文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営指針等
(経営指針)
(行動基準)
・ 事実を確認せよ(情報に惑わされるな 現物・現場・現実主義)
・ 決め打ちするな、選択肢を示せ
・ すぐに断らず、諦めず、できる方法を考え抜け
・ 間違ってもよい、すぐに報告し改善せよ
・ 問題は起きる、原因を究明し再発を防げ
・ 情報を閉じ込めるな、早く広く共有せよ
・ 人とは違う発想で、新しい目標にチャレンジせよ
当社グループでは、2021年5月14日に、2022年3月期から2026年3月期を計画期間とする中期経営計画「ビジョン2025」を策定いたしました。この中期経営計画では、ビジョンとして「あらゆる服づくりの舞台裏に私たちがいる」を掲げ、縫製、加工から製品企画まで一貫して関わりながら、お客様が求める素材や新商品を提案できる組織を目指しております。
当社グループの縫製メーカーとしての経験、ネットワーク、強みを活かし、目まぐるしく変化し不確実性の高い外部環境のなかでも、積極的な投資とさまざまな変革を推進し、お客さまの全てのニーズにお応えしてまいります。
(2)経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題
当連結会計年度においては、世界的にコロナ禍による経済社会活動への制約が解消され経済活動も持ち直しの兆しが期待されるなか、アパレル業界においても、ウィズコロナの局面に入ったことで消費マインドが上向き、アパレル製品の需要も回復傾向にあります。しかしながら、コロナ禍によるロックダウンや国際的な物流混乱により製造現場の工員の維持確保が難しくなったこと等から、縫製工場いわゆる「つくり場」が減少しました。コロナ禍の影響に加えて、地政学的リスクからも、顧客に生産地の見直しと多元化を図る動きは依然として強く、リスク分散を図る傾向にあります。
アパレル業界では、このように顧客が適時適切な商品調達ができない状況があった反動から、大幅に在庫を増やした影響が残り、流通在庫は引き続き高い水準にあると認識しております。在庫調整にしばらく時間を要するものの、2024年3月期後半にかけては受注が回復するものと見込んでおります。
これらの経営環境を鑑み、当社グループでは、中期経営計画「ビジョン2025」の第1期の2年間を通じ、ベトナム・バングラデシュでの新工場建設を実施し、中国からASEAN諸国等への生産地シフトを推進しました。今後は、新工場の生産体制を整え、回復が見込まれる受注にしっかりと対応できる生産背景を確立するとともに、同計画第2期で目指す新たな成長の実現に向け、そのエンジンとなる生産性と品質の向上に注力いたします。また、グローバルな生産拠点網と安定的な生産能力という当社の優位性を活かし、顧客のさまざまなニーズに対応してまいります。
このような環境認識のもと、当社グループが優先的に取り組む課題は以下のとおりです。
・さまざまな環境変化へ適応し、顧客ニーズに対応できるグローバルな生産体制の強化
・回復が見込まれるアパレル需要をカバーし得る生産能力の拡大とサプライチェーンの多元化、強靭化
・生産本部を中心とした3本部体制での生産性と品質の向上
・当社の強み、優位性を活かした既存顧客への企画提案強化、新規顧客開拓の注力ならびに
新素材開発と新たな商品開発への取り組み推進
(3)経営戦略等
当社グループが2021年5月に策定しました中期経営計画「ビジョン2025」では、2022年3月期から2026年3月期の計画期間のうち、2022年3月期から2023年3月期の2年間をウィズコロナに対応し、次のステップアップのための準備期間とする第1期、2024年3月期からの3年間をアフターコロナにおける成長再加速をめざす第2期と位置づけております。
2024年3月期は、第1期での2年間でベトナム・バングラデシュでの新工場設立により拡充した生産力を基盤とし、顧客の需要回復に向けて、生産能力拡大と生産性および品質の向上に注力いたします。
目標
2026年3月期 売上高700億円、経常利益35億円
基本戦略と重点取り組み
サプライチェーンの更なる多元化推進と、「良質なものづくり」の一層の強化
顧客が欲しいときに欲しいものを欲しい量お届けするための柔軟で強靭なサプライチェーンを整備する。また、ASEAN諸国等を中心とした多拠点展開で、コスト競争力の強化と地政学的リスクの低減を両立させる。データ経営の実践及び新人事制度とグローバル人事データベースを軸にしたグローバルに活躍できる人材の採用と育成を進める。
新素材開発及び新たな製品開発への取組推進
新素材開発
透湿・防水・撥水加工技術を活かした機能性素材を顧客に積極提案すると共にアウトドア素材、医療品向け、自動車関連素材等、新たな領域を含めた開発を進める。また、これらの素材と縫製事業のシナジー効果を生むビジネスモデルの構築をめざす。
新たな製品開発
顧客のニーズに対して積極的に協働し、新たな商品企画に取り組む。
主力OEM事業における営業力の強化
既存顧客との取り組み深耕
各工場の特徴を踏まえた得意アイテムと生産能力を整理し、顧客に対して見える化を図り、既存顧客と中長期の協働体制を確立する。
新規顧客開拓
成長の見込める新セグメントへの進出、ミドル~ハイエンド顧客への中長期の協働体制の提案、米国・欧州の顧客の開拓を行う。
