第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度における日本経済は、企業収益や雇用環境の改善が続き、緩やかな回復基調が見られましたが、米国新政権の政策動向や地政学リスクなど、先行きは不透明な状況が続いております。

コミックを中心とする電子書籍市場は、スマートフォン・タブレットユーザーの増加を背景に、テレビCMやインターネット広告による広告宣伝、マンガアプリやサービスの普及による電子書籍ユーザーの拡大、電子書籍ストアや出版社によるキャンペーンの拡大、電子書籍ストアのマーケティングノウハウの蓄積によりユーザー平均購入量の増加が続いております。

今後もスマートフォン・タブレット等のデバイスの進化や保有者の増加をベースに、認知度の拡大や利便性の向上による利用率の上昇、紙媒体の書籍との同時発売の増加、電子書籍ストアのマーケティングノウハウの高度化、電子オリジナルのコンテンツや付加価値のついた電子書籍の販売、セルフパブリッシングの拡大等により、電子書籍及び電子コミック市場の拡大が続くことが予想されています。平成28年度の電子書籍市場規模は1,976億円(内、電子コミックは1,617億円であり、全体の82%を占める)と推計され、平成27年度の1,584億円から392億円(前年度比24.8%)増加しました。平成33年度には平成28年度の約1.6倍の3,120億円に拡大すると予測されています。また、有料電子書籍の利用率は17.6%にとどまっておりますが、有料電子書籍利用者数は平成27年度から平成29年度には1.37倍に増加しております。また、購読している電子書籍のジャンルとしてのコミックはスマートフォン利用者で60.5%、タブレット利用者で53.5%と全ジャンルで最も高く、電子書籍において当社が特化するコミック市場の潜在規模は大きいと考えられます。(出典:インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2017」)

しかしながら、電子書籍のビジネスモデルの多様化や成熟によって徐々に頭打ちしていくことも想定され、競争は激化している状況が続いております。

 

紙媒体も含むコミック市場という観点では、平成24年(推定市場規模4,340億円)までは縮小傾向を辿ってきましたが、平成25年以降は電子コミックの普及により、コミック市場そのものの回復傾向が見られます(平成28年の推定市場規模4,580億円)。当社の主力である電子コミックは、コミック市場全体の35%程度を占めるまでに拡大しており、今後更なるシェア拡大が予想されるだけでなく、コミック需要の掘りおこしにも貢献していると推定されます。(出典:出版科学研究所「出版年報」/インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2017」)

 

このような市場環境の中で、当社は独自の良作の掘りおこし活動やオリジナル作品の創出等による他社サービスとの徹底的な差別化、PC版「まんが王国」のリリース等によるユーザビリティの改良、戦略的広告宣伝の強化によって認知度を向上させるとともに、コンテンツの拡充に注力いたしました。

この結果、当事業年度の売上高は8,972,920千円(前年同期比7.6%増)、営業利益は1,125,980千円(前年同期比43.0%増)、経常利益は1,086,958千円(前年同期比45.2%増)、当期純利益は678,778千円(前年同期比66.7%増)となりました。

当社の事業はコンテンツプラットフォーム事業のみとなっているため報告セグメントはありません。以下、当事業年度における主な活動状況を報告いたします。

 

コンテンツプラットフォーム事業

コミック配信サービス「まんが王国」においては、販促キャンペーンの実施や約50ページ以上が無料で読める「じっくり試し読み」の充実等により、会員の再訪や課金を促進する施策を展開いたしました。また、新規会員獲得のためのプロモーション活動においては、「まんが王国」の認知度拡大を目的にテレビコマーシャルを実施するなど、タイムリーかつ積極的な広告宣伝を展開いたしました。また、PC版「まんが王国」のサービスを開始し、ライフスタイルに合わせ、より多くのシーンで快適にご利用いただけるサービスを実現させたことも顧客満足度の向上に繋がっております。

なお、平成29年10月、まんが王国は累計7億冊ダウンロード(無料タイトル及びコマ形式のタイトルを冊数換算したものを含みます。)を突破いたしました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前事業年度末に比べ1,175,243千円増加し1,814,146千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

当事業年度における営業活動においては、主な資金増加要因として、税引前当期純利益1,101,958千円、減価償却費165,052千円、のれん償却費243,897千円、売上債権の減少額156,755千円等がありました。これに対して主な資金減少要因として、仕入債務の減少額51,185千円、法人税等の支払額296,010千円等がありました。

