第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループの経営理念は「ユニークなコミュニケーションサービスの提供によって、お客様の経営に貢献する」としております。引き続き、既存の媒体に頼らない顧客満足度の高いサービスを継続的に提供するとともに、新たな領域への挑戦を進め、社会から期待される企業であり続けられるよう努めてまいります。

 

(2)経営環境

 当社グループが属する広告業界におきましては、国内景気の緩やかな回復に伴い、広告費全体でみると2019年の総広告費は6兆9,381億円と8年連続で伸長しております(電通「日本の広告費」2020年3月発表)。ソーシャルメディアが普及するとともに消費者の意識や行動が変化し、データ活用などテクノロジーの進化と相俟って、企業と消費者の関係が大きく変化しています。
 他方、新型コロナウイルスの世界的な拡大により、当社が属する広告業界は、クライアント企業の動向によって今後様々な影響を受ける可能性があります。
 こうした中で、当社はクライアント企業のニーズに対応した様々なマーケティング活動にむけたソリューションを展開していく必要があります。

 

(3)経営戦略等

 当社グループは、放送・通信業界、住まい・暮らし業界、医療・健康業界を戦略マーケットとし、専門性の高い広告戦略やマーケティングメソッド、ソリューションの開発・提供を行ってまいりました。
 全国のケーブルテレビ局向けには加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を中心としたプロモーション施策を展開し、大手住宅メーカー向けには住宅展示場への集客施策やカタログ制作等の営業支援施策の提供を行う他、大手外食チェーン向けには広告戦略の立案から実行までをワンストップで支援し、クライアント企業の業績に寄与しました。また、大手製薬会社を中心とした医療・健康業界でも大きな実績をあげるなど引き続き主力顧客の維持・強化を図りました。
 このように、当社が長年にわたり注力してきた事業領域において収益力を維持・強化していくとともに、デジタル領域など新たに取り組みを進めている領域においても収益性の向上を実現してまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、「連結売上高」及び「連結営業利益」を重要な経営指標と捉えております。デジタルマーケティングやブランディング等、サービス提供領域の拡大を図るとともに、M&A等も含め新規顧客を獲得し、まずは「連結売上高」100億円を目指してまいります。業容の拡大とともにグループの生産性の向上を図り、連結営業利益率の改善も目指してまいります。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループは、「(2)経営環境」で記載した環境の変化を踏まえ、以下の項目を対処すべき課題と認識し、解決するため次のとおり対処いたします。

 

①マーケティングノウハウの更なる向上

 当社グループは印刷物を用いた広告手法を得意とし、これにより業容を拡大してまいりました。今後、当社グループの提供するサービスが永続的に競争力を獲得していくためには、インターネット広告等のように、サービスの成果を客観的に測定可能な形で提供していくことが必要になります。また、インターネットを起点としてリアルでの消費活動を構築するコミュニケーションサービスの提供に関する顧客企業からのニーズも高く、このため当社グループでは、マーケティング及びサービス開発機能を強化し、デジタル領域においてインターネット広告の拡大、システム・コンテンツの開発、マーケティングソリューションの提供等を推進してまいります。

 

②優秀な人材の確保と育成

 当社グループは、今後の更なる成長のためには、優秀な人材の確保及び当社グループの成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であり、かつ課題であると認識しております。特に、デジタル領域を含めたプランニング及びクリエイティブ、テクノロジーを活用したソリューション開発、複雑化する広告プロモーションのプロデュース等を担う人材の重要性が増しております。

 即戦力の中途人材採用活動を強化するとともに、従来から新卒採用も行っておりますが、会社の永続的な発展をより意識し新卒採用をさらに強化していく方針です。また、採用した人材の定着化を図るべく、企業ビジョンの明確化や社員の能力が最大限発揮できる環境づくりや研修制度の充実等、社員にとって働きがいのある制度づくりを行い、組織体制を強化してまいります。

 

③情報管理体制の強化

 当社グループが事業活動を行う中で、顧客企業の新商品等の各種機密情報や消費者の個人情報等を扱うことが多く、一般財団法人日本情報経済社会推進協会運営のプライバシーマーク制度の認証の取得、社内規程及び業務フローの厳格な運用、定期的な社内教育の実施、機密データへのアクセス制限やアクセスログ取得などのシステム整備を行ってまいりました。今後、当社グループが業容を拡大するにおいて、更にセキュリティに関するシステムの整備や教育の徹底を行い、情報管理体制の強化を図ってまいります。

 

