文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、お客様満足を実現し「広く経済社会に貢献し続ける」を経営理念としております。また、経営理念に賛同する社員が結集し、全社員のパートナーシップを基盤として、技術革新や技術向上に取り組み、企業規模の拡大と就業ステージの拡大を図って自己研鑽の機会を創造し、一企業では学ぶことのできない多くのノウハウを習得すること、また、社員が働き甲斐や幸せを感じながら就労することによって「社会有用の人材として社員を育成すること」を経営規範としております。
(2)経営戦略等
当社グループは独立系の情報サービス企業として、技術革新の激しい情報サービス産業において「業務系システム開発」「IT基盤」「ソリューション」の3つのサービスラインを展開しております。
次期(2026年9月期)の重点施策としては、以下の7点に取り組んでまいります。
① 業務系システム開発の拡大
当社グループの最大の強みである金融系の業務知識の蓄積及び上流工程から参画可能な高い業務知識を有する技術者を育成し、金融系分野の拡大を目指します。また、グループシナジーや資本業務提携、業務提携による受注拡大にも取り組みます。
② IT基盤の拡大
豊富な知見を活かし、ITシステムの基盤となるサーバ・クラウドなどの環境設計から、構築・運用まで幅広い支援を行うことを目指します。また、社会のデジタル化によりシステム基盤やソフトウェアの複雑化が進み、これまで以上に品質分析や運用設計などの専門性の高い技術が求められていることから、システム開発におけるシステムテスト、運用テスト、マイグレーションテスト、バージョンアップテストなど、お客様のテスト作業を第三者の立場で実施するソフトウェアテストサービスや、中小企業のIT人材不足を補うITアウトソーシングサービス、ITサポートサービスの強化にも取り組みます。
③ ソリューションビジネスの拡大
事業拡大と付加価値向上に向け、さらなる品ぞろえの拡充や他社ソリューションとの連携、競合製品との差別化による販売促進に取り組みます。また、クラウド提供によりサブスク型売上(ストック売上)拡大を目指します。さらに、Webセミナーや導入事例紹介といったオンライン営業による受注促進にも取り組みます。
④ マイグレーション開発ビジネスの拡大
メインフレームやオフコンなどレガシーシステムの新プラットフォームへの移行や、ハードウェア、プラットフォームのEOS対応、既存システムの有識者や技術者の不足など、拡大するマイグレーション需要に対応するため、効率的な試験実施体制を整備・強化し、マイグレーション開発から試験(品質テスト)実施まで、一気通貫のサービスを提供します。また、マイグレーション開発の領域拡大を目指します。
既存システムは、過去の機能追加や不具合の改修などにより資産が蓄積され膨大となっていることが多く、効率的なテストが困難になりがちであることに対応し、専用テストツールなどの活用で、試験の自動化、効率化を図っています。
⑤ ITアウトソーシングビジネスの拡大
情報システム部門の代行及び基盤システムの運用、システムのホスティング・ハウジングなどの実績を踏まえ、お客様のサーバ運行監視及びローコスト化ニーズに対して、直接の契約やアウトソーシング型など多様な関わりの形態での保守・運用サービスを提供します。業務提携により長期的に受注できる取引関係と体制の構築を目指します。さらに、IT技術者不在の中小企業向けにITヘルプデスク「ITサポートサービス」を提供します。
⑥ 物流ビジネスの拡大
物流分野では多様化するニーズが高まる一方で担い手不足が深刻な状況となっており、AIやIoTなど、ITの最新技術を活用した合理化・高品質化・環境負荷低減が急務です。自社ソリューションSmartWMS(倉庫管理システム)により、物流現場の省人化、効率化を提供します。
具体的には、物流ハードウェアメーカーとの協業やAI連携機能の開発によるSmartWMSの拡販に注力いたします。
⑦ AIビジネスの拡大
AI技術者の専門グループを核として、いっそう付加価値の高いシステム開発や既存の製品との連携機能を提供するとともに、自社ソリューションのWork AIサービス(注)においては、精度向上のためのデータ分析やAIを利用した独自のサービスの開発を目指します。
具体的には、見積りAIソリューションEs Prophetterを筆頭としたProphetterシリーズを各種の業界へ展開します。また、AIチャットボットをドキュメント検索や社内の問い合わせ窓口として活用する社内FAQ、株主QA、Chat Documentを提供してまいります。さらに、長崎大学との産学共同研究開発の成果として生成AIを活用した生成AIソリューションFSGen、QualiBot、PRGen、AI医師スケジューリングを提供してまいります。
(注) Work AIサービス:当社が長年培ったシステム開発力にAI技術・RPA技術を組み合わせ、企業のニーズにきめ細かに応えながら企業と共に創りあげる業種別AIソリューション。
(3)目標とする経営指標
当社グループの成長性・収益性の経営指標として、売上高成長率、売上総利益率、販管費率、経常利益率、EPS、PER、ROEを掲げております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
今後の国内IT市場は、引き続きDXの取組みの強化・拡大による大きな変革期にあります。IT人材の育成、先端技術支援への経済対策提言等の政策の後押しもあり、IT投資需要は今後も増加すると予測しております。
① 営業力の強化
