【要約中間連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社PKSHA Technology(以下「当社」という。)は、日本に所在する企業であります。当社の登記上の本社は、ホームページ(https://pkshatech.com/)で開示しております。要約中間連結財務諸表は当社及び子会社(以下「当社グループ」という。)、並びに関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されております。
当社グループの事業内容及び主要な活動は、注記「4.セグメント情報」に記載しております。
当社グループの2025年3月31日に終了する中間期の要約中間連結財務諸表は、2025年5月14日に取締役会によって承認されております。
2.作成の基礎
当社グループの要約中間連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第2号に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同第312条の規定により、IAS第34号に準拠して作成しております。
当社グループの要約中間連結財務諸表は、公正価値で測定されている金融商品等を除き、取得原価を基礎として作成しております。
当社グループの要約中間連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しております。日本円で表示しているすべての財務情報は、特に記載がない限り千円未満を切り捨てて記載しております。
要約中間連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定をすることが義務付けられております。ただし、実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの変更は、見積りが変更された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
当社グループの要約中間連結財務諸表における重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断は、原則として前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様であります。
(要約中間連結キャッシュ・フロー計算書)
前中間連結会計期間において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた利息の受取額及びその他の収益は、重要性が増したことにより見直しを行い、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前中間連結会計期間において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた61千円は「利息の受取額」、同じく「その他」に含めていた△101,135千円は「その他の収益」として組替えております。
3.重要性のある会計方針
当社グループの要約中間連結財務諸表において適用する会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同様であります。
なお、当中間連結会計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を用いて算定しております。
4.セグメント情報
当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループはサービス別のセグメントから構成されており、報告セグメントは、「AI Research & Solution事業」及び「AI SaaS事業」で構成されております。
「AI Research & Solution事業」では、アルゴリズム・知能化技術の事業化を行っており、パートナー企業のニーズに合わせて共同研究開発からソリューションの提供までを一気通貫で実施しております。また、実オペレーションを通じた製品/サービス開発の一環で、IoT機器からリアル空間のデータをクラウド上に収集し顧客への価値提供を実現するサービスの開発を、駐車場機器の製造販売事業を通じて行っております。
「AI SaaS事業」では、AI Research & Solution事業におけるアルゴリズムの開発成果をもとに、汎用的なニーズに対応するプロダクトを販売しております。AI SaaSプロダクトは「顧客接点」・「社内業務」領域で利用されており、人の業務を効率化し能力を拡張していく形で、ビジネス支援や企業の課題解決を実現しております。
報告セグメントの会計処理の方法は、当社グループの連結財務諸表における会計方針と同一であり、報告セグメントの利益は、事業利益ベースの数値であります。事業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して算出しております。また、セグメント間の取引は市場実勢価格に基づいております。
前中間連結会計期間(自 2023年10月1日 至 2024年3月31日)
(注) セグメント利益の調整額△520,094千円は主に各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない要約中間連結財務諸表提出会社の一般管理費であります。
当中間連結会計期間(自 2024年10月1日 至 2025年3月31日)
