第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、日本及びアジア諸国の医療に貢献するため、海外又は国内の製薬企業又はバイオベンチャー企業から有望な新薬候補品を導入し、日本及びアジア諸国における臨床開発を中心とした開発活動を通じ、製品を医薬品市場に供給することを経営基本方針としています。

 

(2)目標とする経営指標

現在の当社グループが目標とする経営指標は、開発品の価値向上にあります。将来収益の源泉となる開発品価値は、臨床開発を推進することにより増大します。当社グループはこれを目標とするため、①成功確率を重視した新規開発品の導入、②短期的な上市を可能とするための効率的な臨床開発を実践しています。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

① 当社グループの事業領域

現在、日本及び中国では悪性腫瘍(一般に悪性新生物又はがんという。以下同じ)が死因の第一位を占めており、その他のアジア諸国でも死因の上位を占める傾向にあります。当社グループは、悪性腫瘍治療を目的とする医薬品の開発及び販売を主たる事業領域としています。また、悪性腫瘍治療薬の投与や放射線治療によって生じる有害事象(副作用等)を軽減し、悪性腫瘍に対する治療及び患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)向上が期待できる医薬品及び医療機器の開発及び販売も事業領域としています。

 

② 製薬バリュー・チェーン(初期研究活動から事業化までの機能連鎖)での位置づけ

標準的な製薬バリュー・チェーンは、上流の基礎研究、製剤研究、非臨床開発の各機能、中流の臨床開発機能、下流の製造、マーケティング、販売、製造販売後調査(注)の各機能により構成されます。当社グループは上流機能を持たず、中流以降の各機能に特化した事業を推進しています。なお、現在は、製造機能の全部及び販売機能の一部を保有しておらず、販売機能は中国の主要都市(北京市、上海市、広州市)に対するもののみ保有してゆく方針です。

また、当社中国子会社では、主要都市(北京市、上海市、広州市)において、バリュー・チェーンの下流に位置する販売、マーケティング、販売後調査等、すなわち医薬品等の品質、有効性、安全性等の情報提供、収集及び伝達を自社で行い得る体制の運用を行っています。

(注)医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令において、医薬品の製造販売業者又は外国製造医薬品等特例承認取得者が、医薬品の品質、有効性及び安全性に関する情報の収集、検出、確認又は検証のために行う使用成績調査又は製造販売後臨床試験をいう。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 既存開発パイプラインの進捗

当社グループの将来の収益基盤は開発パイプラインの成功にかかっており、既存開発パイプラインの臨床試験を中心とした開発遂行、承認取得が企業価値向上には必要不可欠であると認識しております。

 

② 中国における営業活動及び営業組織の管理

 当社グループは、中国における収益確保の手段として、自販モデルと導出モデルを組み合わせています。導入元との密な情報交換のもと、中国全土において当社マーケティング部門が製品のブランドイメージの構築を行い、薬事部門とともに市販製品に関する規制当局対応などを実施します。自販モデルの対象となる都市(北京市、上海市、広州市)では、当社中国子会社の営業組織による中国の規制及び商習慣に合致した営業活動を行います。さらに、構築したマーケティング戦略を導出地域における販売パートナーと共有化して売上促進を図り、安定した販売規模を確保してゆく所存です。これら中国子会社の営業活動は、親会社各部門との綿密な情報共有によって管理されます。

 

③ 新規開発パイプラインの拡充

 当社グループにおいて、開発パイプラインの充実は企業価値向上に直結し、将来の収益に大きく影響します。当社グループのビジネスモデルは、臨床試験等の計画及び実施等による開発行為によって付加価値を高めた製品の導出又は販売であり、当社グループの強みである臨床開発機能を最大限活かすために、臨床試験開始前の開発早期ステージから承認直前の後期ステージにある開発候補品までをバランスよく導入することを目指してまいります。また、当社グループは、経営資源をがん治療薬及びがん支持療法薬又は医療機器、その周辺領域に集約し、治療全般に貢献し得る新薬や新医療機器の開発候補品を積極的に探索してまいります。

 

④ 強固な販売パートナーシップの構築

 当社グループの収益確保のビジネスモデルは、当社グループにより開発が完了された製品の導出又は販売です。各地域で確立された販売網を持つ強力かつ信頼できるパートナー企業への販売権導出を通じてのパートナーシップが極めて重要になります。当社グループは、これらの収益化の構築及び強化のため、各事業領域において一定の実績を有するパートナー企業との連携を積極的に推進してまいります。

 

⑤ 組織の強化

 当社グループでは、いずれの部門も、専門領域の知識及び経験並びにマネジメントを有するスタッフを採用し、配置することに努めていますが、開発パイプライン拡充による開発活動量の増加及び中国におけるマーケティング・営業活動量の増加に対応するためには、適切な人員増加と効率的な組織編制が重要になってまいります。また、当社グループが継続的に株主の期待に応えられる企業であるためには、年齢、性別を問わずバランスの良い人材配置と蓄積された知識・経験の次世代への伝達が不可欠であると考えられます。当社グループでは、組織の規模を追うことなく、少数の専門スタッフによる組織構築を念頭に、中長期の視点による必要人員の確保、育成及び組織強化に積極的に取り組んでまいります。また、当社グループのビジネスモデルの実践に際しては、当社グループのスタッフと外部専門家及び外部委託機関との連携が不可欠です。今後も、専門性の高い外部専門家及び外部委託機関と対等の協力関係を築くことを重視し、当社グループ人材を中心とする最適なチームを構築してまいります。

 

⑥ 内部統制の強化

 当社グループは、当社グループのビジネスモデルの実現及び継続のため、事業及び企業規模に応じて、業務執行の妥当性、効率性、企業倫理、法令遵守に留意するとともに、継続的にステークホルダーの期待に応えられる企業となるべく、リスク管理及びコンプライアンス管理等の内部統制の徹底を図ってまいります。

 

⑦ 資金調達の実施

 上記のとおり、企業価値の向上を図るためには開発パイプラインの強化が必要ですが、一方で臨床試験遂行のための開発費支出やライセンス導入費等の支払いが先行するため、当座これらへの一定の資金需要が存在しております。当社グループは、これまでの製薬企業への開発権導出や新株発行を通じて資金を調達してまいりました。今後は製品販売による資金確保も図ってまいりますが、事業基盤強化のための資金調達の可能性は今後も継続して検討し、事業活動の継続に支障が生じないように努めてまいります。

 

⑧ 新型コロナウイルス感染症の当社事業活動への影響及び感染防止への対応

日本事業   ・全従業員を対象として、一部在宅勤務制を採用し運営しております。

中国事業   ・当社グループや販売パートナーの営業担当者の医療現場アクセス等のマーケティング諸活動が大きな制約を受け、製品処方及び出荷数量に影響が生じました。2020年度下期に営業担当者の病院訪問、医療従事者へのコンタクトが回復に向かいましたが、本日現在中国では感染症再流行の兆候があり、政府規制によりがん専門病院等の外来診療部門が閉鎖される等、未だ予断を許さぬ状況が継続しております。

