第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(30)の規定を早期適用しております。

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、大阪大学発の創薬系バイオベンチャー企業であります。

当社社名のファンペップ(FunPep)には、「機能(function)をもつペプチド(peptide)の可能性を追求し、医薬品や化粧品、医療機器として皆さまにお届けし、そして、誰もが健康で明るく、楽しい人生(fun life)を送ることのできる社会を目指したい」という想いが込められております。

当社は、下記の会社の理念に基づき、機能性ペプチドに関する大学発の技術シーズを幅広い分野に応用することで、社会に貢献することを目指しております。

 

[ 会社の理念 ]

ペプチド(peptide)の機能(function)の可能性を追求して、人々に健康と安心をもたらします

大学の知を発掘し、社会への橋渡しをおこないます

医薬品から化粧品・医療機器まで、幅広い商品構成で広く人々のお役にたちます

 

(2)経営戦略等

技術領域は、機能性ペプチドを基礎とする領域及びこれとシナジーを有する関連する領域と定めております。創薬活動のプラットフォーム技術を強みとし、医薬品の研究開発を中心とした事業展開をしてまいります。また、化粧品、医療機器等分野への事業展開も行っていく方針であります。

当社は、大阪大学発の創薬系バイオベンチャー企業であり、大学の研究成果を製薬会社への橋渡しに向けてインキュベートする役割を担っております。大学の技術シーズを生かした基礎研究から、開発品の開発規模(試験規模及び必要資金規模)を踏まえ、一定段階の臨床試験や承認申請までを実施して開発品の価値向上を図り、技術シーズのインキュベーションを行う方針であります。

医薬品は、研究開発の期間が長く、多額の資金も必要となることから、研究開発の早期段階から製薬会社等との提携体制を構築し、研究開発段階の提携収入等により研究開発投資に伴う財務リスクの低減を図りながら研究開発を進めていく方針であります。そして、当社開発品が将来上市に至った場合に提携製薬会社から受け取るロイヤリティー収入等によって本格的な利益拡大を実現する計画であります。

 

(3)経営環境

医薬品業界では研究開発の難易度が上昇しており、製薬会社は、従来の主役であった低分子医薬に加え、抗体医薬、遺伝子医薬、細胞医薬・再生医療等の新しいタイプの創薬シーズ・モダリティを外部の創薬系バイオベンチャー等から導入して研究開発パイプラインに取り入れる動きが続いています。

当社が取り組んでいる抗体誘導ペプチド等の機能性ペプチドも新しいタイプの創薬シーズであり、当社は、大学等のシーズをインキュベーションして製薬会社に橋渡しすることで、医薬品業界における役割を果たしていきたいと考えております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社は、機能性ペプチドに関する大学発の技術シーズを幅広い分野に応用することで、社会に貢献することを目指しております。このような背景のもと、当社は、次の対処すべき課題に取り組んでまいります。

 

① 研究開発パイプラインの充実

当社の将来収益の源泉は、抗体誘導ペプチドを次々と生み出すプラットフォーム技術であります。

当社は、当社の強みである抗体誘導ペプチドを創出するプラットフォーム技術「STEP UP」に基づき、大阪大学を始めとする大学等の研究機関との間で共同研究を実施し、新規開発品や研究テーマを拡充して研究開発パイプラインの強化を図ってまいります。

 

② 事業会社との提携契約の獲得

医薬品の研究開発は期間が長く必要資金も大きいことから、当社は、研究開発の早期段階から製薬会社との提携関係を構築し、その提携収入等により、研究開発遂行上の財務リスクの低減を図っていく方針であります。

医薬品分野では複数の事業会社との間で、ライセンス契約、研究開発支援契約及び共同研究契約等を締結して提携体制を構築しております。同様の理由で、化粧品分野でも共同研究開発契約を締結しております。

今後も、研究開発の早期段階から事業会社と提携関係を構築できるように努めてまいります。

 

