第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策などを背景に、企業業績の改善、雇用情勢の好転など、緩やかではあるものの総体としては回復傾向で推移しました。

一方、新興国経済の減速など国内景気への影響等の懸念から個人消費は回復までには至っておらず、未だ先行きは不安定かつ不透明な状態であります。

外食産業におきましては、相次ぐ原材料価格の高騰、人材不足の深刻化、電気料金の高騰、企業間競争の激化等、依然として厳しい経営環境が続いております。

このような状況のなか、当社は、「串カツ田中の串カツで、一人でも多くの笑顔を生むことにより、社会貢献する。」という企業理念のもと、より多くのお客様に笑顔と感動を提供することのできる店舗作りに取り組み、成長のための施策を実施してまいりました。さらには、全国1,000店舗を長期的な目標に掲げ、直営店の出店、フランチャイズ加盟店の推進に努めてまいりました。

その結果、直営店50店舗(前事業年度末比14店舗増)、フランチャイズ店81店舗(前事業年度末比23店舗増)の131店舗となりました。新規出店の加速に伴い、売上高は3,972,043千円(前事業年度比58.2%増)、売上総利益は2,412,705千円(同49.2%増)、販売費及び一般管理費は2,096,427千円(同48.1%増)となり、営業利益は316,278千円(同56.8%増)、経常利益は408,977千円(同52.9%増)となりました。当期純利益は258,722千円(同40.7%増)となりました。

 

なお、当社は「飲食事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前事業年度末と比較し1,055,759千円増加し、1,883,285千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動による資金の増加は492,169千円(前事業年度は441,319千円の増加)となりました。これは、税引前当期純利益391,131千円の計上、減価償却費117,765千円、長期前払費用償却額11,659千円、減損損失17,845千円、仕入債務の増加47,855千円及び預り保証金の増加24,000千円等による資金の増加が、法人税等の支払73,050千円、利息の支払額11,118千円、売上債権の増加19,828千円及び前受収益の減少20,458千円等の資金の減少を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動による資金の減少は433,367千円(前事業年度は318,885千円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出320,390千円、貸付けによる支出17,604千円、長期前払費用の取得による支出23,935千円及び差入保証金の差入による支出70,032千円等によるものであります。 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動による資金の増加は996,957千円(前事業年度は162,490千円の増加)となりました。これは、長期借入れによる収入158,000千円及び株式の発行による収入1,086,517千円による資金の増加が、長期借入金の返済による支出243,224千円及びリース債務の返済による支出4,336千円等の資金の減少を上回ったことよるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

(2) 仕入実績

当事業年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成27年12月1日

至 平成28年11月30日)

前年同期比(%)

飲食事業(千円)

1,561,669

173.6

合計(千円)

1,561,669

173.6

 

(注) 1.当社の事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。

2.金額は、仕入価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

(4) 販売実績

当事業年度における販売実績を製品及びサービス別に示すと、次のとおりであります。

 

製品及びサービスの名称

当事業年度

(自 平成27年12月1日

至 平成28年11月30日)

前年同期比(%)

直営店売上(千円)

2,757,649

147.9

FC商品売上(千円)

816,486

224.3

FCロイヤリティ収入(千円)

248,823

133.5

その他(千円)

149,084

155.1

合計(千円)

3,972,043

158.2

 

(注) 1.当社の事業区分は、「飲食事業」の単一セグメントであります。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

外食産業を取り巻く環境は、世界的な景気後退を背景とした生活防衛意識の高まりによる外食機会の減少、食の安全性に対する消費者意識の高まりや低価格競争の激化等により、今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。こうした状況を踏まえて当社では、持続的な成長の実現と収益基盤強化のため、以下の課題について重点的に取り組んでまいります。

 

