第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の方針

 当社グループは、「人のチカラで 世界を便利に」をビジョンに掲げております。

 当社の考える「人のチカラ」とは、Web上にネットワークされた世界中の人の英知・マンパワーを指しております。Webの進化によって可能となった場所や時間に制約を超えた「人のチカラ」の活用によって、今までにない便利なサービスを世の中に提供することで、社会に貢献していくことを目指しております。

 

(2)経営環境

 当連結会計年度における我が国経済は、これまで政府による金融・財政政策等を背景とした緩やかな回復が続いてきた中、消費税増税や台風等自然災害に加え、年度末にかけて発生した新型コロナウイルスの影響により、過去に類を見ないほど先行きは不透明な状況となっております。一方海外でも、米中貿易摩擦や英国のEU離脱を巡る混乱、朝鮮半島情勢を巡る一進一退の展開に加え、新型コロナウイルスの影響により、日本国内同様またはそれ以上に、先行き不透明な状況となってきております。

 当社グループを取り巻く経営環境につきまして、クラウドソーシングの市場規模は、矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望 2018-2019」によると、2018年度の流通金額規模(仕事依頼金額ベース)が前年度比34.8%増の1,820億円となっており、2021年度には、2,610億円に達すると予測されているなど、当社が展開するCGS(Crowd Generated Service)事業のリソース供給源となるクラウドワーカーを将来にわたり安定的に確保することができることが見込まれております。

 また、CGS事業の中でも主力サービスである官公庁等の入札情報を提供する入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」を巡る環境として、国内入札市場における年間契約額は、2017年度において21.9兆円と、毎年安定的に年間20兆円超の発注がなされる市場規模が維持(中小企業庁「官公需契約の手引」より)されております。NJSSのTAM(Total Addressable Market)については、NJSSのメインターゲットとなる落札実績のある企業数が約40万社(NJSSのデータベースより)であることに加え、今後は入札資格未保有の企業もターゲットとなると想定されるのに対し、NJSSの有料契約件数は2020年3月末時点では3,282件に止まっていることから、将来的には数十倍の有料契約件数の拡大の余地があると考えております。

 競合企業の状況や当社の優位性については、現在、国内でクラウドソーシング・サービスを展開する競合企業は複数存在しますが、当社グループは、クラウドソーシング・サービスのみならず、そのワーカーをリソースとするCGS事業、そして企業のアウトソーシング・ニーズの受け皿となるBPO事業を展開しており、それらの相互のシナジーによって優位性を築いていると考えております。優位性を更に強固なものにするためにも当社では、新たなCGS事業を継続的に生み出し続けていきたいと考えております。

 また、当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の拡大は、当社の事業及び業績に影響を与えることが予想されます。新型コロナウイルス感染症の当連結会計年度の業績への影響については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」に、今後、当社の事業及び業績に与えうる影響の予想については「2 事業等のリスク (特に重要なリスク) (1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク」に記載のとおりであります。

 

(3)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは中長期的に、労働力不足という社会問題の解決の一翼を担う企業となり、当社ビジョンである「人のチカラで 世界を便利に」を実現することを目指しております。そのためには短期的な利益追求ではなく、積極的な投資の実行によるさらなる成長と中長期的な企業価値向上を図っていく必要があると判断し、2019年5月14日に5カ年の中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)を開示いたしました。

 

 当該中期経営計画においては、中長期的な成長を図るために優先的に対処しなければならない課題として以下の3つを設定しております。

 ①高いチャーンレート(解約率)によるNJSS契約純増数の鈍化

 従来は、顧客へのフォローが手薄な営業体制や顧客利便性改善が不十分なプロダクトが原因で、新規契約獲得自体は順調なものの、チャーンレートが高止まりしているため、契約純増数が鈍化してきておりました。現在、NJSSは第二次安定期に入っており、第三次成長期に向けた変革が必要であることから、上記課題を設定いたしました。

 

 

 ②NJSSへの売上・利益依存

 2019年3月期連結決算において、NJSSは売上高全体の50%超、営業利益の大半を稼ぎ出しました。NJSSは高い限界利益率を誇るビジネスではあるものの、当社グループのさらなる成長のためには、NJSSに次ぐ第2、第3の柱となる事業を産み出していく必要があることから、上記課題を設定いたしました。

