当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(継続企業の前提に関する重要事象等について)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当社グループの国内及び海外店舗において臨時休業等を実施したうえで、店舗における衛生環境の整備を進め、行政の指示に従いながら順次営業を再開してまいりましたが、営業時間の短縮を余儀なくされる店舗も多く、また、感染症再拡大の影響により、国によっては再度営業休止の行政指示が出されたエリアもありました。国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業の両セグメントにおいては、営業時間短縮の売上を補う施策として、テイクアウトやデリバリー等、対面式サービスを伴わない方法による商品提供にも注力し、また、国内商品販売セグメントにおいても、自社ECサイトの立ち上げによる中間コストの削減や、B2C営業の強化などに取り組んでまいりました。国内においては、2021年10月より規制が緩和され、段階的に営業時間の短縮やアルコール類の提供休止などの制限が解除されましたが、オミクロン株という変異株が再拡大しつつあり先行きは不透明な状況にあります。また、海外においても新型コロナウイルスワクチンの接種率上昇に伴い、経済活動が戻りつつありましたが、変異株が再拡大しつつあり、各国の経済活動の状況は依然として不透明な状況にあります。
当社グループは、当第3四半期連結累計期間において売上高が前期から回復し、134百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益を計上しているものの、オミクロン株という新たな変異株が再拡大しつつあり、先行きは一進一退の状況が続いており、2021年12月末時点において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
こうした状況の中、当社グループは、以下のような対応策を講じております。
①店舗運営の効率化による店舗損益の改善、本部コストの圧縮、家賃減免交渉等すべてのコストについて見直しを図り、コスト削減を行う一方、基幹ブランド「一風堂」の出店を従来の人口密集立地に限らず、都心部近郊の小商圏やロードサイドへの出店を順次進めており、低投資、早期回収の収益モデルへ転換しております。
②資金面においては、当第3四半期連結会計期間末において、現金及び預金を5,141百万円保有しているほか、感染症拡大の長期化に対する備えとして、2020年5月及び6月に2,500百万円の短期借入契約を締結し、2021年5月及び6月に同契約を更新しております。2021年12月末時点で当座貸越契約の未実行残高を900百万円有しております。
③当社は、2021年5月14日の取締役会において、第三者を割当先とした新株ならびに2021年第1回新株予約権及び2021年第2回新株予約権の発行を決議し、新株式発行に係る1,646百万円の払込、2021年第1回新株予約権及び2021年第2回新株予約権の発行にかかる8百万円の払い込みが2021年5月31日に完了しております。
以上の内容から継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しています。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年12月31日まで)における世界経済は、欧米諸国を中心に新型コロナウイルスのワクチン接種率上昇が奏功し、従来の経済活動に戻りつつありましたが、感染力の強いとされるオミクロン株による感染の再拡大が懸念され、世界経済全体の先行きは不透明な状況が続きました。
当社グループの属する外食産業について、国内においては、世界的な食肉需要拡大による原料価格の高騰や賃金の上昇、運送業界の人手不足に伴い物流費が上昇しており、今後一層の収益力強化が課題となってくると考えております。9月までは感染拡大により営業時間の短縮や人数制限、アルコール類の提供休止等の営業が規制されておりましたが、10月より段階的に営業規制の要請が緩和されたことに伴い、経済活動は回復傾向にありました。しかしながら、12月下旬より変異株による感染の再拡大が懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。一方で、店内で飲食を伴わないテイクアウトやデリバリー、非接触の注文や決済サービス等の需要が高まっており、外食産業としての対応が求められております。
海外においては、ラーメンをはじめとする日本食市場は依然として拡大傾向にあり、長期的には成長の継続が見込まれますが、国内同様に原料価格の高騰や賃金の上昇、運送業界の人手不足に伴い物流費が上昇しており、今後の収益力強化が課題となってくると考えております。各国で度重なるロックダウンにより個人消費の成長率は鈍化と加速を繰り返していた状況にありながらも、ロックダウンの解除後は回復が早まる傾向にあります。足元では、オミクロン株による感染が再拡大しつつあり、先行きは不透明な状況にあります。その中でも、経済活動を停滞させないための施策として、渡航条件や施設店舗の入場条件などにワクチン接種証明の提示という方法が導入されており、それに伴い経済活動の再開が徐々に進んでおります。
このような状況のもと、当社グループでは、「変わらないために、変わり続ける」という企業理念に基づき、国内においては、前期より取り組んでおります都心部近郊の小商圏やロードサイドへの出店を前提とした低投資、早期回収の収益モデルによる新店舗を7店舗出店いたしました。国内及び海外の既存店においては、新たな需要の掘り起こしのため、テイクアウトやデリバリーによる商品提供に注力し、国内では期間限定商品である「味噌白丸」・「プラントベース赤丸」の販売や、海外ではテイクアウト商品である「冷凍ラーメン白丸・赤丸」等の販売を強化してまいりました。国内商品に関しましては自社ECサイトを利用したD2Cのビジネスモデル構築による中間コストの削減やB2C営業を含めた拡販活動を行ってまいりました。また、国内一風堂商品である「一風堂プラントベースラーメン白丸・赤丸」乾麺タイプの販売を開始しております。