(1) 既存店売上の維持向上

外食産業は、個人消費の動向に影響を受けやすく、また参入が比較的に容易であることから、企業間競争は激化する傾向にあります。その中で当社は、大阪伝統の味串カツにこだわり、また、接客サービスにこだわり、他社と差別化することで店舗収益を確保しております。今後も商品・サービス・クリンリネスをブラッシュアップするとともに、大阪伝統の串カツを地域社会に浸透させることにより、店舗収益力の維持、向上を図っていく方針です。

 

(2) 新規出店の継続、出店エリアの拡大

当社は、大阪伝統の串カツ専門店の「串カツ田中」という外食店舗(居酒屋)を主に首都圏において展開しております。新たな収益獲得のため、串カツ田中を社会に認知してもらうべく、新規出店を継続し、出店エリアの拡大を図っております。そのために、物件情報の取得及び物件開発の人員確保等、社内体制の強化に取り組んでまいります。

 

(3) 衛生・品質管理の強化、徹底

外食産業においては、食中毒事故の発生や偽装表示の問題等により、食材の安全性に対する社会的な要請が強くなっております。当社の各直営店舗及びフランチャイズの各店舗では、衛生管理マニュアルに基づく衛生・品質管理を徹底するとともに、定期的に本社人員による店舗監査、食品工場への監査、外部機関による店舗調査、衛生検査等を行っており、今後も法令改正等に対応しながら衛生・品質管理体制のさらなる強化を図っていく方針です。

 

(4) 人材採用・教育強化

当社の他社との差別化の源泉は接客サービスであり、今後の成長には、優秀な人材の確保が必要不可欠であると考えております。当社の企業理念を理解し、賛同した人材の採用・定着を最重要課題とし、人材の確保に積極的に取り組んでまいります。従業員満足を実現することが、その先の顧客満足を生み出すと考え、人事戦略として、従業員が笑顔で楽しくやりがいを感じて働ける環境を整備しております。

環境整備の一つとして、各店の社員数を拡充することで、外食産業では難しいとされる週休2日制(連休)を導入しております。また、各店でキャンペーン等の売上高を競うことで、自主的に販促方法の検討を促し、仕事を通じてやりがいを感じられるようにしております。さらに、定期的に売上や費用項目(人件費等)等の予算達成率等の成績、衛生検査・覆面調査等の成績を数値化し、公平公正な評価制度を運用することで、従業員の努力が目に見える形で還元される仕組みを構築しております。

人材教育に関しては、各役職・階層別に応じた研修プログラムを充実させ、特に重要な位置づけとなる店長に対しては教育プログラムを強化し、店舗運営力のさらなる向上に取り組んでまいります。

また、事業の長期的な発展という観点から、従業員との長期的なパートナーシップを築くため、社員独立支援制度を整備しております。

その他、外食産業に限らない経験豊富な人材の招聘などにより、変化する経営環境に対し柔軟に対応できる組織を目指します。

 

(5) 経営管理体制の強化

当社は、企業価値を高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され、支持される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取り組みが不可欠であると考えております。そのため、さらなる企業規模の拡大の基盤となる経営管理組織を拡充し、組織体制の最適化、内部監査体制の充実及び全従業員に対しての継続的な啓蒙、教育活動を行っていく方針であります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 

 

(1) 市場環境について・競合について

外食業界は、成熟した市場となっており、個人消費支出における差別化、弁当・惣菜等の中食市場の成長、価格競争の激化等により、厳しい市場環境となっております。また、外食業界では、他業界と比較すると参入障壁が低いため新規参入が多く、個人消費の低迷のなか価格競争などにより、厳しい競合状態が続いております。

このような状況の中で、当社は店舗のコンセプトを明確にし、他店舗との差別化を図っておりますが、今後競合状態がさらに激化した場合には、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 店舗コンセプトについて・ブランドの毀損

当社は、「串カツ田中」のブランドで単一業態による店舗展開を行っております。いわゆるB級グルメとしての展開は、低価格のため、景気の変動に左右されにくく、安定的に成長できるブランドを確立してまいりました。しかしながら、お客様の嗜好の変化等により、又はなんらかの不祥事等によるブランドの毀損が起こった場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3) 既存店売上の維持向上

