文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、政府による経済政策などを背景として企業業績や雇用、所得環境の改善傾向が継続しており、景気は緩やかな回復を続けております。一方、米国の保護主義的な通商政策や貿易摩擦の拡大に端を発した世界経済の景気後退懸念、今後予定される消費税増税など、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
当社を取り巻く環境におきましては、超高齢社会の到来に伴い、介護費、介護保険サービス利用者数及びサービス提供事業者数は増加し、介護事業全体の底上げが続いております。平成30年度の介護保険制度改正では、高品質かつ効率的な介護サービスの提供可能な体制整備を推進する観点から、地域包括ケアシステムのより一層の推進と、ICTの活用及び介護の担い手の拡大などが謳われており、また、介護保険法において各市区町村における在宅医療・介護の連携推進が義務化されるなど、医療・介護事業全体でサービス提供のより一層の効率化が求められております。
このような状況のもと、当社は、医療・介護をつなぐ地域包括ケアを実現するシステムを提供していることから、各省庁との共同プロジェクトに参加し、国の政策と同じ方向性をもつシステム開発会社となるよう努めるとともに、介護保険制度改正に対応する準備を整え、継続して適時にシステム改修を行い、システム利用者の負担軽減により、ユーザーの利便性の向上を図っております。その結果、昨年に引き続き当社の「カナミッククラウドサービス」が経済産業省のサービス等生産性向上IT導入補助金の対象に認定され、総務省の「IoTサービス創出支援事業」の実証実験を通じて「カナミッククラウドサービス」を基軸とした介護における各種データの活用連携を進めるとともに、高齢者の栄養改善・虚弱予防支援を対象とした新たな実証実験にも参画しております。また、遠隔医療に豊富な実績のある国立大学法人 旭川医科大学と「遠隔医療・介護のIoTクラウド利用の地域包括ケア・グローバルモデル構築」を目的とした共同研究も前事業年度より引き続き実施しております。一方で、当社システムのプラットフォーム化の一環として、コンテンツサービスの充実、人材データベースマッチングサービスの稼働、サービス付き高齢者向け住宅におけるIoT連携など、他社との業務連携を進めてまいりました。
さらに、当社システムがプラットフォーム化に対応していくことに伴い取得される患者・要介護者等の情報をビッグデータとして解析し、国や自治体、保険会社等が必要としているエビデンスを見つけ出すAIサービス等の展開を通じて医療・介護分野における地域連携をさらに推進させ、患者・要介護者、全ての医療・介護事業者にソリューションを提供するための研究活動も実施しております。
これらの結果、当第1四半期累計期間における業績は、売上高377,996千円(前年同期比29,766千円増、8.5%増)、営業利益92,642千円(前年同期比9,599千円減、9.4%減)、経常利益92,583千円(前年同期比9,623千円減、9.4%減)、四半期純利益62,130千円(前年同期比5,455千円減、8.1%減)となりました。
なお、当第1四半期累計期間における売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、四半期純利益の前年同四半期累計期間に対する主な増加および減少要因は以下となります。
(売上高)
当第1四半期累計期間の売上高は、前年同期に比べ29,766千円増加し、377,996千円となりました。これは、主に当社の主力サービスであるカナミッククラウドサービスの契約数が増加したことによるものであります。なお、当社は、医療・介護分野における情報共有プラットフォームの構築を目的とする事業ならびにこれに付帯する業務の単一セグメント事業であるため、セグメント情報は記載しておりませんが、個別サービスごとの売上高は以下となります。
ⅰ カナミッククラウドサービス
カナミッククラウドサービスはストックビジネスをメインとしており、既存顧客のストック部分をベースに、継続的な新規顧客の獲得を続けた結果、売上高は353,123千円(前年同期比13.6%増)となりました。
ⅱ コンテンツサービス
コンテンツサービスにつきましては、大手介護事業者からの依頼によるホームページ構築業務や公益財団法人介護労働安定センターを通じた介護事業社向けホームページの受託制作、運営・管理が安定した収益基盤となっており、また介護関連情報を提供するインターネット広告サービスも手がけることで、売上高は16,923千円(前年同期比12.3%増)となりました。
ⅲ その他サービス
その他サービスにつきましては、大口顧客向けカスタマイズ開発の受託は順調に推移いたしましたが、その納入時期が平成31年1月以降となる案件が増えた影響により、売上高は7,949千円(前年同期比64.3%減)となりました。
(売上総利益)
当第1四半期累計期間の売上総利益は、前年同期に比べ28,185千円増加し、337,774千円となりました。これは、主にカナミッククラウドサービスの売上高が増加したことによるものであります。
(営業利益)
当第1四半期累計期間の営業利益は、前年同期に比べ9,599千円減少し92,642千円となりました。これは、売上総利益が337,774千円と前年同期に比べ28,185千円増加した一方、販売費及び一般管理費が245,132千円と前年同期に比べ37,784千円増加したことによるものであります。なお、販売費及び一般管理費の主な増加要因は、国立大学法人 旭川医科大学との2018年10月から2019年9月までの1年間に対する共同研究費(27,900千円)を一括費用計上したことなどによるものであります。
(経常利益)
当第1四半期累計期間の経常利益は、前年同期に比べ9,623千円減少し92,583千円となりました。これは、営業利益が92,642千円と前年同期に比べ9,599千円減少した一方、営業外費用が58千円と前年同期に比べ24千円増加したことによるものであります。
(四半期純利益)
当第1四半期累計期間の四半期純利益は、前年同期に比べ5,455千円減少し、62,130千円となりました。これは、税引前四半期純利益が9,623千円減少した一方、税引前四半期純利益の減少に伴い法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額の合計額が4,167千円減少したことによるものであります。
(資産の状況)
当第1四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ29,888千円減少し、1,457,988千円となりました。これは、主に現金及び預金が21,791千円増加する一方で、前払費用の減少などによりその他流動資産が30,518千円、債権の回収などにより売掛金が19,056千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債の状況)
当第1四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ51,910千円減少し、263,355千円となりました。これは、主に前受金の増加などによりその他流動負債が8,327千円増加する一方で、未払法人税等が43,174千円、賞与引当金が12,000千円、返済に伴い長期借入金が3,962千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産の状況)
当第1四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ22,021千円増加し、1,194,632千円となりました。これは、主に四半期純利益の計上により利益剰余金が62,130千円増加する一方で、配当の実施により利益剰余金が40,109千円減少したことによるものであります。
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
当社は、在宅医療・看護・介護分野の連携を実現する情報ネットワーク基盤の強化を目的として研究開発を行っております。研究開発活動の内容といたしましては、主に東京大学高齢社会総合研究機構との共同研究体制により、在宅医療・看護・介護のシームレスな連携を実現するネットワークシステムにおける多職種間連携の機能強化に関する研究を進めております。また、前事業年度より国立大学法人 旭川医科大学との共同研究を開始し、同大学との共同研究体制を通じてIoTクラウド利用の地域包括ケア・グローバルモデル構築を目的とした遠隔医療・介護に関する研究を進めております。
このような研究開発活動の結果、当第1四半期累計期間における研究開発費は27,900千円となりました。