第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第9期

第10期

第11期

第12期

第13期

決算年月

2016年2月

2017年2月

2018年2月

2019年2月

2020年2月

売上高

(千円)

1,436,014

1,723,059

3,024,714

2,684,846

2,122,272

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

149,301

166,751

357,293

269,260

207,603

当期純利益

又は当期純損失(△)

(千円)

105,079

106,652

245,574

203,666

260,807

持分法を適用した場合の
投資損失(△)

(千円)

69,507

資本金

(千円)

100,000

113,600

352,938

361,872

364,914

発行済株式総数

(株)

19,300

22,460

2,482,500

10,730,800

10,916,400

純資産額

(千円)

315,253

406,085

1,107,876

1,304,587

1,023,036

総資産額

(千円)

1,071,891

1,228,087

2,164,918

1,952,369

2,079,730

1株当たり純資産額

(円)

40.84

45.20

111.57

121.57

93.72

1株当たり配当額

(1株当たり中間配当額)

(円)

2,200.00

(-)

1,000.00

(-)

10.00

(-)

2.50

(-)

2.50

(-)

1株当たり当期純利益

又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

13.61

12.54

26.60

19.90

24.13

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

23.32

18.16

自己資本比率

(%)

29.4

33.1

51.2

66.8

49.2

自己資本利益率

(%)

39.8

29.6

32.4

16.9

22.4

株価収益率

(倍)

159.61

180.89

配当性向

(%)

40.4

19.9

9.4

12.6

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

93,309

257,810

923,069

114,568

79,860

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

3,106

28,326

21,323

108,095

510,917

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

30,284

71,770

380,184

156,634

126,343

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

778,082

420,174

1,702,105

1,322,807

1,018,094

従業員数

(名)

72

78

88

99

103

株主総利回り

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(%)

(-)

(-)

(-)

84.9

(92.9)

38.0

(89.5)

最高株価

(円)

19,950

□ 4,987

5,620

3,840

最低株価

(円)

8,530

□ 2,132

2,116

1,568

 

 

(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.売上高には、消費税等は含まれておりません。

3.第9期から第12期までの持分法を適用した場合の投資損失(△)については、関連会社を有していないため記載しておりません。

4.第9期及び第10期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの当社株式が非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。

5.第13期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

6.第9期及び第10期の株価収益率及び株主総利回りについては、当社株式が非上場であるため記載しておりません。

7.第13期の株価収益率及び配当性向については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

8.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

9. 2017年7月31日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を、2018年3月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。そのため、第9期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額を算定しております。

10.当社は2017年11月21日付で東京証券取引所マザーズ市場に上場したため、第11期の株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。また、第12期以降の株主総利回り及び比較指標については、第11期の末日における株価又は株価指数を基準として算定しております。

11.最高株価及び最低株価は、2019年5月21日からは東京証券取引(市場第一部)における株価であり、それ以前は、東京証券取引所(マザーズ市場)における株価を記載しております。なお、2017年11月21日付で東京証券取引所マザーズ市場に上場したため、それ以前の株価については記載しておりません。また、□印は株式分割(2018年3月1日、1株→4株)による権利落後の株価であります。

 

 

2 【沿革】

 

年月

概要

2007年3月

東京都中央区日本橋本町に「お客さまのIT部門の一員として」顧客企業の具体的な課題解決を行う事業の展開を目的として、サインポスト株式会社を設立

2007年3月

銀行に向けたコンサルティング業務を開始

2007年11月

カード業界等、金融業界全般に向けたコンサルティング業務を開始

2008年1月

本社を東京都中央区小伝馬町に移転

2008年10月

公共機関(国や地方公共団体等)に対するコンサルティング業務を開始

2008年11月

大阪府大阪市中央区に関西支社を設立

2009年2月

財団法人日本情報処理開発協会よりプライバシーマーク(第11820624号)の付与認定を取得

2009年9月

本社を現在の東京都中央区日本橋本町に移転

2012年1月

ISO27001/ISMS(JP12/080214)の認証を取得

2014年11月

沖縄県那覇市泊に沖縄支社を設立

2014年12月

ソリューション事業を開始

2015年5月

バッチ処理高速化サービスの提供を開始

2016年1月

事業性評価サービスの提供を開始

2017年3月

当社で開発した設置型AIレジ「ワンダーレジ」を発表

2017年11月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2019年5月

東京証券取引所市場第一部に市場変更

2019年7月

JR東日本スタートアップ株式会社と合弁で株式会社TOUCH TO GOを設立

 