③ 機能性ペプチドの応用分野拡大

当社は、研究開発期間が長く必要資金も大きい医薬品分野のみではなく、研究開発期間が比較的短い化粧品分野や医療機器分野までの幅広い分野にわたる事業ポートフォリオを構築し、会社全体の事業リスクの低減を図っていく方針であります。現在の事業計画では、将来利益に対する寄与は医薬品分野が大きいものの、今後、化粧品分野や医療機器分野についても、一定の利益貢献を見込める事業へと育成していきたいと考えております。

 

④ 研究開発資金の調達

研究開発を継続的に実施するため、新規研究テーマや開発品に充当する研究開発資金が必要となります。

当社といたしましては、事業会社との提携による研究開発資金の確保を図る一方で、新規上場に伴う公募増資による調達資金を予定しております

 

⑤ 人材の獲得

当社は、研究開発に従事する中で、当社が研究開発戦略を描いたうえで、製造及び研究開発に関する業務を積極的に外部委託しております。これにより、小規模組織で運営を行っておりますが、今後、研究開発パイプラインを構成する開発品が充実したり、創薬研究テーマが増加した場合には、業容拡大に伴い必要に応じて人材の拡充を図ってまいります。

また、管理部門では、効率的な内部統制を構築し、少人数による運営体制を構築しておりますが、必要に応じて適切な人材を採用していく方針であります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の経営上の目標は、当社が創生した機能性ペプチドを実用化して社会に貢献するとともに、その製品販売に伴う収入によって利益拡大を実現することであります。しかしながら、当社の医薬品分野の開発品はすべて研究開発段階にあり、また上市に至るまでの研究開発は長期間にわたることから、経営目標の達成状況については、財務指標ではなく、研究開発パイプラインの進捗状況によって把握しております。したがって、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な財務指標等は特に定めておりません。

 

 

2【事業等のリスク】

当社の事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。中には当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社の事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。

当社はこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意いただく必要があると考えます。

また、当社は、医薬品等の開発を行っていますが、医薬品等の開発には長い年月と多額の研究費用を要し、各パイプラインの開発が必ずしも成功するとは限りません。特に研究開発段階のパイプラインを有する製品開発型バイオベンチャー企業は、事業のステージや状況によっては、一般投資者の投資対象として供するには相対的にリスクが高いと考えられており、当社への投資はこれに該当します。

なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)機能性ペプチド事業に関するリスク

① 機能性ペプチドの実用化リスク

機能性ペプチドは、医薬品、化粧品及び食品等の幅広い事業分野で実用化されております。

例えば、生体内のペプチドには、体内の器官の働きを調整するための情報伝達を担うホルモン等(インスリン、グルカゴン、カルシトニン等が含まれます)があり、タンパク質のように生体内で機能を担っております。これらのホルモン由来の機能性ペプチドは、がんや糖尿病領域の医薬品として発売されております。また、タンパク質の分解過程で生じるペプチドが機能を持っていることもあり、血圧降下ペプチド等の特定保健用食品等の食品分野やスキンケア又はヘアケア商品等の化粧品分野で利用されています。

当社においても、機能性ペプチドを医薬品及び化粧品等の幅広い分野に応用して実用化を図っていく方針ですが、商品開発の過程では、市場性、差別化ポイント及び採算性等の様々な観点から検討を重ねる必要があり、商品化が延期もしくは中止された場合には、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 当社プラットフォーム技術に関するリスク

社の強みは、機能性ペプチドの一種である抗体誘導ペプチドを創生するプラットフォーム技術「STEP UP」を保有していることであります。

当社は、プラットフォーム技術に基づき、大阪大学との共同研究等によって、抗体誘導ペプチドを創出する研究開発を行っております。そして、これらの抗体誘導ペプチドの研究開発を推進するとともに、事業会社との提携契約を締結し、収益を獲得することを目指しております。

当社は、今後も、プラットフォーム技術の改良に努めていく方針ですが、当社以外の研究機関が優位性を持つ技術を開発するなど、当社のプラットフォーム技術が競争力を失う場合には、抗体誘導ペプチドの実用化や事業会社との提携が困難となり、当社の事業戦略、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 医薬品業界及び研究開発に関するリスク