製品供給   ・製品製造は欧米にて製造委託を通じて行っておりますが、現時点においてその供給は凡そ滞りなく遂行されております。

臨床開発   ・臨床試験遂行上、被験者安全性確保や医療機関負担軽減のため、被験者や臨床試験運営従事者の医療機関への訪問が一部制限されており、代替的にオンライン等を活用しております。

事業提携   ・海外渡航制限等を受け、権利導出入に要する提携候補先との交渉協議実施に制約が生じており、代替的にオンラインや現地代理人等を活用しております。

2【事業等のリスク】

当社グループの財政状態及び経営成績に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を下記に記載しています。また、必ずしも事業上のリスク要因に該当しないと考えられる事項についても、投資家の判断において重要と考えられる事項は、積極的な情報開示の観点から記載しています。当社グループは、これら事業等のリスクを認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応を図り事業活動を行っていますが、このような諸策の成否には不確実性が存在します。また、当社グループの事業はこれら以外にも様々なリスクを伴っており、下記の記載はリスクを網羅するものではありません。当社グループは、医薬品等の開発を行っていますが、医薬品等の開発には長い年月と多額の研究費用を要し、すべての開発が成功するとは限りません。特に販売開始前の研究開発段階のパイプラインを有する製品開発型バイオベンチャー企業は、事業のステージや状況によっては、一般投資者の投資対象として供するには相対的にリスクが高いと考えられており、当社への投資はこれに該当します。

なお、文中における将来に関する事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 研究開発の失敗に関する事項

当社グループの開発品は、既に販売開始となったもの、当局により承認を取得したもの、臨床試験の最終段階にあるものもあります。これら開発品には、今後の開発活動等において主に下記のとおりのリスクが付帯しています。

 

・医薬品等の有効性若しくは安全性に対する、臨床試験等の結果の不確実性

・臨床試験等の開発活動運営の不確実性

・開発活動への投資額や所要期間の不確実性

・法令や規制、規制当局指導の不確実性

・開発品の競合関係の不確実性

・導入や導出、開発委託等の提携関係の不確実性

・開発主体である当社組織の不確実性

・特許侵害等の知的財産権の不確実性

 

これらリスクが顕在化した場合には、当該開発品の開発方針の変更、開発延期、延長又は中止という事態(以下「開発品の中止等」という。)が生じる可能性があります。

開発品の中止等が生じた場合には、当該開発品に対して計画していた将来収益を失うほか、主に以下の事象を生じせしめ、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼすこととなります。但し、開発品の中止等に起因する下記事象は、それを網羅するものではありません。以下は、これら事象により影響を受けると考えられる勘定科目の、過去の連結財政状態計算書の数値です。

(単位:百万円)

第12期

2019年12月期

連結会計年度

第13期

2020年12月期

連結会計年度

決算年月

2019年12月31日

2020年12月31日

棚卸資産

3

4

無形資産

3,485

2,356

負債合計

1,029

2,123

資本金

960

1,402

資本剰余金

4,630

5,043

利益剰余金

1,400

△2,726

資本合計

6,917

3,652

 

 棚卸資産の減損

開発品の中止等が生じた場合、かかる開発品の棚卸資産の一部若しくは全部が減損されることとなり、連結損益計算書上で減損損失が計上され、同額だけ連結財政状態計算書上の利益剰余金及び資本合計が減少することとなります。

 

 無形資産の減損

当社グループは、採用する国際会計基準(IFRS)に基づき、開発品への投資のうち資産性を有すると認識される開発費用、導入費用及びかかる資金コストにつき、これを連結財政状態計算書上の無形資産として計上する会計処理を行っています。開発品の中止等が生じた場合、かかる開発品に対して計上された無形資産の一部若しくは全部が減損されることとなり、連結損益計算書上で減損損失が計上され、同額だけ連結財政状態計算書上の利益剰余金及び資本合計が減少することとなります。

 

(2) 医薬品等の研究開発事業一般に関する事項

① 研究開発の不確実性に関する事項

当社グループは医薬品等の開発を主業務としています。近年の診断理論及び技術、また遺伝子レベルでの病因解析に基づいた新薬の効果安全性を予見する技術の向上にもかかわらず、最終的な効果及び安全性は臨床試験での検討あるいは検証を要することから、その成功の可能性は、他産業に比して極めて低いものとされています。これらのことから、一般的に、医薬品等の研究開発期間は、基礎研究段階から承認取得に至るまで長期間を要し、相当規模の研究開発投資が必要と考えられています。

医薬品等の開発過程においては、臨床試験結果等に起因して、開発方針の変更、開発延期、延長又は中止となる場合があります。このことから、研究開発活動の将来性は不確実性を伴っています。

医薬品等の開発は、主に開発を計画して運営する製薬企業、臨床試験を実施する医師及び医療施設、さらに開発プロセスの監督及び承認権限を有する規制当局の三者によって実施されます。製薬企業が科学的根拠に基づき作成した開発計画あるいは臨床試験計画についても、臨床試験を実施する医師の見解あるいは医療施設側において計画どおりに試験が実施できる可能性等によって計画変更を余儀なくされる場合があります。また、規制当局からの要望又は指導等により、当社グループの方針にかかわらず計画の変更を余儀なくされる場合があります。また、医薬品業界は規制業種であり、開発をはじめとする医薬品事業全般には、医薬品医療機器等法や他の法令に基づいて計画・実施することが求められます。法令は定期的又は不定期に変更・改訂される場合があります。これらの要因により、開発方針の変更、開発延期、延長又は中止を招く場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 導入活動の不確実性に関する事項

当社グループは、開発パイプラインの拡充にあたっては導入の手法を活用しています。近年、世界的に新薬や新医療機器の開発候補品が限られてきており、大手製薬企業等も自らの基礎研究から輩出される新薬や新医療機器の開発候補品に加えて、積極的な候補品導入活動を行っていることから、当社グループの目指す疾患領域であるがん領域における有望な開発候補品獲得において、これら世界的製薬企業等との厳しい競合も想定されます。導入における他社との競合に起因する製品候補品導入の不確実性は、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

③ 医薬品等業界の競合関係に関する事項

当社グループの属する医薬品等業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による、研究、開発、製造及び販売の各分野で競争が激しい状態にあります。当社グループの開発パイプラインには、同業他社が同じ適応症で開発を進めている競合品が存在するため、競合品の開発進捗状況あるいはその結果によっては、当社グループ製品の優位性を示せない可能性があり、将来の開発品についても同様です。従って、これら競合相手との、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの製品開発や販売が計画どおりに推移しない場合、財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

