第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

提出会社の経営指標等

 

回次

第24期

第25期

第26期

第27期

第28期

決算年月

2018年10月

2019年10月

2020年10月

2021年10月

2022年10月

売上高

(千円)

1,275,474

2,240,907

3,576,577

3,624,279

2,927,159

経常利益

(千円)

58,883

154,720

142,407

171,790

208,635

当期純利益

(千円)

38,667

101,653

93,608

112,912

130,766

資本金

(千円)

99,880

99,880

99,880

99,880

282,480

発行済株式総数

(株)

182,400

182,400

182,400

182,400

226,400

純資産額

(千円)

217,620

314,863

404,062

512,564

1,004,120

総資産額

(千円)

445,488

779,304

1,532,638

1,423,814

2,286,322

1株当たり純資産額

(円)

1,233.67

1,784.94

2,290.60

2,905.69

4,555.90

1株当たり配当額

(円)

25.0

25.0

25.0

25.0

25.0

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

219.20

576.26

530.66

640.09

641.37

潜在株式調整後1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

48.8

40.4

26.4

36.0

43.9

自己資本利益率

(%)

19.2

38.2

26.0

24.6

17.2

株価収益率

(倍)

配当性向

(%)

11.4

4.3

4.7

3.9

3.9

営業活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

59,647

149,853

124,231

44,859

183,455

投資活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

2,223

1,329

19,796

36,627

165,701

財務活動によるキャッシュ・フロー

(千円)

52,927

33,223

483,640

215,610

541,182

現金及び現金同等物の期末残高

(千円)

76,905

258,652

598,264

301,167

493,193

従業員数

(名)

46

45

52

70

91

(外、平均臨時雇用者数)

(1)

(1)

(1)

(2)

(2)

株主総利回り

(%)

1.7

3.3

5.0

6.7

8.3

(比較指標:配当込TOPIX)

(%)

(95.2)

(98.9)

(96.0)

(124.2)

(123.0)

最高株価

(円)

最低株価

(円)

 (注1) 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、第28期に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 (注2) 当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

 (注3) 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

 (注4) 株価収益率については、取引所における当社株式の売買実績がなく株価を把握できないため記載しておりません。

 (注5) 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

 (注6) 最高株価及び最低株価は東京証券取引所TOKYO PRO Marketにおける取引価格でありますが、取引所における当社株式の売買実績がないため株価を記載しておりません。

 (注7) 第26期以降の財務諸表について「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1963年大蔵省令第59号)に基づいて作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、監査法人コスモスの監査を受けておりますが、第24期及び第25期の財務諸表については、当該監査を受けておりません。

 

2【沿革】

 当社は、コンピュータ及びコンピュータ関連製品の製造・開発・販売を目的として、1995年4月に東京都足立区において当社の前身である株式会社スタックを設立いたしました。

 当社の設立以降にかかる経緯は以下の通りであります。

年月

事項

1995年4月

株式会社スタックを設立(資本金1,000万円)、国内外半導体商品及びコンピュータ機器の販売、基板設計及びハード・ソフト開発業務(プロダクツ事業)を開始

1995年6月

本社を東京都台東区上野へ移転

2000年3月

FPGA、ASIC等製品の設計開発業務(エンジニアリング事業)を開始

2000年6月

第三者割当増資を実施、資本金4,000万円

2000年8月

株式会社スタックから株式会社トリプルワンへ社名変更

2001年4月

第三者割当増資を実施、資本金8,5000万円

2001年6月

当社の画像処理LSIが東京都創造法に認定

2001年9月

横浜市都筑区に横浜事業所を開設、半導体製造装置関連の精密機械設計製造(システム事業)を開始

2005年10月

福岡市早良区に福岡開発センターを開設

 

本社を台東区上野から中央区日本橋堀留町に移転

2006年8月

第三者割当増資を実施、資本金9,988万円

2006年9月

福岡市早良区に福岡支社を開設(福岡開発センターと統合)

2009年11月

本社を中央区日本橋堀留町から中央区日本橋小網町に移転

2014年4月

横浜事業所がKES・環境マネジメントシステム・スタンダード(ステップ1)を取得

(登録番号KES1-9-0052)

2016年12月

一般社団法人日本個人情報管理協会よりJAPiCOマーク(個人情報保護認証)を取得

(登録番号JG1612300051)

2017年5月

大阪市淀川区に大阪出張所を開設

2017年6月

TOKYO PRO Marketに上場

2018年9月

横浜市都筑区仲町台に横浜事業所を移転

2020年8月

本社増床

 

横浜市港北区に新横浜サテライトを開設

2022年3月

第三者割当増資を実施、資本金2億8,248万円、資本準備金1億8,260万円

 

東京都中央区晴海のトリトンスクエアへ本社を移転

 

横浜市都筑区東方町に横浜事業所を移転し、新横浜サテライトを統合

 

3【事業の内容】

 当社は経営理念である『次世代に向け、多種多様な技術リクエストにお応えすべく、高い技術力を有する集団になると共に、社会に貢献する製品を提供する』を実現するため、創業以来培ってきたハードウェア・ソフトウェア・メカトロニクスの技術によって、技術仕様の構築からシステム開発設計、製造までワンストップでサービス提供することにより、エレクトロニクス市場分野にベストソリューションを提供する企業です。