④内部管理体制の強化

 当社グループは、今後もより一層の成長を見込んでおり、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえた内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。また、気候変動や新型コロナウイルス等といった環境変化への対応力強化についても取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりです。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループの予測に基づいて判断したものです。

 

(1)事業環境に関するリスク

 広告会社の業績は、景気、特に個人消費動向をもとにした企業の広告支出動向の影響を受ける傾向があります。また当社グループは、経済環境のみならず特定業界や企業の景況に影響されやすい傾向にあります。当社グループはこのリスクに対して、新規取引先の開拓を行い、特定の業界に依存している状況からの転換を図っていく考えではありますが、日本国内の景気変動による顧客企業の広告費の減少に基づく受注量の減少や受注単価の低下などにより当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(2)広告業界における取引慣行

 広告業界において、広告計画や内容の突然の変更に柔軟に対応できるよう、契約書の作成が徹底されないことがあります。当社グループでは、主要取引先と基本契約を締結するなど、取引上のトラブルを未然に回避する努力を行っておりますが、不測の事態が発生し、紛争が生じる可能性があります。

 

(3)技術革新及びメディアの構造変化への対応

 スマートフォン等の多機能デバイスの進化・普及により、メディアが多様化するとともに、ソーシャルネットワーク等が広く浸透し、消費者のメディア接触行動や時間量が大きく変化しております。当社グループは従来の印刷物を用いた広告手法での収益を確保しながら、インターネットを起点としてリアルでの消費活動を構築するコミュニケーションサービスの提供など、インターネット技術を活用したマーケティング手法の変化に対応しながら業容の拡大に取り組んでおります。しかし、こうした技術革新及びメディアの構造変化に当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(4)特定の取引先への依存

 当社グループは、旭化成ホームズ株式会社及びそのグループ会社に対して、キャンペーン全体の企画設計及びCM・新聞広告・チラシ・DM・展示場ツール等の企画・制作、基幹カタログの企画・制作、営業ツールの企画・制作、カタログ等の在庫管理、イベントの企画・運営、ディスプレイ、空間デザイン、映像制作、WEBマーケティング等の幅広い広告宣伝サービスを提供しております。その結果、同社グループに対する前連結会計年度の売上高は960,553千円、売上高に占める割合は19.1%であり、当連結会計年度の売上高は834,541千円、売上高に占める割合は16.4%となっております。現状において、当社グループは同社グループと安定的な取引関係にありますが、受注状況によっては四半期毎に当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。また、何らかの要因により取引関係に問題が生じた場合、あるいは広告宣伝政策の変更等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)競合について

 当社グループが事業を展開する広告業界は、売上高で上位の広告会社への集中傾向が高く、当社グループは常に既存の大手の広告会社と競争を強いられております。また、近年、インターネット、スマートフォン広告市場等における新規参入企業との競合が生じる機会も増加してきております。
 当社グループは、注力する業界を定め、顧客企業と直接取引し、その業界の構造や特性を踏まえ顧客企業の経営課題に対してユニークな広告ソリューションを開発して、競争上の優位性を確保していく考えではありますが、今後も優位性を確保できる保証はなく、優位性を逸した場合あるいは競争の激化に伴い報酬が低下した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

(6)原材料の調達

 当社グループの原材料の大部分は印刷用紙が占めており、安定的な量の確保と最適な価格の維持に努めております。しかしながら、急激な市況の変動等により仕入価格が上昇し、製造コストの削減で補えない場合や、販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 

 

 

(7)外部委託

 当社グループではコンテンツ制作、印刷、運送等の業務において外部委託を利用し、外部の良質なリソースの利用及び固定費の圧縮を行っております。必要に応じた外注先の確保ができず業務が遂行できない場合、外部委託先の事故・経営不振・不祥事等による納期遅延・品質問題等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、急激な市況の変動等により仕入価格が上昇し、製造コストの削減で補えない場合や、販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)不良品の発生

 当社グループの提供する商品、サービスにおいて、不良品が発生することがあります。不良品が発生した場合、値引きや商品の再発注、回収等の負担がかかる可能性があります。

 当社グループでは、不良品の発生防止のため、品質管理、生産管理等には十分注意しておりますが、受注金額の大きな案件で不良品が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保、育成

 当社グループでは今後事業拡大や企業運営を円滑に遂行していく上で、優秀な人材を確保することが極めて重要と考えており、随時採用活動を行っております。しかしながら、必要な人材を適切な時期に確保できない場合、または社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)法的規制について

