第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は平成28年9月15日提出の有価証券届出書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社は、前第3四半期連結累計期間については四半期連結財務諸表を作成していないため、前年同四半期連結累計期間との比較分析は行っておりません。

 

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新興国経済の減速の影響等が一部にみられるものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に個人消費が底堅く推移するなど、緩やかな回復を続けました。一方で、昨年4月14日に発生した「平成28年熊本地震」については、復旧・復興需要の顕在化が進む下で、着実に持ち直しているものの、熊本・大分両県を中心とした観光産業等は厳しい状況が続きました。

このような状況の中、当社グループは、「JR九州グループ中期経営計画2016-2018」のもと、「やさしくて力持ちの“総合的なまちづくり企業グループ”」を目指し、すべての事業において安全を基本に、より一層のサービス向上に努め、各事業において積極的な事業展開による収益の拡大を図るとともに、より効率的な業務運営と徹底的なコスト削減を推進してきました。また、「平成28年熊本地震」からの早期復旧に向け、安全を最優先にグループ一丸となって取り組んだほか、被災地域の復興に向けた連携を図ってきました。

この結果、当第3四半期連結累計期間における営業収益は2,636億28百万円となりました。また、営業利益は462億52百万円、EBITDAは568億65百万円、経常利益は476億83百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は338億19百万円となりました。

 

(注) 当第3四半期連結累計期間におけるEBITDAは、営業利益に減価償却費を加えた数値であります。

 

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 運輸サービスグループ

鉄道事業においては、JR九州グループ全体の安全風土をつくるべく「使命を果たす!~一人ひとりの力を確かなものに~」をスローガンとした、安全創造運動を展開しました。また、異常時対応能力の向上を図るため、大規模地震想定訓練や総合脱線復旧訓練等を実施しました。安全投資では、老朽設備の取替を着実に実施するとともに、防災対策として豪雨対策や構造物の耐震補強、新幹線における脱線防止ガードの設置等に引き続き取り組みました。サービスについては、基本となる「5S」(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を引き続き徹底しお客さまをお迎えするとともに、お客さまの身になって考え行動する取り組みを進めました。

営業面では、5周年を迎えた九州新幹線を中心とした鉄道利用促進を図るべく、「九州新幹線2枚きっぷ」や新幹線定期券「新幹線エクセルパス」等の各種商品の販売促進に努めるとともに、「KAGOSHIMA by ROLA」キャンペーンを展開しました。また、昨年10月から12月まで「長崎デスティネーションキャンペーン」、同じく10月から「新しい7つの長崎へ KISS MY NAGASAKI」キャンペーンを実施するなど、エリアへの重点送客を図りました。「JR九州インターネット列車予約サービス」については、インターネット限定商品の拡充のほか、乗換検索サイトとの連携等による利便性の向上に努めました。地域の元気をつくる取り組みでもある「JR九州ウォーキング」については、地元の方々と連携した魅力あるコース設定に努め、多くのお客さまにご利用いただきました。また、「平成28年熊本地震」発生後は厳しい状況にありました観光需要の回復に向け、クルーズトレイン「ななつ星in九州」やD&S(デザイン&ストーリー)列車をはじめ、九州の自然・食・温泉・歴史文化・沿線地域の方々によるおもてなし等、九州ブランドの認知度向上と九州への誘客促進に努めたほか、「元気に!九州」をテーマとして、ラッピングトレインの運行や観光PRイベントの開催、「元気に!九州パス」の発売等に取り組みました。さらに、海外からのお客さま向けの主力商品である「JR九州レールパス」についても、韓国、台湾、香港、中国、タイを中心としたそれぞれの国及び地域に適した情報発信や販売促進に努めました。

輸送面では、列車の増発による輸送力の増強等、きめ細かな輸送施策を展開し、各線区の需要動向に応じた効率的な輸送体系の構築に努めるとともに、九州新幹線を中心とした輸送ネットワークの更なる充実を図ることで利用促進に努めました。「平成28年熊本地震」の発生後、鉄道施設等の被害を受けた線区において運転を見合わせましたが、九州新幹線では4月27日に減便及び一部徐行しながらではありますが全線で運転を再開し、7月4日からは一部徐行区間はあるものの通常の列車本数での運転を開始しました。在来線では、阿蘇大橋地区をはじめとする甚大な被害を受けた豊肥本線肥後大津~豊後萩間を除き、4月28日までに順次運転を再開し、その後7月9日に阿蘇~豊後荻間の運転を再開しました。現在、運転を見合わせている肥後大津~阿蘇間の復旧については、国や関係自治体による砂防や治山、道路の復旧事業と一体となって進めるべく、関係者と調整しながら取り組んでまいります。

旅行業においては、強みである九州を中心とした鉄道利用国内旅行商品をはじめ、高速船ビートルを利用した商品や㈱ジェイティービーとのアライアンス関係を生かした海外旅行商品を展開するほか、「平成28年熊本地震」により影響を受けた九州の観光需要の早期回復を目的とした「九州ふっこう割」を活用するなど、販売促進に努めました。また、ホームページのスマートフォンへの対応を行い、旅行申込みにおける利便性向上を図りました。