機能性ペプチドの応用分野の中でも、現時点での事業計画に対して影響が大きい医薬品分野については、発売(上市)に至るまでのリスクが高い事業分野であります。従いまして、下記に医薬品事業特有のリスクを記載いたします。

 

(A)医薬品研究開発の不確実性

医薬品の研究開発には多額の資金と長期にわたる期間を要しますが、臨床試験で有用な効果を確認できないことや、競合品の開発進展や上市及びその他の理由により研究開発が予定どおりに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことや追加資金が必要になることは稀ではありません。医薬品は、安価な後発品発売を回避できる特許権存続期間等の独占的期間内に投資回収を行う必要があることから、開発が延長された場合には投資を回収できなくなるリスクもあります。また、世界の主要国において医薬品を製造及び販売するためには、各国の薬事関連法規等の法的規制の下、各国別に厳格な審査を受ける必要があり、この審査に耐えうる有効性、安全性及び品質等に関する十分なデータが得られない場合には、予定していた時期に上市ができず延期になる、又は上市を断念する可能性があります。

このように、当社の研究開発パイプラインに含まれる機能性ペプチドが上市して安定的な収益が得られるまでには、上記に記載した様々な研究開発リスクが存在します。最も開発段階が進んでいる機能性ペプチドSR-0379についても、第Ⅲ相臨床試験の準備段階にありますが、今後、上市に至るまでには、数年以上の期間を要するうえ、第Ⅲ相臨床試験において期待する効果・安全性が示される必要等があり、現時点で上市後の安定的なロイヤリティー収益が確定しているわけではありません。

当社といたしましては、研究開発の早期段階から事業会社との提携により収益を獲得していく方針でありますが、製薬会社等に導出した医薬品候補物質が上市に至る前に開発が延長や中止に至った場合には、その後受け取る計画の収益は影響を受け、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(B)副作用発現、製造物責任

医薬品には、臨床試験段階から更には上市以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社は、自社で臨床試験を実施する場合には、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入する予定ですが、最終的に当社が負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社及び当社の製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。この結果、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、化粧品分野についても同様のリスクがあります。

 

(C)競合

医薬品の研究開発は、国内外の製薬会社やバイオベンチャー企業により激しい競争環境の下で行われております。他社競合品の開発進展や上市に伴い、上市後の販売価格や販売シェアへの影響により提携製薬会社からのロイヤリティー収入が減少するリスクや、提携製薬会社が事業性の観点から当社との契約を終了するリスクがあり、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(D)医療費抑制策

世界の医薬品市場の主要国においては、医療費抑制策が強化されております。また、日本国内においても、政府は増加の続く医療費を抑制するため、定期的に薬価引き下げを実施するほか、後発医薬品の使用促進策の導入を進めております。今後の医療費抑制策の動向が当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業遂行上のリスク

① 特定の提携契約への依存及び収益の不確実性

当社は、下記の提携契約を締結しており、これらの提携契約による収益を中心とした事業計画を策定しております。

 

・2015年10月に、塩野義製薬株式会社との間で機能性ペプチドSR-0379の全世界における独占的研究開発・商業化権を供与するライセンス契約を締結

・2018年3月に、大日本住友製薬株式会社との間で抗体誘導ペプチドFPP003の北米における独占的開発・商業化権を供与するライセンス契約に関するオプション契約を締結

 

しかしながら、このような提携契約は、契約条項違反が一定期間内に是正されない場合など契約に規定された何らかの要因により、契約期間満了前に終了する可能性があります。現時点では契約が終了となる状況は発生しておりませんが、本契約が終了した場合は、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、機能性ペプチドSR-0379及び抗体誘導ペプチドFPP003が上市する前の収益として、開発マイルストーン収益を見込んでおりますが、この発生時期は開発の進捗に依存した不確実性を伴うものであり、開発が遅延した場合には、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

今後も、現在実施中の製薬会社との共同研究をライセンス契約締結に発展させることや、事業会社との新規提携契約により、上記の2つの提携契約への依存度を低減していく方針でありますが、新規提携契約を獲得できる保証はありません。