また、これまで当社グループでは「CSRへの取り組み」として、社会的責任を果たす活動を経営に取り込んでまいりましたが、持続可能な社会の実現に向けた課題解決に対する企業責任への要請の高まりを受け、TCFDを基本的な枠組みとした気候変動対策に関する取り組みに着手しております。引き続き、気候変動が当社の事業活動や収益に与えるリスク及び機会の抽出と評価を通じ、その結果に基づいた削減目標の設定や、中長期的な経営戦略への盛り込みを検討してまいります。
また2022年10月に設置したサステナビリティ委員会の活動を通じ、人的資本や知的財産への投資等の観点も含め、サステナビリティに関する指針や方針の浸透、マテリアリティの特定等、具体的な施策を実行に移し、持続的な企業価値向上に向けた活動を推進してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、サステナビリティ指針「服を着る人も作る人も幸せになる社会をつくる」を掲げ、持続的な企業価値の向上と社会課題の解決の両立を実現すべく、サステナビリティ推進体制を強化しております。
当社グループの生産地が日本を離れ、中国、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム、インドネシアへと展開し、『ものづくり』を続けた30年超の歴史と、各地で雇用を生み、地域経済を動かし、暮らしを支えることで得られた地域コミュニティや現地従業員との絆が、当社グループのサステナビリティ活動の基礎となっております。
この基礎を踏まえて新たな活動を展開すべく、2022年10月6日付で、経営会議の諮問機関として代表取締役社長CEO兼COOの松岡典之を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。当委員会は、サステナビリティに係る当社グループの取り組みについて、活動方針の策定および実行に対する評価、提言を行います。重要と認識した事項については、経営会議での協議を経て、戦略・計画に反映し、取締役会へ報告・監督します。

サステナビリティ委員会にて協議し、経営会議での審議を経て、以下を今年度からの当社グループのマテリアリティとして特定しております。
1.顧客が求める良質な製品を提供し続ける
2.環境に配慮し生産地域と共存共栄する
3.全てのグループ人財がいきいき働く
1.「顧客が求める良質な製品を提供し続ける」について
『ものづくり』を取り巻く環境が厳しくなる中でも、創造性を発揮し、継続的な工夫と努力で「顧客が求める良質な製品を提供し続ける」ことに当社の根源価値があります。現中期経営計画においても、コロナ禍や地政学的リスクを乗り越えて、「顧客が欲しいときに欲しいものを欲しい量お届けする」ための取り組みを追求する姿勢を打ち出しております。
2.「環境に配慮し生産地域と共存共栄する」について
当社グループの生産地展開に伴う地域との絆づくりに加えて、環境への配慮においては、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言における開示要求項目に沿って、分析と取り組みを進めます。シナリオ分析を通じて、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会を特定・評価し、リスク低減と機会獲得に向けた対応策を検討します。
3.「全てのグループ人財がいきいき働く」について
当社グループの経営において、多様なバックグラウンド(国籍、文化、宗教等)や知識、経験を持つ人財を有機的に結び付けていくことが重要です。そのため、多様な人財をワンチームとしてまとめ、グループ目標指針を共有し、共に挑戦し学び合う職場環境を整備しております。例えば、各国の部門担当者をASEANの都市に集め、特定のテーマを協議・情報共有する「マツオカサミット」を開催しております。
また、当社グループは、2022年10月に「マツオカコーポレーション健康宣言」を表明し、社内環境整備に取り組み、2023年3月には「健康経営優良法人2023」に認定されました。出産・育児と仕事の両立支援や適正な労働時間管理を行うことにより、女性のキャリア形成支援を推進することもこの取り組みの一部で、これらを通して2023年3月時点で44%の当社グループでの女性管理職比率を、2026年3月までに49%(5%増)に引き上げることを目指します。
サステナビリティ委員会においては、それぞれのマテリアリティに対する実行計画の策定を促し、設定された指標及び目標をモニタリング・評価する取り組みを進めていきます。
当社グループにおいて、リスク管理における重要事項の審議と方針の決定は、取締役会に付随する「コンプライアンス・リスク管理委員会」が行います。その下で、サステナビリティに関する、優先的に対応すべきリスクについては、サステナビリティ委員会においてモニタリング・評価を行い、経営会議に報告します。また、特に重要と認識された事項については、経営会議からコンプライアンス・リスク管理委員会および取締役会へ報告します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済環境に関するリスク
① 業界環境の変化等に伴うリスク
当社グループが取り扱う衣料品は、ファッショントレンドの変化による影響、景気動向が消費意欲に与える影響及び他社との競合による販売価格の抑制等を受けやすい傾向にあります。
