文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期累計期間における我が国経済は、企業業績の堅調な推移を背景に雇用や所得環境の改善が続いており、各種政策の効果もあって、全体として緩やかな回復基調で推移しました。一方で、海外においては欧州諸国における政情不安や米中間における通商問題、株式市場の不安定さ等世界経済の不確実性は高く、日本経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような経済状況下、当第1四半期累計期間における試作・開発市場は、広範囲な産業分野からの需要に支えられ、前事業年度から継続する好調な市場環境を維持したまま推移いたしました。活況な試作・開発市場環境のなかにあって、「3Dプリンター出力事業」(3Dプリンターによる試作品、各種部品・商品の製造、販売)、「鋳造事業」(砂型鋳造による試作品、各種部品の製造、販売)、「CT事業」(産業用CTの販売および検査・測定サービスの提供)からなる3つの事業を展開する当社の業績は、前年同四半期を上回り堅調に推移しました。
特に鋳造事業で、当社の強みである「短納期」、「高品質」に特化し実績を積み重ねてきた結果、複数の大手メーカーから高い評価を獲得し、それぞれのメーカーにおける開発パートナー的立ち位置を確立しつつあり、自動車のEV(Electric Vehicle=電気自動車)化にともなう新規試作開発のみならず、高度な技術を要する内燃機関系の案件が増加し、CT事業においては、モータースポーツ関連等の高付加価値案件の増加が好業績の一因となりました。
この結果、当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高909,680千円(前年同四半期比36.8%増)、営業利益226,877千円(前年同四半期比251.6%増)、経常利益225,452千円(前年同四半期比222.7%増)、四半期純利益152,212千円(前年同四半期比244.4%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当社は前第3四半期会計期間より、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおり、事業セグメントの売上高及びセグメント利益の測定方法の変更を行っております。以下の前年同期間との比較については、前年同期間の数値を変更後の数値に組み替えて計算しております。
①3Dプリンター出力事業
3Dプリンター出力事業におきましては、試作・開発市場環境が年度末需要の季節的要因を含みながらも堅調に推移するなかで、「短納期」、「高品質」を訴求した営業活動と製造活動を展開し、幅広い業種からの受注獲得に取り組みました。
また、当社製品である心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID(ハートロイド)」の販売に注力する一方、当社初の医療機器となるカテーテル被覆保護材「セキュアポート IV」(医療機器届出番号: 14B1X10020000001)(製造元:Adhezion Biomedical LLC, 米国:ペンシルベニア州)の薬事取得を完了し、今後の国内販売に向けた体制構築を進めてまいりました。
この結果、3Dプリンター出力事業の売上高は149,637千円(前年同四半期比6.2%増)、営業利益は38,866千円(前年同四半期比17.4%減)となりました。
②鋳造事業
鋳造事業におきましては、これまでの積極的な設備投資により大幅に量と質が向上した鋳造工程の生産能力を以て、既存顧客を中心にEV化案件をはじめとする付加価値の高い案件の受注が増加し、当第1四半期累計期間における業績を順調に積み上げてまいりました。
その一方、現在或いは将来における需要の変化を見据え、2つの新工場の建設準備に取り掛かっております。一つは、新設備「砂型3Dプリンター」を導入し、鋳造工程の技術能力と生産スピードの強化を目指す「コンセプトセンター第6期棟」(長野県飯田市)であり、当第1四半期累計期間に着工し、2019年8月に稼働開始の予定であります。
もう一つは、高度な加工技術の内製化が今後の生産において必須であるとの見通しのもと、加工工程の強化を目的とする「ミーリングセンター(仮称)」(静岡県浜松市浜北区)の建設であり、2019年5月に着工し、2020年1月に稼働開始の予定であります。
これらの新工場稼働により、「大型化、複雑化、軽量化、精緻化」という需要の多様化に対応し、より一層付加価値の高い生産を目指してまいります。
この結果、鋳造事業の売上高は572,706千円(前年同四半期比78.0%増)、営業利益は254,066千円(前年同四半期比237.7%増)となりました。
③CT事業
CT事業におきましては、産業用CTによる高精度な検査・測定サービスの市場が国内において未形成であるなか、当社の提供する高度な撮像・データ処理及び解析技術と高性能な産業用CTを駆使した検査・測定サービスが徐々に認知されるようになり、撮像データの有用性や付加価値も認知されてきており、同事業の業績伸張の要因となりました。
また、当第1四半期累計期間において、産業用CT及び産業用CT用ソフトウェアの販売があったことも、売上高を押し上げる一因となりました。
この結果、CT事業の売上高は220,890千円(前年同四半期比5.7%増)、営業利益は71,196千円(前年同四半期比57.4%増)となりました。
なお、当第1四半期累計期間の販売実績(内部取引を除く)を産業区分別に示すと次のとおりであります。
3Dプリンター出力事業
|
セグメント内産業区分 |
第28期 第1四半期累計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
販売件数(件) |
販売金額(千円) |
比率(%) |
|
|
卸売業 |
106 |
47,403 |