 

② 小規模組織及び少数の事業推進者への依存

当社は、2020年10月末現在、取締役5名、監査役3名及び従業員11名(従業員兼務役員2名含む)の小規模組織であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっております。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の充実を図る方針であります。

また、当社の事業活動は、当社の創業者であり代表取締役社長である三好稔美を始めとする現在の経営陣、事業を推進する各部門の責任者に依存するところがあります。

研究開発については、当社の強みであるプラットフォーム技術「STEP UP」は、少数の当社研究者が保有する技術ノウハウを含んでおります。

当社は、当該技術ノウハウの確保及び発展の見地から、常に優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、大株主である森下竜一氏とは、科学技術顧問契約を締結しており、研究開発に関するアドバイスを受けております。そのほか、同氏からは、これまでに創業時など必要に応じて取引及び出資候補先の紹介を受けてまいりました。当社は、研究開発及び管理部門に経験豊かな人材を配置して事業運営体制を確立しており、また、大阪大学又は他大学の研究者との間で研究開発に関する交流を進めておりますが、同氏からのアドバイスが受けられなくなった場合には、当社の事業活動に支障が生じる可能性があります。

 

③ 特定の技術シーズへの依存

当社の研究開発活動は、大阪大学大学院医学系研究科の技術シーズに基づくものが中心であります。当社は、現在、機能性ペプチドの一種である抗体誘導ペプチドの創生に向けて大阪大学と共同研究を実施しており、更に他大学との共同研究も実施しております。また、塩野義製薬株式会社との間で疼痛領域の抗体誘導ペプチドの共同研究、大阪大学及びアンジェス株式会社との間で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する次世代DNAワクチンの共同研究も実施しております。今後も、大学等の研究機関との間で共同研究等により連携を拡大していく方針であります。しかしながら、今後、何らかの要因により、大阪大学又は他大学等との連携ができなくなった場合には、当社の研究開発戦略に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 知的財産権

当社では研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しております。FPP003及びFPP004の開発は、「4 経営上の重要な契約等(1)技術導入」に記載した大阪大学又はアンチエイジングペプタイド株式会社からのライセンス契約を前提としておりますが、これらのライセンス契約が解除された場合には、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります(ただし、契約が解除されるのは、当社の債務不履行が発生し、その状態が改善されない場合などに限定されます)。

一方、当社が保有している現在出願中の特許は全て成立する保証はなく、また、特許権が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常に存在しております。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、当社では他社の特許権の侵害を未然に防止するための特許調査を実施しており、これまでに、当社の開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社のような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

主な特許

 

対象

発明の名称

所有者

出願番号

登録状況

SR-0379

血管新生誘導活性及び抗菌活性を有するポリペプチド及びそれを含有する創傷治療剤

当社

PCT/JP2010/58838

日本、米国及び欧州の主要国において特許権が成立しております。

FPP003

疾患の要因となる生体内タンパク質を標的とするコンジュゲートワクチン

当社
大阪大学

PCT/JP2017/012187

日本、米国及び欧州の主要国において特許権を出願しております。

FPP003

FPP004

抗老化作用を有するペプチドおよびその利用

大阪大学

(注)

PCT/JP2014/058786

日本、米国及び欧州の主要国において特許権を出願しており、日本及び米国では特許権が成立しております。

FPP003

FPP004

新規ペプチドおよびその用途

大阪大学

(注)

PCT/JP2015/077139

日本、米国及び欧州の主要国において特許権を出願しており、米国では特許権が成立しております。

 

(注)当社は、大阪大学より独占的通常実施権の許諾を受けているアンチエイジングペプタイド株式会社からサブライセンスを受けております。対象のライセンス契約は、「4 経営上の重要な契約等 (1)技術導入」に記載しております。

 

(3)業績等に関するリスク

① 社歴の浅さ

当社は、2013年10月に設立された社歴の浅い企業であります。医薬品業界において豊富な経験を有する経営陣及び各部門責任者により運営されているものの、企業としては未経験のトラブルが発生する可能性は否定できず、その場合の組織としての対応能力については、一定のリスクがあります。

