当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
当中間連結会計期間の当社グループの財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び関係会社)が判断したものです。
再生可能エネルギーの導入は世界的なエネルギー政策の潮流です。世界各国は再生可能エネルギーの導入に係る取り組みを推進しており、世界の再生可能エネルギー発電設備の新規導入容量は2024年に741GWとなりました(出典:Renewable Energy Policy Network for the 21st Century(本部:パリ)「Renewables 2025 Global Status Report - Global Overview」)。また、ロシア・ウクライナ危機を受けたエネルギー安全保障への意識の高まりにより、化石燃料から再生可能エネルギーへのエネルギーシフトが進展しています。2023年11月に開催されたCOP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)で発表された、123カ国が2030年までに世界の再生可能エネルギーの容量を3倍に拡大するという目標を達成するため、2024年11月に開催されたCOP29においては、2030年までに世界全体のエネルギー貯蔵容量を2022年時点の6倍以上となる1,500GWまで拡大することを誓約する等、再生可能エネルギー及び蓄電池等の更なる導入による脱炭素化に向けた動きが活発化しています。
日本国内における再生可能エネルギー導入に向けた動きも加速しています。経済産業省は2020年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を公表し、再生可能エネルギー電源の比率を50~60%に高めることを参考値として示しました。さらに、日本政府は、2025年2月に「第7次エネルギー基本計画」を閣議決定し、2040年度の総発電電力量に占める再生可能エネルギー比率を40~50%程度まで高める目標を設定しました。本目標は、同日に閣議決定された地球温暖化対策計画に定められた、2040年度において温室効果ガスを2013年度比で73%削減する目標と整合する形で設定されました。
また、固定価格買取制度(FIT制度)による買い取りが継続して行われる中、2022年度から導入されたFeed in Premium制度(FIP制度)による買い取りも開始されています。加えて、電力需要家による再生可能エネルギー電力の調達ニーズも高まっています。自社事業の使用電力を再生可能エネルギー由来100%とすることを目指す国際的なイニシアティブであるRE100に参加する企業による取り組みが積極化しており、電力需要家が発電事業者と直接電力契約を締結するコーポレートPPAの実例も増加しています。さらに、新規電源投資を促進し、長期にわたって脱炭素電源による供給力を調達するための長期脱炭素電源オークションが2024年1月より開始されました。加えて、2024年12月、政府はGX実行会議の下で取りまとめた「分野別投資戦略」を改定し、2030年に累計14.1~23.8GWhの系統用蓄電池の導入見通しを公表しています。再生可能エネルギーや蓄電池の導入に対する政府の支援姿勢の継続及び電力需要家のニーズの高まりにより、国内再生可能エネルギー及び蓄電池市場はより一層拡大していく見通しです。
当中間連結会計期間における当社グループの「再生可能エネルギー発電等事業」においては、法人間のコーポレートPPAによる小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加しました。また、2025年9月27日に、合同会社唐津バイオマスエナジーが営業運転を開始し、2025年9月30日には、当社の持分法適用会社であった同社の出資持分を追加取得し、当社の連結子会社としました(出資比率は51%)。合同会社御前崎港バイオマスエナジーにおいては、2025年6月から進めていた点検及び補修工事が完了し、2025年10月10日に通常操業を再開しました。なお、当連結会計年度の当初計画において、2026年1月に定期点検(20日程度)を予定しておりましたが、主な定期点検の工程を今回の点検・補修工事期間中に実施したため、2026年1月に予定していた定期点検の実施が不要となり、補修箇所の経過確認点検のみを実施する予定です。
2025年7月以降9月末までの期間において行われた出力抑制により、軽米東ソーラー匿名組合事業が1日(計3.5時間)、軽米尊坊ソーラー匿名組合事業が2日(計9.5時間)、人吉ソーラー匿名組合事業が3日(計8.5時間)稼働を停止しました。また、ユナイテッドリニューアブルエナジー株式会社が9日(計46.0時間、送電端において定格出力の75%に抑制)、苅田バイオマスエナジー株式会社が10日(計22.0時間、同70%に抑制)、合同会社杜の都バイオマスエナジーが10日(計47.5時間、同80%に抑制)、合同会社石巻ひばり野バイオマスエナジーが10日(計57.6時間、同80%に抑制)、徳島津田バイオマス発電所合同会社が1日(計1.0時間、同85%に抑制)の出力抑制に対応しましたが、これに伴う当社グループの逸失発電量は当社の計画の範囲内です。
