当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。
当社グループは、「国際交流の発展及び世界平和に貢献することと同時に、全従業員及び関係者の物心両面の充足と幸福を追求する」ことを経営理念として掲げております。旅行業を通じて国際間における人的交流の促進に寄与することが、我が国と諸外国間における国際交流の発展につながり、ひいては世界平和の実現に貢献できるとの理念のもと、当社グループの事業を推進してまいります。
また、持続的な事業の発展と公正な利益分配を通じて、株主の皆様、従業員、旅行者、取引先といった全てのステークホルダーの物心両面の充足と幸福実現を追求してまいる所存です。
当社グループでは、事業規模拡大の観点から、売上高及び売上総利益の額とそれらの成長率を重要な経営指標と位置付けております。また、事業の収益性と企業価値の向上を目指すべく、営業利益、経常利益及び1株当たり当期純利益の額とそれらの成長率についても重要な経営指標と認識しております。
当社グループの主力事業である個人旅行事業においては、オンライン販売の利点と「トラベル・コンシェルジュ」による柔軟な対応を組み合わせた「ハイブリッド戦略」により事業を拡大させてまいりました。
今後も「ハイブリッド戦略」を拡大・深化させることが国内及び海外の個人旅行市場におけるシェア拡大につながるという考え方から、システム投資によりオンライン販売システムの利便性を高めつつ、商品企画の強化や人材の採用・教育の強化を通じて、旅行商品の充実と「トラベル・コンシェルジュ」による付加価値の高い商品提案を実現させてまいります。あわせて、認知度向上によるさらなる顧客基盤の拡大を目指して、様々なマーケティング施策を積極的に実施してまいります。
また、事業ポートフォリオの多様化を図るべく、法人旅行事業とインバウンド旅行事業についても、引続き強化してまいります。
今後、日本国内の少子高齢化と人口減少が進む一方、新興のオンライン旅行会社の参入や成長により、国内の旅行業界の競争は激化することが予想されます。一方で、東京オリンピックの開催や海外からの訪日客の増大によって、海外から国内へのいわゆるインバウンド市場の成長が期待されるほか、ASEAN諸国をはじめとする新興国の経済発展に伴って日本国外における旅行需要の増大が見込まれております。さらには、スマートフォン等の通信端末の進化や新たなオンラインメディアの誕生により、いままでとは異なるマーケティング機会や新たな技術が日々登場しております。
そのような状況の中、当社グループは以下のような課題に対処すべきと認識しています。
(商品企画力の向上)
旅行会社における商品企画力は、製造業における研究開発と同様、お客様に対して価値を提供するための重要な能力です。旅行市場が右肩上がりに成長している間は、航空券や宿泊施設を大量で安価に仕入れ数多く手配する能力が競争における主要な差別化の要素でしたが、今後、オンライン化が進み事業者の旅行の手配業務への参入が容易になることにより、他社との差別化において旅行の企画力がこれまで以上に重要になるものと考えております。
当社グループは、これまで企画担当者の現地研修や社内での勉強会をはじめとする商品企画力強化のための取り組みを行ってきましたが、他社とのさらなる差別化のために現地情報のデータベース化による知識の集約や社内研修等を活用した共有のための取組みを強化して、企画力の向上を図っていきます。
(トラベル・コンシェルジュ教育)
オンラインでの旅行商品販売が拡大するにつれ、システムによるオンライン予約だけでは対応できない潜在ニーズに応えるために、当社グループの特徴である「トラベル・コンシェルジュ」による接客の重要性は高まっていくと考えており、高いスキルを持った優秀な「トラベル・コンシェルジュ」を確保し、その能力を高めることが当社グループの課題であると認識しております。
当社グループでは、「トラベル・コンシェルジュ」の教育を専門に行う「教育セクション」を設け、継続的な研修実施や外部講師の招聘等により「トラベル・コンシェルジュ」の接客力・対応力向上に努めております。また、随時、海外研修に派遣して現地を実際に体験することにより、「トラベル・コンシェルジュ」として必要な知識のみならず、より実践的かつ具体的な旅のアドバイスにつながる知見の獲得に努めております。これらの活動を通じて、オンライン完結型では困難な「人の温かみ」と「柔軟性」、すなわち人間によるヒアリングや旅行提案という価値をさらに高めていくために、「トラベル・コンシェルジュ」の教育の強化を進めていきます。
(システム強化)
株式会社JTB総合研究所の調査によれば、旅行申込みのうちインターネットが占める割合は年々増加し、平成28年は62.9%と過去最高を更新しております(平成29年7月 株式会社JTB総合研究所「JTB REPORT 2017」)。スマートフォン等の情報端末の進化や電子商取引市場の拡大を勘案すると、今後もインターネット経由での売上が増えることが予想されます。当社グループでの旅行商品の取扱いはインターネットを通じたオンライン販売が中心であり、インターネットを利用して旅行商品を購入する消費者の割合が増えれば当社グループの対象マーケットは拡大し、当社グループの今後の成長に寄与することが見込まれます。当社グループでは、すでにシステム上で予約が完結する「オンライン・パッケージ」システムを稼働させており24時間の自動予約に対応しておりますが、旅行商品データベースの充実やサーバの機能増強等、引続きオンライン予約システムの機能強化を推進してまいります。また、情報端末の多様化への備えや画面上でユーザーが見やすく使い勝手の良いウェブサイト作りに取組む等、利便性の高いウェブサイトの構築を進めてまいります。
