第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度(平成29年2月1日~平成30年1月31日)におけるわが国経済は、全体的に緩やかな回復基調で推移

していますが、海外における不安定な政治動向や地政学的リスクなどの影響が懸念されるなど、先行き不透明な状

況は続いております。

 当社の属するIT業界においても、企業の積極的なIT投資を背景に概ね良好な事業環境が継続したものの、先行きにつきましては、その影響が懸念される状況となっております。当社の主力事業であるITインフラ分野は、サイバー攻撃がますます巧妙かつ複雑化し、国家、企業にとって重大な経営リスクとして認知され、投資が拡大傾向にあります。

 このような事業環境のもと、新たにクラウド連携アーカイブソリューションなどの取扱を開始したことで、スト
レージ製品のラインナップが充実し、仮想インフラ及びストレージ事業の製品提案力の強化につながりました。
 また、GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)ソリューションのパートナーとなったことで、仮想
環境でのCADなどの高度なアプリケーションをより快適に利用できるソリューションが提案可能となり、新たな顧
客の開拓に取り組みました。

 また、既存のWindowsPCを容易にシンクライアント化できる新しい自社製品「Resalio Lynx 700」の開発も行
い、販売を開始しました。
 当事業年度の売上高においては、政府による働き方改革の推進により、テレワーク導入案件は引き続き拡大の一
途となっており、それに伴い、そのキーテクノロジーである仮想デスクトップ需要の高まりや、さらに既存の仮想
デスクトップユーザの買替需要も加わり、仮想デスクトップビジネスの事業領域が堅調に推移しました。
 なお、近年SSDの技術進化とコスト低減により、急速に世代交代が進み、フラッシュストレージを中心とした先
進ストレージの高い需要が継続したことにより、仮想インフラ及びストレージの事業領域も堅調に推移しました。
 利益面では、上記の売上高の増加に加え、仮想デスクトップを展開するうえでの当社のコンサルティングサービ
ス等のプロフェッショナルサービスが増加し、業績向上に貢献しました。一方で当事業年度においては、10月2日
に本社移転を行ったことによる一時的な費用の発生などがありました。

 これらの結果、当事業年度の業績は、売上高4,326,644千円(前年同期比32.1%増)、営業利益253,884千円(前
年同期比2.2%増)、経常利益268,627千円(前年同期比23.4%増)、当期純利益188,116千円(前年同期比34.3%
増)となりました。

 なお、当社はITインフラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ、172,812千円増加し、775,447千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により支出した資金は、27,286千円(前事業年度は、214,284千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益268,627千円の計上、仕入債務の増加額447,447千円があった一方で、売上債権の増加額602,070千円、たな卸資産の増加額51,968千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により支出した資金は、103,912千円(前事業年度は、7,802千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出55,240千円、敷金の差入による支出47,981千円が生じたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動により得られた資金は、305,459千円(前事業年度は、4,900千円の収入)となりました。これは、株式の発行による収入292,510千円が生じたことによるものであります。

 

 

2【生産、仕入、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当事業年度の生産実績を示すと以下のとおりであります。なお、当社はITインフラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績の記載は省略しております。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成29年2月1日

至 平成30年1月31日)

前年同期比(%)

ITインフラ事業    (千円)

195,160

109.4

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は製造原価によっております。

 

(2)仕入実績

 当事業年度の仕入実績を示すと以下のとおりであります。なお、当社はITインフラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の仕入実績の記載は省略しております。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成29年2月1日

至 平成30年1月31日)

前年同期比(%)

ITインフラ事業    (千円)

3,539,340

134.5

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は仕入価格によっております。

 

(3)受注状況

 当事業年度の受注状況を示すと以下のとおりであります。なお、当社はITインフラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の受注状況の記載は省略しております。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ITインフラ事業

4,555,341

116.4

674,354

94.6

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は販売価格によっております。

 

(4)販売実績

 当事業年度の販売実績を示すと以下のとおりであります。なお、当社はITインフラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載は省略しております。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成29年2月1日

至 平成30年1月31日)

前年同期比(%)

ITインフラ事業    (千円)

4,326,644

132.1

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は販売価格によっております。

3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成28年2月1日

至 平成29年1月31日)

