第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成28年2月1日から平成29年1月31日まで)における我が国経済は、政府の景気対策等の効果もあり緩やかな景気回復基調で推移したものの、個人消費におきましては依然として先行きが不透明な状況が続いております。

当社グループが属するカジュアルウェア専門店業界におきましても、消費者の低価格志向が強まる傾向が続いており、天候不順による外的要因も相まって、引き続き不安定な状況で推移しました。

このような環境の中、当社グループの国内事業におきましては、既存店で客数、客単価で苦戦を強いられたものの、新規出店の継続による売り上げの拡大を図るとともに、Eコマースが前年を大きく上回る結果となりました。

また、商品開発力の強化、仕入原価率の低減、物流費の適正化等のサプライチェーンマネジメント改革に積極的に取り組んでまいりました。

海外事業におきましては、戦略的事業パートナーであるBelle International Holdings Limitedと共同で設立した合弁会社において、前年に引き続き「MOUSSY」を中心とした新規出店を継続することで、高い売上の伸びを実現いたしました。

連結会計年度末における国内店舗数は358店舗(直営店263店舗、FC店95店舗)、同海外店舗数は10店舗(直営店2店舗、FC店8店舗)、合計368店舗になりました。また、Belle International Holdings Limitedとの合弁会社が展開する中国小売事業の店舗数は187店舗になりました。

以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高69,493百万円(前連結会計年度は68,769百万円)、営業利益5,368百万円(前連結会計年度は5,996百万円)、経常利益5,385百万円(前連結会計年度は6,141百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益3,507百万円(前連結会計年度は4,221百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて9,464百万円増加し、17,309百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3,221百万円(前連結会計年度は3,624百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が5,474百万円、減価償却費が946百万円、法人税等の支払額が1,945百万円あったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1,440百万円(前連結会計年度は622百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が943百万円、敷金保証金の差入による支出が385百万円あったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、7,764百万円(前連結会計年度は1,200百万円の使用)となりました。これは主に、株式の発行による収入が7,907百万円あったことによるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績は次の通りであります。なお、当社は、衣料品等の企画販売事業の単一セグメントであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成28年2月1日
  至 平成29年1月31日)

前年同期比(%)

衣料品等の企画販売事業(百万円)

30,637

99.7

合計(百万円)

30,637

99.7

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績は次の通りであります。なお、当社は、衣料品等の企画販売事業の単一セグメントであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成28年2月1日
  至 平成29年1月31日)

前年同期比(%)

衣料品等の企画販売事業

 

 

 

実店舗販売(百万円)

62,048

99.8

 

オンライン販売(百万円)

7,445

113.2

合計(百万円)

69,493

101.1

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.参考として販売経路ごとの内訳を記載しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループを取り巻く経営環境は、人口減少・少子高齢化の進行、消費ニーズの多様化と低価格志向の拡大、外資系企業の参入等により販売競争が激化し、経営環境は依然として厳しい状況が継続しております。また、アパレルの主要な生産地である中国の人件費上昇や為替変動による調達価格変動の懸念など、業界を取り巻く環境も引き続き厳しいものとなっております。
 このような状況の下、当社グループは平成30年1月期から平成33年1月期の4ヶ年中期経営計画を新たに策定し、『「挑戦」BAROQUE発 世界へ』をスローガンに、全社一丸となって目標達成に向けて取り組んでまいります。
  国内事業においては、東京地区及び店舗空白地区への戦略的な出店と既存店舗のスクラップアンドビルドにより持続的な成長と収益力の更なる向上に努めてまいります。また、自社EC事業の基盤強化とマルチチャネルマーケティングの拡大により、オムニチャネル戦略を加速することで事業規模の拡大とEC売上比率の大幅な向上を図ります。
 海外事業においては、中国における年間60店舗程度の積極的な新規出店により、大幅な収益の拡大を目指してまいります。また、当期に出店した北米に引き続き、南米、東南アジア等への事業展開を視野に入れたグローバル戦略を推進してまいります。
 サプライチェーンマネジメントにおいては、生産・物流の全てのプロセスを抜本的に見直し、仕入原価率の改善、物流費の削減等に取り組むことにより、収益力の更なる強化に取り組んでまいります。
これらの施策により、最終年度において、売上高100,000百万円、経常利益11,000百万円、連結経常利益率11.0%を目指します。
 このほかにも、ブランド価値の更なる向上、人材の確保と育成、内部管理体制の強化を図るとともに、社会貢献活動や環境課題への対応になお一層真摯に取り組むことで企業の社会的責任を果たし、社会全体の発展に貢献してまいります。
 ブランド価値の更なる向上、商品の品質、人材の確保と育成、内部管理体制の強化、基幹システムの安定稼働を当社グループの対処すべき課題と認識し、事業計画の達成に取り組んでまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループ事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の迅速な対応に努めてまいります。 