(マーケティングの進化)
スマートフォン等の情報端末や技術の進化、日々の生活へのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の浸透、新たなオンラインメディアの登場等により、消費者のインターネット上での購買行動が変化していくことが予想されます。その結果、中長期的には、これまでのインターネット上での広告手法や旅行系のポータルサイトを通じた集客が通用しなくなり、これまでとは異なるマーケティング手法への対処が必要となるものと考えております。当社グループでは今後のマーケティングの進化を課題と位置づけ、従来の手法にとらわれない新たなマーケティングの方法を模索していきます。
(ブランド認知度の向上)
旅行業界において、大手の同業他社と比較したとき当社グループの認知度はまだまだ低いものと思われます。また、旅行商品は個人の消費支出の中では比較的単価の大きな商品であることから、旅行会社の選択にあたっては旅行会社の信頼性及び信用力も重要な要素となっております。多くのお客様から問い合わせを受け、お客様からの信頼を得るには当社グループの認知度向上と信頼性及び信用力の向上が不可欠と考えています。当社グループのブランド価値、認知度及び信頼性向上のため、積極的にPR施策を行ってまいります。
(海外市場の開拓)
今後、国内の人口減少が進む一方で、海外から国内へのインバウンド需要の拡大や新興国での旅行需要の増加が見込まれています。かかる環境の変化をみすえて、当社グループでは訪日外国人のインバウンド旅行対応強化と日本国外における海外から海外への三国間旅行事業の強化を重要な戦略の一つとして位置付けております。当社グループでは訪日外国人のインバウンド旅行事業をすでに進めており、また成長著しいASEAN市場の旅行需要に対応すべく、先行地域としてインドシナ地域(ベトナム、カンボジア、ラオス)の戦略拠点となる現地法人をベトナムに設立しております。今後も、インバウンド旅行事業のさらなる強化と海外における旅行需要獲得のため、東南アジアの新興国を中心に海外における販売拠点を設けて、現地での旅行市場の開拓を推進してまいります。
以下において、当社グループの事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループの外的要因による事項もあり、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、現時点において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
観光庁の調査によりますと平成27年の日本の旅行消費額は国内旅行20.8兆円、訪日外国人旅行が3.3兆円、海外旅行市場が4.2兆円となっており、合計で28.3兆円であります(平成29年3月 観光庁「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究(2015年版)」)。また、国土交通省によりますと、平成28年の世界全体の国際観光客到着数は前年より4,600万人増の12.4億人と7年連続の増加となっております(平成29年5月 国土交通省「平成29年版観光白書」)。
このように、当社グループは、日本国内及び急速に成長するアジアをはじめとする世界の旅行市場は、今後も中長期的に拡大していくものと想定しております。しかしながら、世界的な感染症の発生・蔓延、天候の変動、テロや戦争等の世界情勢の変化及び景気の悪化等により社会的に消費者の旅行に対する意欲が減退した場合、自然災害や事故等により観光インフラへの被害が起きた場合、並びに急激な為替相場変動による世界経済の混乱が発生した場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
日本と世界における電子商取引は、スマートフォンやタブレット型端末等の新たな情報機器の普及や先進国のみならず新興国での通信環境の向上等に伴って、今後も市場規模が拡大し発展するものと考えております。なかでも旅行サービスの電子商取引の市場規模は、我が国において平成28年に3兆393億円、平成29年に3兆3,742億円(前年比11.0%増)と拡大傾向にあり、サービス系分野の電子商取引において最大の市場規模を有しております(平成30年4月 経済産業省「平成29年度電子商取引に関する市場調査」)。
当社グループは、今後も旅行サービスにおける電子商取引の拡大が継続し、インターネット販売比率が高まっていくものと見込んでおります。当社グループでの旅行商品の取扱いはインターネット販売が中心であることから、電子商取引の拡大が当社グループの今後の成長に寄与することが見込まれます。しかしながら、電子商取引に関する新たな規制の導入や何らかの予期せぬ要因により、当社グループの期待どおりにインターネットによる旅行販売の普及が進まない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの旅行事業は、旅行事業を営む国内外の企業と競合関係にあります。また、これまで旅行事業を行っていなかった企業や新興のベンチャー企業が、新規事業として業界の通例にない技術やビジネスモデルを用いて旅行業界に参入する可能性があります。