このような状況下において、当社グループでは、納期、価格及び品質等において、顧客のニーズに応えられるよう努めておりますが、さらなる競争の激化や、トレンドの変化に対して、顧客のニーズを適切に捉えられない場合、受注量が減少する結果、売上が減少したり、利益率が悪化することなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 為替に関するリスク
当社グループは、各地域における現地通貨建の財務諸表を円換算して連結財務諸表を作成していること、また決済の一部を米ドルで行っていることから、為替相場の変動の影響を受けます。当社グループは一部の主要な販売先等との間で、当社グループが為替相場の変動リスクを負わない契約を結んでおり、また為替変動リスクに関する契約が無い販売先等との取引においては為替予約でリスク低減を図っております。しかしながら、急激な為替相場の変動が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 金利の変動に係るリスク
当社グループは、必要資金の一部を借入金などにより調達していますが、将来的な資金需要に応じて今後も金融機関からの借入や社債等による資金調達を行う可能性があります。
当社グループでは、資金使途等を勘案しながら資金の調達を抑制する方針ではありますが、将来的な金利上昇局面においては、資金調達における利息負担の増加により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2) 事業活動に関するリスク
① 生産拠点を特定の地域へ依存するリスク
当社グループの取扱製品は、全て海外拠点において生産しております。現在、中国、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム及びインドネシアの5か国に生産拠点を有しており、中国生産の依存度低減に取り組んでいるところです。
当社グループでは、中国以外のASEAN諸国等での海外生産拠点の強化に努め、生産地の最適化を図っておりますが、当該国における地政学的リスクの顕在化、法規則等の変更、現地マネジメントやスタッフの雇用や育成が円滑に進行しない場合等、何らかの要因により生産活動に支障が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、今後はアジア地域以外への地域の進出を見据えて更なるグローバルな生産体制の確立に努め、生産地の最適化を図ってまいります。
② 品質に関するリスク
当社グループは、顧客の要求に基づいた品質管理基準に従って各種製品を生産しておりますが、当社グループ又は取引先に起因する予測しえない品質トラブルや製造物責任に係る事故が発生し、信用の低下や多額の費用負担が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 納期リスク
当社グループは、納入期限内に製品を生産及び出荷する責任を負っておりますが、原材料の調達遅延、海外での情勢不安定(例えば、テロ、ストライキ、大規模災害、規制変更、不安定なインフラ等)による物流の滞留、工場の稼働率低下等により、納期に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、状況に応じた最適な輸送手段をもって納期を厳守すべく、最善の物流体制維持に努めておりますが、得意先に対する納期を守れなかった場合、信用の低下などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 特定の取引先への依存リスク
当社グループの主要販売先は本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 に記載のとおりとなっております。特に、株式会社ユニクロをはじめとする株式会社ファーストリテイリンググループ向け製品に対する販売割合が高く、2023年3月期連結売上高のうち、同グループへの直接販売が概ね2割、東レグループ等を通じた間接販売が概ね4割を占めております。
現在のところ、新規顧客拡大を目的とする生産増強や販売強化も進めておりますが、主要販売先グループの生産戦略等に重要な変更が生じた場合や受注動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
⑤ 人材に係るリスク
当社グループは、グローバルでの事業展開の加速に伴い、法人間をまたがる人事交流や複数の国籍の従業員が協働する機会が増加しております。これにより、文化、慣習や処遇の差異による労務トラブルが発生する可能性があります。また、事業のグローバル化が加速する中で、経営の現地化を進める必要がありますが、優秀な幹部候補人材を十分に確保できない可能性があります。さらには海外工場において、多数の従業員を雇用していますが、従業員の賃金も上昇していくことが想定されます。
当社グループでは、日頃からの綿密なコミュニケーションと情報共有により労務面でのトラブルを回避し、適材適所による人材配置や人材教育を通じて優秀な幹部候補人材を確保し、人件費の上昇に対しては生産性の向上等に努めておりますが、何らかの事情により、これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 特定人物への依存に係るリスク