 ③低利益率になりがちなBPO市場

 一般的にBPOビジネスは、設備や人員の確保に伴い固定費が発生するため、利益率が低くなりがちです。当社100%子会社である株式会社うるるBPOにおいては、固定費を最小限に抑えることによって一定の利益率は確保しておりますが、さらなる利益率向上の余地はまだ残されているものと考えられることから、上記課題を設定いたしました。

 

 上記①~③の課題への対処に向けた中期方針と当連結会計年度の取り組みの進捗状況は以下のとおりです。

 

0102010_001.png

 

①「NJSS」の継続成長化

 中期経営計画のもと、顧客フォロー体制の強化を目的とした営業プロセスの最適化とプロダクトリニューアルによるNJSSの継続成長化を図りました。営業プロセスの最適化については人材確保のための積極投資を行った結果、当連結会計年度末時点のNJSS従業員数が66名(前期比33名増)になるなど、人員増強を図ることができました。プロダクトリニューアルについては、当連結会計年度から2021年3月期にまたがる約2年間をかけてのプロジェクトであり、当連結会計年度における取組は概ね計画通りに進捗しております。

 また、当連結会計年度においては人員増強による営業プロセスの最適化、Webマーケティング施策や各種展示会への積極参加等の施策が奏功し、入札・落札案件情報を閲覧できるウェブサービスの有料契約件数が2020年3月31日時点で3,282社(前期比254社増加)と過去最高の契約数を更新いたしました。加えて、契約期間の長期化やアップセルを重視する事業方針を掲げ注力した結果、当連結会計年度における平均のARPU(一件当たり日割り売上高)は1,164円(前期比4%増加)となる等、順調に成長しております。

 以上より、総じて、①の課題に対する取り組みについては、当連結会計年度において概ね計画通りに進捗したと考えております。

 

 

②ストックビジネスとなる新規CGSの創出・育成

 NJSSへの売上・利益依存脱却を図るため第2、第3の柱となる事業として「えんフォト」と「fondesk」を育成するための投資を積極的に実施いたしました。

 「えんフォト」においては、中期経営計画に掲げた施策である、卒園アルバム制作サービス「えんアルバム」を予定通りリリースすることができたなど、計画通り着実に施策を実施しております。加えてクラウドワーカーを活用した電話代行サービス「fondesk」については、通知手段拡充などのユーザー利便性の向上を図るための投資を計画どおりに実施したことに加え、年度末にかけて発生した新型コロナウイルスの影響による各企業の急速なリモートワークの導入を背景に有料契約件数が急増するなど順調に成長したことなどから、②の課題に対する取り組みについては、当連結会計年度において概ね計画通りに進捗したと考えております。

 

③BPOの高利益率化

 BPO事業においては、営業体制及び施工体制の見直しを目標に掲げ高利益率化を図りました。営業体制の見直しについてはアップセル提案の強化等の策を実施した結果、計画通りの売上を達成しております。また、施工体制の見直しは、スキャン業務に特化した徳島第一センターを稼働させることでコスト削減を図るものでありましたが、2019年4月に計画通りに稼働いたしております。

 一方、働き方改革への対応等によって増加傾向にあった紙文書の電子化需要に対応すべく、徳島第二センター開設の準備をすすめたこと等により費用も増加いたしました。

 結果として徳島第二センターの開設費用等によりセグメント利益は33,321千円(前年同期比59.1%減)に留まりましたが、当初計画に掲げていた営業体制の見直し、施行体制の見直しについては概ね計画通りに進捗したと考えております。なお、徳島第二センターは2020年4月より稼働しておりますので、2021年3月期においては利益率の改善に寄与するものと予想しております。

 

 この通り中期経営計画の1年目にあたる当連結会計年度においては、総じて概ね計画通りに各種施策が進捗いたしました。2021年3月期におきましても、中期経営計画に掲げた3つの課題及び対処するための施策に引き続き注力してまいります。