④ 副作用、製造物責任に関する事項

通常、医薬品は本来期待する治療効果とともに、期待されない副作用の両面を併せ持っています。医薬品の安全性は、動物を用いた非臨床試験の中で十分に検討されますが、ヒトに使用した場合、種の違いによる予期できない副作用が発現する可能性は否定できません。また少数例での臨床試験では検出されなかった発現頻度の低い副作用が、当該医薬品の上市後、より多く使用される段階で検出される可能性もあります。

当社グループでは、これら臨床試験中又は市販後の副作用発生による補償又は賠償に対応するために、想定し得る範囲で治験保険あるいは製造物責任保険に加入していますが、補償範囲外の賠償責任を問われる可能性は否定できません。また、重篤な副作用や死亡例の発現は、製品及び企業イメージを大きく損ねることとなり、当該製品以外の事業への影響も考えられます。重篤な副作用の発現等により、製品の回収、製造販売の中止、薬害訴訟の提起、製造物責任賠償等が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

⑤ 医薬品医療機器等法その他の規制に関する事項

当社グループの属する医薬品等業界は、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、各国の医薬品医療機器等法、薬事行政指導、医療保険制度及びその他関係法令等により、様々な規制を受けています。

医薬品等は基礎研究から製造販売承認を取得するまでには、多大な開発コストと長い年月を必要とします。品質、有効性及び安全性に関する十分なデータが得られず、医薬品等としての有用性を規制当局が認めない場合には、承認が計画どおり取得できず上市が困難になる可能性があります。これは開発品を他社に導出する場合も同様であり、当初計画した条件での導出が行えない可能性、導出そのものが困難になる可能性、導出した場合にその契約内容が変更になる可能性若しくは導出契約が解消される可能性があります。また、当社開発品への承認を取得できた際にも、健康保険の対象として保険収載されない場合や、計画どおりの保険価格が付されない可能性があります。このような事象が生じた場合、また、将来各国の医薬品医療機器等法等の諸規制に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

(3) 当社グループの事業活動に関する事項

① 販売体制の構築及び導出に関する事項

当社グループは、開発品の収益化について、自販モデルと導出モデルの2つの方法を選択採用してゆく方針です。

a 自販モデル

当社グループは、開発品が上市された場合、当社が販売権を有する地域の一部において、自社販売を実施しております。しかしながら、期待どおりに自社販売体制を運営維持できない場合、販売用製品の生産や調達が計画どおりに行えない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

b 導出モデル

当社グループの収益化の方法には、自販モデルのほかに、開発品を開発の途中段階で他社に導出し、一時金や導出先の販売高に連動して収益を受領する導出モデルもあります。しかしながら、開発の遅延その他の理由により計画どおりの時期に導出ができない場合、導出を行った場合において想定できない状況により導出契約の内容が変更となる場合若しくは導出契約が解消される場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。また、導出を予定している開発品に関して、導出そのものが困難になった場合にも、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

② 提携関係に関する事項

当社グループは、開発品の導入や導出のほか、研究開発の各段階において広範な提携関係を構築し、それによって固定費の増加を回避しつつ最先端技術の取込みを図っています。特に臨床開発部門では、組織の規模拡大を一義とせず、自社では専門性を有する少数の人材を確保するに留め、外部専門家及び外部委託機関との協力・協業によって企業活動を遂行しています。当社グループは、自社の研究開発人員とこれらの提携関係をもって研究開発体制を構築しています。同様に固定費増加の回避等を目的として、将来自社で販売を計画している開発品の販売体制や製品製造・調達体制においても、様々な提携関係を構築しています。これら提携関係のうち、特に重要と考えられる契約は、「4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりです。今後も事業基盤の強化、効率的な経営の実現に向けて、広範な提携関係構築を検討してまいりますが、期待どおりに提携関係が構築できない場合、提携関係に想定し得ない変化が生じた場合、提携の効果が当初の期待を下回る場合、若しくは提携関係が当社グループの意図に反して解消された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

③ 会社組織に関する事項

 業歴に関する事項

当社は、2006年に創業し、連結子会社である中国法人は2014年に設立されています。当社グループでは、医薬品等業界又はその他専門分野での経験を有する人材の登用と維持に努めていますが、企業体としての経験はいまだ浅く、今後予測できない事業上の問題等が発生し、これに対応する人材の確保もしくは維持ができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

b 小規模組織に関する事項

当社グループは、医薬品等を取り扱う企業としては小規模組織であるために、役職員一人一人が担当する業務及び責任範囲は相対的に広範となる場合が多く、退職あるいは休職等に対応する補充要員が十分でない環境にあります。今後の事業拡大に伴い、必要な人員増加を図ってまいりますが、多くの人材流出等があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

c 人材の確保及び育成に関する事項

当社グループの事業活動は、現在の経営陣、事業を推進する各部門の責任者や構成員等に強く依存しています。そのため、常に必要とされる人材の確保と育成に努めていますが、このような人材確保又は育成が計画どおりに行えない場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

④ 事業地域に関する事項

 中国固有のカントリー・リスクに関する事項

当社グループ事業は主にアジアを対象としており、その中心は日本及び中国です。中国の医薬品等産業は中国政府の厳しい監督管理下での規制を受けており、政策、規制、法律等に変化が生じた場合には、当社グループの経営戦略や事業活動の制約要因となり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

b 中国での雇用に関する事項

当社グループは、中国での事業活動に際し、中国人従業員を採用しています。中国の労働環境は、社会制度の違いにより日本に比べて企業による管理が困難な場合があり、従業員の採用、解雇、退職などに関わる人事問題、また、賃金、残業等に関わる給与問題、不正行為等について、対応が困難な局面が生じる可能性があると考えています。当社グループでは、これら労務管理上の諸問題を事前に回避すべく最大限努力する所存ですが、当該事象が顕在化し解決までに長期間を要す場合、又は多額の費用が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

 中国の開発活動に関する事項

当社が現在保有している開発品は、SP-05を除き中国で開発販売権を有しており、そのうち、SP-01は2018年7月に、SP-03は2019年2月に、中国当局の承認を受けております。一方で、SP-02とSP-04においては、今後も中国での開発活動を推進する可能性があります。医薬品等の開発活動は、前掲「医薬品医療機器等法その他の規制に関する事項」のとおり様々な規制のもとで推進することが必要ですが、中国の規制が日本等の他の国との規制が相違する場合、中国での開発活動がその影響を受けることは否定できません。

 

d 中国での自社販売体制に関する事項

当社グループは、開発品の中国上市に対応し、北京市、上海市及び広州市において、自社販売を行うことを基本戦略としています。自社販売体制の人材のうち、主力は医薬情報担当者(Medical Representative:MR)によって構成されています。また、製品の商流構築にあたっては、中国の複数の医薬品等卸業者を活用しています。当社製品の状況に応じて、MRの採用や医薬品等卸業者との契約関係構築を行っておりますが、これら自社販売体制の維持が期待どおりに行えない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