外食産業は、個人消費の動向に影響を受けやすく、また参入が比較的に容易であることから、企業間競争は激化する傾向にあります。その中で当社は、大阪伝統の味串カツにこだわり、また、接客サービス・クリンリネスにもこだわることで、他社と差別化し、店舗収益を維持向上することが重要であると考えております。しかし、お客様のご期待に沿う商品・サービスが提供できなかった場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4) フランチャイズ加盟店について

当社は、直営店による出店拡大とともに、加盟店との間でフランチャイズ契約を締結し、店舗展開を行っております。当社は、フランチャイズ契約に基づき加盟店に「串カツ田中」の運営パッケージを提供するとともに、スーパーバイザー等を通じて、店舗運営指導を提供しております。しかし、当社の指導が及ばず、加盟店においてブランドに悪影響を及ぼすような事態が発生した場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5) 出店計画、新規出店の継続、出店エリアの拡大について

当社は、高いリピート率が期待できる住宅地周辺部、高い集客力が見込める都心部及び郊外の主要駅周辺に出店しております。新規出店にあたっては、立地条件、賃貸条件、収益性、投資回収期間等を総合的に検討して決定しています。しかし、条件に合致する物件が見つからず、出店計画がスケジュールどおりにいかず、新規出店が継続できない場合もあります。また、すべての条件に合致する物件が確保できない場合でも、総合的に検討したうえで出店を実行する場合もあります。これらの場合、計画どおりの売上・利益が上がらず当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。また、当初想定していたエリアにおける物件が見つからない場合は、出店エリアの拡大ができず当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6) 出店後の周辺環境の変化について

当社は、新規出店をする際には、商圏誘引人口、競合店調査、賃借条件等の立地調査を綿密に行ったうえで意思決定をしております。しかしながら、当社の出店後に交通アクセスが変化した場合や、同業他社等から新規参入があった場合には、当初の計画どおりに店舗収益が確保できず、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(7) 食材の調達・価格の高騰について

当社は、店舗で使用する食材については食材卸業者を通じて、また、飲料については主に飲料専門の卸売業者を通じて調達しております。これにより、信頼できる産地や生産者から、安定した品質の食材等を調達することができます。さらに、天候や市況の変動による食材価格の変動による影響もある程度吸収することができます。しかしながら、仕入業者がなんらかの理由により、食材や飲料を調達できなくなった場合、食材価格の大幅な変動があった場合には当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8) 衛生管理の強化、徹底について

当社は、「食品衛生法」に基づき、所管保健所から飲食店営業許可を取得し、すべての店舗に食品衛生管理者を配置しております。また、各店舗では、店舗運営マニュアルに基づき衛生や品質に対する管理を徹底するとともに、外部機関による衛生検査の実施、当社店舗企画部による提携工場への立ち入り監査を実施しております。しかしながら、万が一、食中毒などの事故が発生した場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(9) 個人情報の管理について

当社は、「個人情報の保護に関する法律」に基づく「個人情報取扱事業者」として従業員及びお客様の個人情報を保有しております。これらの個人情報については、全社をあげてその適正な管理に努めておりますが、万が一、個人情報の漏えいや不正使用等の事態が生じた場合には、社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(10) 商標管理について

当社は、店舗で使用する商標「串カツ田中」(登録第5748186号 平成27年3月13日登録)について商標登録をし、当社の知的財産権を保護しております。

また、他者の所有する著作権等の知的財産権を侵害しないため、企画商品の開発やメニューの改定時に特許情報プラットフォーム等で調査しております。しかし、万が一、他者の有する知的財産権を侵害し、損害賠償請求、差止請求等がなされた場合、また、そのことにより当社の信用が低下した場合には、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

なお、フランチャイズ店舗にはフランチャイズ契約に基づき、当社所有の商標等の使用許諾を行っております。

 

