文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「不動産とテクノロジーの融合が未来のマーケットを切り開く」というミッションを掲げ、「不動産投資マーケットの個人への開放」と「間接金融から直接金融への移行による市場の安定化」を使命としております。
当社は、役職員の不動産業界における豊富な経験とネットワークによる高い情報収集力と、不動産鑑定士や不動産証券化協会認定マスター等の不動産関連資格保有者の高度な物件評価能力を活かし、東京23区を中心とした中規模オフィスビル等への投資を中心に、不動産アセットマネジメント事業、不動産仲介・コンサルティング事業に加え、不動産特化型クラウドファンディング事業を提供しております。
今後も、不動産及び不動産金融に関するプロフェッショナル集団としての知見とITを駆使した事業戦略の差別化により、収益を最大化していきたいと考えております。
(2) 経営戦略等
(コーポレートファンディング事業)
① 安定的な経営基盤の確立
東京23区の潜在的価値の高い中規模オフィスビルへの投資に注力して保有不動産残高を拡大し、賃貸から得られる利益のみで会社固定費を賄える事業規模への到達し、より革新的なビジネスを遂行する基礎を構築することを目指します。また、新規取得と合わせて適度に物件を入れ替えることで、投資ノウハウを社内に蓄積し、案件ごとの利益率の向上を図るとともに、事業成長促進を意識した投資ポートフォリオの運用を行ってまいります。
② 財務基盤の強化
コーポレートファンディング事業の拡大による収益の確保と安定化を図るために、市場環境に応じて効率的な財務戦略を立案し実行しております。また、保有物件を担保とした借入金の返済期間を原則10年以上の長期を中心としたファイナンスにより、安定した財務基盤を構築いたします。
(アセットマネジメント事業)
日本の、特に東京の不動産市場は、世界的には魅力的なマーケットであるため、今後も投資ニーズがある海外投資家及び旺盛な需要をもつ国内投資家の開拓を推進し、投資家に対するアセットマネジメント事業の展開を強化し、年間数百億円程度の受託資産残高(AUM)の積み上げを目指してまいります。
(クラウドファンディング事業)
クラウドファンディング事業のプラットフォームであるOwnersBookは、IT技術によって投資募集業務を効率化し、一口1万円からの不動産投資を可能にしました。貸付型商品の大型化や多様化、エクイティ型商品の安定供給を目指すことで、従来機関投資家等が独占していた不動産投資領域を、少額から始められる新たな不動産投資市場として個人投資家に開放していくとともに、従来、資金供給源が主に金融機関に限定されていた不動産投資市場に個人マネーを引き入れることで同市場の安定化へ貢献してまいります。
(その他事業)
社内に蓄積された不動産ビジネスのノウハウをコンサルティング・仲介事業に活かすべく、継続的に案件の獲得と収益の確保を目指してまいります。
(3) 経営環境
当社が営む事業は多くの競合が存在し、また市場環境の動向を受けやすくなっております。当社は、経験豊富かつ専門性の高い役職員を擁し、その知見とネットワークを活用するとともに、スピーディーな意思決定により競争優位を築いております。また、当社役職員はリーマンショックを経験したメンバーが多く、景気動向を踏まえた事業展開が可能であり、かつ、不動産に紐づく銀行借入の期間については原則10年以上とすることで貸し剥がしやリファイナンスのリスクを低減し、市場環境の変化に対応しております。
アセットマネジメント事業も多くの競合がいるものの、日本の不動産に興味をもつ海外投資家は多く、また最近は国内投資家の需要も旺盛であり、その市場規模も大きいことから、着実に受託資産(AUM)を積上げ、規模の拡大を図ってまいります。
クラウドファンディング事業は近年、同種事業を営む会社が増加傾向にあり、市場規模も拡大が見込まれます。当社は他の事業会社に先んじて、国内で初めての不動産特化型クラウドファンディングを開始しており、その知見が蓄積されていること、上場会社としての信用力、不動産の専門家が提供するサービスであることなどの競争優位を構築しております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
① 安定的な経営基盤確立のためのコーポレートファンディング事業における仕入体制の強化・維持
当社は、安定的な経営基盤の確立という経営戦略を実行するために不動産の取得が必須であります。当社の主な投資領域である東京23区は限られた範囲であることから、他社との競争の中でいかに早く情報収集を行い、スピーディーに対応できるかが重要と考えております。当社には、豊富な経験を有する役職員が在籍しており、デューデリジェンスから取得の意思決定までを迅速に行うことで対応しており、また、引き続き、優秀な人材の獲得や業務にかかる知識と経験、投資ノウハウの蓄積等によって、仕入体制の強化に努めてまいります。
② アセットマネジメント事業の強化
日本の不動産に興味を持っている海外投資家は多数いるものの、海外向けに不動産情報の提供サービスを行っているのは主に大手不動産会社であり、各社の窓口も比較的少ないことから需要に供給が追いついていない状況であります。当社は、海外の投資ファンドや外資系アセットマネジメント会社に勤務経験を有するメンバーを多数擁しており、海外投資家への不動産関連サービスに強みがあるため、今後も引き続き海外投資家や、海外投資家とのネットワークを多く抱える会社を取引先として、収益獲得を目指してまいります。また、昨今の新型コロナウイルス感染症の動向も踏まえ、旺盛な需要をもつ国内投資家へのアプローチも強化しております。
③ 不動産投資市場の個人への開放を目的としたクラウドファンディング事業の拡大