 また、当連結会計年度はこれらの各種施策に対する積極投資を着実に実施した年度となりましたが、当連結会計年度末時点において、現金および預金が約29億円、有利子負債控除後のネット・キャッシュが約27億円、自己資本比率が59.6%となっていることから、財務の健全性には懸念がなく、現時点で財務上の課題は特段ないものと考えております。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)における経営目標及び当連結会計年度(FY1)の実績は、以下の通りであります。当連結会計年度(FY1)においては、各指標において当初計画値を超える業績を達成することができました。

 中期経営計画では2021年3月期(FY2)の経営目標についてEBITDA±0と定めておりましたが、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大状況に鑑み、同ウイルスの感染拡大状況が長期化し当社の事業及び業績に重大な影響が及んだ場合を想定して、下限予想としてEBITDA△3億円という経営目標を新たに設定しております。新型コロナウイルス感染拡大状況を踏まえた2021年3月期(FY2)の業績予想の詳細については、「2 事業等のリスク (特に重要なリスク) (1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク」に記載のとおりであります。

 なお、現時点で中期経営計画に基づく各種施策が概ね計画通りに進捗していることから、2022年3月期(FY3)から2024年3月期(FY5)の経営目標については従来計画から変更しておりません。

 当社では中期経営計画達成に資するM&A等を積極的に検討するという観点から、EBITDAを経営上の目標の達成状況を判断するための重要指標として位置づけております。

 

0102010_002.png

 

 (注)1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

    2.上記の表における「-」は非開示の項目であります。

    3.2021年3月期においては、当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症拡大の影響に鑑み、業績予想をレンジで開示しております。上限・下限予想の各試算の前提条件は下記のとおりです。

      《試算の前提条件》

       上限:政府・自治体による外出・営業自粛要請が1Q末で終了し、各事業のKPIへのネガティブな影響が軽微

       下限:同要請が4Q末まで継続し、各事業のKPIへのネガティブな影響が大きく見込まれる

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 記載したリスクはいずれも事業及び業績に影響を与えうる「重要なリスク」ですが、中でも全社的に中長期的な成長のための指針として掲げている中期経営計画に関連性の高いリスクを「特に重要なリスク」として定義しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。

 

(特に重要なリスク)

(1)新型コロナウイルス感染症拡大のリスク

 当連結会計年度末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の拡大は、すでに当社グループの事業及び業績に一部影響を及ぼしているうえ、今後も新たな影響が発生する可能性のあるものです。新型コロナウイルス感染症の拡大状況が長期化した場合は当社の事業及び業績への影響が拡大するうえ、事業継続体制にも影響が及ぶことが見込まれるなど、中期経営計画の進捗にも重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

 新型コロナウイルスの感染拡大はすでに顕在化しており、当社の事業及び業績のほか、従業員の働き方に対し一部影響が及んでおります。今後、事態が完全に収束するまでに要する期間を合理的に見積もることは現段階では困難であることから、当社では当該リスクが業績へ与える影響について、「当該リスクが早期に収束した場合」並びに「当該リスクが長期間継続した場合」をそれぞれ想定し、2021年3月期における業績予想について上限・下限予想を試算いたしました。

 試算の前提条件と、連結業績予想値及び各セグメントの業績予想値は以下のとおりです。

 

0102010_003.png

 

 上記業績予想値を試算するに当たり、現時点で見込んでいる各セグメントへの影響は以下のとおりです。

① CGS事業 NJSS

ポジティブ:民需減少に危機感を抱く企業からの新規契約の増加

ネガティブ:一部業種(イベント、旅行関連等)の入札案件の停止

一部企業の予算完全凍結に伴う解約の発生

 

② CGS事業 その他

ポジティブ:企業のテレワークの普及に伴いfondeskの有料契約件数が増加

ネガティブ:保育園・幼稚園の休園もしくは登園自粛に因る写真撮影シーン減少に伴うえんフォトの売上の減少

③ BPO事業

ポジティブ:テレワークの普及に因る紙文書の電子化需要の中長期的な増加

ネガティブ:イベント関連案件の問い合わせの減少(短~中期)

受注済みの案件について、顧客の出勤停止等による施行遅延の発生

 

