第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

「Customer Satisfaction through Lumber」(木材を通じて顧客に満足いただける取引に徹する)を社是とし、社是から社名をシー・エス・ランバー(C.S. LUMBER)といたしました。具体的には以下の経営理念を経営の基本方針として事業に取り組んでおります。

(経営理念)

一、我社は、木造住宅資材の販売流通を通して社会に貢献する。

二、我社は、顧客満足と会社の繁栄、社員の幸福を一致させる。

三、我社は、数値に基づく行動と現場主義の徹底を行動原理とする。

 

(2)中長期的な経営戦略

当社グル-プが属する住宅関連業界では、コロナ禍を経て消費者の価値観の変化やニーズが多様化しています。加えて、木材流通市場では、地政学リスクと為替相場の影響で不確実性が増しています。木造住宅の新設住宅着工数は、底堅く推移してきましたが、木造住宅の販売価格の上昇は、住宅建築を先延ばしにする消費者が増えることにもなりかねません。新設の住宅市場は、長期的には半減するというシンクタンクの予測もあり、非常に厳しい事業環境だと認識しております。

こうした課題に対処するため、10年後の2032年5月期をターゲットとする、

<プレカット事業を基盤としつつも、プレカット事業の枠にとらわれることなく、創意工夫で多様な収益源を創りながら、事業の拡大、成長を続ける企業集団を目指す>

「シー・エス・ランバーVISION 2032」を掲げ、この実現に向けてスタートを切る最初の3年間を「中期経営計画2025」として、セグメント別の施策を確実に推進してまいります。

 

①セグメント別の施策

(プレカット事業)

顧客基盤の強化と安定した棟数の出荷を行うため、営業力の強化に努めてまいります。加えて、建材の取扱いを開始し、プレカットと併せて建材の提案を行い、売価の維持に努めてまいります。また、木材流通の不確実性が高まる中、供給を絶やさないよう木材調達を継続し、徹底的な歩留りを追求するとともに、配送の一部を内製化している強みを活かし、配送率向上も推し進めてまいります。さらに、大工職人の育成を通して、取引先を支援することで、より競争力を高めてまいります。

 

(建築請負事業)

取引先への提案力の強化に加え、不動産会社や工務店への新規取引強化、紹介ルートの確保等、営業体制の再構築に努めてまいります。また、脱炭素などの社会の持続可能性や企業の社会的責任に対する意識が社会全体で高まっております。改正木材利用促進法により木材利用の拡大が見込まれる非住宅案件にも積極的に関与し、アパート・保育所などで蓄積された大型木造建築ノウハウをフル活用していきます。

 

(不動産賃貸事業)

東京都心部を重点エリアとし、さらに保育所、福祉施設を増やしていくよう投資を継続し、長期契約が可能な賃貸物件での経営安定化を図ってまいります。また、将来の分譲化を視野にいれた収益物件を拡大してまいります。

 

(その他事業)

不動産販売事業では、計画的に分譲住宅用地の確保を行い、安定的に分譲販売を行っていくためのノウハウ蓄積と販売仲介企業との連携強化を図ってまいります。アパートなどの収益物件を、しかるべきタイミングで分譲販売していく比較的長期のサイクルも含めて、分譲用地の確保をしてまいります。

 

 

②その他の取組み

将来の経営幹部の育成、女性社員の活躍促進に向けた環境整備に取り組み、社員の知識向上・スキルアップを図る教育体制の構築を進めてまいります。加えて、リスク管理体制の強化、グループ企業間の連携強化を通し、永続的に発展できるよう企業価値を高めてまいります。

 

(3)目標とする経営指標

中長期的には、着工数が減少していく見込みの中、木材価格の低下、競合との競争が激しくなることが予想されます。その中で、増収と安定的な利益確保を進め経常利益率12.0%を確保し、自己資本利益率10.0%以上の利益率を維持できる企業をめざします。また投資を継続しつつ借入金の返済を推進し財務体質の改善を図ってまいります。「中期経営計画2025」では、全社員が目標に向かって進み、日ごろから工夫と改善を繰り返すことを習慣にし、数字をもとに行動することで、永続的に成長を続ける強い企業集団になることを図ってまいります。

初年度となります2023年5月期の通期業績予想としましては、売上高は26,000百万円、営業利益は3,100百万円、経常利益は3,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,000百万円、最終年度計画である2025年5月期は、売上高は29,000百万円、経常利益は3,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,400百万円を目標としております。

