(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調を維持しつつも、中国をはじめとする新興国経済の減速や英国のEU離脱問題、米国新政権発足による政策変更の影響等、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
情報サービス産業界におきましては、国内経済の先行きに懸念はあるものの、金融業や製造業を中心にIT投資は堅調に推移してまいりました。また、IoT(Internet of Things)やビッグデータ活用のニーズが更に拡大するとともに、AIやロボティクスなど新たなソリューションへの期待が高まっております。
このような状況の下、当社がこれまで取り組んできた技術研究や、開発案件の中で培った様々な技術分野でのノウハウを活かし、特に最新の技術分野や経験の深い業務分野のシステム開発等において積極的な受注活動を行ってまいりました。更に、人材活用の拡大、短期間での技術者育成等により、労働生産性を向上し、各分野における需要の高まりに対応してまいりました。
本年度スタートした中期経営計画において事業変革をスローガンに掲げ、「IoT分野の事業拡大」、「コア事業の顧客基盤強化と高付加価値化」に取り組んでおり、お客様のビジネスにイノベーションをもたらす価値創造パートナーとして持続的成長を遂げる企業を目指してまいりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,385,830千円(前年同期比21.2%増)、営業利益は219,073千円(同40.4%増)、経常利益は196,420千円(同28.2%増)、当期純利益は132,351千円(同28.8%増)となりました。
なお、当社は証券システム開発事業及びこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、各事業区分別の状況は以下のとおりであります。
(証券システム事業)
証券システム事業におきましては、顧客ニーズの多様化に対応するために、SaaS(Software as a Service)に代表される「クラウドサービス提供型」の受注活動を積極的に行った結果、売上高は1,225,718千円(前年同期比20.4%増)となりました。
(FXシステム事業)
FXシステム事業におきましては、新パッケージ製品であります「TRAdING STUDIO(HTML5版)」の拡販及びOEMパートナー向けパッケージ製品の新規成約等の結果、売上高は118,600千円(注)となりました。
(セキュリティ診断事業)
セキュリティ診断事業におきましては、より精度の高い脆弱性診断であります「手動診断サービス」の受注活動を積極的に行った結果、売上高は41,512千円(前年同期比8.5%増)となりました。
事業区分別売上高
|
事業区分 |
第 19 期 (平成28年12月期) |
第 20 期 (平成29年12月期) |
前年同期比 |
|||
|
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
構成比 (%) |
金額 (千円) |
増減率 (%) |
|
|
証券システム事業 |
1,017,644 |
89.0 |
1,225,718 |
88.4 |
208,073 |
20.4 |
|
FXシステム事業 |
87,350 |
7.6 |
118,600 |
8.6 |
31,250 |
- |
|
セキュリティ診断事業 |
38,268 |
3.4 |
41,512 |
3.0 |
3,243 |
8.5 |
|
合計 |
1,143,263 |
100.0 |
1,385,830 |
100.0 |
242,566 |
21.2 |
(注)前事業年度のFXシステム事業については、子会社であったワークステクノロジー株式会社より事業を継承した平成28年4月1日から12月31日までの9か月間の業績を記載しております。このため、FXシステム事業の前年同期比増減率は記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,100,675千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
なお、前事業年度は連結キャッシュ・フロー計算書を作成していたため、前年同期との比較分析は行っておりません。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は108,049千円となりました。これは主に、税引前当期純利益196,420千円、仕入債務の増加額35,069千円があった一方で、売上債権の増加額92,048千円、たな卸資産の増加額53,569千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は50,477千円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入50,005千円、投資有価証券の売却による収入19,343千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は436,428千円となりました。これは主に、長期借入れによる収入30,000千円、株式の発行による収入496,646千円があった一方で、長期借入金の返済による支出45,667千円、社債の償還による支出30,000千円があったことによるものであります。
当社は証券システム開発事業及びこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載に代えて事業の区分別に記載しております。
