文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針および経営戦略等
当社グループは、介護用品および福祉用具の開発・製造・販売を通じて高齢者がいつまでも健やかに、元気に、生きがいを持って、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与できる社会の構築により、社会貢献の実現を目指しております。
当社グループは、「1.取扱い製品領域の拡大」、「2.シニア関連事業の拡大」、「3.介護ロボット事業の確立」、「4.海外事業の開拓」を主な経営方針として事業活動を進めております。
「1.取扱い製品領域の拡大」では、株式会社シクロケアが取り扱う介護保険における住宅改修用品および介護保険貸与(レンタル)の対象となる手すりやスロープ、また、介護保険販売の対象品目となる特定福祉用具の入浴補助具(すのこ)等、これまで当社の市場シェアが低いもしくは参入できていなかった製品領域への参入を推進しております。
「2.シニア関連事業の拡大」では、連結子会社である株式会社ネクストケア・イノベーションがEC事業を展開しており、インターネット等を利用した介護用品・福祉用具の通信販売を展開しております。また、連結子会社である株式会社幸和ライフゼーションは、福祉用具貸与(レンタル)事業等を行っており、介護サービス事業まで事業領域を拡大しております。
「3.介護ロボット事業の確立」では、「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」および「コミュニケーションロボット」を上市に向けて開発を進め、開発と並行しながら販路開拓に向けて市場調査を行ってまいりましたが、新型コロナウイルス感染症が蔓延する中、緊急事態宣言発出等の影響により、実証実験を進めることができない状況となりました。そのため、「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」(2021年2月期上市予定)および「コミュニケーションロボット」(2022年3月上市予定)両製品の上市予定を未定として変更しております。
「4.海外事業の開拓」では、すでに老人長期療養保険制度(日本の介護保険制度に相当する制度)が導入されている韓国を中心に受注が堅調に推移しており、2018年2月に介護保険制度が導入となった台湾におきましても、販売代理店との関係強化を積極的に進めてまいりました。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、中長期的な経営計画等に係る具体的な目標数値は定めておりませんが、営業基盤の拡大、収益基盤強化を意識した経営を推進すべく売上高、営業利益、売上高営業利益率を重視した経営管理を行っております。当連結会計年度につきましては、売上高5,215,020千円(前年同期比△13.0%減)、営業利益368,844千円(前年同期は営業損失131,310千円)、売上高営業利益率は7.1%(前年同期は△2.2%)となりました。これらの指標につきましては、今後も継続して増加させるよう努めてまいります。
(3)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い、2020年4月に発出された緊急事態宣言における外出自粛要請等により景気が急速に悪化するなど、厳しい状況となりました。緊急事態宣言の解除をきっかけに国内消費は緩やかに回復基調となったものの、第2波、第3波と感染者が再び急増し、予断を許さない状況が続いております。また、海外においても、2020年1月下旬から大きく報道されている新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に収束の気配がなく、ワクチンの実用化が進められているものの、長期的な景気の落ち込みが予想され、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する介護用品・福祉用具業界におきましては、利用者である高齢者人口の増加傾向が2042年まで続くと予想され、市場の拡大が見込まれておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合には、営業活動の停滞や消費者ニーズの低下等により事業活動への影響が懸念されます。また、当社の生産拠点である中国においても生産活動の鈍化や停滞等の影響が予想されるなど、今後も予断を許さない経営環境が続くことが予想されます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、永続的な発展のための礎となる経営基盤の強化と確立に向けて、以下の事項を重要な経営課題と認識し、今後、取り組んでまいります。
①販売チャネルおよび取扱い製品領域の拡大
当社グループは、これまで、介護用品(介護保険対象外商品)についてホームセンターや量販店を中心に販路を広げてきました。当社連結子会社(当社株式持分51%)株式会社ネクストケア・イノベーションがEC事業を展開しており、インターネット等を介した介護用品・福祉用具の通信販売を展開しております。また今後、さらなる成長に向けて、百貨店およびかばん専門店など、販路の拡大を進めてまいります。
さらに、当社グループは、歩行車、シルバーカーおよび歩行補助杖など歩行系の介護用品・福祉用具を強みとして事業を展開してまいりましたが、当社の連結子会社である株式会社シクロケアが介護保険における住宅改修用品および介護保険貸与(レンタル)の対象となる手すりやスロープ、また、介護保険販売の対象品目となる特定福祉用具の入浴補助具(すのこ)等の製造・販売を行っており、同社の製品群が当社グループの介護分野における製品の領域拡大、品揃え強化を担っております。今後も事業の成長を加速するため、販売チャネルおよび取扱い製品領域の拡大を行ってまいります。