クラウドファンディング事業の対処すべき課題としては、案件組成数の増加、及び投資家会員数と投資金額の拡大が挙げられます。これらの課題を解決するため、営業人員を増加するとともにSFA(セールス・フォース・オートメーション)等の導入といったDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、案件組成数の増加を図っております。また、案件組成数の増加と合わせて、システムの増強、サイトリニューアル等を通じUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)の向上に努めることで、投資家会員の投資金額拡大を企図しております。さらに、投資家会員数の拡大を図るため、メディアへの露出やセミナーの実施を通じて、クラウドファンディング市場と当社のクラウドファンディング事業のプラットフォームである『OwnersBook』の認知度の向上に力を入れております。
クラウドファンディング事業は、新しいビジネスモデルであることから、法制度や経済環境など時勢に合ったビジネスモデルを創出・採用することが重要と考えております。そのため、同事業のビジネスモデルについては、定期的に検討を重ねております。また、競合他社が引き起こした不祥事により、クラウドファンディング業界全体のイメージが悪化した場合や、当社グループにとって不利益な法規制の改正がなされることにより、クラウドファンディング事業の推進に影響が生じる可能性があります。かかる課題を解決すべく、業界不祥事等に関しては広報・取締役会とも協議しながら、法改正については社内において内容をキャッチアップしながら、対応を図ってまいります。
④ 人材の確保・育成について
当社グループの持続的な発展のためには、優秀な人材の確保が必要であります。このため、優秀な人材の採用を強化することはもちろんのこと、優秀な人材の流出を防ぐために、風通しの良い社風の醸成、より個々人が成長できる職場環境の提供等に努めてまいります。また、DE&I※の推進に向け社内規則・規程を改定し、従業員等がしなやかに活躍できる環境を整えることに努めております。
※ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン。人材の「多様性(ダイバーシティ)」と「包括性(インクルージョン)」を表す「D&I」に、「公平性(エクイティ)」を付加した概念のことをいいます。
⑤ 内部管理体制の強化について
当社グループは、これからも急速な事業成長を見込んでおり、求められる機能も拡大しております。今後も、各部門でコア人材となりうる高い専門性や豊富な経験を有している人材の採用活動を継続するとともに、さらなる内部管理体制の強化を図ることで、コーポレート・ガバナンスの充実により一層努めてまいります。
⑥ 新型コロナウイルス感染症による影響について
現況において、新型コロナウイルス感染症が当社事業に与える影響は軽微であり、業績への影響もほとんどなく、経営戦略の見直しは不要であると判断しております。
しかしながら、同感染症の流行が今後継続することにより、世界経済又は日本経済が大幅に景気後退する可能性があります。当社グループは、資金の借入期間の長期化を図っており、日頃より現預金と保有不動産ポートフォリオの適切なマネジメントを行っておりますが、コロナ関連融資の動向により金融機関からの融資も不安定になる可能性があることから、金融機関との情報交換を密にしております。また、同感染症の流行により、当社主力市場である東京における働き方の変革がオフィス需要の構造的な変化を引き起こす可能性があり、引き続きマーケットの状況を注視してまいります。
一方、同感染症の沈静化を見据え、世界的に金融緩和政策が継続している状況において、国内外の資金が東京の不動産マーケットに向かっている動きもあり、当社としては当社の強みである物件の目利きとスピーディーな意思決定を活かして優良な物件の獲得にも注力し、将来の経営基盤の確立を進めてまいります。
⑦ SDGsへの貢献
SDGsへの貢献に取り組むため、当社グループでは、2021年より「SDGs推進委員会」を設置し、役職員が意欲的に働き成長できる環境の整備を行いつつ、グループ全体として取り組むべき社会課題を明確にして、「SDGs達成への取り組み」ページを開設し公表しております。また、SDGsへの取組の一環として、当社が保有する一定の不動産については、電力源を再生エネルギー由来の電源に切り替え、CO2排出量の削減に努めているほか、公正で差別のない社内規則を整備するなど、事業単位でもサステナビリティ推進に向けて具体的に取り組みを進めております。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、売上高と税金等調整前当期純利益を重要な経営指標ととらえ、これらを中長期的に成長させていくことを基本的な考え方としております。また、持続的な事業拡大を測るために、アセットマネジメント事業については受託資産残高(AUM)を、クラウドファンディング事業については投資案件への年間投資金額を、それぞれの事業の重要な経営指標としております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<発生の蓋然性が相対的に高いリスク>
(1) 経済状況等の影響について
当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向及び地価動向等の経済情勢の影響を受けやすく、当社グループにおいても同様です。当該経済情勢の種々の変化によって、当初想定していた収益が確保できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは国内で一番流動性が高い東京を主戦場とすることで経済情勢の変化にいち早く気づき対応できる体制を整えており、また、不動産担保ローンの借入期間を原則10年以上とすることで短期的な経済情勢の変化の影響を回避しております。