「開発・運営事業」においては、引き続き、国内外の新たな発電所及び蓄電所の開発が進捗しています。2025年6月30日に、東京瓦斯株式会社(東京ガス)とのオフテイク契約(2025年6月23日締結)に基づき、北海道石狩市で30MWの蓄電事業の開発を進めるアールスリー蓄電所合同会社(持分法適用会社)が、金融機関との間で融資関連契約を締結しました。本蓄電事業は、当社グループが蓄電所の開発、所有及び維持管理を行い、20年間にわたり固定価格による施設使用権の付与を行うオフテイク契約を通じて、安定的に収益を得られる事業となっています。2027年度の運転開始を予定している本事業では、共同スポンサーであるSMFLみらいパートナーズ株式会社及び他1社と「アールスリー蓄電所合同会社に係る持分等の譲渡に関する覚書」を締結しており、この覚書に基づき、当社は、運転開始以降に保有する特別目的会社出資持分(計36%)を取得する権利を有しているため、当該権利を行使した場合には、当社の出資比率は75.0%となります。さらに、2025年10月10日に、合同会社姫路蓄電所(持分法適用会社)を通じて開発をしていた姫路蓄電所が当社グループとして初の系統用蓄電事業として運転を開始しました。本蓄電事業は、送配電ネットワークへ直接接続する蓄電池システムを設置し、電力需給に応じて電力を充放電することで電力需給バランスの調整に寄与します。また、本事業を通じて、電力の需給バランスをリアルタイムで調整する「需給調整市場」や将来の発電供給力をあらかじめ確保する「容量市場」における蓄電池の最適運用知見を蓄積し、今後開発する蓄電事業も含め、蓄電事業の収益最大化を目指します。2025年11月現在、ファイナンス及び建設着手済みの蓄電事業の設備容量は 260MWに達しました。また、RE100に取り組む企業や小売り電気事業者等との間でコーポレートPPA需要は拡大傾向にあり、当社の太陽光発電によるコーポレートPPAの契約設備容量は合計で206MWとなっています。さらに、電力需要の増加や企業の脱炭素化需要を背景に、昼夜問わず安定的な電力供給が可能なバイオマス発電所の重要性が増しています。当社が開発・保有するバイオマス発電所においても、FIT制度に基づく売電からコーポレートPPAへの切り替えが進捗しています。コーポレートPPAにおいては、FIT価格に環境プレミアムを上乗せした価格での売電を実現しており、長期にわたり安定的な売上への貢献が見込まれます。2025年11月現在、バイオマス発電事業におけるコーポレートPPAの契約設備容量は、145.4MW(3発電所)となっています。
このほか建設着工済み又は運転開始済みの発電所SPCからの定常的な運営管理報酬及び配当・匿名組合分配益を享受しています。
これらの結果を受けた、当中間連結会計期間における経営成績は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.EBITDA=売上収益-燃料費-外注費-人件費+持分法による投資損益+その他の収益・費用
燃料費は、要約中間連結損益計算書における燃料費より、下記の影響額を調整しています。
なお、当中間連結会計期間における調整額は△2,032百万円です。
・当社が企業結合したバイオマス発電所が保有する為替予約について、企業結合時点の包括
利益累計額が消去された影響
2.EBITDAマージン=EBITDA/売上収益
3. EBITDAはNon-GAAP指標です。
4.2025年1月より、合同会社御前崎港バイオマスエナジーが運転を開始しました。
5.2025年9月より、合同会社唐津バイオマスエナジーが運転を開始しました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高等を含めて表示しています。また、セグメント利益は、EBITDAにて表示しています。再生可能エネルギー事業は多額の初期投資を必要とする事業であり、全体の費用に占める減価償却費等の償却費の割合が大きい傾向にあります。当社グループでは、一過性の償却負担に過度に左右されることなく、企業価値の増大化を目指すべく、株式価値の向上に努めています。そのため、業績指標として金利・税金・償却前利益であるEBITDAを重視しています。
(報告セグメントごとの売上収益)
(単位:百万円)
(報告セグメントごとの利益又は損失)
(単位:百万円)
(注)セグメント利益は、売上収益から燃料費、外注費、人件費を差し引き、持分法による投資損益、並びにその他の収益・費用を加算したEBITDA(Non-GAAP指標)にて表示しています。
燃料費は、要約中間連結損益計算書における燃料費より、下記の影響額を調整しています。なお、当中間連結会計期間における調整額は△2,032百万円です。
・当社が企業結合したバイオマス発電所が保有する為替予約について、企業結合時点の包括利益累計額