 新型コロナウイルス感染症の拡大による事業停止のリスクを避けるため、当社では従業員の働き方についてすでに下記の対策を実施している状況です。

  ・東京都がロックダウンした場合での事業継続も想定し、社内に「新型コロナウイルス対策室」を設置

  ・2020年2月18日より、雇用形態に依らず、希望者全員が時差勤務及びテレワークを実施

  ・2020年4月6日より、雇用形態に依らず、原則全従業員がテレワークを実施

  ・2020年6月1日より、雇用形態に依らず、テレワークを積極推奨

 これら対策を実施した結果、現在までにおいて当社従業員の感染者は確認されておりません。また、原則全従業員がテレワークを実施し始めた2020年4月6日から現在にかけて、全ての事業について業務を継続しております。

 当該リスクを巡る状況は日々変化しておりますが、新たな事象が発生する都度、取締役会や部長会などで迅速に意思決定を行ったうえ「新型コロナウイルス対策室」を中心に具体的な対応策を適宜実施していく次第です。

 

(2)中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)における投資の進捗停滞のリスク

 当社グループが掲げている中期経営計画では、「短期的な利益追求ではなく積極的に投資を実行し、さらなる成長と中長期的な企業価値の向上を図る」という方針を掲げております。したがって、投資の進捗が停滞すると中期経営計画の進捗に重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

 当該リスクは、予期せぬ経済環境の変化等によるシステム投資や人件費、業務委託費等の追加的な支出の発生やその他予期せぬ制約の発生に伴って顕在化するものであり、顕在化した場合は、追加投資のための費用の増加や事業成長の鈍化に伴う売上高や利益成長の鈍化といった重大な業績への影響が発生することが予想されますが、顕在化の可能性や発生時期については、現段階で合理的に見積もることは困難だと考えております。

 当社では、当該リスクの顕在化を未然に防ぐために、実行可能な投資計画を立案し、且つ各種投資に必要と想定される予算を確保するなどしているところですが、万が一リスクが顕在化した場合は、取締役会や部長会などで迅速に意思決定を行ったうえ必要な対応策を適宜実施していく次第です。

 

(3)入札情報の様式・データ形式等の統一によるNJSSの独自性・優位性の希薄化のリスク

 当社は、中期経営計画の柱となる施策の一つとして「NJSSの継続成長化」を掲げております。当該リスクが顕在化し、NJSSの独自性・優位性が希薄化した場合、中期経営計画の進捗に重大な影響が及ぶことが想定されますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

 現在、入札情報は入札実施機関ごとに様式・データ形式等が統一されておらず、独力での収集が困難である中、当社では数百名のクラウドワーカーが約7,600もの入札実施機関から人力で入札情報を収集しデータベース化できていることに「NJSS」の独自性・優位性がある状況です。当社としては約7,600もの入札実施機関の様式・データ形式等を統一するために必要となる労力・コスト・時間等を勘案すると当該リスクが顕在化する可能性は現時点では低いものと考えております。

 しかしながら、万が一、当該リスクが顕在化した場合は、NJSSが誇る独自性・優位性の希薄化から顧客の他サービスへの流出による有料契約件数の減少並びに売上高や利益成長の鈍化といった重大な業績への影響が発生することが予想されます。

 当該リスクへの対応策といたしましては、入札にかかる関係行政機関の動向を適宜チェックするなどして、アクションが必要な事態が発生した場合、迅速に対応できるよう体制を整備していく次第です。

 

(4)コンプライアンスに関するリスク

 当社はコンプライアンス重視の意識の強化とその定着を全社的に推進しております。当該意識が薄れると、重大な法令違反や不祥事件等が発生する懸念が高まるなど、会社の存続可否にも重大な影響を与えかねない可能性がありますので、当社は当該リスクを「特に重要なリスク」と位置づけております。

 万が一、当該リスクが顕在化した際の具体的な影響として、当社グループ全体の社会的信用やブランドイメージの低下をはじめ、発生した損害に対する賠償金の支払い等の費用の発生に基づく重大な業績への影響等が発生する懸念がありますが、一方でコンプライアンス上のリスクを完全に回避することは極めて困難であると考えております。

 当該リスクの顕在化を未然に防止するため、当社では全役員・社員への教育啓発活動を随時実施するなどし、企業倫理の向上及び法令遵守の強化等、強固なコンプライアンス推進体制を構築していけるよう努めている次第です。