 訴訟等に関する事項

当社グループは、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。しかしながら、将来何らかの事由の発生により、訴訟等による請求を受ける可能性を完全に回避することは困難であり、このような事態が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

⑥ 知的財産権に関する事項

当社グループは研究開発活動等において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社グループ所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかしながら、出願中の特許が登録に至らない、若しくは特許の一部のみしか登録に至らない可能性があります。また、当社グループが所有又は使用許諾を受けた知的財産権に優位する知的財産権が第三者によって生み出される可能性や、第三者の知的財産権の侵害に基づく将来の係争を完全に回避することは困難であり、こうした結果、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

 情報管理に関する事項

当社グループは、事業の過程において技術、営業に関しての機密情報を保持し、また一定の個人情報を有しています。これらの情報の外部への不正な流出を防止するため、セキュリティシステムの継続的な改善を図るとともに、情報の取り扱いに関する社員教育や、情報へのアクセス管理等、内部管理体制についても強化しています。しかしながら、予期せぬ事態により情報が流出する可能性は存在し、このような事態が生じた場合、社会的信用の失墜を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 新型コロナウイルス感染症に関する事項

当社グループの事業は、中国ほか諸外国との取引関係をもって運営されております。今般発生している新型コロナウイス感染症の流行によって、当社グループの様々な事業活動が制約を受ける可能性は否めず、当該事象が長期化し解決までに長期間を要す場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 業績、財務及び資本政策等に関する事項

 財務状況について

当社グループは、医薬品等の研究開発とその販売を業としています。医薬品等の研究開発は多額の先行投資を要し、かつその期間は中長期に亘ることから、収益確保、投資資金回収には相当程度の期間を要するものとなります。2018年5月、2019年3月、2019年7月に当社製品の上市を達成しましたが、いずれも現時点で市場浸透度は充分ではありません。このことから、事業全体としても先行投資の段階にあり、研究開発活動の失敗を原因としない損益計算上の損失計上、収支計算上の営業キャッシュ・フローマイナスの計上という状況が継続的に生じています。

これまでの先行投資の結果として、当局承認を経て上市に到達した開発品、POC(プルーフオブコンセプト)が確認された開発品等、医薬品等の事業化プロセスの後期段階にある開発品ポートフォリオを保持するに至り、今後も製品開発、承認獲得及び製品上市を通じ、更なる企業価値向上と中長期視点に基づく財務状況改善を図る計画にあります。このうち、当社開発品SP-03(国内販売名:「エピシル® 口腔用液」)の日本事業化においては2018年5月に、当社開発品SP-01及び当社開発品SP-03の中国事業化では2019年3月、2019年7月に、それぞれ製品上市を達成しております。このことは、これまでの先行投資一辺倒であった財務状況から、一定の経常的な収益を計上しうる事業構造への転換点に到達したものと見込まれ、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象は現時点で存在せず、またそのような状況に現時点で該当しないと判断しております。但し、承認獲得及び製品上市には不確実性を有し、当社グループの計画どおりに製品開発と事業化が進捗しない場合には、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 過年度の業績推移等に関する事項

当社グループは医薬品等の開発を主たる事業としています。既に2製品の上市を達成しましたが、いずれも現時点で市場浸透度は充分ではありません。また、積極的に研究開発活動に経営資源を投入していることから、下表のとおり、最近5事業年度の損益(単体)はマイナスとなる傾向が続いています。一方で、今後の一定時点において、開発の成功を契機として投下した研究開発費の回収を図り、また損益がプラスに転じる可能性があります。そのため、過年度の財務経営指標は、期間業績比較、今後の当社グループ業績を予測する材料としては不十分な面があります。

 

回次

第9期

第10期

第11期

第12期

第13期

(単位:百万円) 決算年月

2016年12月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

日本基準単体

 

 

 

 

 

売上高

501

410

318

1,310

454

経常利益(△損失)

△1,056

△1,564

△2,531

△2,203

△3,090

当期純利益(△損失)

△1,058

△1,565

△2,532

△2,204

△3,091

利益剰余金

△7,146

△8,711

△11,244

△2,204

△5,296

現金及び預金

1,034

3,364

4,012

4,077

2,909

国際会計基準連結

 

 

 

 

 

売上収益

501

410

318

1,310

454

税引前当期利益(△損失)

△494

△1,016

△2,445

△1,797

△4,159

当期利益(△損失)

△474

△1,007

△2,422

△1,867

△4,127

利益剰余金

△4,546

△5,553

△7,975

1,400

△2,726

現金及び現金同等物

1,038

3,370

4,046

4,116

2,964

 

③ 契約に基づく支払義務の負担に関する事項

当社グループは、開発パイプラインに関する提携企業との契約において、販売に至る前の開発段階及び販売開始後に提携先に対する支払義務を負っている場合があります。また、開発費の共同負担や、販売開始後一定額の販売活動経費の投入を行う義務を負う場合もあります。これらの対価の支払形態は、当社グループのような製薬企業の事業の性質上当然のものと認識していますが、当社グループの資本力に比べ金額が高額となる可能性は否定できず、支払時期等の観点から当社グループにとって資金負担が大きくなる可能性もあります。何らかの理由により当社グループがかかる支払義務を履行できない事態が生じた場合は、当社グループは対象となる契約の解除や損害賠償請求等を受ける可能性もあり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

④ 外国為替変動に関する事項

当社グループは、事業活動をグローバルに展開しており、海外企業とのライセンスや、海外からの製品仕入、海外での研究開発活動等においては、外貨建て取引を行い、債権債務が存在しています。当社グループでは、為替変動に対しては想定し得る範囲でヘッジ手段を講じていますが、急激な為替変動によって当該リスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

⑤ 無形資産に関する事項

当社グループは、採用する国際会計基準(IFRS)に基づき、開発品への投資のうち資産性を有すると認識される開発費用、導入費用及びかかる資金コストにつき、これを連結財政状態計算書上の無形資産として計上する会計処理を行っています。開発品において、「(2) 医薬品等の研究開発事業一般に関する事項」「(3) 当社グループの事業活動に関する事項」に記載のとおりのリスクが顕在化し、開発方針の変更、開発延期、延長又は中止が生じた場合、また当該開発品に対して想定している売上収益と利益を計上できない場合には、資産化された無形資産の全部又は一部を減損する可能性があります。なお、無形資産の残高の総額は、第12期連結会計年度末においては3,485百万円、第13期連結会計年度末においては2,356百万円です。

 