②シニア関連事業の拡大
当社の連結子会社である株式会社幸和ライフゼーションは、自立支援を目的としたデイサービス事業、ご利用者の住環境に合わせた福祉用具をご利用者の視点に立って提案する福祉用具貸与(レンタル)事業を展開しており、地域の介護福祉に貢献し、さらなる事業の拡大を目指します。また、当社グループの強みは、市場からいち早くニーズを吸い上げ、製品化する開発力にあります。今後の市場における優位性の確保には開発力が重要であるという認識のもと、その経営資源の強化を課題として取り組んでまいります。
③介護ロボットの事業化
当社グループは、利用者の転倒防止を目的とした「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」を2021年2月期の上市、また、認知症の人の生活不安・ストレスを軽減する「コミュニケーションロボット」を2022年3月の上市を目指して開発に取り組んでおりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実証実験が進められない状況となったため、両製品の上市予定を未定としております。
今後は、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、従来の技術では解決できなかった介護の現場における問題を解決するため、ロボット技術を利用した製品の開発、介護ロボット製品市場の開拓に取り組んでまいります。
④海外事業の推進
当社グループは、今後、高齢化社会を迎える東アジアおよび東南アジア地域(韓国、中国、台湾、香港、インドネシア、タイ)におきまして、介護用品・福祉用具の販売の強化に取り組んでおります。台湾におきましては、2018年に介護給付を目的とした制度の導入が開始されており、同国に対する営業活動を進めております。また、すでに老人長期療養保険制度(日本の介護保険制度に相当する制度)が導入されている韓国においても受注が堅調に推移しております。当社グループは、海外でこのような状況を踏まえ、積極的に海外における展示会に出展を行うことなどにより、海外事業の拡大に取り組んでまいります。
⑤品質管理体制の強化
当社グループでは、ロレータ型歩行車「Michele(ミケーレ)」の自主回収により、2019年2月期において大きな損失を計上することとなりました。その反省に立ち、お取引先およびご利用者の信頼を回復すべく、設計プロセス、開発プロセスさらに生産プロセスにおけるすべての品質管理体制の見直しを実施いたしました。今後も安心・安全かつ高品質を担保するため、不良率の低減に向けた品質管理体制の構築に取り組んでまいります。
⑥生産管理体制の強化
東莞幸和家庭日用品有限公司(当社連結子会社)において、部材等の調達原価の低減、生産工程内での不良率の低減および当社からの発注予測情報(フォーキャスト)の共有による生産リードタイムの短縮など、効率的な生産管理体制の強化に取り組んでまいります。
⑦組織機能の向上および人材の育成
当社グループは、持続的な企業価値の向上を図るため、また、あらゆる経営課題を克服するためにグループ内の組織機能の関連性を強化し、継続して向上させることが課題と認識しております。当社グループはこれらの組織機能を支える重要な要素である人材について、かねてよりOJTや社内外の研修を通じてその育成に努めておりますが、今後も経営環境の変化に対して機動的に対応できる人材の確保および育成は、継続的な課題であると認識しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
ただし、以下の事項は当社グループに係る全ての事業等のリスクを網羅的に記載したものではなく、記載された事項以外にも予測の難しい事業等のリスクが存在するものと考えられます。また、そのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な開示を行うという観点から記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループの予測に基づいて判断したものであります。
(1)生産体制に関するリスク
当社グループの生産体制は、当社が企画・開発した製品を生産子会社である東莞幸和家庭日用品有限公司で量産する体制を敷いております。当社グループは高品質と安全性の確保に重点を置き、中国の生産子会社での生産を今後も継続する方針であります。
しかしながら、当社グループが生産活動を行う海外における政治または法環境の変化、労働力の不足および人件費の高騰、ストライキ、物流網の混乱、経済状況の変化など、予期せぬ事象により生産設備の管理やその他の事業の遂行に問題が生じる可能性があります。
従いまして、これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品の欠陥および製造物責任に関するリスク
当社グループは、生産子会社である東莞幸和家庭日用品有限公司およびその他の協力工場において、一般財団法人製品安全協会のSG基準(製品安全規格)や工業標準化法に基づく国家規格のJIS(日本工業規格)および国際的な品質マネジメントシステム規格であるISO9001に従って製品の品質向上に努め、各種製品の製造および商品の仕入を行っております。
しかしながら、すべての製品や商品について欠陥が発生しないという保証はなく、当社グループが加入している製造物責任賠償に係る保険についても、最終的に負担する賠償額を十分に補うことを保証するものではありません。万一、製品の欠陥が発生した場合や顧客の安全のために大規模なリコールを実施した場合には、多額の損害賠償や製品回収費用を当社が負担するだけではなく、当社ブランドが著しく毀損し、売上高の減少につながることが考えられます。このような場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)介護保険制度に関するリスク