(2) 有利子負債への依存について
当社は、物件の取得資金を主に金融機関からの借入金によって調達しております。このため、市場金利が上昇する局面や、不動産業界又は当社のリスクプレミアムが上昇した場合には、支払利息等が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは物件の購入資金を調達する際には、特定の金融機関に依存することなく、個別の物件毎に金融機関に融資を打診しております。また、エクイティファイナンス等の資金調達の多様化についても検討しております。
(3) 業績の変動について
コーポレートファンディング事業における物件の売却売上は引渡基準を採用しております。当社の現状の事業規模においては、売却物件1件あたりの売上高が当社グループ全体の売上高に占める割合が大きい状況にあり、また、物件の売却は市況を勘案しながら行っているため、引渡し時期により、四半期ごとの業績に偏りが生じる可能性、想定していた売上や収益が翌期に繰り越される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループはスピーディーな意思決定による決済時期のコントロールに加え、販売用不動産残高やアセットマネジメント事業における受託資産残高(AUM)の積上げにより、ストック収益である賃貸収益やアセットマネジメントフィーの割合の拡大に努めております。
(4) 新型コロナウイルス感染症による影響について
新型コロナウイルス感染症の経済への影響が継続することにより、大幅な景気後退に陥る可能性があります。地価が大幅に下落する等した場合、たな卸資産の評価損が発生する可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の流行で、当社グループが中心的な市場ととらえている東京における働き方の変革により、オフィス需要の構造的な変化が起こると、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
一方、同感染症の沈静化を見据えた動きがあり、日本国内の融緩和政策が継続している状況において、国内外の資金が東京の不動産マーケットに向かっている動きもあり、物件の仕入が困難となり将来収益獲得のための経営基盤が築けず、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは資金の借入期間の長期化を図っており、日頃より現預金と保有不動産ポートフォリオの適切なマネジメントを行っております。また、当社の強みである物件の目利きとスピーディーな意思決定を活かして優良な物件の獲得にも注力し、将来の経営基盤の確立を進めてまいります。
<発生の蓋然性が相対的に低い中長期的なリスク>
(5) 人材の確保について
当社グループでは、持続的な成長を支える、優秀な人材を確保することが重要だと考えております。このため、今後も優秀な人材の採用及び教育研修実施の機会・内容の充実により、当社の企業理念及び経営方針を理解した、当社の成長を支える従業員の育成を行うとともに、優秀な人材の確保を継続して行ってまいりますが、雇用情勢の変化等により、計画どおりに人材が確保できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは優秀な人材の採用を強化することはもちろんのこと、優秀な人材の流出を防ぐために、風通しの良い社風の醸成、より個々人が成長できる職場環境の提供等に努めております。
(6) 個人情報の管理について
当社グループの事業活動において、顧客・取引先の機密情報や個人情報を取得・保有しております。個人情報の取り扱いについては細心の注意を払ってまいりますが、不測の事態によって当社グループが保有する個人情報が外部流出した場合、賠償責任を課せられるリスクや当社グループに対する信用が毀損するリスク等があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループはこれらの情報が流出するのを防止するために、個人情報取扱規程を定め、個人情報の保護に関する法律、関係諸法令及び監督当局のガイドライン等を遵守し、社内規程の制定及び管理体制の確立を図るとともに、個人情報管理責任者を選任して、上記関係規範を従業員に周知・徹底しております。
(7) 法的規制等について
当社グループが行う事業につきましては、以下の法令等による規制を受けております。しかしながら、今後、これらの法令等の解釈の変更及び改正が行われた場合、また、当社グループの事業を規制する法令等が新たに制定された場合には、事業内容の変更や新たなコスト発生等により、当社グループの業績及び今後の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが取得している以下の許認可(登録)等につき、当連結会計年度末現在において、事業主として欠格事由及びこれらの許認可(登録)の取消事由に該当する事実はないことを認識しておりますが、今後、欠格事由又は取消事由に該当する事実が発生し、許認可(登録)取消等の事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは法務コンプライアンス部に弁護士を配置し反社チェック、契約書等の確認、広告審査を徹底することに加え、定期的に役職員に向けて法令・コンプライアンス研修を行い、会社全体として法令・コンプライアンス意識を高めております。また、必要に応じて規制当局とコミュニケーションや外部弁護士への問い合わせを行っております。
① 当社グループの事業活動に関係する主な法的規制
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法的規制 |
