第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当連結会計年度における我が国経済は、2019年10月に実施された消費税率引き上げに伴う個人消費の冷え込みや、米中貿易摩擦による輸出入活動の低迷などの影響で、製造業を中心に業績の回復が鈍化する中、2020年1月以降は新型コロナウイルス感染症の世界規模での感染拡大に伴い、企業活動の自粛・停滞を余儀なくされるなど、かつてないほどの危機的状況に陥っております。

 このような状況のもと、当社グループといたしましては、経営資源の集中による効率化と更なるコスト削減を図り、取引先のご要望にお応えできるよう、業務改革や社員一人ひとりの意識・行動変革に取り組んでまいります。また、ドライバーを含め人材不足等の問題を解決すべく労働力確保の為の取組みを継続し、業容拡大に対処できる人材の確保を図ってまいります。主な施策としましては、以下のとおりとなります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)営業体制の強化

 新規案件を獲得するため、サードパーティーロジスティクス(荷主が第三者であるロジスティクス業者に対し、物流業務全般を長期間一括して委託すること)の分野でネット通販、小売大手に営業ターゲットを絞り込み、顧客に密着した集中営業活動を展開いたします。これにより、いち早く顧客のニーズを収集し、ニーズに見合う物流改善提案を行うことで、新規案件の開拓及び既存顧客の業務シェア拡大に努めてまいります。

 

(2)業務体制の強化

 日々変動する顧客の物量動向を注視し、効果的な人員配置や効率的な経費コントロールを行い、業務効率の改善を実施することで収益の拡大に努めてまいります。併せて顧客ニーズにタイムリーに対応することで顧客の売上拡大に貢献してまいります。

 

(3)内部管理体制の強化

 社会から信用・信頼される企業づくりのため、内部管理体制やリスク管理体制を強化し、コンプライアンスの徹底に努めることで、健全な企業経営を推進してまいります。

 

(4)安全対策の強化

 社会的責任を果たすため、安全対策の強化を推進し、作業の安全確保や交通事故の防止などの更なる安全対策の強化に取り組んでまいります。また、車両・施設における環境負荷軽減など、環境保全に対しても積極的に取り組んでまいります。

 

(5)優秀な人材の確保

 労働人口の減少が進行する中、今後の事業拡大のためには物流センターの管理や運営等において人材の確保が必要不可欠となります。このためパートナー企業とのコミュニケーションを強化し、毎年一定の採用人数を確保するとともに、優秀な人材が確保できるよう取り組んでまいります。また、ITツールを積極的に取り入れ、求人専用サイトやSNSの有効活用など企業プロモーション活動を行って参ります。外国人雇用についても新たな労働力としてグローバルな採用活動も積極的に推進してまいります。また、新卒採用に向けたリクルート活動を実施しております。なお、長期的には人材募集の為の広告宣伝活動を検討してまいります。

 

(6)経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、中長期的な経営戦略に基づき、ECソリューションサービスの営業及び業務の拡大を図るため、営業部門と業務部門が連携し、小売業を中心とした新規顧客の開拓と既存顧客の取引拡大に取り組んでおります。人口が減少に転じており、個人消費の量的拡大は見込めませんが、BtoCサービスとして個人宅への配送など新たな成長分野への展開により業績拡大に努めております。今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、国内の物流市場についても先行きが不透明な状況が続くとみられており、特に企業間を行き来するBtoB貨物の輸送需要は、国内景気の冷え込みを背景に大幅に減少することが予想されます。輸送需要の減少に伴い事業者間の競争が激化し運賃水準の低下など、企業収益に悪影響を与える環境変化が起こる可能性もあります。

 新型コロナウイルス感染症による影響の見通しが明らかになった段階で修正した中期経営計画について、速やかに公表する方針です。

 

(7)経営者の問題意識と今後の方針について

 国内のモノの動きはここ10年来減少傾向が続いています。90年代のピーク時とくらべて現在の貨物輸送量は7割程度と言われます。国内の工場がアジアを中心に次々と海外移転したことが大きな要因となっていますが、それにともなって物流が軽視されてきているのかと言えばそうでなく、ITが飛躍的に進歩したことでいろいろな可能性が広がったように、リアルな物流の世界でもその潜在力に熱い視線が寄せられています。ネット通販など、モノの売られ方の幅が広がり宅配便の個数は年々増加傾向にあり、業界のけん引役となっています。また、より早くそのモノが欲しいという顧客の要望に応えること等、日々複雑に高度化する物流の課題解決などで競争に勝ち残り、成長を維持するためには、ECソリューションサービスに特化すると同時にサービス領域の拡大が重要であると考えます。この実現のため当社グループは、経営資源の集中とそれを支える経営基盤の整備を推進し、どこにも真似のできないECソリューションサービスを目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業等のリスクで投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 当社グループは、これらのリスクを十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に適切に対応を行うための努力を継続してまいります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来においての発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)事業環境に係るリスクについて