 

(重要なリスク)

(1)競合他社の台頭のリスク

 現在、国内でクラウドソーシング・サービスを展開する競合企業は複数存在しており、他社の成長によって弊社の市場における独自性・優位性が希薄化した場合、当社の事業及び業績へ重大な影響を与えることが予想されることから当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 しかしながら、当社グループは、クラウドソーシング・サービスのみならず、そのワーカーをリソースとするCGS事業、そして企業のアウトソーシング・ニーズの受け皿となるBPO事業を展開しており、それらの相互のシナジーによって市場での独自性・優位性を築いていると考えております。BPO事業を通して世の中のニーズをキャッチし、キャッチしたニーズへ応えるためのCGS事業をBPO事業を通じて長年培ったワーカーへのディレクションノウハウをフル活用しつつ効率的に運営していくといった各セグメント間のシナジーを土台にした経営体制は当社の強みであり、一朝一夕で模倣されるスキームではないと考えております。

 万が一、当該リスクが顕在化した場合は、市場での当社の価値の希薄化により顧客の他社への流出による売上高や利益の減少等の重大な業績への影響が発生することが懸念されますが、上記のスキームのもと、新たなCGS事業を継続的に生み出すことにより、当社の市場における独自性・優位性を更に強固なものにしていくことで、当該リスクの顕在化に対する未然防止を図っていく次第です。

 

(2)法規制強化による既存事業への法的制約の発生や新規分野への事業展開に際する新たな法的制約の発生のリスク

 現在、日本国内においてインターネットに関連する主要な法規制は電気通信事業法等があり、また、BPO事業に関連する法規制としてe-文書法等があります。当社はこれら法規制を厳格に遵守する体制を整備しているところですが、今後、法規制が強化された場合やCGS事業において新規領域へ進出する場合は、常に様々な法規制・法改正に注意を払い適切に対応することが求められることから当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 法規制強化については、現時点で合理的に顕在化の時期を見積もることできるものはないと考えておりますが、常に世間の動向をチェックしつつ、必要がある都度、適切に対応して参ります。新規領域へ進出する際の新たな法的制約発生のリスクについて、現時点では具体的な時期を名言できる材料となるような新規CGSの展開は検討されておりませんが、新規CGSの創出時期については特定の期間を定めているわけではございませんので、場合によっては当該リスクは2021年3月期中にも顕在化する可能性のあるリスクだと考えております。

 法的制約が新たに発生した場合は、対応にかかる費用の発生や法違反が生じた場合の信用低下といった影響が及ぶことが予想されますが、そのようなリスクの顕在化を防ぐためにも当社では担当部署を中心に適宜外部の専門家を活用しながら、厳格な法令遵守体制を構築しております。

 

(3)システム障害のリスク

 当社グループの事業は、インターネット接続環境の安定した稼働を前提として運営されており、システム障害により安定的にサービスの提供ができない状況が発生すると、重大な影響が及ぶ懸念があることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 当該リスクが顕在化する要因としては人為的なミスから自然災害に起因するものまで様々なものが想定されるため顕在化する時期を合理的に見積もることは困難だと考えておりますが、万が一、当該リスクが顕在化した場合に備えて当社ではバックアップ体制や強固なセキュリティの構築等に常時努めております。

 

(4)人材成長の停滞のリスク

 当社の中期経営計画においては、優秀な人材の採用のための投資を最重要項目の一つとして掲げており、同中期経営計画の1年目にあたる当連結会計年度末においては、臨時雇用者を含む従業員数が192名(前期比62名増、当初計画比+15名)と施策自体は順調に成長しているところです。一方で、今後は確保した人材の離職を抑えつつ適切に育成していくことが重要となり、仮に人材の成長が停滞した場合は、当社の成長鈍化に繋がり兼ねないことから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 当該リスクを顕在化させないために当社では定期的な従業者満足度調査と結果に基づく改善策の実施といった全社を挙げての働きやすい環境づくりやOJT・OFF-JTを織り交ぜた研修体制、各種成長支援制度の整備をしています。

 