 業績予想に関する事項

当社グループは、連結会計年度毎に業績予想を公表しています。しかし、事業や経済環境の変化及び不確実性等の予測不可能な要因により、これら業績予想や目標を期限内に達成することや、目標を維持することが困難になる可能性があります。

 

⑦ 公募増資等の資金使途に関する事項

当社グループが2018年9月に実施した公募増資による調達資金は、SP-04(がん化学療法に伴う末梢神経障害への適応)の臨床試験を中心とした開発費及び権利導入元へのマイルストン費用に充当する計画です。

当社グループが2019年12月に実施した第三者割当増資により調達した資金は、2020年8月に導入したSP-05への投資に充当する計画です。

当社グループが2020年8月に実施した普通社債発行及び新株予約権発行による資金調達はSP-05権利導入と開発の資金、SP-02の末梢性T細胞リンパ腫に引き続く適応症拡大等開発資金、新規開発候補品関連費用等へ充当する計画です。

しかしながら、経営環境の変化に対応するため、あるいは開発品の中止等が生じた場合、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があり、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定です。また、計画どおりの投資が行われても想定どおりの効果が得ることができない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

⑧ 資金繰りに関する事項

当社グループは医薬品等の開発を進めるため、多額の研究開発費を必要とします、開発パイプラインの事業化が計画どおりに進展せず、資金不足が生じた場合、新たな提携契約の獲得、既存提携先との契約内容の見直し、新株発行等の方法により資金の確保に努めますが、資金確保のタイミング次第では、医薬品等の開発の継続が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

⑨ 資金調達に関する事項

医薬品等事業においては、多額の研究開発費を要し、その額は研究開発の進捗に応じて増加する傾向にあり、当社グループに資金需要が生じた場合には、増資を中心とした資金調達の実施を検討してまいります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、市場における需給環境の悪化等により機動的な資金調達を行うことができなかった場合には、当社グループの研究開発に係る体制及び計画の見直しを余儀なくされるなど、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

 無配継続等の配当政策に関する事項

当社グループは、創業以来配当を実施していません。また、上記「② 過年度の業績推移等に関する事項」の表記のとおり日本基準の貸借対照表(単体)において利益剰余金のマイナスが継続しており、当連結会計年度末においても、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。将来財政状態が好転した場合、株主への利益還元を重要な経営課題として、その時点における財政状態及び経営成績を勘案しつつ利益配当を検討する所存です。

 

 新株予約権等に関する事項

当社はストックオプション制度を採用しています。当該制度は、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき新株予約権を付与する方式により、当社グループ取締役、監査役、従業員及びアドバイザー等に対して付与することを株主総会において決議されたものです。また、当社では資金調達を目的として新株予約権を発行しております。

これらの新株予約権等の目的となる株式数(以下、潜在株式数という。)は2021年2月末現在で合計15,169,599株となり、発行済株式数及び潜在株式数の合計の10.5%に相当します。これらの新株予約権等の行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。優秀な人材確保のためには、今後も同様のインセンティブプランを継続して実施していくことを検討しています。従って、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。

 

(5) 大株主伊藤忠商事株式会社との関係に関する事項

伊藤忠商事株式会社(以下、同社という。)は、本書提出日現在、当社議決権の17.6%を所有する大株主であり、主要株主に該当しています。同社及び同社グループ会社と当社とは、製品販売にかかる取引のほか、同社の広範な機能を当社事業運営に活用するための業務委託契約を締結しており、具体的には、同社から医薬品業界及び中国を中心とした海外情勢にかかる情報提供が為され、また新規開発品権利導入や開発品権利導出を中心とした事業提携等の提案や支援を受けることを企図しています。これらの同社との取引条件等は、すべて他社の取引条件等を勘案して両社協議のうえ決定しています。

当社グループの経営上の重要な意思決定において、同社の事前承認事項や事前報告事項は存在せず、当社グループの経営方針及び事業展開において、同社からの独立性を阻害する状況にはないものと判断しています。しかしながら、同社は当社の大株主であり、同社の経営方針や当社株式の保有方針等に変更が生じた場合、当社グループの事業展開に影響を与える可能性は否定できず、その場合には当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営業績等の状況の概要

①  経営成績の状況

当社グループは、がん領域を対象とする製品の開発事業化に特化するスペシャリティファーマであり、バイオベンチャー企業の一種です。医薬品等の研究開発は臨床試験等を実施するために多額の先行投資を要し、かつその期間は中長期に亘ることから、収益確保、投資資金回収には相当程度の期間を要するものとなります。これまでの先行投資の結果として、2つの開発品について開発に成功し、販売開始に至りました。製品の販売開始により、投資資金回収の端緒に就いたものと認識しておりますが、医薬品等の研究開発過程において最大の投資が必要とされる最終段階の開発を複数行っていることから、事業全般においては未だ先行投資を継続している状況にあります。

バイオベンチャー企業の成功事例を多数有する米国において、その大半の企業の単年度損益は赤字です(米国ナスダックバイオインデックス構成企業のうち、株式時価総額1,000億円超の企業は169社あり、うち営業赤字計上の企業は135社。本年1月31日現在。当社調べ)。これは、当該企業の単年度損益への評価に比して、有望な医薬品開発への先行投資を積極的に図ることへの評価が金融市場においてより重要視されていることによるものと考えられます。当社グループは、現時点において同様の事業戦略によって運営されております。

当連結会計年度は、主に、以下の各開発品等の事業活動に務めてまいりました。

■SP-01(抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐)

■SP-03(がん等化学療法及び放射線療法に伴う口内炎)

・当社は、SP-01の中国等の権利を、SP-03の日本、中国等及び韓国の権利を有しております。当社権利のうち、中国では自社及び販売パートナーであるLee’s Pharmaceutical (HK) Limited(以下、Lee’s社)にて販売活動を行っております。

2019年に中国で販売を開始したSancuso®(SP-01)及びepisil®(SP-03)は、新型コロナウイルス感染症流行により当社グループや販売パートナーの営業担当者(MR:医薬情報担当者)の医療現場アクセス等の拡宣諸活動が大きな制約を受け、両製品の処方及び出荷数量に影響が生じました。期中に当社自販地域(北京市、上海市、広州市)にて営業担当者の病院訪問、医療従事者へのコンタクト実施が回復に向かいましたが、本日現在、これら当社自販地域では感染症再流行の兆候があり、政府規制によりがん専門病院等の外来診療部門が閉鎖される等、未だ予断を許さぬ状況が継続しております。

■SP-02(がん化学療法剤、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫)

・当社は、本開発品の全世界権利を有しており、日本はMeiji Seika ファルマ株式会社(以下、Meiji)に、南米はHB Human BioScience SAS社に、それぞれ販売権等を導出しております。

