当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(継続企業の前提に関する重要事象等について)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループの国内及び海外店舗において臨時休業等を実施したうえで、店舗における衛生環境の整備を進め、行政の指示に従いながら順次営業を再開してまいりましたが、営業時間の短縮を余儀なくされる店舗も多く、また、感染症再拡大の影響により、国によっては再度営業休止の行政指示が出されたエリアもありました。国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業の両セグメントにおいて、テイクアウトやデリバリー等、対面式サービスを伴わない方法による商品提供にも注力し、また、国内商品販売セグメントにおいても、新規ECサイトの立ち上げ、B2C営業の強化などに取り組んでまいりましたが、国内においては2021年4月から緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による営業時間短縮の影響、また、海外においても各国の経済活動の停滞の長期化による影響を補うことができず、当第1四半期連結累計期間において売上高が前期から回復したものの、72百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失を計上しており2021年6月末時点において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
こうした状況の中、当社グループは、以下のような対応策を講じております。
①店舗運営の効率化による店舗損益の改善、本部コストの圧縮、家賃減免交渉等、全てのコストについて見直しを図り、コスト削減を行う一方、基幹ブランド「一風堂」の出店を従来の人口密集立地に限らず、都心部近郊の小商圏やロードサイドへの出店を2020年11月以降順次すすめており、低投資、早期回収の収益モデルへ転換してまいります。
②資金面においては、当第1四半期連結会計期間末において、現金及び預金を5,415百万円保有しているほか、感染症拡大の長期化に対する備えとして、2020年5月に2,500百万円の短期借入契約を締結し、2021年5月及び6月に同契約を更新しております。2021年6月末時点で当座貸越契約の未実行残高を900百万円有しております。
③当社は、2021年5月14日の取締役会において、第三者を割当先とした新株ならびに2021年第1回新株予約権及び2021年第2回新株予約権の発行を決議し、新株式発行に係る1,646百万円の払込、2021年第1回新株予約権及び2021年第2回新株予約権の発行にかかる8百万円の払込が2021年5月31日に完了しております。
以上の内容から継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しています。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年6月30日まで)における世界経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種率上昇が奏功し従来の経済活動に戻りつつある欧米のエリアがある一方で、アジアを中心に依然として感染拡大している地域もあり、世界経済全体が不透明な状況が続いております。
当社グループの属する外食産業について、国内においては、世界的な食肉需要拡大による原料価格や物流費、賃金が上昇傾向にある反面、消費者物価指数は下落傾向にあり、今後一層の収益力強化が課題となってくると考えております。また、将来的には新型コロナウイルスのワクチン接種による集団免疫の獲得によって経済回復が期待されるものの、現状は感染者拡大により収束の兆しが見られない状況が続いており、政府や地方自治体による営業規制の要請は継続されております。一方で、店内で飲食を伴わないテイクアウトやデリバリー、非接触の注文や決済サービス等の需要が高まっており、外食産業としての対応が求められております。
海外においては、ラーメンをはじめとする日本食市場は拡大傾向にあり、長期的には成長することが見込まれますが、足元では欧米がロックダウン解除による個人消費が増加し回復傾向にあるものの、他のエリアでは新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動が充分に再開していないケースも多数見られます。また、国内同様に原料価格や物流費、賃金が上昇傾向にあり今後の収益力強化が課題となってくると考えております。
このような状況のもと、当社グループでは、「変わらないために、変わり続ける」という企業理念に基づき、国内及び海外の既存店においては、営業時間短縮の売上を補う施策としてテイクアウトやデリバリーによる商品提供に注力し、「醤油豚骨」や「太つけ麺」等、期間限定商品の販売を強化してまいりました。国内においては、前期より取り組んでおります都心部近郊の小商圏やロードサイドへの出店を前提とした低投資、早期回収の収益モデルによる新店舗の出店が順調に進んでおり、業績の下支えとなりました。また、新たな取り組みであるクラウドキッチンの拠点開設も行っております。国内商品に関しましては自社ECサイトを利用したD2Cのビジネスモデルによる中間コストの削減やB2C営業を含めた拡販活動を行ってまいりました。