①法的規制について

 当社グループは、コンプライアンス経営を最重要課題として認識し、当社グループ一丸となって法令遵守体制を推進しており、現時点におきましては、各種免許の取消事由は発生しておりませんが、将来、各種法令に違反した事実が認められた場合、車両運行の停止、事業の停止、許可の取り消し等の罰則を受ける場合があります。また、今後の各種法令の新設・改正への対応に際し費用負担が生じる可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

主要事業の許認可などの概要

許認可等の名称

法律名

監督省庁

取消事由

一般貨物自動車運送事業

貨物自動車運送事業法

国土交通省

3年の累積期間に、違反点数の付与により、一つの管轄区域に係る累積点数が81点以上となった場合。

貨物利用運送事業

貨物利用運送事業法

国土交通省

貨物利用運送若しくはこの法律に基づく処分又は登録若しくは認可に付した条件に違反したとき。

貨物軽自動車運送事業

貨物自動車運送事業法

国土交通省

不正の手段により届出を行ったとき。

労働者派遣事業

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)

厚生労働省

労働者派遣法に規定する許可の欠格事由に該当した場合(刑法・出入国管理局及び難民認定法等に役員が抵触する行為等)

有料職業紹介事業

職業安定法

厚生労働省

職業安定法に規定する許可の欠格事由に該当した場合(刑法・出入国管理局及び難民認定法等に役員が抵触する行為等)

 

②原油価格の高騰について

 当社グループは、貨物自動車運送事業を行っているため、原油価格の高騰に伴い軽油燃料価格が上昇した場合、運送コストの増加は避けられません。運送コストの増加分を運賃に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③同業他社との競合について

 当社グループは、ECソリューションサービスを中心としたサービスを行っており、EC市場において業務請負を主たる事業とする企業等と競合しております。当社グループは、顧客の求めるニーズに対応すること及び顧客に当社独自の提案を行うことにより差別化を図っており、今後も競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めてまいりますが、差別化ができなくなったことにより将来にわたって優位に展開できなくなる可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④新型コロナウイルス感染症による業績への影響について

 新型コロナウイルス感染症について、今後更なる感染拡大や緊急事態にあたる状況となった場合には、従業員等への感染や、顧客企業での事業活動の縮減など、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業運営体制に係るリスクについて

特定取引先への依存について

 当社グループは、ECソリューションサービスを主たる事業としているため、特定の取引先に対する依存度が高くなる傾向にあります。最大手顧客であるアマゾンジャパン合同会社への第7期連結会計年度の売上高は、当社売上高の65.3%を占めております。同社とは、引き続き現状の関係を維持していくために競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めてまいりますが、将来において個人消費の低迷など何らかの要因により、同社の事業戦略に変化が生じ取引契約の条件変更或いは契約解消が起こった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②重大な事故の発生について

 当社グループは、貨物自動車運送事業を営む上で多くの事業用車両を保有し、多種多様な商品の輸配送を行っており、運行管理の徹底、安全運転の指導等の安全活動に積極的に取り組んでおります。しかしながら、万一重大な車両事故又は貨物事故が発生した場合には、顧客の信頼及び社会的信用が低下するとともに、事業所の営業停止、事業許可の取消しなどの行政処分を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③重大な災害の発生について

 当社グループは、数多くの物流センターの運営を受託し、顧客企業の商品やそれらに関わる情報を取り扱っていることから、災害の未然防止、災害発生時における対応方法の策定及び、バックアップ体制の構築に取り組んでおります。しかしながら、火災、地震、風水害などの災害や停電の発生等により、輸配送経路の遮断、物流システムの停止等の事態が発生した場合、業務の停滞を招く可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④顧客情報管理について

 当社グループは、ECソリューションサービスの提供に際し顧客情報等を取扱っているため、社内教育を通じてセキュリティの強化や個人情報管理の徹底など、情報管理に努めています。しかしながら、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が生じた場合、当社の社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤システムダウンについて

 当社グループは、情報管理をシステム化しております。ウイルス対策やバックアップセンター機能の構築などの対策を講じておりますが、万一、自然災害の他、コンピュータウイルスやハッキング等により、システムの長期間の停止を余儀なくされた場合、これらの事象が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥人材の確保及び育成について

 当社グループは、今後の業容拡大のために管理能力の高い優秀な人材の確保及びその育成が急務となっております。当社グループは採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、管理者の育成に注力してまいります。また、取引先の業務推進に必要な人員を迅速かつ十分に提供することを期待されており、アルバイトの直接雇用及びパートナー企業の活用により人員の確保に努めております。しかしながら、今後の景気回復に伴う求人の増加により計画どおりの採用が困難、もしくは、雇用、活用に伴う費用の上昇が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦特定人物への依存について

 当社の代表取締役である榎屋幸生は、当社設立以来の代表取締役であります。同氏は経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社グループの依存度は高くなっております。

 当社グループにおいては、同氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、事業本部に権限委譲を進めておりますが、何らかの理由で同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧小規模組織であることについて

 当社グループは、2020年3月31日現在、取締役8名、監査役4名、従業員270名で構成されており、現在の内部管理体制はこの規模に応じたものとなっています。当社グループは今後、業容の拡大及び従業員の増加にあわせて組織整備、内部管理体制の拡充を図る予定ですが、拡充が順調に進まなかった場合には、当社グループの業務に支障が生じ、経営成績及び今後の事業展開に影響を受ける可能性があります。

(3)その他

①配当政策について

 当社グループは成長性を第一義と考えており、当面の間は成長資金を要すると考えられますので、内部留保の確保に努めていく方針であります。今後、経営成績及び財政状態等を勘案しながら余剰資金が生まれたと判断される場合、一定の利益を配当することを検討いたします。

 

②大株主の存在について

 当連結会計年度末現在、当社筆頭株主の元代表取締役である金森勉氏及び同氏の資産管理会社である株式会社Kanamoriアセジメント、同氏が経営するアセジメント合同会社、株式会社ヴィ企画が所有する当社株式の総数は6,107,800株であり、当社グループの発行済株式総数に占める割合は56.4%であります。中長期的な安定株主として当社株式を保有いただいており、当社株式を売却する場合には可能な限り市場動向に配慮しながら行う旨、確認しております。しかしながら将来的に当社株式が売却された場合、当社株式の市場価格や流通状況に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、金森勉氏が経営する企業において派遣業を営んでおりますが、現時点で当社グループとの取引は無く、今後も取引を行う予定が無いため、コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与える特別な事情はありません。万が一、当社グループが金森勉氏及びその近親者との取引を行う場合は、取引条件の妥当性、当該取引の合理性を検討した上で取締役会の承認を得ることとしており、取引の適正性を確保する体制を築いております。同氏には、当社グループの経営に介入する意思がない旨について確認しておりますが、議決権の行使により当社の役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款変更等の当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

③新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は、取締役及び従業員に対して、業績向上に対する意欲を高めることを目的としたストックオプション(新株予約権)を発行しております。ストックオプションが権利行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は35,200株であり、発行済株式総数10,821,200株の0.3%に相当しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 ①経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、2019年10月に実施された消費税率引き上げに伴う個人消費の冷え込みや、米中貿易摩擦による輸出入活動の低迷などの影響で、製造業を中心に業績の回復が鈍化する中、2020年1月以降は新型コロナウイルス感染症の世界規模での感染拡大に伴い、企業活動の自粛・停滞を余儀なくされるなど、かつてないほどの危機的状況に陥っております。

 物流業界においては、2017年の「物流クライシス」に端を発した運賃・料金の値上げが一段落する一方、コロナ・ショック以降は輸出入貨物をはじめ日本国内の企業間を行き来するBtoB貨物の荷動きが激減しており、トラック運送業や倉庫業といった物流事業を展開する企業の経営環境は軒並み厳しさを増しています。

 一方EC業界においては、市場規模が2022年に26兆円に達する見込み(出典:株式会社野村総合研究所調べ)と言われております。また、コロナ・ショック以降も「巣篭もり消費」の拡大を背景に堅調に推移しております。販売店舗等が営業自粛に踏み切る中、ECを通じて購買された商品を消費者に安定的に供給する役割を担う物流企業に対しての社会的ニーズはより一層高まっています