当社グループが行っている事業は、介護保険制度に大きく影響を受けております。
社会の高齢化の進展にともない、介護を必要とする方の増加が見込まれておりますが、少子化・核家族化などにより家族だけで介護を支えることは困難な状況にあります。「介護保険制度」は、こうした状況を背景に、介護を必要とする状態となっても安心して生活が送れるよう、介護を社会全体で支えることを目的として2000年4月からスタートしたものです。
介護保険制度は、加入者が保険料を負担し合い、介護が必要なときに認定を受け、必要な介護サービスを利用する制度です。その介護保険の実施主体は市町村となっており、保険者として保険料と公費を財源として、介護保険事業を運営しております。介護保険制度の加入者(被保険者)は、年齢により第1号被保険者(65歳以上の方)と第2号被保険者(40歳~64歳の方で医療保険に加入されている方)に区分されており、第1号被保険者の方は原因を問わず、また、第2号被保険者の方は、加齢による病気(特定疾病)が原因で介護や支援が必要となった場合に要介護認定を受け、それぞれの要介護状態に応じたサービスを利用することができます。
この介護保険制度で受けることのできるサービスの一つに「福祉用具の貸与(レンタル)および購入」があり、要介護認定を受けた被保険者は、「福祉用具の貸与(レンタル)および購入」を10%の自己負担で利用することができます。当社グループの介護保険制度に依拠する売上高は、介護用品・卸売事業者等を対象とする営業部の売上高1,551,869千円および介護サービス事業554,217千円の合計2,106,086千円となっており、売上高構成比で40.4%を占めております。このため、要介護認定を受ける被保険者の範囲、介護保険の適用となる福祉用具の範囲や利用者の負担率が変更されることで需要動向が変化し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替変動に関するリスク
当社グループは、取扱製品および商品の輸出入取引を行っており、それらに係る外貨建金銭債権および債務について、為替相場の変動リスクを有しております。間接的な影響を含め、これらを排除することは困難であるため、為替相場の変動が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの輸出入取引は、アジアを中心とした複数の国々との間で行われており、今後もその取引は継続されていくため、各国の経済情勢の変化および災害の発生等にともなう輸出入環境の変化が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)特定の取引先への依存についてのリスク
当社グループの販売先のうち、主たる取引先であるパナソニックエイジフリー株式会社に対する販売割合が2021年2月期連結会計年度末において10.1%を占めております。
当社グループでは、上記取引先と良好な取引関係を継続する方針でありますが、特定取引先に過度に依存しないよう、新規取引先の開拓に積極的に取り組んでおります。
しかしながら、上記取引先の当社に対する取引方針如何によっては、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)業績の季節変動に関するリスク
当社グループの主要な製品である歩行関連の福祉用具は、その性質上、母の日や敬老の日のプレゼント需要の影響を受けております。また、気温が低下する季節においては、高齢者の外出機会減少の影響を受けております。
このことより、気温の低下する季節を含む第4四半期の売上高が他の四半期と比べて小さくなるという季節変動性を持っております。当社グループでは、第4四半期においても売上を確保すべく努力してまいりますが、特定の四半期業績のみによって通期の業績見通しを判断することは困難であります。
なお、2021年2月期の当社グループの業績は以下のとおりです。
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|
2021年2月期 第1四半期 |
2021年2月期 第2四半期 |
2021年2月期 第3四半期 |
2021年2月期 第4四半期 |
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売上高 (千円) |
1,257,153 |
1,377,402 |
1,410,584 |
1,169,879 |
|
営業利益 (千円) |
47,997 |
113,645 |
162,640 |
44,561 |
(7)大手企業参入によるリスク
当社グループが属する福祉用具関連市場は、超高齢化社会を迎える我が国の有望な成長産業として、様々な業種や業態からの市場参入や新規事業化を目指した企業の取組が活発化しております。これまでは競合する企業は中小企業が中心でしたが、今後は大手企業の参入により、優位性、価格競争、市場シェア、収益等への影響が予測されます。このような競合が顕在化した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)カントリーリスクについて