この結果、獲得した資金は1,335,705千円(前年同期は464,067千円の獲得)となりました。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

当事業年度における投資活動においては、資金増加要因として、無形固定資産の売却による収入15,000千円があ
りました。これに対して主な資金減少要因として、無形固定資産の取得による支出92,290千円等がありました。

この結果、使用した資金は80,052千円(前年同期は114,329千円の使用)となりました。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

当事業年度における財務活動においては、主な資金増加要因として、長期借入れによる収入1,200,000千円、株式の発行による収入956,895千円等がありました。これに対して主な資金減少要因として、長期借入金の返済による支出2,220,000千円がありました。

この結果、使用した資金は80,409千円(前年同期は500,000千円の使用)となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社は生産活動を行っていないので、該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

当社は受注活動を行っていないので、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、コンテンツプラットフォーム事業の単一セグメントであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

コンテンツプラットフォーム事業

8,972,920

107.6%

合計

8,972,920

107.6%

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

       2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度
(自 平成28年1月1日
  至 平成28年12月31日)

当事業年度
(自 平成29年1月1日
  至 平成29年12月31日)

販売高
(千円)

割合(%)

販売高
(千円)

割合(%)

株式会社NTTドコモ

3,100,889

37.2

3,117,566

34.7

KDDI株式会社

2,224,615

26.7

2,225,720

24.8

ソフトバンク株式会社

1,584,313

19.0

1,581,053

17.6

GMOペイメントゲートウェイ株式会社

730,800

8.8

1,289,164

14.4

 

3.上記取引先は決済代行事業者であり、ユーザーからの代金回収を代行しております。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は、「固定観念にとらわれる事なく、新しい発見と進歩を求め続ける」を理念として掲げ、「インターネットによって隠れた才能を持つクリエイターとファンを繋ぐことで、新たな市場、新たな顧客の開拓により文化の発展に貢献する」ことをMissionとしております。当社はこの経営理念に基づいて、良質なコンテンツやクリエイターが埋もれること無く、またユーザーが興味を持つコンテンツと出逢えるようなサービスを生み出し、さらに自らもオリジナルのエンターテインメントコンテンツを創出していき、文化の発展に貢献することで、企業価値並びに株主価値の増大を図ってまいります。

 

(2) 経営戦略等

当社のMissionを実現するために、当社はこれまで「まんが王国」というコミック配信サービスを通じて、人気作品のみならず、過去及び新規の知る人ぞ知る良作などをたくさんの方に提供し楽しんでいただくことを目指してまいりました。今後は「まんが王国」のさらなる拡充や差別化に加え、「まんが王国」以外の新規・周辺ビジネスを展開することで、ユーザーとの接点を拡大するとともに、オリジナルIPの創出も視野に入れたコンテンツプラットフォーム機能の強化を推進してまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針に基づき、売上および純利益、また株主重視の観点から株主資本当期純利益率(ROE)をそれぞれ重要な指標と考えております。

 

(4) 経営環境

当社が事業を行っている電子書籍市場は、通信環境の整備やスマートフォン・タブレット端末の普及・進化等により、今後も拡大が続くことが予想されますが、一方で新規参入企業も多く競争が激化しております。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

現在における当社の主力サービスであるコミック配信サービス「まんが王国」は、フィーチャーフォンが主流であった時代から10年以上の実績を有しております。一方で、スマートフォンへの移行も完了し、今後、更なるユーザー及び収益の拡大が見込まれます。

今後、当社のVisionである「グローバルで通用するコンテンツのプラットフォーム構築」の実現及びさらなる業容拡大のため、当社は対処すべき課題として以下の施策に取り組んでまいります。

 

① 「まんが王国」の差別化

電子書籍市場は拡大を続けておりますが、一方で新規参入企業も多く競争が激化しております。そのため会員獲得コストは増加傾向でありますが、サービスの継続的な拡充や差別化により収益拡大を実現してまいりました。当社では今後の継続的な成長の実現に向けて、さらに「まんが王国」の魅力を高めるため、今後も積極的に差別化を進める施策に取り組んでまいります。

無料で閲覧可能な「じっくり試し読み」の充実、自社開発ビューアによる使いやすいUX(User Experience)の提供、当社独自の目線による優良タイトルの掘りおこしや決済手段の多様化等、これまでの取り組みを継続的に推進するほか、当社のマーケティングノウハウを駆使したオリジナルコンテンツの創出を積極的に進めてまいります。