事業規模拡大を具現化する受注体制を構築するため、営業戦略を構築し、既存顧客、新規顧客への提案営業を強化し、安定的な受注規模を確保しつつ、新規顧客を開拓して業容の拡大と生産性の向上を図っております。
また、感染症拡大の影響により対面営業が制限される事例が増加したことから、オンライン営業やオンライン展示会等を活用する他、「新しい生活様式」において市況ニーズに対応したソリューション製品の提案を進め、収益向上に努めております。
② 人材の確保
事業規模拡大のためには、営業力の強化と業務を遂行する人材確保を両立することが重要であり、新卒、キャリア採用における優秀な人材確保と優秀なパートナー増員の実現が課題です。
新卒、キャリア採用については、首都圏やニアショア拠点において効率的な採用活動を強化して、要員を確保するとともに、採用後は、ダブルジョブ制度、社内FA制度、職場復帰支援制度、奨学金補助制度等、従業員のモチベーション向上や働き甲斐のある職場を実現する取組みを進めております。
また、パートナーについては、新規の協力会社を開拓するとともに、既存の協力会社との紐帯を強化し、優秀なパートナーの安定的な調達を図っております。
③ プロジェクト管理の徹底と生産性の向上
プロジェクト管理を徹底して、品質、生産性、技術力並びにマネジメント力を向上するための社員育成を図り、同業他社に対するコスト競争力を具備する体制を整備するとともに、売上総利益率を改善することを目的にテクニカル教育と併せてマネジメント教育のプログラムを用意し、社員のマネジメント力の向上を図ってまいります。
また、感染症拡大の影響により従来行ってきた顧客企業の現場で開発する常駐型の開発が一時的な中止や延期等となる事例があったことから、開発体制を見直し、本社や長崎のニアショア拠点で開発を進めるリモート型への移行を進め、技術者を効率的に配置し、生産性の向上を目指しております。
④ 品質の向上
顧客のシステムに対する要求水準が高まっており、その要求を充足しお客様の満足を実現するために、品質の向上を図ることが重要です。
当社では、ISO9001(品質マネジメントシステム)を取得しており、プロジェクト管理を徹底するとともに、品質の向上に努めております。
⑤ 技術革新への対応
情報サービス産業は、技術革新のスピードが速くかつその変化が著しい業界であることから、新技術への対応を適時に行うことが重要な課題と認識しております。これらの変化に対応するために、優秀な技術者を確保し、最新の技術動向や環境変化を常に把握し、迅速に対応できる体制構築に努め、教育研修制度の充実を図っております。
⑥ 内部管理体制の強化
継続的な成長を続けることができる企業体質の確立に向けて、内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。今後とも、コンプライアンス体制、リスク管理体制並びに情報管理体制が有効に機能するように、コーポレート・ガバナンスの体制強化に取り組んでおります。
⑦ ESG、SDGsへの取組み
サステナブルな社会の実現に向けて、二つの側面から活動を続けております。
一つは、事業戦略にSDGsやESG、CSRの視点を取り入れ、事業活動そのものがサステナブルな社会に直結する取組みです。IT企業として雇用の創出や産業基盤の確立、技術革新に挑みます。
もう一つは、サステナブルな社会を制度や支援活動から支える取組みです。働き甲斐やジェンダー平等の推進、IT教育の普及、地域のスポーツ支援等、当社グループと関わりの深いテーマに取り組んでおります。
⑧ 感染症拡大防止への対応
感染症の拡大の危険が高まった場合には、対策本部を中心に感染予防と感染拡大防止のための様々な施策を徹底するとともに、リモート開発やテレワーク等を活用した開発体制やオンライン営業への注力、徹底した経費統制と計画的な執行によるコスト削減、不測の事態に備えた手元流動性の確保等を講じてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
代表取締役社長が委員長を務めるESG・SDGs委員会を毎月一回開催しております。ESG・SDGs委員会にて審議・検討された方針、決議事項や活動状況等は定期的に経営会議及び取締役会へ付議又は報告され、重要事項については取締役会が審議・決議するといった監督体制を敷いております。
(2)戦略
当社グループは、「生産性向上による高収益化、そして残業低減、高給与、高賞与及びワークライフバランスの実現」を経営方針に掲げております。
これまでシステムの受託開発をメインとした事業を展開してきましたが、現在はそれに加えて、課題解決型ビジネスに取り組んでおります。その中の重点施策として、物流ビジネス、AIビジネス、ソリューションビジネスの拡大を掲げております。例えばAIを活用した新たなソリューションの展開やビッグデータを用いたデータ解析など、これまでに幅広く、かつ深く密接な繋がりを築いてきた顧客基盤と、先端技術という新たな軸を掛け合わせ、多面的なアプローチで事業展開しております。
こうした事業を支え経営戦略を実現するためにもっとも重要な資本は人材であると認識し、人的資本の価値を高めるべく、これまでの新卒採用を中心とした人材獲得に加え、社員に対する適切で十分な能力開発機会提供としての教育・研修や、社員が最大限のパフォーマンスを発揮するための健康経営等の戦略を推進しております。さらに、ベースアップを実施する等、優秀な人材の確保や従業員エンゲージメントに対する取り組みを推進することで各戦略の効果を高め、企業価値の向上を目指しております。
① 人材開発
