(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日銀による金融緩和等により、雇用環境の改善や、企業収益等の改善が見られ、緩やかな回復基調となりました。
一方、世界経済においては、景気は緩やかに回復しているものの、米国の経済・金融政策や新興国の経済動向には不確実性があり、先行きは依然不透明な状況となっております。また、新興国経済の減速懸念、米国の経済・金融政策の影響による為替・株式市場の変化等、依然として先行き不安定な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは既存水処理機器卸販売等の事業で安定した営業基盤のさらなる底上げのための展開を図りながら、自社商品であるスプリンクラー消火装置ナイアス及びプレート&シェル熱交換器拡販のため、展示会への出展、インターネットを利用したプロモーション活動を積極的に進め新規顧客獲得にも注力してまいりました。
こうしたなか、営業及び技術スタッフの採用により体制の充実化を図ることで、既存顧客からのさまざまな要望に応えるべく品質向上のための諸施策を講じるとともに以下の対応を図ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,942百万円(前年同期比8.6%減)、営業利益129百万円(同50.1%減)、経常利益183百万円(同0.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益143百万円(同34.9%増)となりました。
なお、各セグメントの状況については以下のとおりであります。
(環境・エネルギー事業)
ポンプ等の水処理機器については、毎年安定した需要を獲得できており営業人員体制の整備とともに技術サービス力の強化によって営業基盤をさらに底上げしていくことが可能な事業展開を進めております。
こうしたなか、水処理機器は販売後も保守メンテナンスサービスに対する需要が見込まれ、これに対応していくことで顧客からリピート受注を獲得できるメリットがあります。
こうした顧客ニーズへの適合を図るため、本社福山営業所、岡山営業所、福岡営業所についで東京営業所に技術スタッフ1名を配置しました。当社グループはこうした需要構造を踏まえた技術サービス体制の整備により付加価値の高い事業展開を図ってまいりました。しかしながら、東北地区を担当する仙台営業所におきまして、前期で受注売上した大型案件に相当する収益が計上に至ってないことなどにより水処理機器の卸販売について収益減少の影響を受けました。
一方、当社グループで販売するプレート&シェル熱交換器は、排熱利用発電等、代替エネルギー市場が拡大傾向にあることを背景として、エネルギー関連機器としてその将来性が期待されております。
このような需要構造の特徴に基づき、当社グループでは川上にある大手エネルギー会社や電力会社をターゲットに選定した営業展開を積極的に実施してまいりました。
この結果、売上高は2,580百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益は120百万円(同11.4%増)となりました。
(動力・重機等事業)
動力・重機等事業におきましては、中国や新興国の景気減速、世界的な船舶の過剰供給等により船舶エンジン部品の需要が減少傾向となるなか、既存の大口取引先からの受注減少の影響を受けました。また、プラント機器の受託製造事業におきましては大口案件の受注が前期ほど発生しなかったことを受け、産業機械用小型部品に係る新規開拓を積極的に行ってまいりました。
この結果、売上高は1,613百万円(前年同期比20.6%減)、営業利益は56百万円(同56.6%減)となりました。
(防災・安全事業)
昨今、グループホームや病院での火災事故を受けて、さらなる防災意識の高まりから、建物へのスプリンクラー消火装置の設置基準がより厳格化されてきております。
当社グループでは引き続き、グループホーム等の介護施設や補助金を活用してスプリンクラー消火装置を設置する有床診療所を中心ターゲットに設定した営業を実施してまいりました。
さらに、消防機器等の営業につきましては、環境エネルギー関連事業におけるポンプ等水処理機器の販売先である顧客と重複するケースがあることを踏まえて、環境機器とのセット営業を積極的に実施してまいりました。
この結果、売上高は748百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益は52百万円(同54.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,155百万円(前連結会計年度末に比べ40百万円増加)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は388百万円(前連結会計年度は164百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益205百万円及び減価償却費140百万円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は27百万円(前連結会計年度は658百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入260百万円があった一方で、定期預金の預入による支出310百万円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は320百万円(前連結会計年度は1,023百万円の収入)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,120百万円があった一方、長期借入金の返済による支出1,296百万円を計上したことによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年9月1日 至 平成29年8月31日) |
