文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期累計期間(2019年1月1日~2019年6月30日)におけるわが国経済は、企業収益の回復や雇用・所得環境の改善の兆しもある一方、個人消費は総じて力強さに欠ける動きが継続しております。また、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱問題など世界経済の先行きは不透明感を増しており、今秋の消費税等の引き上げと合わせ、国内経済への影響が懸念されます。
当第2四半期累計期間における試作・開発市場は、広範囲な産業分野からの需要に支えられ、前事業年度から継続する好調さを維持しているものの、不透明感を増すマクロ経済の間接的な影響から、市場環境に若干の陰りが見られ始めました。
このような環境下、当第2四半期会計期間(2019年4月1日~2019年6月30日)の業績は、第1四半期会計期間(2019年1月1日~2019年3月31日)の極めて好調であった業績には及ばないものの、3Dプリンター出力事業(3Dプリンターによる試作品、各種部品・商品の製造、販売)、鋳造事業(砂型鋳造による試作品、各種部品の製造、販売)、CT事業(産業用CTの販売および検査・測定サービスの提供)の3事業において堅調に推移しました。
特に、自動車のEV(Electric Vehicle=電気自動車)化案件、重要保安部品案件等の高付加価値案件の受注を多く獲得し、鋳造事業が全社業績を牽引しました。
この結果、当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高1,624,972千円(前年同四半期比27.8%増)、営業利益310,446千円(前年同四半期比88.2%増)、経常利益308,234千円(前年同四半期比82.2%増)、四半期純利益207,912千円(前年同四半期比86.5%増)となりました。
また、当社は2019年5月に「中期経営計画2019-2021年」を発表し、①市場の特定と実行、②時短と品質の両立、③さらなる成長への基盤固めを基本方針に掲げ、「3Dプリンター出力事業」、「鋳造事業」、「CT事業」からなる3事業それぞれのビジョンと施策を明確にいたしました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当社は前第3四半期会計期間より、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおり、事業セグメントの売上高及びセグメント利益の測定方法の変更を行っております。以下の前年同期間との比較については、前年同期間の数値を変更後の数値に組み替えて計算しております。
①3Dプリンター出力事業
3Dプリンター出力事業におきましては、引き続き「短納期」・「高品質」を訴求した営業活動と製造活動を展開し、医療分野を中心とした幅広い業種からの受注獲得に取り組みました。
特に、当社製品である心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID(ハートロイド)」について、国内外の展示会等に出展するなど販売強化に注力した他、INABATA EUROPE GmbH(ドイツ:デュッセルドルフ)と当該製品の欧州全域における販売業務に関する取引基本契約を締結する等、世界規模での代理店販売網構築に取り組みました。
また、2019年6月に骨折、疾患のある関節または疼痛のある捻挫等患部を固定するためのギプス包帯「OPENCAST(オープンキャスト)」(医療機器届出番号:14B1X10020000002)の日本における独占販売権及び薬事を取得し、販売開始に向けて営業人員増員等の準備を進めました。
この結果、3Dプリンター出力事業の売上高は276,380千円(前年同四半期比7.1%増)、セグメント利益は55,324千円(前年同四半期比19.3%減)となりました。
②鋳造事業
鋳造事業におきましては、不透明感を増すマクロ経済の間接的な影響から、試作・開発全体の案件量が若干減少傾向に転じつつあります。そのような状況下、自動車EV化関連の大型部品や複雑なシリンダーブロック、シリンダーヘッド、足回り部品等の重要保安部品の試作・開発を「短納期」・「高品質」のみならず、顧客の様々なニーズに即応してまいりました。
また、長野県飯田市のコンセプトセンターでの新工場棟の建設(2019年7月竣工)や新機能の設備機器導入、静岡県浜松市浜北区での新工場(ミーリングセンター(仮称))建設着手など従前の計画どおりの投資を行い、より高難度な顧客ニーズに対応すべく、生産体制の確立及び生産能力の向上に努めてまいります。
この結果、鋳造事業の売上高は1,076,040千円(前年同四半期比38.8%増)、セグメント利益は405,379千円(前年同四半期比77.0%増)となりました。
③CT事業
CT事業におきましては、産業用CTによる高精度な検査・測定サービスの市場が国内において未形成であることから、積極的な市場開拓と認知促進活動を継続して行うことにより、当第2四半期会計期間の売上高も堅調に推移いたしました。
この結果、CT事業の売上高は330,407千円(前年同四半期比26.8%増)、セグメント利益は126,674千円(前年同四半期比124.7%増)となりました。
なお、当第2四半期累計期間の販売実績を産業区分別に示すと次のとおりであります。
3Dプリンター出力事業
|
セグメント内産業区分 |
第28期 第2四半期累計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年6月30日) |
||
|
販売件数(件) |
販売金額(千円) |
比率(%) |
|
|
卸売業 |
186 |
79,765 |
28.8 |
|
専門サービス業(他に分類されないもの) |
162 |
46,627 |
16.9 |
|
電気機械器具製造業 |
261 |
36,295 |
13.1 |
|
精密機械・医療機械器具製造業 |
307 |
31,161 |
11.3 |
|
広告・調査・情報サービス業 |
23 |
16,717 |
6.0 |
|
その他の製造業 |
206 |
14,548 |
5.3 |
|
輸送用機械器具製造業 |
37 |
11,853 |
4.3 |
|
金属製品製造業 |
43 |
8,167 |
3.0 |
|
一般機械器具製造業 |
42 |
6,881 |
2.5 |
|
その他 |
155 |
24,360 |
8.8 |
|
合計 |
1,422 |
276,380 |
100.0 |
鋳造事業
|
セグメント内産業区分 |
第28期 第2四半期累計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年6月30日) |
||
|
販売件数(件) |
販売金額(千円) |
比率(%) |
|
|
電気機械器具製造業 |
235 |
484,465 |
47.6 |
|
卸売業 |
229 |
188,171 |
18.5 |
|
輸送用機械器具製造業 |
87 |
133,451 |
13.1 |
|
鉄鋼業、非鉄金属製造業 |