日進月歩する先端技術や急速に進むDXといった事業環境の変化に対応していくため、社員が最先端の技術を習得できるよう多様な技術研修を実施するほか、自律的考動を高めることを主眼に階層別研修を実施し、技術力と人間力を高めております。また、社員それぞれのモチベーションと働きがいを高める複数の研修を用意し、職位・技術・キャリアビジョンや今後の技術動向に応じた教育体制を構築しております。このような研修に加え、ダブルジョブ制度、社内FA制度の活用により、適材適所の人事配置の実現や、専門部署から社内各事業部への知見やノウハウの横展開を通じて、社員の成長を支援するとともに、組織としての総合力向上に努めております。
② 社員の健康
社員一人ひとりが能力を十分に発揮し活躍するためには、心身の健康や私生活の充実が不可欠と考え、社員が健康で安全に働ける環境の整備と維持に努めるべく、「長時間労働の抑制」「有休奨励日・プレミアムフライデーの活用促進、有給休暇取得の促進」「ワークライフバランスの実現」「テレワーク、サテライトワークの推進」等の観点から、健康経営に積極的に取り組んでおります。
③ 能力主義・ジェンダー平等の推進
当社グループでは、多様な人材が働き甲斐をもって活躍できる職場づくりを推進しております。女性活躍推進に会社を挙げて取り組んでいるほか、労働力の多様性、機会均等への取り組みとして、ワークライフバランスに関する制度面の拡充や、制度を活用しやすい社内風土の醸成にも積極的に努めております。
(3)リスク管理
当社グループでは、ESG(環境・社会・ガバナンス)の各項目について、サステナビリティ活動に関する指標と目標を設定し、ESG推進委員を選定して目標達成に向け、取り組んでおります。活動状況を経営会議に報告し、モニタリングを実施し評価しております。
(4)指標及び目標
当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、当社においては、具体的な取り組みは行われているものの、連結グループ全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。
このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
|
指標 |
目標 |
実績 (当連結会計年度) |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクの全てを網羅するものではありません。
(1)市場環境に関するリスクについて
① 経済・市場環境による顧客の投資意欲等の影響について
当社グループは、一般企業のシステム保守・開発を主要事業としているため、国内企業によるIT投資動向に一定の影響を受けます。当社グループは、市場の動向を先んじて的確に把握し、その対応策を常に講じるよう努めておりますが、経済情勢の変化及び国内の景気低迷等により、顧客のIT投資意欲が減退した場合は、新規顧客開拓の低迷や既存顧客からの受注減少、保守・運用契約の解約等により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合他社による影響について
当社グループは、市場動向を捉え、技術力やサービスの向上に努めておりますが、当社グループが属する情報サービス産業では、大規模事業者から小規模事業者まで多数の事業者が存在しており、市場において当該事業者との競合が生じております。国内企業のIT化推進等に伴い、業界全体における開発需要は堅調であるものの、オフショア開発等による価格競争、また、開発需要の減少や新規参入増加等による競争が激化した場合、あるいは競合他社の技術力やサービス力の向上により当社グループのサービス力が相対的に低下した場合には、受注減少、保守・運用契約の解約等により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新による影響について
当社グループが属する情報サービス産業は、技術革新のスピードが速くかつその変化が著しい業界であり、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループにおいては、当該技術革新の動向を捉えその対応を常に講じておりますが、想定を超える技術革新による著しい環境変化等が生じた場合、当該変化に当社グループが対応することができず、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業に関するリスクについて
① 人材の確保について
当社グループは、優秀な人材の獲得・育成を目指し、新卒を中心に採用を促進するための対応策を講じるとともに、社員に対して技術研修制度、資格奨励金制度等を設け、技術力の向上を図っております。この施策が計画どおり実施できず、十分な人材を採用又は育成することができない場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 協力会社の確保について
当社グループにおけるシステム開発業務等については、開発業務の効率化、顧客要請への迅速な対応、外部企業の持つ専門性の高いノウハウ活用等を目的として、業務の一部について当社グループ社員の管理統括のもと、パートナーと位置づける協力会社への外部委託を活用しております。現時点では優秀な協力会社との良好な連携体制を維持しており、今後も協力会社の確保及びその連携体制の強化を積極的に推進していく方針ではありますが、協力会社から十分な人材を確保できない場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 不採算プロジェクトの発生について