承認申請に至る最終試験として実施された国際共同第Ⅱ相臨床試験は、2020年6月に試験結果として主要評価項目の達成を確認いたしました。本日現在、当局製造販売承認の申請準備を行っております。なお、SP-02の米国、欧州、中国等地域の権利導出活動は、新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け導出候補先との交渉協議実施に制約が生じ、導出契約締結には至りませんでした。

■SP-04(がん化学療法に伴う末梢神経障害)

・当社は、本開発品の日本、中国、韓国、台湾、香港及びマカオの権利を有しており、日本地域はマルホ株式会社に販売権等を導出しております。

承認申請に至る最終試験として実施された国際共同第Ⅲ相臨床試験は、2020年12月に試験結果として主要評価項目の未達を確認いたしました。本日現在、当該試験の副次評価項目等の解析作業を行っております。当該試験は、2020年1月から4月にかけて米国食品医薬品局(FDA)及びフランスの規制当局(ANSM)からの試験実施一時保留命令、独立データ安全性モニタリング委員会からの被験者登録と治験薬投与の停止勧告を受け試験計画を変更し、被験者数を当初計画の700症例に対して592症例と規模を縮小し、期中に早期終了いたしました。

■SP-05(がん化学療法剤フルオロウラシルの抗腫瘍効果増強)

・当社は、本開発品の日本の独占的開発販売権を有しております。

当社は、2020年8月に本開発品の日本地域の独占的開発販売権を導入いたしました。SP-05は、被験者数を440症例乃至660症例として設計された承認申請に至る最終試験である国際共同第Ⅲ相臨床試験を実施中です。2020年12月には登録被験者数が440症例に到達いたしました。2021年3月に、330症例までの被験者データを用いた中間解析が行われ、その結果、目標症例数を最小目標値である440症例とすることが決定いたしました。

■新規開発候補品プロジェクト

RNA編集技術を用いた創薬事業

・九州大学発のバイオテク企業であるエディットフォース株式会社と共同研究開発契約を締結し(2019年)、中長期にわたる開発候補品獲得手段を確保いたしました。同社RNA編集技術を基にした新規がん領域等での遺伝子治療薬への展開を意図します。

腹膜播種治療薬候補(核酸医薬)

・バイオベンチャー企業である株式会社ジーンケア研究所と同社の有する核酸医薬開発品RECQL1-siRNA及び関連技術の権利取得にかかる独占交渉権(オプション権)に関する契約を締結いたしました(2020年7月)。RECQL1-siRNA核酸医薬は、米国 Alnylam Pharmaceuticals社(Nasdaq: ALNY)からのライセンス技術を基盤に同社で創成された開発品であり、今後の非臨床試験以降の進捗状況に鑑み、オプション権行使による権利取得を検討してまいります。

■開発パイプライン拡充育成のための資金調達

2020年8月に、SP-05権利導入と開発の資金、SP-04の予備資金、SP-02の末梢性T細胞リンパ腫に引き続く適応症拡大等開発資金、新規開発候補品関連費用等への充当を予定し、普通社債発行と新株予約権発行による資金調達を実施いたしました。

 

 

上記のとおり製品開発品の進捗に一定の成果を得たものの、財務面においては、製品販売が未だ初期段階にあることをもって、製品販売利益を超過する新規医薬品開発に必要な先行投資を継続している状況にあります。このため、当連結会計年度の単年度損益業績は次のとおりとなりました。

売上収益は、Sancuso®(SP-01)及びepisil®(SP-03)の製品販売収益等により454百万円生じました。前連結会計年度ではSP-04権利導出契約締結による一時金収入が計上されましたが、当期は上記のとおり新型コロナウイルス感染症の影響もありSP-02権利導出契約が締結に至らず、これが2021年以降に順延となる見通しとなったため、売上収益は前連結会計年度と比べ856百万円減少いたしました。また、売上総利益は、売上収益発生により244百万円となり、前連結会計年度と比べ999百万円減少いたしました。

研究開発費は1,928百万円発生いたしました。これはSP-02第Ⅱ相臨床試験(最終試験)、SP-04第Ⅲ相臨床試験(最終試験、引当費用含む)及びSP-05第Ⅲ相臨床試験(最終試験)への臨床開発投資等によるものです。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より564百万円増加し、2,432百万円生じました。開発品SP-04の無形資産800百万円につき、第Ⅲ相臨床試験結果を受け全額減損処理したことが増加主要因です。

売上総利益より研究開発費と販売費及び一般管理費を減じた営業損益は4,116百万円の損失となりました。当期損益は、営業損失を主要因として4,127百万円の損失となりました。

無形資産は、開発パイプラインへの投資のうち資産性を有すると認識される開発費用等につき、110百万円を無形資産の増加として計上いたしました。当連結会計年度の開発パイプラインへの投資は、当該無形資産増加額110百万円と研究開発費1,928百万円の合計額2,038百万円です。

当連結会計年度のSancuso®(SP-01)及びepisil®(SP-03)の無形資産償却費は438百万円です。また、SP-04の第Ⅲ相臨床試験結果を受け、当該開発品の無形資産総額800百万円に対し減損処理を行いました。これらの結果、無形資産残高は2,356百万円となりました。

 

② 財政状態およびキャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおりです。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは生産活動を行っていませんので、該当事項はありません。

 

b. 受注実績

当社グループは受注生産を行っていませんので、該当事項はありません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

医薬品事業(百万円)

454

△65.3

(注)1.当社グループは、医薬品事業の単一セグメントです。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

マルホ株式会社

1,000

76.3

Itochu Chemicals America Inc.

108

8.3

396

87.2

3.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。

重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項3.重要な会計方針、注記事項4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載のとおりです。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

連結会計年度の経営成績及び分析は以下のとおりです。

経営成績

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比

(百万円)

売上収益

1,310

454

△856

売上総利益

1,244

244

△999

営業利益(△損失)

△1,762

△4,116

△2,353

当期利益(△損失)

△1,867

△4,127

△2,259

 

当社グループは、販売開始済2製品と開発後期段階3製品により構成されるがん領域医薬品パイプラインの拡充育成を中心に事業運営を図っており、当期は主に上記「(1)経営業績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載の通り、事業活動に務めてまいりました。

 

上記のとおり製品開発品の進捗に一定の成果を得たものの、財務面においては、製品販売が未だ初期段階にあることをもって、製品販売利益を超過する新規医薬品開発に必要な先行投資を継続している状況にあります。このため、当連結会計年度の単年度損益業績は次のとおりとなりました。

 

(売上収益、売上総利益)

売上収益は、Sancuso®(SP-01)及びepisil®(SP-03)の製品販売収益等により454百万円生じました。前連結会計年度ではSP-04権利導出契約締結による一時金収入が計上されましたが、当期は上記のとおり新型コロナウイルス感染症の影響にもありSP-02権利導出契約が締結に至らず、これが2021年以降に順延となる見通しとなったため、売上収益は前連結会計年度と比べ856百万円減少いたしました。また、売上総利益は、売上収益発生により244百万円となり、前連結会計年度と比べ999百万円減少いたしました。

