第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、「新しい価値創造・融合と調和・個の自主自立」という企業理念のもと、自主自立した個・組織が、有機的に融合し調和する社会を実現するため、次代に必要な新しい価値を創造することを経営理念としております。

 このような経営理念のもと、当社は主たる事業として人材紹介事業を展開しており、主に弁護士、公認会計士、税理士等の士業に加え、経理、財務、人事、総務、法務、経営企画等の管理部門領域の人材に専門特化しております。これらの専門的な求職者を会計事務所、法律事務所等の専門的な組織に加え一般事業会社に対して上場・非上場問わず広く紹介しております。また、人材紹介事業に限らず、「Manegy(マネジー)」をはじめ、士業及び管理部門職種の方々に向けたメディア事業を運営しております。

 このように、当社は設立より関わってきた、士業と企業の管理部門領域において蓄積したデータベース及びネットワークを幅広く活用し、人材関連事業にこだわらず、同領域の人々の課題解決となるようなサービスを提供していくことを基本的な方針としております。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

① 人材サービスの成長

 2022年4月より人材紹介サービス「MS Agent」と、これまで単独で運営を行っていたダイレクトリクルーティングメディア「MS Jobs」を統合し、新たに「MS Career」をローンチし、これによりユーザーは一つのIDで両サービスを活用・一元管理することが可能となりました。今後はさらにユーザビリティの向上にかかる開発を進めることを通じて登録者のアクティブ率を高めていくことに加え、都市圏以外の地方求人のさらなる掲載の充実や人材データベースサービスとして他社エージェントへのデータ開放、そして自社エージェント「MS Agent」のサービスの効率性と品質の向上を通じて成長を遂げて参ります。

 

② メディアの充実と相互連携

 メディア「Manegy(マネジー)」については、「Manegy toB」を通じたサービスの比較検討や、動画コンテンツ

の拡充、ランチタイムのオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の開催等、2020 年8 月における「Manegy toB」のローンチを皮切りに管理部門及び士業に特化したビジネスメディアとしてコンテンツを充実させて参りました。今後はさらに動画を始めとしたコンテンツの種類や数の更なる充実や、オンラインイベントの拡充に加えて、よりユーザーが回遊するUI/UXの改善や人材サービスへの効率的な送客の仕組みの追求等、引き続きよりユーザーが効率的かつ効果的に情報収集が可能で使いやすいサービスを目指して成長を遂げて参ります。

 

③ 新規事業の創出

 当社は企業の管理部門及び経営管理領域の士業の方々に向けて、転職・採用であれば「MS Career」「MS Agent」、情報収集であれば「Manegy(マネジー)」、また管理部門領域の関連サービスのマーケティング支援として「Manegy toB」を展開して参りました。今後は各種サービスのさらなる成長はもちろんのこと、管理部門と士業のためのBtoBのプラットフォーマーとして新たなビジネスも積極的に展開して参ります。

 

(3)目標とする経営指標

 当社は、当社特有の専門性の高いノウハウを活かした質の高いマッチングの機会を採用企業様及び求職者に数多く提供し、社会に新たな価値を創造することが責務であると考えております。そのためには、既存事業である人材紹介事業をさらに成長させると共に、新たな事業の創出に伴う投資を回収し、持続的な成長を維持することが重要であると考えております。

 以上の理由から、当社はこれらを総合的に反映する売上高及び営業利益、経常利益、当期純利益並びに各種利益率を重要な経営指標とし、その継続的な成長を重視しております。

(4)サステナビリティに関する情報開示

 当社が運営する事業にかかるGHG排出量(Scope1,2)については40.4t-CO2と、相当程度低い値での事業運営を行っております。なお、気候変動による直接的な影響は現時点では限定的であると考えておりますが、TCFD等の枠組みに基づく開示内容としてガバナンス、戦略、リスク管理、並びに指標と目標について必要に応じて順次対応して参ります。

 

(5)経営環境

 我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの接種の進展等に伴い、今後の経済活動再開による収束が期待されているものの、新たな変異株が確認されるなど新型コロナウイルス感染症対策の長期化により、社会経済活動が大きく制限されております。また、世界的な半導体不足、資源価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような経済環境の中、当社の人材紹介事業「MS Agent」については、求職者及び求人双方の需要変動に合わせたマッチングが可能な体制の構築を通じた決定率の改善を実現したことにより、引き続き高収益な事業を推進して参ります。