 

② 収益が大きく変動する傾向

当社の事業収益は、事業会社との新規提携契約の契約一時金、研究開発進捗に伴う開発マイルストーン等への依存度が高いため、当面の業績は不安定に推移することが見込まれます。この傾向は、当社の開発品が上市され安定的な収益基盤が確立するまで続く見込みであります。

 

 

③ 資金繰り

抗体誘導ペプチドを含む機能性ペプチドの研究開発には多額の資金を要します。当社は、事業会社との提携による研究開発資金の調達や、必要に応じて適切な時期に資本市場等からの資金調達を実施し、財務基盤の強化を図る方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社の研究開発の進捗に対して重大な影響が生じる可能性があります。また、研究開発の進捗状況によっては、それぞれの機能性ペプチド等の研究開発資金が当初の予定金額を上回る可能性や他のプロジェクト等に充当される可能性もあります。

 

④ 調達資金使途

株式上場時の公募増資により調達する予定の資金は、機能性ペプチドSR-0379及び抗体誘導ペプチドの研究開発費に充当する計画であります。ただし、特に医薬品分野における研究開発活動の成果が収益に結びつくには相応の期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。また、研究開発の進捗状況によっては、それぞれの機能性ペプチド等の研究開発資金が当初の予定金額を上回る可能性や他のプロジェクト等に充当される可能性もあります。

なお、抗体誘導ペプチドFPP003のオプション契約に関しては、初期臨床試験結果に基づきオプション権が行使され、それ以降の北米での臨床試験は提携先の大日本住友製薬株式会社が実施する前提で資金計画を立てておりますが、オプション権が行使されない場合には、当社がその後の臨床試験実施のため、当該プロジェクトへ調達資金を充当する可能性があります。

 

⑤ 新株式発行による資金調達

当社は、増資等により新株式発行を伴う資金調達を実施する可能性があります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 新株予約権の権利行使

当社は、ストック・オプション制度を採用しております。本制度は、当社取締役、監査役、従業員及び社外協力者に対して、業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点で有効であると当社は認識しております。

本書提出日現在における当社の発行済株式総数は14,007,000株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに2,251,500株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。したがって、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。

 

⑦ 配当政策

当社は、設立以来、配当を実施しておりません。また、当面は研究開発活動の継続的な実施に備えた資金の確保を優先する方針であります。

しかしながら、株主への利益還元については、当社の重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しつつ、配当による利益還元の実施を検討したいと考えておりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(4)その他

① 自然災害

当社は、事業活動の中心となる設備や人員が大阪と東京の2箇所に集中しております。また、研究開発活動の主要な部分を国内外の製造・研究開発委託機関にアウトソーシングしております。

したがって、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊、研究開発の遅延、事業活動の停滞によって、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

2019年12月以降、日本を含む世界各地で新型コロナウイルス感染症の患者発生報告は続いており、世界保健機関(WHO)も2020年3月に当該感染症をパンデミック(世界的大流行)と宣言しております。

この影響により、当社の様々な事業活動が制約を受け、研究開発が遅延または停止する可能性は否めず、当該事象が長期化した場合は、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

第7期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(資産)

当事業年度末における流動資産は1,008,209千円となり、前事業年度末に比べ361,577千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金346,900千円、貯蔵品30,583千円の減少によるものであります。

また、当第事業年度末における固定資産は8,474千円となりました。

この結果、資産合計は1,016,683千円となり、前事業年度末に比べ360,332千円減少いたしました。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は85,960千円となり、前事業年度末に比べ125,148千円減少いたしました。これは主に、未払金15,618千円、前受金105,743千円の減少によるものであります。

この結果、負債合計は85,960千円となり、前事業年度末に比べ125,148千円減少いたしました。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は930,723千円となり、前事業年度末に比べ235,183千円減少いたしました。これは、当期純損失235,183千円の計上に伴う利益剰余金の減少によるものであります。