 

研究開発費、販売費及び一般管理費の内訳

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比(百万円)

研究開発費

1,138

1,928

789

販売費及び一般管理費

1,868

2,432

564

3,006

4,361

1,354

(内訳)人件費

648

685

37

業務委託費

1,415

2,196

780

減価償却費、無形資産償却費及び減損損失

475

1,296

821

その他

468

182

△286

 

(研究開発費、販売費及び一般管理費、営業損益、当期損益)

研究開発費は1,928百万円発生いたしました。これはSP-02第Ⅱ相臨床試験(最終試験)、SP-04第Ⅲ相臨床試験(最終試験、引当費用含む)及びSP-05第Ⅲ相臨床試験(最終試験)への臨床開発投資等によるものです。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より564百万円増加し、2,432百万円生じました。開発品SP-04の無形資産800百万円につき、第Ⅲ相臨床試験結果を受け全額減損処理したことが増加主要因です。売上総利益より研究開発費と販売費及び一般管理費を減じた営業損益は4,116百万円の損失となりました。当期損益は、営業損失を主要因として4,127百万円の損失となりました。

 

(資産性費用の無形資産計上と償却)

当連結会計年度において、開発パイプラインへの投資のうち資産性を有すると認識される開発費用等につき、110百万円を無形資産の増加として計上いたしました。当連結会計年度の開発パイプラインへの投資は、当該無形資産増加額110百万円と研究開発費1,928百万円の合計額2,038百万円です。

当連結会計年度のSancuso®(SP-01)及びepisil®(SP-03)の無形資産償却費は438百万円です。また、SP-04の第Ⅲ相臨床試験結果を受け、当該開発品無形資産総額800百万円に対し減損処理を行いました。これらの結果、無形資産残高は2,356百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 

連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

△828

△2,789

△1,960

投資活動によるキャッシュ・フロー

△735

△171

563

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,641

1,829

188

 

資産

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ2,171百万円減少し、5,775百万円となりました。流動資産は3,269百万円であり、そのうち現金及び現金同等物は2,964百万円です。非流動資産は2,506百万円であり、そのうち開発投資にかかる資産計上額である無形資産は2,356百万円です。

 

負債

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ1,093百万円増加し、2,123百万円となりました。流動負債は2,079百万円であり、そのうち営業債務及びその他の債務は987百万円、社債が1,000百万円です。非流動負債は43百万円であり、リース負債21百万円、繰延税金負債11百万円が主要構成要素です。また本書提出日現在、国内銀行との約定による融資枠(当座貸越契約及びコミットメントライン契約)の金額は3,500百万円であり、すべて未使用の状態にあります。

 

(資本)

当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末と比べ3,264百万円減少し、3,652百万円となりました。主な増加要因は新株予約権行使による新株発行861百万円であり、主な減少要因は当期損失4,127百万円です。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2,789百万円のマイナス(前連結会計年度は828百万円のマイナス)であり、税引前当期損失4,159百万円(マイナス要因)、減価償却費及び無形資産償却費496百万円と減損損失800百万円(いずれもプラス要因)等が主要因です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは171百万円のマイナス(前連結会計年度は735百万円のマイナス)であり、新規開発品SP-05の導入を中心とする開発投資額資産計上に関連する支出161百万円が主要因です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは1,829百万円のプラス(前連結会計年度は1,641百万円のプラス)であり、普通社債発行純収入1,000百万円、新株予約権行使による株式発行収入861百万円が主要因です。

 

経営戦略と見通し

当社グループの事業は、医薬品開発パイプラインの強化と収益化を経営戦略の中心に据えて、事業展開を図っています。当社グループはベンチャー企業であり、一般の製薬企業に対し相対的に経営資源に制約があることから、開発成功確率を高めることを最重要視し、体制構築、開発品選定、臨床試験戦略の策定と実行を図っています。具体的な戦略は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりの以下を遂行することにあります。

a. 既存開発パイプラインの進捗

b. 中国における営業活動及び営業組織の管理

c. 新規開発パイプラインの拡充

d. 強固な販売パートナーシップの構築

e. 組織の強化

f. 内部統制の強化

g. 資金調達の実施

上記諸戦略は、すべて戦略目標を中長期に亘り設定しており、当面は継続して推進する所存です。

 

(3) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2.事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

4【経営上の重要な契約等】

(開発品コードSP―01)

契約名称

LICENSE AGREEMENT

相手先の名称

Strakan International S.A.(現Kyowa Kirin Services Limited

国名

ルクセンブルク

契約対象

SP-01:グラニセトロン経皮吸収型製剤(Sancuso®

契約締結日

2008年5月23日(2008年10月31日、2009年1月5日、2010年7月19日、2015年9月17日改訂)

契約期間

契約締結日より当社にて本製剤を販売開始後10年が経過した日又は特許が満了する日のどちらか遅い日まで

主な契約内容

Strakan International S.A.(現Kyowa Kirin Services Limitedは、当社に対し、台湾、シンガポール、マレーシア、中国(香港、マカオ含む)における本製剤の独占的開発販売権を付与する。

②当社は、Strakan International S.A.(現Kyowa Kirin Services Limitedに対して契約一時金をはじめ、開発の進捗や売上高の目標達成に応じたマイルストン及び売上高に応じた一定率のロイヤリティを支払う。

 

契約名称

EXCLUSIVE LICENSE AND SUPPLY AGREEMENT

相手先の名称

協和発酵キリン株式会社(現協和キリン株式会社)

国名

日本

契約対象

SP-01:グラニセトロン経皮吸収型製剤(Sancuso®

契約締結日

2010年2月22日(2014年9月30日、2019年9月1日改訂)

契約期間

契約締結日より各国において協和発酵キリン株式会社(現協和キリン株式会社)にて本製剤を販売開始後10年が経過した日又は特許が満了する日のどちらか遅い日まで

主な契約内容

①当社は、協和発酵キリン株式会社(現協和キリン株式会社)に対し、台湾、香港、マカオにおける本製剤の独占的開発販売権を付与する。

②協和発酵キリン株式会社(現協和キリン株式会社)は、当社に対して契約一時金をはじめ、各国においての薬価算定マイルストンや売上高の目標達成に応じたマイルストン、又は売上高に応じた一定率のロイヤリティを支払う。

 

契約名称

Sancuso® License, Promotional and Supply Agreement

相手先の名称

Lee's Pharmaceutical (HK) Limited

国名

中国(香港)

契約対象

SP-01:グラニセトロン経皮吸収型製剤(Sancuso®

契約締結日

2015年11月25日

契約期間

契約締結日より契約地域においてLee's Pharmaceutical (HK) Limitedが本製剤を販売開始後5年を経過した事業年度の12月31日まで

主な契約内容

①当社は、Lee's Pharmaceutical (HK) Limitedに対し、中国(北京、上海、広州、香港、マカオを除く)における本製剤の独占的販売権を付与する。

②Lee's Pharmaceutical (HK) Limitedは、当社に対し、契約一時金をはじめ、販売の開始等に応じたマイルストンを支払う。

 

(開発品コードSP―02)

契約名称

AMENDED AND RESTATED LICENSE AND COLLABORATION AGREEMENT

(2011年3月3日締結のLICENSE AND COLLABORATION AGREEMENTを改訂)

相手先の名称

ZIOPHARM Oncology, Inc.