 

② 新規・周辺ビジネスの立上げ

当社は、設立以来、変化の速いインターネット市場の動向をいち早く捉えて様々な事業にチャレンジしてまいりました。現在は主力のコミック配信サービスの他、漫画家やイラストレーターの公認商品や限定特典を取り揃えたファンのための通販サイト「FUNDIY STORE」を展開しております。今後は更にエンターテインメント領域での事業拡大を進めるとともに、オリジナルIPの創出にチャレンジをしてまいります。

 

③ サービス・企業認知度の向上

当社が継続的な企業価値の向上を実現するためには、ユーザー、取引先、人材の獲得が必要です。これらの獲得活動をより効率的に進めるため、当社及び当社サービスの持つ強み・サービスの健全性・ガバナンス体制等を戦略的に発信し、認知度及びコーポレートブランドを向上させてまいります。

このため、費用対効果を重視したプロモーション・広報活動を積極的に推進してまいります。

 

④ 有能な人材の育成と確保

当社のあらゆる活動の継続的改善、成長のため、最も重要なのは人材であります。その育成と確保の観点から、経営理念に沿った評価制度の施行、その運用の徹底及び継続的な改善並びにインセンティブ制度を含めた人事制度全般の充実を図ってまいります。また、積極的な採用活動、教育制度の充実を図り、組織でフォローアップできる体制を構築してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業とその他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意ください。

 

(事業内容について)

①事業の特性について

コミック配信ビジネスの背景となる電子書籍市場は、スマートフォン・タブレット端末が普及したことにより、大きく成長しております。一方で、競合他社の参入により競争は激化してきております。当社はこうした電子書籍市場の拡大や幅広い表示端末に対応し、各種サービス内容の拡充と整備を進めていく所存でありますが、万が一、電子コミック業界の拡大が思うように進まなかった場合、法制度の改定等により当社が行うサービスが規制対象となった場合、その他予測し得ない不測の事象が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②競合他社の影響について

電子コミック業界は、特許等による特別な参入障壁が存在しない業界であります。近年多数の企業が参入し、競争が激化しております。当社は積極的にサービスの継続的な拡充及びサービスの差別化による当社ならではの付加価値の強化を進めております。競争激化によって顧客単価向上や会員獲得が想定通りに進まなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

回次

第2期

第3期

第4期

第5期

決算年月

平成26年12月

平成27年12月

平成28年12月

平成29年12月

売上高(百万円)

5,728

7,192

8,337

8,972

会員登録数

525,377

606,069

622,022

704,525

 

(注)第4期までの会員登録数とは、各期末における月額有料会員が登録している月額コースの総数であります。

 

③技術革新等について

当社がサービスを提供しているスマートフォン・タブレット端末ならびにそのインターネット環境は、技術進歩が速いことが特徴であり、当社は常に最新の技術動向に着目し、技術力で他社に遅れを取ることのないように努めております。しかし、当社が想定する以上の技術革新により、当社の技術やサービスが競争力を失うような事態が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④システム障害について

当社は、コミック配信ビジネスの運営にあたり、多数のサーバやネットワークを活用しております。自然災害、一時的なアクセスの集中、及び不正アクセス等により、通信ネットワークの切断、サーバの作業不能が発生し、サービスがダウンする可能性があります。当社は、サービスの安定供給を図るために十分と思われるシステムの冗長化及びセキュリティ強化に努めておりますが、想定外の事象によりシステムダウンが長時間にわたり継続するような場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤著作物の利用許諾契約について

当社は、事業の推進にあたり、著作権者等の取引先(法人及び個人)との間で著作物利用許諾契約を締結するとともに、これら取引先との良好な信頼関係を築いております。サービスの拡大においては、これら契約の継続を前提としておりますが、何らかの事情により契約の更新に支障をきたす場合、または著作物の利用料が変動した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥代金回収業務の委託について

当社は、電子コミックの配信にあたり、通信キャリア、決済代行会社等にコンテンツ利用料金の回収業務を委託するとともに、これら取引先と良好な信頼関係を築いております。

サービスの拡大においては、これら取引の継続を前提としておりますが、何らかの事情により契約の更新に支障をきたす場合、または手数料率が変動した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、現状では、利用料未回収の割合はわずかですが、今後未納金額が著しく増加した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦特定取引先への依存について