前期からの戦略的な閉店は一巡しており、当第1四半期連結会計期間末の店舗数はライセンス形態での展開を含め、当社グループ合計で283店舗(国内152店舗、海外131店舗、前期末比3店舗増)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における業績は、売上高は4,188百万円(前年同四半期比25.3%増)となりました。営業損益は19百万円の利益(前年同四半期は403百万円の損失)となりました。経常損益は24百万円の利益(前年同四半期は412百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は、72百万円(前年同四半期は913百万円の損失)となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
セグメント別の業績の概要
前連結会計年度より、各ブランドの事業戦略上の位置づけの変化に伴い、報告セグメントの見直しを行い、「因幡うどん」ブランドをその他から国内店舗運営事業に報告セグメントの区分を変更しております。以下の前期比較については、前第1四半期連結累計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
<国内店舗運営事業>
国内店舗運営事業につきましては、「一風堂」ブランドにおいて3店舗出店したことから、当第1四半期連結会計期間末における店舗数は151店舗(前期末比3店舗増)となりました。
新型ウイルス感染拡大の影響で政府や地方自治体による緊急事態宣言やまん延防止措置の発出と共に、営業時間短縮や酒類販売休止等の営業規制の要請に準じた店舗運営を行ってまいりました。このような状況のもと、新たな事業掘り起こしのための施策としてテイクアウトやデリバリーによる商品提供の強化を行い、「一風堂」及び「RAMEN EXPRESS」ブランドにおいて、総額表示義務化を機に、4月1日より税込で10円単位への価格改定を実施し、会計時の店舗オペレーション負担の軽減を図りました。また前期より取り組んでおります新たな収益モデルでの出店を3店舗、原材料の仕入れや消耗品、販促コストのスケールメリットや客数増を目的として「RAMEN EXPRESS」4店舗を「一風堂」へ業態変更を行なったほか、新たな取り組みであるデリバリー・テイクアウト専用拠点をオープンいたしました。あわせて、外食に足を運びづらくなったお子様連れのご家族のために「あなたの街に一風堂」という試みで、キッチンカーによるラーメンの無償提供を行う活動を賛同企業様の御協力を頂きながら実施しております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、2,250百万円(前年同四半期比124.3%増)となりました。セグメント損益は、前期に実施した店舗運営・管理業務のシステム化や不採算店舗の閉店等の各種コスト削減施策により35百万円の利益(前年同四半期は323百万円の損失)となりました。
<海外店舗運営事業>
海外店舗運営事業につきましては、「IPPUDO」ブランドにおいてマレーシアに1店舗、タイに1店舗出店した一方で、アメリカで「KURO-OBI」ブランドにおいて1店舗、台湾で「IPPUDO」ブランドにおいて1店舗閉店したことから、当第1四半期連結会計期間末の当事業における店舗数は131店舗(前期末比増減なし)となりました。
当第1四半期連結累計期間の当セグメントにおける対象期間(2021年1月~2021年3月)の状況は、新型コロナウイルスのワクチン接種がアメリカや欧州で進んでいるものの、出店国エリア全体としては国内同様に政府や地方自治体の要請により営業自粛並びに休業を余儀なくされ、テイクアウトやデリバリーのみの店外営業や、店内営業であっても客席数規制がかかる等、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長引いている地域も多く見られます。早期に来店客数が回復したシンガポールや台湾の業績が貢献した半面、アメリカや欧州を筆頭にロックダウンが継続したこと等により客数が軟調に推移したエリアもあったことから、当第1四半期連結累計期間の売上高は、1,482百万円(前年同四半期比24.7%減)となりました。セグメント損益は、上記売上高の減少及びライセンス先からのロイヤリティ収入の減少があったものの、国内店舗運営事業と同様に、前期に不採算店舗の閉店等の各種コスト削減施策を実施したことにより49百万円の利益(前年同四半期は19百万円の損失)となりました。
<国内商品販売事業>