(11) 商標の模倣について

当社は、商標権を取得し管理することで当社のブランドを保護する方針であります。第三者が類似した商号等を使用し、当社のブランドの価値が毀損された場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(12) 商品表示について

外食産業においては、一部企業の産地偽装や賞味期限の改ざん等が発生するなどの問題等により、食材の安全性に対する社会的な要請が強くなっております。

当社は、適正な商品表示のため社内体制の整備、強化に取り組んでおりますが、食材等の仕入業者も含めて、表示内容に重大な誤りが発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(13) 店舗における酒類提供について

当社の店舗は、未成年者飲酒禁止法及び道路交通法等による規制を受けております。当社ではアルコールの注文をされたお客様に、自動車等の運転がないか、また、未成年の可能性がある場合には未成年でないか確認を行うとともに、誤提供防止のコースターの使用や啓蒙ポスターの掲示等を通じ、十分に注意喚起を行っております。

しかしながら、未成年者の飲酒及びお客様の飲酒運転に伴う交通事故等により、当社及び従業員が法令違反等による罪に問われる、あるいは店舗の営業が制限された場合には、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(14) その他の法的規制について

① 食品リサイクル法

食品廃棄物については、「食品循環資源の再利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により年間100トン以上を排出する業者は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量及び再利用を通じて、食品残渣物削減が義務付けられております。当社は、食品残渣物の削減等に取り組んでおりますが、今後法的規制が強化された場合は、その対応のために、設備投資等に関連する新たな費用が発生し、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

② 米トレーサビリティ法

米に関しては、仕入等の取引の記録・保存、店舗での一般消費者への米飯類の産地情報の伝達が義務付けられております。当社は、信頼できる仕入業者から仕入れ、必要なトレーサビリティを確保しておりますが、万が一、生産者のミスや意識的な改ざんによりトレーサビリティが確保できなくなった場合、行政処分により営業停止等を受け、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能があります。

③ パートタイマー・アルバイトの労働条件に係る法令等について

当社の店舗運営においては、アルバイトと呼ばれる短時間労働者が多数勤務しており、法令に従い加入対象者については社会保険への加入を進めております。しかし、今後、短時間労働者の社会保険加入義務化の適用が拡大された場合には、保険料の増加、アルバイトの就業形態の変化、アルバイト就業希望者の減少等により、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

④ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

当社の営業店舗のうち深夜0時以降も営業する店舗については、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」により規制を受けており、所轄警察署への「深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書」により届出を行い、規制の遵守に取り組んでおりますが、法令違反等が発生した場合、一定期間の営業停止等が命じられ、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(15) システム障害について

当社は、店舗の売上管理及び損益管理、食材の受注及び発注業務、勤怠管理及び給与計算、会計処理及び支払業務など、情報処理の運営管理は、専門の外部業者を利用しており、バックアップやウイルス対策など、データや処理のセキュリティを確保しております。しかし、自然災害や情報機器の故障、ネットワークの障害等不測の事態が発生した場合、業務に支障をきたすことにより、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(16) 自然災害について

現在、当社の多数の店舗が首都圏に集中しております。首都圏における大規模な地震や台風等による自然災害が発生した場合、売上の低下等により、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(17) 直営店舗の賃借について

当社は、直営店舗の出店については賃貸によることを基本方針としており、賃貸人に対し保証金等を差し入れております。新規出店に際しては、賃貸人の与信管理を徹底しておりますが、賃貸人の財政状態が悪化した場合、差入保証金の一部又は全部が回収不能となることや、賃借物件の継続的使用が困難となることも考えられます。その場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(18) 減損損失について

当社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、主に店舗を基本単位としてグルーピングしております。外部環境の著しい変化等により、店舗収益が悪化し、店舗における営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった場合、固定資産及びリース資産について減損損失を計上することとなり、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(19) 特定人物への依存について

当社の代表取締役社長貫啓二及び取締役副社長田中洋江は、創業者及び共同創業者として「串カツ田中」の店舗運営、メニュー開発、レシピ等に精通しており、実際の事業の推進においても重要な役割を果たしております。