(注) セグメント利益の調整額△630,975千円は主に各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない要約中間連結財務諸表提出会社の一般管理費であります。
5.子会社に対する支配の喪失
当社の子会社であった株式会社Sapeet(以下「Sapeet」という。)は、2024年10月29日をもって東京証券取引所グロース市場へ新規上場いたしました。これに伴い、当社は保有株式の一部について売出し(議決権比率は53.5%から37.1%へ減少)を行ったことにより支配を喪失し、同社は当社の関連会社となりました。
(1) 支配喪失日現在の子会社の資産及び負債
(2) 支配喪失に伴うキャッシュ・フロー
(3) 支配喪失に伴う損益
当中間連結会計期間において、保有株式の一部売出しに伴う関係会社株式売却益を198,365千円、残存投資を公正価値で再測定したことによる評価益を711,121千円それぞれ認識しており、要約中間連結損益計算書の「その他の収益」に含めております。
6.売却目的で保有する資産及び直接関連する負債
前連結会計年度末における売却目的で保有する資産及び直接関連する負債は、当社の子会社であったSapeet(AI Research & Solutionセグメント)の資産及び負債から構成されております。
2024年9月24日付で、株式会社東京証券取引所によりSapeetの東京証券取引所グロース市場への新規上場が承認されました。これに伴い、当社が保有するSapeet株式の一部につき売出しを行うことによりSapeetが子会社から関連会社となることが確実となったため、前連結会計年度末における同社の資産及び負債を売却目的保有に分類された処分グループとし、一括して「売却目的で保有する資産」及び「売却目的で保有する資産に直接関連する負債」として表示しております。
当該資産の主な内訳は、現金及び預金220,228千円、営業債権及びその他の債権85,700千円、無形資産82,012千円等であり、負債の主な内訳は、借入金200,000千円、営業債務及びその他の債務40,535千円等であります。
本株式譲渡における売却コスト控除後の公正価値(売却予定価額)が帳簿価額を上回っているため、売却目的保有に分類された処分グループは帳簿価額で測定しております。
なお、当中間連結会計期間においてSapeetは新規上場し、本株式譲渡は完了しております。
7.売上収益
顧客との契約から認識した売上収益の分解は以下のとおりであります。
前中間連結会計期間(自 2023年10月1日 至 2024年3月31日)
当中間連結会計期間(自 2024年10月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.AI Research & Solutionは主として株式会社PKSHA Technology、株式会社アイテック等の売上収益が含まれており、アルゴリズムライセンスの提供や駐車場の管理受託等、継続的に発生する売上収益をストック収益、顧客との共同研究・ソリューションによる売上収益や駐車場機器の販売等をフロー収益としております。
2.AI SaaSには株式会社PKSHA Workplace、株式会社PKSHA Communication、株式会社PKSHA Associatesが提供する各種ソフトウエアプロダクトに係る売上収益が含まれており、利用料金等の継続課金による売上収益をストック収益とし、初期設定等による売上収益をフロー収益としております。
8.1株当たり中間利益
(1) 基本的1株当たり中間利益
基本的1株当たり中間利益及びその算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(2) 希薄化後1株当たり中間利益
希薄化後1株当たり中間利益及びその算定上の基礎は、以下のとおりであります。
なお、基本的1株当たり中間利益及び希薄化後1株当たり中間利益の算定に用いられた期末発行済株式数及び期中平均株式数からは、従業員等を対象とする株式報酬制度に係る信託が所有する当社株式の数を控除しております。
9.金融商品
資産
現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権等の流動項目は短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっております。
その他の金融商品を構成する投資のうち、上場株式等活発な市場における価格のあるものは、期末日の市場価格を公正価値としております。活発な市場における価格のないものは、直近の独立した第三者間取引やファイナンス価格の情報が利用可能な場合、当該直近の取引価格を公正価値としております。なお、直近の取引価格について、取引発生後一定期間は有効であるものと仮定しております。これらの直近の取引価格が利用できない場合には、割引キャッシュ・フロー法、類似企業比較法又は純資産に基づく評価モデルにより算定しております。割引キャッシュ・フロー法及び類似企業比較法による公正価値の測定は、割引率、株価売上高倍率等の観察可能でないインプットを利用し、必要に応じて一定の非流動性ディスカウントを加味しております。純資産に基づく公正価値の測定は、発行会社の純資産を基礎とし、必要に応じてその金額を修正して算定しております。
その他の非流動資産の公正価値は、以下を除きリスク調整後割引率で現在価値に割り引いて公正価値を算定しており、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっております。