当社グループが推進しております、持ち帰り型の案件に伴うシステム開発においては、ISO9001(品質マネジメントシステム)による受注前の「見積検討会(受注の可否)」から受注後の「品質管理」、「プロジェクト管理」による監視に努めておりますが、予測できない要因により開発工程での品質や工期の問題の発生及び納品後のシステム運用段階での不具合等が発見される場合があります。
このような状況により不採算プロジェクトが発生した場合は、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 大口顧客への依存度について
当社グループの主要取引先には、継続的な販売先となっている大口顧客があります。
特定業種、顧客との強い関係は当社グループの強みである反面、経済情勢などの変化により顧客の事業運営が影響を受け、顧客の方針、開発計画等が変更を余儀なくされた場合、当社グループの予定売上を確保できず当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 顧客情報等漏洩のリスクについて
当社グループでは、業務に関連して顧客や取引先等の個人情報及び機密情報を取り扱う場合があり、情報管理に関する取組みとして、必要に応じてISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)やプライバシーマークの認定取得を行っております。
当社においては、各部門担当者と管理者で構成される情報セキュリティ委員会を設置し、従業員教育、各種ソフトウェアの監視、情報資産へのアクセス証跡の記録等各種の情報セキュリティ対策を講じ、個人情報を含む重要な情報資産の管理を実施し、情報漏洩のリスクの回避を図っております。しかしながら、当社グループ又は協力会社より情報の漏洩が発生した場合は、顧客からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜等により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 情報システムのトラブルについて
当社グループでは、事業の特性上、多数のコンピュータ機器を利用しており、専門業者であるデータセンターの利用等により、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じております。
しかしながら、大規模な災害・停電、システムやネットワーク障害、不正アクセスやコンピュータ・ウイルス等による被害が発生した場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 長時間労働の発生について
システム開発プロジェクトにおいては、当初計画にない想定外の事象が発生し、品質や納期を厳守するために長時間労働が発生することがあります。特に、一括請負の案件は、品質確保や納期の責任を負担することから、こうした事象が発生するリスクが高まります。
当社グループでは、日頃より適切な労務管理に努めるとともに、このような事象の発生を撲滅すべくプロジェクト監視をしております。しかしながら、やむを得ない要因によりこのような事象が発生した場合は、従業員の健康問題や労務問題に発展し、システム開発での労働生産性が低下する等により当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他のリスクについて
① 法的規制について
ⅰ.労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
当社では顧客先に社員を派遣してシステム開発等を行う場合があります。
当社は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」を遵守し、労働者派遣事業者として監督官庁への必要な届出を行っております。
当社は法令順守を徹底し、当該法的規制等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により派遣元事業主としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当し、業務の全部若しくは一部の停止処分を受けた場合、若しくは新たな許可を取得することができなくなった場合、又は法的な規制が変更になった場合等には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
ⅱ.下請代金支払遅延等防止法(下請法)
当社グループが委託先に対して業務の一部を外注するにあたっては、下請法の適用を受け、3条書面の交付、5条書類の作成等、下請代金支払遅延の防止等が求められる場合があります。当社グループは法令順守を徹底し、当該法的規制等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により下請法に違反し、公正取引委員会による勧告を受けた場合には、社会的な信用を失墜する等、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産権について
当社グループが行うシステム開発等において、他社の所有する著作権及び特許権を侵害しないように充分に啓蒙活動を行い、常に注意を払って事業展開しておりますが、当社グループの認識の範囲外で他社の所有する著作権及び特許権を侵害する可能性があります。このように、第三者の知的財産権を侵害してしまった場合、当社グループへの損害賠償請求、信用の低下により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 自然災害等による影響について