 

 

2023年5月期

2025年5月期

売 上 高

26,000

百万円

29,000

百万円

経常利益

3,000

3,500

経常利益率

11.5

12.0

当期純利益

2,000

百万円

2,400

百万円

 

(注)業績見通しについては有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(4)対処すべき課題

世界規模での気候変動やそれに伴う自然災害の激甚化、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い環境意識の高まりや急速なDX化が進んだほか、年明けからのウクライナ情勢緊迫による資源価格高騰など、企業を取り巻く環境は想定を超えるスピードで変化しております。当社の事業領域である住宅関連業界においても中長期的には、人口・世帯数の減少や会社間の競争激化が進むと考えております。

また、当社グループは、企業運営に内在するリスクについて、随時、リスクの把握とその顕在化の予防に努め、今後セグメント別の施策を確実に推進していくことが目標達成のための課題と捉えています。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 住宅市況の変動について

当社グループの営むプレカット事業及び建築請負事業は住宅着工戸数の中でも木造戸建住宅(木造アパートを含む)戸数の動向に大きく影響を受けます。そのため、景気動向、金利動向、地価動向及び物価動向の変動、消費税及び住宅減税等の税制変更、公的融資制度の変更・廃止、少子化による人口減少などにより、消費者の需要が低下した場合には、住宅着工戸数の変動を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。

また、当社グループでは、不動産賃貸事業を営んでおり、主に介護施設事業者及び保育所事業者に不動産賃貸を行っております。今後、賃貸料の減額、契約解除等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスクへの対応策として、建て方の体制構築、住宅のみならず非住宅建築や大型木造建築・ログハウスへの参入、営業部門の強化、物流の効率化など種々の施策を打ち出すことにより、プレカット事業も建築請負事業も受注の維持拡大と経営基盤作りに努めております。不動産賃貸事業では、新規の賃貸開始前に保育所事業者に関する情報を収集して与信判断するとともに、介護事業を含めて事業者の分散を図っております。

 

(2) 各種法規制及び許認可によるリスク

当社グループの営む事業は、「建設業法」、「建築基準法」、「宅地建物取引業法」、「都市計画法」、「貨物運送業法」、「廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)」などの法令の他、各自治体制定の条例などによる規制を受けております。今後これらの公的規制を強化する改正や、当社の事業に関連する法規の新設等がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは法令改正などのデータベースを日常的に取得し確認するとともに、顧問弁護士事務所、行政書士事務所、司法書士事務所などの専門家の情報や意見も入手し、月1回開催しているコンプライアンス推進委員会で法務リスクの検討も行っております。

 

(3) 事業エリアの集中について

当社グループの事業展開は対象エリアを首都圏とし、工場立地(千葉県東金市及び山武市)及び配送コストの利益への影響を勘案し、その中でも特に千葉県及びそれに隣接する地域(東京都、神奈川県、埼玉県、茨城県南部の1都4県)を中心としております。したがって、当社グループの経営成績は首都圏内の景気動向、経済環境、住宅需要、地価動向等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ただし、今後全国的に人口や世帯数が減少していく中で、1都4県は人口減少率では他地域よりも低く、新設や建て替えなどの建築需要が他地域よりも見込めるため、引き続き1都4県戦略維持の方針を出しております。

 

(4) 他社との競合

当社グループは木材の加工及び販売をはじめとする様々な事業を行っており、それぞれの事業において競合会社との間で競争状態にあります。したがって、当社グループの商品・サービスの品質・価格・営業力等について競合会社より優位に立てない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

品質・価格等で優位に立つために、木材歩留り率向上、機械加工効率や作業効率改善による生産性向上、販売先の拡大・多様化と利益率確保、材料の樹種変更、材料費引き下げ、一括配送等の物流の効率化といった課題に対する追求を一層徹底してまいります。

 

(5) 原材料価格の変動について

当社グループが扱う木材の多くは、海外から輸入しているため為替変動リスクや輸出国の情勢が当社グループの原材料の調達コストに影響を与える可能性があります。また、昨年来の「ウッドショック」により木材需給は逼迫し価格の高騰が続いているところ、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発し、需給及び価格がいつどのような水準に落ち着くのか、先行きがさらに見通しづらくなっています。これに対して当社グループは、これらの事象に対して生産効率の向上、販売価格の見直し等の対策を講じておりますが、これらの対策がタイムリーに行われない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6) 品質について

