第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

   当社は、「ゲームをより楽しめる世界を創る」という経営理念のもと、2013年6月に設立いたしました。本当に知りたいゲームの情報が得られる場所が存在すればもっとゲームを楽しめるようになるという想いから、2013年9月にゲーム攻略情報メディアとしてウェブサイト「GameWith」をリリースいたしました。「GameWith」では現在、ゲーム攻略情報だけでなく、新作ゲームのレビュー、動画配信等を提供しております。また、2019年12月には、ユーザーがプレイしたゲーム攻略情報を直接投稿することができるメディア「@WIKI」を事業譲受しております。

   当社グループの事業は、主に、ゲーム情報メディアの運営・管理を行うメディア事業を展開しております。

 

(2)経営環境

   日本国内のインターネット普及率は毎年増加しており、2020年のインターネット普及率は83.4%(注1)となっております。これに伴い、インターネット広告費は、2013年は9,381億円であったものが、2020年では前年比5.6%増の2兆2,290億円となっております。とりわけ運用型広告費(※)は、2013年は4,122億円であったものが、2020年では前年比9.7%増の1兆4,558億円と成長しております(注2)。

 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大によって当社グループの経営環境に対して、自宅でゲームを楽しむ人が増加し当社グループのメディアの閲覧数が上昇した一方、多くの企業が広告出稿を控え広告単価が下落する等の影響が出ております。

  (注1)総務省「令和2年通信利用動向調査」

  (注2)株式会社電通「2013年 日本の広告費」、「2020年 日本の広告費」

  (※) 運用型広告とは、膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即時的に支援する広告手法のことであります。

 

(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

   当社グループが経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高及び営業利益を重視しております。

 

(4)事業戦略方針

 ① 既存メディア事業の収益拡大

   国内のPCゲームユーザーは約1,000万人の規模があります。(注1)当社は、今後ゲーミングPC購入者が増えると予測しており、さらなる伸びが期待できるPCゲームの領域に注力してまいります。マルチプラットフォーム対応のゲームが一般化した現在、ユーザーは家庭用ゲーム機、スマートフォン、PC等様々なデバイスでゲームを楽しんでいます。ただし、それぞれのデバイスにより操作性やスペックに差が生じます。特に、緻密な操作や一瞬の動きが重要になるシューティングゲーム等の対戦ゲームにおいては、操作性やスペックの点でゲーミングPCが優位となります。そういった背景から、「勝ちたい」「うまくなりたい」という気持ちからゲーミングPCを購入するユーザーが増えていくだろうと当社は考えています。このような新たにゲーミングPCを購入する層に接点を多く持っていることがGameWithの強みであります。ゲームメディア国内1位のトラフィックを誇るゲーム攻略やゲーム紹介のメディア利用者だけでなく、ゲーミングPCを普段から使用しているeスポーツ選手のファンに接点を持っており、今後拡大が見込まれるPCゲーム初心者層にリーチするコンテンツを提供することで、既存メディア事業の収益拡大を目指します。

 (注1)株式会社KADOKAWA Game Linkage マーケティング部「ファミ通モバイルゲーム白書2021」

 ② 新規事業領域の収益拡大

   国内のeスポーツ市場規模は増加傾向であり、今後も成長することが見込まれています。当社は2018年3月という比較的早いタイミングでeスポーツ事業をスタートし、これまで順調に売上高を成長させてまいりました。一般的に、eスポーツ事業の収益は、主にスポンサー収入が多くを占めており、そちらに依存した収益構成になっております。一方で当社のeスポーツ事業は動画配信に強みを持っており、スポンサー収入に依存せず、自社で十分な収益を生み出すことができるモデルを構築しております。今後は、ファンクラブやグッズ販売などのファンビジネスや大会運営、企業への営業活動の強化等、eスポーツ事業の領域を拡大してまいります。今後の展望としては、ゲーミングPCやインターネット回線等のゲームインフラの領域まで事業を拡げ、例えば当社のeスポーツチームや選手とのコラボ商品を開発する等、広く展開していきたいと考えております。

eスポーツ事業を、当社にとって既存の3領域とならぶ収益基盤とすることを目指して今後も取り組んでまいります。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 ① 新規事業の展開と新たな収益モデルの構築について