なお、当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、連結ベースで作成していた平成28年12月期の「生産、受注及び販売の状況」との前年同期比較は行っておりません。
(1)生産実績
当社は、生産実績を定義することが困難であるため、生産に関する事項は記載しておりません。
(2)受注状況
当事業年度の受注実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
① 当事業年度(自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日)
|
事業の区分 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
証券システム事業 |
1,812,227 |
- |
931,369 |
- |
|
FXシステム事業 |
118,600 |
- |
- |
- |
|
セキュリティ診断事業 |
41,512 |
- |
- |
- |
|
合 計 |
1,972,339 |
- |
931,369 |
- |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当事業年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業の区分 |
当事業年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
証券システム事業 |
1,225,718 |
- |
|
FXシステム事業 |
118,600 |
- |
|
セキュリティ診断事業 |
41,512 |
- |
|
合 計 |
1,385,830 |
- |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
当事業年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
カブドットコム証券㈱ |
456,735 |
33.0 |
|
㈱FINANCIAL CONSULTING |
240,000 |
17.3 |
|
日産証券㈱ |
229,097 |
16.5 |
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社では、企業の礎である経営理念を以下のとおり設定し、この経営理念のもと激変する社会環境に合わせ、お客様のニーズに的確にお応えしていくとともに時代を先取りした新しいサービスをこころがけてまいります。
① 私たちは、ITを通じた様々なサービスの提供により、お客様、社員とその家族、株主などすべてのステークホルダーからの評価をいただける企業価値の向上を目指してまいります。
② 優れた技術力と高品質により、「信頼性」と「安全性」を備えた製品・サービスの提供を目指してまいります。
③ 私たちは、企業と社員が共にチャレンジ精神をもって活力ある企業カルチャーを醸成し成長を続けてまいります。
④ 私たちは、お客様に「最適のサービス」を提供し、事業活動を通じて社会の発展に貢献してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、安定的な事業拡大を通じて企業価値を向上させていくことを重要な経営目標と位置付けております。このため、売上規模の拡大は勿論、事業の収益力を占める営業利益、営業利益率を中長期的な経営の重要指標として考えております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、長期間安定して顧客にソリューションを提供し続けることを基本として、社会や技術の変化に迅速に対応し、常に新しい技術・分野に積極的に取り組むことにより、システムソリューション事業の拡大に努めてまいりました。また、昨今では、企業のIT投資のニーズは、コスト削減、効率化を主たる目的とした投資ニーズに加え、自社の競争優位性を確率するための戦略的IT投資への取組みが拡大しつつあります。
加えて、クラウドサービスの浸透に伴いITシステムの「所有」から「利用」へと変化しており、さらにはビッグデータの活用などにより一層多様化してきております。これらの顧客企業のニーズの多様化に適応し、顧客企業のさまざまなビジネス上の課題を解決すべく、顧客企業のニーズを的確に捉え、最適なサービスを提供することで、高付加価値サービスの創出、顧客との長期安定的な関係を通じたビジネス拡大を図ってまいります。
(4)対処すべき課題
当社の属する情報サービス産業界においては、技術革新のスピードが速く、競合が激しくなることが想定されています。こうした環境の中で、当社が持続的な成長を可能とし、積極的に社会貢献していくために対処すべき課題は以下のとおりであります。
① 知名度の向上
当社は、インターネットを利用した投資家による証券取引の黎明期からのシステム導入実績を積み重ね、業界内においては、その実績が評価されつつあります。今後は、セミナーやカンファレンスの開催、展示会へのブース出展及び証券システム業界ポータルサイトへの協賛など、積極的な広報活動を行い、当社の知名度の向上に努めてまいります。
② 技術革新への対応
技術革新が著しいIT業界において、最新技術に対応することは常に重要な課題となります。スマートフォンやタブレットの普及はインターネットの利用をより身近なものとしましたが、同時にシステムの利用環境を多様化させました。当社としましても、それらスマートデバイスに最適な技術を追求し、顧客ニーズを満たす製品を提供してまいります。また、システム提供形態も、SaaSに代表されるクラウドを活用した「サービス提供型」に変化しつつありますので、クラウド化に対応したITテクノロジーの研究開発にも取り組んでまいります。