当社グループは木材加工製品及び建築請負業務等の品質管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事情により重大な品質問題等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

品質問題が発生しないよう、プレカット事業では品質管理室が営業、設計、工場に対して日常の点検と指導を行い、また月1回開催している品質向上委員会で問題事例の再発防止策を協議し実施に移しております。建築請負事業では施工管理部が定期的に施工内容の検査を行っています。

 

(7) 生産設備のトラブルについて

当社グループの営むプレカット事業においては、プレカットCADデータをもとに自動的に木材を加工するプレカット加工機を利用し生産を行っております。加工機は定期的な点検、保守メンテナンスを実施しておりますが、万が一、加工機に重大なトラブルが生じ、品質不良、納期延期が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。機械稼働の維持には、設備技術部が中心的な役割を担っており、加工機にトラブルが発生した場合に速やかに修繕をするとともに、重大なトラブルを生じさせないために、工場で行っている定期的な点検、保守メンテナンスの統括・指導もしております。

 

(8) 建築請負事業における外注先について

当社グループは、建築請負事業における施工面の大部分を外注に出しているため、万が一、建築請負数の増加に伴って当社グループの選定基準に合致する外注先を十分に確保できない場合や、外注先の経営不振等により工期が遅延した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクを軽減するために、外注先の確保につきましては、年間着工棟数、完工棟数を前年度などの早い段階で確定させ、必要施工能力に見合うよう外注先に工事のスケジュール化をしていただいております。また、職人不足が大きく影響する基礎工事については一部社内職人による内製化を実施し、大工工事については仕事の安定化を考慮し継続的な発注を行っております。更に季節的な繁忙期をずらすなどの工夫も行っております。外注先の経営不振による工期遅延を発生させないためには、各業種とも3社以上の複数外注先と取引をしており、少なくとも年に一度は外注先の経営者との面談を実施しております。

 

(9) 取引先の信用供与について

当社グループは取引先に対する売上債権などの信用供与を行っており、信用リスクの顕在化を防ぐために適切な限度額を設定するなど、与信管理を徹底しておりますが、それでもなおリスクが顕在化する可能性があります。また信用リスクが顕在化した場合の損失に備えるため、一定の見積りに基づいて貸倒引当金を設定しておりますが、実際に発生する損失がこれを超過する可能性があります。したがって、こうした管理はリスクを完全に回避できるものではなく、顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響、原材料である木材の供給不足による工事遅延など一部の取引先について信用リスクが高まる可能性があることから、与信額の見直しやこまめなコミュニケーション、建築現場での工事進捗確認など情報追加に努めるとともに、取引信用保険なども積極的に活用しております。

 

(10) 減損会計の適用について

当社グループは木材加工の工場及び賃貸不動産を有しており、減損会計を適用しております。将来、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、減損損失が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

受注の拡大に努め工場の稼働率を落とさないこと、計画的な修繕や保守メンテナンスにより賃貸不動産の価値を維持することなどにより、減損リスクが生じないように努めております。

 

(11) 個人情報について

当社グループでは業務遂行上の必要性から、各事業において多くの個人情報を取り扱っております。これらの個人情報に関しては、「個人情報の保護に関する法律」をはじめ、関係する諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めております。しかしながら、不測の事態により、万一、個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの信用の失墜等及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そこで法令を遵守するのみならず、当社グループで制定済みである「プライバシーポリシー」「個人番号及び特定個人情報の適正な取扱に関する基本方針」等に基づき、社員に対して意識向上の教育・啓蒙を行い、顧客の個人情報の保護を図っております。

 

 

(12) 災害の発生について

当社グループの事業エリアである首都圏において、大規模な地震や風水害等の自然災害、ウイルス等の感染症の流行、サイバー攻撃を含むテロ・犯罪・不正行為、戦争、火災・システム障害・重大な事故等の人的災害が発生した場合には、保有設備の復旧活動や製品の配送遅延、請負工事の納期遅延等により多額の費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の流行は、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしておりますが、当社グループでは、予防対策を徹底したうえで事業活動を継続しております。しかしながら、さらに感染が拡大し、従業員の感染による操業停止やサプライチェーンの停滞等により、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 訴訟リスクについて

当社グループは様々な事業活動を行っており、それらが訴訟や紛争等の対象となる可能性があります。対象となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

