第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しております。前事業年度において連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 

(1)業績

 当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな改善傾向にありますが、個人の消費については経済の先行きが不透明なこともあり、依然として楽観視できない状況が続いております。

 このような経済環境の中、有効求人倍率は高水準で推移しており、人材採用の需要は活発な状況が続いております。また、就労者の転職活動、学生の就職活動や企業の人材採用活動におけるインターネットや機械学習などのテクノロジーの活用についても拡大傾向にあります。

 このような事業環境の下、当社ビジネスSNSプラットフォーム「Wantedly(ウォンテッドリー)」は堅調に成長を続け、平成29年8月末時点で登録企業ユーザ数は前事業年度末から6,885社増加し24,867社、登録個人ユーザ数は前事業年度末から406,172人増加し890,612人となりました。

 また、主力サービス「Wantedly Visit」「Wantedly Admin」のサービス改善への取り組みや営業および顧客対応の体制強化により既存サービスの拡大を図る一方で、新規サービスの名刺管理アプリ「Wantedly People」の展開や海外市場の開拓も進めております。

 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は、1,289,741千円、営業利益は64,076千円、経常利益は59,369千円、親会社株主に帰属する当期純利益は25,695千円となりました。

 なお、当社は「ビジネスSNS事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、465,228千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により得られた資金は88,070千円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益59,369千円の発生によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により支出した資金は58,378千円となりました。これは、敷金の差入による支出51,123千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により支出した資金はありませんでした。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2)受注状況

 当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

(単位:千円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成28年9月1日

至  平成29年8月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

ビジネスSNS事業

1,289,741

合計

1,289,741

  (注) 1.当社はビジネスSNS事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.前事業年度において連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの対処すべき主な課題は以下のとおりです。

 

(1)既存事業の収益機会の拡大及び収益機会の創出

 当社グループはビジネスSNSプラットフォームとして「Wantedly(ウォンテッドリー)」を運営しており、企業ユーザ、個人ユーザのための様々なサービスを提供しております。現在は「Wantedly Admin」「Wantedly Visit」をはじめ5つのサービスにて収益を得ておりますが、それらサービスにおいて新たな機能追加や利用企業層の開拓、提供国(海外展開)の拡大により収益機会の拡大を図って参ります。また、現在収益化を行っていないサービスにおいても収益機会の創出を図って参ります。

 

(2)システムの安定性の確保

 当社グループの主要事業におきましては、インターネット上にてサービス提供を行っている関係上、安定した事業運営を行うにあたり、新規事業等に伴うアクセス数の増加を考慮した、サーバー設備の強化、負荷分散システムの導入等が重要となる為、今後も設備投資等を継続的に行い、システムの安定性確保に取り組んで参ります。

 

(3)事業組織体制の強化

 今後の事業拡大及び収益基盤の強化を図るにあたり、専門性の高い優秀な人材の確保及び在籍する人員の育成に注力し、これまで同様、少人数での効率的な事業運営を意識しつつ、事業規模に応じた組織体制の整備を進めて参ります。従業員の約半分を占める開発組織においては、複数の少人数チームがそれぞれ裁量をもって開発に取り組むことで無駄な確認やコミュニケーションを抑制し開発スピードを高い状態に保ちながら、各種ツールを活用した情報の可視化などにより定量的なデータに基づいて迅速な分析・意思決定を行う体制をさらに強化して参ります。また、営業・マーケティング組織においては、企業ユーザの伸びに対して効率的に対応していく体制の強化が重要となります。具体的には、データ分析や各種ツールを活用しながら、見込客の創出・育成を介した反響型の企業ユーザ獲得を中心とし、多数の営業人員や広告投下に依存せず、利用企業への継続的な運用支援を行っていく継続課金型のビジネスモデルに適した体制を強化して参ります。

 

(4)情報管理体制の強化

 当社グループは個人情報を含む多くの機密情報を保有しております。特に名刺管理アプリを提供していることからも、これら情報管理の重要性については十分に認識しております。個人情報等の機密情報について、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等により、今後も引き続き、情報管理体制の強化を図って参ります。

 