   当社グループは、ゲーム情報メディア「GameWith」等の運営を行っておりますが、当社グループが今後も継続的に成長していくためには、常にユーザーのニーズを把握し、新規コンテンツや周辺事業の展開を図ることにより、コンテンツを充実させ、かつ新たな収益モデルの構築に取り組むことが重要な課題と認識しております。

   そのためには、既存コンテンツの拡充だけでなく、高いシナジーが見込まれる領域を選別し、積極的にその拡充を図る必要があります。

 

 ② 人材の確保及び組織力の強化について

   当社グループは、今後の継続的な成長のためには、ライター等の確保と社員育成が重要な課題と認識しております。引き続き積極的な採用活動と社内研修体制の強化及び社員が働きやすい環境を整備することで人材の確保及び組織力の強化に取り組んでまいります。

 

 ③ 内部管理体制の強化について

   当社グループがユーザーに安定したサービスを提供し、継続的に成長し続けるためには、内部統制システムの強化が必要であると認識しております。そのため、事業等のリスクを適切に把握及び対処し、コンプライアンスを重視した経営管理体制に重点をおくことで、引き続き内部管理体制の強化に取り組んでまいります。

 

 ④ セキュリティシステム及び保守管理体制について

   当社グループの展開する事業は、システムのセキュリティ及び保守管理体制の整備が重要であり、常にこれらの充実が重要な課題であると認識しております。今後も、市場環境の変化に対応したセキュリティの維持及び保守管理体制の整備を進める方針です。

 

 ⑤ サービスの健全性と安全性の維持について

   当社グループは、利用者が安心して利用できるサービスを提供することが、信頼性の向上及び事業の発展に寄与するものと考えております。これは、当社グループが運営する「GameWith」等が、単なる情報メディアとしてではなく、ユーザー同士のコミュニケーションの場にもなっていることから、当社グループとしてはその健全性と安全性に取り組むことが不可欠であると認識しています。具体的には、個人情報保護等の法令遵守に取り組むだけでなく、サイト自体の安全性を高め、利用規約の徹底やサイトパトロール等の体制強化のためにカスタマーサポート担当を定める等、監視、サービスの健全性の維持に引き続き取り組んでまいります。

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスクについて

  ① スマートフォンゲーム市場について

    わが国のモバイルインターネットの利用環境につき、東京地区におけるスマートフォン所有率は、2011年度では16.5%であったものが、2021年度では94.7%となっております(注1)。また、スマートフォンの主たるコンテンツである国内のスマートフォンゲームの市場規模も、2011年度では480億円であったものが、2020年度には1兆1,920億円まで拡大すると予測されております(注2)。

    しかしながら、新たな法的規制の導入、技術革新、スマートフォンの普及減退、ゲーム開発事業者の動向等により、市場の成長が大きく鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

   (注1)株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査」

   (注2)株式会社矢野経済研究所「2019-2020 スマホゲームの市場動向と企業分析」

 

  ② インターネット広告市場について

    当社グループは、メディア事業を主たる事業としており、インターネットの更なる利用拡大と環境整備が、事業の継続的発展に不可欠であると考えております。日本国内のインターネット普及率は毎年増加しており、2020年のインターネット普及率は83.4%(注3)となっております。これに伴い、インターネット広告市場は継続的に拡大を続けており、インターネット広告費は、2013年は9,381億円であったものが、2020年では前年比5.6%増の2兆2,290億円となっております。とりわけ運用型広告費は、2013年は4,122億円であったものが、2020年では前年比9.7%増の1兆4,558億円と成長しております(注4)。