③ 新製品の開発・既存製品の強化
新製品の開発は、主に営業部とシステム事業部が中心となって行っており、スピードと効率性を重視した体制をとっております。また、証券会社等及びユーザーを交えた意見交換も適宜行い、今後も新製品の開発や既存製品の強化に努めてまいります。
④ 新たな成長分野への展開・市場ニーズへの対応
近年成長分野として注目されているビッグデータ、仮想通貨、ブロックチェーンに代表されるフィンテックをテーマに研究を進めてまいります。特に、スマートフォンやタブレットが急速に普及したことでフィンテックの代表的なツールがモバイルアプリになると考え、アプリ開発に重点を置き積極的に推進してまいります。
⑤ 新規取引先の拡大と事業基盤の強化
取引先の拡大は、今後の事業基盤の強化を図るうえで重要な課題と考えております。営業部門は顧客開拓活動を積極的に推進するとともに、システムにおける具体的な提案活動においては、開発部門と連携を図り、顧客のニーズに対し最適で、効率の良い提案を行うことで受注確度を高めてまいります。また、金融業界への更なる取引先の拡大を図り、他業界の顧客獲得にも努めていく予定です。
⑥ コーポレート・ガバナンスの強化
当社はコンプライアンスを遵守し、外部報告の信頼性を確保する内部統制システムを構築することが、ステークホルダーに対する社会的責任を果たしていくことだと考えております。また、当社の企業価値を向上していくためには、経営の効率性を追求し、事業活動より生じるリスクをコントロールすることが必要であると考えております。当社はこれらの考えを実現させるために必要不可欠なコーポレート・ガバナンスの強化を今後も図ってまいります。
⑦ 優秀な人材の確保と育成
当社の継続的な発展及び中期経営計画の達成のためには、優秀な人材の確保は不可欠であると考えます。そのために、新卒採用・キャリア採用を問わず積極的な採用活動を継続して行うとともに、高い専門性と技術力の向上を目的に、社内・社外の研修実施などの教育体系の充実を図ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)証券業界の動向に関するリスク
当社は証券業界を中心とした事業展開を行っておりますが、証券業界は景気や株式市況の影響を大きく受ける業界であります。そのため、景気減退や急激な市況変動などの事態が発生し、証券会社の業績が著しく悪化した場合には、IT設備投資方針が大きく減退する可能性があります。その場合には、受注の減少など、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)法的規制に関するリスク
当社は証券業界を中心とした事業展開を行っているため、証券業界を取り巻く諸法令や規制の改正、慣行及び法令解釈等の変更があった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また将来的に金融機関のシステムを制限する法令や規制が実施された場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)技術革新への対応におけるリスク
当社は、業界の高い専門的な知識とシステム構築ノウハウにより、安定した事業基盤を築いておりますが、当社が属するIT業界においては、技術革新が非常に激しく、また、それに伴う顧客のニーズも常に変化をしております。当社もこれらの変化に迅速に対応すべく、積極的に最新の技術に対応した製品の開発を進めておりますが、今後、当社の想定外の急激な技術革新が起こり、その対応に遅れが生じた場合、当社の有する技術・サービスの陳腐化、業界における他社との競争力の低下などにつながり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)開発遅延によるリスク
当社の提供する製品やサービスは、顧客から他社差別化や社内業務都合などの理由で独自仕様を求められる事があり、その要求は詳細化・複雑化する傾向にあります。また、システム開発過程においても諸要件の増加・変更が発生する場合があります。その結果、当初の見積り以上の想定外の作業工数の増加が発生した場合、プロジェクトの採算が悪化し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、何らかの当社都合の理由による納期遅延が発生した場合には、多額の損害賠償請求等を受ける可能性もあり、当社の信頼性が損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)四半期毎の業績の変動について
当社の売上は、システムの開発、保守、運用で構成されております。保守案件及び運用案件におきましては、契約に基づいて売上高を計上しているため、四半期毎の業績に大きな変動はありませんが、開発案件におきましては、開発規模の大きな製品の納入及び多くの製品の納入が同時期となる場合があります。一方で、開発規模の小さな製品しか納入されない時期もあり、四半期毎の売上高は平準化されないことがあります。そのため、四半期決算の業績はその影響を受け著しく変動することがあり、場合によっては損失を計上する可能性があります。
(6)システム及びサービスの不具合に関するリスク
当社は、製品及びサービスに対して適切な品質管理基準を設け、信頼性の高いシステム提供に努めておりますが、何らかの理由によって、当社の提供した製品及びサービスに不具合が発生した場合、顧客に機会損失又は利益の逸失を生じさせる可能性があります。さらに、それらが当社の責による重大な過失の場合、高額な損害賠償請求や著しい信用力の低下等を引き起こす可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)特定の販売先の依存によるリスク