当社は、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、組織の体系化、人材の育成及び強化並びに権限の委譲等組織的な事業運営に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(20) 人材採用・人材育成について

直営店舗による店舗展開を続けていくためには、必要な人材の確保及び十分な育成が不可欠です。人材採用にあたっては、知名度の向上や採用手法の多様化により取り組んでおります。また、人材育成につきましては、採用後一定期間の教育及び実習などを含め、店舗運営に必要な知識・技能が身につけられるようにカリキュラムを組んでおります。さらに、店舗管理者の育成も重要であり、店舗内におけるOJTを通じて、店長候補者を育成しております。

しかしながら、人材採用環境の変化等により必要な人材が確保できない場合や、採用した人材の教育が店舗運営に必要な一定レベルに到達せず、店長候補者が育成できない場合は、直営店の出店が計画どおりにできないことにより、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(21) インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(22) ストック・オプションと株式の希薄化について

当社は、取締役及び従業員に対するインセンティブ付与を目的としたストック・オプション制度を採用しております。そのため、現在、取締役及び従業員に付与されている新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、平成28年11月期末現在における新株予約権による潜在株式数は67,080株であり、発行済株式総数1,504,300株の4.46%に相当します。

 

(23) 配当政策について

当社は、事業拡大に対する資金需要、経営成績及び財政状態等を総合的に勘案しながら、将来にわたる株主の皆様への安定した配当を継続して実施することを方針としております。

しかしながら、当社の業績が計画どおりに進展しない場合には、配当を実施できない可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

フランチャイズ加盟契約

当社は、フランチャイズチェーン加盟店との間で、以下のような加盟店契約を締結しております。

(1) 契約の内容

当社は、当社が開発した営業システムと「串カツ田中」の商標を使用して串カツ店を営業する資格ないし権利を加盟店に付与し、マニュアル等の印刷物、担当スーパーバイザーによる指導等を通じて加盟店の経営、店舗の営業を支援する。加盟店は、契約に定める事項、貸与ないし供与されたマニュアル並びに当社の指示を厳守して営業に従事する。加盟店は、契約に定める加盟金及び指導料並びにロイヤリティを支払う。 

 

(2) 契約期間

契約締結日を開始日とし、満5年を経過した日を終了日とする。 

 

(3) 契約更新

契約満了の3ヵ月前までに両当事者のいずれからも解約の申し入れがない場合は、1年間自動更新される。 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社は「飲食事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。

その他重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 

(2) 経営成績の分析

当事業年度の業績等の概要は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりでありますが、当社の中長期的な事業戦略に基づき当事業年度に実施しました諸施策に関係づけて分析すると、以下のとおりであります。

当社は、「串カツ田中の串カツで、一人でも多くの笑顔を生むことにより、社会貢献する。」という企業理念を掲げております。この理念を実現するために、既存店についてはお客様の満足度を高めること、新規店については全国的な出店を実現し、より多くのお客様に満足を提供したいと考えております。

既存店については、店舗価値の維持及びさらなる向上を図るべくメニューの改定、クリンリネスの徹底、衛生管理の徹底、LINE登録キャンペーン、従業員の教育等の施策を実施いたしました。また、新規店舗については、前事業年度27店舗(直営店14店舗、FC店13店舗)に対し、当事業年度は37店舗(直営店14店舗、FC店23店舗)を開店いたしました。その結果、売上高は3,972,043千円(前事業年度比58.2%増)となりました。

売上原価は、売上高の増加に伴い、1,559,338千円(同74.6%増)となり、売上高に対する構成比は、39.3%(同3.7ポイント増)となりました。

販売費及び一般管理費についても、新規店舗の増加により一部の費目において増加しております。新規出店により増加した主なものは、人件費1,142,143千円(同48.6%増)、地代家賃288,106千円(同46.8%増)、減価償却費117,765千円(同59.4%増)等であります。