国名

米国

契約対象

SP-02:darinaparsin(ZINAPAR™, ZIO-101)及びそれに関連する有機ヒ素化合物群

契約締結日

2014年7月31日

契約期間

契約締結日より販売開始から10年目、特許が満了する日又は特許以外の規制上の保護期間が満了した時のいずれか遅い日が終了するまで

主な契約内容

①ZIOPHARM Oncology, Inc.は、当社に対し、米国、欧州諸国を含む全世界において、本製剤の適応症を対象とするサブライセンス付与権付き独占的開発販売権を付与する。

②当社は、ZIOPHARM Oncology, Inc.に対して開発着手金をはじめ、開発の進捗や売上高の目標達成に応じたマイルストン及び売上高に応じた一定率のロイヤリティを支払う。

 

契約名称

ライセンス契約書

相手先の名称

Meiji Seika ファルマ株式会社

国名

日本

契約対象

SP-02:darinaparsin(ZINAPAR™, ZIO-101)及び関連する有機ヒ素化合物群

契約締結日

2015年1月19日

契約期間

契約締結日より本製剤の最初の発売日より10年経過するまで

主な契約内容

①当社は、Meiji Seika ファルマ株式会社に対し、日本におけるサブライセンス付与権付きの独占的開発販売権を付与する。

②Meiji Seika ファルマ株式会社は、当社に対し、契約一時金をはじめ、開発の進捗や売上高の目標達成に応じたマイルストン及び売上高に応じた一定率のロイヤリティを支払う。

 

 

(開発品コードSP―03)

契約名称

LICENSE AND DISTRIBUTION AGREEMENT

相手先の名称

Camurus AB

国名

スウェーデン

契約対象

SP-03:口腔用液状医療機器(episil®

契約締結日

2015年3月25日(2018年8月17日、2019年3月14日改訂)

契約期間

契約締結日より各国において本製品を販売開始後10年間

主な契約内容

Camurus ABは、当社に対し、日本、中国及び韓国における本製品の独占的開発販売権を付与する。

②当社は、Camurus ABに対して契約一時金をはじめ、開発の進捗等に応じたマイルストンを支払う。

 

契約名称

ライセンス契約書および販売締結契約書

相手先の名称

Meiji Seika ファルマ株式会社

国名

日本

契約対象

SP-03:口腔用液状医療機器(episil®

契約締結日

2016年11月29日

契約期間

初回発売日より10年経過するまで

主な契約内容

①当社は、Meiji Seika ファルマ株式会社に対し、日本における独占的販売権を付与する。

②Meiji Seika ファルマ株式会社は、当社に対し、契約一時金をはじめ、開発の進捗や売上高の目標達成に応じたマイルストン及び売上高に応じた一定率のロイヤリティを支払う。

 

契約名称

episil® LICENSE, PROMOTIONAL AND SUPPLY AGREEMENT

相手先の名称

Lee's Pharmaceutical (HK) Limited

国名

中国(香港)

契約対象

SP-03:口腔用液状医療機器(episil®

契約締結日

2017年2月10日

契約期間

契約締結日より契約地域において販売日開始後10年経過するまで

主な契約内容

①当社は、Lee's Pharmaceutical (HK) Limitedに対し、中国(北京、上海、広州を除く)における本製品の独占的販売権を付与する。

②Lee's Pharmaceutical (HK) Limitedは、当社に対し、開発の進捗や売上高の目標達成に応じたマイルストンを支払う。

 

(開発品コードSP―04)

契約名称

LICENSE AGREEMENT

相手先の名称

PledPharma AB(現Egetis Therapeutics AB)

国名

スウェーデン

契約対象

SP-04:calmangafodipir(PledOx®

契約締結日

2017年11月20日(2019年10月9日改訂)

主な契約内容

①PledPharma AB(現Egetis Therapeutics AB)は当社に対し、日本、中国(香港、マカオを含む)、韓国、台湾における本製剤の独占的開発販売権を付与する。

②当社は、PledPharma AB(現Egetis Therapeutics AB)に対して契約一時金をはじめ、開発の進捗や売上高の目標達成に応じたマイルストン及び売上高に応じた一定率のロイヤリティを支払う。

 

契約名称

販売ライセンス契約書

相手先の名称

マルホ株式会社

国名

日本

契約対象

SP-04:calmangafodipir(PledOx®

契約締結日

2019年12月10日

契約期間

契約締結日より本件特許の終了又は本製品の上市後8年間が経過した時のいずれか遅い時まで

主な契約内容

①当社は、マルホ株式会社に対し、日本における独占的販売権を付与する。

②マルホ株式会社は、当社に対し、契約一時金をはじめ、今後の開発及び販売の進捗に応じたマイルストンを支払う。

③当社は、マルホ株式会社に対して、独占的に本製品の販売を行う。

 

(開発品コードSP―05)

契約名称

LICENSE AGREEMENT

相手先の名称

Isofol Medical AB

国名

スウェーデン

契約対象

SP-05:arfolitixorin

契約締結日

2020年8月13日

主な契約内容

①Isofol Medical ABは、当社に対し、日本における本製品の独占的開発販売権を付与する。

②当社は、Isofol Medical ABに対して契約一時金をはじめ、開発の進捗と開発成功後の売上高達成に応じたマイルストンを支払う。

 

 

5【研究開発活動】

当社グループは、製品開発型のバイオ医薬品企業として、経営資源を医薬品の研究開発活動に集中しています。研究開発費は、当社グループが保有する開発品の臨床試験費用や製剤開発費用等により構成されています。当連結会計年度における研究開発費の金額は1,928百万円となりました。この他、パイプラインへの投資のうち資産性を有すると認識される開発費用につき、110百万円を無形資産の増加として計上し、当連結会計年度のパイプラインへの投資合計額は2,038百万円となり、当連結会計年度無形資産残高は2,356百万円となりました。研究開発活動の具体的な内容は、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載のとおりです。今後も、財務状況を勘案しながら研究開発投資を継続し、企業価値の一層の向上に努めてまいります。