 当連結会計年度において、「オペレーションサービス」では、2019年6月にスタートした新規プロジェクト(大手ネット通販会社向け物流センターの運営=ファイズオペレーションズ株式会社の川口領家事業所が担当)が順調に推移したほか、既存の運営拠点(全国18カ所)についても、スタッフの最適配置や受託業務範囲の拡大などに努めました。コロナ・ショック以降はセンター運営業務での「ソーシャル・ディスタンス」の実行と作業生産性の維持を両立させるとともに、生活物資を供給するサプライチェーンを決して止めないという顧客ニーズに応えながら、収益の安定確保に取り組みました。一方で、収益性の改善が見込めない運営拠点については、顧客との協議のうえ、事業からの撤退を図りました

 さらに「オペレーションサービス」では、自社サイトの利用など独自の採用ノウハウを駆使し採用の効率化に努めました。費用面におきましては業務効率化を推進し、外注先も含めたスタッフの最適配置などによる生産性の向上に努めてまいりました。また、採用したスタッフに対する福利厚生等を充実させることで定着率を高め、新規求人にかかる広告出稿費の抑制に努めました。

 「ロジスティクスサービス」では、拠点間輸送需要の取り込みや、トラック配車プラットフォームサービス(T-Board)の新拠点開設(東京営業所、2019年7月)や既存拠点での新規顧客の開拓などを推進しました。コロナ・ショック以降企業間輸送のニーズそのものが減少に転じる中、荷動きが比較的安定している業種業態をターゲットにした積極的な営業活動を展開していくことで、利用登録事業者数(荷主および実運送会社)と成約件数を大幅に伸長することができました。

 また、「ロジスティクスサービス」では、顧客に対して安定的な輸送力を供給していく目的で、協力トラック運送会社ネットワークの拡充策として、2019年11月には同業プレーヤーとの業務提携(株式会社エムズトランスポート、本社・京都府八幡市)を締結しました

 「デリバリーサービス」では、宅配便の集配などラストワンマイル物流における新規の業務委託ニーズへの対応(受託対象エリアの拡大)や、既存受託エリアでの増車要請への対応などに取り組みました。また、市場で高まりつつある、通販系荷主企業からの直接的な配送委託ニーズの受け皿となるべく、軽トラックを中心とした配送ネットワークの拡充にも力を注ぎました。

 以上の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高10,638,390千円、営業利益349,266千円、経常利益348,914千円、親会社株主に帰属する当期純利益183,891千円となりました。

 

 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。各セグメントの売上収益は外部顧客に対するものです。

 ECソリューションサービス事業

 ECソリューションサービス事業については主要顧客のネット通販関連商品の出荷量が堅調に推移したこと、さらに日々変化する出荷波動に対する外注先も含めたスタッフの最適配置などに取り組んだ結果、当セグメントの売上高は10,620,376千円となり、セグメント利益は597,124千円となりました。また、ECソリューションサービス事業の各サービス別の売上は次のとおりであります。

 ⅰ  オペレーションサービス

 関東エリアでの新規プロジェクトの順調な稼働、既存の運営センターにおける投入スタッフ数と受託業務範囲の拡大、クライアントからの緊急オーダーに対する迅速な労働力供給などに取り組みました。また、コロナ・ショック以降も既存拠点の安定稼働を実現しました。その結果、売上高は7,726,997千円となりました。

 

 ⅱ  ロジスティクスサービス

 物流センター間で発生する横持ち輸送など、主に大型トラックを用いた拠点間輸送の常用ニーズおよびスポット需要を積極的に取り込み、トラック配車プラットフォームサービスでの新拠点立ち上げ等に伴って成約件数が伸長した結果、売上高は2,203,136千円となりました。

 ⅲ  デリバリーサービス

 日系の大手宅配便会社および国際宅配便会社向けに提供している集配代行業務における投入車両数および担当エリアの拡大、郵便物集荷代行といった新サービスにおける新規顧客数が増加した結果、売上高は690,242千円となりました。

 ⅳ その他

 その他サービスとしては、IT技術者の派遣や各種情報システムの開発、ウェブサイト制作といったシステムコンサルティングサービスの提供やECサイト運営企業等をターゲットにした人材紹介事業を中心に事業展開し、売上高は18,014千円となりました。

