当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(継続企業の前提に関する重要事象等について)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループの国内及び海外店舗において2020年3月又は4月から順次臨時休業もしくは厳重な対応を実施した上で時短営業を行っておりましたが、2020年6月頃から国内及び海外店舗で営業可能となった地域については順次営業を再開しております。
これに伴い、当第3四半期連結累計期間における売上高が著しく減少したことから、931百万円の営業損失、2,025百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失を計上しており、2020年12月末時点において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
こうした状況の中、当社グループは、店舗運営の効率化による店舗損益の改善、本部コストの圧縮、家賃減免交渉等、全てのコストについて見直しを図り、支出を最小限に抑えるよう取り組んでおります。
また、資金面においても、当第3四半期連結会計期間末において、現金及び預金を3,742百万円保有しているほか、同感染症拡大の長期化に対する備えとして、2020年12月末時点で当座貸越契約の未実行残高を1,300百万円有しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、2019年12月において、中国武漢地方において発生した新型コロナウイルスの影響が、日本を含む各国に拡大し、外出の規制や店舗営業の休止等、小売り・外食産業のみならず世界経済に甚大な影響を及ぼしております。
当社グループの属する外食産業におきましては、国内においては、従来より人口の高齢化、減少に起因する労働者賃金の上昇や、物流費の高騰、外食と中食のボーダーレス化による業種・業態を超えた競争の激化等、経営環境は厳しくなっていた中で、2020年2月前半より顕著化した新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、国や地方自治体による外出・営業自粛要請に伴い、外食需要は激減しております。同時に宅配サービスや中食産業等、対面式サービスを伴わない食の提供方法が注目されており、今後の消費者行動にどのような影響を残すかを含め、極めて不透明な状況となっております。
一方、海外においては、ラーメンをはじめとする日本食に対する関心の高まりから、外食市場、その中でも日本食の市場は拡大傾向にありました。同時に、IT技術を駆使した宅配サービスの台頭や環境保全の観点に起因する食習慣の変化が加速し、外食産業を取り巻く環境は激変の時期にあります。長期的には中間層の拡大や可処分所得の増加を背景に、世界の食市場は成長を継続すると見込まれますが、足元では新型コロナウイルスの影響により、アメリカや欧州をはじめ、経済活動が充分に再開していない国やエリアも多数見られ、予断を許さない状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループでは、「変わらないために、変わり続ける」という企業理念に基づき、ラーメンを中心とした日本の食文化を世界に伝えるべく、国内外ともに既存店のブラッシュアップを進めてまいりました。また、国内店舗運営事業においては新型コロナウイルスの感染拡大以前より進めておりました戦略的閉店も加速させ、経営資源の効率的投下に努めてまいりました。当第3四半期連結会計期間末の店舗数はライセンス形態での展開を含め、当社グループ合計で281店舗(国内149店舗、海外132店舗、前期末比7店舗減)となりました。
国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業ともに、新型コロナウイルス感染拡大の影響が依然として大きく、店舗における衛生環境の整備を進め、行政の指示に従いながら順次営業を再開してまいりましたが、営業時間の短縮を余儀なくされる店舗も多く、また、感染症拡大により、国によっては再度営業休止の行政指示が出されたエリアもありました。国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業の両セグメントにおいて、テイクアウトやデリバリー等、対面式サービスを伴わない方法による商品提供にも注力し、また、国内商品販売セグメントにおいても、新規ECサイトの立ち上げ、B2C営業の強化などに取り組んでまいりましたが、国内においては2020年4月から5月の店舗休業の影響、また、海外においても各国の経済活動の停滞の長期化による影響を補えず、売上高は12,010百万円(前年同四半期比46.1%減)となりました。