(5)クラウド・ソーシングビジネスを展開することにかかるリスク(知的財産権侵害、風評被害、個人情報流出等)

 当社はクラウド・ソーシングビジネスを展開しておりますが、同ビジネスは、不特定多数のクライアントとワーカーによる様々な案件の受発注が繰り返されるプラットフォームとなっております。

 このような状況においては、ユーザー間における第三者の知的財産権侵害やユーザー間のメッセージ交換に際する風評被害、個人情報の流出、その他違法行為が発生する懸念があります。また、クラウド・ソーシングビジネスを展開するに当たり、当社はワーカーの個人情報を大量に保有していることから当社自身が保有する個人情報を流出させる懸念も拭いきれません。当該リスクが顕在化した場合は、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼすことが予想されることから当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 登録ワーカーの行動をすべて統制することは事実上不可能であり、これらリスクの顕在化を完全に排除することは困難だと考えております。これに対し当社では、各種禁止事項を定めた利用規約を制定し、当該利用規約の内容に同意したユーザーにのみ利用いただくなどの対応策を取っております。また、当社が保有する個人情報の流出リスクについては、リスクを顕在化させないために「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けているうえ、当社において情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得、子会社である株式会社うるるBPOにおいてISMS認証及びプライバシーマークを取得するなどの対応策を取っております。

 万が一、当該リスクが顕在化した場合は、速やかに状況を整理したうえ、必要に応じて外部の専門家を活用しつつ、取締役会や部長会などで迅速に意思決定を行い、適切な対応策等を実施していく次第です。

 

(6)国内BPO市場及び国内クラウド・ソーシング市場の縮小のリスク

 当社は、クラウド・ソーシングビジネスやクラウドワーカーを活用したCGS事業並びに子会社である株式会社うるるBPOにおいて、BPO事業を展開していることから、国内クラウド・ソーシング市場や国内BPO市場が縮小した場合、当社の事業及び業績に重大な影響を与える影響があると思われることから、当社は当該リスクを「重要なリスク」と位置づけております。

 しかしながら、国内クラウドソーシング市場は、矢野経済研究所が発表した「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)市場の実態と展望 2018-2019」によると「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載のとおり今後も成長が見込まれているうえ、国内BPO市場も同じく矢野経済研究所が2018年9月に発表した「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)市場の実態と展望 2018-2019」によると、今後も安定的な成長が見込まれるなど当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高く無いと考えております。

 

(7)株主還元にかかるリスク(配当政策、新株予約権の行使による株式価値の希薄化)

 当社では、株主に対する利益還元を重要な経営課題と考えております。しかしながら、当社グループの主力事業である「NJSS」及び新規CGSの投資余地が大きいことに加え、2020年3月期末時点における当社の利益剰余金が△109,243千円と、現時点では会社法上の分配可能額がない状況です。

 配当開始の時期は、中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)達成後の2024年3月期以降を目指しており、当社グループとしては、全社一丸となって計画の達成に尽力していく所存であります。

 また、当社では、当社グループ役員及び従業員等に対するインセンティブを目的として新株予約権を発行しております。これらの新株予約権が行使された場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。これらの新株予約権による潜在株式数は当連結会計年度末現在39,500株であり、発行済株式総数3,417,700株の1.16%に相当しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

《経営成績等の状況の概要》

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当社グループは、2019年5月14日に発表した中期経営計画における「短期的な利益追求ではなく、積極的に投資を実行し、さらなる成長と中長期的な企業価値の向上を図る」というコンセプトのもと、当連結会計年度においてCGS事業の主力サービスである「NJSS」のさらなる成長・拡大及び新規CGSの創出、CGSのリソース供給源であるクラウドソーシングサービス「シュフティ」のUI・UXの改善、企業のアウトソーシングニーズに対応するBPO事業における受注の改善・拡大に注力いたしました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は2,480,493千円(前年同期比10.6%増)と堅調に推移した一方で、営業損失は189,147千円(前年同期は429,680千円の営業利益)、経常損失は190,918千円(前年同期は428,523千円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は207,368千円(前年同期は257,828千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。当連結会計年度において損失を計上したのは、中期経営計画に掲げた積極投資を各セグメントにおいて実施した結果であります。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