当社の主要取引先上位3社への売上が平成29年12月期においては66.8%を占めており、主要取引先の経営方針等の変更により取引が打ち切りになった場合や取引金額が引き下げられた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社は、新規開拓に注力し取引先の分散化を図っております。
(8)人材の確保・育成に関するリスク
当社の事業は人材に大きく依存しており、継続的に事業を展開し成長していくためには、優秀な人材の確保、育成が重要な課題となります。今後も積極的な採用活動を行うとともに、人材の育成を推進してまいりますが、想定どおりに進まない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)外注先に関するリスク
当社のシステム開発は、基本的には当社従業員にて対応しており、常に自社の人材の確保・育成に注力しておりますが、大規模案件や複数案件などの発生により開発の規模が当社の想定を上回った場合や当社の従業員で対応するより原価の低減を期待できる場合には、外注先からの技術者による対応を行っております。しかしながら、当社の必要に応じた技術者が確保できなかった場合や技術者の技術レベルが当社の要求を維持できなかった場合、若しくは、何らかの理由で外注先が当社との取引を継続できなかった場合など、受注が想定どおり遂行できなかった場合には、当社の信頼は失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、業界全体で技術者不足などの理由により外注単価が高騰し、外注費用が当社の想定を大幅に上回った場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)知的財産権の侵害等に関するリスク
当社で開発・設計しているソフトウエアやプログラムについては、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意しております。しかしながら、当社の認識していない範囲で知的財産権が成立していた場合、当社は第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。また、これが訴訟等に発展した場合には、損害賠償、使用差し止め請求、ロイヤリティの支払い要求等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)個人情報及び機密情報等の管理に関するリスク
当社では、業務執行上、個人情報及び機密情報等を保持しています。これらの重要情報に関しては、システムを含め適切なセキュリティ管理を行っておりますが、万が一、外部からの悪意による不正アクセス行為、従業員の故意又は過失による不正利用、製品の重大な不具合等による重要情報の漏洩、紛失、消失、改ざんなど、想定外の事象が発生した場合、当社の信用は著しく失墜し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)自然災害によるリスク
当社の本社事業所及びデータセンターは、東京都内に拠点を有しております。また、当社の顧客も主に首都圏を中心に営業拠点を構えており、万が一、地震・津波等の大規模な自然災害やその他の予期せぬ事態が発生した場合、当社の業績や事業活動に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
(13)小規模組織によるリスク
平成29年12月末現在、取締役5名(うち社外取締役1名)、監査役3名(うち社外監査役3名)、従業員数71名(臨時雇用者を除く)と小規模で事業展開しており、業務遂行体制や内部管理体制も現在の組織に応じたものになっております。今後も事業の拡大に伴い業務遂行体制及び内部管理体制の一層の充実に努める方針でありますが、役職員の業務遂行上支障が生じた場合、あるいは役職員が社外流出した場合には、当社の業務に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)特定人物への依存によるリスク
当社代表取締役社長である浅見勝弘は、証券システム開発業務及びそれに付随する特有の管理業務に関する豊富な経験と知識を有しており、当社の経営方針及び経営戦略の決定において重要な役割を果たしております。そのため、当社は組織体制の整備を図り、特定の経営者に過度に依存しない体制の構築に努めております。しかしながら、予期せぬ事情により、当該代表取締役社長が経営に携わることが困難になった場合には、当社の業務に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)資金使途によるリスク
平成29年11月の株式上場時における公募増資による調達資金の使途につきましては、当社の展開する証券システム開発事業における優秀な人材の確保及び育成費用、当社基幹システムのリプレース等の設備投資、社債の一括償還、及び借入金の返済に充当する予定であります。しかしながら、急速に経営環境が変化した場合には、それに柔軟に対応することを優先し、現時点で考える資金使途計画以外の使途に利用する可能性があります。また当初の計画に沿って調達資金を利用した場合でも、確実に期待どおりの業績向上につながらない可能性があります。
(16)配当政策によるリスク