当社グループは、当社製品の製造・販売を行う連結子会社を中国に設立しております。現地法人は中国の安価な人件費による製造原価の低減や現地企業の優位性を享受することおよび販路の拡大を目的として事業活動を行っておりますが、当社グループの事業に不利な影響を及ぼす法令または諸規制の制定および改廃、予期しない不利な経済的または政治的要因の発生、人件費高騰や人材確保に障害が発生した場合など、当社グループの想定している範囲を超えた事態が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)原材料の価格高騰のリスク
当社グループの製品の主な原材料は、アルミパイプおよび樹脂などになります。これらの原材料は資源価格の変動リスクに晒されており、不測の資源価格高騰により原材料コストの上昇が発生し、販売価格への転嫁が遅れる場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)物流コストの高騰リスク
当社グループの商品および製品の大半は海外からの輸入となっており、販売先への納品についても物流業者へ委託を行っております。このため、燃料の高騰や人件費の高騰などにより物流コストが急激に上昇した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)研究開発についてのリスク
当社グループは、従前より市場ニーズの変化に対応した新しい機能性製品の研究開発を推進しております。このため、市場ニーズが当社グループの想定を大きく超えて変化した場合や、市場ニーズに合った開発品を適時に製品化できない場合、当初の想定を超えて研究開発費が大きく増加した場合には、研究開発投資を回収できないことにより、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)災害に関するリスク
当社グループは、火災や台風といった災害に備え、建物・機械設備・製品等の資産に対し損害補償を行う「企業財産総合保険」に加入しております。
しかしながら、地震や台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、当社グループの拠点設備が大きな被害を受け、操業が一部中断、停止し生産および出荷が遅延する可能性があり、被害を受けた設備等の修復のため、多額の費用が発生するなど、当該災害が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)訴訟リスク
当社グループは、国内および海外事業に関して、取引先、当社製品の使用者その他との間で紛争が発生し、訴訟やその他の法的手続きの当事者となるリスクを有しております。重要な訴訟等の提起があり、裁判等において不利益な決定や判決がなされた場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)知的財産権についてのリスク
当社は、新製品の開発時に創出された知的財産権を有しております。これら知的財産権は重要な経営資源の一つであると認識しており、知的財産権の保護、知的財産権にからむ紛争の回避は重要な経営課題であります。
しかしながら、当社の知的財産権が、第三者により無効とされる可能性、特定の地域では十分な保護が得られない可能性や知的財産権が模倣される可能性もあり、当該知的財産権が完全に保護されないことによって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社では総務部総務課が知的財産権を一元的に管理しており、事前に調査を行っておりますが、結果として第三者の特許を侵害するに至った場合や、その他知的財産権に係る紛争が発生した場合は、当社グループの製品の生産および販売が制約されたり、損害賠償金の支払が発生し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)人材の確保についてのリスク
当社グループは、今後の事業拡大を図るため、継続した人材の確保が必要と考えており、優秀な人材を適切に確保するとともに、人材の育成に努めていく方針であります。
しかしながら、優秀な人材の確保が計画どおりに進捗しない場合、また、在籍する人材の多くが流出する等の状況が生じた場合には、競争力の低下や事業拡大に影響が生じる可能性があり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)内部管理体制についてのリスク
当社グループは、企業価値の継続的な向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。業務の適正性および財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な運用、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底するにあたり十分な体制を構築していると考えておりますが、未だ発展途上にあり、今後の事業運営および事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。
しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17)固定資産の減損についてのリスク
当社グループは、建物や製造設備等の有形固定資産を保有しており、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、今後、大幅な企業収益の悪化や不動産価格の下落等があった場合には減損損失が発生し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18)金利変動および財務制限条項についてのリスク
当社グループの有利子負債依存度は、2021年2月期連結会計年度末において54.6%となっております。当社グループは、有利子負債の削減や金融収支の改善に努めておりますが、今後、有利子負債が増加した場合および金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19)潜在株式による株式価値の希薄化についてのリスク