当第3四半期連結会計期間末の店舗数はライセンス形態での展開を含め、当社グループ合計で288店舗(国内156店舗、海外132店舗、前期末比国内7店舗・海外1店舗増)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高は14,124百万円(前年同四半期比17.6%増)となりました。営業損益は、既存店の収益力強化、並びに新店が早期から利益貢献したことにより、600百万円の利益(前年同四半期は931百万円の損失)となりました。経常損益は599百万円の利益(前年同四半期は980百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、134百万円(前年同四半期は2,025百万円の損失)となりました。なお、ここにはPanda Restaurant Group, Inc.との合弁事業の終了に伴う特別損失を56百万円計上しておりますが、第4四半期連結会計期間では520百万円の債務免除益を計上する見込みです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
セグメント別の業績の概要
前連結会計年度より、各ブランドの事業戦略上の位置づけの変化に伴い、報告セグメントの見直しを行い、「因幡うどん」ブランドをその他から国内店舗運営事業に報告セグメントの区分を変更しております。以下の前期比較については、前第3四半期連結累計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
<国内店舗運営事業>
国内店舗運営事業につきましては、「一風堂」ブランドにおいて8店舗(うち、ライセンス1店舗)、「因幡うどん」ブランドにおいて1店舗出店した一方で、「一風堂」ブランドにおいて1店舗閉店したことから、当第3四半期連結会計期間末における店舗数は156店舗(前期末比8店舗増)となりました。また、「RAMEN EXPRESS」4店舗を「一風堂」への業態変更を行っております。
2021年9月までは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で政府や地方自治体による緊急事態宣言やまん延防止措置の発出に伴い、営業時間短縮や酒類販売休止等の営業規制の要請に準じた店舗運営を行ってまいりましたが、同年10月以降は感染者数減少により緊急事態宣言が解除されたことにより、売上が堅調に回復しました。しかしながら12月下旬より感染力の強いとされるオミクロン株が拡大しつつあり不安定な状況が継続しております。このような状況のもと、前期より取り組んでおります新たな収益モデルでの出店を7店舗、新たな需要掘り起こしのための施策としてテイクアウトやデリバリーによる商品提供の強化を行いました。また、季節商品である「味噌白丸」の販売の他、健康志向の高まりや食生活の多様化、脱炭素化社会の実現の一つの方法として、2021年2月に販売しておりました「プラントベース赤丸」の再販を行いました。あわせて、外食に足を運びづらくなったお子様連れのご家族のために「あなたの街に一風堂」という試みで、キッチンカーによるラーメンの無償提供を行う活動を賛同企業様の御協力を頂きながら実施しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、7,830百万円(前年同四半期比18.1%増)となりました。セグメント損益は、前期に実施した店舗運営・管理業務のシステム化や不採算店舗の閉店等の各種コスト削減施策により423百万円の利益(前年同四半期は466百万円の損失)となりました。
<海外店舗運営事業>
海外店舗運営事業につきましては、マレーシアに1店舗、タイに1店舗、フィリピンに1店舗、シンガポールに1店舗、香港に1店舗、台湾に1店舗出店した一方で、アメリカで1店舗、台湾で1店舗、中国で1店舗、香港で2店舗閉店したことから、当第3四半期連結会計期間末の当事業における店舗数は132店舗(前期末比1店舗増)となりました。
当第3四半期連結累計期間の当セグメントにおける対象期間(2021年1月~2021年9月)の状況は、各国で度重なるロックダウンと解除を繰り返しながらも、同時に経済活動の正常化が進んだことにより、客数が堅調に回復しました。このような状況のもと、既存店においてはメニューのブラッシュアップやオペレーションの改善、デリバリー・テイクアウトの強化を行ってまいりました。また、新たな施策として外販用冷凍ラーメンの商品開発・導入を行ってまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、4,520百万円(前年同四半期比19.1%増)となりました。セグメント損益は、ライセンス先の新規出店がロイヤリティ収入の増加に寄与しており、また直営店舗においては上記売上の増加と、各種コスト削減施策を実施したことにより193百万円の利益(前年同四半期は395百万円の損失)となりました。
<国内商品販売事業>
国内商品販売事業につきましては、年末に向けて年越しそばの販売強化や一風堂ブランド関連商品を中心とする商品の拡販及び新商品投入による商品ラインナップの充実、並びに生産性向上への取り組み等に引き続き注力し収益性の改善に努めました。自社ECサイトによる販売施策及びB2C営業の強化等に取り組んだことにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は、1,657百万円(前年同四半期比12.1%増)となりました。セグメント損益は、211百万円(前年同四半期比8.9%増)の利益となりました。