前年同期比(%) |
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環境・エネルギー事業(千円) |
264,942 |
116.3 |
|
動力・重機等事業 (千円) |
1,610,267 |
80.3 |
|
防災・安全事業 (千円) |
111,100 |
35.3 |
|
合計(千円) |
1,986,310 |
78.0 |
(注)1.セグメント間の内部振替前の金額によっております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年9月1日 至 平成29年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
環境・エネルギー事業(千円) |
1,814,570 |
104.3 |
|
動力・重機等事業 (千円) |
- |
- |
|
防災・安全事業 (千円) |
483,298 |
96.2 |
|
合計(千円) |
2,297,868 |
102.5 |
(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
環境・エネルギー事業 |
2,580,703 |
97.6 |
- |
- |
|
動力・重機等事業 |
1,467,979 |
88.9 |
865,942 |
85.6 |
|
防災・安全事業 |
748,008 |
102.1 |
- |
- |
|
合計 |
4,796,691 |
95.4 |
865,942 |
85.6 |
(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の金額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年9月1日 至 平成29年8月31日) |
前年同期比(%) |
|
環境・エネルギー事業 (千円) |
2,580,703 |
97.6 |
|
動力・重機等事業 (千円) |
1,613,648 |
79.4 |
|
防災・安全事業 (千円) |
748,008 |
102.1 |
|
合計(千円) |
4,942,360 |
91.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「お客様第一主義」を経営理念とし、世界に通用する技術・商品の開発、社員一人一人の個性の尊重及び力の結集、社会の変化を先取りし自らも進化する、これらのことを総合し、企業価値の増大を計ることを経営基本方針としております。
(2)会社の経営戦略及び対処すべき課題
①市場から信頼される製商品の提供体制確保と企業認知度の向上
当社グループが持続的な企業価値の向上を実現していくためには、提供する製商品や保守・メンテナンスサービスの品質について顧客から信頼を獲得することによって、関連市場における当社グループに対する認知度を向上していくことが課題であると認識しております。
また、当社グループ各社では、製商品の品質管理に対する問題の認識を顧客目線で行うことが重要であると考えており、顧客ターゲットに設定する需要層から本質的なニーズの把握をいかに効果的に行えるかが鍵であると考えます。
これらを達成するために、市場開拓を目的としたインターネット上のセールスプロモーションサイトを活用し、同サイト上の掲載ページにアクセスする訪問者に対し、アンケートを含むメールマガジンを発行し、回答収集により得られた結果を製商品の品質向上に活かすなどダイレクトマーケティング策を積極的に実施してまいります。
得られた情報をマーケティングに活用し市場ニーズに適合する製商品づくり、より高品質なサービスの提供体制にも反映させることで、顧客の信頼獲得につなげ、ひいては企業認知度の向上を目指してまいります。
②ストックビジネスを目指した技術力の強化
当社グループが積極的に拡販に取り組む「プレート&シェル熱交換器」は代替エネルギーの多様化等によって、これらのシステムに組み込まれる機器としての利用範囲が拡大してきております。また、このような市場環境において導入先企業では、システムの安定稼働に対する信頼性が導入時の決定要因となるケースが多くあり、顧客が抱く機器導入後の保守・メンテナンスへの不安を払拭することが課題であると認識しております。
熱交換器導入後の保守・メンテナンスサービスの提供体制を確立するとともに、点検技術の強化につなげる技術開発を進め、当社製品を導入した顧客の囲い込みを目指したストックビジネス展開を視野に事業展開を図ってまいります。
③製造と販売が一体となった事業組織体制の整備
平成25年12月の消防法の改正を受けて平成26年3月に厚生労働省より有床診療所等の行うスプリンクラー等設備に対して補助金を交付する制度が創設されました。具体的には、診療所、病院、助産所のうち病床又は入所施設を有している棟を対象とした補助制度であります。
当社グループは、当該補助金の対象と目される施設とともに装置導入に当たって、それらの情報が集約される設備設計事務所等の対象顧客を重点ターゲットとして拡販を実施してまいりました。
さらに、消防法の改正を受けて平成26年10月に、屋内消火栓に新たな基準(広範囲2号消火栓)が設けられました。この基準に当社製品が適合し、かつ電源設備を不要とするなど、コスト面で有利な展開を図ることができることから、今後は当該基準による消火栓の設置義務があるホテル、マンション及び量販店等をターゲットとした拡販を目指してまいります。