当社グループは、取締役および従業員の士気向上や優秀な人材の確保等を目的として、新株予約権を付与しております。2021年2月期連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は127,680株であり、発行済株式総数4,343,250株に対する割合は2.9%となっております。これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
(20)M&Aについてのリスク
当社グループは、事業領域の拡大や新規事業分野への早期の進出等による成長スピードの加速を目的として、M&Aを事業展開の選択肢の一つとして考えております。
また、M&Aの実施にあたり、対象企業の財務内容や契約関係等について公認会計士および弁護士等の外部専門家の助言を含めたデューデリジェンスを実施すること等により、各種リスクの低減に努めることを前提としております。
しかしながら、M&Aによる事業展開においては、予期しない事業リスク等の発生により業績が悪化、のれんの償却、減損等が発生し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(21)新型コロナウイルス感染症に関するリスク
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症感染拡大にともない、不要不急の来客および訪問・出張の自粛、マスク着用、手洗いうがい・アルコール消毒の徹底を行うなど、感染リスクの軽減に向けた取り組みを行っております。しかしながら、このような営業活動が制限されている状況や新型コロナウイルス感染症が収束せず長期化した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績等の状況の概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績および財政状態の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い、2020年4月に発出された緊急事態宣言における外出自粛要請等により景気が急速に悪化するなど、厳しい状況となりました。緊急事態宣言の解除をきっかけに国内消費は緩やかに回復基調となったものの、第2波、第3波と感染者が再び急増し、予断を許さない状況が続いております。また、海外においても、2020年1月下旬から大きく報道されている新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に収束の気配がなく、ワクチンの実用化が進められているものの、長期的な景気の落ち込みが予想され、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する介護用品・福祉用具業界におきましては、利用者である高齢者人口の増加傾向が2042年まで続くと予想され、市場の拡大が見込まれておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合には、営業活動の停滞や消費者ニーズの低下等の予想により事業活動への影響が懸念されます。また、当社の生産拠点である中国においても生産活動の鈍化や停滞等の影響が予想されるなど、今後も予断を許さない経営環境が続くことが予想されます。
このような状況のなか、当社グループは、「1.取扱い製品領域の拡大」、「2.シニア関連事業の拡大」、「3.介護ロボット事業の確立」、「4.海外事業の開拓」を主な経営方針として、事業活動を進めております。
当連結会計年度におきましては、「1.取扱い製品領域の拡大」では、株式会社シクロケアが取り扱う介護保険における住宅改修用品および介護保険貸与(レンタル)の対象となる手すりやスロープ、また、介護保険販売の対象品目となる特定福祉用具の入浴補助具(すのこ)等、これまで当社の市場シェアが低いもしくは参入できていなかった製品領域への参入を推進しております。
「2.シニア関連事業の拡大」では、連結子会社である株式会社ネクストケア・イノベーションがEC事業を展開しており、インターネット等を利用した介護用品・福祉用具の販売を展開しております。また、連結子会社である株式会社幸和ライフゼーションは、デイサービス事業および福祉用具貸与(レンタル)事業等を行っており、介護サービス事業まで事業領域を拡大しております。
「3.介護ロボット事業の確立」では、「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」および「コミュニケーションロボット」を上市に向けて開発を進め、開発と並行しながら販路開拓に向けて市場調査を行ってまいりましたが、新型コロナウイルスが蔓延する中、緊急事態宣言発令等の影響により、実証実験を進めることができない状況となりました。そのため、「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」(2021年2月期上市予定)および「コミュニケーションロボット」(2022年3月上市予定)両製品の上市予定を未定として変更しております。