(5)当社ブランドの知名度向上

 当社グループはこれまで新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア向け広告には注力しておらず、当社が持つWebマーケティング技術やソーシャルメディアの有効活用により、サイト利用者の獲得を図って参りました。しかしながら、既存事業の更なる拡大及び競合企業との差別化を図るにあたり、当社グループブランドのより一層の確立が重要であると認識しており、現在費用対効果を慎重に検討の上、サイトへの流入拡大施策や広告宣伝及びプロモーション活動を強化しており、「Wantedly(ウォンテッドリー)」のブランドの知名度向上を図って参ります。

 

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に取り組む方針ではありますが、当社株式に関する投資判断につきましては、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

 なお、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しておりますが、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

1.事業環境に関するリスクについて

(1)インターネット関連市場について

 当社グループは、インターネット上においてビジネスSNS事業を提供していることから、PCやモバイル端末等の通信機器の普及、通信ネットワーク回線の増強等により、インターネットの利用環境が引続き整備されていくと共に、同関連市場が今後も拡大していくことが事業展開における前提条件であると考えております。

 当社グループは、今後PCとモバイル端末の両面でより安価で快適にインターネットを利用できる環境が整い、情報通信や商業利用を含むインターネット関連市場は拡大を続けるものと見込んでおります。しかし、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、当社グループの予期せぬ要因によりインターネット利用環境の発展が阻害される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)ソーシャルメディアへの対応について

 当社グループが運営するサイトの利用者のうち一定の割合は、特定のソーシャルメディア(「Facebook」、「Twitter」)からの流入であり、今後につきましてもソーシャルメディアからの流入をより強化すべくソーシャルメディアとのサービス連携強化を実施していく予定でおります。

 しかしながら、ソーシャルメディアによるAPI(ソフトウェアやシステムの連携)制限や各種規約の変更等何らかの要因により、これまでの連携が有効に機能しなかった場合、また、今後の連携が限定された場合、当社グループサイトへの流入が想定を下回り、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)競合について

 当社グループは、ビジネスSNS事業を主たる事業領域としておりますが、その中でも主なサービスである「Wantedly Visit」は求人情報メディア、人材紹介会社等が競合となります。当該分野は既に多くの企業が事業展開していることに加え、参入障壁も低く、競合が激しい状況にあります。

 当サービスにおいては、給与等の条件でのマッチングではなく、ビジョンや価値観でのマッチングにより、そのサービスの在り方そのものから差別化を図ってきており、また登録ユーザのキャリアプロフィールの蓄積やその中でも採用ニーズの高いエンジニア・デザイナーの比率が高いことが優位性につながっており、実際に競合する状況も限定的となってきております。しかし、今後において十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入等により競争が激化した場合には、当該事業及び当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

2.事業内容及び当社グループのサービスに係わるリスクについて

(1)「Wantedly Visit」および「Wantedly Admin」サービスへの依存について

 当社グループの主な収益は「Wantedly Visit」への募集掲載などを管理するSaaS型ツール「Wantedly Admin」による収入であり、依存度が高い状況であります。前述の通り、求人市場における他の媒体との競合激化等により、「Wantedly Visit」サービスの利用ならびに「Wantedly Admin」サービスの売上高が減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 従いまして、当該サービスへの依存度を低くするため、ビジネスSNSプラットフォーム上における様々なサービスにて、収益源(マネタイズポイント)の多様化を企図しております。しかしながら、これら施策が当初の計画どおりに進まなかった場合には、当社グループの業績に大きく影響を与える可能性があります。

 

(2)求人募集要項の表示について

 当社グループは、「Wantedly Visit」で掲載される求人募集要項に関して、「表記規定」、「コンテンツ・クオリティ・ガイドライン」及び「チェックリスト」等の運用ルールを設けており、その徹底した運用を図ることで当社グループのビジョンの浸透、法令遵守及び公序良俗の維持に努めております。一例として、給与等の条件、風紀を乱し犯罪を誘発する恐れのある記載の排除を徹底しております。しかしながら、これらの施策を実施しているにも関わらず違反するような求人募集要項の掲載が行われた場合や求人募集要項に対して異なる印象を受ける個人ユーザが増加した場合に、レピュテーション等の影響も含めて、当社グループの事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)求人市場の動向による業績変動について