31.7 |
|
精密機械・医療機械器具製造業 |
171 |
21,685 |
14.5 |
|
専門サービス業(他に分類されないもの) |
83 |
20,119 |
13.5 |
|
電気機械器具製造業 |
130 |
15,061 |
10.1 |
|
広告・調査・情報サービス業 |
13 |
9,607 |
6.4 |
|
その他の製造業 |
101 |
7,822 |
5.2 |
|
輸送用機械器具製造業 |
18 |
7,358 |
4.9 |
|
一般機械器具製造業 |
23 |
3,920 |
2.6 |
|
金属製品製造業 |
13 |
3,619 |
2.4 |
|
その他 |
70 |
13,039 |
8.7 |
|
合計 |
728 |
149,637 |
100.0 |
鋳造事業
|
セグメント内産業区分 |
第28期 第1四半期累計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
販売件数(件) |
販売金額(千円) |
比率(%) |
|
|
電気機械器具製造業 |
107 |
270,982 |
50.3 |
|
輸送用機械器具製造業 |
44 |
78,401 |
14.5 |
|
鉄鋼業、非鉄金属製造業 |
30 |
75,862 |
14.1 |
|
卸売業 |
79 |
62,579 |
11.6 |
|
一般機械器具製造業 |
53 |
28,113 |
5.2 |
|
精密機械・医療機械器具製造業 |
20 |
9,658 |
1.8 |
|
娯楽業 |
4 |
5,200 |
1.0 |
|
その他の事業サービス業 |
4 |
3,213 |
0.6 |
|
窯業・土石製品製造業 |
4 |
2,772 |
0.5 |
|
その他 |
8 |
2,368 |
0.4 |
|
合計 |
353 |
539,151 |
100.0 |
CT事業
|
セグメント内産業区分 |
第28期 第1四半期累計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年3月31日) |
||
|
販売件数(件) |
販売金額(千円) |
比率(%) |
|
|
電気機械器具製造業 |
14 |
96,165 |
43.5 |
|
卸売業 |
62 |
38,070 |
17.2 |
|
輸送用機械器具製造業 |
25 |
30,399 |
13.8 |
|
専門サービス業(他に分類されないもの) |
16 |
26,178 |
11.9 |
|
学術研究機関 |
4 |
6,535 |
3.0 |
|
精密機械・医療機械器具製造業 |
4 |
5,560 |
2.5 |
|
鉄鋼業、非鉄金属製造業 |
10 |
5,260 |
2.4 |
|
一般機械器具製造業 |
11 |
4,830 |
2.2 |
|
金属製品製造業 |
9 |
3,630 |
1.6 |
|
その他 |
11 |
4,263 |
1.9 |
|
合計 |
166 |
220,890 |
100.0 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、1,835千円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありませんが、当第1四半期累計期間末日で、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が推進する本プロジェクト(「立体造形による機能的な生体組織製造技術の開発」)を終了いたしました。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期累計期間において、CT事業において産業用CT及び産業用CT用ソフトウェアの販売があり、売上高を押し上げる一因となりました。
また、鋳造事業は生産設備増強による量と質の向上により、生産、受注及び販売が増加いたしました。
(6) 財政状態の分析
(資産)
当第1四半期会計期間末における流動資産は1,567,771千円となり、前事業年度末に比べ256,626千円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が148,806千円増加したものの、現金及び預金が362,193千円減少したことによるものであります。
固定資産は1,618,926千円となり、前事業年度末に比べ130,017千円増加いたしました。これは主に有形固定資産のその他が供用未開始資産の取得(建設仮勘定)等により88,169千円、土地が68,901千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,186,697千円となり、前事業年度末に比べ126,609千円減少いたしました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における流動負債は571,941千円となり、前事業年度末に比べ262,121千円減少いたしました。これは主に短期借入金が105,958千円、未払法人税等が92,950千円減少したことによるものであります。
固定負債は398,714千円となり、前事業年度末に比べ16,700千円減少いたしました。これは主にリース債務が24,914千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は970,655千円となり、前事業年度末に比べ278,822千円減少いたしました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は2,216,042千円となり、前事業年度末に比べ152,212千円増加いたしました。これは四半期純利益を152,212千円計上したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。