68 |
119,250 |
11.7 |
|
一般機械器具製造業 |
88 |
53,656 |
5.3 |
|
精密機械・医療機械器具製造業 |
34 |
14,164 |
1.4 |
|
娯楽業 |
5 |
10,010 |
1.0 |
|
ゴム製品製造業 |
7 |
6,461 |
0.6 |
|
窯業・土石製品製造業 |
8 |
4,508 |
0.4 |
|
その他 |
10 |
4,043 |
0.4 |
|
合計 |
771 |
1,018,184 |
100.0 |
CT事業
|
セグメント内産業区分 |
第28期 第2四半期累計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年6月30日) |
||
|
販売件数(件) |
販売金額(千円) |
比率(%) |
|
|
電気機械器具製造業 |
24 |
99,480 |
30.1 |
|
輸送用機械器具製造業 |
47 |
62,684 |
19.0 |
|
卸売業 |
112 |
59,130 |
17.9 |
|
専門サービス業(他に分類されないもの) |
31 |
55,308 |
16.7 |
|
一般機械器具製造業 |
22 |
11,150 |
3.4 |
|
精密機械・医療機械器具製造業 |
7 |
10,660 |
3.2 |
|
金属製品製造業 |
21 |
9,335 |
2.8 |
|
学術研究機関 |
4 |
6,535 |
2.0 |
|
鉄鋼業、非鉄金属製造業 |
13 |
5,940 |
1.8 |
|
その他 |
18 |
10,185 |
3.1 |
|
合計 |
299 |
330,407 |
100.0 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、2,977千円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありませんが、第1四半期会計期間末日で、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が推進する本プロジェクト(「立体造形による機能的な生体組織製造技術の開発」)を終了しております。
(5) 従業員数
当第2四半期累計期間に当社の鋳造事業の拡大に伴い、主に製造部門の従業員数が増加し、当第2四半期累計期間末の鋳造事業の従業員数は前事業年度末から11名増加し72名となりました。
また、当第2四半期累計期間末の全社の従業員数は、前事業年度末から14名増加し117名となりました。
なお、従業員数は就業人員数であります。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第2四半期累計期間においては、第1四半期会計期間に、CT事業において産業用CT及び産業用CT用ソフトウェアの販売があり、売上高を押し上げる一因となりました。
また、鋳造事業は生産設備増強による量と質の向上により、生産、受注及び販売が増加いたしました。
(7) 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は1,675,249千円となり、前事業年度末に比べ149,148千円減少いたしました。これは主に前払費用が27,787千円増加したものの、現金及び預金が126,295千円減少したことによるものであります。
固定資産は1,952,133千円となり、前事業年度末に比べ463,223千円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が391,931千円、土地が68,901千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,627,383千円となり、前事業年度末に比べ314,075千円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は717,928千円となり、前事業年度末に比べ116,135千円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が54,868千円、未払金が36,789千円増加したものの、短期借入金が105,958千円、未払法人税等が47,924千円、賞与引当金が23,572千円、役員賞与引当金が21,641千円減少したことによるものであります。
固定負債は612,731千円となり、前事業年度末に比べ197,316千円増加いたしました。これは主にリース債務が48,029千円減少したものの、長期借入金が234,000千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,330,660千円となり、前事業年度末に比べ81,181千円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は2,296,722千円となり、前事業年度末に比べ232,893千円増加いたしました。これは主に四半期純利益を207,912千円計上したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
(8) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前四半期純利益を307,486千円(前年同四半期168,869千円)計上し、長期借入れによる収入、減価償却費の計上があったものの、有形固定資産の取得による支出、法人税等の支払、短期借入金の純減、リース債務の返済による支出等により、前事業年度末に比べ126,295千円減少し、当第2四半期累計期間末には880,914千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において営業活動の結果獲得した資金は254,284千円(前年同四半期は317,918千円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額136,535千円、未払消費税等の減少額62,031千円等の資金の減少があったものの、税引前四半期純利益307,486千円、減価償却費109,813千円等の資金の増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において投資活動の結果使用した資金は527,108千円(前年同四半期は140,068千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出520,565千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間において財務活動の結果獲得した資金は146,528千円(前年同四半期は75,727千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純減額105,958千円、リース債務の返済による支出48,232千円等の資金の減少があったものの、長期借入れによる収入300,000千円等の資金の増加があったことによるものであります。