当社の代表取締役社長である松岡典之は、アパレルOEM事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、重要な取引先との交渉、利益計画の策定及び推進等、会社運営の全てにおいて重要な役割を果たしております。
当社は、今後の業容及び人員拡大も視野に入れ、経営管理組織の強化を図っており、同人に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの事情により、同人が当社から離職した場合、又は十分な業務執行が困難となった場合には、当社グループの事業展開並びに財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑦ 競合に係るリスク
当社グループは、アパレルメーカー等からの発注を受け、衣料品の受託製造(OEM)を行っております。この事業領域における主要プレイヤーとして、中国、香港、韓国及び台湾系の企業が台頭しており、労働力が豊富な国・地域に生産拠点を展開し、量・質ともに多様な顧客の要望に対応できる体制を保持しております。
当社グループも豊富な労働力が確保できるミャンマーやバングラデシュ、ベトナム、インドネシアに進出し、価格競争力と中国で培った質の高い縫製技術を有しておりますが、生産拠点の最適化の遅れや価格、品質、納期期間において当社グループが競合他社に対し優位性を確保できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑧ 減損損失に係るリスク
当社グループは、中国をはじめ、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム及びインドネシア等アジア各国・地域に生産設備を有しております。
当社グループでは、これらの国・地域に限らず事業拡大・生産拠点の最適化に努めておりますが、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により減損損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑨ 取引先に関する信用リスク
当社グループは、取引先の経営状況並びに信用度を定期的に確認する内部体制を構築しておりますが、取引先の信用不安による貸倒れや予期せぬ経営破綻等により、損失が発生するおそれがあるため、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑩ 外注委託先に関するリスク
当社グループは、グループ内にて生産を行いつつ生産量の変化への対応と多様な生産技術を効率よく獲得するため、外注工場を活用しております。
当社グループでは、外注工場の品質管理、生産管理、環境管理体制の評価・指導を行い、相互の信頼関係の醸成に努めておりますが、外注委託先の倒産や事業撤退等により供給が停止した場合は生産に問題が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑪ 合弁に関するリスク
当社グループは事業戦略によっては他社グループとの合弁事業を行っております。
合弁相手先との関係については、今後も互恵平等の関係を継続する方針でありますが、合弁相手先の経済的状況や事業展開に関する方針の変更があった場合、あるいは、種々の要因により、合弁事業が期待通りの成果を生まない可能性や、継続が困難となる可能性があります。このような事態に至った場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ M&A、戦略的事業提携に関するリスク
当社グループは、より高度な付加価値サービスの提供や海外での製造拠点の拡充を図るために、事業戦略の一環として同業他社に対するM&Aや戦略的事業提携を行うことが事業基盤の強化と補強に繋がるものと考えております。
当社グループでは、M&Aや事業提携の案件に対し、事前に十分な検討やデューデリジェンスを行い各種リスクの低減に努める方針でありますが、事前に想定されなかった事象が発生した場合、またはM&Aや事業提携に見合う効果が創出されなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑬ 設備投資効果に関するリスク
工場建築や建替にあたっては、現地行政からの許認可、インフラの整備及び新規工員の採用等が前提となるため、仮にこれらが順調に進まない場合、設備投資スケジュールが遅延する可能性があります。また、新工場稼働直後は、生産ラインの調整、機械の試運転及び工員の訓練等が必要になることから、一時的に生産効率が低下します。
当社グループとしては、スケジュール通りに設備投資を進め、工場完成後も速やかに、設備能力を最大限に発揮できるよう工場運営に努めてまいりますが、これらが順調に進まない場合、更なる利益率の悪化及び減損の計上等によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(3) その他のリスク
① 自然災害・戦争等のリスク