地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電の拡大等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に、当社グループの主要な事業拠点である首都圏やニアショア拠点である長崎県周辺において大規模な自然災害等が発生した場合には、正常な事業運営が行えなくなる可能性があり、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、自然災害等が発生した場合に備え、体制を整備しておりますが、自然災害等による人的、物的損害が甚大である場合は、事業の継続そのものが不可能になる可能性があります。
④ 新型コロナウイルス感染症をはじめとする各種感染症の拡大について
ⅰ.需要減少による当社グループの財政状態の悪化
当社グループは、顧客ニーズを的確に捉えた新製品・新サービスの供給、生産性の向上、コストダウン等の対策を継続することで、収益減少を最小限に抑えるよう努めておりますが、新型コロナウイルス感染症等の影響が長期化する場合には、顧客の投資需要の減少により収益が減少し、財政状態が悪化する可能性があります。
ⅱ.顧客の財政状態悪化に起因する需要消失や債権の回収不能
当社グループは、当社グループを取り巻く市場環境の見極めをタイムリーに行い、顧客への与信調査を徹底するとともに、売掛債権の定時回収・早期回収に努める体制を整備しておりますが、新型コロナウイルス感染症等の影響により、顧客の財政状態が当社グループの想定を超えて悪化し、事業継続が困難となった場合、売上が消失するとともに、当社グループが有する売上債権の回収が困難となる可能性があります。
ⅲ.従業員の新型コロナウイルス感染リスクと事業継続リスク
当社グループは、社内外への感染被害を抑止し、従業員の健康と安全を確保するため、テレワークやリモート開発を積極的に推進し、事業継続に向けた体制づくりにいっそう注力しておりますが、従業員が新型コロナウイルス等に感染し、従業員同士の接触等により、社内での感染が拡大した場合には、営業活動・開発業務に支障をきたし、ある一定期間事業活動を停止する可能性があります。
⑤ 国際情勢の影響について
当社グループは海外に拠点を有しておらず、また海外向けの事業も手掛けておりませんが、ロシア・ウクライナ紛争、米中貿易摩擦、中東及び北朝鮮等地政学的なリスクにより顧客企業のIT投資への意欲が急速かつ大きく変化した場合や、業界内部での価格競争が今より激化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資の底堅さを維持したものの、物価上昇に対して賃金が伴っていないことによる個人消費への影響や海外経済の減速による不安定さ等、依然として不透明な状況が見込まれます。
国内IT市場においては、クラウドサービス、AI、サイバーセキュリティ分野を中心に企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要が引き続き拡大しており、特に中堅・中小企業によるIT投資の加速が顕著となっております。一方、IT人材不足が課題として顕在化しており、企業のDX推進における障壁となる可能性が懸念されます。
このような状況のもと、当社は、企業価値向上と持続的な成長を推し進めていくためには優秀な人材確保による開発力及び信用力の強化が不可欠と考え、プライム市場が求める「流通株式時価総額100億円以上」の基準の充足を目指し、グループ全体の企業価値向上に取り組んでまいりました。
具体的には、ITアウトソーシング、マイグレーション開発、AIといった注力分野における業績拡大を図るとともに、株主還元の強化や積極的なIR活動等、多角的な施策を展開しております。
昨年より株価600円を目標に取り組んできた「6.600作戦」では着実に歩みを進め、当社は2025年9月期において流通株式時価総額100億円以上を達成し、東京証券取引所が定めるプライム市場の上場維持基準を充たしました。
2025年7月からは新たな役員体制のもと、企業価値向上プロジェクト「ValueCreationProject」に取り組んでおります。
業務提携においては、受注拡大や販路拡充等、着実な成果が表れており、今後も各社との連携強化を推進する方針です。2025年8月には第三者検証のビジネス拡大を目的として六元素情報システム株式会社(現 RGS株式会社)と、業務提携契約を締結いたしました。
また、2025年5月に業務提携契約を締結したHmcomm株式会社と、長期的な協業関係の強化を目指して資本業務提携へ移行することを合意いたしました。
これらの成長戦略、業績向上やEPS向上への取組みへのご理解を深めていただくため、当社では機関投資家、個人投資家の皆様との対話を重視し、説明会やIR・PRの積極的な情報発信等に努めております。