    しかしながら、広告市場は景気動向の影響を受けやすいため、今後急激な景気動向の変化が生じた場合には、インターネット広告を含む広告需要に影響を及ぼす可能性があります。また、他の広告媒体の拡大や過度な競争等により、インターネット広告の媒体としての価値が低下し、インターネット広告市場が順調に拡大しない場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

   (注3)総務省「令和2年通信利用動向調査」

   (注4)株式会社電通「2013年 日本の広告費」、「2020年 日本の広告費」

 

  ③ 競合について

    当社グループは、ゲームの攻略情報を中心とした各種コンテンツを提供しておりますが、現時点で競合他社が多数存在しているほか、参入障壁も高くないことから新規事業者の参入が相次いでおります。当社グループでは、特に情報の質にこだわり、他社との差別化を図っております。

    しかしながら、競合他社との競争が激化し、ユーザーの流出またはページビュー(PV)数の減少等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスクについて

  ① ユーザーの嗜好の変化及び新規事業の展開について

    当社グループは、ゲーム情報メディア「GameWith」等の運営を行っておりますが、当社グループが今後継続的に成長していくためには、常にユーザーのニーズを把握し、新規コンテンツや周辺事業の展開を図ることにより、コンテンツの充実、ユーザー数またはPV数を増加させ、併せて新しい収益モデルの構築に取り組むことが重要な課題と認識しております。そのためには、既存コンテンツの拡充だけでなく、高いシナジーが見込まれる領域を選別し、積極的にその拡大を図っていく必要があります。

    しかしながら、トレンドやユーザーの嗜好の変化に応じたサービスを提供できない場合、または対応が遅れた場合、ユーザーの流出またはPV数の減少等が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

    また、新規事業の展開を行っていくうえで、必要な人材の確保、システム投資、広告宣伝費等の追加的な支出が発生する可能性があります。さらに、当社グループを取り巻く環境の変化や、新規事業に係る不確定要素の存在等により、当初の計画通りに結果が得られない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 ② システムトラブルについて

    当社グループは、ゲーム情報メディア「GameWith」等において、ユーザーに対して安定的にサービスを提供するために、コンピュータシステムを構築しています。当社グループは運営サイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、安定運用のためのシステム強化、セキュリティ対策及びサーバーの分散化等の対策を行っております。

    しかしながら、地震、津波などの自然災害、火災、事故、停電などの予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備または通信ネットワークに障害が発生した場合は、当社グループの事業活動が不可能になります。また当社グループもしくはインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって作動不能になる、または外部からの不正アクセス犯罪等によりネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合には、当社グループの事業及び業績、さらに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ③ ウェブサイト、アプリ内の安全性及び健全性の維持について

    当社グループでは、当社グループのサイト内に掲示板を設け、ユーザー同士の交流の場を提供しており、不特定多数の利用者同士が独自にコミュニケーションを図っております。そのため、当該掲示板には好意的な内容だけでなく、公序良俗に反する内容、誹謗中傷等の悪意的な内容や、他社の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害、その他不適切な投稿がなされる危険性があります。当社グループにおきましては、ウェブサイト等の禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにカスタマーサポート体制を整備し、定期的に書き込みの内容を確認しております。なお、利用規約に違反した利用者に対してはカスタマーサポートから改善要請等を行っております。また、当社グループが不適切であると判断した場合には原則として書き込みの削除及びユーザーの利用制限を行っております。

    しかしながら、急激なユーザーの増加等により、不適切な投稿を当社グループが発見できなかった場合、または発見が遅れた場合には、ユーザーからの信頼の低下、さらに企業としての社会的信頼性の毀損により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ④ 広告掲載記事について

    当社グループが運営するゲーム情報メディア「GameWith」等に掲載される広告は、広告代理店等が内容を精査するとともに、当社グループ独自の広告掲載基準による確認を実施し、法令違反や公序良俗に反する広告の排除に努めております。

