当中間会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当中間会計期間におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善及び依然として好調なインバウンド需要等により、緩やかな回復基調が続いているものの、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢に起因する国内外の経済活動への影響、米国の関税政策、急激な為替変動及びエネルギー・原材料価格の上昇などにより、先行きが非常に不透明な状況となっております。
このような環境の下、当社は世界各国の顧客ニーズに合わせた魅力ある新製品開発を行うと共に、自社IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)による製品開発に特に注力してまいりました。
国内市場におきまして、プラモデル製品の展開では、自社IP製品『アルカナディア』より「ソフィエラ」、自社IP『フレームアームズ・ガール』と他社IP『勇者王 ガオガイガーFINAL』のコラボレーション商品の「クロスフレーム・ガール ガオファイガー」及び自社IP製品『メガミデバイス』より「朱羅 忍者 枢」及び「朱羅 弓兵 絆」等を発売し、これらの製品が当該期間の売上に貢献しましたが、美少女プラモデル市場においては依然として企業間競争が激しいこと、当該期間における販売製品の点数が減少したことを要因として、当該カテゴリー全体としての売上は伸び悩みました。
他方、フィギュア製品の展開では、他社IP製品では『葬送のフリーレン』より「フリーレン」、自社IP製品では、『ARTIST SUPPORT ITEM』より「ハンドモデル/R -GRAY-」を発売し、これらの製品が当該カテゴリーの売上に貢献したものの、前年同期と比較して売上を牽引するようなヒット製品の点数が減少した結果、当該カテゴリー全体としての売上は伸び悩みました。
また、直営店舗における小売販売につきましては、引き続き『VTuber』関連商品が堅調に推移したこと及び訪日外国人客の来店者数が依然として好調であることを主要因として各店舗の売上は増加しました。
北米地域におきましては、ロサンゼルスにて開催された「アニメエキスポ2024」及びサンディエゴにて開催された「サンディエゴ・コミックコンベンション2024」に出展し、新製品及び当事業年度中に立ち上げ予定の直営ECサイトについてのプロモーション活動を積極的に行いました。一方で当該期間においては顧客のニーズにフィットした商品を効果的に投入することができず、その結果、当該地域の売上は前年同期と同水準程度となりました。
アジア地域におきましては、国内市場と同様、自社IP製品『アルカナディア』より「ソフィエラ」等のプラモデル製品の売上が堅調に推移したことを主要因として、当該地域の売上は前年同期と同水準程度となりました。
当事業年度の計画は、前事業年度に引き続き製品リリースのタイミングが下半期に集中していることや、上記の状況に起因する販売数量減少の結果、当中間会計期間の売上高は6,754,907千円(前年同期比8.4%減)、営業利益は226,598千円(前年同期比51.4%減)、経常利益は210,305千円(前年同期比51.1%減)、中間純利益は138,757千円(前年同期比52.6%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
当中間会計期間末の総資産は11,954,866千円となり、前事業年度末に比べ80,077千円(0.7%)の減少となりました。
(流動資産)
当中間会計期間末における流動資産の残高は7,973,628千円で、前事業年度末に比べ155,603千円(1.9%)減少しております。これは現金及び預金の増加206,078千円、商品及び製品の増加168,572千円並びに前渡金の増加442,389千円があった一方で、売掛金の減少1,053,044千円があったことが主な要因であります。
(固定資産)
当中間会計期間末における固定資産の残高は3,981,237千円で、前事業年度末に比べ75,526千円(1.9%)増加しております。これは建物の減少16,563千円があった一方で、投資その他の資産の増加97,397千円があったことが主な要因であります。
(流動負債)
当中間会計期間末における流動負債の残高は2,531,162千円で、前事業年度末に比べ215,312千円(9.3%)増加しております。これは、買掛金の増加244,966千円があったことが主な要因であります。
(固定負債)
当中間会計期間末における固定負債の残高は2,349,107千円で、前事業年度末に比べ154,041千円(6.2%)減少しております。これは長期借入金の減少165,406千円が主な要因であります。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産の残高は7,074,596千円で、前事業年度末に比べ141,347千円(2.0%)減少しております。これは中間純利益138,757千円の計上があった一方で、配当金の支払288,269千円があったことが主な要因であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ139,971千円増加し、1,286,729千円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、前渡金の増加額442,389千円及び法人税等の支払額117,978千円等の資金の減少要因があった一方で、税引前中間純利益210,305千円の計上、減価償却費574,356千円の計上及び売上債権の減少額1,053,044千円による資金の増加を主な要因として、1,192,057千円の収入となりました(前年同期は612,032千円の収入)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出500,422千円及び関係会社出資金の払込による支出86,820千円等の資金の減少を主な要因として、677,580千円の支出となりました(前年同期は743,006千円の支出)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入200,000千円及び長期借入れによる収入100,000千円等の資金の増加があった一方、長期借入金の返済による支出392,212千円及び配当金の支払額288,107千円等による資金の減少を主な要因として372,154千円の支出となりました(前年同期は113,700千円の収入)。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当中間会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
当社は、成長戦略における基本方針として、「プラモデル・フィギュアに続く新領域の確立」を掲げておりますが、当該取り組みの一環として新事業開発チームを組成し、新領域に関する研究開発活動を推進しております。当中間会計期間の研究開発費の総額は4,788千円であります。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。