 

 

3 【事業の内容】

当社は、「社会に新たな価値を創出し続ける」、「お客さまと社会に感謝される仕事を」を経営理念として掲げ、「お客さまのIT部門の一員」として、顧客企業の経営目標の達成に向け、経営課題等の解決に役立つ「道しるべ」を示し、それを実行することを企業ミッションとしております。
 当社は、業務・業界及び顧客企業の経営課題を的確に把握し、顧客企業の立場になって、各企業の状況に即した具体的な解決策を示し実行しております。また、先端ICT技術(情報・通信に関する技術)を活用することで、これまでに無かった新しい課題解決方法を創り出し、顧客企業の業務効率化と低コスト化を実現するサービスの開発と提供を行っております。

当社は、第10期事業年度からソリューション事業を本格的に開始したことに伴い、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の単一セグメントから、「コンサルティング事業」及び「ソリューション事業」の二つに報告セグメントを変更しております。また、第11期第2四半期会計期間から、新たに「イノベーション事業」を報告セグメントに追加し、三つの報告セグメントに変更しております。

この結果、当社の事業は「コンサルティング事業」、「ソリューション事業」及び「イノベーション事業」の三つの事業セグメントから成り立っており、会社全体としては、各事業が相互に関連性を持ちながら展開をしていく事業構成になっております。コンサルティング事業による安定的な事業運営をベースとして、コンサルティング事業で培った顧客ニーズの把握や業務ナレッジ及び営業基盤を活かしながら、新たなサービスの提供や他業態に対してサービスを提供するソリューション事業とイノベーション事業を展開しております。

 

具体的な事業内容は以下のとおりであります。

 

1.コンサルティング事業

当社のコンサルティング事業は、社会インフラであることから情報システムに対する品質への要求水準が一般企業と比べて高い金融機関(銀行、クレジットカード会社、投資運用会社等)及び公共機関向けに業界を絞り専門性を高めたサービスを展開しております。具体的には、金融機関及び公共機関向けに情報化戦略、システム化構想、業務改善等を提案し、さらに金融機関及び公共機関が大手ITベンダー等へ発注するシステムの企画・設計・開発・運用の実行支援やマネジメント支援を通じて、顧客企業の課題解決に貢献しております。
 当社は、このような支援の際に、「お客さまのIT部門の一員となり、問題・課題の摘出を行い、それらを解決する具体的な施策を提案し実行する」という点に特徴があり、第三者的な立場でなく顧客企業の組織の一員(=当事者)として、問題が解決するまで主体的に対策を実行する点に優位性があると考えております。また、当社はシステム部門のみならず、顧客企業の経営や各業務部門から顧客企業外の関係者の対応まで幅広く支援することで顧客企業の課題を本質的に解決することが特徴です。このような課題解決に必要となる全領域を幅広く支援することから、数年間にわたって取引を継続する顧客先が存在しております。

 

(1) コンサルティング事業の特徴

当社では、同業界での実務経験者を数多く採用するとともに、各現場で実施した実務経験をSCF(Signpost Consulting Framework:当社固有のコンサルティング方法論)として体系化し、各現場で利用するほか社員教育に活用することで当社サービスの品質を維持・向上しております。また、当社が積み重ねてきた知的資産である「サインポストDB」を活用し、サービスを高度化することで他社との差別化を実現しております。「サインポストDB」は、ICT技術、PM(プロジェクトマネジメント)の方法論、業務知識の三つに体系化されたナレッジで構成されており、常に更新され利用できる仕組みになっております。
 当社が提供する主なコンサルティングサービスには、以下に記載のプロジェクトマネジメント支援とIT部門支援があります。

 