地震、風水害等の自然災害や、感染症の拡大、戦争等により社屋、事務所、設備及び従業員等とその家族及び取引先等に被害が発生する等、当社グループに直接的または間接的な影響を与える可能性があります。
当社グループでは、リスク管理規程の策定、従業員の緊急連絡体制の整備等の対策を講じると共に、自社のグローバルネットワークを活かして、工場間での生産調整や代替生産を行い、リスク分散を図る体制を整えておりますが、被害を完全に回避できるものではなく、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 情報に関するリスク
当社グループでは、事業経営に関わる多岐に亘る重要機密情報を有しております。
その管理を徹底するため、情報管理に関する規程等を整備し、従業員に対する教育を通じた情報管理の重要性の周知徹底、システム上のセキュリティ対策を行う体制を整えております。しかし、外部からのハッキングなど不測の事態による情報漏洩により、当社グループの信用失墜による売上高の減少または損害賠償による費用の発生等が起こることも考えられ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 内部管理体制に関するリスク
当社グループでは、内部関係者の不正行為等が発生しないよう、国内、海外の法令・ルールの遵守及び企業倫理に沿った企業活動が行われているかについて、コンプライアンス規程やリスク管理規程等の内部管理体制に関する規程類を整備するとともに、内部監査等で遵守状況の確認を行っております。
しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為等、不測の事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 資金調達の財務制限条項に係るリスク
当社グループの借入金にかかる金融機関との契約には、財務制限条項が付されているものがあります。当該財務制限条項に抵触した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ 訴訟に関わるリスク
当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、国内外の広範な事業活動を展開する中で、当社グループ各社の法令等に対する違反の有無に関わらず訴訟の提起を受ける可能性があります。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の概要
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症対策と経済活動の両立が進むなか、ウクライナ問題や資源・エネルギー価格の高騰が長期化し、インフレ抑制のための金利引き上げの影響等により景気の減速懸念が強まりました。
わが国経済においては、感染予防対策の緩和により、経済活動が正常化に向かいましたが、日米金利差を背景とした不安定な為替相場や資源・エネルギー価格上昇による物価高の影響が個人消費や企業活動に見られ、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
このような状況のなか、受注においては、コロナ禍が長期化する一方で、世界的にもウィズコロナの局面に入り、行動制限の緩和等からアパレル製品の需要は回復傾向にあります。中国のロックダウンやウクライナ問題等グローバルな地政学的リスクから、顧客が生産地を見直し、多元化を検討する動きがあるなかで、当社グループのもつ幅広い生産拠点と生産体制が顧客ニーズの受け皿となり、受注は堅調に推移いたしました。
生産においては、工場新設に伴う先行経費や急激な円安進行による生産コストの上昇等が利益を押し下げる要因として影響しましたが、世界的な物流混乱や、素材・副資材の着荷遅延も徐々に解消され、既存の生産拠点における稼働率は総じて好調を維持しました。
当社グループが展開する国ごとの生産状況は以下のとおりであります。
(中国)
ゼロコロナ政策によるロックダウンとその解除による感染再拡大で混乱が生じ、受注および販売面で伸び悩みましたが、生地加工の事業においては、安定した稼働率が顧客ニーズに合致し、好調に推移しました。また、かねてより進めているASEAN諸国等への生産地シフトの一環として、縫製工場を1か所閉鎖しましたが、当該工場で生産していたものは他国の生産拠点へ適宜移管し、最適地での生産体制を整備しました。
(バングラデシュ)
ISHWARDI MATSUOKA BANGLADESH.LTD.第1期工場では生産ラインを増やし生産能力が伸長したほか、同第2期工場が完成し、バングラデシュにおける生産能力拡大の体制が整いました。今後は、受注状況に合わせて工員を増員し機械設備も拡充する計画ですが、本格的な稼働開始は2024年3月期以降になる見込みです。
(ベトナム)
2022年1月に生産開始したAN NAM MATSUOKA GARMENT CO.,LTD第2期工場での生産が軌道に乗り、ベトナムにおける生産基盤の強化に寄与しました。新型コロナウイルスの影響も限定的となったことで稼働率が安定し、中国からの生産移管先として生産量が伸長しました。
(ミャンマー)
新型コロナウイルス感染拡大やクーデターによる政情不安の影響で減少していた従業員数もコロナ前の水準に近づき、稼働率の安定とともに生産量も復調しました。継続して工場独自で新規顧客開拓にも取り組み、新たな受注獲得の成果も見え始めました。