訴訟を回避すべく、取引先とトラブルが発生しないよう日頃から適正な業務運営に努めております。また月1回開催しているリスク管理委員会におきましても、訴訟につながる恐れもある大きなリスクの管理強化、低減策実行を図っております。

 

(14) 組織体制について

① 特定人物への依存について

当社グループの創業者で代表取締役社長である中井千代助は、最高経営責任者として経営方針や経営戦略の決定等、事業活動上の重要な役割を果たしております。現時点において同人が何らかの理由により経営者として業務を遂行できなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社におきましては、同人に過度に依存することがないよう、強固な組織体制作りや合議制、権限委譲の推進を図っております。

② 人財の確保について

当社グループは、優秀な人財確保のため積極的な採用を行うとともに、社員の成長と会社の業績向上のため組織の活性化を行っております。また、事業に直結する木材・建築分野のみならず、専門性と知識・経験を有する総務・経理等の管理部門についても人財の確保を行っております。しかしながら、計画どおりに当社の求める人財が確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため専門家集団作りを目指して各社員が日々自己研鑽に努め、社内の教育研修制度を充実させ、必要な場合には外部からプロ人財を集めることも施策展開しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の進展により経済活動の回復に向けた動きがみられましたが、ロシアによるウクライナ侵攻の影響によりエネルギー価格の高騰、物価の上昇等により、先行き不透明な状況となっております。

当社グループが属する住宅関連業界におきましては、「ウッドショック」による木材価格の高騰が続き、また年明けからの円安進行も輸入材の価格上昇に影響を与えております。なお、住宅への需要は、2020年で落ち込むも、新設住宅着工戸数は、2021年6月から2022年5月までの累計で前年比5.0%増加となりました。

このような状況のもと当社グループは、木材の仕入価格を販売価格に転嫁するとともに木材の安定確保に向けて購入先を増やし、また既存取引先のみならず新規取引先も拡大するなど、受注の安定化に努めてまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は25,126百万円(前年同期比54.4%増)、営業利益は4,062百万円(同188.4%増)、経常利益は4,029百万円(同199.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,766百万円(同210.6%増)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。当該変更により、従来の方法に比べて、当連結会計年度の売上高は436百万円増加し、売上原価は363百万円増加し、営業利益及び経常利益はそれぞれ72百万円増加しております。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

a) プレカット事業

当セグメントにおきましては、ウッドショック以降、木材の品不足が続いておりましたが、取引先への納品を滞らせることのないよう調達先への働きかけに全力で取り組んでまいりました。また、木材企業としての知識を活かした代替材の提案や新規取引先の拡大を含めて地道な営業活動を行ってまいりました。

さらに、製材や配送の一部を内製化している強みを活かし、生産効率向上、配送効率向上、適正利潤の確保に努め、在来部門は出荷棟数5,014棟(同5.6%増)、出荷坪数173千坪(同5.2%増)、ツーバイフォー部門は出荷棟数1,633棟(同10.3%増)、出荷坪数78千坪(同9.3%増)となりました。

その結果、売上高は21,406百万円(同68.3%増)、セグメント利益は3,349百万円(同319.3%増)となりました。

 

b) 建築請負事業

当セグメントにおきましては、既存取引先に加え、新規取引先からの戸建て物件の受注や大型木造施設の建築請負が増加したことにより、大型木造施設16棟を含む265棟を着工し、197棟(大型木造施設15棟を含む)を完工いたしました。

その結果、売上高は4,066百万円(同8.5%増)、セグメント利益は97百万円(同14.2%増)となりました。

なお、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方法を変更したため、従来の方法に比べて、当連結会計年度の建築請負事業の売上高は437百万円増加し、セグメント利益は46百万円増加しております。

 

c) 不動産賃貸事業

当セグメントにおきましては、保育所、介護施設向け賃貸施設等から安定した賃料収入を維持しております。賃料の他、2022年4月に開所しました保育所3施設におきまして、礼金25百万円の収入がありました。

その結果、売上高は718百万円(同15.0%増)、セグメント利益は556百万円(同21.2%増)となりました。

 