当事業年度

(自 平成29年2月1日

至 平成30年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

261,804

8.0

1,160,277

26.8

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

 a 当社のミッション

 「簡単、迅速、安全に!お客様のビジネスワークスタイルの変革に貢献する。」であります。最先端ITソリューションを常に追い求め、お客様に利便性向上とセキュリティ強化を実現する製品・サービスをお届けしてまいります。

 b 経営理念(コミットメント)

  イ チームワーク

営業、SE、マーケティング、管理が一丸となり、「Team Ascentech」としてお客様をご支援いたします。

  ロ 即応性

シンプルかつコンプライアンスを遵守した意思決定プロセスのもと、迅速に、お客様のご要望に対応いたします。

  ハ スキル

常に最新の技術を察知・習得し、お客様に最新情報をお届けいたします。 さらに個々のスキル向上を目指し、高品質なサービスを提供いたします。

  ニ フェアネス

他社、他製品の誹謗中傷はいたしません。技術的見地にたって、公正かつ中立的な立場で、お客様に最適解をお届けいたします。

  ホ コスト意識

社員全員がコスト意識をもち徹底して無駄を排除いたします。原価低減を図り、お客様により使い易い料金体系で製品・サービスを提供いたします。

 

上記を当社社員のコミットメントとし、お客様目線にたって事業展開を行っております。

 

(2)経営戦略及び経営環境

 当社の属するIT業界は、企業におけるIT利用の利便性向上とセキュリティ強化をキーワードに、市場が拡大しております。そのような環境のもと、当社は海外ベンダーの製品のうち、仮想デスクトップ及びそれらを実現する仮想インフラに関連した製品に特化して取り扱い、仮想デスクトップ専業の特定のベンダーの製品だけでなく、複数のベンダーの製品を取り扱うトータルソリューションベンダーとして、会社の基盤を固め成長してまいりました。

 仮想デスクトップソリューションは、昨今、社会的な課題となっている以下の3つの問題を解決できる先進かつ効果的なテクノロジーであると考えております。

  a 情報漏洩、盗難事故等「情報セキュリティ問題」

  b 災害発生時におけるデータ消失等「事業継続問題」

  c 在宅勤務や人材雇用を促進する「働き方改革」

 当社はこれらの課題に対応すべく、さらなる海外テクノロジーベンダーとのアライアンスの強化や、アセンテックプロフェッショナルサービス体制の強化、オリジナル製品の開発のラインナップの強化に努め、長期に渡って持続的な成長の実現を図ってまいります。

 

(3)対処すべき課題

a 優秀な人材の採用と育成について

 当社が行う事業は、企業の社内システム全体に関わる広範な知識と経験、技術力を必要としております。そのため当社では、各分野に秀でた専門的な人材とともに全体をコーディネーションする管理責任者の育成及び採用を積極的に進めております。

 また、国内外の企業との提携等により技術的交流を深め、この分野のスキル維持向上に努める次第であります。

 

b コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制

 当社が継続的な成長を続けるためには、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化と内部管理体制の強化が重要であると認識しております。コーポレート・ガバナンスに関しては、経営の効率性、健全性を確保すべく、監査役会の設置や内部監査及び内部統制システムの整備によりその強化を図っているところです。

 また、内部管理体制については、管理部門の増員を実施しておりますが、適時開示の重要性が高まるなか、適時開示の専任者の採用を図ることなど、一層の体制強化が必要であると認識しております。

 

c 自社開発製品の拡充及び継続収入の売上比率向上

 当社がResalioシリーズとして販売している製品については、OSや端末のバージョンアップ、また顧客のシステムに対応するために開発力の強化を必要としております。自社開発製品の拡充については、開発の専任者の採用のほか、顧客ニーズに対応した商品をスピーディーに企画・開発する対応力を高める努力を続けることで、拡充を図ってまいります。

 また、当社は継続収入の売上比率が低いことから、収益基盤を一層強固なものにする必要があると考えております。

 継続収入の売上比率向上については取扱商品ごとの技術サポート契約(インシデント対応保守、オンサイト保守、センドバック保守、マルチベンダー保守など)の拡充やResalioシリーズなどのクラウドサービスの拡販などにより、向上を図ってまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)技術革新への対応について