利益面では、店舗スタッフのシフトコントロール、リモートワークの導入に伴う移動費・出張費の削減、本社機能の簡素化並びにコミュニケーションツールや業務フローのDX化等、各種経費削減並びに経営効率化の施策を実施いたしましたが、国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業における売上高の大幅な減少に伴い、営業損益は931百万円の損失(前年同四半期は704百万円の利益)となりました。経常損益は980百万円の損失(前年同四半期は658百万円の利益)となり、親会社株主に帰属する四半期純損益は、休業並びに時短営業を行った国内外の店舗及び工場にかかる固定費を特別損失として計上したことから、2,025百万円の損失(前年同四半期は530百万円の利益)となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
セグメント別の業績の概要
<国内店舗運営事業>
国内店舗運営事業につきましては、「一風堂」ブランドにおいて5店舗、「RAMEN EXPRESS」ブランドにおいて3店舗、「PANDA EXPRESS」ブランドにおいて4店舗、「黒帯」ブランドにおいて1店舗増加した一方で、「一風堂」ブランドにおいて8店舗、「RAMEN EXPRESS」ブランドにおいて4店舗、「PANDA EXPRESS」ブランドにおいて2店舗、「五行」ブランドにおいて3店舗、その他のブランドにおいて4店舗閉店したことから、当第3四半期連結会計期間末の当事業における店舗数は140店舗(前期末比8店舗減)となりました。
2020年8月には、アメリカ・ニューヨークで開始したテイクアウト式のラーメンブランド「黒帯」を日本初出店いたしました。また、「出前館」や「Uber Eats」によるデリバリーサービスの拡大による新たな売上機会の創造に注力し、政府主導による「Go To Eat」キャンペーンに参画した一方で、コロナ禍において将来性が見込めない商圏や老朽化した店舗の戦略的移転、閉店も含めた出店戦略の見直しを行ったことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響が顕著になった2020年2月以降、新店・既存店ともに軟調に推移したことから、当第3四半期連結累計期間の売上高は6,388百万円(前年同四半期比49.7%減)となりました。セグメント損益は、店舗運営・管理業務のシステム化や不採算店舗の閉店等、各種コスト削減施策を実施してまいりましたが、売上高減少の影響を受け、355百万円の損失(前年同四半期は510百万円の利益)となりました。
<海外店舗運営事業>
海外店舗運営事業につきましては、「IPPUDO」ブランドにおいてシンガポールに1店舗、中国に2店舗、マレーシアに1店舗、タイに1店舗、インドネシアに1店舗、ニュージーランドに1店舗、「IPPUDO EXPRESS」ブランドにおいてシンガポールに1店舗出店した一方で、アメリカで「IPPUDO」ブランドにおいて1店舗、シンガポールで「IPPUDO EXPRESS」ブランドにおいて1店舗、中国で「IPPUDO」ブランドにおいて3店舗、台湾で「IPPUDO」ブランドにおいて1店舗閉店したことから、当第3四半期連結会計期間末の当事業における店舗数は132店舗(前期末比2店舗増)となりました。
新型コロナウイルス感染拡大防止の各国政府の方針として、2020年3月中旬より各国において店舗の営業自粛並びに休業を余儀なくされ、テイクアウトやデリバリー等、非対面営業のみの期間が長引いたことと、早期に来店客数などが回復したシンガポールや台湾の業績が貢献した半面、アメリカや欧州を筆頭に再度のロックダウンや営業再開後もお客様のご来店が軟調に推移したエリアもあったことから、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,795百万円(前年同四半期比46.6%減)となりました。セグメント損益は、国内店舗運営事業と同様に、不採算店舗の閉店等、収益性の見直しに取り組んでまいりましたが、上記売上高の減少及びライセンス先からのロイヤリティ収入の減少等により395百万円の損失(前年同四半期は482百万円の利益)となりました。
<国内商品販売事業>
国内商品販売事業につきましては、年末に向けての年越しそばの販売の強化、新規自社ECサイトの立ち上げや一風堂ブランド関連商品「おうちでIPPUDOシリーズ」を中心とする商品の拡販並びに生産性向上への取り組み等に引き続き注力をするとともに、運営体制の見直しを図り、収益性の改善に努めました。新型コロナウイルス感染拡大の影響もありましたが、新規ECサイトを通じてのB2C営業の強化等、店舗運営事業以外のアプローチによって事業を推進した他、海外向けの一風堂関連商品の新規販売が堅調に推移したことから、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,478百万円(前年同四半期比12.2%減)、セグメント利益は194百万円(前年同四半期比94.5%増)となりました。