 「Wantedly Admin」は、主に求人を企図する企業ユーザからシステム利用料を頂いており、求人企業の人員計画により業績変動の影響を受ける場合があります。当サービスの運営に当たり、事業年度末及び就職活動シーズン等による求人ニーズの変動について認識しておりますが、想定を超えて上方又は下方へ変動した場合、当社グループ事業の業績に影響を与える可能性があります。

 また、求人市場及び雇用情勢の動向による影響も受け易いため、関連する市況が上方又は下方へ変動した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)海外展開について

 当社グループは、海外市場での事業拡大を積極的に進めて参りますが、海外展開に際してはその国の法令、制度、政治、経済、商慣習の違い、為替等の様々な潜在的リスクが存在しております。今後もアジア、欧州などへの事業拡大を計画しており、当該リスクを最小限にするために、事前に十分な対策を講じてまいりますが、それらのリスクに対処できなかった場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)為替の変動について

 当社グループでは、海外グループ会社の現地通貨建てでの財務諸表を日本円に換算したうえで、連結財務諸表を作成しております。したがって、為替相場の変動が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)事業拡大に伴う投資について

 当社グループは、サービスの安定稼働やユーザ満足度の向上を図るためには、サービスの成長に即してシステムやインフラに対する先行投資を行っていくことが必要であると認識しております。また、サービスに関する知名度向上のための広告宣伝や海外展開に伴う現地採用等の採用費、事業所開設費用などの先行投資も予定しております。

 今後予測されるユーザ数及びアクセス数の拡大並びに海外展開及びセキュリティの向上に備えて継続的な投資を計画しておりますが、実際のユーザ数及びアクセス数が当初の予測から大幅に乖離する等、計画通り進捗しなかった場合には、追加投資を行う可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)システム障害について

 当社グループの事業は、PCやコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績に深刻な影響を及ぼします。また、サイトへの急激なアクセス増加や電力供給の停止、外部からの不正アクセス等の予測不可能な様々な要因によってシステム障害が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

3.法的規制及び知的財産等に関するリスクについて

(1)個人情報保護について

 当社グループは、求職者の応募情報や名刺に記載される個人情報を取得しているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。

 当社グループは、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、アクセスできる社員を限定すると共に、個人情報適正管理規程等を制定し、全従業員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインを遵守し、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。

 しかしながら、当社グループが保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえません。従いまして、これらの事態が起こった場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担、当社グループへの損害賠償請求または信用の低下等によって、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)知的財産権について

 当社グループは、第三者の知的財産権侵害の可能性については、弁護士等と連携し調査によって確認した限りにおいて現時点で侵害はないものと認識しておりますが、当社グループの認識していない知的財産権等が既に成立している可能性があります。このような場合においては、当社グループが第三者の知的財産権等を侵害したことによる損害賠償請求や差止請求等、又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受ける可能性があります。その際には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)法的規制等について

 当社グループの事業を規制する主な法規制として、「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(以下「プロバイダ責任制限法」という。)及び「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(以下「不正アクセス禁止法」という。)があります。

 電気通信事業法については、通信の秘密の保護等の義務が課されております。また、当社グループは、プロバイダ責任制限法における「特定電気通信役務提供者」に該当し、不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信による情報の流通において他人の権利の侵害があった場合に、権利を侵害された者に対して、権利を侵害した情報を発信した者に関する情報の開示義務を課されております。

 不正アクセス禁止法については、「アクセス管理者」として、努力義務ながら不正アクセス行為からの一定の防御措置を講ずる義務が課されております。

 これら関連法令において、当社グループが想定しない形で損害賠償請求等を受ける可能性があります。

 その他、インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されてきている状況にあり、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を対象として、新たな法令等の制定や、既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)その他訴訟、係争の可能性について

 当社グループでは、本書提出日現在において業績に影響を及ぼす訴訟、紛争は生じておりません。

 しかしながら、今後何らかの事情によって当社に関連する訴訟、紛争が行われる可能性は否定できず、かかる事態となった場合、その経過又は結果によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.事業運営体制に係わるリスクについて