が消去された影響
当社グループでは、資本効率を向上させながら再生可能エネルギー発電所の開発投資を行うために、金融機関からの長期の借入れを活用しています。また、財務健全性を適切にモニタリングする観点から、保有する資産の実態的な価値を把握するほか、資本比率や親会社所有者帰属持分比率、純有利子負債とEBITDAの倍率(純有利子負債/EBITDA倍率)等の指標を重視しています。
当中間連結会計期間における合同会社唐津バイオマスエナジー(以下、「唐津」)の新規連結等による非支配持分の増加等により、当中間連結会計期間末の資本比率は25.9%(前連結会計年度末は25.2%)、親会社所有者帰属持分比率は16.7%(前連結会計年度末は16.8%)となりました。また、純有利子負債/EBITDA倍率(純有利子負債と直近の12ヶ月間に計上したEBITDAの倍率。なお、純有利子負債は、借入金及び社債、リース負債、並びにその他の金融負債に含まれる金融負債の合計から、現金及び現金同等物並びに引出制限付預金を差し引いた金額と定義)は、当中間連結会計期間末において9.6倍(前連結会計年度末は10.5倍)となりました。
(資産の部)
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ26,347百万円増加し、556,398百万円となりました。
主な増加要因は、為替予約の公正価値変動等によるバイオマス発電所におけるデリバティブ資産の増加(+25,870百万円)、唐津の新規連結等による有形固定資産の増加(+13,412百万円)です。
(負債の部)
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ15,615百万円増加し、412,241百万円となりました。
主な増加要因は、唐津の新規連結等による借入金(非流動)の増加(+12,698百万円)および繰延税金負債の増加(+7,160百万円)です。
当中間連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ10,733百万円増加し、144,157百万円となりました。
主な増加要因は、唐津の新規連結等による非支配持分の増加(+6,651百万円)、親会社の所有者に帰属する中間利益等による利益剰余金の増加(+3,318百万円)です。
③ キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して4,208百万円減少し、19,719百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、13,059百万円の収入(前年同期は19,902百万円の収入)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、「再生可能エネルギー発電等事業」における売電先からの売電収入です。主なキャッシュ・アウト・フローは、「再生可能エネルギー発電等事業」における発電設備の維持管理費用、事業用地の賃借料、各種税金、バイオマス燃料の仕入及び「開発・運営事業」における開発支出(人件費等を含む)です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、5,867百万円の支出(前年同期は4,873百万円の支出)となりました。主なキャッシュ・アウト・フローは、主に契約履行コストの取得による支出2,072百万円、バイオマス発電所における有形固定資産の取得による支出2,055百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11,321百万円の支出(前年同期は2,034百万円の支出)となりました。主なキャッシュ・イン・フローは、主に当社及びバイオマス発電所における長期借入れの実行による収入7,000百万円、引出制限付預金の減少6,848百万円です。主なキャッシュ・アウト・フローは、長期借入金の返済による支出17,068百万円、社債の償還による支出6,997百万円です。
当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針・経営環境及び対処すべき課題等について、重要な変更 及び新たに生じた課題はありません。
(1) 資本業務提携契約
当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定又は締結等はありません。
(2) ローン契約と社債に付される財務上の特約
当中間連結会計期間において、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のある財務上の特約が付されたローン契約の締結及び社債の発行は行っていません。2024年4月1日前に締結されたローン契約については、「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(令和五年一二月二二日内閣府令第八一号)附則第3条第6項により記載を省略しています。