この結果、自己資本比率は91.6%(前事業年度末は84.7%)となりました。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

(資産)

当第3四半期会計期間末における流動資産は2,180,762千円となり、前事業年度末に比べ1,172,552千円増加いたしました。これは主に、前渡金が12,887千円減少したものの、第三者割当増資による資金調達により、現金及び預金が1,192,604千円増加したことによるものであります。

また、当第3四半期会計期間末における固定資産は5,742千円となりました。

この結果、資産合計は2,186,505千円となり、前事業年度末に比べ1,169,821千円増加いたしました。

 

(負債)

当第3四半期会計期間末における流動負債は73,821千円となり、前事業年度末に比べ12,139千円減少いたしました。これは主に、前受金が14,756千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は73,821千円となり、前事業年度末に比べ12,139千円減少いたしました。

 

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産合計は2,112,683千円となり、前事業年度末に比べ1,181,960千円増加いたしました。これは主に、第三者割当増資による資本金等の増加1,507,400千円によるものであります。また、四半期純損失325,440千円の計上に伴い、利益剰余金が減少しております。

 

 

経営成績の状況

第7期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

当事業年度におけるわが国経済は、10月に消費税増税が実施されたものの、通期では内需にも支えられ実質プラスで推移いたしました。一方、EUを含む海外経済の不確実性や米中発の通商政策等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような環境の中、当社は、機能性ペプチドの多様な機能に着目した研究開発を進めるとともに、医薬品、化粧品等、広範な分野での事業展開に取り組んでまいりました。

 

機能性ペプチドSR-0379については、導出先である塩野義製薬株式会社により皮膚潰瘍を対象疾患とした第Ⅱ相臨床試験が実施され、当事業年度において終了いたしました。

抗体誘導ペプチドFPP003については、2019年4月にオーストラリアにて乾癬を対象疾患とした第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験を開始いたしました。これまでに被験者の組み入れを進めております。また、強直性脊椎炎を対象疾患とした開発については、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受け、前臨床試験を実施いたしました。

抗体誘導ペプチドFPP004については、2019年8月より花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を対象疾患とした前臨床試験を開始いたしました。

疼痛領域の抗体誘導ペプチドについては、2019年2月に塩野義製薬株式会社との間で共同研究契約を締結いたしました。同社の疼痛領域に関するノウハウと当社のペプチド創薬に関するノウハウを生かし、新規開発化合物の創出に向けて探索研究を進めております。

当事業年度において、塩野義製薬株式会社の開発マイルストーン、大日本住友製薬株式会社の開発マイルストーン及び株式会社メディパルホールディングスの開発支援金を事業収益に計上しました。

 

以上の結果、当事業年度の業績につきましては、事業収益は301,417千円(前事業年度比15.3%減)、営業損失は285,739千円(前事業年度は14,413千円の営業損失)、経常損失は232,293千円(前事業年度は8,744千円の経常損失)、当期純損失は235,183千円(前事業年度は11,937千円の当期純損失)となりました。なお、事業費用の総額は587,156千円(前事業年度比58.6%増)であり、そのうち事業原価は11,391千円(前事業年度比121.0%増)、研究開発費は401,866千円(前事業年度比106.4%増)、その他の販売費及び一般管理費は173,898千円(前事業年度比2.1%増)となりました。

なお、当社は医薬品等の研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界経済への深刻な影響が続く中、日本経済においては段階的な経済活動の再開による持ち直しの動きもみられるものの、依然として先行きが不透明な状況となっております。

このような環境の中、当社は、機能性ペプチドの多様な機能に着目した研究開発を進めるとともに、医薬品、化粧品等、広範な分野での事業展開に取り組んでまいりました。

 

機能性ペプチドSR-0379については、前事業年度において皮膚潰瘍(褥瘡(じょくそう)及び糖尿病性潰瘍)を対象疾患とした第Ⅱ相臨床試験を終了し、当第3四半期累計期間においては、第Ⅲ相臨床試験の準備を進めました。