国内商品販売事業につきましては、一風堂ブランド関連商品「おうちでIPPUDOシリーズ」を中心とする商品の拡販並びに生産性向上への取り組み等に引き続き注力し収益性の改善に努めました。自社ECサイトによる販売施策及びB2C営業の強化等に取り組んだことにより、当第1四半期連結累計期間の売上高は、420百万円(前年同四半期比22.9%増)、セグメント損益は、利益率の高い海外向けの物販が減少したこと等により18百万円(前年同四半期比46.2%減)となりました。
<その他>
その他の事業につきましては、国内店舗運営事業と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたものの、当第1四半期連結累計期間の売上高は、35百万円(前年同四半期比20.1%増)となりました。セグメント損益は、2百万円の利益(前年同四半期は1百万円の損失)となりました。
なお、当第1四半期連結会計期間末における当社グループのセグメント別、国別、及びブランド別の店舗数の分布は下図のとおりであります。
|
セグメント |
国名 |
ブランド |
前期末店舗数 |
増減 |
第1四半期末店舗数 |
||
|
|
内.ライセンス 契約先 |
|
内.ライセンス 契約先 |
||||
|
国内店舗運営事業 |
日本 |
一風堂 |
90 |
22 |
+7 |
97 |
22 |
|
RAMEN EXPRESS |
35 |
- |
-4 |
31 |
- |
||
|
因幡うどん |
9 |
- |
- |
9 |
- |
||
|
その他 |
14 |
- |
- |
14 |
- |
||
|
小計 |
148 |
22 |
+3 |
151 |
22 |
||
|
その他 |
日本 |
イチカバチカ |
1 |
- |
- |
1 |
- |
|
小計 |
1 |
- |
- |
1 |
- |
||
|
国内小計 |
149 |
22 |
+3 |
152 |
22 |
||
|
海外店舗運営事業 |
アメリカ |
IPPUDO |
7 |
- |
- |
7 |
- |
|
その他 |
6 |
- |
-1 |
5 |
- |
||
|
シンガポール |
IPPUDO |
8 |
- |
- |
8 |
- |
|
|
IPPUDO EXPRESS |
2 |
- |
- |
2 |
- |
||
|
中国(含む香港) |
IPPUDO |
30 |
30 |
- |
30 |
30 |
|
|
台湾 |
IPPUDO |
11 |
- |
-1 |
10 |
- |
|
|
IPPUDO EXPRESS |
3 |
- |
- |
3 |
- |
||
|
オーストラリア |
IPPUDO |
7 |
2 |
- |
7 |
2 |
|
|
その他 |
2 |
- |
- |
2 |
- |
||
|
マレーシア |
IPPUDO |
8 |
8 |
+1 |
9 |
9 |
|
|
タイ |
IPPUDO |
18 |
18 |
+1 |
19 |
19 |
|
|
フィリピン |
IPPUDO |
10 |
10 |
- |
10 |
10 |
|
|
インドネシア |
IPPUDO |
6 |
- |
- |
6 |
- |
|
|
イギリス |
IPPUDO |
4 |
- |
- |
4 |
- |
|
|
フランス |
IPPUDO |
3 |
- |
- |
3 |
- |
|
|
ミャンマー |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
ベトナム |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
ニュージーランド |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
海外小計 |
131 |
74 |
- |
131 |
76 |
||
|
全社合計 |
280 |
96 |
+3 |
283 |
98 |
||
(3)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,425百万円増加し17,099百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,441百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ160百万円減少し14,200百万円となりました。これは主に、収益認識に関する会計基準の適用に伴う契約負債の増加等により流動負債その他が139百万円増加したこと、有利子負債が75百万円減少したこと、未払金が214百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,586百万円増加し2,899百万円となり、自己資本比率は16.9%となりました。これは主に、第三者割当増資の払込みや新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金が831百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。