第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における国内経済は、一部に改善の遅れがみられるものの、引き続き緩やかな回復基調を維持しております。一方で海外においては、アメリカの新大統領就任、原油価格の下落、イギリスのEU離脱問題、中国経済の成長鈍化などにより景気が減速するリスクが存在し、依然として不透明な状況で推移しております。

 当社グループが属する広告業界におきましては、上記のような国内景気の緩やかな回復に伴い、広告費全体でみると平成28年度の総広告費は6兆2,880億円と5年連続で伸長しております(電通「日本の広告費」平成29年2月発表)。中でもインターネット広告費はモバイル広告市場の成長や動画広告、新しいアドテクノロジーを活用した広告配信の浸透などにより伸長し、全体を牽引しております。

 このような事業環境の下、当社グループは、放送・通信業界、住まい・暮らし業界、医療・健康業界を戦略マーケットとし、専門性あるマーケティングメソッドやソリューションの開発を行ってまいりました。全国のケーブルテレビ局向けには加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を中心としたプロモーション施策を展開し、大手住宅メーカー向けにはジオターゲティングやVR等のデジタルマーケティング施策を含めた集客施策等の提供も行い、既存顧客の深耕を図りました。また、ホームセンター顧客向け無料情報誌のWEBメディアへの展開やドラッグストア売り場担当者向け無料情報誌の創刊等を行う他、製薬企業へケーブルテレビ局・ラジオ局を活用した疾患啓発支援策や学会・セミナーイベントの企画等を提供することで伸長を図りました。

 また、2か所に分かれていた東京の拠点を1か所に集約することで、コミュニケーションの円滑化と業務の効率化を図るため、平成28年8月より本社を移転しております。そして、さらなる戦略マーケットや新規顧客を開拓するため、映像・インターネット広告の分野において人材採用を進め、全社横断的にデジタルマーケティングの新規商材の開発に取り組みました。

 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,690,968千円(前年同期比8.13%増)、営業利益375,215千円(前年同期比9.05%増)、経常利益418,102千円(前年同期比26.19%増)、親会社株主に帰属する当期純利益259,056千円(前年同期比29.63%増)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

①広告宣伝事業

 当事業においては、全国のケーブルテレビ局向けに「チャンネルガイド」を展開する他、様々な企業へ各種販促サービスやデジタルマーケティングの提供を行っております。主力の戦略マーケットである放送・通信業界と住まい・暮らし業界は引き続き堅調に推移し、また、医療・健康業界の製薬企業向けにはケーブルテレビ局を利用した疾患啓発支援策に加え、提供するサービスを拡大させて、売上を伸長させました。

 以上の結果、当事業の売上高は4,508,326千円(前年同期比7.77%増)、セグメント利益は354,510千円(前年同期比9.85%増)となりました。

 

②その他

 その他においては、当社の子会社の株式会社日宣印刷において当社グループの広告宣伝事業の印刷物の他、関西地域の企業に対して商業印刷の営業を行っております。営業人員を増員し、株式会社日宣印刷のオリジナル商品である「エコ紙うちわ」やその他商業印刷の営業を強化いたしました。

 以上の結果、当事業の売上高は182,642千円(前年同期比17.62%増)、セグメント利益は15,304千円(前年同期比15.59%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,264,537千円となり、前連結会計年度末に比べ214,522千円増加しております。その内訳は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、307,012千円の収入(前期比8.36%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が403,777千円(前期比23.85%増)、未収消費税が46,440千円計上されたこと、法人税等の支払が172,259千円(前期比121.89%増)発生したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、269,546千円の支出(前期比16.11%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が339,729千円(前期比4.08%増)発生したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、177,056千円の収入(前期比220.16%増)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が130,044千円(前期比0.5%減)計上された一方で、株式発行による収入が349,600千円発生したこと等によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績及び受注状況

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注状況の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

金額(千円)

前年同期比(%)

広告宣伝事業

4,508,326

107.77

報告セグメント計

4,508,326

107.77

その他

182,642

117.62

合計

4,690,968

108.13

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年3月1日

至 平成28年2月29日)

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

旭化成ホームズ株式会社

886,299

20.43

1,075,890

22.94

3.広告宣伝事業における、当社分類による顧客所属業界別の販売状況を示すと、次のとおりであります。

業界

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

金額(千円)

前年同期比(%)