①CGS事業 NJSS

 CGS事業の主力サービスである「NJSS」については、営業プロセスの最適化、Webマーケティング施策や各種展示会への積極参加等の施策が奏功し、入札・落札案件情報を閲覧できるウェブサービスの有料契約件数が2020年3月31日時点で3,282社(前期比254社増加)と過去最高の契約数を更新いたしました。加えて、契約期間の長期化やアップセルを重視する事業方針を掲げ注力した結果、当連結会計年度における平均のARPU(一件当たり日割り売上高)は1,164円(前期比4%増加)となる等、順調に成長いたしました。一方で、組織体制変更・強化に伴う人員増強や各種マーケティング施策の実施等により費用も増加いたしました。

 また、新型コロナウイルスの影響について、一部業種(イベント、旅行関連等)の入札案件の停止及び一部企業の予算完全凍結に伴う解約が短期的に発生いたしましたが、当連結会計年度における経営成績に対して大きく影響を与えるものではございませんでした。一方で今後、中期的には民需の減少に危機感を感じる企業からの新規契約が増加傾向になると思われますので、こちらの影響については2021年3月期の経営成績に影響を及ぼす可能性がございます。

 結果として、当連結会計年度におけるCGS事業 NJSSの売上高は1,350,808千円(前年同期比10.5%増)となり、セグメント利益は425,043千円(前年同期比45.0%減)となりました。

②CGS事業 その他

 その他の新規CGS事業については、「えんフォト」が卒園アルバム制作サービス「えんアルバム」をリリースする等中期経営計画に掲げる施策を着実に実行いたしました。加えて、クラウドワーカーを活用した電話代行サービス「fondesk」においても通知手段を拡充する等ユーザー利便性の向上を図るなどいたしました。一方で、営業強化・サービス開発/改善等に向けた人員増強およびマーケティング施策の実施等により、費用も増加いたしました。

 また、新型コロナウイルスの影響について、「えんフォト」においては保育園・幼稚園の休園や登園自粛要請による写真撮影シーンの減少が売上にネガティブな影響を与えることが考えられますが、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス発生前に撮影済みの写真を年度末にかけて販売できたことから、経営成績に大きな影響を与えるものではございませんでした。写真撮影シーンの減少は、非常事態宣言中の短期的なものに止まり、収束後は徐々に回復していくことを見込んでおりますが、継続期間の長さによっては2021年3月期の経営成績に影響が出る可能性がございます。「fondesk」においては各企業の急速なリモートワークの導入を背景に有料契約件数が急増し、この影響は当連結会計年度における売上に寄与いたしました。しかしながらこの急増トレンドは短期的なものであると考えられ、新型コロナウイルスを取り巻く状況が一服した後にいかに急増したユーザーを維持しつつ、事業を拡大させていくことができるかが今後、fondeskが中長期的に成長していくためには重要であると考えております。

 結果として、当連結会計年度におけるCGS事業 その他の売上高は257,851千円(前年同期比40.5%増)となり、セグメント損失は120,703千円(前連結会計年度は25,009千円の損失)となりました。

③BPO事業

 BPO事業におきましては、中期経営計画に掲げた営業体制見直し(アップセル提案の強化)が奏功した結果、計画通りの売上高を達成し、また、2019年4月に徳島第一センターが稼働を開始する等、施工体制の見直しも着実に進捗いたしました。一方、働き方改革への対応等によって増加傾向にあった紙文書の電子化需要に対応すべく、徳島第二センター開設の準備を進めたこと等により、費用も増加いたしました。なお、徳島第二センターは2020年4月1日に稼働を開始しております。

 また、新型コロナウイルスの影響について、イベント関連案件に係る問い合わせの減少や顧客の一時出勤停止による受注済み案件の停滞などが発生いたしました。これら企業の一時出勤停止は、短期的には売上にネガティブな影響を与えると思われますが、テレワークの普及は中長期的に紙の電子化ニーズが強まると思われ、ポジティブな影響を与えることが予想されます。

 結果として、当連結会計年度におけるBPO事業の売上高は839,489千円(前年同期比4.6%増)となり、セグメント利益は33,321千円(前年同期比59.1%減)となりました。