このような状況下、電力を用いず窒素ガスの圧力で、安定した圧力で散水できるスプリンクラー消火装置「ナイアス」の需要増加が予想されるため、当社グループでは納期厳守、欠品リスクなど機会損失への対応が課題であると認識しております。
このため、製造を担当する連結子会社株式会社三和テスコとは、必要在庫情報、生産スケジュールの共有化をタイムリーに図っていき、活況な需要に対して利益の最大化を図るための体制を整備してまいります。
④人材確保と育成
当社グループは、多様化し続ける顧客ニーズに迅速に対応していくため、様々なビジネス能力を併せ持つ優秀な人材の確保が必要であると考えております。
当社グループの事業規模の拡大に伴って営業力、企画提案力、革新的なサービスを創出できる構想力をもつ人材確保の必要性が高まっております。
一方、当社グループの提供する製商品及びサービスの技術力向上を目指す上では、専門性とスキルを備えた人材の確保及び育成が重要と考えています。
以上のような人材ニーズに対し、当社グループでは適材適所の人員体制を整備することを課題と認識しており、当社グループでの人材交流を進め能力の多様化ニーズに対応した人材育成を目指してまります。
さらに、当社グループ内での人材育成力を高めることを目指して、人事担当者に対する教育を強化してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境について
当社グループの業績は、企業の設備投資に対する需要動向に影響を受けやすいため、経済環境及び当社グループが関連する企業の経営環境に変化があった場合には、企業の購買意欲が減退し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。例えば環境・エネルギー事業では企業の設備投資に影響を受けやすく、動力・重機等事業では原材料価格及び造船業界等の動向に影響を受けやすくなっております。また、防災・安全事業では、政府の防災設備に対する補助金制度の変更及び廃止による顧客の購買意欲の減退、あるいは消防法の改正による消防設備の設置義務範囲の変更が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)製造コストの変動によるリスクについて
当社グループは、製造上必要となる多数の資機材を直接仕入先から購買し、あるいは顧客から供給を受けて調達しております。特に連結子会社の株式会社三和テスコと東洋精機産業株式会社では原材料価格が直接製造原価に結びつき、製造コストの変動により業績が左右されやすくなっており、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの仕入先から購買する資機材の中には、市況変動により調達価格が高騰するものも含まれるため、急激な市況価格の上昇は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)当社グループ商品の安全性のリスクについて
当社グループは環境、エネルギー、動力重機、防災及び安全等に関連する機器の製造及び販売を行っております。当社グループでは製商品の安全性を最重要課題として認識し、適用される規制を遵守し要求される全ての品質基準を満たすよう取り組んでおります。
さらに当社グループは、品質、環境、健康及び安全に関する様々な基準を採用しております。しかしながら、当社グループの取り組みにもかかわらず、製商品がこれらの基準を満たさず又はその品質が低下し、安全性に問題が生じる可能性があります。このような問題は、当社グループにおいて生じ得るのみならず、当社の管理が及ばない販売先や仕入先、製造委託先において生じる可能性があります。これによる多額の費用を伴う製造中止や損害賠償請求が発生した場合、また当社グループのブランド及び信用が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)補助金制度の内容や廃止によるリスクについて
当社グループの防災・安全事業におけるスプリンクラー消火装置「ナイアス」の製造及び販売については、国又は地方自治体が支援する「有床診療所等スプリンクラー等施設整備事業補助金」を活用して導入に至るケースがあります。
当社グループは、営業スタッフの増員や、代理店経由での販売等、販売チャネルを増やすことで、売上を増加させる方針ですが、補助金の採択漏れによる売上計上時期のズレや、失注が発生するリスクがあります。また、当該補助金制度の変更、あるいは廃止により顧客の購買意欲が減退した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)有利子負債等について
当社グループの事業では、事業規模の拡大及び新製品の開発に伴う製造設備等の新設・更新のために、継続的な設備投資を行っております。なお、当社グループでは設備投資に必要な資金は主として金融機関からの借入により補っており、平成29年8月末時点で総資産に占める有利子負債の比率は75.4%に達し、自己資本比率は12.4%となっております。また、連結子会社東洋精機産業株式会社における一部の借入には、財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益の喪失や利息が加算される等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
以上のような事象又は状況を回避すべく、事業の選択と集中によって、既存事業の成長による業績の回復や、財務体質の強化を図っておりますが、これらの事業計画が当初の経営計画、利益計画及び設備投資計画どおりに進捗せず、投入された資本の回収計画が低下、停滞又は計画の中断に至った場合には、更なる自己資本比率の低下が想定され、この結果、借入が増加する場合は金利上昇により資金調達コストが増加する可能性があります。