放送・通信

2,355,114

98.47

住まい・暮らし

1,451,498

114.21

医療・健康

391,147

225.25

その他

310,565

89.54

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 当社グループの属する広告宣伝業界において、日本の総広告費は復調傾向にあり、特にインターネットの普及を背景に、広告効果のはっきりとした訴求力の強い効率の良い広告にシフトしている傾向が強まっております。その結果として、TV・ラジオ・新聞・雑誌広告といった既存のマス媒体の比率が低下傾向にある中、インターネット広告をはじめとして多種多様なセールスプロモーション手法が生み出され、非マス媒体の広告費のうちインターネット広告費が1兆3,100億円で前年比13.0%増と拡大傾向にあります。(電通「日本の広告費」平成29年2月発表)

 当社グループはそのような事業環境の中で、「ユニークなコミュニケーションサービスの提供によって、お客様の経営に貢献する」という経営理念の下で、既存の媒体に頼らない顧客満足度の高いサービスを継続的に提供し、市場における更なる評価を得るべく、以下の課題に取り組んでまいります。

 

(1)マーケティングノウハウの更なる向上

 当社グループは印刷物を用いた広告手法を得意とし、これにより業容を拡大してまいりました。今後、当社グループの提供するサービスが永続的に競争力を獲得していくためには、インターネット広告等のように、サービスの成果を客観的に測定可能な形で提供していくことが必要になります。また、インターネットを起点としてリアルでの消費活動を構築するコミュニケーションサービスの提供に関する顧客企業からのニーズも高く、このため当社グループでは、マーケティング及びサービス開発機能を強化し、インターネット技術を用いたWEBマーケティング手法の開発、VR技術を活用した体験開発等を推進してまいります。

 

(2)優秀な人材の確保と育成

 当社グループは、今後の更なる成長のためには、優秀な人材の確保及び当社グループの成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であり、かつ課題であると認識しております。特に、デジタル領域を含めたプランニング及びクリエイティブ、テクノロジーを活用したソリューション開発、複雑化する広告プロモーションのプロデュース等を担う人材の重要性が増しております。

 即戦力の中途人材採用活動を強化するとともに、従来から新卒採用も行っておりますが、会社の永続的な発展をより意識し新卒採用をさらに強化していく方針です。また、採用した人材の定着化を図るべく、企業ビジョンの明確化や社員の能力が最大限発揮できる環境づくりや研修制度の充実等、社員にとって働きがいのある制度づくりを行い、組織体制を強化してまいります。

 

(3)情報管理体制の強化

 当社グループが事業活動を行う中で、顧客企業の新商品等の各種機密情報や消費者の個人情報等を扱うことが多く、一般財団法人日本情報経済社会推進協会運営のプライバシーマーク制度の認証の取得、社内規程及び業務フローの厳格な運用、定期的な社内教育の実施、機密データへのアクセス制限やアクセスログ取得などのシステム整備を行ってまいりました。今後、当社グループが業容を拡大するにおいて、更にセキュリティに関するシステムの整備や教育の徹底を行い、情報管理体制の強化を図ってまいります。

 

(4)内部管理体制の強化

 当社グループは、今後もより一層の成長を見込んでおり、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえた内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある

事項は、以下のとおりです。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループの予測に基づいて判断したものです。

 

(1)事業環境に関するリスク

 広告会社の業績は、景気、特に個人消費動向をもとにした企業の広告支出動向の影響を受ける傾向があります。また当社グループは、経済環境のみならず特定業界や企業の景況に影響されやすい傾向にあります。当社グループはこのリスクに対して、新規取引先の開拓を行い、特定の業界に依存している状況からの転換を図っていく考えではありますが、日本国内の景気変動による顧客企業の広告費の減少に基づく受注量の減少や受注単価の低下などにより当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(2)広告業界における取引慣行

 広告業界において、広告計画や内容の突然の変更に柔軟に対応できるよう、契約書の作成が徹底されないことがあります。当社グループでは、主要取引先と基本契約を締結するなど、取引上のトラブルを未然に回避する努力を行っておりますが、不測の事態が発生し、紛争が生じる可能性があります。

 

(3)技術革新及びメディアの構造変化への対応

 スマートフォン等の多機能デバイスの進化・普及により、メディアが多様化するとともに、ソーシャルネットワーク等が広く浸透し、消費者のメディア接触行動や時間量が大きく変化しております。当社グループは従来の印刷物を用いた広告手法での収益を確保しながら、インターネットを起点としてリアルでの消費活動を構築するコミュニケーションサービスの提供など、インターネット技術を活用したマーケティング手法の変化に対応しながら業容の拡大に取り組んでおります。しかし、こうした技術革新及びメディアの構造変化に当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(4)特定の取引先への依存