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・宅地建物取引業法 ・金融商品取引法 ・不動産投資顧問業登録規程 ・貸金業法 |
② 当社グループの取得している免許・登録等
当社
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許認可等の名称 |
許認可等の内容 |
規制法 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都知事 (2) 第94272号 |
宅地建物取引業法 |
2017年6月2日~ 2022年6月1日 |
同法第66条、第67条 |
|
金融商品取引業登録(第二種金融商品取引業) |
関東財務局長 (金商) 第2660号 |
金融商品取引法 |
有効期間の定めは ありません |
同法第52条、第54条 |
ロードスターファンディング株式会社
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許認可等の名称 |
許認可等の内容 |
規制法 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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貸金業登録 |
東京都知事 (3) 第31574号 |
貸金業法 |
2021年8月1日~ 2024年7月31日 |
同法第24条の6の4、第24条の6の5、第24条の6の6 |
ロードスターインベストメンツ株式会社
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許認可等の名称 |
許認可等の内容 |
規制法 |
有効期間 |
取消、解約その他の事由 |
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宅地建物取引業免許 |
東京都知事 (1) 第104014号 |
宅地建物取引業法 |
2019年10月12日~ 2024年10月11日 |
同法第66条、第67条 |
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金融商品取引業登録(投資運用業、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業) |
関東財務局長 (金商) 第3260号 |
金融商品取引法 |
有効期間の定めは ありません |
同法第52条、第54条 |
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総合不動産 投資顧問業登録 |
国土交通大臣 総合 - 第164号 |
不動産投資顧問業登録規程 |
2021年5月21日~ 2026年5月20日 |
同規程第30条 |
(8) 災害の発生及び地域偏在について
地震、暴風雨、洪水等の自然災害、戦争、暴動、テロ、火災等の人災が発生した場合、当社が保有する不動産の価値が大きく毀損する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が保有する不動産は、経済規模や投資家需要の趣向等を考慮に入れ、東京を中心とする首都圏所在の比率が高い状況にあり、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクへの対応策として、当社グループは新耐震又は新耐震と同程度以上の物件を選別し、また物件取得時に地震リスク評価(PML)を行い、一定水準以上の物件のみを取得することに加え、地震保険に加入しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
2021年におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が進んだ結果、同感染症の新規感染者数は8月下旬をピークに減少し、持ち直しの動きが見られました。一方で年明け以降は、新たな変異株の感染拡大が続いていることから、引き続き景気動向を注視する必要があります。また、海外においても同感染再拡大が続いているものの重症化率は低下傾向にあるとの報告もあるほか、米国におけるテーパリング、ウクライナ情勢など引き続き経済動向に注意する必要があります。
当社グループが属する不動産及び不動産金融業界、特にB to Bのオフィス不動産マーケットにおきましては、同感染症の影響により空室率の上昇、賃料の下落傾向が見られます。三鬼商事㈱の最新オフィスビル市況(2021年12月時点)によれば、都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)の既存オフィスビルの空室率は6.33%であり、前年同月比1.84%上昇しました。また、同地区の2021年12月末時点の坪当たり平均賃料は20,596円と前年同月比6.38%の下落となりました。
一方、東京のオフィスビル売買市場は、国内金融機関の融資姿勢に大きな変化が見られないこと、東京は世界の主要都市と比較しても相対的に安定的で優位性を保っていると考えられることから、国内外の投資家や不動産会社及びファンドによる物件取得意欲が極めて高い状況が継続しております。
こうした環境の中、当社グループでは、コーポレートファンディング事業においては、当社保有物件の売却及び成長基盤となる物件の取得を進めました。
アセットマネジメント事業においては、受託資産の一部売却を実施したほか、都内大型オフィスビル2棟のアセットマネジメント業務を受託いたしました。本件受託は当社グループ最大規模となり、今後も積極的に案件の取得を進めることを予定しております。