また、一般個人が旅行者に宿泊施設を提供するといった消費者同士が直接取引を行う「C to C」の仕組みのように、従来の旅行業界の枠組みを離れた動きもみられます。こうした競争が当社の想定している以上に激化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは航空会社から航空券を、宿泊施設から滞在サービスを、また現地のオプショナルツアー催行会社等から現地発着ツアーやアクティビティ等をそれぞれ仕入れて販売しておりますが、近年のインターネットの発達に伴い、航空会社、宿泊施設やオプショナルツアー催行会社等が消費者に直接販売する例が増えてきています。これらの旅行商品を旅行者自らが組み合わせて旅行することも可能ですが、当社グループは旅行会社として、旅行商品の大量仕入によるコスト競争力や、個々の旅行商品の特長や現地事情に応じて旅行商品を組み合わせることでより充実したツアーを企画する等、直接販売では提供できない付加価値を提供して今後も売上及び利益の成長を図ってまいります。しかしながらこのような旅行商品の直販化の進展に伴い、直販商品の購入を選好する旅行者が増えた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは日本発着の海外旅行を中心に取扱っていることから航空機による移動が不可欠であるところ、航空会社は採算を勘案し、航空便を減便もしくは廃止することがあります。当社の取り扱う旅行方面で航空便が減便もしくは廃止されると、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、日本を訪問する外国人が増加すると、外国人の渡航のために座席が割り当てられるため、結果として海外に渡航する日本人のための座席の割り当てが減少する可能性があります。これにより当社の主要ターゲットである日本人の海外旅行(アウトバウンド)に制限が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
以上のほか、当社グループは、航空券を販売する際に航空会社からコミッションを受け取る場合があり、それを収益の一部として計上しています。航空会社がコミッションを減額もしくは廃止する場合、それが当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、海外旅行では原油価格の変動に伴い、航空会社に対して航空運賃に加えて燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の支払いが必要となる場合があります。この燃油特別付加運賃はお客様にご負担いただくものであるため、原油価格の変動の結果、燃油特別付加運賃の著しい上昇に伴って旅行需要が停滞した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの売上高は燃油特別付加運賃を含む金額であることから、燃油特別付加運賃の変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのサービス提供は主にインターネット環境において行われております。そのため、当社グループはサービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策と、コンピューターウイルス等の侵入やハッカーによる妨害等を回避するために必要と思われる対策をとっております。
しかしながら、あらゆる可能性を想定して対策を施すことは困難であり、当社グループの想定しないシステム障害やサービスの妨害行為等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、当社グループのサービスを提供するに当たり、顧客の個人情報(氏名、メールアドレス、生年月日、性別、住所、電話番号等)を取得し、サーバに記録しております。これらの個人情報の管理は、当社グループにとって重要な責務と考え、顧客に安心かつ快適にサービスを利用してもらうため、顧客のプライバシーとその保護について当社グループは経済産業省の外郭団体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会の発行するプライバシーマークを取得し、個人情報を慎重に取扱うとともに、個人情報を保護するためのさまざまなシステム及び手続きを導入しております。
しかしながら、これらの情報が何らかの理由によって外部に流出した結果、当社グループの信用力の低下を招いた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
一部の航空会社では、普通運賃のほかに、普通運賃よりも低価格の料金体系による航空券を各種設定しており、当社が顧客から得る取扱手数料は航空券により異なっております。当社はこれらの普通運賃より低価格な料金体系による各種割引航空券を取扱うことにより収益性の向上を図っております。ただし、各航空会社の方針変更等により、これら割引航空券の流通量が著しく減少し、当社が十分に確保できない場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの運営している旅行事業は旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、当社は第1種旅行業者として登録し、5年毎の更新が義務付けられています。当社が旅行業法で定める登録拒否事由に該当して更新を行うことができない場合又は旅行業法上の登録取消し事由に該当し登録取消処分等を受けた場合は、営業の停止等を命じられる可能性があります。当社には、現時点において登録拒否事由や取消し事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由によりこれらの事由が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社の旅行業に関する登録内容は次のとおりです。
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登録区分 |
登録番号 |