 『高い技術力を基盤として、一人でも多くの人に夢を与えられる企業でありたい』を経営ビジョンとして掲げ、メカトロニクス・半導体デバイス(LSI(※1)、FPGA(※2))開発を技術領域としたエレクトロニクス事業の単一セグメントでありますが、当社の事業内容を事業部門別に記載すると以下の通りです。

 なお、その他事業(環境関連装置事業等)については金額的重要性がないため、詳細な記載は省略しております。

<プロダクツ事業>

 プロダクツ事業においては、半導体・電子部品の提供と部品調達から一貫したEMS(※3)を行っております。様々な業界のクライアントに対して創業以来のエレクトロニクス関連技術分野の蓄積された経験をもとに、産業分野・研究開発分野において最新の製品・技術情報を収集し、市場ニーズに柔軟に対応して、より付加価値の高い商品を取り揃え、提供してまいりました。また、多くの代理店や仕入先及び協力会社との長年に渡る取引実績に基づき、安定供給を目指す体制を整えています。そのため、短納期、小ロットでの供給や廃止品の提供を可能としています。

 主な供給実績は以下の通りです。

・半導体検査装置用部品及びEMS製品

・舶用機器用部品及びEMS製品

・分光器用部品及びEMS製品

 

<エンジニアリング事業>

 エンジニアリング事業においては、ハードウェア・ソフトウェアの開発設計サービスを高密度集積回路であるLSI関連技術を基軸にクライアントへ提供しております。

 主にLSI開発設計技術をベースにLSI検証、FPGA設計等を行っており、仕様書の制作段階から対応が可能です。主なクライアントである電機メーカー、半導体関連企業、産業機器メーカー等の業務拡大に伴う人材確保の需要に対して、これまで通信・画像系のLSI開発等を数多く手掛けてきており、クライアントからもこの分野での技術力と仕様書制作能力を高く評価されてきました。

 主なサービス実績は以下の通りです。

(ハードウェア)

・デバイス開発:カスタムLSI、ASIC(※4)、FPGA、SOC(※5)の設計、レイアウト設計・検証

・システム開発:回路設計、実機検証

(ソフトウェア)

・ファームウェア/アプリケーションソフトウェアの設計・検証

 

<システム事業>

 システム事業においては、メカトロニクスの設計開発から加工・組立・製造を一貫して行っております。ミクロン単位の精度の製品加工技術を有し、また、最新の3D CADを活用し、設計技術の提供を行っております。主なクライアントは高い世界シェアを持つ半導体製造検査装置メーカーであり、当社の提案力と変化するニーズへの対応力を高く評価され、量産品ではなく、試作機の開発やカスタムメイド品の受注が多く、OEM取引も可能にしています。用途に合った協力会社のネットワークを有し、その選定、管理によってコスト削減、製品の精度を高めています。

 その他にも、特殊環境である強磁場での設備の設計及び製造の実績があります。これは超伝導マグネット内部の超強磁場で使用し、X軸・Y軸・Z軸の各方向への手動遠隔操作が可能な装置の製造であり、特徴としては一切の磁性体を排した設計で、12テスラ(※6)の強磁場においても何ら影響を受けないものであります。

 2014年4月からKES・環境マネジメントシステム・スタンダード(※7)を取得し、環境負荷への改善に取り組んでいます。

 主な開発実績は以下の通りです。

・半導体検査装置・搬送装置

 

(用語説明)

※1 LSI(Large-scale integrated cercuit)とは、多数の素子を多層化・微細化技術により集積度を高くした高密度・大規模集積回路。

※2 FPGA(Field progammable gate array)とは、ユーザーがプログラムを書き換えできるデバイス。そのため、回路の間違いを何度でも修正できる。

※3 EMS(Electronics manufacturing service)とは、「電子機器受託製造サービス」であり、他の企業から各種エレクトロニクス機器の受託生産を行う業態をいう。基本的に自社ブランドでの生産を行わない。設計は受注先に代わって行うケースが多く、資材の決定もEMSが行う場合が多い。

※4 ASIC(Application specific integrated circuit)とは、汎用集積回路に対して、特定用途向けに特化した集積回路のことで、特定のユーザーや用途向けに開発されたもの。

※5 SOC(System on chip)とは、複数の異なる機能の半導体を高密度に集積し、一つのチップにまとめたもの。

※6 テスラ(tesla)とは、磁束密度の単位であり、磁束の方向に垂直な面の1平方メートルにつき1ウェーバの磁束密度である。「磁束」とは磁気誘導束とも言い、その場における磁界の強さと方向を、1ウェーバを1本とした線の束で表したもの。

※7 KES規格は、ISO14001の基本コンセプトと同様、組織が環境への負荷を継続的に改善していくためのシステム。ISO14001の中核となる本質的な特長を活かして、用語や規格の内容をシンプルにしたもの。

 

(事業系統図)

 以上の説明を事業系統図によって示すと次のようになります。

0101010_001.png

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(千円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(その他の関係会社)

 

 

 

 

 

株式会社NFKホールディングス(注)

東京都港区

100,000

工業炉燃焼装置関連事業

被所有

29.3

役員の兼任。なお、重要な営業上の取引等はありません。

 (注) 有価証券報告書を提出しております。

 

 

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

2022年10月31日現在

 

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

91(2)

41.5

4.0

5,338

 (注1) 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

 (注2) 平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでおります。

 (注3) 当社は、エレクトロニクス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。