(インドネシア)
PT. MATSUOKA INDUSTRIES INDONESIAにおいては、継続して品質や生産性の向上に取り組んだ結果、生産能力が伸長し、生産量や売上高の増加に貢献しました。引き続き収益改善の途上ではありますが、生産コスト低減や生産管理精度向上に対する取り組みが実を結びつつあります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は627億78百万円(前期比23.0%増)、営業利益は67百万円(同62.8%減)となりました。また、経常利益は為替差益等の計上により32億2百万円(同208.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は16億76百万円(同199.8%増)となりました。
総資産は、前連結会計年度末に比べて74億16百万円増加し、592億95百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べて45億55百万円増加し、269億90百万円となり、純資産は前連結会計年度末に比べて28億60百万円増加し、323億5百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー5億6百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フロー61億97百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー49億9百万円の獲得となった結果、前連結会計年度末に比べて7億25百万円減少し、144億80百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは5億6百万円の支出(前期は8億21百万円の獲得)となりました。主な要因としては、税金等調整前当期純利益の計上29億2百万円、減価償却費の計上18億46百万円等があったものの、仕入債務の減少20億33百万円、棚卸資産の増加12億4百万円、売上債権の増加11億86百万円、法人税等の支払額6億41百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは61億97百万円の支出(前期は28億11百万円の支出)となりました。主な要因としては、有形固定資産の取得による支出61億32百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは49億9百万円の獲得(前期は31億49百万円の獲得)となりました。主な要因としては、長期借入金の返済による減少10億75百万円、配当金の支払による減少3億92百万円等があったものの、長期借入れによる収入24億35百万円、短期借入金の純増額23億73百万円、社債の発行による収入14億75百万円等があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループは、アパレルOEM事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
(注) 金額は、製造原価によっております。
当社グループは、アパレルOEM事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。
生産国別の販売実績は次のとおりであります。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症対策と経済活動の両立が進むなか、ウィズコロナの局面に移行しつつあり、行動制限の緩和等からアパレル製品の需要は回復傾向にありました。ウクライナ問題等の地政学的リスクに対し、当社グループの幅広い生産拠点と生産体制が顧客ニーズの受け皿となり、受注は堅調に推移いたしました。
売上高につきましては、生産能力の増強など各生産拠点での生産量が増加し、また新型コロナウイルス感染症の行動制限の緩和等の影響により、前連結会計年度に比べて117億22百万円増加の627億78百万円(前期比23.0%増)となりました。中期経営計画「ビジョン2025」では、当連結会計年度の売上高は560億円を計画しておりましたが、計画比12.1%増と計画達成しております。
生産国別の売上高では、中国からASEAN諸国等への生産地シフトを実施しておりますが、バングラデシュ・ベトナムをはじめ各生産拠点の生産は堅調に推移し、売上高が増加しました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、堅調な受注増加に伴い増加するとともに、円安による工場コスト増加等により、前連結会計年度に比べて107億2百万円増加の569億87百万円(同23.1%増)となりました。