さらに、借入資金を変動金利で調達した場合は、金利変動によって支払利息の負担が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)経営上の重要な契約について
当社グループにて経営上重要と認識している契約の概要は、「5 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。当該契約の解除、その他の理由に基づき終了した場合、もしくは当社グループにとって不利な改定が行われた場合、又は契約の相手方の経営状態が悪化したり、経営方針が変更された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材の採用・育成について
当社グループは、今後の成長が見込まれる事業や企業規模の拡大に伴い、継続的に優秀な人材を採用することが必要不可欠であると認識しております。顧客ニーズに適合する製品の製造や競争力の向上にあたっては、技術力・企画力を有する人材が要求されることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を採用していくとともに、人材育成にも積極的に取り組む方針であります。しかしながら、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保が計画どおり進まなかった場合や人材育成が計画どおり進まなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)M&Aについて
当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を目的として、M&Aを事業展開の選択肢の一つとして考えております。
M&Aを行う際には、対象企業の財務内容や契約関係等について公認会計士等の外部専門家の助言を含めたデューデリジェンスを実施すること等により、各種リスクの低減に努めております。
しかしながら、M&Aによる事業展開においては、当社グループが当初想定したシナジーや事業拡大等の効果が得られない可能性があることに加えて、新規事業領域に関しては、M&Aによりその事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。これらに加えて、子会社化後の業績悪化やのれんの償却又は減損等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)新規事業について
当社グループは今後も引き続き、積極的に新商品の開発もしくは新規事業に取り組んでまいりますが、これによるシステム及び資産への先行投資や追加的な支出が発生した場合には、利益率が低下する可能性があります。さらに、進出した新領域での新規事業の拡大・成長が当初の予定どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)当社代表取締役への依存について
代表取締役社長である来山哲二及び代表取締役副社長である釆女信二郎は、当社の創業者であり、設立以来取締役を務めております。両氏は、水処理機器の卸販売、技術サービスに関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社は、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、両氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により両氏のうちいずれかが当社の業務を継続することが困難となった場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)自然災害、事故等のリスクについて
当社グループの事業拠点の周辺地域において、大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生した場合には、工場等の施設に物理的に障害が生じる可能性があります。また、当社グループの販売活動や物流、仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合は、通常の事業活動ができなくなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)法的規制について
当社グループは、製造物責任法、知的財産基本法、建設業法、消防法等による法的規制を受けております。
当社グループは、これらの法令に基づいた許認可等を受けるための諸条件及び当該関係法令を遵守しており、現状において許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりませんが、今後、これらの関係法令が改正された場合や新たな法的規制が設けられた場合、又は何らかの理由によりこれらの法的規制について遵守できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点において、当社グループは以下の許認可取消事由に抵触しておりません。
(許認可の状況)
(当社)
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取得年月 |
平成24年11月 |
平成24年11月 |
平成24年11月 |
平成24年11月 |
平成24年11月 |
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許認可等の名称 |
建設業許可 |
建設業許可 |
建設業許可 |
建設業許可 |
建設業許可 |
|
管工事業 |
機械器具設置工事業 |
電気工事業 |
消防施設工事業 |
土木工事業 |
|
|
所管官庁等 |
国土交通省 |
国土交通省 |
国土交通省 |