「4.海外市場の開拓」では、すでに老人長期療養保険制度(日本の介護保険制度に相当する制度)が導入されている韓国を中心に受注が堅調に推移しており、2018年2月に介護保険制度が導入となった台湾におきましても、販売代理店との関係強化を積極的に進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,226,289千円減少し、5,084,100千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,609,682千円減少し、3,856,933千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ383,393千円増加し、1,227,166千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高5,215,020千円(前年同期比13.0%減)、営業利益368,844千円(前年同期は営業損失131,310千円)、経常利益は388,403千円(前年同期は経常損失110,653千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は、389,396千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失367,327千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当社の報告セグメントは従来、「介護用具・福祉用具製造販売事業」および「介護サービス事業」の2区分としておりましたが、「その他」に含めておりました「EC事業」の金額的重要性が増したため、当連結会計年度より「介護・福祉用具製造販売事業」、「介護サービス事業」および「EC事業」の3区分に変更しております。
①介護用品・福祉用具製造販売事業
介護用品・福祉用具製造販売事業の当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症感染拡大による外出自粛要請や営業活動の制約、得意先である量販店等の営業時間短縮等の影響により、42億28百万円(前年同期比14.7%減)となりましたが業務の効率化による固定費抑制等を行った結果セグメント利益は5億48百万円(前年同期比163.6%増)となりました。
②介護サービス事業
介護サービス事業の当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症感染拡大による外出自粛要請等の影響からデイサービスをはじめとする介護サービス全般の利用者が減少したため5億54百万円(前年同期比11.0%減)となり、固定費削減等の効率化を進めたものの、売上高減少からセグメント損失14百万円(前年同期はセグメント損失1億2百万円)となりました。
③EC事業
EC事業の当連結会計年度の売上高は新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響による外出自粛によりインターネットを介した介護用品の販売需要が増加したことにより5億47百万円(前年同期比9.5%増)となり、固定費削減や業務効率化を進めた結果、セグメント利益は15百万円(前年同期はセグメント損失9百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,833,876千円となり、前連結会計年度末に比べ805,286千円減少となりました
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は628,922千円(前年同期は117,165千円の獲得)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益428,276千円、減価償却費193,394千円、投資有価証券評価損20,315千円、減損損失2,686千円、売上債権の減少額140,214千円等の増加要因が、子会社清算益70,877千円、仕入債務の減少額73,376千円等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、29,450千円(前年同期は256,826千円の使用)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出65,187千円、無形固定資産の取得による支出9,979千円の減少要因が、長期貸付金の回収による収入40,000千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,411,224千円(前年同期は383,497千円の獲得)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出1,929,182千円、リース債務の返済による支出99,969千円の減少要因が、長期借入れによる収入595,000千円、株式の発行による収入22,927千円の増加要因を上回ったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
介護用品・福祉用具製造販売事業 |
1,086,437 |
73.2 |
|
介護サービス事業 |
164,708 |
59.8 |
|
EC事業 |
- |
- |
|
合計 |
1,251,145 |
71.1 |
(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
介護用品・福祉用具製造販売事業 |
1,776,284 |
80.2 |
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介護サービス事業 |
185,451 |
75.0 |
|
EC事業 |
222,023 |
78.2 |
|
合計 |
2,183,760 |
79.5 |
(注)1.金額は実際仕入原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
介護用品・福祉用具製造販売事業 |