当社は、コミック配信ビジネスにあたり、出版社や多数の作家等の著作権者から提供を受けたコンテンツを配信しておりますが、ユーザーの嗜好により一部の出版社への依存度が高まっております。また、販売代金の回収においては、ユーザーの利便性が高いことから大手通信キャリアに依存しております。しかしながら、これら取引先との永続的な取引が確約されているものではなく、契約条件の変更等があった場合、当社の業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧広告宣伝活動について

当社は、コミック配信ビジネスにあたり、下記の通り広告宣伝活動を積極的に実施し会員数の増加を図っております。CPA(一人当たり顧客獲得広告単価)等を勘案の上、都度、最適な施策を実施しておりますが、必ずしも当社の想定通りに推移するとは限らず、当該施策が当社の想定通りに推移しない場合、当社の業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(単位:百万円)

回次

第2期

第3期

第4期

第5期

決算年月

平成26年12月

平成27年12月

平成28年12月

平成29年12月

広告宣伝費

1,457

2,085

2,639

2,462

 

 

⑨特定事業への依存について

当社は、主力サービスであるコミック配信サービス「まんが王国」に経営資源を集中させております。今後は新たな柱となるサービスを育成し、収益構造の多様化を図ってまいりますが、事業環境の変化等により、当サービスが停滞又は縮小した場合、当社の業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩新規・周辺ビジネスについて

当社は、事業規模の拡大と収益構造の多様化を実現するため、積極的に新規・周辺ビジネスの立上げに取り組んでおります。人材の確保、広告宣伝、システム開発等のため想定外の追加的支出が発生した場合には、当社の業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、新規・周辺ビジネスの内容によっては、当該ビジネス固有の事業内容及び法的規制に関するリスク要因が加わる可能性があります。

 

 

(法的規制について)

当社のコンテンツプラットフォーム事業に関する法規制は、「著作権法」、「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」等、多岐の分野にわたっております。

①知的財産権について

当社は、事業の推進にあたり、著作権をはじめとする知的財産権を侵害しないよう、取引先との間で締結する著作物の利用許諾契約を遵守し事業を展開しております。しかしながら、電子書籍の販売は新しい業態であるため、今後の法改正や解釈の変更、並びに海外展開による権利処理の複雑化等により、第三者から知的財産権に関する侵害を主張される可能性があります。このような場合、解決までに多くの時間と費用が発生する等、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②「個人情報の保護に関する法律」について

当社は、サービス提供にあたり、取引先、コンテンツ利用者等の個人情報を取得する場合があります。これらの情報を適切に保護するため、情報へのアクセス制限や不正侵入防止のためのシステム採用や「プライバシーポリシー」等の情報管理に関する規程の作成等、個人情報保護のための諸施策を講じるとともに、個人情報の取得は必要最小限にとどめております。なお、当社は平成26年11月4日にプライバシーマーク付与事業者登録を行っております。

しかしながら、外部からの不正アクセス、故意または過失等による情報漏洩に関するリスクは完全には排除できないことから、個人情報が流出する可能性があります。このような場合、損害賠償の請求や信用低下等によって、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③「特定商取引に関する法律」について

当社は、「特定商取引に関する法律」の定義する販売事業者に該当するため、サービス利用料金の決済時の最終確認画面において注文内容が確認できる仕様とし、また、サイト上で「特定商取引に関する法律」に基づく表示を行っております。今後、上記法令の改正等により規制の範囲が拡張した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④青少年保護に関連する法令について

現在、当社は「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等の法令等の遵守に努めております。なお、当社の事業は「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」及び各地方公共団体が制定する青少年健全育成条例等が規制対象とする事業に当たりません。しかしながら、これらの法令が改正・解釈の変更または新たな法令の制定により、何らかの制約を受けることとなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(事業体制について)

①小規模組織について

当社組織は、従業員数が当事業年度末現在で50名(臨時従業員を除く)と規模が小さく、現在の社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社では、今後の事業強化、拡大に対応して人材の採用、育成と管理体制の強化を進めてまいりますが、必要な人材の確保や社内教育等が順調に進まなかった場合には、当社の事業拡大に影響を与え、その結果、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②特定経営者への依存について

当社の代表取締役吉田仁平はコンテンツプラットフォーム事業に関して豊富な知識と経験を有しており、経営方針や事業運営において極めて重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しないように、経営体制の整備、権限委譲及び次代を担う人材の育成強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社の業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