 また、2022年4月より人材紹介サービス「MS Agent」と、これまで単独で運営を行っていたダイレクトリクルーティングメディア「MS Jobs」を統合し、新たに「MS Career」をローンチし、これによりユーザーは一つのIDで両サービスを活用・一元管理することが可能となりました。今後はさらにユーザビリティの向上にかかる開発を進めることを通じて登録者のアクティブ率を高めていくことに加え、都市圏以外の地方求人のさらなる掲載の充実や人材データベースサービスとして他社エージェントへのデータ開放、そして自社エージェント「MS Agent」のサービスの効率性と品質の向上を通じて成長を遂げて参ります。さらにメディア「Manegy(マネジー)」については、「Manegy toB」を通じたサービスの比較検討や、動画コンテンツの拡充、ランチタイムのオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」の開催等、2020年8月における「Manegy toB」のローンチを皮切りに管理部門及び士業に特化したビジネスメディアとしてコンテンツを充実させて参りました。今後はさらに動画を始めとしたコンテンツの種類や数の更なる充実や、オンラインイベントの拡充に加えて、よりユーザーが回遊するUI/UXの改善や人材サービスへの効率的な送客の仕組みの追求等、引き続きよりユーザーが効率的かつ効果的に情報収集が可能で使いやすいサービスを目指して成長を遂げて参ります。

 厳しい環境下においても着実に事業として貢献するとともに、成長軌道に乗せ、持続的な成長を実現したいと考えております。

 

(6)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社は、企業理念及び中期的な経営戦略を基に、持続的な成長を実現すべく、主に以下に示す課題があることを認識しております。

① 社会及び経済の環境変化への対応

 我が国経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの接種の進展等に伴い、景気は回復傾向にあるものの、新型コロナウイルス変異株の感染拡大やウクライナ情勢による食料価格・エネルギー価格の高騰等により、先行きは引き続き非常に不透明感な状況にあります。このように将来の不確実性が高く、変化のスピードが速い環境の中で、社会の価値観や顧客のニーズ、我々が属する市場やサービス、働き方等のあらゆる変化を捉え、それらに対して迅速かつ柔軟に対応していくことは、事業の継続的な成長と企業価値の向上の実現の為に極めて重要な時代であると考えます。会社全体として既存の方法や常識に固執せず、価値観や常識の変化を積極的に受け入れ、この環境の変化をチャンスと捉え、継続的な成長を実現いたします。

 

② 既存事業の成長と新規事業の創出

 当社は、設立より一貫して士業及び企業の管理部門に特化した人材紹介事業「MS Agent」を営み、現状は収益の大部分が同事業に集中している状況です。このような状況の中、会社が持続的な成長を遂げていくためには、人材紹介事業「MS Agent」以外に、新たな収益の柱として新規事業を推進・創出していく事が極めて重要であると認識しております。

 当社は、設立より一貫して士業及び企業の管理部門に特化した人材紹介事業「MS Agent」を運営し、現状は収益の大部分が同事業に集中している状況です。このような状況の中、会社が持続的な成長を遂げていくためには、人材紹介事業「MS Agent」やダイレクトリクルーティングサービス等の総合転職サービスとしての「MS Career」並びにメディア事業「Manegy(マネジー)」のさらなる成長に加えて、新たな収益の柱として新規事業を推進・創出していく事が重要であると認識しております。

 人材紹介事業「MS Agent」については、当社独自のコンテンツマーケティングを活かした効率的かつ効果的な登録者の獲得推進及び、コンサルタントの数に過度に依存しない組織的な業務フローを引き続き構築し、登録者決定率等の上昇を通じて、事業の成長を推進して参ります。

 ダイレクトリクルーティングサービス「MS Jobs」については、2022年4月より「MS Agent」とのシステム及びサービス連携に関する開発を完了し、新たに「MS Career」として、これまでのダイレクトリクルーティングサービスや「MS Agent」も含んだ総合転職サービスとして新たにスタートしております。人材データベースとして「MS Agent」との相互連携や外部エージェントへのデータ開放を通じたユーザーのアクティブ率の向上や都市圏以外の

