第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

継続企業の前提に関する重要事象等

当社は、2022年2月期第2四半期累計期間の進捗と下半期の計画の見直しを踏まえて、2021年4月12日に発表した2022年2月期通期業績見通しを修正し、売上高は2,050百万円(期初計画に比べて120百万円減)、利益面では、イノベーション事業において研究開発費等の販売費及び一般管理費として300百万円を見込み、営業損失460百万円(同225百万円減)、経常損失465百万円(同227百万円減)、当期純損失360百万円(同102百万円減)としています。この結果、3期連続で営業損失を計上並びに2期連続で営業キャッシュ・フローがマイナスとなる見込みです。これらの状況から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識していますが、財政面では、事業計画で予定する当面の支出を充たす手元資金を有しており、また、当該事象を解消または改善する以下の施策を実行することで、引き続き、事業継続に支障は生じないと考えることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

① イノベーション事業の営業体制の強化

コロナ禍において、店員と買い物客が非対面・非接触で買い物ができるツールとして設置型AI搭載レジ「ワンダーレジ」の注目が高まるとともに、設置実績の増加に合わせて引き合いが増えています。これを受けて、イノベーション事業では、既存の得意先に対するフォローの充実、新規得意先の開拓及びマーケティングの強化等を目的に営業人員を増強し、ワンダーレジの拡販に取り組むと同時に、機器販売の知見が豊富な企業との提携も視野に販路拡大の施策を適宜検討しています。また、無人レジの開発で培った様々な技術を活かして、多様な業界・業種・店舗形態のニーズに幅広く応える新製品の開発を進めており、2021年8月にコンパクトPOSセルフレジ「EZレジ」と書籍のバーコードの読み取り機能を備えた「ワンダーレジ-BOOK」を発表しました。これらの製品の拡販を通じて、イノベーション事業の売上拡大と損益の改善を図ってまいります。

② 研究開発費の管理

当社の研究開発費は、2020年2月期は290百万円(対売上高比13.7%)、2021年2月期は391百万円(同19.2%)となりました。当社は、研究開発活動を将来にわたって企業価値向上を実現するための先行投資と位置付けており、今後も積極的かつ戦略的に研究開発活動に経営資源を投じる方針です。研究開発費は、主にイノベーション事業におけるAIを活用した無人レジ等の研究開発活動に充当しており、これらの活動を通じて新製品・新サービスを生み出し、中長期的に投資資金を回収することとしています。一方で、売上高に占める研究開発費の割合が大きいため、的確な研究開発対象の選択と適切なコスト管理を通じて、事業継続性に与えるリスクをコントロールしてまいります。

③ 安定的な資金管理

当第3四半期会計期間末日現在の現金及び預金は1,177百万円であり、事業運営に必要な運転資金は十分に確保していることから、事業継続に支障はないと判断しています。なお、2020年8月に発行した第8回新株予約権は、2021年4月12日までに全ての権利行使が完了しており、第1四半期会計期間において506百万円の資金を調達いたしました。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の分析

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により4月に緊急事態宣言が発令され、社会経済活動に大きな影響を与えました。緊急事態宣言解除後は正常化に向かいつつあるものの、世界的な半導体不足等による供給面での制約や原材料価格の高騰、海外における新たな変異株の流行の懸念等、先行きを見通しにくい経済環境が続いています。

当社がコンサルティングサービス及びソリューションサービスを提供する金融業界においては、銀行各行は政府による積極的な支援策の下でコロナ禍にある企業の資金繰りを支えています。一方で、低金利による厳しい収益環境に対して、業務コストの削減や金融以外のビジネスの拡大等の収益力強化に取り組むとともに、競争力強化をねらった合従連衡の動きが水面下で活発になりつつあります。イノベーション事業の製品・サービスの主な供給先である小売・サービス業界においては、新型コロナウイルス感染症による影響は業種業態によって大きく差がありますが、ウィズコロナを見据えた取り組みが着実に進んでいます。

このような環境の中、コンサルティング事業では、地域銀行の競争力強化に関する支援業務の増加に備えてサービスの質向上と人材育成の促進を目的に組織体制を見直しました。この一環として、保険業に特化した部門と遠隔で現場のプロジェクト推進を支援する部門を新設し、受注拡大と新規顧客の開拓をねらいます。ソリューション事業では、業務改善ソリューションの開発や次世代DXソリューションを活用したサービスの営業活動を推進してまいりました。イノベーション事業では、設置型AI搭載レジ「ワンダーレジ」の拡販とともに、保有技術を活用した新製品・新サービスの開発に取り組んでまいりました。その成果として、極めて低廉な価格を実現したコンパクトPOSセルフレジ「EZレジ」と書籍販売に特化した「ワンダーレジ-BOOK」を開発し、提供を開始しました。