船舶事業においては、福岡~釜山航路及び対馬~釜山航路において、韓国の未来高速㈱との共同運航契約の終了に伴い、昨年4月より新しいダイヤでの運航を開始するとともに、質の高い輸送サービスの提供に努めました。

バス事業においては、昨年3月に高速バス路線「福岡・小倉~松江・出雲」の運行に参入したほか、九州新幹線と接続する高速バス「B&Sみやざき」の利用促進や定期観光バスの新規路線開設を行い、収益確保に努めました。

この結果、営業収益は1,289億31百万円、営業利益は253億57百万円、EBITDAは272億67百万円となりました。

 

② 建設グループ

建設業においては、鉄道高架化工事、新幹線関連工事等を受注するとともに、工事を着実に遂行いたしました。

この結果、営業収益は427億81百万円、営業利益は19億6百万円、EBITDAは25億14百万円となりました。

 

③ 駅ビル・不動産グループ

不動産賃貸業においては、昨年4月にオフィスビル「JRJP博多ビル」を開業し、「JR博多シティ」等の周辺施設とあわせ博多駅周辺のさらなるにぎわいづくりに努めたほか、昨年春に「アミュプラザ長崎」、「アミュプラザ小倉」及び「アミュプラザ鹿児島」のリニューアルを実施するなど、各駅ビルにおいて積極的なイベント展開を行い、収益確保に努めました。また、昨年2月に賃貸マンション「RJRプレシア博多駅前」及び「RJRプレシア郡元」の入居を開始したほか、昨年9月にオフィスビル「平河町センタービル」を取得しました。不動産販売業においては、「MJR上本町」等を売上に計上したほか、「MJR赤坂タワー」や「MJRザ・ガーデン大江」等の販売に取り組みました。

この結果、営業収益は363億27百万円、営業利益は154億91百万円、EBITDAは217億94百万円となりました。

 

④ 流通・外食グループ

小売業においては、コンビニエンスストアやドラッグストア等の新規出店を図りました。飲食業においては、昨年4月に開業した博多駅前商業施設にパンケーキ専門店を出店するなど収益拡大に努めました。農業においては、九州産の旬の野菜を販売する「八百屋の九ちゃん」の2号店、3号店を出店したほか、できたてのお菓子とたまごを販売する専門店「うちのたまご」をオープンするなど、6次化の取り組みを拡大しました。なお、「平成28年熊本地震」に伴い一部店舗を休業しておりましたが、昨年9月までに全店舗において営業を再開しております。

この結果、営業収益は754億58百万円、営業利益は25億8百万円、EBITDAは37億81百万円となりました。

 

⑤ その他グループ

ホテル業においては、お客さまに選ばれるホテルを目指してサービス向上に努めるとともに、「九州ふっこう割」の活用による収益確保に努めました。シニア事業においては、昨年5月に住宅型有料老人ホーム「SJR大分」を開設しました。

この結果、営業収益は445億64百万円、営業利益は18億36百万円、EBITDAは24億33百万円となりました。

 

(注) セグメント別のEBITDAは、各セグメントにおける営業利益に減価償却費を加えた数値(セグメント間取引消去前)であります。

 

(参考)

当社の鉄道事業の営業実績

①輸送実績

 

区分

単位

第30期第3四半期累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

営業日数

275

営業キロ

新幹線

キロ

288.9

在来線

1,984.1

2,273.0

輸送人員

定期

千人

165,145

定期外

87,898

253,043

輸送人キロ

 

新幹線

定期

千人キロ

150,775

定期外

1,230,624

1,381,399

在来線

幹線

定期

2,711,201

定期外

2,253,260

4,964,461

地方

交通線

定期

406,958

定期外

220,886

627,844

定期

3,118,159

定期外

2,474,146

5,592,306

合計

定期

3,268,934

定期外

3,704,771

6,973,706

 

②収入実績

 

 

区分

単位

第30期第3四半期累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

旅客運輸収入

新幹線

定期

百万円

2,041

定期外

35,232

37,273

在来線

定期

22,536

定期外

49,487

72,024

合計

定期

24,578

定期外

84,719

109,297

荷物収入

0

合計

109,297

鉄道線路使用料収入

399

運輸雑収

10,914

収入合計

120,612

 

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の資産の部の合計額は、前連結会計年度末に比べ1.7%増加し、6,578億89百万円となりました。流動資産は、有価証券の取得等により前連結会計年度末に比べ20.7%増加し、2,001億86百万円となりました。固定資産は、有形固定資産の取得はありましたが、金銭の信託の売却等により前連結会計年度末に比べ4.8%減少し、4,577億2百万円となりました。

一方、負債の部の合計額は、前連結会計年度末に比べ6.3%減少し、3,193億53百万円となりました。流動負債は、支払手形及び買掛金、未払金の支払等により前連結会計年度末に比べ17.7%減少し、1,205億17百万円となりました。固定負債は、災害損失引当金の計上等により前連結会計年度末に比べ2.2%増加し、1,988億35百万円となりました。

また、純資産の部の合計額は、前連結会計年度末に比べ10.7%増加し、3,385億36百万円となりました。これは、利益剰余金の増加等によるものです。

 

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4億59百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。