 当連結会計年度より、報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」を新たに追加しております。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)1,085,090千円となりました。各キャッシュ・フローの主な増減要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益333,499千円、減価償却費50,775千円、仕入債務の増加145,650千円、未払費用の増加70,145千円、未払消費税等の増減額197,668千円等の資金の増加要因と、売上債権の増加382,946千円及び未収消費税等の増加84,387千円等の資金の減少要因により、322,670千円の収入となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入24,466千円、投資有価証券の売却による収入489,510千円等の資金の増加要因により、450,977千円の収入となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減少200,000千円、自己株式の取得による支出99,927千円、配当金の支払額64,521千円等の資金の減少要因により、373,345千円の支出となりました。

 

 ③生産、受注及び販売の実績

 ⅰ生産実績

 当社グループはECソリューションサービス事業中核とするサービス提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。

 

 ⅱ受注実績

 当社グループはECソリューションサービス事業中核とするサービス提供が主要な事業であるため、記載を省略しております。

 

 ⅲ販売実績

 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

ECソリューションサービス(千円)

10,620,376

その他(千円)

18,014

合計(千円)

10,638,390

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当社は、当連結会計年度より、連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

4.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

アマゾンジャパン合同会社

6,945,549

65.3

 (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

また、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討な内容

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、2,779,065千円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,100,090千円、売掛金1,299,598千円であります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は、1,490,183千円となりました。主な内訳は、買掛金436,891千円、未払費用477,192千円であります。

 

(純資産)

 当連結会計年度における純資産合計は、1,288,881千円となりました。主な内訳は、資本金326,512千円、資本剰余金231,221千円、利益剰余金790,283千円であります。

 

(売上高、営業利益)

 当連結会計年度の売上高は、オペレーションサービス及びロジスティクスサービスにて主要顧客の通販関係荷量が伸長した結果、10,638,390千円となりました。

 営業利益につきましては、管理体制の強化やガバナンス体制の強化に積極的に取り組むための人員増加による人件費の増加および将来の労働人口の減少を見据えた人材確保を目的としたリクルート活動や配車センターの開設等に積極的に取り組んだ結果、349,266千円となりました。

 なお、セグメント別売上高の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。

 

(営業外損益、経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は、受取配当金及び固定資産売却益等の計上により30,684千円となりました。また、営業外費用は、投資有価証券売却損及び投資有価証券評価損等の計上により31,037千円となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の経常利益は348,914千円となりました。

 

(特別損失、税金等調整前当期純利益)

 当連結会計年度の特別損失は、福利厚生施設の閉鎖にともなう減損損失の計上により15,415千円となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は333,499千円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の法人税等は148,332千円となりました。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は183,891千円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況  3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

③資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費及び外注費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。将来的にM&A等により大型の投資資金が必要になった場合には、財務健全性を考慮しながら長期借入を行うことも検討してまいります。

 なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は9,115千円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は1,085,090千円となっております。

 

④重要な会計上の見積及び当該見積に用いた仮定

 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っておりますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 新型コロナウィルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 注記事項 追加情報」をご参照ください。

 

 連結財務諸表の作成で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループは、「第2 事業の状況  2 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制の変化、顧客の動向、競合との競争の激化、人材の確保及び育成、システム障害等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは法令遵守の浸透、顧客ニーズへの対応、新たなサービス開発、優秀な人材の確保と育成、システム基盤の増強等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

4【経営上の重要な契約等】

(持株会社体制への移行にともなう吸収分割契約)

 当社は、2019年6月27日開催の第6回定時株主総会において承認された吸収分割契約に基づき、2019年10月1日付で当社の営むオペレーションサービス事業をファイズオペレーションズ株式会社に承継し持株会社体制へと移行いたしました。また同日付で、当社は商号を「ファイズホールディングス株式会社」に変更いたしました。

 また、第6回定時株主総会において承認された吸収分割契約に基づき2020年2月1日付で当社の営むロジスティクスサービス事業およびデリバリーサービス事業をファイズトランスポートサービス株式会社に承継いたしました。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 企業結合等関係 」に記載しております。

 

(子会社化に関する基本合意書の解除)

 当社は、2019年7月8日に開示いたしました「株式会社ドラゴン・ホールディングスの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」のとおり、株式会社ドラゴン・ホールディングスの株式取得について基本合意書を締結し、協議を重ねてまいりました。しかしながら、株式取得の諸条件について最終的な合意に至らなかったため、2019年10月9日開催の取締役会において決議の上、本基本合意書を解除し、株式取得に向けた協議を中止することについて合意いたしました。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。