 当社は、現状、最先端の技術革新の把握に支障を来したことはありませんが、仮想化ソリューション市場は技術革新のスピードが速いため、当社が技術革新に対応できない場合には、業界標準に対応できない或いは顧客ニーズを捉えられないことなどにより、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)品質管理について

 当社が行っているITインフラ事業について、仮想デスクトップ環境を構築するために用いられるソフトウエアは、顧客の基幹業務システムに組み込まれて用いられております。当社は、システムの構築に当たって、ソフトウエアを仕入れた段階で当社が独自に定めた品質テストを行うことに加え、客先でのシステム構築作業が完了した時点においても顧客と合意をした品質テストを行って最終確認を実施することとしており、システムの品質管理には細心の注意を払っております。

 当社は、顧客から案件を受託する際に締結する契約に免責条項を設ける場合もありますが、顧客の基幹業務システム等に組み込まれた当社システムが不具合を起こした場合、顧客より損害賠償請求を受けることなどにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替リスクについて

 当社は、海外から仕入れるソフトウエア、ハードウエアの代金を米ドル建てで仕入れております。当社の業績は、為替変動の影響を受ける可能性がありますので、為替変動リスクを回避し、安定的な利益の確保を目的に為替予約を行うことを基本として対応しております。今後、当社の事業拡大に伴って、外貨建て取引の数量割合が増加して、適切に為替変動リスクを回避することができない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)小規模組織であることについて

 当社は本書提出日現在、取締役4名(うち非常勤取締役2名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員66名と組織規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっております。従って、当社の役員や従業員が病気や怪我等により業務を遂行する上で支障が生じた場合や転職等により人材が社外に流出した場合には、当社の業務に支障が生じる可能性があります。

 現在、当社は、より組織的な社内管理体制を整備・運用するように努めておりますが、適切かつ充分に組織的な対応ができるか否かは不確実であり、当社の事業遂行及び拡大に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は今後とも外部からの採用と従業員の人材育成に努め、内部管理体制及び業務執行体制の強化を図る所存でありますが、急激な業務拡大が生じた場合、充分な人的・組織的対応が取れない可能性があります。また、今後の人員増加に伴い、先行して一時的に人件費負担が増加する場合も想定され、そうした場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)代表取締役社長及び取締役副社長への依存について

 当社は小規模であることもあって、代表取締役社長である佐藤直浩及び取締役副社長である松浦崇が中心となって、経営方針や事業戦略の決定、事業計画の立案と推進を行っており、両氏は、当社が事業を遂行する上で、重要な役割を果たしております。また、当社の事業運営における両氏の知識や経験、当社の株主や取引先との関係についても、両氏に多くを依存している状況となっております。

 このため、当社では、両氏への過度な依存を改善すべく、事業体制において全社的な組織の構築や人材の育成に努めております。今後、これらの諸施策に取り組むことや当社の実績を積み上げることにより、両氏の知識や経験に過度に依存することなく、円滑に事業を遂行することが可能となると考えております。

 ただし、当面の間は、両氏への依存度が高いままの状態で推移すると見込まれます。現時点で両氏が退任する予定はありませんが、両氏が理由の如何に関わらず当社業務を継続することが困難となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)人材の確保について

 当社が行う事業は、ハードウエアとソフトウエア並びにネットワークを統合するというシステム全体のインテグレーションに関わる広範な知識と経験、技術を備えた人的資本により成り立っております。そのため既存の従業員に加えて、優秀な人材を確保・育成することは、今後、当社が事業を拡大する上で極めて重要であると認識しております。

 また、優秀な人材の確保や従業員のインセンティブのために、能力主義やストック・オプションなどを取り入れた報酬プログラムを実践しております。しかしながら、現在在職している人材が流出するような場合、または当社の求める人材が充分に確保できなかった場合、今後の事業展開も含めて事業拡大及び将来性に影響を及ぼす可能性があります。

 また、人材の獲得が順調に行なわれた場合でも、人件費、設備コスト等固定費が増加する場合も想定され、その場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)新株予約権による希薄化

 当社は役員及び従業員に対して、モチベーションの向上を目的としたストック・オプションを付与しております。今後新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は208,000株であり、発行済株式総数3,309,100株の6.3%に相当します。