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) 当社グループが属するカジュアルウェア専門店業界は、国内外の競合企業との厳しい競争状態にあり、流行や嗜好の変化が速く商品のライフサイクルが短い傾向にあるため、当社が顧客の嗜好の変化に対応した商品を提供できない場合、また景気の急激な悪化により消費者の購買意欲が大きく減退した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 当社グループが扱うレディースファッションは、冷夏や暖冬などの天候不順や、台風などの予測できない気象状況の変化によって売上が変動しやすく、天候不順や予測できない気象条件等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 当社グループは、全国主要都市のファッションビル、駅ビル、百貨店および郊外のショッピングセンターへの出店を中心に事業を展開しております。そのため、出店先商業施設を取り巻く商業環境の変化や商業施設運営会社の事業計画変更等が当社の出店戦略等に影響し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 当社グループの店舗のほとんどが賃借物件であり、出店に際して敷金及び保証金の差入を行っております。そのため当該商業施設運営会社の経営状況等によって、敷金及び保証金の全部または一部が回収できなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 当社グループの商品は、中国を中心としたアジア諸国の縫製メーカー等に生産委託しており、生産国の政治情勢・経済環境・自然災害等が、当社グループの事業展開に影響し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 当社はBelle International Holdings Limited(以下、「Belle社」)の100%子会社であるMutual Crown Limitedから発行済株式の20.52%の出資を受けており、現時点において、Belle社は当社の「その他の関係会社」に位置付けられております。当社は、Belle社との合弁で中国事業を展開しており、Belle社グループに対する売上高は6,078百万円であり、連結売上高に占める比率は8.7%となっております。今後、当社および同社間の業務提携の方針に変更があった場合、当社グループの事業展開が影響を受け、当社グループに影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、上記以外の一般的な事業リスクとして、自然災害、事故、取引先破綻、法的規制および訴訟等のさまざまな要因が考えられます。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)合弁事業に係る契約

 

契約締結先

対象地域

対象事業

合弁事業体

契約期間

ABLE CONCORD LTD(BELLE INTERNATIONAL
HOLDINGS LIMITEDの100%出資子会社)
 

中華人民共和国(香港、マカオを除く)

当社のブランドに係る衣料及び服飾雑貨を対象地域において
独占的に卸売及び小売する合弁事業体を設立、共同運営する事業
 

当社のその他の関係会社であるBELLE INTERNATIONAL HOLDINGS LIMITEDの100%出資子会社ABLE CONCORD LTDとの合弁契約書に基づく合弁会社
・BAROQUE CHINA LIMITED
・BAROQUE CHINA APPARELS LIMITED
・巴羅克(上海)服飾有限公司
・巴羅克(上海)企業発展有限公司
・羅克(北京)服飾有限公司

平成25年8月から平成45年11月(注)

 

(注)下記(2)の「ブランドライセンス及び独占的販売代理店契約」が終了した場合には、上記合弁事業に係わる契約も同時に終了する旨の規定があります。

 

 (2)上記合弁事業に係わるブランドライセンス及び独占的販売代理店契約

 

契約締結先

対象地域

契約内容

対象ブランド

契約期間

BAROQUE CHINA
LIMITED
(当社の連結子会社)
及び
BAROQUE CHINA
APPARELS LIMITED
(当社の持分法適用関連会社)

中華人民共和国
(香港、マカオを除く)

上記合弁事業を遂行するために必要な当社ブランドに係る商標使用権の許諾、及び当該商標を付した許諾商品を販売する独占的権利の付与

・MOUSSY、AZUL by moussy、
BLACK BY MOUSSY、SLY

・上記の他、当社が現に所有する又は将来所有するブランド

平成25年9月から10年

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

 本項記載の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べて10,160百万円増加して38,459百万円となりました。これは、現金及び預金が増加したこと等によるものです。
 負債につきましては、前連結会計年度末に比べて988百万円減少して21,456百万円となりました。これは、未払法人税、長期未払金、未払金が減少したこと等によるものです。
 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて11,148百万円増加して17,002百万円となりました。これは、株式の発行により7,980百万円、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により3,507百万円増加したことによるものです。
 

(3) 経営成績の分析 

① 売上高及び売上総利益

売上高は、前連結会計年度に比べて724百万円増加し、69,493百万円となりました。売上高の内訳については、「1 業績等の概要 (1)業績」と「2 生産、受注及び販売の状況」をご参照ください。