790,166 |
99.3 |
182,727 |
116.7 |
|
介護サービス事業 |
154,886 |
53.6 |
3,897 |
28.4 |
|
EC事業 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
945,053 |
87.1 |
186,624 |
109.6 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
介護用品・福祉用具製造販売事業 |
4,113,231 |
84.5 |
|
介護サービス事業 |
554,217 |
89.0 |
|
EC事業 |
547,571 |
109.5 |
|
合計 |
5,215,020 |
87.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) |
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
パナソニックエイジフリー株式会社 |
627,728 |
10.5 |
525,499 |
10.1 |
3.金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、「重要な会計方針および見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染拡大にともなう影響に対する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」および「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
①売上高および売上総利益
女性にも扱いやすい軽量コンパクトな前腕支持歩行車「シトレア」を発売するなど業績拡大に取組んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症感染拡大による人の移動制限や得意先への営業活動が大きく制約されたことにより、売上高は5,215,020千円(前期比13.0%減)となりました。利益面では、粗利率の高い歩行車の売上構成比が上昇したこと等により、売上総利益率が前年に比べ3.7ポイント改善し、返品調整引当金控除後の売上総利益は2,667,269千円(前期比3.8%減)となりました。
②販売費及び一般管理費および営業利益
業績確保に向けた組織の見直しや業務の効率化を図り、固定費の抑制を行い、販売費及び一般管理費が604,193千円減少した結果、2,298,424千円となり、営業利益は368,844千円(前年同期は営業損失131,310千円)となりました。
③営業外損益および経常利益
営業外収益として政府補助金事業等による補助金収入66,422千円等を計上し、営業外費用として支払利息38,565千円等を計上した結果、当連結会計年度の経常利益は388,403千円(前年同期は経常損失110,653千円)となりました。
④特別損益および当期純利益
特別利益として子会社清算益70,877千円等を計上し、特別損失として投資有価証券評価損20,315千円およびリース解約損7,706千円等を計上したことにより、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は428,276千円(前年同期は税金等調整前当期純損失356,601千円)となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は389,396千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失367,327千円)となりました。
(3)財政状態の分析
①流動資産
流動資産は、前連結会計年度末と比較し1,073,026千円減少の3,269,701千円となりました。主な要因は、現金及び預金が805,286千円、受取手形及び売掛金140,107千円等の減少要因が、その他に含まれる前渡金17,951千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。
②固定資産
固定資産は、前連結会計年度末と比較し153,262千円減少の1,814,399千円となりました。主な要因は、使用権資産72,594千円、無形リース資産31,178千円、建物26,985千円等の減少要因が、その他に含まれる工具器具備品36,115千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。
③流動負債
流動負債は、前連結会計年度末と比較し、411,177千円減少の1,571,321千円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金245,818千円、未払金53,311千円、支払手形及び買掛金50,662千円等の減少要因が、リース債務5,610千円等の増加要因を上回ったことによるものであります。
④固定負債
固定負債は、前連結会計年度末と比較し、1,198,505千円減少の2,285,612千円となりました。主な要因は、長期借入金が1,088,364千円、リース債務102,460千円等の減少によるものであります。
⑤純資産
