第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1)経営成績の状況

 当社グループは、眼科領域に特化しグローバルに医療用医薬品、医療機器の研究開発を行う眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社グループでは、エミクススタト塩酸塩を中心とする低分子化合物に加えて、近年は今後高い成長が期待されている医療機器や遺伝子治療の分野にも注力することにより、パイプライン(開発品群)の価値最大化を図っています。

 当第1四半期連結累計期間におけるパイプラインの研究開発の進捗状況は以下の通りです。

 

[低分子化合物]

 エミクススタト塩酸塩については、2018年11月に開始したスターガルト病を対象とする臨床第3相試験を継続して実施しました。当該臨床試験は、世界約10か国、約30施設において、約160名の被験者をランダムに10mgのエミクススタト投与群とプラセボ群に2対1で割り当て、1日1回の経口投与にて24ヶ月間実施するものです。なお、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の新規治療薬候補として、2017年1月に米国FDAからオーファンドラッグ指定を受けています。

 エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の他にも増殖糖尿病網膜症を対象とする臨床第2相試験を2017年度に実施しております。当該臨床試験の解析の結果、エミクススタト塩酸塩が黄斑浮腫を改善する可能性が示唆されましたが、臨床第3相試験は規模も大きく、多額の研究開発資金が必要になると見込まれることから、当社グループ単独で進めることは難しいと考えております。このような状況の下、当社グループでは、パートナー企業との提携に必要となる追加的な臨床データ及びその試験方法について検討を行いました。

 

[医療機器]

 在宅で網膜の状態の測定を可能にする遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS (Patient Based Ophthalmology Suite)については、2018年に米国で実施した臨床試験において良好な結果が得られたことから、量産型試作機の開発を進めました。

 

[遺伝子治療]

 遺伝子治療については、遺伝性網膜疾患である網膜色素変性を対象として、プロモーター及びカプシドの改良、導入遺伝子の最適化といった前臨床試験を実施しました。

 

(研究開発費)

 当第1四半期連結累計期間の研究開発費は625百万円となり、前年同四半期と比較して、76百万円(前年同四半期比 13.8%)の増加となりました。これは、人員削減やコスト削減の諸施策の効果により研究開発に関わる人件費、諸経費は減少したものの、エミクススタト塩酸塩のスターガルト病を対象とする開発費、遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS」の開発費が増加したことが主な要因です。

 

 

 

 

(単位:%を除き、千円)

 

前第1四半期

当第1四半期

増減額

増減率(%)

研究開発費

549,105

624,608

75,503

13.8

 

(一般管理費)

 当第1四半期連結累計期間の一般管理費は125百万円となり、前年同四半期と比較して、77百万円(前年同四半期比△38.1%)の減少となりました。これは、人員の減少による人件費(株式報酬費用を含む)の減少が主な要因です。

 

 

 

 

(単位:%を除き、千円)

 

前第1四半期

当第1四半期

増減額

増減率(%)

一般管理費

201,850

124,964

△76,886

△38.1

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当第1四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて272百万円減少し10,905百万円となりました。これは、その他の金融資産が減少したことが主な要因です。

 

(非流動資産)

 当第1四半期連結会計期間末の非流動資産は、前連結会計年度末と比べて429百万円増加し542百万円となりました。これは、当第1四半期連結会計期間からIFRS第16号「リース」(2016年1月公表、以下「IFRS第16号」という。)を適用したことによりリース債権を計上したこと、その他金融資産が増加したことが主な要因です。

 

(流動負債)

 当第1四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末と比べて48百万円減少614百万円となりました。これは、IFRS第16号を適用したことによりリース負債を計上した一方で、未払債務、未払報酬が減少したことが主な要因です。

 

(非流動負債)

 当第1四半期連結会計期間末の非流動負債は、前連結会計年度末と比べて168百万円増加し253百万円となりました。これは、IFRS第16号を適用したことによりリース負債を計上したことが主な要因です。

 

(資本)

 当第1四半期連結会計期間末の資本は、前連結会計年度末と比べて37百万円増加し10,580百万円となりました。これは、四半期損失の計上により繰越損失(利益剰余金のマイナス)が拡大した一方で、新株予約権の権利行使に伴い資本金、資本剰余金が増加したことが主な要因です。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 現金及び現金同等物は、取得日後3か月以内に満期が到来する短期の流動性の高いすべての投資を含み、現金同等物はマネー・マーケット・ファンドで構成されております。取得日現在の満期が3か月から1年の間である投資は、短期投資に分類されます。短期投資は社債、コマーシャル・ペーパー、米国政府機関債及び譲渡性預金から構成されております。

 当社グループが保有する現金、現金同等物及び短期・長期の金融商品は、前第1四半期連結会計期間末及び当第1四半期連結会計期間末において、それぞれ10,939百万円及び10,705百万円でありました。第三者金融機関への預金額は、連邦預金保険公社及び証券投資家保護公社の適用ある保証上限を超える可能性があります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における営業活動に使用した現金及び現金同等物(以下、資金)は、それぞれ678百万円及び1,077百万円となりました。使用した資金が399百万円増加した主な要因は、研究開発費等の営業費用の支払いが増加したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における投資活動により得られた資金は、それぞれ561百万円及び745百万円となりました。資金が184百万円増加した主な要因は、その他の金融資産の売却による収入が増加したことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 前第1四半期連結累計期間においては、財務活動によるキャッシュ・フローの計上はなかった一方、当第1四半期連結累計期間において財務活動により得られた資金は、609百万円となりました。これは主に、新株予約権の権利行使に伴う普通株式の発行による収入を計上したことによるものです。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

 

(5)研究開発活動

 前第1四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、それぞれ549百万円及び625百万円となりました。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。研究開発費の詳細は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況 (研究開発費)」をご参照ください。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。