③新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値および議決権割合が希薄化する可能性があります。

本書提出日現在における潜在株式数は508,006株であり、発行済株式総数6,092,874株に対して約8.34%に相当しております。

 

④配当政策について

当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、当社は現在、成長過程にあり、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。

今後、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当の実施及びその実施時期等については未定であります。

 

⑤のれんの減損による影響について

当社は、企業買収(実質存続会社である旧menue株式の取得)に伴い生じるのれんを平成29年12月期末時点で3,983,658千円計上しております。現状では、買収時の収益計画と概ね相違ない進捗であることから減損の兆候はないものの、収益性の悪化などによる価値の毀損により、当該のれんの減損処理を実施する場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項の記載については、提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方
針)」に記載のとおりであります。

 

(2) 財政状態の分析

①資産の部の分析

当事業年度末における資産は7,688,346千円となり、前事業年度末に比べ717,318千円増加しました。

流動資産については3,478,657千円となり、前事業年度末に比べ1,033,048千円増加しました。これは主に、現金
及び預金が875,243千円、有価証券が300,000千円増加した一方で、売掛金が156,755千円減少したことによるもので
す。

固定資産は4,209,689千円となり、前事業年度末に比べ315,729千円減少しました。これは主に、無形固定資産が
308,315千円減少したことによるものです。

②負債の部の分析

当事業年度末における負債は2,714,281千円となり、前事業年度末に比べ918,749千円減少しました。

流動負債は1,874,281千円となり、前事業年度末に比べ158,749千円減少しました。これは主に、未払法人税等が
154,948千円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が260,000千円、買掛金が51,185千円減少したことによ
るものです。

固定負債は840,000千円となり、前事業年度末に比べ760,000千円減少しました。これは、長期借入金が760,000千
円減少したことによるものです。

③純資産の部の分析

当事業年度末における純資産は4,974,065千円となり、前事業年度末に比べ1,636,068千円増加しました。これは
主に、資本金及び資本剰余金がそれぞれ478,447千円、利益剰余金が678,778千円増加したことによるものです。

この結果、自己資本比率は、64.69%となりました。

 

(3) 経営成績の分析

(概況)

当社の経営成績は、当事業年度において売上高は8,972,920千円(前年同期比7.6%増)となり、営業利益は1,125,980千円(前年同期比43.0%増)、経常利益は1,086,958千円(前年同期比45.2%増)、当期純利益は678,778千円(前年同期比66.7%増)となりました。

①売上高

スマートフォンやタブレット向けを中心に、電子コミック市場は拡大していると推計されていますが、その一方で、競合他社の新規参入が増加しており、競争が激化しています。

このような環境の中、当社は、独自の良作の掘りおこし活動やオリジナル作品の創出等による他社サービスとの徹底的な差別化、PC版「まんが王国」のリリース等によるユーザビリティの改良、戦略的広告宣伝の強化によって認知度を向上させるとともに、コンテンツの拡充に注力いたしました。

②売上原価

売上高に応じて、売上原価が4,555,059千円(前年同期比10.1%増)発生いたしました。

③販売費及び一般管理費

中長期的な課金ユーザーの獲得を目的として、広告宣伝及び販売促進を強化しています。

広告宣伝費は、2,462,933千円となりました。広告宣伝は、継続的に効果検証を実施し効率化を図っています。

この結果、販売費及び一般管理費合計は、3,291,880千円(前年同期比3.6%減)となりました。

 

④営業外費用

銀行からの借入により、支払利息が9,808千円、融資手数料が6,946千円、当社株式の東京証券取引所マザーズへの上場等に伴い、上場関連費用が21,209千円発生しています。

この結果、営業外費用は、40,673千円(前年同期比1.5%減)となりました。

⑤特別利益

コンテンツ資産の売却により、固定資産売却益が15,000千円発生し、特別利益は15,000千円(前年同期はなし)となりました。

⑥当期純利益

法人税、住民税及び事業税を433,916千円、法人税等調整額を△10,736千円を計上した結果、当期純利益は678,778千円(前年同期比66.7%増)となりました。

なお、グループ再編の実施に伴い発生したのれん償却費を販売費及び一般管理費に243,897千円計上しており、これを控除した、のれん償却前経常利益は1,330,856千円(前年同期比34.3%増)、のれん償却前当期純利益は922,676千円(前年同期比42.0%増)になります。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

「第2 事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

「第2 事業の状況 3経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

「第2 事業の状況 3経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。