 当社グループが広告宣伝サービスを提供する際の各種制作物において、その表現は「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正競争防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「著作権法」及び「商標法」等の規制を受けております。当社グループが提供するのは広告宣伝サービスであり、法令の遵守義務は実際に商品等を提供する広告主になりますが、当該広告が景表法等の法令に抵触した場合、当該広告主との間で法的責任の発生や社会的信用の低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)知的財産権の侵害

 当社グループが事業活動を行う過程で、提案する企画内容によっては第三者の知的財産権を侵害する可能性があるため、企画を提案する際には知的財産権の侵害の有無を確認しております。しかし、サービスの提供後、想定外の係争が発生した場合には、これらの係争が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)情報の流出

 当社グループでは個人情報及び顧客情報、情報システムを取り扱う際の運用管理については、情報セキュリティ関連規程を整備運用して厳重に取り扱うこととしております。プライバシーマークの認証を取得し、機密情報の厳格な管理と個人情報の漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により個人情報等の流出事故が発生した場合、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)災害等に関するリスク

 当社グループが事業展開する地域において、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、疫病やウイルスによる感染拡大等が起こった場合には、当社グループまたは当社グループの取引先の事業活動に悪影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)訴訟等について

 当社グループは法令及び契約等の遵守に努めておりますが、取引先、消費者、各種団体または知的財産権の保有者等による訴訟を提起された場合に、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)ストック・オプションと株式の希薄化について

 当社グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブ付与を目的としたストック・オプション制度を採用しております。そのため、現在、取締役及び従業員に付与されている新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。本書発表日現在における新株予約権による潜在株式数は90,000株であり、発行済株式総数及びストック・オプションによる潜在株式数の合計2,092,300株の4.30%に相当します。なお、当該新株予約権は当社退職者については実質的に行使できない制度となっており、本書発表日現在における行使可能な新株予約権による潜在株式数は90,000株であり、発行済株式総数及びストック・オプションによる潜在株式数の合計2,092,300株の4.30%に相当します。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における国内経済は、消費税率引上げや台風等の自然災害による被害、あわせて米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの世界的な拡大などの下方リスクによる悪影響にも備える必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループが属する広告業界におきましては、国内景気の緩やかな回復に伴い、広告費全体でみると2019年の総広告費は6兆9,381億円と8年連続で伸長しております(電通「日本の広告費」2020年3月発表)。インターネット広告費が6年連続で2桁成長となり、テレビメディア広告費を超え、初めて2兆円を超えるなど全体を押し上げました。同時に、インターネットだけでは解決できないマーケティング課題を、従来からある媒体と組み合わせるなどして解決する統合ソリューションがより深化しております。

 このような事業環境の下、当社グループは、放送・通信業界、住まい・暮らし業界、医療・健康業界を戦略マーケットとし、専門性の高い広告戦略やマーケティングメソッド、ソリューションの開発・提供を行ってまいりました。

 全国のケーブルテレビ局向けには加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を中心としたプロモーション施策を展開し、大手住宅メーカー向けには住宅展示場への集客施策やカタログ制作等の営業支援施策の提供を行う他、大手外食チェーン向けには広告戦略の立案から実行までをワンストップで支援し、クライアント企業の業績に寄与しました。また、大手製薬会社を中心とした医療・健康業界でも大きな実績をあげるなど引き続き主力顧客の維持・強化を図りました。しかしながら、大手住宅メーカーにおける展示場向けの大型企画が無くなるなどにより売上が伸び悩みました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高5,081,776千円(前期比1.2%増)、営業利益291,271千円(同4.2%減)、経常利益293,108千円(同14.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益197,583千円(同13.7%減)となりました。

 

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

 

広告宣伝事業

 当事業においては、全国のケーブルテレビ局向けに加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を行う他、自社メディアとしてホームセンターやドラッグストア向けのフリーペーパーの発行や、様々なクライアント企業に対し広告戦略のプランニング、各種販促サービス、デジタルマーケティング等のソリューションを提供しております。当連結会計年度では、その他業界において子会社化した株式会社日産社の業績が寄与したものの、主要クライアントである住まい・暮らし業界の大手住宅メーカーの展示場向け大型企画が無くなるなどにより売上が伸び悩みました。

 以上の結果、当事業の売上高は4,946,830千円(前期比1.9%増)、セグメント利益は280,989千円(同2.7%減)となりました。

 