<その他>
その他の事業につきましては、「イチカバチカ」ブランドを1店舗譲渡したことから、当第3四半期連結会計期間末における店舗数はゼロ(前期末比1店舗減)となりました。国内店舗運営事業と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたものの、当第3四半期連結累計期間の売上高は、115百万円(前年同四半期比8.9%増)となりました。セグメント損益は、9百万円の利益(前年同四半期は5百万円の損失)となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間末における当社グループのセグメント別、国別、及びブランド別の店舗数の分布は下図のとおりであります。
|
セグメント |
国名 |
ブランド |
前期末店舗数 |
増減 |
第3四半期末店舗数 |
||
|
|
内.ライセンス 契約先 |
|
内.ライセンス 契約先 |
||||
|
国内店舗運営事業 |
日本 |
一風堂 |
90 |
22 |
+11 |
101 |
23 |
|
RAMEN EXPRESS |
35 |
- |
-4 |
31 |
- |
||
|
因幡うどん |
9 |
- |
+1 |
10 |
- |
||
|
その他 |
14 |
- |
- |
14 |
- |
||
|
小計 |
148 |
22 |
+8 |
156 |
23 |
||
|
その他 |
日本 |
イチカバチカ |
1 |
- |
-1 |
- |
- |
|
小計 |
1 |
- |
-1 |
- |
- |
||
|
国内小計 |
149 |
22 |
+7 |
156 |
23 |
||
|
海外店舗運営事業 |
アメリカ |
IPPUDO |
7 |
- |
- |
7 |
- |
|
その他 |
6 |
- |
-1 |
5 |
- |
||
|
シンガポール |
IPPUDO |
8 |
- |
+1 |
9 |
- |
|
|
IPPUDO EXPRESS |
2 |
- |
- |
2 |
- |
||
|
中国(含む香港) |
IPPUDO |
30 |
30 |
-2 |
28 |
28 |
|
|
台湾 |
IPPUDO |
11 |
- |
-1 |
10 |
- |
|
|
IPPUDO EXPRESS |
3 |
- |
+1 |
4 |
- |
||
|
オーストラリア |
IPPUDO |
7 |
2 |
- |
7 |
2 |
|
|
その他 |
2 |
- |
- |
2 |
- |
||
|
マレーシア |
IPPUDO |
8 |
8 |
+1 |
9 |
9 |
|
|
タイ |
IPPUDO |
18 |
18 |
+1 |
19 |
19 |
|
|
フィリピン |
IPPUDO |
10 |
10 |
+1 |
11 |
11 |
|
|
インドネシア |
IPPUDO |
6 |
- |
- |
6 |
- |
|
|
イギリス |
IPPUDO |
4 |
- |
- |
4 |
- |
|
|
フランス |
IPPUDO |
3 |
- |
- |
3 |
- |
|
|
ミャンマー |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
ベトナム |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
ニュージーランド |
IPPUDO |
2 |
2 |
- |
2 |
2 |
|
|
海外小計 |
131 |
74 |
+1 |
132 |
75 |
||
|
全社合計 |
280 |
96 |
+8 |
288 |
98 |
||
(3)財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ854百万円増加し16,527百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,166百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が236百万円増加したこと、有形固定資産及び無形固定資産が590百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ870百万円減少し13,490百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が149百万円増加したこと、有利子負債が1,184百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,725百万円増加し3,037百万円となり、自己資本比率は18.3%となりました。これは主に、第三者割当増資の払込みや新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金が1,662百万円増加したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
なお、当社は、2022年1月28日開催の取締役会において、株式会社I&P RUNWAY JAPANの全株式を売却し、合弁契約を解消することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
2022年1月28日において解消契約を締結した経営上の重要な契約は以下のとおりです。
|
相手先 |
CITADEL PANDA EXPRESS, INC. |
|
契約内容 |
CITADEL PANDA EXPRESS, INC.が所有するノウハウ、商標等を用いてアメリカンチャイニーズレストラン「PANDA EXPRESS」を設置運営する権利を受諾。 |
|
テリトリー |
日本 |
|
ロイヤリティ |
一定額又は売上高に一定の料率を乗じた額 |
|
契約期間 |
5年間(自動更新) |