純資産は、前連結会計年度末と比較し、383,393千円増加の1,227,166千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金389,396千円、新株予約権の行使による資本金の増加11,584千円および資本剰余金の増加11,584千円の増加要因が、為替換算調整勘定41,542千円等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(7)経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(8)資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は2,773,607千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,833,876千円となっております。
(吸収分割による事業承継)
当社の連結子会社である株式会社幸和ライフゼーション(以下「幸和ライフゼーション」といいます。)は、2020年11月9日に会社法第370条および当社定款第24条の規定に定める取締役会の決議に替わる書面決議において、幸和ライフゼーションが運営するデイサービス事業を、会社分割(吸収分割)の方法により、株式会社ポラリス(以下「ポラリス」といいます。)に承継させることを決定し、2020年11月13日付で、幸和ライフゼーションとポラリスの間での吸収分割契約を締結し、2021年1月1日付で吸収分割を実施いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載のとおりであります。
当社グループの研究開発活動は、福祉用具の総合メーカーとして、歩行支援、入浴支援、排泄支援等、様々な福祉用具を全方位に研究開発し、高齢者の方々が「幸せを感じ、心が豊かになる」価値の高い製品を数多く創り出すことを基本姿勢としております。
当社グループの研究開発活動は、国内では当社開発本部で、国外では、中国広東省東莞市において東莞幸和家庭日用品有限公司開発本部が担っております。
製品化にあたっては、主に次の四つのフェーズにおいて社内会議を経て推進しております。第一フェーズとして製品企画と開発スタートの承認、第二フェーズとして仕様決定と金型着工の承認、第三フェーズとして価格決定と量産の承認であります。そして、第四フェーズとして上市後の販売状況や顧客からのフィードバックを受けて検証を行い、次の開発に向けての参考としております。
当連結会計年度のグループ全体の研究開発費の総額は、
(介護用品・福祉用具製造販売事業)
当社グループの主力製品が属する歩行支援分野において、介護保険対象品目である歩行車「シトレア」を発売いたしました。同製品は前腕を支持することにより、従来の歩行車と比べるとより歩行能力の低い方を想定しています。しっかりとした安心感と、軽量、コンパクトを実現し小柄な方な方や女性、狭い空間での使用に配慮しております。入浴補助分野においては、今後増加が見込まれるユニットバスにおける課題解決を提案するシリーズ「uniplus(ユニプラス)」として3機種発売いたしました。同シリーズの主力となる「ユニプラス コンパクト シャワーチェア」は「介護用の入浴椅子は大きい」という声から生まれました。コンパクトな製品サイズでありながら広々とした座幅を実現し、狭いユニットバスに最適なシャワーチェアとして提案しています。また、同シリーズとして浴槽の構造を選ばずマルチに設置できる「ユニプラス 浴槽手すり UB兼用130」、低床にすることでしっかり浴槽に浸かれる「ユニプラス 浴槽内いす」。いずれもユニットバスや近年の浅い浴槽に対応した製品展開としております。
また市場拡大中である片手で押して使える横押しカートシリーズの第三弾として「Freena(フリーナ)」を発売いたしました。同製品は、外出時における路面環境や使用していないときの収納など、様々な場面でストレスなく使えることをコンセプトとしております。「aカートショッピング」でも好評であった引いても使える機能も継承しており、当社の横押しカートでは「aカートシリーズ」の上位シリーズとして位置付けております。
介護ロボット分野におきましては、「自立支援型転倒防止ロボット歩行車」の上市を目指し研究を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症が蔓延する中、緊急事態宣言の発出もあり経済活動の停滞、感染拡大防止のため実証試験の実施を進める事ができず、また第4波の懸念があることから先行きが不透明な状況となっております。そのため、当該製品は、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響で研究開発、実証試験の実施が困難なため、上市時期を未定とさせて頂きました。「コミュニケーションロボット」につきましては、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称:AMED)より公募のありました「ロボット介護機器開発・標準化事業(開発補助事業)」において、当社の「開発課題名:認知症の人の生活不安・ストレスを軽減するコミュニケーションロボットの研究開発~認知症バリアフリー機器の開発~」が採択されておりましたが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により上市時期を未定とさせて頂きました。
また、事業活動を通じて専門的な研究を行い、シニアの生活をリードする先進的な福祉用具等を産出することを目的とし設立しましたシニア未来研究所におきましては、高齢者や要介護認定者が歩行車を使用した際に起こる転倒についての評価技法について、転倒防止ロボット歩行車の研究と連動して進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により実証試験の実施が困難となりました。
(介護サービス事業)
介護サービス事業においては、研究開発活動は行っておりません。
(EC事業)
EC事業においては、インターネット等を介した通信販売を行っているため、研究開発活動は行っておりません。