関連会社の株式会社TOUCH TO GO(以下、「TTG」という。)では、無人決済システム「TTG-SENSE」及び狭小地向けの「TTG-SENSE MICRO」を中心に小売店舗の生産性向上に寄与する製品の開発、販売に取り組み、株式会社ファミリーマートとともにTTG-SENSEを導入した「ファミマ!!サピアタワー/S店」を2021年3月にオープンした後、5店舗に無人決済システムを提供しました。また、無人決済システムの供給体制の強化と機能向上を目的に株式会社ファミリーマートに加えて、東芝テック株式会社及びグローリー株式会社と資本業務提携するとともに、KDDI株式会社のコーポレートベンチャーキャピタル「KDDI Open Innovation Fund 3号」からの資金調達を実施しました。

以上の結果、当第3四半期累計期間における経営成績は、売上高は1,528百万円(前年同四半期比0.8%減)となりました。利益面では、減価償却費が減少したことを主因に売上原価が減少したことや研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が減少したこと等により営業損失337百万円(前年同四半期は営業損失490百万円)、経常損失341百万円(前年同四半期は経常損失500百万円)、固定資産の減損損失を特別損失に計上したことにより四半期純損失481百万円(前年同四半期は四半期純損失490百万円)となりました。

 

セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。

(コンサルティング事業)

当社がプロジェクトマネジメントを支援する1件の得意先において、勘定系システムの統合プロジェクトを完了しました。また、新規得意先の増加やシステム部の支援業務の増員要請に応え、高品質なコンサルティングサービスを提供してまいりました。一方で、2021年1月に大型プロジェクトが終了したことによる減収影響があったほか、新設部門において取引先の新規開拓と増員要請に備えて要員を厚くしたことで費用が先行しました。これらの結果、売上高は1,452百万円(前年同四半期比0.0%増)、セグメント利益は253百万円(同16.2%減)となりました。

 

(ソリューション事業)

ITシステムの構築や投資に関するアドバイザリー業務を提供したほか、業務改善ソリューションの開発が完了し、月次サービスとして提供を開始しました。また、事業性評価サービス等の月次サービスを提供しました。一方で、減収影響による売上総利益の減少があったほか、新規の受注獲得に向けた営業活動を積極的に推進したことで費用が増加しました。これらの結果、売上高は65百万円(前年同四半期比23.9%減)、セグメント損失は54百万円(前年同四半期はセグメント損失106百万円)となりました。

 

 

(イノベーション事業)

ワンダーレジが横浜髙島屋地下食品フロア「ベーカリースクエア」及び株式会社野村不動産のH1OとH1Tで稼働を開始したほか、EZレジがホンダテクニカルカレッジ関西内の売店等に、ワンダーレジ-BOOKが株式会社教文館にそれぞれ設置されました。また、TTG-SENSE等が「ファミマ!!サピアタワー/S店」「トモニー中井駅店」「ファミリーマート岩槻駅店」「ファミリマート川越西郵便局/S店」、ANA FESTA株式会社「ANA FESTA GO 羽田B1フロア店」等に導入されたことによりロイヤリティが増加しました。これらに加えて、得意先金融機関から店舗内の動線や混雑状況を可視化するソリューションの開発を受託し、技術検証を行いました。研究開発活動については、EZレジやワンダーレジ-BOOKの開発、ワンダーレジの運用に関するシステムの開発及び改良等に取り組みました。これらの結果、売上高は10百万円(前年同四半期比416.9%増)、セグメント損失は265百万円(前年同四半期はセグメント損失479百万円)となりました。

 

② 財政状態の分析

(資産)

資産合計は2,172百万円となり、前事業年度末と比べて23百万円増加しました。

流動資産は1,514百万円となり、前事業年度末と比べて81百万円増加しました。これは主に借入金の返済や運転資金の支出による現金及び預金の減少要因があった一方で、新株予約権の行使によって506百万円の資金を調達したこと等によるものであります。

固定資産は658百万円となり、前事業年度末と比べて58百万円減少しました。これは主に有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を減損処理したこと等によるものであります。

(負債)

負債合計は825百万円となり、前事業年度末と比べて15百万円減少しました。

流動負債は541百万円となり、前事業年度末と比べて46百万円増加しました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が21百万円減少した一方で、賞与引当金が66百万円増加したこと等によるものであります。

固定負債は284百万円となり、前事業年度末と比べて61百万円減少しました。これは主に社債が20百万円、長期借入金が55百万円減少したこと等によるものであります。

(純資産)

純資産合計は1,347百万円となり、前事業年度末と比べて38百万円増加しました。これは主に四半期純損失481百万円の計上により利益剰余金が減少した一方で、資本金及び資本剰余金がそれぞれ261百万円増加したこと等によるものであります。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は146百万円であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。