抗体誘導ペプチドFPP003については、前事業年度にオーストラリアにて乾癬を対象疾患とした第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験を開始し、引き続き被験者の組み入れを進めております。また、強直性脊椎炎を対象疾患とした開発については、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受け、前臨床試験を実施いたしました。

抗体誘導ペプチドFPP004については、花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を対象疾患とした前臨床試験を実施いたしました。

抗体誘導ペプチドについては、大阪大学との共同研究により様々な疾患に対する抗体誘導ペプチドの探索研究を行いました。疼痛領域については、塩野義製薬株式会社との間で共同研究を継続しております。

また、当第3四半期累計期間において、機能性ペプチドの譲渡により、事業収益2,032千円を計上いたしました。

 

以上の結果、当第3四半期累計期間の業績は、事業収益2,032千円、営業損失384,557千円、経常損失323,302千円、四半期純損失325,440千円となりました。なお、事業費用の総額は386,589千円であり、そのうち事業原価は698千円、研究開発費は251,555千円、その他の販売費及び一般管理費は134,335千円となりました。

なお、当社は医薬品等の研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

第7期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、税引前当期純損失232,293千円を計上したこと等により、前事業年度末に比べ346,900千円減少し、当事業年度末には892,406千円となりました。

事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は345,895千円(前事業年度は11,736千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失232,293千円の計上及び前受金105,743千円の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,005千円(前事業年度は2,134千円の支出)となりました。これは、千里オフィスの新設に伴う間仕切り工事の実施等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増減はありません。(前事業年度は459,247千円の収入)

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

 

b.受注実績

当社は研究開発を主体としており、受注生産を行っておりませんので、受注実績は記載しておりません。

 

c.販売実績

当社は医薬品等の研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間の販売実績は以下のとおりであります。

 

セグメントの名称

第7期事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

第8期第3四半期累計期間

(自 2020年1月1日

至 2020年9月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

医薬品等の研究開発事業

301,417

84.7

2,032

 

(注)1.最近2事業年度及び第8期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

6期事業年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

7期事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

第8期第3四半期累計期間

(自 2020年1月1日

至 2020年30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

塩野義製薬

200,000

56.2

100,000

33.2

メディパル
ホールディングス

100,000

28.1

100,000

33.2

大日本住友製薬㈱

50,000

14.1

100,000

33.2

㈱SMV JAPAN

1,560

76.8

アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス㈱

2,163

0.6

1,417

0.4

472

23.2

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の当事業年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「② 経営成績の状況」に記載しております。

また、当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の主な資金需要は、医薬品等の創出のための研究開発費や販売費及び一般管理費等の事業費用であり、これら事業上必要な資金は手許資金で賄う方針ですが、事業収益から得られる資金だけでなく、株式市場から必要な資金の獲得や補助金等を活用して資金を調達しております。また、資金の流動性については、資金効率を考慮しながら、現金及び現金同等物でにおいて確保を図っております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

詳細については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」及び「注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)技術導入

 

相手方

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

名称

国名

アンチエイジング
ペプタイド㈱

日本

ライセンス契約

2016年11月10日

抗体誘導ペプチドに関する知的財産権の医薬品分野の独占的な実施権の許諾

2016年11月10日から本特許期間満了日まで

国立大学法人
大阪大学

日本

ライセンス契約

2018年8月9日

FPP003等の抗体誘導ペプチドの独占的な実施権の許諾

2018年8月9日から本特許期間満了日まで

 

 

(2)技術導出

 

相手方

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

名称

国名

塩野義製薬㈱

日本

ライセンス契約

2015年10月13日

機能性ペプチドSR-0379の独占的な実施権の許諾及び再許諾に関する契約

2015年10月13日から

本製品の許諾対象地域における最初の商業的販売から15年を経過する日又は本製品を実質的に保護する本特許の特許期間満了日のいずれか遅く到来する日まで

大日本住友製薬㈱

日本

オプション契約

2018年3月30日

抗体誘導ペプチドFPP003の北米における独占的な実施権の許諾及び再許諾に関するオプション契約

2018年3月30日から

対象のライセンス契約が締結された日又はライセンス契約が締結されないと決定した日のいずれか早く到来する日まで

 