有効期間 |
登録行政庁 |
取消事由 |
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第1種旅行業 |
第1683号 |
平成32年6月23日 |
観光庁 |
旅行業法第19条 |
また、当社グループは、旅行業法以外にも、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、特定商取引に関する法律等による法的規制を受けております。当社グループは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、万一、これら法令に違反する行為が行われた場合、あるいは当社グループ事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、コンプライアンス規程及びリスク管理規程を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無にかかわらず、当社グループが扱う航空券やツアーにおいてトラブルが生じ、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の代表取締役である高山泰仁は、当社の創業時のメンバーであり、当社の経営方針や経営戦略の決定等、事業活動において重要な役割を果たしております。当社グループにおいては、特定の個人に過度に依存することがないよう、合議制による経営意思決定や権限移譲の推進、経営人材の育成のための教育などを行っておりますが、現時点において同人が何らかの理由により経営者としての業務を執行できなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは旅行商品の中でも海外旅行の取扱いを主力事業としており、旅行代金の決済に際し外貨建の取引を行っていることから為替変動リスクに晒されております。そのため、為替予約等により為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、在外連結子会社の財務諸表を円貨換算しており、為替変動により期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、円高となった場合、売上原価のうち外貨建ての部分について円貨換算後の売上原価が減少し売上総利益が増加いたします。また、円高となった場合、仕入価格の減少等で旅行代金が値下がりし海外旅行の申込みが増加する傾向があることから、当社グループの業績改善につながる可能性があります。反対に、円安となった場合は円貨換算後の売上原価が増加し売上総利益は減少するとともに、旅行代金が値上がりして海外旅行の申込みが低調となる傾向にあることから、当社グループの業績にマイナスの影響が生じる可能性があります。さらに、当社グループの連結財務諸表の数値につきましては、円高となった場合は在外連結子会社の円貨換算後の財務諸表数値が減少し、反対に円安となった場合は増加する形で影響が生じます。
当社は、経営基盤の長期安定化に向けた財務体質強化及び事業の継続的な発展を目指すべく、内部留保の充実を重要な課題と考え、これまで金銭による配当を実施したことはありません。今後の株主への配当につきましては、内部留保とのバランスを保ちながら、収益の増加に連動した配当を行うことを基本方針としております。しかしながら、現時点では配当を実施しておらず、今後の配当実施の可能性及び実施時期等については未定であります。
当社グループでは売上高の計上基準として出発日基準を採用しており、旅行商品の売上はお客様が旅行に出発された日が帰属する月に計上されます。旅行商品については、個人のお客様のご旅行の出発時期が、長期休暇を比較的取得しやすい7月から9月の夏休み期間に集中する傾向にあります。そこで、当社グループの売上高及び利益についても7月から9月に増加し、その他の期間については売上高及び利益が減少する傾向があることから、四半期連結会計期間において営業損益が損失となる場合があります。
なお、当社グループの第24期連結会計年度(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)の各四半期連結会計期間の売上高及び営業損益は以下のとおりであります。
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第24期 連結会計年度 |
第1四半期 連結会計期間 自 平成29年4月1日 至 平成29年6月30日 |
第2四半期 連結会計期間 自 平成29年7月1日 至 平成29年9月30日 |
第3四半期 連結会計期間 自 平成29年10月1日 至 平成29年12月31日 |
第4四半期 連結会計期間 自 平成30年1月1日 至 平成30年3月31日 |
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売上高 (千円) |
4,381,711 |
7,221,585 |
5,881,078 |
6,773,244 |
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営業利益又は 営業損失(△) (千円) |
△184,507 |
181,987 |
10,023 |
74,469 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、平成16年8月に、各国の航空会社で組織される国際的な民間団体であるIATA (International Air Transport Association:国際航空運送協会)より公認旅客代理店(IATA PASSENGER SALES AGENT)としての認可を受け、IATAとの間でIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTを締結しております。IATAの公認代理店としての認可を受けることにより、当社は自社で国際線航空券の発券を行うことが可能となっております。
IATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTは公認代理店としての認可が取り消されるまで有効とされており、当社には現時点において認可の取消しに至るようなIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTや関連する諸規則及び決議の違反に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由により認可取消しとなった場合には、当社の旅行業者としての信用が毀損され、また航空券を自社発券できないことで取引条件が悪化する結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出産業を中心に企業業績が堅調に推移していることと雇用・所得環境の改善が見られることから、緩やかな回復基調で推移しました。
このような情勢のもと、当社グループでは、当社の東京証券取引所マザーズへの上場を記念した感謝セールを皮切りに、夏休み特集、ハロウィンキャンペーン、年末年始セール、卒業旅行特集といった時期に応じた各種キャンペーンを実施したほか、当連結会計年度は航空会社、政府観光局、他業種とのタイアップをさらに強化し、回復傾向にある個人旅行需要の取込みに努めました。また、旅行需要の喚起を図るため、人気インスタグラマーとのコラボレーション企画やSNSを活用したキャンペーンの実施によりSNS上でのフォロワー数を着実に増加させたほか、大手旅行代理店が企画するJRや新幹線と宿泊をセットにした国内旅行商品の提供や世界各国のクルーズツアーの本格販売の開始等、顧客基盤の拡大にも努めました。さらに、法人営業の体制強化にも引続き取組み、企業や団体のお客様向けの業務渡航や団体旅行需要のほか、訪日外国人によるインバウンド旅行の需要獲得にも努めました。
一方で、ハワイ、バリ島、グアム等のビーチ方面につきましては、競合他社との価格競争のほか北朝鮮情勢やバリ島の噴火による渡航者減少の影響を受けたことにより、前年を下回る結果となりました。これに対し、アメリカ欧州方面につきましては、回復傾向にある旅行需要を着実に取り込むことで前年を上回る水準で推移しました。また、企業の業務渡航や団体旅行の取扱いにつきましては、お客様のニーズに応えるため組織面及び人員面から営業体制を強化したことが功を奏し、好調に推移しました。
しかしながら、利益面につきましては、売上総利益は前年同期を上回ったものの、将来の収益拡大に備えて人員を増強したことによる人件費増加と積極的な広告出稿による広告宣伝費の増加等から、販売費及び一般管理費が前年同期に比べて増加いたしました。
以上を踏まえた、当連結会計年度の業績は次のとおりです。
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前期 |
当期 |
増減額 |
増減率(%) |
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売上高 |
(千円) |
22,526,272 |
24,257,620 |
1,731,347 |
7.7 |
|
営業利益 |
(千円) |
313,741 |
81,974 |
△231,767 |
△73.9 |
|
経常利益 |
(千円) |
300,443 |
69,636 |
△230,807 |
△76.8 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
(千円) |
192,091 |
39,028 |
△153,063 |
△79.7 |
なおセグメントの業績については、当社は単一セグメントであるため、記載を省略いたします。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、2,117,873千円と前連結会計年度末比1,162,823千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益65,095千円の計上に加え、旅行前受金の増加442,467千円、仕入債務の増加99,876千円等の増加要因がある一方、売上債権の増加127,937千円等の減少要因から、589,151千円の収入(前連結会計年度は147,215千円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出75,319千円、差入保証金の差入による支出13,007千円等により、70,342千円の支出(前連結会計年度は119,440千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の支払による支出22,690千円等の減少要因がある一方、株式の発行による収入669,032千円等の増加要因から、645,467千円の収入(前連結会計年度は31,080千円の支出)となりました。
当社グループは生産活動を行っておりませんので、生産実績は該当がありません。
当社グループでは、受注から役務提供期間までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
旅行業 |
24,257,620 |
+7.7 |