この結果、当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は6,513,361千円となり、前連結会計年度末と比較して859,926千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が664,883千円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が364,012千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,740,306千円となり、前連結会計年度末と比較して317,308千円の増加となりました。これは主に、未払金が170,145千円増加、未払法人税等が120,076千円増加、買掛金が44,894千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は4,773,055千円となり、前連結会計年度末と比較して542,618千円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が546,007千円増加したことによるものであります。
b.経営成績
サービスラインの状況といたしましては、「業務系システム開発」においては、生保・流通サービス・自治体・文教向け案件の受注が好調だったことから、前期比3.6%増となりました。注力分野であるマイグレーション開発は前期比7.6%増と拡大しました。
「IT基盤」は、全体では前期比14.9%減となりましたが、注力分野であるITアウトソーシングは企業のDX人員不足の需要に応える安定したサービスを提供し、前期比17.2%増と好調に推移しました。また、ソフトウェアテストに必要なドキュメントの資産化・最適化を行いテストプロセスの実行を強力に支援する「テスト管理サービス」が拡大しました。
「ソリューション」は、独自のソリューションやサービスの提供により他社との差別化や機器・ライセンスの販売が増え、前期比32.7%となりました。注力分野であるAIソリューションは前期比38.3%増と拡大しました。新たなラインナップとして2025年7月には、Hmcomm株式会社との協業による異音検知AIソリューション「As Prophetter」の提供を開始しました。また2025年9月には、請求書データのオンライン受取り、後続システムへの自動連携を可能とする「Invoice PA Direct」の提供を開始しました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は、10,032,902千円(前期比5.1%増)、売上総利益は、2,278,644千円(前期比5.3%増)となりました。2025年9月末日を初回基準日として導入した株主優待制度の費用157,755千円を新たに計上したことにより、販売費及び一般管理費は、1,122,789千円(前期比14.6%増)と増加しました。これにより、営業利益は1,155,855千円(前期比2.5%減)、経常利益は1,169,657千円(前期比3.2%減)となりました。投資有価証券の売却による特別利益157,350千円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は887,114千円(前期比9.5%増)となりました。
これらは、2025年10月23日付「2025年9月期連結業績予想の修正のお知らせ」と同水準の着地となります。
なお、当社グループは情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
当連結会計年度における事業のサービスライン別の売上高を示すと、次のとおりであります。
|
事業のサービスライン |
売上高(千円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
|
業務系システム開発 |
6,549,813 |
65.3 |
103.6 |
|
IT基盤 |
1,435,873 |
14.3 |
85.1 |
|
ソリューション |
2,047,215 |
20.4 |
132.7 |
|
合 計 |
10,032,902 |
100.0 |
105.1 |
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて663,806千円増加し、2,761,801千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、795,926千円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益1,327,008千円、その他の流動負債の増加額179,870千円等によるキャッシュ・フローの増加と、法人税等の支払額391,489千円、売上債権及び契約資産の増加額364,012千円等によるキャッシュ・フローの減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、217,762千円となりました。
これは主に、投資有価証券の売却による収入257,894千円によるキャッシュ・フローの増加と、無形固定資産の取得による支出31,309千円、有形固定資産の取得による支出10,330千円等によるキャッシュ・フローの減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、349,882千円となりました。
これは主に、配当金の支払額340,992千円、長期借入金の返済による支出7,740千円等によるキャッシュ・フローの減少によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントのため、生産、受注及び販売の実績については、サービスライン別に示しております。
a.生産実績
当社グループが提供するサービスには、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載を省略しております。
b.商品等仕入実績