(2) プロジェクトマネジメント支援

金融機関が行うシステム開発のプロジェクト毎にコンサルティングサービスを提供しております。

金融機関における情報システムの位置づけは、すでに社会インフラの一部となっており、金融機関のシステム障害は社会に与える影響が大きいため、一般企業と比べて高い信頼性と安全性を確保することが必要不可欠となっています。また、金融機関のシステム開発に関する監督当局の監視も年々厳しさを増しています。
 一方で、金融機関における業務システムは、全国各地の銀行で「第三次オンライン」と呼ばれる、1980年代後半から1990年代前半にかけて構築されたシステムがいまだに稼働を続けており、システム自体の老朽化が進んでいるだけでなく、そのシステム構成やシステム管理の複雑さが増してきています。特に地方銀行業界においては、勘定系システムと呼ばれる、銀行業務システムの中核を担う基幹システムを共同化する動きが活発になっており、大規模なプロジェクトが次々と立ち上がっています。
 これらの結果として、金融機関におけるシステム構築プロジェクトは開発規模が年々増大傾向にあり、それに伴って投資額が増加してきていることから、プロジェクトの進捗遅延やシステム機能の品質低下が金融機関の経営に与える影響が大きくなり、プロジェクトを安全かつ着実に進めるための管理手法がますます必要とされてきています。
 金融機関の基幹システムを更改するプロジェクトマネジメントは高水準の専門性と品質が求められますが、当社は日本全国の多くの金融機関におけるプロジェクトマネジメント支援実績を有しております。

 

(3) IT部門支援

システム部等のIT部門に対してプロジェクトの有無に係わらず継続的にコンサルティングサービスを提供しております。
 金融機関のIT部門においては、数多くのシステム開発のプロジェクトを抱えており、かつスピードが求められている中、プロジェクトの管理やリスク管理、品質評価、新たな業務施策の検討・展開などお客さまのIT部門に求められる役割は年々増大し、要員が不足している状況が続いております。
 そうした中で、当社は豊富な業務知識と実績に基づいた経験からお客さま側の組織の一員として、IT戦略の立案から始まり、ITリスクの評価と改善策の立案・実行、システムのグランドデザイン作成、システム開発工程毎の目標達成度・品質評価、開発生産性向上・品質向上施策の立案及び実行等のIT部門支援サービスを提供しております 。
 公共機関等のお客さまについては、主にCIO補佐官(情報化統括責任者補佐官)としてのサービスを提供しております。CIO補佐官とは、「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)」のもと、「電子政府構築計画」における電子政府構築の推進体制の一つであり、政府や地方自治体の業務・システム分析・評価、最適化計画の策定に当たり情報化統括責任者(CIO)及び情報システム統括部門に対して支援・助言を行う者として位置付けられ、業務分析手法、情報システム技術及び情報セキュリティに関する専門的な知識を有し、独立性・中立性を有する外部専門家をいいます。

 

2.ソリューション事業

当社は、コンサルティング事業において多くの金融機関と取引実績を有しているため、金融機関の経営層から担当者層までの幅広い生の声の収集が可能であり、顧客の抱える業務的な問題・課題を認識しております。これらの業務的な問題・課題を解決するために、コンサルティング事業で培った業務ナレッジを基にベンチャー企業等が有する先端技術を応用し、「企業向けのフィンテック(金融におけるITテクノロジー)」として以下のサービスを提供しております。

 

(1) バッチ処理高速化ソリューション(ユニケージ)
① バッチ処理について

バッチ処理とは、大量のデータを一定期間溜めておき、コンピューターで一括処理する操作を指します。例えば、銀行における給与振込や口座振替処理、クレジットカード会社の利用明細作成処理等であり、一般的には夜間に数時間かけて行います。しかしながら、日中に多く処理されるオンラインのトランザクション処理のためにシステムリソースを確保する必要があるため、バッチ処理に使える時間は限られており、遅延は許されず、万が一遅延した場合には、大規模なシステム障害にまで発展する可能性があります。このため、日々増大する大量のデータに対応するために、バッチ処理時間の短縮は、金融機関における重要な課題の一つとなっております。