地方へのサービスの拡大を通じて事業の成長を推進して参ります。

 メディア事業「Manegy(マネジー)」については、引き続きオンラインイベントの開催に加えてユーザーの回遊率を上げるためのサイトリニューアルやコンテンツの追加等を継続的に行い、事業を成長させて参ります。

 このように、今後は弊社がこれまで展開してきた人材紹介事業「MS Agent」に「MSCareer」との連携によるシナジーや地域拡大、さらにはメディア事業としての「Manegy(マネジー)」の更なる成長を実現する事に加えて、士業及び管理部門職種の方々の日々の業務の課題解決の一助となるような新たなサービスを、枠にとらわれずに今後も積極的に展開し、新規事業の推進と創出を実現して参ります。

 

③ 情報管理の徹底

 当社が主たる事業として行う人材紹介事業では、多数の求職者の個人情報を有しているため、それらの情報の管理が事業の持続可能性を担保するために最も重要な要素であると考えます。当社においては2002年よりプライバシーマーク(※)の資格を取得し、継続してプライバシーマーク使用許諾事業者として個人情報の機密性を高める施策を講じております。今後事業が拡大し、規模が拡大するにあたってその管理の質が低下しないよう、規程の厳格な運用を徹底することのみならず、定期的なモニタリングの実施、並びに社員一人ひとりの個人情報の取り扱いに対する意識を高めるための研修の実施等、情報管理体制の強化を今後も継続して参ります。

※ 日本工業規格「JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を認定して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度。

 

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の項目については、当社が営む事業の性質上、本質的には発生可能性が高く、発生した場合には影響が重大となる可能性のある項目ですが、これらのリスクに対してはリスクマネジメントシステムを構築し、リスクの性質を評価し、各リスクに対して各種対策が整備され有効に機能し、運用されていることを確認し、その発生可能性を一定程度低い水準まで抑えられていると考えております。なお、発生の時期及び当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える定量的な影響の程度につきましては、合理的に見積もることが困難であるため具体的には記載しておりません。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経済状況の変動に関するリスク

 当社の経営成績は、一般的に国内の経済情勢に影響されます。将来的に景気が停滞し、企業が人材の採用を抑制する場合には、求人の減少に伴い有効求人倍率が低下する可能性が考えられます。新型コロナウイルス感染症拡大の影響による緊急事態宣言下(2020年4月発令)では専門組織、一般企業ともに採用活動の中断、延期などが発生し、その後も採用の厳格化が発生いたしました。当社は、管理部門に特化した専門性の高い求職者を多く抱えることから、他の人材紹介会社と比較すると、その影響は緩やかではありますが、当社の想定を超えた経済状況の変化が生じた場合には、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また現時点においては、求職者及び求人双方の需要変動に合わせたマッチングが可能な体制の構築を通じた決定率の改善を実現したことにより、紹介実績は前年同期比増加しております同リスクの対策として、既存の事業の枠に捉われず、新たなビジネスを創出・推進することで経済状況が変動した場合であっても新たなビジネスチャンスを捉えることができるよう、努めて参ります。

 

(2)特定事業への依存によるリスク

 当社は、管理部門特化型人材紹介事業を行っておりますが、売上高に関して特定の紹介先に対する依存度は低いものの、売上高のうち9割以上を人材紹介事業に依存しており(2022年3月31日時点)、その他附帯事業であるメディア事業の売上高が前年同期比で大幅に増加しておりますが、現時点では代替となる収益基盤を構築するに至っておりません。従いまして、人材紹介業界に関わる需要や状況、同業他社との価格競争等が予測し得る水準を超えた場合に、当社の経営成績や財政状態に大きく影響を及ぼす可能性があります。同リスクの対策として、上述いたしました経済状況の変動に関するリスクの対応策と同様、当社の既存の事業の枠に捉われず、新たなビジネスを推進・創出することで、人材紹介業界の環境が変化した場合であっても、会社全体で安定した収益を上げることができるよう、努めて参ります。

 

(3)主たる事業の法規制等に関するリスク

 当社の主たる事業であります人材紹介事業は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣の許可を必要とします。当社は、継続して2021年6月1日から2026年5月31日の間での許可を受けており、適宜更新をしております。従いまして、当該事業の運営に関して、現在は同許可の継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、将来的に職業安定法第32条の9に定められた欠格事項等が判明した場合には、許可の取り消し、業務停止命令または業務改善命令の対象となるおそれがあり、それが当社の事業運営に大きな支障をきたす結果、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。同リスクの対策としては、リスクマネジメントシステムの中で把握されたリスクに対してコンプライアンス委員会において、そのリスクの性質と対応策の実行を策定し、運用を徹底することでリスクが低減された状態が維持されるよう、引き続き努めて参ります。