売上総利益率は、売上原価の増加の他、円安による工場コスト増加の影響により、前連結会計年度9.3%から当連結会計年度では9.2%へと0.1ポイント低下しました。この結果、売上総利益は57億91百万円(同21.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、売上高増加による影響とともに、円安による工場コスト増加等により、前連結会計年度に比べて11億33百万円増加の57億23百万円(同24.7%増)となりました。この結果、営業利益は67百万円(同62.8%減)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替レートがドル高現地通貨安に推移したことにより為替差益28億48百万円を計上し、前連結会計年度に比べて24億19百万円増加の34億24百万円となりました。連結会計年度の営業外費用は、借入金の増加に伴う支払利息の増加等により前連結会計年度に比べて1億40百万円増加の2億89百万円となりました。この結果、経常利益は32億2百万円(同208.6%増)となりました。中期経営計画「ビジョン2025」では、当連結会計年度の経常利益は12億円を計画しておりましたが、計画比166.9%増と計画達成しております。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度にありました中国での土地使用権及び建物売却に伴う固定資産売却益1億1百万円の計上が剥落したことにより、前連結会計年度に比べて90百万円減少しております。当連結会計年度の特別損失は、嘉興茉織華華為制衣有限公司の華為工場閉鎖に係る特別退職金の発生等があり、前連結会計年度に比べて3億11百万円増加しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は16億76百万円(同199.8%増)となりました。
b.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて74億16百万円増加し、592億95百万円となりました。主な要因としては、有形固定資産の増加47億44百万円、棚卸資産の増加17億11百万円、受取手形、電子記録債権及び売掛金の増加13億35百万円等があったことによるものです。
棚卸資産の増減については、商品及び製品の納期に連動しております。仕掛品や原材料及び貯蔵品の期末金額は毎年変動いたします。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて45億55百万円増加し、269億90百万円となりました。主な要因としては、支払手形及び買掛金、電子記録債権の減少10億49百万円等があったものの、短期借入金の増加24億15百万円、転換社債型新株予約権付社債の増加15億円、長期借入金の増加13億59百万円等があったことによるものです。
長期借入金及び転換社債型新株予約権付社債の増加については、主に子会社への投資を行うために金融機関より調達をしたものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて28億60百万円増加し、323億5百万円となりました。主な要因としては、配当金の支払3億92百万円等があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加16億76百万円、為替換算調整勘定の増加11億52百万円等があったことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
内容につきましては本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの運転資本需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当連結会計年度末において借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は148億43百万円、現金及び現金同等物の残高は144億80百万円となっております。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業活動に支障が生じるような資金繰りの悪化は発生しておりません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
・固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として会社別にグルーピングを行い、収益性が低下した資産グループについて、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。
収益性の低下の評価において用いる将来キャッシュ・フローについては、各社及び各工場の事業計画等に基づき見積っていますが、経営環境の変化等により当初見込んでいた利益が得られなかった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
コロナ禍により生産地における「つくり場」が減少したことや、国際物流の混乱から、生産地の見直しや代替え地での生産を検討する顧客が増えております。ものづくりが困難な時期だからこそ、顧客の求めるタイミングで良質な製品をお届けできる生産体制の整備が最重要な課題であるとの認識のもと、当社グループでは中期経営計画「ビジョン2025」に基づき、2022年3月期、2023年3月期の2年間で大型設備投資を行い、ベトナム・バングラデシュにおいて新しい生産拠点の建設を推進いたしました。これにより両国における生産能力の拡大とともに、当社グループがかねてより注力してきた、中国からASEAN諸国等への生産シフトがさらに進行し、中期経営計画達成に向けて前進することを目指しております。
