第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が徐々に進み、人手不足や物価高を背景に、人材確保の必要性が強く意識されたことや賃金上昇圧力が強まったことから、雇用や所得環境が改善するなど、内需主導で緩やかな回復基調が続きました。一方で、世界的な金融引締め、円安や物価上昇等による国内景気への影響など、景気下振れのリスクは大きく、先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、消費活動や旅行など人流の回復が見られるなか、コロナによる行動制限のない年末となり、各種イベントにより外食需要が好調に推移しました。また、外国人観光客によるインバウンド要も回復傾向にありました。一方で、人手不足は深刻化しており、一層の賃上げの実施と価格転嫁が必要な状況であり、経営環境は引き続き厳しい状況となっております。

このような状況のなか、「1,000店舗体制を構築し、串カツ田中の串カツを日本を代表する食文化とする」という長期的な目標に向け、中期経営計画(2023年12月から2026年11月)に掲げた各重点テーマにおける取り組みを実施しました。具体的には、おもてなしの徹底と楽しいひとときの提供を重要視した営業を行うとともに、持続的な新規出店を行うため、人材の確保や従業員の待遇向上・人材への投資の取り組みの一環として、12月の賃金から定期昇給を含め平均5%の賃上げの実施しました(特別昇給を含んだ場合の昇給率平均は8%)。また、原材料の高騰や物流業界における2024年問題に対応するため、物流倉庫集約化による物流コストの改善、商物分離による仕入れ価格の見える化やメーカーからの直接仕入れによるコスト改善を目指した体制整備を行いました。物流の変更は2024年3月1日に実施されており、安定的な移行を実現しております。引き続き、収益性の向上に向けた物流改善の取り組みを実施してまいります。

当第2四半期連結累計期間の店舗の出退店状況は、以下のとおりであります。

ブランド

期首

新店

退店

合計

串カツ田中

318

13

6

325

鳥と卵の専門店 鳥玉

3

1

4

タレ焼肉と包み野菜の専門店 焼肉くるとん

5

1

4

TANAKA

2

 ―

2

合計

328

14

7

335

 

内装工事事業は、当社グループの店舗出店に伴う内装工事等を内製化することにより、グループシナジーを創出し、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上を目指すことにあります。直営店の出店の内製化を実行し、出店に伴うコスト低減を実現するとともに、グループ外からの受注も好調に推移しております。

ハウスミール事業は、前期において、株式会社 Antway が展開する手作りのお惣菜をサブスクリプション形式で提供する冷蔵宅配サービス「つくりおき.jp」と業務提携しました。当期において工場の新設工事を行い、5月に稼働開始いたしました。当事業において、当社は、お惣菜の製造及びお客様への配送を担っております。また、工場運営を通じて、将来的なセントラルキッチンの導入を目指したノウハウを獲得することにより、現在直面している原材料費、光熱費等の高騰や人手不足によるコスト増加に対応する見込みであります。

以上の結果、売上高は8,043,086千円(前年同期比120.0%)、売上総利益は4,919,401千円(同116.2%)、販売費及び一般管理費は4,467,949千円(同114.4%)となり、営業利益は451,451千円(同137.6%)、経常利益は492,640千円(同143.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は277,581千円(同155.1%)となりました。

なお、当社グループはセグメント情報の記載を省略しているため、セグメントごとの業績の記載を省略しております。

 

(2) 財政状態の分析

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度に比べ48,658千円増加し、7,058,191千円となりました。これは、流動資産が454,049千円減少し、3,152,874千円となったこと及び固定資産が502,708千円増加し、3,905,316千円となったことによるものであります。

流動資産の主な増減内容は、現金及び預金の減少516,759千円であります。

固定資産の主な増減内容は、新規出店に伴う設備投資による有形固定資産の増加533,578千円であります。

一方、負債については、流動負債が381,188千円減少し、3,056,107千円となったこと及び固定負債が270,672千円増加し、1,627,294千円となったことにより4,683,401千円となりました。

流動負債の主な増減内容は、物流変更に伴う支払サイト変更による買掛金の減少249,675千円、短期借入金の減少79,998千円及び未払法人税等の増加82,007千円であります。

固定負債の主な増減内容は、長期借入金の増加244,272千円であります。

純資産については、親会社株主に帰属する四半期純利益を277,581千円計上したこと、配当金の支払いにより利益剰余金が119,470千円減少したことにより、2,374,789千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較し486,964千円減少し、1,653,319千円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー) 

当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は33,013千円(前年同期は8,471千円の減少)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益482,780千円及び減価償却費179,127千円等による資金の増加が、仕入債務の減少249,675千円、売上債権の増加92,780千円、未払消費税等の減少117,823千円及び法人税等の支払額136,291千円等による資金の減少を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動におけるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は626,873千円(前年同期は208,735千円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出671,303千円、差入保証金の差入による支出84,618千円及び貸付金による支出88,727千円等による資金の減少が、事業譲渡による収入211,262千円等による資金の増加を上回ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は106,895千円(前年同期は476,350千円の減少)となりました。これは、長期借入れによる収入800,000千円による資金の増加が、短期借入金の返済による支出79,998千円、長期借入金の返済による支出493,924千円及び配当金の支払額119,179千円による資金の減少を上回ったことによるものであります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、当社グループは、原材料の高騰や物流業界における2024年問題等の事業環境への対応、物流倉庫集約化によるCO2削減の実現と物流コストの改善、商物分離による仕入れ価格の見える化やメーカーからの直接仕入れによるコスト改善を目指した体制を整備するため、以下の契約を締結しております。

契約会社名

契約締結先

契約
締結日

契約期間

契約内容

株式会社串カツ田中

株式会社セカンドアロー

ファンズソリューション

株式会社

2024年
3月1日

2024年3月1日から
2025年2月28日まで

以後1年ごとの自動更新

物流業務及びこれに付随する業務を委託