 

(4)個人情報管理に関するリスク

 当社では、求職者、取引先、従業員等に関する多くの個人情報を保有しており、2005年4月1日より施行された個人情報の保護に関する法律が定める個人情報取扱事業者に該当し、同法の適用を受けます。そのため、当社は2002年7月に初めてプライバシーマークを取得して以降、現在まで継続してプライバシーマーク使用許諾事業者として、日本工業規格(JISQ15001)(※)に合致した個人情報保護規程を策定のうえ、個人情報の機密性を高める施策を講じております。しかしながら、何らかの理由により当社が管理する個人情報等の漏洩や改ざん、不正使用等の事態が生じた場合には、顧客及び利用者からの損害賠償請求や信用の失墜、ブランドの毀損等により、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。同リスクの対策として、プライバシーマークの継続的な更新に加えて、リスクマネジメントシステムの中で把握されたリスクに対してコンプライアンス委員会において、そのリスクの性質と、対応策の実行を策定し、運用を徹底することでリスクが低減された状態が維持されるよう、引き続き努めて参ります。

 

※ 事業者が業務上取り扱う個人情報を安全で適切に管理するための標準となるべく、財団法人日本規格協会の原案によって策定された日本工業規格の一つです。

(5)投資に関するリスク

 当社は、余資の運用として有価証券等への投資を行っております。これらの投資は、それぞれの投資先企業と当社との事業上のシナジー効果等や投資収益を期待して実行しておりますが、投資先企業の今後の業績の如何によっては、これらの投資が回収できなくなることにより、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また当社は、MS・HAYATE1号投資事業有限責任組合を設立しております。これにより、案件発掘機能のさらなる強化とともに、投資検討プロセスの高度化を図ることでリスクへの対応を実施しております。

 

(6)その他コンプライアンスに関するリスク

 当社においては、コンプライアンス管理規程のもと、統括責任者を明確化し、コンプライアンス委員会を設置し、取締役及び従業員に対して法令遵守意識を浸透させ、その強化、充実を図っております。その結果、現時点では特段のリスクは顕在化しておりませんが、万が一当社の取締役及び従業員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合には、当社の信用並びに経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。同リスクに対する対策としては、リスクマネジメントシステムを構築し、関連法規に対するリスクを網羅的に可視化し、各リスクを適切に評価したうえでコンプライアンス委員会にて各リスクに対する対策を検討し、モニタリングする体制を整備・運用いたします。

 

(7)訴訟に関するリスク

 当社は人材紹介事業を営んでおりますが、その事業活動の運営の中で、採用企業及び求職者並びに競合他社その他の関係者から、当社が提供するサービスの不備、個人情報の漏洩、知的財産の侵害等に関する訴訟等の法的手続きを提起されるリスクがあります。その結果、当局による調査や処分等の対象となり、これらの法的手続きに関連して多額の費用を支出する可能性があり、当社の経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。同リスクに対する対策としては、リスクマネジメントシステムを構築し、関連法規に対するリスクを網羅的に可視化し、各リスクを適切に評価したうえでコンプライアンス委員会にて各リスクに対する対策を検討し、モニタリングする体制を整備・運用いたします。

 

(8)自然災害、事故等によるシステムへの影響に関するリスク

 当社の事業活動においては、求職者情報及び取引先企業情報の管理・利用についてコンピュータシステム及びネットワークシステムを活用しており、想定を超えた自然災害、事故等によりシステムトラブル及びコンピュータウイルスや第三者による不正アクセス等のサイバーアタックが発生した場合には、正常な事業活動が阻害され、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。同リスクに対してはセキュリティの強化やデータのバックアップ体制の構築等のシステムトラブル対策を講じておりますが、事業の安定確保のため引き続き同リスクの対策が有効に機能するよう、モニタリングをする体制を整備・運用して参ります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの接種の進展等に伴い、今

後の経済活動再開による収束が期待されているものの、新たな変異株が確認されるなど新型コロナウイルス感染症

対策の長期化により、社会経済活動が大きく制限されております。また、世界的な半導体不足、資源価格の高騰、

ロシアによるウクライナ侵攻など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 国内の雇用情勢については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、厚生労働省が公表した2022年3月の