    しかしながら、人為的な要因等により当社グループが掲載した広告に瑕疵があった場合、当社グループの社会的信頼性の毀損により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ⑤ 特定取引先への集中について

    「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績」に記載のとおり、特定の取引先への売上高の合計額は、当社グループの第8期連結会計年度において総売上高の21.5%となり、総売上高に占める割合が大きくなっております。当社グループにおきましては、与信管理規程を設け、与信管理体制の構築・運用を行っており、また、既存取引先との関係を維持しつつ、新規取引先の獲得にも注力していくことを継続的に行い、特定の取引先への集中度をより低減させていく方針であります。

    しかしながら、当該特定取引先の事業戦略の変化等、何らかの理由により、取引金額が大きく減少した場合または当該特定取引先を喪失した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ⑥ 特定のゲームタイトルへの依存について

    当社グループが運営するゲーム情報メディア「GameWith」においては、株式会社ミクシィが提供しているスマートフォンゲームアプリ「モンスターストライク(モンスト)」等の特定のゲームタイトルに関するコンテンツ提供及びそれに係るPV数の占める割合が高くなっております。また、ゲームタイトルごとにイベントが開催され、イベント開催中は通常時よりPV数が多くなる傾向があります。

    当社グループでは取り扱いゲームタイトルの分散化及びユーザーの嗜好に合ったコンテンツ選びを図っておりますが、トレンドやユーザーの嗜好の変化に応じたサービスを提供できない場合、もしくは対応が遅れた場合、または、ゲーム会社の都合によりイベントが中止される等ゲーム会社の事業活動・施策の影響によっては、ユーザーの流出またはPV数の減少等が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ⑦ プラットフォーム事業者の仕様変更について

    当社グループでは、ゲーム情報メディア「GameWith」等への集客を高めるために取り扱うゲームに関連したSEO(※)を実施しております。

そのため、検索エンジンの仕様が変更された場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

   (※)SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のことであります。

 

(3) 組織体制について

  ① 社歴が浅いことについて

    当社は2013年6月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報として不十分な可能性があります。

 

  ② 特定人物への依存について

    当社の代表取締役社長である今泉卓也は、当社の創業者であり、設立以来、最高経営責任者として経営方針や事業戦略の立案・決定及び事業推進において重要な役割を果たしております。

    当社では、業務担当執行役員及び部室長を配置する等、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により、同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ③ 小規模組織に伴うリスク及び人材の確保・育成について

    当社グループは従業員数(契約社員、臨時従業員含む)が、252名(2021年5月31日現在)と小規模組織であり、内部管理体制は相互牽制を中心としたものとなっております。今後、事業を拡大していくうえで、人員の確保及び内部管理体制の強化を図っていく予定であります。

    また、当社グループの求める人材、特に当社オリジナルの記事を作成するライター等の確保が十分になされない場合や人材流出により必要な人材が確保できなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 法的規制について

  ① インターネット関連事業における法的規制

    当社グループがインターネット上で運営しているメディア事業においては各種法的規制を受けており、具体的には、「電気通信事業法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(プロバイダ責任制限法)」、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」等といった法的規制の対象となっております。当社グループでは、上記を含む各種法的規制に関して、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行っております。

    しかしながら、今後インターネット関連事業者を対象とした法的規制の制定または改正がなされることで、当社グループの業務の一部が制約を受ける場合、または新たな対応を余儀なくされる場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ② 個人情報の取扱いについて

    当社グループは、ゲーム情報メディア「GameWith」等を通じて、一部個人情報を保有しております。当社グループは、外部サーバーを利用して当該個人情報を保護するとともに、個人情報等管理規程等を制定し、個人情報の取扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理を行っております。また、従業員に対して個人情報保護に係る継続的な啓蒙活動を行うことで、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。

    しかしながら、個人情報が外部へ流出した場合には、当社グループに損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、当社グループの社会的信頼性が毀損してしまうことにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