・デリバティブ資産
デリバティブ資産については、外部評価機関を利用し、主としてブラック・ショールズ・モデルに基づき公正価値を算定しております。
負債
営業債務及びその他の債務等の流動項目は、以下の項目を除き、短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の合理的な近似値となっております。
・非支配持分との間の追加持分取得に係る先渡契約
その他の金融負債には非支配持分との間の追加持分取得に係る先渡契約が含まれており、これについては外部評価機関を利用し、想定される譲渡価額を加重平均資本コストによって割り引く方法で公正価値を算定しております。
長期借入金(1年以内返済分も含む)は、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引く方法で公正価値を算定しております。
償却原価で測定する金融商品のうち、帳簿価額と公正価値が合理的な近似値となっていないものについて、公正価値及び連結財政状態計算書における帳簿価額は、以下のとおりであります。
借入金の公正価値は、元利金の合計額を同様の新規借入を行った場合に想定される利率で割り引く方法で算定しており、公正価値のヒエラルキーはレベル2に該当いたします。
金融商品の公正価値のヒエラルキーは、以下のとおり分類しております。
レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の公表価格
レベル2:レベル1に分類される相場価格以外で、資産又は負債について直接又は間接的に観察可能なインプット
レベル3:観察可能な市場データに基づかない、観察不能なインプット
金融商品のレベル間の振替は、中間連結会計期間末において認識しております。前連結会計年度及び当中間連結会計期間において、レベル間の重要な振替が行われた金融商品はありません。
公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりであります。
前連結会計年度末(2024年9月30日)
当中間連結会計期間末(2025年3月31日)
(注) 1.当社グループの資本性金融商品は上場株式と非上場株式、負債性金融商品はファンド投資で構成されており、いずれも連結財政状態計算書及び要約中間連結財政状態計算書において「その他の金融資産(非流動)」に含まれております。上場株式はレベル1、非上場株式及びファンド投資はレベル3に区分しております。
2.当社グループは、特定の関連会社について、一定の期間経過後に契約上で定められた方式に基づいて算定された価格で追加の株式等を取得する義務を負う契約を締結しております。当社グループでは、追加持分に係る追加取得の義務をデリバティブとして取扱い、公正価値で測定しております。当該デリバティブ資産は連結財政状態計算書において「その他の金融資産(非流動)」に含めており、公正価値ヒエラルキーのレベル3に区分しております。
3.当社グループは、特定の子会社について、一定の期間経過後に契約上で定められた方式に基づいて算定された価格で追加の株式を非支配持分から取得する義務を負う先渡契約を締結しており、先渡契約の現在価値で金融負債を認識しております。当該金融負債は要約中間連結財政状態計算書において「その他の金融負債(流動)」及び「その他の金融負債(非流動)」に含めており、公正価値ヒエラルキーのレベル3に区分しております。
レベル3に区分されたその他の金融商品について、主な評価技法及び観察不能なインプットは以下のとおりであります。
レベル3に区分した金融商品については適切な権限者に承認された公正価値測定の評価方針及び手続に従い、担当部署が対象金融商品の評価方法を決定し、外部の評価専門家又は適切な評価担当者が公正価値を測定しております。公正価値の測定結果については適切な責任者が承認しております。
③ レベル3に区分される経常的な公正価値測定の感応度情報
当社グループにおいて、継続的に保有することが想定されるレベル3の金融商品は、資本性金融商品、負債性金融商品及びデリバティブ資産であり、割引率の低下(上昇)、株価売上高倍率の上昇(低下)、ボラティリティの増加(減少)等により、公正価値は増加(減少)します。
これらの経常的な公正価値測定について、観察可能でないインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に、重要な公正価値の増減は見込まれておりません。
前中間連結会計期間(自 2023年10月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円)
純損益及びその他の包括利益は、要約中間連結損益計算書及び要約中間連結包括利益計算書において、金融収益又は金融費用、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に含まれております。
当中間連結会計期間(自 2024年10月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円)
純損益及びその他の包括利益は、要約中間連結損益計算書及び要約中間連結包括利益計算書において、金融収益又は金融費用、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に含まれております。
10.後発事象
該当事項はありません。
該当事項はありません。