 

d) その他事業

当セグメントには、不動産販売事業を区分しております。

不動産販売事業におきましては、土地18区画を販売、木造注文住宅8戸を建築着工し、完成住宅3戸を引き渡しました。

その結果、売上高は480百万円(同26.0%増)、セグメント利益は13百万円(同5.4%増)となりました。

なお、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方法を変更したため、従来の方法に比べて、当連結会計年度のその他事業の売上高は34百万円増加し、セグメント利益は1百万円減少しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,512百万円(105.9%)増加し、4,885百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

a) 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果得られた資金は3,375百万円(前年同期は1,113百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権及び契約資産の増加額1,462百万円、棚卸資産の増加額611百万円法人税等の支払額589百万円等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益3,970百万円減価償却費407百万円、仕入債務の増加額1,287百万円等の増加要因があったことによるものであります。

 

b) 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は826百万円(前年同期は1,167百万円の使用)となりました。これは主に、不動産賃貸事業における賃貸施設の新規取得を中心とした固定資産の取得による支出888百万円等の減少要因があったことによります。

 

c) 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果使用した資金は40百万円(前年同期は148百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,500百万円短期借入れによる収入175百万円等の増加要因があったものの、社債の償還による支出100百万円長期借入金の返済による支出669百万円短期借入金の返済による支出623百万円リース債務の返済による支出207百万円長期未払金の返済による支出34百万円、及び配当金の支払額91百万円等の減少要因があったことによります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

 

a) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

プレカット事業

20,228,114

171.7

建築請負事業

不動産賃貸事業

その他事業

合計

20,228,114

171.7

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

 

b) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

プレカット事業

22,183,656

175.9

4,768,455

169.5

建築請負事業

3,724,005

101.1

728,490

103.5

不動産賃貸事業

その他事業

156,265

86,250

合計

26,063,927

160.0

5,583,196

158.8

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記「その他」区分の受注高及び受注残高は、開発分譲地における木造注文住宅の建築請負に係るものであります。

 

c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

プレカット事業

20,228,114

172.0

建築請負事業

3,699,286

105.5

不動産賃貸事業

718,348

114.9

その他事業

480,475

126.0

合計

25,126,225

154.4

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記「その他」区分の販売実績のうち、開発分譲地における木造注文住宅の建築請負に係る販売高は、70,014千円であります。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べて4,942百万円(30.7%)増加し、21,031百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べ4,542百万円(68.7%)増加し、11,156百万円となりました。これは主に、現金及び預金2,492百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度末における受取手形及び売掛金)1,423百万円、販売用不動産299百万円原材料及び貯蔵品241百万円増加したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ400百万円(4.2%)増加し、9,875百万円となりました。これは主に、賃貸不動産(純額)780百万円増加したこと等によるものであります。

 

当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比べて2,253百万円(19.0%)増加し、14,146百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,152百万円(35.3%)増加し、8,250百万円となりました。これは主に、短期借入金448百万円減少したものの、電子記録債務1,191百万円1年内返済予定の長期借入金463百万円未払法人税等669百万円増加したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ101百万円(1.8%)増加し、5,895百万円となりました。これは主に、社債100百万円リース債務160百万円減少したものの、長期借入金366百万円増加したこと等によるものであります。

 

当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて2,688百万円(64.1%)増加し、6,885百万円となりました。これは主に、利益剰余金2,688百万円増加したこと等によるものであります。

 

b) 経営成績の分析

プレカット事業において、ウッドショック以降、木材の品不足が続いておりましたが、取引先への納品を滞らせることのないよう調達先への働きかけに全力で取り組んでまいりました。さらに、歩留まり率の向上と柔軟な代替樹種への変更等による対応に加え、生産効率、配送効率の改善に取り組むことで、当連結会計年度の売上高は25,126百万円、営業利益は4,062百万円となりました。

当連結会計年度の経常利益は、営業外収益88百万円、営業外費用122百万円の計上により4,029百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計1,203百万円を計上したことから2,766百万円となりました。

なお、当連結会計年度の財政状態及び経営成績の詳細につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要の主なものは、販売用不動産の取得、プレカット製品生産設備の新設及び更新、並びに賃貸用不動産の取得であります。調達手段は、主として金融機関からの借入金によっております。

当連結会計年度末の有利子負債は7,225百万円となりました。有利子負債につきましては、当社グループの事業活動により獲得するキャッシュ・フローから返済を行う方針であります。

(有利子負債の内訳)

短期借入金

600

百万円

社債

350

長期借入金

5,811

長期未払金

23

リース債務

440

 

 

なお、現時点において新型コロナウイルス感染症拡大の資金繰りへの影響はなく、今後も限定的と想定しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。