<その他>
その他の事業につきましては、国内店舗運営事業と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、また、「因幡うどん」ブランドにおいて1店舗出店した一方で、1店舗閉店したこと、「イチカバチカ」ブランドにおいて1店舗閉店したことから、当第3四半期連結累計期間の売上高は347百万円(前年同四半期比57.1%減)となりました。セグメント損益は116百万円の損失(前年同四半期は9百万円の利益)となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間末における当社グループのセグメント別、国別、及びブランド別の店舗数の分布は下図のとおりであります。
|
セグメント |
国名 |
ブランド |
前期末店舗数 |
増減 |
第3四半期末店舗数 |
||
|
|
内.ライセンス 契約先 |
|
内.ライセンス 契約先 |
||||
|
国内店舗運営事業 |
日本 |
一風堂 |
93 |
22 |
-3 |
90 |
22 |
|
RAMEN EXPRESS |
36 |
- |
-1 |
35 |
- |
||
|
その他 |
19 |
- |
-4 |
15 |
- |
||
|
小計 |
148 |
22 |
-8 |
140 |
22 |
||
|
その他 |
日本 |
イチカバチカ |
2 |
- |
-1 |
1 |
- |
|
因幡うどん |
8 |
- |
- |
8 |
- |
||
|
小計 |
10 |
- |
-1 |
9 |
- |
||
|
国内小計 |
158 |
22 |
-9 |
149 |
22 |
||
|
海外店舗運営事業 |
アメリカ |
IPPUDO |
8 |
- |
-1 |
7 |
- |
|
その他 |
6 |
- |
- |
6 |
- |
||
|
シンガポール |
IPPUDO |
7 |
- |
+1 |
8 |
- |
|
|
IPPUDO EXPRESS |
2 |
- |
- |
2 |
- |
||
|
中国(含む香港) |
IPPUDO |
32 |
32 |
-1 |
31 |
31 |
|
|
台湾 |
IPPUDO |
12 |
- |
-1 |
11 |
- |
|
|
IPPUDO EXPRESS |
3 |
- |
- |
3 |
- |
||
|
オーストラリア |
IPPUDO |
7 |
2 |
- |
7 |
2 |
|
|
その他 |
2 |
- |
- |
2 |
- |
||
|
マレーシア |
IPPUDO |
6 |
6 |
+1 |
7 |
7 |
|
|
タイ |
IPPUDO |
18 |
18 |
+1 |
19 |
19 |
|
|
フィリピン |
IPPUDO |
10 |
10 |
- |
10 |
10 |
|
|
インドネシア |
IPPUDO |
5 |
- |
+1 |
6 |
- |
|
|
イギリス |
IPPUDO |
4 |
- |
- |
4 |
- |
|
|
フランス |
IPPUDO |
3 |
- |
- |
3 |
- |
|
|
ミャンマー |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
ベトナム |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
ニュージーランド |
IPPUDO |
1 |
1 |
+1 |
2 |
2 |
|
|
海外小計 |
130 |
73 |
+2 |
132 |
75 |
||
|
全社合計 |
288 |
95 |
-7 |
281 |
97 |
||
(3)財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ352百万円増加し15,745百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が214百万円増加したこと、繰延税金資産が422百万円増加したこと、有形及び無形固定資産が101百万円減少したこと、投資有価証券が50百万円減少したこと、敷金及び保証金が86百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ2,436百万円増加し14,016百万円となりました。これは主に有利子負債が2,155百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比2,084百万円減少し1,729百万円となり、自己資本比率は11.0%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上による利益剰余金の減少が2,025百万円あったこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。