 当社グループは、旭化成ホームズ株式会社及びそのグループ会社に対して、キャンペーン全体の企画設計及びCM・新聞広告・チラシ・DM・展示場ツール等の企画・制作、基幹カタログの企画・制作、営業ツールの企画・制作、カタログ等の在庫管理、イベントの企画・運営、ディスプレイ、空間デザイン、映像制作、WEBマーケティング等の幅広い広告宣伝サービスを提供しております。その結果、同社グループに対する前連結会計年度の売上高は967,341千円、売上高に占める割合は22.30%であり、当連結会計年度の売上高は1,147,303千円、売上高に占める割合は24.46%となっております。現状において、当社グループは同社グループと安定的な取引関係にありますが、受注状況によっては四半期毎に当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。また、何らかの要因により取引関係に問題が生じた場合、あるいは広告宣伝政策の変更等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)競合について

 当社グループが事業を展開する広告業界は、売上高で上位の広告会社への集中傾向が高く、当社グループは常に既存の大手の広告会社と競争を強いられております。また、近年、インターネット、スマートフォン広告市場等における新規参入企業との競合が生じる機会も増加してきております。

 当社グループは、注力する業界を定め、顧客企業と直接取引し、その業界の構造や特性を踏まえ顧客企業の経営課題に対してユニークな広告ソリューションを開発して、競争上の優位性を確保していく考えではありますが、今後も優位性を確保できる保証はなく、優位性を逸した場合あるいは競争の激化に伴い報酬が低下した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(6)原材料の調達

 当社グループの原材料の大部分は印刷用紙が占めており、安定的な量の確保と最適な価格の維持に努めております。しかしながら、急激な市況の変動等により仕入価格が上昇し、製造コストの削減で補えない場合や、販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(7)外部委託

 当社グループではコンテンツ制作、印刷、運送等の業務において外部委託を利用し、外部の良質なリソースの利用及び固定費の圧縮を行っております。必要に応じた外注先の確保ができず業務が遂行できない場合、外部委託先の事故・経営不振・不祥事等による納期遅延・品質問題等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)不良品の発生

 当社グループの提供する商品、サービスにおいて、不良品が発生することがあります。不良品が発生した場合、値引きや商品の再発注、回収等の負担がかかる可能性があります。

 当社グループでは、不良品の発生防止のため、品質管理、生産管理等には十分注意しておりますが、受注金額の大きな案件で不良品が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保、育成

 当社グループでは今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を確保することが極めて重要と考えており、随時採用活動を行っております。しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)法的規制について

 当社グループが広告宣伝サービスを提供する際の各種制作物において、その表現は「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正競争防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「著作権法」及び「商標法」等の規制を受けております。当社グループが提供するのは広告宣伝サービスであり、法令の遵守義務は実際に商品等を提供する広告主になりますが、当該広告が景表法等の法令に抵触した場合、当該広告主との間で法的責任の発生や社会的信用の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)知的財産権の侵害

 当社グループが事業活動を行う過程で、提案する企画内容によっては第三者の知的財産権を侵害する可能性があるため、企画を提案する際には知的財産権の侵害の有無を確認しております。しかし、サービスの提供後、想定外の係争が発生した場合には、これらの係争が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)情報の流出

 当社グループでは個人情報及び顧客情報、情報システムを取り扱う際の運用管理については、情報セキュリティ関連規程を整備運用して厳重に取り扱うこととしております。プライバシーマークの認証を取得し、機密情報の厳格な管理と個人情報の漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により個人情報等の流出事故が発生した場合、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)災害等に関するリスク

 当社グループが事業展開する地域において、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故等が起こった場合には、当社グループまたは当社グループの取引先の事業活動に悪影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)訴訟等について

 当社グループは法令及び契約等の遵守に努めておりますが、取引先、消費者、各種団体または知的財産権の保有者等による訴訟を提起された場合に、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)ストック・オプションと株式の希薄化について

 当社グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブ付与を目的としたストック・オプション制度を採用しております。そのため、現在、取締役及び従業員に付与されている新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は179,800株であり、発行済株式総数及びストック・オプションによる潜在株式数の合計2,117,300株の8.49%に相当します。

 なお、当該新株予約権は当社退職者については実質的に行使できない制度となっており、本書提出日現在における行使可能な新株予約権による潜在株式数は155,600株であり、発行済株式総数及びストック・オプションによる潜在株式数の合計2,117,300株の7.35%に相当します。

