減少したことによります。純資産は、16,606百万円となり、前事業年度末に比べ4,164百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が4,097百万円増加したことによります。

 

 参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における財政状態の分析は以下のとおりであります。

 なお、当社は、当事業年度よりIFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」という。)を適用しており、使用権資産の増加等により有形固定資産が563百万円、リース負債が553百万円増加しております。

 この結果、当事業年度末における資産は、35,241百万円となり、前事業年度末に比べ7,238百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物が5,043百万円、売上債権及びその他の債権が1,396百万円、有形固定資産が563百万円、繰延税金資産が309百万円増加し、無形資産が185百万円減少したことによります。負債は、13,793百万円となり、前事業年度末に比べ2,372百万円増加しました。これは主に、リース負債が553百万円、未払法人所得税が997百万円、その他の流動負債が1,782百万円増加し、借入金が1,033百万円減少したことによります。資本は、21,448百万円となり、前事業年度末に比べ4,866百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が4,991百万円増加し、資本剰余金が212百万円減少したことによります。

 

(経営成績の分析)

 日本基準に準拠した当事業年度における経営成績の分析は以下のとおりであります。

 日本基準に準拠した業績

(単位:百万円)

回次

2019年2月期

2020年2月期

増減率

(%)

会計期間

自 2018年3月1日

至 2019年2月28日

自 2019年3月1日

至 2020年2月29日

売上高

23,991

32,917

37.2

売上原価

13,774

18,522

34.5

売上総利益

10,217

14,395

40.9

 売上総利益率(%)

42.6%

43.7%

販売費及び一般管理費

6,572

7,246

10.3

営業利益

3,645

7,149

96.1

 営業利益率(%)

15.2%

21.7%

経常利益

3,506

7,102

102.6

当期純利益

2,203

5,010

127.4

 (注)百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

 当事業年度の売上高は、32,917百万円となり、前事業年度に比べ8,926百万円増加しました。これは主に、デジタルトランスフォーメーションに関連する案件の増加によるものです。当事業年度の販売費及び一般管理費は、7,246百万円となり、前事業年度に比べ674百万円増加しました。これは主に、人件費、コンサルタントの採用費によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は、7,149百万円となり、前事業年度に比べ3,504百万円増加しました。

 当事業年度の営業外費用は、47百万円となり、前事業年度に比べ92百万円減少しました。これは主に、支払手数料の減少79百万円によるものです。この結果、当事業年度の経常利益は、7,102百万円となり、前事業年度に比べ3,596百万円増加しました。法人税等合計は2,093百万円となり、前事業年度に比べ789百万円増加しました。この結果、当事業年度の当期純利益は、5,010百万円となり、前事業年度に比べ2,807百万円増加しました。

 

 参考情報として、IFRSに準拠した当事業年度における経営成績の分析は以下のとおりであります。

 IFRSに準拠した業績

(単位:百万円)

回次

2019年2月期

2020年2月期

増減率

(%)

会計期間

自 2018年3月1日

至 2019年2月28日

自 2019年3月1日

至 2020年2月29日

売上収益

24,294

32,978

35.7

売上原価

14,168

18,671

31.8

売上総利益

10,126

14,307

41.3

 売上総利益率(%)

41.7%

43.4%

販売費及び一般管理費

5,631

6,269

11.3

営業利益

4,489

8,038

79.1

 営業利益率(%)

18.5%

24.4%

税引前利益

4,386

7,976

81.9

当期利益

3,103

5,912

90.5

 (注)百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

 当事業年度の売上収益は、32,978百万円となり、前事業年度に比べ8,684百万円増加しました。これは主に、デジタルトランスフォーメーションに関連する案件の増加によるものです。

 当事業年度の販売費及び一般管理費は、6,269百万円となり、前事業年度に比べ638百万円増加しました。これは主に、人件費、コンサルタントの採用費によるものです。この結果、当事業年度の営業利益は、8,038百万円となり、前事業年度に比べ3,549百万円増加しました。当事業年度の金融費用は、62百万円となり、前事業年度に比べ41百万円減少しました。これは主に、支払利息の減少によるものです。この結果、当事業年度の税引前利益は、7,976百万円となり、前事業年度に比べ3,590百万円増加しました。当事業年度の法人所得税費用は2,064百万円となり、前事業年度に比べ781百万円増加しました。この結果、当事業年度の当期利益は、5,912百万円となり、前事業年度に比べ2,809百万円増加しました。

 