  ③ 知的財産権に係る方針について

    当社グループは、運営するサイトの名称につき、商標登録を行っており、今後展開を検討しているサービスを含めて、商標権の取得を目指す方針であります。当社グループの保有する知的財産の保護につき、侵害されないよう細心の注意を払っておりますが、侵害されている恐れが生じた場合には顧問弁護士等と連携し、必要な措置を講じてまいります。また、商標権等の知的財産権の取得にあたり、その検討段階において、十分な検証を行い、ゲームパブリッシャーが有するコンテンツ等他社の知的財産権を侵害しないよう慎重に対応してまいります。

    しかしながら、当社グループの知的財産権の侵害を把握しきれない場合や、侵害に対して適切な措置をとることが出来ない場合、または当社グループのサービスを表す商標権等が当社グループ以外の第三者に先に取得され、当社グループの競争力の減退や、何らかの法的措置等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) その他のリスクについて

  ① 配当政策について

    当社グループは、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認識し、事業基盤の整備状況、業績や財政状態などを総合的に勘案のうえ配当の実施の検討を行う予定であります。当面は、事業基盤の整備及び成長投資を優先することが株主価値の最大化に資するとの考えから、その原資となる内部留保の充実を基本方針とさせていただく所存であり、現時点において、今後の配当実施の可能性及び実施時期等については未定であります。

 

  ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

    当社グループは、当社取締役、従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合には、既存株主の保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

    当連結会計年度末日現在での新株予約権による潜在株式数は295,000株であり、発行済株式総数18,295,900株の1.6%に相当しております。

 

  ③ ベンチャーキャピタル等の株式保有割合について

    当連結会計年度末日現在でのベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下「ベンチャーキャピタル等」という。)の保有当社株式数は7,077,100株であり、発行済株式総数18,295,900株の38.7%に相当しております。

    このベンチャーキャピタル等が保有する当社株式は、キャピタルゲインを目的に市場で売却される可能性があり、当社株式の株価形成に影響を与える可能性があります。

 

  ④ のれんの減損に係るリスク

    当社グループは、M&Aに伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しております。当該資産につきましては、事業価値及びシナジー効果が発現された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、景気変動等の影響により収益性が低下した場合には、減損損失計上により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑤ 繰延税金資産の回収可能性に係るリスク

    当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

  ⑥ 新型コロナウイルス感染症に係るリスク

    新型コロナウイルス感染症が内外で拡大し、2020年4月に政府が発令した緊急事態宣言により自宅でゲームをする人が増加し当社グループのメディアの閲覧数が上昇した一方、多くの企業が広告出稿を控え広告単価が下落しました。広告単価の下落については、徐々に回復してきているものの、新型コロナウイルス感染症による活動自粛が長期化する場合や、今後も頻繁に緊急事態宣言が発令される場合には、広告単価の下落等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

    また、当社グループは、社外関係者、当社グループ従業員及び家族の健康と安全の確保を第一に考え、テレワークの推進、社外関係者とのオンラインツールを活用した打ち合わせの推進及び時差出勤の推奨等、感染リスク低減のための措置を実施しております。しかしながら、当社グループ従業員が新型コロナウイルスに感染し、さらには社内での感染が拡大した場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、依然として厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さがみられます。個人消費についてもこのところ弱含んでおりますが、外出抑制により自宅で過ごす余暇時間でゲームを楽しむユーザーは引き続き増加傾向にあります。

 このような環境のもと、当社グループにおきましては、ゲーム情報メディア「GameWith」等にて、①ゲームを有利に進めるための情報を提供する「ゲーム攻略」、②ゲームを見つけるための情報を提供する「ゲーム紹介」、③専属のゲームタレント及びeスポーツ選手が動画プラットフォーム上で行う「動画配信」という主な3つのコンテンツの提供と充実を図ることに経営資源を投下することで、「GameWith」等のメディアの価値を高めてまいりました。