有効求人倍率は1.22倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和4年3月分及び令和3年度分)について」厚生

労働省調べ)

 このような経済環境の中、当社グループの人材紹介事業の売上高については、求職者及び求人双方の需要変動

に合わせたマッチングが可能な体制の構築を通じた決定率の改善を実現したことにより、新規登録者獲得数につ

いては昨年度と同水準であったものの、紹介実績は増加しました。決定した求職者の属性については、弁護士、

公認会計士、税理士等の専門性の高い人材及び管理部門職種等の紹介実績がいずれも伸長し、売上高が増加しま

した。

 またメディア売上高については、「Manegy toB」の資料請求数の伸長、6月、8月、11月及び2月のオンライン

イベント「ManegyランスタWEEK」の開催を通じた資料のダウンロード及びリード提供数の増加により前年比で増

加となりました。

 販売費及び一般管理費については、人材紹介事業の新規登録者獲得に係る広告宣伝及びメディア事業における

「Manegy toB」のマーケティング施策の実施を行ったことにより広告宣伝費が増加しております。なお人材紹介事

業の新規登録者数については、16,084人(前年同期比55人減)と、概ね想定通りの登録者獲得実績となりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は3,758,864千円(前年同期比11.5%増)、営業利益は1,576,145千円

(前年同期比27.1%増)、経常利益は1,541,188千円(前年同期比4.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は

1,032,903千円(前年同期比4.6%減)となりました。

 

②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、営業活動による資金の増加

及び投資活動による資金の増加が財務活動による資金の減少を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ

1,044,038千円増加し、7,424,926千円となりました。

 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に売上高、利息及び配当金等の増加によ

り税金等調整前当期純利益を1,533,896千円計上した一方で、法人税等の支払額508,518千円が生じた結果、

1,173,509千円の増加となりました。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の償還、投資事業有限責

任組合からの分配金により245,177千円の増加となりました。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に前期末を基準日とした配当金の支払い

を行ったこと等により、374,648千円の減少となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2)受注実績

 当社は人材紹介事業を行っているため、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

 当社は人材紹介事業の単一セグメントであるため、詳細な売上高の構成は以下のとおりであります。

(単位:千円)

売上高

構成

紹介実績

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

前年同期増減率

(%)

人材紹介

売上高

管理部門人材(注)1.紹介実績

2,451,528

2,632,438

7.4

士業人材(注)2.紹介実績

752,868

829,301

10.2

小計

3,204,397

3,461,740

8.0

メディア売上高(注)3.

156,479

268,229

71.4

その他売上高等(注)4.

8,808

28,894

228.0

合計

3,369,685

3,758,864

11.5

(注)1.管理部門人材は管理部門(経理財務人事総務法務経営企画等)に対する紹介を対象としております(士業人材の紹介実績は除く)

2.士業人材は弁護士(司法試験合格者及び司法修習生含む)公認会計士(会計士補及び公認会計士 試験合格者を含む)税理士(未登録含む)を対象としております

3.メディア売上高とは、「Manegy(マネジー)」におけるリード提供による収入等を対象としております。

4.その他売上高等は、返金負債として収益を認識していない金額を控除しています。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

①財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産につきましては、現金及び預金が1,044,038千円増加した一方で、保有株式の時価下落等により投資有価証券が253,213千円、債券の償還により有価証券が500,000千円減少した結果、前連結会計年度末に比べ254,092千円増加し、10,412,920千円となりました。

 負債につきましては、主にその他の流動負債が140,971千円、未払消費税が50,551千円等増加した一方で、保有株式の時価下落等により繰延税金負債213,241千円減少した結果、前連結会計年度末に比べ37,216千円増加し、815,969千円となりました。

 純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益1,032,903千円を計上した一方で、配当金の支払いを実施したことにより利益剰余金が374,768千円、その他有価証券評価差額金が440,922千円減少した結果、前連結会計年度末に比べ216,875千円増加し、9,596,951千円となりました。

 