不動産特化型クラウドファンディング事業においては、貸付型商品の組成が順調に進捗しました。また、エクイティ型商品の第1号案件について、投資対象不動産を信託財産とする信託受益権の売却を行いました。現状の試算結果によれば、当商品の出資者に対して、当初の想定投資利回り(IRR:内部収益率)である7.0%を大幅に上回る20%前後の利回りでの配当が見込まれております。なお、同事業に対する個人投資家の投資意欲は依然高いままであり、投資家会員数は25,779人となりました。
これらの活動の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5,827百万円増加し、56,983百万円となりました。
このうち、流動資産は、前連結会計年度末に比べ5,845百万円増加し、56,744百万円となりました。これは主に、事業活動により現金及び預金が595百万円、クラウドファンディング事業における貸付型による26件の融資を実行したことにより営業貸付金が628百万円、販売用不動産が取得により4,649百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ2,701百万円増加し、46,136百万円となりました。
このうち、流動負債は、前連結会計年度末に比べ667百万円増加し、5,953百万円となりました。これは主に、預り金が816百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,034百万円増加し、40,182百万円となりました。これは主に、物件の取得に伴い長期借入金が1,312百万円、匿名組合出資預り金が698百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3,126百万円増加し、10,847百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3,062百万円(親会社株主に帰属する当期純利益による増加3,465百万円、及び配当の支払いによる減少401百万円)増加したことによるものであります。
b. 経営成績
(売上高の状況)
コーポレートファンディング事業における不動産の売却や不動産賃貸収入の増加等により、売上高は17,920百万円と前連結会計年度に比べ941百万円、5.5%の増収となりました。
主要なサービス別の概況は以下のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとに記載しておらず、サービス別に区分して記載しております。
ⅰ. コーポレートファンディング事業
イ. 不動産投資事業
10物件を売却した結果、不動産投資売上は14,806百万円(前連結会計年度比1.6%増)となりました。
ロ. 不動産賃貸事業
10物件を売却しましたが、新たに大型物件2件を含む5物件を取得した結果、不動産賃貸売上は2,390百万円(同19.9%増)となりました。
ⅱ. アセットマネジメント事業
新規案件の受託、既存の受託資産の運用及び受託資産の一部売却を実施した結果、アセットマネジメント事業売上は232百万円(同283.9%増)となりました。なお、当連結会計年度末における受託資産残高(AUM)は約290億円であります。
ⅲ. クラウドファンディング事業
貸付型において、26件、7,600百万円の融資を実行しました。その結果、営業貸付金残高は6,270百万円(前連結会計年度末比11.1%増)となり、クラウドファンディング事業の売上は465百万円(前連結会計年度比35.6%増)となりました。
ⅳ. その他事業
仲介手数料売上等により25百万円(同161.4%増)となりました。
(営業利益の状況)
販売費及び一般管理費は1,337百万円となり、前連結会計年度に比べ188百万円増加しました。これは主に事業拡大に伴う人件費の増加によるものです。この結果、営業利益は5,618百万円となり前連結会計年度に比べ1,134百万円、25.3%の増益となりました。
(経常利益の状況)
経常利益については、営業利益の増加などにより、5,327百万円と前連結会計年度に比べ1,158百万円、27.8%の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益の状況)
親会社株主に帰属する当期純利益については、経常利益の増加などにより、3,465百万円と前連結会計年度に比べ765百万円、28.3%の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ595百万円増加し、7,926百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により使用した資金は450百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,031百万円により資金が増加した一方、物件仕入の先行投資が順調に推移したことによる販売用不動産の増加額5,107百万円及び法人税等の支払額1,436百万円等により、資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により得られた資金は12百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により得られた資金は1,013百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入が11,200百万円、長期借入金の返済による支出が9,843百万円、配当金の支払による支出が401百万円となったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは不動産関連事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