国土交通省 |
国土交通省 |
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許認可等の内容 |
特定(特-24) 第19882号 |
一般(般-24) 第19882号 |
一般(般-24) 第19882号 |
一般(般-24) 第19882号 |
一般(般-25) 第19882号 |
|
有効期限 |
平成29年11月 (5年ごと更新) |
平成29年11月 (5年ごと更新) |
平成29年11月 (5年ごと更新) |
平成29年11月 (5年ごと更新) |
平成31年1月 (5年ごと更新) |
|
規制法令 |
建設業法 |
建設業法 |
建設業法 |
建設業法 |
建設業法 |
|
法令違反の要件 及び主な許認可取消事由 |
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)
不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(同法第28条)
|
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)
不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(同法第28条)
|
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)
不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(同法第28条)
|
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)
不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(同法第28条)
|
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)
不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(同法第28条)
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(子会社 株式会社三和テスコ)
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取得年月 |
平成24年11月 |
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許認可等の名称 |
建設業許可 |
|
鋼構造物工事業 |
|
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所管官庁等 |
香川県知事 |
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許認可等の内容 |
一般(般-11) 第5528号 |
|
有効期限 |
平成29年11月 (5年ごと更新) |
|
規制法令 |
建設業法 |
|
法令違反の要件 及び主な許認可取消事由 |
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反等に該当した場合は許可の取消(建設業法第29条)
不正入札等不誠実な行為があった場合は業務停止等の処分(同法第28条) |
(13)売掛債権等の回収について
当社グループは取引先に対する売掛債権などの信用供与を行っており、信用リスクの顕在化を防ぐために適切な限度額を設定するなど、与信管理を徹底しております。また、信用リスクが顕在化した場合の損失に備えるため、一定の見積りに基づいて貸倒引当金を設定しておりますが、こうした管理はリスクを完全に回避できるものではなく実際に発生する損失が貸倒引当金を超過するなど当該リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)投資有価証券による影響について
当社グループの平成29年8月末時点における投資有価証券の合計残高は、471百万円と総資産の約6.6%を占めております。有価証券への投資は、価格変動リスク、信用リスク、為替金利変動リスク、元本毀損リスク等のさまざまなリスクを有しており、市場の変動による価値変化等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)ベンチャーキャピタル等による株式売却について
当連結会計年度末日現在の当社の発行済株式総数3,419株のうち、ベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合が所有している株式数は225株で、その所有割合は6.6%であります。
一般的にベンチャーキャピタル等による株式の所有目的は、株式上場後に株式を売却してキャピタルゲインを得ることにあるため、当社株式上場後に所有する株式の全部又は一部を売却する可能性があり、かかる場合には当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
(16)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に従って、平成21年6月25日開催の臨時株主総会決議及び平成21年7月18日開催の取締役会決議並びに平成25年9月21日開催の臨時株主総会決議及び取締役会決議に基づいて、当社及び当社子会社の役員、従業員及び外部協力者に対するインセンティブを目的とし、新株予約権(以下「ストックオプション」という。)を付与しております。これらのストックオプションが権利行使された場合、新株式が発行され、株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。当連結会計年度末日現在、これらのストックオプションによる潜在株式数は539株であり、発行済株式総数3,419株の15.8%に相当しております。なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」をご参照下さい。