 

5【経営上の重要な契約等】

   該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1. (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。

 

(2)財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

①流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末より270,915千円増加し、1,870,846千円となりました。これは主に、上場による資金調達等により現金及び預金が214,526千円、流動資産のその他に含まれる未収還付消費税が46,440千円増加したこと等によるものです。

②固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末より211,101千円増加し、2,586,507千円となりました。これは主に、新社屋の建設により建物及び構築物が852,198千円増加した一方で、建設仮勘定が648,787千円減少したこと等によるものです。

③流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末より7,661千円増加し、813,810千円となりました。これは主に、買掛金が15,141千円増加したこと等によるものです。

④固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末より92,355千円減少し、1,646,800千円となりました。これは主に長期借入金が130,044千円減少した一方で、自社ビルの一部を賃貸したことに伴う敷金受取により預り保証金が11,671千円、役員退職慰労引当金が14,985千円増加したこと等によるものです。

⑤純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末より566,712千円増加し、1,996,741千円となりました。これは主に、上場による増資で資本金が174,800千円、資本剰余金が174,800千円増加したこと、利益剰余金が配当により42,500千円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を259,056千円計上したため216,556千円増加したこと等によるものであります。

 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、売上高4,690,968千円、営業利益375,215千円、経常利益418,102千円、親会社株主に帰属する当期純利益259,056千円でありました。

①売上高

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおり、売上高は、放送・通信業界や住まい・暮らし業界で安定的な売上と収益を確保するとともに、医療・健康業界の製薬企業向けにケーブルテレビ局を利用した疾患啓発支援策に加え、提供するサービスを拡大させることで売上を伸長させ、4,690,968千円(前年同期比8.13%増)となりました。

②売上総利益

 売上総利益率は25.4%となり、その結果、売上総利益は、1,192,260千円(前年同期比8.27%増)となりました。

③営業利益

 販売費及び一般管理費は、上場準備費用の計上及び人員の増員による人件費の増加により817,045千円(前年同期比7.91%増)となりました。その結果、当連結会計年度における営業利益は、375,215千円(前年同期比9.05%増)となりました。

 また、各セグメントの業績の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」に記載のとおりです。

④経常利益

 受取配当金、受取賃貸料及び保険解約返戻金を計上したことから営業外収益は、74,352千円(前年同期比508.41%増)となりました。支払利息及び投資有価証券評価損等を計上したことから営業外費用は、31,465千円(前年同期比26.02%増)となりました。その結果、当連結会計年度における経常利益は、418,102千円(前年同期比26.19%増)となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

 固定資産除却損及び減損損失を計上し特別損失は、14,324千円(前年同期比170.02%増)となりました。また、法人税、住民税及び事業税を152,534千円(前年同期比8.17%増)計上したことで、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、259,056千円(前年同期比29.63%増)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

 第64期連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「第2事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、ユニークなコミュニケーションサービスの提供によってお客様の経営に貢献することを経営理念に掲げ、注力する業界を定め、広告ソリューションを提供してきました。今後につきましては、当社グループが顧客企業に提供するサービスのクオリティーを一層高めるとともに、市場環境の変化を見据え、ターゲットとする業界を拡大してまいります。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの属する広告業界は、近年、インターネット、スマートフォン等の新たなメディアを活用した広告が伸長し、メディアの構造変化が進んでおります。当社グループにおいては、全社的に「デジタルシフト」を掲げ、顧客ニーズに合ったインターネット広告の提供・販売やVRを活用したアクティビティーツールを提供するなど対応を進めております。

 今後につきましても、当社の長年の強みである「リアルな売りの現場・顧客接点の支援」をさらに進化させるべく、データを活用しターゲット顧客に対しピンポイントに情報を届け集客するといったO2O(オンライン・ツー・オフライン)施策の開発や、ジェスチャー認識及びVRを含めたテクノロジーを活用し接客プロセスや接客現場における体験価値の向上を実現する仕組みの開発を推進し、ユニークなソリューションを提供してまいります。

 当社が注力している放送・通信業界においては、テレビ視聴がインターネットメディアにシフトする中、多くの事業者が動画配信サービスに参入しております。当社は長年にわたる視聴促進ノウハウを活かし動画コンテンツ関連のレコメンドビジネスを拡大するとともに、著作権処理等のサービスを拡大してまいります。また、有料放送で使用する電子番組表(EPG)のあり方を研究し、視聴者に対しふさわしいコンテンツをお勧めできるよう取り組んでまいります。