 

(8)法的規制について

 当社の事業に関係する法律として、「個人情報の保護に関する法律」「労働者派遣事業の適切な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)」「電器用品安全法」等の関連法令による規制の適用を受けております。当社では、これらの関連法令の遵守に努めておりますが、万が一法令違反に該当するような事態が発生した場合や、当該法令の変更や新たな法令の施行等により事業上の制約を受けるような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)取引依存度の高い相手先について

a 販売先

当社のITインフラ事業では、顧客企業のITインフラの導入時期に応じて、特定の取引先への販売金額への依存

度が高くなることがあります。株式会社エヌ・ティ・ティ・データへの売上金額及び当該売上金額の総売上金額に対する割合は下表のとおり高い状況となっております。今後は、パートナー数の拡大により、特定の案件への依存度を低下させていく方針でありますが、受注する案件の規模によっては一時的に特定の取引先に対する売上高の依存が生じ、当該取引先との取引量の変化が当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

相手先

前事業年度

(自 平成28年2月1日

至 平成29年1月31日)

当事業年度

(自 平成29年2月1日

至 平成30年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

261,804

8.0

1,160,277

26.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b 仕入先

当社は受注する製品によって、特定の取引先への仕入金額への依存度が高くなることがあります。Atrust

Computer Corporation、Nimble Storage,Inc及びシトリックス・システムズ・ジャパン㈱への仕入金額及び当該仕入金額の総仕入金額に対する割合は下表のとおり高い状況にあります。

上記取引先を含む主な仕入取引先とは、良好な関係を構築しておりますが、万一、取引が解消される場合や取

引条件が大幅に変更される場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

相手先

前事業年度

(自 平成28年2月1日

至 平成29年1月31日)

当事業年度

(自 平成29年2月1日

至 平成30年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

デル株式会社

412,763

15.7

1,123,375

31.7

Atrust Computer Corporation

537,566

20.4

756,008

21.4

Nimble Storage,Inc

512,109

19.5

527,732

14.9

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社

483,009

18.4

487,106

13.8

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(10)仕入先との代理店契約について

 当社は、主な仕入先と「代理店契約」を締結しています。これらの契約は、独占・非独占に関わらず、仕入先側の通告により、契約期間の満了により終了することがあります。仕入先毎に、終了条件の有無、事前通告の要不要、その期間・手段等に相違があり、当社がその対抗策・代替手段を検討する期間にも相違が出ることが考えられるため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)競合について

 当社のITインフラ事業では、事業者間の受注競争が激しい状況にあり、今後も一層の激化が想定されます。当社においては、ネット広告、セミナー開催、海外ベンダーとの関係強化、業界における導入ノウハウと技術者によるパートナー支援、きめ細かな顧客対応等により競争力を維持・向上させていく方針でありますが、競合他社との差別化が困難となった場合には、受注や採算性の確保が困難となり、当社の事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)関連当事者との取引について

 当社は、第10期事業年度(自 平成29年2月1日 至 平成30年1月31日)において、当社主要株主(個人)が議決権の過半数を所有している会社等である栄進商事株式会社との間に以下の取引があります。

 当社では、原則的に関連当事者との取引は行わない方針ですが、関連当事者との取引を行う必要が生じた場合には、その必要性及び取引条件の妥当性等に留意して、取締役会の決議により行うこととしております。

 なお、栄進商事株式会社との取引については、平成29年中の事務所移転に伴い、契約を解消しております。

役員及び個人主要株主等

種類

会社等の名称又は氏名

所在地

資本金又は出資金

(千円)

事業の内容又は職業

議決権等の所有(被所有)割合

(%)

関連当事者との関係

取引の内容

取引金額

(千円)

科目

期末残高

(千円)

主要株主(個人)及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社等

栄進商事株式会社 (注)3

東京都豊島区

10,000

不動産

不動産賃貸借契約

賃貸借契約に伴う家賃(注)2

14,532

 -

 取引条件及び取引条件の決定方針等

(注)1.取引金額に消費税等は含まれておりません。

2.取引条件及び取引条件の決定方針等

 不動産賃貸借契約に伴う家賃の取引金額については、近隣の相場を勘案して決定した年間の賃借料及び敷

金を記載しております。

3.当社の主要株主永森信一が、同社の発行済株式の35%を保有しております。

 