 

(3)業務提携

 

相手方

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

名称

国名

メディパルホールディングス

日本

提携基本契約

2016年2月10日

抗体誘導ペプチドの研究開発に関する提携契約

2016年2月10日から

すべての開発対象医薬品に係る個別覚書の有効期限が満了するまで

 

 

(4)共同研究

 

相手方

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

名称

国名

国立大学法人
大阪大学

日本

共同研究契約

2015年9月28日

「抗体誘導ペプチド」を用いた各種疾患に対するワクチンデザインと機能性評価、機能性ペプチドの作用メカニズムの解析に関する共同研究

2015年7月16日から

2021年3月31日まで

国立大学法人
大阪大学

日本

共同研究契約

2017年9月4日

能動免疫療法に用いるキャリアタンパク、抗原及びアジュバントの基盤研究に関する共同研究

2017年9月1日から

2024年3月31日まで

 

 

 

5【研究開発活動】

当社は、大学発の機能性ペプチドに関する技術シーズを、医薬品から化粧品・医療機器等までの幅広い分野に応用することで社会に貢献することを目指し、研究開発を進めております。

当社の研究開発部門は、医薬品開発の経験が豊富な少人数の専門家から構成されております。当社の研究開発部門は、研究開発に従事する他、研究開発のマネジメントを推進し、積極的に外部機関のリソースを活用しております。研究開発受託企業及び製造受託企業を積極的に活用することで、効率的な研究開発体制を構築しております。

開発品に関する詳細は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照ください。

なお、当社は医薬品等の研究開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。

 

第7期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

当事業年度における研究開発費の総額は401,866千円となりました。

機能性ペプチドSR-0379は、導出先の塩野義製薬株式会社が皮膚潰瘍を対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施しました。抗体誘導ペプチドFPP003は、2019年4月より乾癬を対象としたオーストラリアでの第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験を開始し、更に強直性脊椎炎を対象とする前臨床試験も進めました。また、新規開発品として、2018年8月より花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を対象としたFPP004の前臨床試験を開始しました。

主な研究テーマとしては、大阪大学との共同研究等により、様々な対象疾患に対する抗体誘導ペプチドの探索研究を実施しました。疼痛に対する抗体誘導ペプチドについては、2019年2月に塩野義製薬株式会社との間で共同研究契約を締結致しました。また、富士フイルム株式会社との間でヒトパピローマウイルスに対する抗ウイルス薬の共同研究を進めました。

なお、当事業年度末日の当社研究開発従事人員数は5名であります。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は251,555千円となりました。

機能性ペプチドSR-0379は、現在、塩野義製薬株式会社と当社は共同開発体制により第Ⅲ相臨床試験の準備を進めております。この試験計画について、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談し、計画を確定しました。抗体誘導ペプチドFPP003は、2019年4月より乾癬を対象としたオーストラリアでの第Ⅰ/Ⅱa相臨床試験を開始し、臨床試験を継続しております。日本での強直性脊椎炎に対する研究開発については、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「創薬支援推進事業・希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業」の支援を受けて前臨床試験を実施しました。また、2018年8月より花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を対象としたFPP004の前臨床試験を実施しております。

主な研究テーマとしては、大阪大学との共同研究等により、様々な対象疾患に対する抗体誘導ペプチドの探索研究を実施しました。疼痛に対する抗体誘導ペプチドについては、2019年2月に塩野義製薬株式会社との間で共同研究契約を締結し、同社の疼痛領域に関するノウハウと当社のペプチド創薬に関するノウハウを生かし、新規開発化合物の創出に向けて探索研究を進めております。また、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止に向けた取り組みとして、2020年4月にペプチド技術を用いた次世代ワクチン開発に向けて、大阪大学及びアンジェス株式会社の新型コロナウイルス向けDNAワクチンの共同開発に参画し、共同研究を実施しております。

なお、当第3四半期会計期間末日の当社研究開発従事人員数は6名であります。