第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものです。

(1)業績の状況

 当社グループは、当第3四半期連結累計期間において、エミクススタト塩酸塩を中心とした眼科領域の医薬品や医療機器の研究開発を進めました。特にスターガルト病を対象としたエミクススタト塩酸塩の開発では、臨床第2a相試験において主要評価項目を達成いたしました。この結果に基づき、欧州医薬品庁(EMA)及び米国食品医薬品局(FDA)と協議を行い、主要評価項目と全体的な治験デザインについて得られたフィードバックを踏まえ、臨床第3相試験の準備を進めてまいりました。

 また2018年3月より、眼科在宅・遠隔医療モニタリングデバイス「PBOS」の臨床試験を米国で開始致しました。

 さらに、2018年6月には、エミクススタト塩酸塩の増殖糖尿病網膜症を対象とした臨床第2相試験の解析結果において黄斑浮腫を改善する可能性が示唆され、現在開発方針を検討しております。

 

(研究開発費)

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費は1,761百万円となり、前年同四半期と比較して、135百万円(前年同四半期比 7.1%)の減少となりました。

(単位:%を除き、千円)

 

 

前第3四半期

当第3四半期

増減額

増減率(%)

研究開発費

1,895,354

1,760,739

△134,615

△7.1

 

 当第3四半期連結累計期間における自社研究に関連した研究開発費は、前年同四半期と比較して減少致しました。これは主に、エミクススタト塩酸塩の増殖糖尿病網膜症やスターガルト病を対象とした研究開発費が減少したことや、コスト削減の諸施策の効果及び株式報酬費用の減少等によるものです。

 

(一般管理費)

 当第3四半期連結累計期間の一般管理費は581百万円となり、前年同四半期と比較して、446百万円(前年同四半期比43.5%)の減少となりました。

(単位:%を除き、千円)

 

 

前第3四半期

当第3四半期

増減額

増減率(%)

一般管理費

1,027,085

580,750

△446,335

△43.5

 

 主な増減要因は以下のとおりです。

・主に人員の減少による人件費(株式報酬を含む)の減少:△237百万円

・IFRS移行プロジェクトや三角合併(本社移転取引)関連の支払手数料の減少:△137百万円

・前第3四半期連結累計期間における米国子会社のシアトルオフィス移転時の固定資産除却損が計上されなかったことによる反動減と移転による賃借料の減少:△34百万円

・その他の費用の減少:△38百万円

 

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間における営業損失は2,341百万円(前年同期の営業損失は2,922百万円)、税引前四半期損失は2,183百万円(前年同期の税引前四半期損失は2,794百万円)、四半期損失は2,183百万円(前年同期の四半期損失は2,794百万円)となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当第3四半期連結会計期間末の流動資産は10,229百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,444百万円の減少となりました。これは主に、現金及び現金同等物が1,186百万円増加した一方で、満期を迎えた流動資産のその他の金融資産が2,472百万円減少したことや、前払いの臨床開発費用の費用化等によりその他の流動資産が158百万円減少したことによります。

 

(非流動資産)

 当第3四半期連結会計期間末の非流動資産は1,610百万円となり、前連結会計年度末と比べて113百万円の減少となりました。これは主に、非流動資産のその他の金融資産が満期を迎えたことによるものです。

 

(流動負債)

 当第3四半期連結会計期間末の流動負債は400百万円となり、前連結会計年度末と比べて74百万円の増加となりました。これは主に、賞与の支払い等により未払報酬が30百万円減少した一方で、未払債務が95百万円増加し、買掛金が5百万円増加したことによるものです。

 

(非流動負債)

 当第3四半期連結会計期間末の非流動負債は95百万円となりました。非流動負債は主に長期繰延賃借料です。

 

(資本)

 当第3四半期連結会計期間末の資本は11,344百万円となり、前連結会計年度末と比べて1,623百万円の減少となりました。これは主に、新株の発行により資本金及び資本準備金が合計456百万円増加した一方で、四半期損失を2,183百万円計上したことにより欠損金が拡大したことや、対米ドルの為替レートの円高により在外営業活動体の換算差額によるその他の包括利益が13百万円減少したことによります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 現金及び現金同等物は、取得日後3か月以内に満期が到来する、短期の流動性の高いすべての投資を含み、現金同等物は、マネー・マーケット・ファンドで構成されております。取得日現在の満期が3か月から1年の間である投資は、短期投資に分類されます。短期投資は社債、コマーシャル・ペーパー、米国政府機関債及び譲渡性預金から構成されております。

 当社グループが保有する現金、現金同等物及び短期・長期の金融商品は、前第3四半期連結会計期間末及び当第3四半期連結会計期間末において、それぞれ13,342百万円及び11,373百万円でありました。第三者金融機関への預金額は、連邦預金保険公社及び証券投資家保護公社の適用ある保証上限を超える可能性があります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における営業活動に使用した現金及び現金同等物(以下、資金)は、それぞれ2,493百万円及び2,028百万円となりました。使用した資金が減少した主な要因は、営業債権の回収が206百万円減少した一方で、営業費用等の支払が672百万円減少したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における投資活動により得られた資金は、それぞれ2,557百万円及び2,725百万円となりました。得られた資金が増加した主な要因は、その他の金融資産の満期償還による収入が94百万円減少した一方で、社債やコマーシャル・ペーパー、米国政府機関債等のその他の金融資産の取得による支出が232百万円減少したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における財務活動により得られた資金は、それぞれ11百万円及び454百万円となりました。得られた資金が増加した主な要因は、新株予約権の権利行使に伴う普通株式の発行による収入が421百万円増加したことに加え、当第3四半期連結累計期間では、新株予約権の発行による収入22百万円を計上したことによります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

 

(5)研究開発活動

 前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、それぞれ1,895百万円及び1,761百万円となりました。

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。研究開発費の詳細は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績の状況 (研究開発費)」をご参照ください。

 なお、スターガルト病を対象としたエミクススタト塩酸塩の開発では、2018年11月、最初の被験者登録(FPFV, First Patient First Visit)が実施され、臨床第3相試験が開始されております。本臨床試験は多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験となります。被験者をランダムに10mgのエミクススタト投与群とプラセボ群に2:1で割り付け、1日1回の経口投与にて24ヶ月間実施します。本試験は世界で約10カ国、約30施設で実施する予定で、合計で約160名の被験者登録を見込んでいます。

 また、眼科在宅・遠隔医療モニタリングデバイス「PBOS」の臨床試験は、2018年10月に予定通り試作機での臨床試験を完了し、評価項目を達成しております。本臨床試験では、健常者と黄斑に浮腫がある網膜疾患患者を対象に、網膜の「厚みの計測における再現性」、「厚みの変化を捉える性能」及び「医療機関等で使用されている設置型OCTで撮影した画像との相関性」について評価を行い、再現性、性能、相関性の全ての評価ポイントにおいて、良好な結果が得られております。