 当社グループの事業は、上記コンテンツを「GameWith」等の利用者に提供し、そこに表示される広告枠を販売すること等により収益を得ております。当連結会計年度においては、期初から影響があった新型コロナウイルス感染症の影響も和らぎつつあり、広告出稿を控えていた企業も徐々に出稿を増やしてきました。しかし、2021年1月に発出された緊急事態宣言が延長されたこともあり、多くの企業において広告宣伝等のプロモーションの実施が控えられ、昨年4月の緊急事態宣言下ほどの影響はないものの、広告を受託する「GameWith」等においても影響が生じました。

 このような環境下において当社グループは、家庭用ゲームやPCゲームの積極的な取り扱いに引き続き注力しただけでなく、基盤となるアプリゲームの攻略情報においてもユーザーの方々から大きな支持を得ることができました。また、注目されるeスポーツにおいては、選手の獲得だけでなく、ファンクラブの設立や物販等に着手するなど収益拡大や新たな収益モデルの確立に注力してきました。

 また、当社グループは企業並びにサービスの認知度の向上を目的としたプロモーションを積極的に行っておりましたが、当第4四半期連結会計期間においてはプロモーション戦略の見直しを行うことで当初見込んでいた広告宣伝費の一部を削減いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,880百万円(前期比0.3%減)、営業損失は209百万円(前期は営業利益408百万円)、経常損失は224百万円(前期は経常利益408百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は217百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益219百万円)となりました。

 なお、当社グループは「メディア事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ845百万円増加し、3,530百万円となりました。

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果支出した資金は392百万円(前連結会計年度は437百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失を306百万円計上し、事業所閉鎖に伴う支払額が128百万円発生したためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は28百万円(前連結会計年度は293百万円の支出)となりました。これは主に、敷金の回収による収入211百万円、敷金の差入による支出77百万円、有形固定資産の取得による支出73百万円及び資産除去債務の履行による支出56百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は1,267百万円(前連結会計年度は167百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の借入れによる収入1,500百万円、長期借入金の返済による支出245百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入12百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当社グループの販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは「メディア事業」の単一セグメントであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

メディア事業

2,880

99.7

合計

2,880

99.7

 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

当連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Google Asia Pacific Pte. Ltd.

775

26.8

618

21.5

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、資産及び負債、収益及び費用に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況等を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意下さい。

 なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。新型コロナウイルス感染症による当社グループの業績への影響につきましては、本書提出日時点においてその影響期間や影響範囲を見積もることは困難です。したがって、足下の業績の状況を踏まえ、2022年5月期以降緩やかに収束に向かう仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損等について会計上の見積りを行っております。

(のれん)

 当社グループは、のれんについてその効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画を基に毎期検討しており、将来において当初想定した収益が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、当該連結会計年度においてのれんの減損処理を行う可能性があります。

 

(繰延税金資産)

 当社グループは、連結貸借対照表上の資産・負債の計上額と課税所得の計算上の資産・負債との一時差異に関して法定実効税率を用いて繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。また、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、将来の課税所得を十分に検討し、合理的に見積っておりますが、将来の課税所得が予想を下回った場合は、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は4,818百万円となり、前連結会計年度末に比べ989百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が845百万円増加、未収還付法人税等が161百万円増加、未収消費税等が57百万円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は1,667百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,191百万円増加しました。これは主に、長期借入金が926百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が328百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は3,151百万円となり、前連結会計年度末に比べ202百万円減少しました。これは主に、新株予約権の行使により資本金が6百万円増加、資本剰余金が6百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金217百万円減少したことによるものであります。

 

2)経営成績

(売上高)

 売上高は、2,880百万円(前期比0.3%減)となりました。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上原価)

 売上原価は、1,435百万円(前期比3.6%減)となりました。その主な内訳は、ゲーム攻略記事のライターに係る人件費等であります。

 この結果、売上総利益は1,444百万円(前期比2.9%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費は、1,654百万円(前期比39.9%増)となりました。その主な内訳は、広告宣伝費、管理部門に係る人件費及びオフィス地代家賃等であります。