② 当社ソリューションの特徴

既存のバッチ処理システムは、高性能ハードウェアや高機能なソフトウェアの導入等を中心に、いくつかのソリューションが存在しておりますが、いずれも多額の投資を必要とします。
 当社のバッチ処理高速化ソリューションは、有限会社ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所(東京都港区 代表者:當仲寛哲)が開発した技術を応用し、バッチ処理速度を5倍から10倍以上高速に処理する技術であります。またこの技術は、システムの構築に要する開発工数が従来技術に比べて約半分になるため、開発コストの削減が可能であります。
 当社では、金融機関等のバッチ処理に幅広く適用できる可能性があると考え、本技術を活用してお客さまのニーズに合わせてバッチ処理高速化システムを開発し納入しております。

 

(2) 事業性評価サービス

現在、経済産業省等が提唱する地方創生に向けた取組みとして、地方銀行等が各地域の企業の成長を資金面から促すために各企業の現在から将来にわたる事業性そのものを評価し、担保等に依存することなく融資を実行することが求められていますが、事業会社へのヒアリング内容・方法や具体的な評価方法等について検討課題も多く、事業性評価を効率的に実施している金融機関は少数に留まっております。
 このような状況の下、当社は業務提携先である知的資産マネジメント支援機構株式会社(東京都千代田区 代表者:中村博之)が開発した事業性評価ソリューションサービスを提供しております。当サービスは、金融機関が行う企業の事業性評価を支援する仕組みです。各業種別に企業への質問事項等が整理されており、金融機関が当該質問事項の回答を当サービスで集計すると、質問の回答から事業課題や対策等がレポートとして出力され、そのレポートを当社が金融機関に提供します。
 金融機関が当サービスを導入した場合には、当社は導入時に初期費用を受領し、その後レポート作成費用を受領します。また、業務提携先である知的資産マネジメント支援機構株式会社に利用料金を支払います。
 現在、当社コンサルティング事業の顧客等への営業活動を行っており、今後も全国の地方銀行等への営業活動を実施してまいります。

 

<事業系統図>


 

 

3.イノベーション事業

 当社は、先端ICT技術(情報・通信に関する技術)を用いて様々な社会問題を解決するため、従来の顧客基盤である金融機関及び公共機関向けにとどまらないイノベーション事業に取り組んでおります。

 具体的には、人工知能(AI)の一つであるディープラーニングを応用した製品開発を国立大学法人電気通信大学との産学連携により行っており、多量の商品画像等のビッグデータをハンドリングすることで商品そのものを自動識別し精算が可能なレジスター「ワンダーレジ」を発表しました。ワンダーレジはカメラを搭載した箱型のレジで、来店客が並べた商品をレジ内のカメラで読取り、当社が独自に開発したAIがレジ内部の商品を自動識別し、商品点数と合計金額を瞬時に計算するものです。バーコードリーダーにより商品をひとつずつシリアルに精算するのではなく、複数の商品を高速に一括で精算することにより、従来のレジに比べ格段に精算時間を短縮することを目指しております。これらの機能が実現することにより、当製品はコンビニエンスストア等小売店の人手不足の解消や買物客のレジ待ち時間の短縮を図ることが可能になると考えております。

また、スーパーマーケットやディスカウントストア等の大型店舗における人手不足の解消や買物客のレジ待ち時間の短縮を目的に「スーパーワンダーレジ」の研究開発を進めております。このスーパーワンダーレジは、天井や棚に設置したカメラやセンサー等の情報から店舗内の人を追跡しながら、その人が手に取った商品を認識し、自動的に合計金額を精算するシステムです。このシステムの実用化と拡販を図るため、当社は、JR東日本スタートアップ株式会社と合弁で、株式会社TOUCH TO GOを設立し、スーパーワンダーレジの技術を活用して、無人AI決済店舗の開発に取り組んでいます。

 

4 【関係会社の状況】

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業
の内容

議決権の所有

(又は被所有)
割合(%)

関係内容

(関連会社)

 

 

 

 

 

株式会社TOUCH TO GO

東京都

新宿区

300,000

無人AI決済店舗システム及びサービスの開発並びに販売

50.0

当社からの技術供与

役員の兼任あり

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

2020年2月29日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

103

35.7

4.8

6,448,246

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

コンサルティング事業

61

ソリューション事業

6

イノベーション事業

24

全社(共通)

12

合計

103

 

(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(2) 労働組合の状況

当社の労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。