ライセンス契約等
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
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株式会社三和テスコ |
VAHTERUS OY |
フィンランド |
熱交換器 |
平成19年6月21日 |
プレート&シェル熱交換器に組み込む同社から輸入したプレートパックの販売及び当該プレートを組み込んだ熱交換器の製造販売権を与える契約(国内独占製造販売権) |
契約締結日より3年間の契約(その後、当事者による6ヶ月以前の書面による通告により解除されない限り有効に存続する。) |
(注)上記についてはロイヤリティとして売上高の一定率を支払っております。
当社グループは、環境・エネルギー事業について当社連結子会社の株式会社三和テスコの技術部にて、研究開発に取り組んでおります。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は7,847千円となりました。
環境・エネルギー事業
環境・エネルギー事業では、株式会社三和テスコにおいて汚泥脱水装置の開発に取り組みました。これは、発電所や製鉄所で使われる搬送ベルトコンベヤを清掃する際に出る廃水に含まれる汚泥を、特殊な脱水機で固形物を取り除く設備であり、同社では試作品を設計製作し模擬試験を実施いたしました。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
・資産
当連結会計年度末の総資産は7,127百万円となり、前連結会計年度末と比べ50百万円減少しました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、21百万円減少して3,643百万円(前連結会計年度末は3,664百万円)となりました。これは主に、電子記録債権の減少47百万円等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、28百万円減少して3,484百万円(前連結会計年度末は3,513百万円)となりました。これは主に、建設仮勘定の減少134百万円等によるものであります。
・負債
当連結会計年度末の負債は6,245百万円となり、前連結会計年度末と比べ202百万円減少しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、50百万円増加して2,731百万円(前連結会計年度末は2,681百万円)となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加54百万円等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、253百万円減少して3,513百万円(前連結会計年度末は3,767百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済による減少216百万円、社債の償還による減少45百万円等によるものであります。
・純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、152百万円増加して882百万円(前連結会計年度末は729百万円)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益143百万円等によるものであります。
(3)経営成績の分析
(売上高の分析)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して464百万円減少して4,942百万円(前連結会計年度は5,407百万円、8.6%減)となりました。
環境・エネルギー事業は、水処理機器の販売においては、毎年安定した需要を獲得できており営業人員体制の整備とともに技術サービス力の強化によって営業基盤をさらに底上げしていくことが可能な事業展開を進めております。しかしながら、東北地区を担当する仙台営業所におきまして、前期で受注売上した大型案件に相当する収益が計上に至っていないことなどにより、売上高は2,580百万円(前連結会計年度は2,643百万円、2.4%減)を計上しました。
動力・重機等事業は、中国や新興国の景気減速、世界的な船舶の過剰供給等により船舶エンジン部品の需要が減少傾向となるなか、既存の大口取引先からの受注減少の影響を受けました。また、プラント機器の受注製造事業におきましては大口案件の受注が前期ほど発生しなかったことを受け、産業機械用小型部品に係る新規開拓を積極的に行ったことにより、売上高は1,613百万円(前連結会計年度は2,031百万円、20.6%減)を計上しました。
防災・安全事業は、グループホーム等の介護施設や補助金を活用してスプリンクラー消火装置を設置する有床診療所をターゲットに設定した営業を実施してまいりました。さらに、消防機器等の営業につきましては、環境エネルギー関連事業におけるポンプ等水処理機器の販売先である顧客と重複するケースがあることを踏まえて、環境機器とのセット営業を積極的に行ったことにより、売上高は748百万円(前連結会計年度は732百万円、2.1%増)を計上しました。
売上原価は、336百万円減少して3,969百万円(前連結会計年度は4,306百万円、7.8%減)となり、売上総利益は、128百万円減少して972百万円(前連結会計年度は1,100百万円、11.7%減)となりました。