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サービスの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年 1月 1日 至 2021年12月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
コーポレートファンディング(不動産投資)事業 |
14,806 |
1.6 |
|
コーポレートファンディング(不動産賃貸)事業 |
2,390 |
19.9 |
|
アセットマネジメント事業 |
232 |
283.9 |
|
クラウドファンディング事業 |
465 |
35.6 |
|
その他事業 |
25 |
161.4 |
|
合計 |
17,920 |
5.5 |
(注)1. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年 1月 1日 至 2020年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年 1月 1日 至 2021年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
ジェイ・エム・オー・ピー・ツー・ ホールディング特定目的会社 |
- |
- |
7,973 |
44.5 |
|
特定目的会社Sharma |
- |
- |
2,400 |
13.4 |
|
清和綜合建物株式会社 |
5,400 |
31.8 |
- |
- |
|
PG Investment合同会社 |
3,080 |
18.1 |
- |
- |
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態及び経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人勢を確保し、市場のニーズにあったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応してまいります。
c. 経営戦略の現状と見通し
当社グループとしましては、これらの状況を踏まえて、コーポレートファンディング事業において、不動産賃貸から得られる利益のみで会社固定費を賄うべく不動産保有資産残高を増加させることで、安定的な経営基盤の確立を目指してまいります。また、アセットマネジメント事業における受託資産残高(AUM)の積み上げによるストック収益の獲得、クラウドファンディング事業における貸付型商品の案件多様化とエクイティ型商品の安定供給による新たな不動産投資市場の形成を目指してまいります。
d. 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、経営基盤となるコーポレートファンディング事業の持続的な成長とアセットマネジメント事業の強化、クラウドファンディング事業を通じた不動産市場の個人への開放を実践していくことが重要であると認識しております。
そのための優秀な人材の確保・育成や内部管理体制の強化を行い、長期安定的な事業展開を目指してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 契約債務
2021年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
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年度別要支払額(百万円) |
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契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
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短期借入金 |
216 |
216 |
- |
- |
- |
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長期借入金 |
33,126 |
1,541 |
3,107 |
5,143 |
23,333 |
上記の表において、長期借入金は、1年内返済予定の長期借入金と長期借入金の合計金額を記載しております。
c. 財務政策
当社グループは、運転資金及び販売用不動産の取得資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、原則として運転資金については短期借入金で、販売用不動産の取得資金については、長期借入金で調達しております。
また、現金及び預金と負債や自己資本の割合に応じてエクイティファイナンスも柔軟に検討し、最適な資本構成を目指してまいります。
一方、株価が業績等に比して不当に低いと判断する場合には自社株買いも検討いたします。
なお、2022年1月12日開催の取締役会において割安と考える水準で推移している当社の株価動向と当社の財務状 況等を総合的に勘案し、株主還元の充実と資本効率の更なる向上を図るために市場を通じた自己株式の取得を決議 しており、1月24日より取得を開始しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに与える影響については、同感染症が当事業年度末時点において当社グループの事業活動に重要な影響を与えていないことから、重要な影響は無いものとして見積りを行っております。
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
該当事項はありません。
該当事項はありません。