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、貸倒引当金、賞与引当金、繰延税金資産、資産除去債務等の計上について見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,597,978千円と、前連結会計年度末比1,327,010千円増加しました。これは主に、受取手形及び売掛金が459,952千円と前連結会計年度末比107,725千円増加したことに加え、現金及び預金が2,163,373千円と前連結会計年度末比1,165,457千円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は580,738千円と、前連結会計年度末比819千円増加しました。これは主に、有形固定資産が86,855千円と前連結会計年度末比35,570千円減少した一方、無形固定資産が126,612千円と前連結会計年度末比49,734千円増加したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,912,363千円と、前連結会計年度末比626,812千円増加しました。これは主に、旅行前受金が2,087,248千円と前連結会計年度末比444,008千円増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は72,641千円と、前連結会計年度末比18,162千円減少しました。これは主に、リース債務が5,503千円と前連結会計年度末比14,376千円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,193,712千円と、前連結会計年度末比719,180千円増加しました。これは主に、資本金が426,526千円と前連結会計年度末比336,526千円増加し、資本剰余金が336,526千円と前連結会計年度末比336,526千円増加したことによるものです。
(売上高)
売上高は、24,257,620千円(前連結会計年度比7.7%増)となりました。主な要因は、個人旅行事業につきましては、オンラインの利便性と「トラベル・コンシェルジュ」による接客対応を組合わせた「ハイブリッド戦略」が評価され、引続き主力商品である海外パッケージツアーの販売が好調に推移したこと、法人旅行事業とインバウンド旅行事業につきましても業績が堅調に推移したことによるものであります。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、21,010,640千円(前連結会計年度比8.3%増)となりました。主な要因は、売上高の増加に伴うものであります。
これらの結果、売上総利益は3,246,979千円(前連結会計年度比4.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
販売費及び一般管理費は、3,165,005千円(前連結会計年度比12.8%増)となりました。主な要因は、人員の増強による人件費の増加と、積極的な広告出稿による広告宣伝費等の増加によるものであります。
これらの結果、営業利益は81,974千円(前連結会計年度比73.9%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
営業外収益は3,934千円(前連結会計年度比62.2%減)、営業外費用は16,272千円(前連結会計年度比31.4%減)となりました。これは主に、受取補償金を計上したこと及び支払手数料を計上したことによるものであります。
これらの結果、経常利益は69,636千円(前連結会計年度比76.8%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等は、26,067千円(前連結会計年度比75.3%減)となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は39,028千円(前連結会計年度比79.7%減)となりました。
キャッシュ・フローの状況の分析については、「(業績等の概要) (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
当社グループといたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のそれぞれの課題に適格かつ迅速に対処し事業を拡大していくことにより、当社グループのさらなる成長と発展を遂げてまいる所存です。
特に、現状のオンライン予約の利便性と「トラベル・コンシェルジュ」による旅行内容のカスタマイズとを組み合わせた「ハイブリッド戦略」を引続き継続し事業基盤を強化していくと共に、常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、また優秀な人材の確保、育成、離職の抑止などを推進していくことにより、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
当社は、平成16年8月に、各国の航空会社で組織される国際的な民間団体であるIATA (International Air Transport Association:国際航空運送協会)より公認旅客代理店(IATA PASSENGER SALES AGENT)としての認可を受け、IATAとの間でIATA PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENTを締結しております。IATAの公認代理店としての認可を受けることにより、当社は自社で国際線航空券の発券を行うことが可能となっております。
該当事項はありません。