売上総利益率は、0.7ポイント低下して19.7%(前連結会計年度は20.4%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益の分析)
販売費及び一般管理費は、1百万円増加して843百万円(前連結会計年度は841百万円、0.2%増)となりました。これは、主に給与手当の増加20百万円、貸倒引当金繰入額の増加19百万円、役員報酬の減少26百万円等によるものであります。
この結果、営業利益は、130百万円減少して129百万円(前連結会計年度は259百万円、50.1%減)となりました。
営業利益率は、2.2ポイント減少して2.6%(前連結会計年度は4.8%)となりました。
(営業外損益、経常利益の分析)
営業外収益は、保険解約返戻金39百万円、投資有価証券売却益24百万円等により122百万円(前連結会計年度は78百万円。56.9%増)を計上しました。また、営業外費用は、支払利息43百万円、持分法による投資損失10百万円等により68百万円(前連結会計年度は153百万円、55.1%減)を計上しました。
この結果、経常利益は、1百万円減少して183百万円(前連結会計年度は184百万円、0.7%減)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益の分析)
特別利益は、持分変動利益22百万円を計上しました。
特別損失は、固定資産除却損を計上しました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、37百万円増加して143百万円(前連結会計年度は106百万円、34.9%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,155百万円(前連結会計年度末に比べ40百万円増加)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は388百万円(前連結会計年度は164百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益205百万円及び減価償却費140百万円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は27百万円(前連結会計年度は658百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入260百万円があった一方、定期預金の預入による支出310百万円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は320百万円(前連結会計年度は1,023百万円の収入)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,120百万円があった一方、長期借入金の返済による支出1,296百万円を計上したことによるものであります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループが展開しております環境・エネルギー事業におきましては、原子力発電に代わるエネルギー需要が活況となりつつあります。こうした中、排熱利用発電への需要が高まっており、当社グループで製造・販売している水処理機器については、保守・メンテナンスサービス力を高めるための人員体制を強化し、新規需要に加え更新需要の獲得を進めていくことで販売シェアの拡大に努めてまいります。また、熱交換器を発電システムに組み込むためのプロモーションを積極的に行うことを営業戦略としております。
動力・重機等事業におきましては、これまで売上比重の高かった船舶用機器及び部品関係の需要が不透明であることから、プラント関連及び航空機関連等、海から陸へターゲットの切り替えを進めてまいります。
防災・安全事業におきましては、当社が開発し子会社(株式会社三和テスコ)で製造しているスプリンクラー消火装置「ナイアス」の拡販を進め、特に介護施設市場に向けた重点営業を図ってまいる方針であります。介護施設市場におきましては昨今、高齢者専用賃貸住宅の新設需要が増加傾向にあり、これらに対する営業展開を実施していくことで、対象マーケットをさらに拡げることが可能となります。こうしたことから、同賃貸住宅も重点ターゲットに設定し拡販を進めてまいります。
さらに、消防法の改正を受けて、平成26年10月に屋内消火栓に新たな基準(広範囲2号消火栓)が設けられました。この基準に当社製品が適合し、かつ電源設備を不要とするため、コスト面で有利な展開を図ることができることから、今後は当該基準による消火栓の設置義務があるホテル、マンション及び量販店等に対してもダイレクトにPRを実施し、新規顧客の獲得に注力してまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは①市場から信頼される製商品の提供体制確保と企業認知度の向上、②ストックビジネスを目指した技術力の強化、③製造と販売が一体となった事業組織体制の整備、④人材確保と育成、を経営上の課題として認識しております。これらの課題に対応するため、当社グループの経営陣は、最大限に入手可能な情報に基づき現在の事業環境を確認し、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。
なお、当社はこれまでM&A(企業買収)により事業規模を拡大してきた実績があります。具体的には、連結子会社である株式会社三和テスコ、東洋精機産業株式会社をはじめ数社のM&Aを行ってまいりました。今後は以上の課題に対してもM&Aによる経営手法を取り入れ、シナジーの発揮を前提とした効率的な事業展開を推進してまいる方針であります。