 この結果、営業損失は209百万円(前期は営業利益408百万円)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 営業外収益は4百万円、営業外費用は19百万円となりました。

 この結果、経常損失は224百万円(前期は経常利益408百万円)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 特別利益に事業所移転に伴う移転補償金40百万円を計上し、特別損失に一部オフィスの移転に伴う事業所閉鎖損失120百万円を計上しました。また、法人税等(法人税等調整額を含む)は13百万円、法人税等還付税額は102百万円となりました。

 この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は217百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益219百万円)となりました。

 

3)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、今後もゲーム情報メディア「GameWith」等に継続的に経営資源を投下し、ユーザーに向けた有益なコンテンツの提供を行うことで「GameWith」等のメディアの価値を高め、引き続き事業拡大を図ってまいります。また、新型コロナウイルス感染症による市況への影響については引き続き考慮しつつ、2022年5月期はこれまで当社グループが築いた強みをより強化することに注力してまいります。

 ゲーム攻略領域については、引き続き日本最大級のゲームメディア「GameWith」等を中心に、アプリゲームだけでなく、家庭用ゲームやPCゲームなどのコンシューマーゲームの攻略コンテンツを引き続き拡充することで収益の拡大に努めます。今後はこれらのサイトの膨大なトラフィックを活用したサービスを展開することで、マネタイズの多角化にも注力してまいります。

 ゲーム紹介領域についても、ゲーム攻略領域と同様に、アプリゲームのプロモーションだけに留まらず、家庭用ゲームやPCゲームの紹介にも注力してまいります。特にPCゲームについては、マルチプラットフォームのゲームの増加により、ゲームが強くなりたいという理由でゲーミングPCを購入する人が増えていくと想定しております。そうしたユーザーの入り口に接点を持っていることが当社の強みであり、初めてゲーミングPCを購入した方向けのコンテンツを展開することにより、収益基盤の強化と持続的な成長を実現してまいります。

 動画配信領域については、これまで強みであったゲーム攻略等の動画配信だけでなく、2021年5月期と同様に引き続きeスポーツ系動画に注力し、新たなゲームタイトルでのチャンネル立ち上げや、選手層の強化に取り組んでまいります。当社グループには多くの有名プロゲーマーが所属しており、これらのプロゲーマーによる動画配信はもちろん、ファンクラブの運営、物販といった様々な展開が可能です。このようにeスポーツは大きな可能性を秘めていますが、業界としてはまだ過渡期であり、これから大きな成長が見込める業界です。当社グループといたしましては、このeスポーツに注力することで収益の更なる拡充に努めてまいります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、人件費、地代家賃、サーバ利用料等であり、財源については自己資金によっております。また当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と長期化に備えて、金融機関からの借入による資金調達を行っております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として、売上高及び営業利益を使用しております。それぞれの指標の当連結会計年度における達成度は以下のとおりであります。

 

指標

2021年5月期

目標

2021年5月期

実績

2021年5月期

達成度

売上高

2,936百万円

2,880百万円

98%

営業利益

△417百万円

△209百万円

 

4【経営上の重要な契約等】

(多額の資金の借入に関する契約)

 当社は、2020年7月15日開催の取締役会決議に基づき、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と長期化に備えて、経営の安定化を図るべく手元資金を厚くすることを目的に、以下のとおり借入を実行いたしました。

 

借入の概要

(1)借入先:

株式会社三菱UFJ銀行

 

株式会社みずほ銀行

 

株式会社千葉銀行

 

株式会社武蔵野銀行

 

株式会社商工組合中央金庫

(2)借入金額:

15億円

(3)借入利率:

基準金利+スプレッド、固定金利

(4)借入実行日:

2020年7月31日、2020年12月25日

(5)借入期間:

3~5年

(6)担保の有無:

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。