(参考情報1)

 当社は、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社の業績評価を行い、当社の企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、EBITDAを経営成績に関する参考指標としております。なお、当該EBITDA及び算出方法は以下のとおりであります。

 

 日本基準に基づくEBITDA =営業利益 +減価償却費及びその他の償却費 +のれん償却額

(単位:百万円)

回次

2019年2月期

2020年2月期

会計期間

自 2018年3月1日

至 2019年2月28日

自 2019年3月1日

至 2020年2月29日

日本基準による財務諸表における営業利益

3,645

7,149

調整額:

 

 

+減価償却費及びその他の償却費

238

243

+のれん償却額

943

943

調整額小計

1,181

1,186

日本基準に基づくEBITDA

4,826

8,335

 (注)百万円未満は四捨五入して記載しております。

 

 IFRSに基づくEBITDA =営業利益 +減価償却費及び償却費 ±IFRSによる調整 -その他の収益 +その他の費用

(単位:百万円)

回次

2019年2月期

2020年2月期

会計期間

自 2018年3月1日

至 2019年2月28日

自 2019年3月1日

至 2020年2月29日

IFRSによる財務諸表における営業利益

4,489

8,038

調整額:

 

 

+減価償却費及び償却費

238

243

±IFRSによる調整

93

54

その他の収益

△0

+その他の費用

6

0

調整額小計

337

297

IFRSに基づくEBITDA

4,826

8,335

 (注)1.百万円未満は四捨五入して記載しております。

2.当事業年度における使用権資産に係る償却費については「+減価償却費及び償却費」から除いて「±IFRSによる調整」に含めております。

 

(参考情報2)

 当社は、日本基準に基づいて財務諸表を作成しておりますが、第1期よりIFRSに基づいた財務諸表も作成しているため、「経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報」について、参考情報として記載しております。

 

 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

のれんの償却に関する事項)

 日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却しております。この結果、のれん償却額として当事業年度の販売費及び一般管理費に943百万円計上しております。

 参考情報として、IFRSにおいて、のれんの取得日以降の償却をしておりません。この影響により、IFRSでは、のれん償却額として当事業年度の販売費及び一般管理費に943百万円計上しておりません。

 

(キャッシュ・フローの分析)

 当事業年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

 当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、当社コンサルタントの人件費であります。また、主な設備投資需要としては、本社設備に係る固定資産投資等であります。

 

(財務政策)

 当社は、コンサルティング業界における企業間競争に対応できる企業体質の強化を図っており、今後の事業発展を目指すため内部留保の充実に努めております。これにより、成長に向けた人材投資、設備投資並びに株主還元等は自己資金で賄う予定であります。

 株主還元については、株主の皆様に対する安定的な利益還元を経営の重要課題と認識し、IFRSベースの配当性向20%~30%、且つ日本基準における分配可能額の範囲を目途にして、通期業績、財務体質の強化、内部留保の充実等を総合的に勘案したうえで、継続的に配当を実施することを基本方針としております。また、1株当たりの株主価値を高めるため、市場取引等により自己株式を取得する方針であります。

 当社の持続的な成長と負債と資本の最適化を通じて、企業活動を最大化するための取組につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(金融商品関係)」、及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (2)国際会計基準による財務諸表 注記事項 27.金融商品」に記載しております。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、経済環境の変化、人材の採用と育成、情報管理及びコンプライアンス等、さまざまなリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 

d.経営者の問題意識と今後の方針

 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2018年3月22日開催の取締役会決議に基づき、以下のとおり既存借入金の借換え(リファイナンス)を実行いたしました。

① 目的

 今回の資金の借入は、既存借入金のリファイナンス資金とし、2018年3月30日付で既存借入金残高(8,675百万円)を一括返済することで、借入期間の変更及び金利条件の改善による安定的な財務体質の向上を図るためであります。

 借入内容

株式会社三井住友銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約

 借入先の名称

株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、三井住友信託銀行株式会社、株式会社あおぞら銀行

 借入金額

8,400百万円

 実施時期

2018年3月30日

 借入期間

8年

 借入条件

基準金利+スプレッド

 担保状況

無担保・無保証

 主な借入人の義務

 主な財務制限条項の内容は以下のとおりであります。

・各事業年度末における貸借対照表の純資産の部の合計金額を、直前の事業年度比75%、又は2017年2月期比75%のいずれか高い金額以上に維持すること。

・各事業年度における経常利益を2期連続で損失としないこと。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。