(1)組織体制及び人材の確保・育成について

 当社グループの組織体制は、小規模であり業務執行体制もそれに準じたものとなっております。当社グループは、今後の事業展開に応じて、従業員の育成及び人員の採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針であります。しかしながら、人材の確保が思うように進まない場合や、社外流出等何らかの事由によりこれらの施策が計画どおりに進行しなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)内部管理体制について

 当社グループは、平成24年2月のサービス提供開始から、未だ成長途上にあると考えており、今後の事業及び経営成績を予測する上で必要な経験等が十分に蓄積されていないものと考えております。今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しておりますが、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)代表取締役への依存について

 代表取締役社長である仲暁子は、当社グループの創業者であり、創業以来代表取締役を務めております。同氏は、インターネット関連事業及びWebマーケティング等に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。

 当社グループは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

5.その他

 配当政策について

 当社グループは、株主に対する利益還元を経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく所存であります。しかしながら、当社は当期純利益を計上しておりますが、未だ内部留保が充実しているとはいえず、創業以来配当を行っておりません。また、当社グループは現在、成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。

 将来的には、各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、株主に対して利益還元を行うことを検討して参りますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

 前事業年度において連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っていません。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 連結財務諸表等」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は617,771千円であります。主な内訳は現金及び預金465,228円、売掛金89,997円であります。

 

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は218,496千円であります。主な内訳は建物49,171千円、敷金150,033円であります。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は351,312円であります。主な内訳は未払金72,056千円、前受金202,764円であります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は484,956千円であります。主な内訳は資本金225,950千円、資本剰余金173,611千円、利益剰余金91,704千円であります。

 

(3)経営成績の分析

(営業収益)

 当連結会計年度の営業収益は、1,289,741千円となりました。これは基本プラン及びオプションの有料利用企業社数の増加並びに1社あたりの平均単価上昇によるものです。

 

(営業費用、営業損益)

 当連結会計年度の営業費用は、1,225,664千円となりました。これは、事業拡大に伴う人員の増加による給与等の支払が増加したこと、また広告宣伝費が増加したことによるものです。

 この結果、営業利益は64,076千円となりました。

 

(経常損益)

 当連結会計年度において、営業外収益が1,161千円、営業外費用が5,869千円発生しております。この結果、経常利益は59,369千円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 当連結会計年度において、特別利益及び特別損失は発生しておりません。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は25,695千円となりました。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。

(6)経営戦略の現状と見通し

 当社グループでは、ビジネスSNSプラットフォーム「Wantedly」を展開するビジネスSNS事業において、個人・企業双方のユーザ基盤を核として、既存ユーザによるコンテンツ投稿などのサービス利用が新規ユーザを呼び込む成長サイクルを内包しております。

 このサイクルをさらに強化し、サービス間でのユーザの遷移、それぞれのデータ・つながり情報・コンテンツの連携・融通などを推し進め、また国内に加えてアジアをはじめとする海外市場へ展開を広げることで、ユーザ基盤の拡大ならびに既存ユーザの継続利用を加速します。また、「Wantedly People」や「Wantedly Visit」の開発で培った機械学習技術やアルゴリズム技術を基盤に人工知能技術の開発を進め、ユーザ基盤を核とするデータベース(ビッグデータ)と掛け合わせることで新たな機能やサービスの創造に取り組んで参ります。加えて、ビジネスにおける情報発信・マッチング・コミュニケーションを支えるプラットフォームとして、教育、金融、交通、不動産、通信、飲食などさまざまな領域の事業者との連携を図り、「すべての働く人たちのインフラ」となることを目指して参ります。

 このように、「Wantedly(ウォンテッドリー)」全体の利用者数を拡大しながら、主力の収益源である採用ソリューションの「Wantedly Admin」に加えて、「Wantedly People」の広告ソリューション、個人課金の「Wantedlyプレミアム」をはじめとする新たな収益源や新規事業の創出・拡充を進め、利用者あたりの収益を高めることで、当社グループの収益拡大ならびに収益性の向上を図って参りたいと考えております。