当社は、設立以来、配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元は重要な経営課題であると認識しており、事業基盤の整備状況、今後の事業展開、業績や財政状態などを総合的に勘案したうえ、配当を検討していきたいと考えております。しかしながら、更なる成長に向けた製品・サービスの拡充、優秀な人材の確保及び組織の構築などに投資を行うことが株主への利益につながると考え、その原資となる内部留保の充実を優先する可能性があります。
(17)新株予約権によるリスク
当社は、役員、従業員の会社貢献意欲の向上及び株主重視を念頭においた経営参画意識の高揚のために新株予約権を付与しており、本書提出日現在の発行済株式数1,051,500株に対する新株予約権の数の割合は9.5%となっております。また、今後においても優秀な役員及び従業員を確保するためにインセンティブとして付与する可能性があります。これら新株予約権の権利行使の条件が満たされ、権利行使された場合には、将来的に当社の株式価値が希薄化する可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たりましては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績、又は、現在の状況下で最も合理的と判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,325,569千円となり、前事業年度末に比べ697,817千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が559,950千円、売掛金が92,048千円増加したことによるものであります。固定資産は39,680千円となり、前事業年度末に比べ22,235千円減少いたしました。これは主に、投資有価証券が19,520千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,365,249千円となり、前事業年度末に比べ675,582千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は248,274千円となり、前事業年度末に比べ83,841千円増加いたしました。これは主に、未払法人税等が71,858千円増加したことによるものであります。固定負債は105,956千円となり、前事業年度末に比べ43,666千円減少いたしました。これは主に、社債が30,000千円、長期借入金が12,367千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、354,230千円となり、前事業年度末に比べ40,174千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,011,019千円となり、前事業年度末に比べ635,407千円増加いたしました。これは主に、新規株式上場に伴う増資等により資本金及び資本準備金がそれぞれ251,378千円増加、当期純利益の計上により利益剰余金が132,351千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は74.1%(前事業年度末は54.5%)となりました。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は1,385,830千円(前年同期比21.2%増)となりました。これは主に、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおり、SaaS(Software as a Service)に代表される「クラウドサービス提供型」の受注活動を積極的に行った結果、売上高が伸長したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は874,805千円(同16.3%増)となりました。これは、売上高の増加に伴うものであります。
以上の結果、当事業年度の売上総利益は511,024千円(同30.7%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は291,951千円(同24.3%増)となりました。これは主に、給与手当や役員報酬等の人件費の増加や、外形標準課税適用に伴う事業税等の計上によるものであります。
以上の結果、当事業年度の営業利益は219,073千円(同40.4%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における重要な営業外収益の発生はありません。営業外費用は株式交付費6,109千円、上場関連費用14,551千円等により合計22,923千円となりました。
以上の結果、当事業年度の経常利益は196,420千円(同28.2%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における特別利益、特別損失の発生はありません。
以上の結果、当事業年度の当期純利益は132,351千円(同28.8%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況分析
キャッシュ・フローの概要につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社は、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向及び業界動向を注視しつつ、技術革新への迅速な対応を行うために、優秀な人材の確保及び適切な教育を実施するとともに、事業体制及び内部管理体制を強化し、社会ニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に対し適切な対応を行ってまいります。