また、協賛金収入等の営業外収益を118,443千円、支払利息等の営業外費用を25,744千円計上した結果、経常利益は408,977千円(同52.9%増)となり、法人税等を132,408千円計上した結果、当期純利益は258,722千円(同40.7%増)となりました。

 

 

(3) 財政状態の分析

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ1,441,822千円増加し、3,476,807千円となりました。これは、流動資産が1,090,432千円増加し2,104,890千円となったこと及び固定資産が351,389千円増加し1,371,916千円となったことによるものであります。

流動資産の主な増加は、現金及び預金の増加1,049,589千円によるものであります。

固定資産の主な増加は、新規店舗のオープンに伴う有形固定資産の増加226,228千円及び差入保証金の増加70,010千円によるものであります。

一方、負債については流動負債が143,755千円増加し825,655千円となったこと及び固定負債が52,484千円減少し798,931千円となったことにより、1,624,586千円となりました。

流動負債の主な増加は、買掛金の増加47,855千円、新規店舗設備資金として1年内返済予定の長期借入金の増加31,150千円、未払法人税等の増加71,535千円によるものであります。

固定負債の主な減少は、長期借入金の返済116,374千円によるものであります。

純資産については、東京証券取引所マザーズ市場への株式上場に伴う公募増資及び第三者割当増資により、資本金及び資本準備金がそれぞれ545,914千円増加したこと並びに当期純利益を258,722千円計上したことにより、1,852,220千円となりました。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の所要資金は、大きく分けて新規出店に伴う敷金及び保証金の支払と店舗造作等の有形固定資産の取得のための資金並びに店舗運営のための資金及び納税資金等の経常の運転資金であります。

これらの資金のうち、新規出店に伴う資金は開店に先がけて支払うこととなるため、主に銀行借入により調達しております。また、経常の運転資金は主に自己資金により賄っております。

現状、ただちに資金が不足する状況にはありませんが、今後とも新規出店を加速させてまいりますので、店舗からの売上代金等を含め、必要な流動性を確保していく所存であります。

なお、キャッシュ・フローの状況についての分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、個人消費支出における選別化、弁当・惣菜等の中食市場の成長により、外食市場が縮小することと、他社との競争が激化することにより、新規出店が計画どおり遂行できないことが挙げられます。前者は、既存店の売上に影響し、後者は新規店の売上に影響いたします。

当社におきましては、営業本部及びマーケティング部により顧客ニーズに継続して対応していくとともに、店舗企画部による出店候補状況の収集を継続して行い、他の外食企業との差別化を図り、お客様満足度の向上に努め、持続的な成長の維持と収益基盤の強化を図る方針であります。

なお、経営成績に重要な影響を与える要因のうち、投資者の判断に重大な影響を与える可能性のある事項については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社の経営成績に重要な影響を与える要因で記載したとおり、外食市場自体の縮小化と縮小した市場の中での競合という問題に対し、対策を講じる必要があると考えております。

市場自体の縮小化に対しては、既存店の売上を維持するための施策を実施します。具体的には、営業本部による徹底した計数管理により消費者動向を把握し、お客様の満足度が向上する施策を継続して実施します。また、市場内の競合については、商品・サービスの品質をブラッシュアップしていくとともに、計画どおりの新規出店を行うことで解消していくと考えております。具体的には、マーケティング部による商品開発・スーパーバイザー等による臨店調査の徹底や、競争が激化する首都圏のほか、地方への展開を進めてまいります。

 

 

(7) 経営者の問題意識と今後の方針について

外食産業を取り巻く環境は、世界的な景気後退を背景とした生活防衛意識の高まりによる外食機会の減少、食の安全性に対する消費者意識の高まりや低価格競争の激化等により、今後も厳しい状況が継続するものと想定されます。こうした状況を踏まえて当社では、持続的な成長の実現と収益基盤強化のための課題について重点的に取り組んでまいります。

なお、このような問題意識に対する今後の方針については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。