④クラウドソーシング事業

 クラウドソーシング事業におきましては、約40万人の登録クラウドワーカー数を維持しております。CGSにリソースを供給するためのプラットフォームとしての位置付けのもと、ユーザー利便性を高めるためのサービス改修やカスタマーサポートの強化に継続的に取り組んでおります。

 結果として、当連結会計年度におけるクラウドソーシング事業の売上高は32,343千円(前年同期比8.8%減)となり、セグメント損失は131,003千円(前連結会計年度は123,799千円の損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ175,186千円減少し、2,865,001千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは52,098千円の支出(前連結会計年度は431,943千円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純損失190,918千円の計上、前受金の増加150,262千円、法人税等の支払額173,474千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは81,311千円の支出(前年同期比16.1%減)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出74,577千円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは42,275千円の支出(前連結会計年度は196,771千円の収入)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出42,520千円であります。

 

(3)生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注状況

 BPO事業において受注が発生するものの、受注から納品までの期間が短く見込納品額は変動するケースがあるため、受注額の掲載を省略しております。

 

c.販売実績

 最近2連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

CGS事業 NJSS

1,222,024

1,350,808

CGS事業 その他

183,545

257,851

BPO事業

802,415

839,489

クラウドソーシング事業

35,473

32,343

報告セグメント計

2,243,459

2,480,493

合計

2,243,459

2,480,493

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。

 

《経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容》

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

(財政状態及び経営成績等)

 「《経営成績等の状況の概要》 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(経営成績等に重要な影響を与える要因)

 当社グループのCGS事業は、いずれもストック型・サブスクリプション型のビジネスモデルであるため、その契約顧客数及び一顧客当たりの総契約額が経営成績等に重要な影響を与えます。

 CGS事業の主力サービスである「NJSS」においては、営業体制とプロダクトが抱える課題によって成長が鈍化してきていたという認識があります。具体的には、営業体制に関しては、組織構造及び重視するKPI等が適切ではなかったことにより各社内部門が部分最適に陥っておりました。また、プロダクトに関しては、抜本的システム改修がなされていなかったことにより顧客利便性が不十分となっておりました。これらの課題を解決できるか否かが、契約顧客数及び一顧客当たりの総契約額に影響を与えます。

 BPO事業においては、一般的に利益率が低くなりがちな市場環境において事業を展開しているという課題があります。したがって、利益率の維持・向上に向けた取り組みを一層行っていくことが重要であるという認識があります。

 クラウドソーシング事業については、CGSのためのプラットフォームとしての位置付けであり、当面横ばいの業績を見込んでいることから、経営成績等への重要な影響を与える要因はないという認識であります。

 その他の経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 

(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)

 キャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当連結会計年度においては、税金等調整前当期純損失を190,918千円計上いたしましたが、NJSSの有料契約件数及び契約期間伸長による前受金の増加150,262千円が営業活動によるキャッシュ・フローに好影響を与えた結果、必要な設備投資(有形固定資産の取得)や長期借入金の返済を行っても尚、現金及び現金同等物の減少額は175,186千円に留まりました。

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

 当社グループは、2017年3月の東証マザーズ上場時に第三者割当増資によって約13億円の資金調達を行いました。また、主力事業であるNJSSにおいて、原則として契約金額全額を顧客から前払いで受領していることにより、契約が増加すればするほど貸借対照表上の前受金が増加していくため、正常運転資金は基本的に発生しない財務構造となっております。

 これらの要因により、当連結会計年度末時点において、現金および預金が約29億円、有利子負債控除後のネット・キャッシュも約27億円あるなど、新型コロナウイルスの影響で多くの企業において資金繰りが懸念されるなかで、当社の資金の流動性は当面十分であると考えております。

 今後、上記資金は、中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)に掲げる各種投資(人材採用・システム開発・広告宣伝等)やM&Aに積極的に投下してまいります。

 

 

(3)重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成の基本となる重要な事項)」に、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 (a) 繰延税金資産

将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は、外部の情報源に基づく情報等を含む、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルスの影響により、政府・自治体による外出・営業自粛要請が想定以上に長期化した場合など、将来の不確実な経済条件の変動等により、利益計画及び課税所得の見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。


 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。