売上高が増加した主な要因は、中国の売上高増、オンライン販売が好調に推移したこと等によるものです。

売上総利益は、前連結会計年度に比べて595百万円減少し、38,618百万円となり、売上高に対する比率は57.0%から55.6%になりました。

 

② 販売費及び一般管理費及び営業利益

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて31百万円増加し、33,249百万円となり、売上高に対する比率は48.3%から47.8%になりました。倉庫の集約や配送の見直しによる物流費の削減、全社管理による広告宣伝費の削減等が寄与したものです。

この結果、営業利益は前連結会計年度に比べて627百万円減少し、5,368百万円となりました。

 

③ 営業外損益及び経常利益

営業外収益は、前連結会計年度に比べて71百万円減少し、330百万円となりました。主な要因は、為替差益の減少30百万円によるものです。一方、営業外費用は、前連結会計年度に比べて57百万円増加し、313百万円となりました。主な要因は、為替差損の増加71百万円によるものです。

この結果、経常利益は前連結会計年度に比べて755百万円減少し、5,385百万円となりました。

 

 

④ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益は、前連結会計年度に比べて126百万円増加し、129百万円となりました。一方、特別損失は、前連結会計年度に比べて19百万円減少し、41百万円となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べて609百万円減少し、5,474百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて713百万円減少し、3,507百万円となりました。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて9,464百万円増加し、17,309百万円となりました。
 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3,221百万円(前連結会計年度は3,624百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が5,474百万円、減価償却費が946百万円、法人税等の支払額が1,945百万円あったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1,440百万円(前連結会計年度は622百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が943百万円、敷金保証金の差入による支出が385百万円あったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、7,764百万円(前連結会計年度は1,200百万円の使用)となりました。これは主に、株式の発行による収入が7,907百万円あったことによるものです。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「4 事業等のリスク」に記載しております。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

当社は、グローバル事業の基盤を強化し、海外での事業展開を推進するため、戦略的事業パートナーであるBelle International Holdings Limitedとの連携を推し進めております。当連結会計年度における当社の持分法による投資利益は、270百万円となりました。
 Belle International Holdings Limitedは、靴事業及びスポーツウェア・アパレル事業あわせて、平成28年8月末日時点で、中国(香港、マカオを含む)に20,738店舗(当社との合弁会社が展開する中国小売事業の166店舗を含む)を展開しており、今後も引き続き、中国において、同社との合弁会社による出店拡大を見込んでおります。

 

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは、「バロック発のファッションブランドを日本発のファッションブランドとして世界へ飛躍させる」というビジョンの実現に向けて、毎日、挑戦し続けております。

当社グループを取り巻く環境としては、次のように認識しております。

日本国内においては、政府によるデフレ脱却・物価上昇策に伴う消費行動の転換が起こり、価格競争からブランド価値・商品価値の競争へシフトが一定程度見られること、また、円安に伴う外国人観光客の増加と景況感の改善が見られること、海外においては、アジア市場が引き続き高い成長を見せていること、国内外を通じては、スマートフォンの普及によるEC市場が継続的に成長していることが挙げられます。

以上のような収益拡大機会がある一方で、日本国内においては、F1層(20歳から34歳までの女性)の人口が減少していること、一部のファッションビルの集客力が低下していること、また商品調達コストへの為替変動の影響を常に注視しなければならないこと、中国においては、市場の成長鈍化と人件費の増加が見られること、国内外を通じては、EC市場のグローバル化により、海外の大規模小売事業者の日本マーケットへの参入が見込まれること等の脅威が挙げられます。

当社グループは、複数ブランドによる事業ポートフォリオの構築(ブランドの多角化戦略により幅広い事業領域をカバーすること)、新規ブランドの創出力、リアルクローズ(お客様にとって、高額でなく流行の追いかけすぎでもない、自分の価値観と着用シーンにマッチした衣服のこと)を提供する商品企画力、店舗接客力やスタイリング提案力、国内におけるF1層に対するブランド認知度、日本及び中国店舗における坪効率の実績等の強みを有していると考えており、当該強みを活かす戦略や、商品の価格と品質のバランスと販売員の接客により他社と差別化された戦略を実行していく方針です。

一方で、当社グループは、ブランドの独自性を高めるための事業戦略の見直し、立上げから5年以上経過したブランドの既存店売上、新業態開発のスピード、中国における需要喚起、生産、物流業務の効率化、人材育成等にさらなる改善余地があると認識しており、上記の脅威を克服し、改善成果をあげるための戦略や対策を実行していく方針です。

具体的な計画は、「3 対処すべき課題」に記載しております。