その他

 その他においては、当社の子会社の株式会社日宣印刷において当社グループの広告宣伝事業の印刷物の他、関西地域の企業に対して商業印刷を行っております。

 以上の結果、当事業の売上高は134,946千円(前期比19.8%減)、セグメント利益は5,842千円(同45.1%減)となりました。

 

 また、当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりであります。

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較をおこなっております。

 

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より208,085千円増加し、4,430,038千円となりました。これは主に、現金及び預金が130,363千円、受取手形及び売掛金が168,025千円、投資有価証券が25,000千円増加したこと等によるものです。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末より70,821千円増加し、1,598,500千円となりました。これは主に、未払法人税等が38,896千円、退職給付に係る負債が10,483千円それぞれ増加したこと等によるものです。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より137,264千円増加し、2,831,537千円となりました。これは主に、利益剰余金が配当により81,112千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を197,583千円計上したこと等によるものです。この結果、自己資本比率は63.9%(前連結会計年度末は63.8%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて130,361千円増加し、1,291,767千円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは269,244千円の収入(前連結会計年度は7,660千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を293,108千円、減価償却費を56,214千円それぞれ計上した一方で、法人税等の支払額が70,039千円あったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは16,865千円の支出(前連結会計年度は116,015千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が30,000千円、有形固定資産の取得による支出が7,176千円あった一方で、保険積立金の解約による収入が31,819千円あったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは122,016千円の支出(前連結会計年度は202,976千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額82,507千円及び長期借入金の返済による支出が60,725千円あったこと等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績及び受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

金額(千円)

前年同期比(%)

広告宣伝事業

4,946,830

101.93

報告セグメント計

4,946,830

101.93

その他

134,946

80.20

合計

5,081,776

101.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年3月1日

至 2019年2月28日)

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

旭化成ホームズ株式会社

868,076

17.29

756,922

14.90

3.広告宣伝事業における、当社分類による顧客所属業界別の販売実績を示すと、次のとおりであります。

業界

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

金額(千円)

前年同期比(%)

放送・通信

2,218,917

94.64

住まい・暮らし

1,061,640

85.60

医療・健康

647,966

111.51

その他

1,018,305

148.13

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1. (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通り、増収減益となっております。その他業界において大手飲食チェーンや中国企業、M&Aで子会社化した日産社の顧客企業等が寄与し前期比48.1%増と成長し、医療・健康業界においても外資系製薬企業や新規の大手ドラッグストアチェーンが寄与し前期比11.5%増となるなど、売上の成長を牽引しました。

 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、当社グループは連結売上高100億円を目指し業容の拡大を図っております。既存顧客の深耕営業に加えて、新規顧客の売上やM&Aの効果等により売上が伸長し、全体として増収したことは目標の一歩を踏み出せたと考えております。減益となった要因としては、付加価値を高める投資として推進した制作部門の人材投資による売上原価の増加や売上構成の変化による影響、人件費の増加等によるものです。連結営業利益率の改善に向け、当社が長年にわたり注力してきた事業領域において収益力を維持・強化していくとともに、デジタル領域を含めた新たな領域においても収益基盤の確立を図ってまいります。

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載の「技術革新及びメディアの構造変化への対応」や「人材の確保、育成」、「原材料の調達」、「外部委託」は喫緊の課題と認識しております。それらへの対応策として、以下の取り組みを実施しました。

 まず「技術革新及びメディアの構造変化への対応」については、技術の進歩に伴い、広告会社のあり方も大きく変わろうとしていると認識しています。従来の広告会社の枠を越え、様々な技術やテクノロジーを採り入れた提案をすることが重要であり、当社が企画提案したソリューションの中には、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、3軸センサーによる家電製品の操作などの新技術を盛り込んだものや、SNSを活用したマーケティング施策においては、フォロワー数を数十万人単位で増加させるなどの実績を残すことが出来ました。次に「人材の確保、育成」に関しましては、新たに新設した「未来開発室」を中心に、新卒採用の手法を変えるなど積極的な取り組みを進めております。2019年4月に新卒社員が3名入社したこと等により、期末の従業員数は154名となりました。また、採用と並行して経営理念の浸透や社員のエンゲージメント向上のための施策等を行い、組織力の強化を図りました。そして「原材料の調達」や「外部委託」については、物流費や原材料費が上昇する中でも適切なコストコントロールを進めました。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性並びに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項として考えております。今期においては前期の本社移転及び旧本社売却に関わる一過性のマイナスから、269百万円に改善しております。また当連結会計年度末の現金及び預金残高は1,312百万円と十分な流動性を確保している状況であることから、健全な財務状況であると認識しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。