当連結会計年度の商品等仕入実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため、売上高区分のうち商品等売上高に係る商品等仕入高を記載しております。
|
区 分 |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
|
商品等仕入高 |
(千円) |
423,405 |
210.6 |
|
合 計 |
(千円) |
423,405 |
210.6 |
(注)金額は仕入価格で表示しております。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業のサービスライン別に示すと、次のとおりであります。
|
事業のサービスライン |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
業務系システム開発 |
7,098,497 |
112.7 |
2,096,369 |
135.5 |
|
IT基盤 |
1,269,297 |
72.6 |
211,265 |
55.9 |
|
ソリューション |
2,213,029 |
138.1 |
814,121 |
125.6 |
|
合 計 |
10,580,824 |
109.7 |
3,121,756 |
121.3 |
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のサービスライン別に示すと、次のとおりであります。
|
事業のサービスライン |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
|
業務系システム開発 |
(千円) |
6,549,813 |
103.6 |
|
IT基盤 |
(千円) |
1,435,873 |
85.1 |
|
ソリューション |
(千円) |
2,047,215 |
132.7 |
|
合 計 |
(千円) |
10,032,902 |
105.1 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
キヤノンITソリューションズ 株式会社 |
1,237,062 |
13.0 |
- |
- |
|
東芝デジタルソリューションズ株式会社 |
1,119,007 |
11.7 |
- |
- |
|
明治安田システムテクノロジー株式会社 |
- |
- |
1,141,725 |
11.4 |
2.当連結会計年度のキヤノンITソリューションズ株式会社及び東芝デジタルソリューションズ株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
3.前連結会計年度の明治安田システムテクノロジー株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当社グループはこの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
イ.財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ロ.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.売上高、売上原価及び売上総利益
当連結会計年度における売上高は10,032,902千円となりました。売上総利益は2,278,644千円となりました。
ロ.販売費及び一般管理費並びに営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,122,789千円となりました。
この結果、営業利益は1,155,855千円となりました。
ハ.営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は26,942千円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は13,140千円となりました。
この結果、経常利益は1,169,657千円となりました。
ニ.法人税等及び当期純利益
当連結会計年度における法人税等合計は、439,161千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は887,114千円となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、労務費、外注費、経費並びに販売費及び一般管理費等の運転資金と中長期的な成長を実現するための先行投資に大別されます。
運転資金につきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金に充当することにより対応する方針であり、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得られるキャッシュ・フローの水準等を勘案し、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。
該当事項はありません。
長崎大学との産学共同研究開発の成果として提供を進めている生成AI活用ソリューション等に関する研究開発等を行った結果、当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は
なお、当社グループは情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。