  (13)大株主との関係について

 本書提出日現在、当社の筆頭株主である永森信一氏が所有している株式数は、1,212,000株存在し、発行済株

式総数3,309,100株の36.63%に相当します。また、永森信一氏が発行済株式の100%を所有する株式会社システ

ム・ビットの代表取締役社長である萬歳浩一郎は、当社の取締役を兼任しております。なお、当社の取締役で

ある萬歳浩一郎は、永森信一氏の二親等内の親族であります。

 永森信一氏は現時点においては、当社株式を中長期的に保有する方針ですが、今後の株価の推移等によって

は比較的短期に売却する可能性もあり、当該株式の売却が市場で行われた場合や株式市場での売却の可能性

生じた場合には、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場での売却ではなく特定

の相手先への譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数や当社に対する方針によっては、当社の事業戦略

等に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当事業年度の研究開発活動は、従来どおり、「簡単、迅速、安全に!お客様のビジネスワークスタイル変革に貢献する。」をミッションとして、より高いセキュリティと効率性の高いIT環境を提供できる製品を開発すべく、研究を日々積み重ねております。

 ITインフラ事業において、自社開発独自製品である既存のPCにUSBを差し込むことにより、PCをシンクライアント端末として仮想環境へ接続することが可能となるUSBシンクライアント「Resalio Lynx 300」のバージョンアップによる機能改善や、新たに既存のWindowsPCをソフトウェアでシンクライアント化できる新しい自社製品「Resalio Lynx 700」の開発などを行いました。当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は17,735千円であります。

 なお、当社はITインフラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における財政状態、事業年度における経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当事業年度末の資産合計は、2,183,767千円と前事業年度末に比べて909,648千円の増加となりました。これは主に、売掛金が602,070千円及び現金及び預金が172,812千円増加したためであります。

 

(負債)

 当事業年度末の負債合計は、1,014,315千円と前事業年度末に比べて411,930千円の増加となりました。これは主に、買掛金が447,447千円及び前受金が39,266千円増加したためであります。

 

(純資産)

 当事業年度末の純資産合計は、1,169,452千円と前事業年度末に比べて497,717千円の増加となりました。これは主に、資本金及び資本準備金がそれぞれ156,204千円増加、当期純利益188,116千円の計上により利益剰余金が増加したためであります。

 

(3)経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度の売上高は4,326,644千円となり、前事業年度より、1,051,036千円の増加となりました。主な要因は、政府による働き方改革の推進により、テレワーク導入案件は引き続き拡大の一途となっており、それに伴い、そのキーテクノロジーである仮想デスクトップ需要の高まりや、さらに既存の仮想デスクトップユーザの買替需要も加わり、仮想デスクトップビジネスの事業領域が堅調に推移しました。

 なお、近年SSDの技術進化とコスト低減により、急速に世代交代が進み、フラッシュストレージを中心とした先進ストレージの高い需要が継続したことにより、仮想インフラ及びストレージの事業領域も堅調に推移しました。

 

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は売上高の増加により3,627,967千円となり、前事業年度より、989,082千円の増加となりました。以上の結果、当事業年度の売上総利益は698,677千円(前事業年度に比べ61,954千円増加)となりました。

 

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は444,792千円となり、前事業年度より、56,563千円の増加となりました。主な要因は、外形標準課税適用法人となったことによる租税公課10,561千円の増加や、人員増等に伴う給料及び手当9,272千円の増加、ならびにオフィス移転に伴う地代家賃10,345千円の増加などがあったことによるものであります。以上の結果、当事業年度の営業利益は253,884千円(前事業年度に比べ5,390千円増加)となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

 当事業年度の営業外損益は14,742千円となりました。主な要因は、為替差益が15,251千円発生したことによるものであります。以上の結果、当事業年度の経常利益は268,627千円(前事業年度に比べ50,887千円増加)となりました。

 

(当期純利益)

 法人税等合計は、税引前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加を主な要因として80,510千円と前事業年度より、2,881千円の増加となりました。以上の結果、当事業年度の当期純利益は188,116千円(前事業年度に比べ48,005千円増加)となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。