今後は、アフターコロナへの移行に加え、インバウンド需要の急回復によってアパレル流通在庫の調整が進み、当社顧客からの発注が回復すると想定しております。その需要(顧客ニーズ)の回復をしっかりと受け止め、受注と収益につなげられるよう、新設したベトナムおよびバングラデシュの工場をしっかりと立ち上げ、フル稼働に向けた体制を整備してまいります。
また、当社グループの強みの一つであるグローバルな工場展開をベースに、国・拠点ごとの特性を活かし、アイテムやロット、納期等の顧客ニーズに最適な生産地を提案することにより営業力を強化し、同時に展示会等を通じて新規顧客へもその優位性を訴求してまいります。
素材開発を得意とするグループ子会社においては、これまでに培った生地加工技術や素材特性に関するノウハウを活かし、お客様の製品戦略に沿う潜在的なニーズを引き出し、それに見合った素材を積極的に提案あるいは開発することにより、新領域への製品展開を目指してまいります。
(資本業務提携契約)
当社は、2022年9月9日開催の取締役会において、株式会社日本政策投資銀行(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 地下 誠二)と資本業務提携契約の締結及び第三者割当の方法により発行される転換社債型新株予約権付社債の募集について決議し、同日付で資本業務提携契約を締結いたしました。
(1)資本業務提携の理由
当社は、株式会社日本政策投資銀行から中期経営計画「ビジョン2025」に掲げる施策の実現と企業価値向上に向けたサポートを受けるとともに、中期経営計画第1期の施策の一つであるASEAN諸国等における生産能力の拡大を目的としたベトナムにおける新規工場建設及び設備導入のための設備投資資金の一部に充当することを目的として、株式会社日本政策投資銀行を割当先として転換社債型新株予約権付社債を発行することといたしました。
(2)資本業務提携の内容
① 業務提携の内容
株式会社日本政策投資銀行は、当社グループに対し、以下の分野を中心に、当社グループの企業価値向上に向けた支援を行う。
a グループ経営の高度化
データに基づく経営判断の礎となる経営指標の見える化に向けた全体設計・導入等の支援(将来的なROIC 経営(注)の導入検討等を含む)
b 事業拡大・付加価値向上
新規顧客・新規領域の開拓を見据えた M&A・アライアンスに関する情報提供・戦略立案・案件遂行等の支援及び資金提供の検討
c サステナビリティ経営に関連する取組みの強化
中長期的な企業価値向上に向け、また、プライム市場上場会社として目指すべきコーポレート・ガバナンスの在り方も踏まえた、サステナビリティ経営等における各種施策の戦略策定・実行支援
(注) 「ROIC 経営」とは、ROIC(投下資本利益率:Return on Invested Capital)を経営指標として導入し、資本効率と収益性の向上を意識した経営を行うことによって、企業価値向上を企図する経営手法です。
② 資本提携の内容
第三者割当の方法により第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を発行し、株式会社日本政策投資銀行に割当する。
第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の概要
(資本提携契約)
当社は、2022年12月16日開催の取締役会において、SAHA PATHANA INTER-HOLDING PUBLIC COMPANY LIMITED(以下「SPI」とする。)との間で資本提携に関する「CAPITAL ALLIANCE AGREEMENT」を決議し、同日付で契約を締結いたしました。
(1)資本提携の理由
SPIは、タイ国内外において各種消費財を製造・流通・販売する同国最大手の企業グループの持株会社であり、日本企業とも数多くの合弁事業を行っております。SPI及び同グループ各社と当社及び同グループ各社が協力して、相互のもつ技術・ノウハウ・顧客網等の経営資源を活用していくことでアパレル・テキスタイル分野における新たなサプライチェーンを構築することを目指して協議を進めてまいりました。
この度、SPI及び当社は、価値観を共有し、社会の発展を目指すパートナーとして、長期的かつ継続的な協業関係を構築し、合弁会社の設立・運営を通じてアパレル・テキスタイル分野における新たなサプライチェーンの構築を共同推進するための資金を調達していくことが重要であると判断したことから、世界景気の変化や為替リスクの動向等も慎重に考慮しつつ、資本提携を実施することにいたしました。
(2)資本提携の内容
当社が第三者割当による自己株式の処分により、SPIに普通株式185,000株(第三者割当後の持株比率1.85%)の割り当てを2023年1月12日に完了し、Thanulux PCL (注)の保有するSPIの普通株式760,000株(発行済株式の約0.13%、総額約2億円)を相対取引により取得することを予定しております。
(注) Thanulux PCL は、SPIが24.9%出資するグループ会社であります。
該当事項はありません。