②経営成績の分析

 当連結会計年度の売上高は、3,758,864千円となりました。新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの接種の進展等に伴い、今後の経済活動再開による収束が期待されているものの、新たな変異株が確認されるなど新型コロナウイルス感染症対策の長期化により、社会経済活動が大きく制限されております。また、世界的な半導体不足、資源価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻など、依然として先行き不透明な状況が続いております。国内の雇用情勢については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、厚生労働省が公表した2022年3月の有効求人倍率は1.22倍となりました。(「一般職業紹介状況(令和4年3月分及び令和3年度分)について」厚生 労働省調べ)

このような経済環境の中、人材紹介事業「MS Agent」につきましては、新規登録者数については16,084名と概ね目標通り及び昨年と同等の新規登録者数の獲得水準となりましたが、一方で、新規登録者の決定率については11.9%と、昨年から1.6ポイント改善したことを受け、売上高が前年比で8.0%増加致しました。新規登録者の決定率の改善要因については、主にコンサルタントによる属人的なマッチング体制から、コンサルタントの業務を分解し、機能別に組織化し、組織的にPDCAを回し改善に取り組んだ結果であります。また、当社のメディアである「Manegy(マネジー)」経由で登録された登録者については、その決定率が16.7%と相対的に高く、当該メディア経由での登録者数が1,025名から1,693名に増加したことも決定率の改善に寄与しております。

 メディア事業については、主に「Manegy toB」における資料請求や純広告モデルに加え、2022年8月にManegy toB動画をリリースする等、動画系コンテンツの充実させたことに加えて、四半期毎に開催するオンラインイベント「ManegyランスタWEEK」においては、1回当たりの出展企業数をこれまでの10社から20社に増枠する事等を通じて資料ダウンロード及びリード提供の収益が拡大し、売上高が前期比で71.4%増加致しました。

 売上原価、販売費及び一般管理費については、主に登録獲得に係る広告宣伝費用、人件費及びオフィスに係る地代家賃でありますが、当期においては売上高が全社で11.5%上昇した一方で、販売費及び一般管理費については全体で2.5%の増加にとどまり、効率的な事業運営を実現致しました。中でも変動要素が大きい広告宣伝費については、獲得単価を意識したマーケティング施策の徹底と、求人の獲得状況を加味した効率的な求職者の獲得施策により、広告宣伝費全体で466,100千円となり、前期比で61,151千円増加の微増に抑えることが出来ました。人件費については特に人材紹介事業部において、コンサルタントのマンパワーに過度に依存しない、生産性を意識した組織体制の業務フローの構築により、事業部全体での人員数に対する売上高が改善した結果、給与手当金額は前期より38,604千円減少し、611,851千円に留まりました。その結果、全体として売上高の上昇に対して販売費および一般管理の増加が抑制され、営業利益の改善に繋がっております。

 営業外収益及び費用については、前期においては有価証券による売却益が455,759千円計上されており、その結果として営業利益額は前期比で増加しているものの、経常利益額については前期比で微減しております。

 これらにより、営業利益については1,576,145千円、経常利益は1,541,188千円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,032,903千円となり、営業利益率は5.1ポイント改善し41.9%となり、経常利益率については41.0%と、いずれも40%を超える高い水準となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(1)キャッシュ・フローの状況の分析・内容検討

「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の資本の財源及び資金の流動性について、当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、当社の主たる事業である人材紹介事業に係る人件費、広告宣伝費、地代家賃等の販売費及び一般管理費に加え、「MS Career」「Manegy(マネジー)」をはじめとした各種サイトの開発等に関する無形固定資産への投資等があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については主に内部資金を活用することにより確保しております。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 なお、見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する為の客観的な指標等

 当社グループは、売上高及び営業利益、経常利益、当期純利益並びに各種利益率を重要な経営指標として位置付けております。なお、各種利益率については以下の通りです。

指標

2021年3月期

2022年3月期

営業利益率(%)

36.8

41.9

経常利益率(%)

47.8

41.0

当期純利益率(%)

32.1

27.5

 当連結会計年度においては、営業利益率が5.1ポイント増加し、41.9%となりました。経常利益率については、6.8ポイント減少し41.0%、当期純利益率は4.6ポイント減少し27.5%となりました。前連結会計年度におきましては、主に投資有価証券の売却益が455,759千円発生したため、経常利益以降の段階利益が高水準の数値となっており、前連結会計年度と比較するとポイントの減少があったものの、それぞれ高い水準となりました。引き続きこれらの指標について高い水準を維持できるよう、取り組んで参ります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。